プーチンはなぜウクライナ侵攻をやめないのか…ロシアがこだわり続ける「謎の信念」の正体

プーチンはなぜウクライナ侵攻をやめないのか…ロシアがこだわり続ける「謎の信念」の正体
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc9007a1846072f72112d0149a061eebf578d06a

『なぜ戦争が起きるのか? 地理的条件は世界をどう動かしてきたのか? 
 「そもそも」「なぜ」から根本的に問いなおす地政学の入門書『戦争の地政学』が重版を重ね、話題になっている。

【写真】日本人が知らない「プーチンのヤバすぎる…」

 地政学の視点から「戦争の構造」を深く読み解いてわかることとは? 
はたして、地政学は役に立つのか?

 ここ数年、「地政学」という言葉がタイトルに入った本が増えている。

 そもそも、地政学は役に立つのだろうか。

 〈地政学の視点を持つことは、構造的な要因で発生してくる傾向を知ることである。その有用性は、傾向を知ったうえで情勢分析を行うことにある。

 構造的な要因による傾向をふまえて分析を行うほうが、それをふまえずに分析を行うよりも、重要な要素を取りこぼすことなく適切な分析を行える蓋然性が高まる。

 その範囲において、地政学の視点は、有用である。〉(『戦争の地政学』より)

 「構造」が生み出す「傾向」を知ることができるということだ。
ロシア・ウクライナ戦争と地政学の世界観の衝突

 では、地政学の視点でロシアによるウクライナ侵攻を見てみると……。

 〈有名になったプーチンの2021年の「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性」論文によれば、そもそもロシア人とウクライナ人は民族的一体性を持っており、つまりウクライナはロシアの一部であるべきだとされた。

 翌年の軍事侵攻へとつながる2021年の重要論文は、汎スラブ主義と呼んでもいいし、ユーラシア主義と呼んでもいい、ロシア人を中核にした広域民族・文化集団がユーラシア大陸の中央部に存在する、という信念が、プーチンをはじめとするロシア人の思想の中に根深く存在していることを、あらためて示した〉(『戦争の地政学』より)

 〈プーチンは、戦争の原因は欧米諸国側にある、と繰り返し述べている。

 確立された国際秩序に反した世界観を振り回し、その世界観を認めない諸国はロシアに罪深いことをしていると主張するのである。

 それは、確立された国際秩序を維持する側から見れば、身勝手なわがままでしかなく、認めるわけにはいかないものだ。〉(『戦争の地政学』より)

 ロシア・ウクライナ戦争は、英米系地政学と大陸系地政学の世界観の衝突という性格を持っている。

 地政学の視点はそのことを教えてくれるのだ。

現代新書編集部 』