「戦争の原因は欧米諸国にある」プーチンが本気でそう思い込んでいる理由

「戦争の原因は欧米諸国にある」プーチンが本気でそう思い込んでいる理由
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『なぜ戦争が起きるのか? 地理的条件は世界をどう動かしてきたのか?

「そもそも」「なぜ」から根本的に問いなおす地政学の入門書『戦争の地政学』が発売前から話題になっている。

地政学の視点は、果たして役に立つのだろうか?

前回記事はこちら:なぜ戦争が起きるのか…激変する世界情勢を読み解く、意外と知らない「地政学」の本質

過激なウクライナ併合主義者

2022年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻が始まった。

ロシアのプーチン大統領に大きな影響を与えた人物として、アレクサンドル・ドゥーギンが注目された。

「プーチンの頭脳」とも称されるドゥーギンの思想とは――。

〈2022年のロシアのウクライナ侵攻後も、ドゥーギンによって代表される「ユーラシア主義」の思想の影響が取りざたされた。ドゥーギンは、過激なウクライナ併合主義者である。

ユーラシア主義の思想によれば、ユーラシア大陸の中央部に、共通の文化的紐帯を持つ共同体が存在する。ユーラシア大陸の中央に、ロシアを中心とする広域政治共同体が存在する。

この信念にしたがうと、中央アジア諸国やコーカサス地方の諸国のみならず、ウクライナのような東欧の旧ソ連圏の諸国は、ロシアを盟主とするユーラシア主義の運動に参加しなければならない。あるいは参加するのが本来の自然な姿だ、ということになる。〉(『戦争の地政学』より)

ウクライナはロシアの一部であるべきだというプーチンの論文が話題になったことを記憶している方もいるだろう。

その背景には何があるのか。

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『戦争の原因は欧米諸国側にある?

冷戦後、ロシアは(地政学用語で言うところの)生存圏を失った。だから、取り戻そうとしている。

そうしたなかで、欧米諸国などがロシアの生存圏/勢力圏の回復を認めないのであれば、不当であるとプーチンやロシア人の多くが考えている。

〈プーチンは、戦争の原因は欧米諸国側にある、と繰り返し述べている。

確立された国際秩序に反した世界観を振り回し、その世界観を認めない諸国はロシアに罪深いことをしていると主張するのである。

それは、確立された国際秩序を維持する側から見れば、身勝手なわがままでしかなく、認めるわけにはいかないものだ。〉(『戦争の地政学』より)

ロシア・ウクライナ戦争は、一体どこへ向かうのだろうか。

新刊『戦争の地政学』は、「英米系地政学」と「大陸系地政学」という地政学の二つの異なる世界観から、17世紀ヨーロッパの国際情勢から第二次大戦前後の日本、冷戦、ロシア・ウクライナ戦争まで、約500年間に起きた戦争の構造を深く読み解く、激動の時代に必読の1冊だ。

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