ロシアはすでにこの戦争に負けたと言える。しかしウクライナも手酷くやられている。
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『Tomasz Sakiewicz 記者による2023-8-2記事「How Ukraine Is Weakening Its Chance」。
ロシアはすでにこの戦争に負けたと言える。しかしウクライナも手酷くやられている。いまやウクライナの人口は、主に「流出」によって、ポーランドの人口よりも少なくなった。〔※記者はポーランドの新聞人。〕
西欧諸国は、ウクライナが全占領地を奪回する前にロシアと手打ちをするべきだと心の中で思っている。しかしポーランドは公然とそれに大反対する立場を貫く。
露軍は昨年のつまづき以来、はっきりと、作戦スタイルを変えている。いまやかれらは大攻勢など考えてもいない。ひたすら、「消耗戦」を長引かせようとしているのである。
その目的は複数あるが、特に大きな狙いとしては、一部西欧諸国の中から、「早く手打ちしろ」とウクライナ政府をうながす声が上がることを期待するのである。
そのような妥協をしたが最後、すぐに数年後にはまたロシアは侵略戦争をおっ始める。しかし一部の西欧主要国はその矢面に立つ位置ではないので、知ったことではないのである。
目下の穀物積み出し港攻撃は、ロシアと商売再開したくてたまらないドイツ産業界に、ポーランド政府批難の声を上げさせる手としては、上手い。
今後、ロシアと西側が交渉することになった場合でも、ドイツ人に船頭の役割を与えてはいけない。彼らには高い理想は無く、じぶんたちの経済が好くなれば、他の世界は地獄に落ちても構わないのである。
もうひとつの心配な要素がある。ウクライナの一部の政治家は、じつは最後まで戦争しようという根性は無い。彼らも、己れの金儲けしか眼中にはない。ロシアは、誰がそうした腐敗した分子かを、よく知っている。そして、そいつらを全力で利用する。』