親ロシア派ハッカーの標的、ウクライナから東欧へ移行

親ロシア派ハッカーの標的、ウクライナから東欧へ移行
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC223KU0S3A320C2000000/

『親ロシア派のハッカーによるサイバー攻撃の標的がウクライナから周辺の東欧各国に移っている。欧米の支援を受けて防衛体制を敷くウクライナへの攻撃の効果が薄れたため、同国を支援する周辺国への攻撃にターゲットを切り替えた可能性がある。

「我々はロシアの情報戦に巻き込まれている」。6月下旬、チェコのパベル大統領は国際会議の演説でこう表明した。発言の2日前、親ロシア派のハッカーグループ「ノーネーム057(16…

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『チェコの外務省、空港、ラジオ局などが大量の通信でサーバーなどを機能停止に追い込む「DDoS攻撃」の被害に遭った。ノーネームは大統領選直前の1月中旬にも、投票の集計を担当する統計局や選挙情報を集約する非営利組織に攻撃を繰り返した。チェコがウクライナを支援する姿勢を見せていることを攻撃の理由に挙げている。

セキュリティー大手のチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(イスラエル)が2023年4〜6月に検知したサイバー攻撃の件数は、チェコ、エストニア、ポーランドのウクライナ周辺の東欧各国で政府機関や企業など1組織当たりで週1070〜1566回だった。ウクライナ侵攻が始まる前の21年10〜12月と比べて48〜116%増えた。』