仏大統領、バヌアツで「新帝国主義」批判 米中を念頭か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2806C0Y3A720C2000000/
『2023年7月28日 8:52
【パリ=北松円香】フランスのマクロン大統領は27日、訪問中のバヌアツで「新たな帝国主義」を批判した。名指しは避けたものの、太平洋で島しょ国を挟んで覇権争いを続ける米中を念頭に置いた発言とみられる。
マクロン氏はこの日の演説で「新たな帝国主義の登場と力のロジックが国の主権を脅かす」と述べた。「我々のインド太平洋戦略は何よりもまず、この地域で我々と協力する準備があるすべての国々の独立と主権をパートナーシップを通じて守ることにある」とも発言した。
フランスはインド太平洋地域にニューカレドニアなどの領土を持ち、マクロン氏は「この地域のパートナーであり、明確なプレーヤーだ」と主張してきた。欧州の大国として、インド太平洋地域で一定の影響力を保持したい意向があるとみられる。
仏大統領府筋は「我々は反中政策を取るわけではない」と念押ししつつ、「この地域の国々に代替案を提示したい」と語る。
マクロン氏は28日にはパプアニューギニアでマラペ首相と会談する予定だ。』