ロシア首都に無人機攻撃か 国防省「ウクライナのテロ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR244UT0U3A720C2000000/
『【フランクフルト=林英樹】ロシアの首都モスクワの中心部で24日、ドローン(無人機)2機による攻撃で建物2棟に被害が出た。現地メディアなどが報じた。ロシア国防省は同日、ドローンを迎撃し破壊したと通信アプリ「テレグラム」に投稿し、「ウクライナによるテロ攻撃だ」と非難した。
タス通信によると、モスクワ南部にある国防省の建物から約2キロメートル離れたオフィス街でドローンの破片が見つかった。攻撃でビルの窓ガラスが割れるなどの被害が出たが、死傷者はいないという。米CNNなどは関係者の話として、ウクライナ国防省情報総局の特別作戦だったと報じた。
モスクワへのドローン攻撃では、4日にも5機が飛来し、近くの空港で離着陸が一時制限された。5月にはクレムリン(大統領府)に飛来している。
ロシアが一方的に併合したクリミア半島の北部ジャンコイでも24日、ドローン攻撃があった。ロシア国防省は同日、ウクライナのドローン17機が攻撃を試みたが、迎撃などで死傷者は出なかったと発表した。
ロシアが創設した「クリミア共和国」のアクショーノフ首長は同日、ドローン攻撃によって弾薬庫が被害を受けたと明らかにした。ジャンコイ近郊にはロシア軍の空軍基地がある。クリミアでは22日にもドローン攻撃があった。
ウクライナ側はいずれも自軍の攻撃だと認めていない。ただウクライナのゼレンスキー大統領はクリミアとロシア本土を結ぶ「クリミア橋」について「攻撃目標で無力化されなければならない」と主張。ロシア領土内での破壊工作を進める可能性を示唆していた。
一方、ロシア軍はウクライナ最大の穀物輸出拠点である南部オデッサへの攻勢を強めている。23日のミサイル攻撃ではユネスコが世界遺産に登録した大聖堂が破壊されたほか、1人が死亡、20人が負傷した。
24日には黒海の代替輸出ルートであるドナウ川沿いの町がドローン攻撃を受け、穀物倉庫3棟に被害が出た。地元知事は同日「ロシアはウクライナの穀物輸出を全面的に阻止し、世界を飢えさせようとしている」と地元テレビで語った。
ロシア連邦保安局(FSB)は24日、トルコから黒海を通りロシアに向かっていた穀物運搬船で「爆発物の痕跡が見つかった」と発表した。同船は5月にウクライナに寄港しており、爆発物の運搬に使われた可能性があると主張した。
ロシア国防省は19日、黒海経由でウクライナに入港する全船舶について「軍事物資の運搬船とみなす」と表明した。FSBの発表はその主張を正当化する狙いがある。
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