パレスチナ国

パレスチナ国
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曖昧さ回避 この項目では、2012年に国際的に承認された国について説明しています。自治政府については「パレスチナ自治政府」を、「国家」(自治政府)が治める地域については「パレスチナ領域」をご覧ください。

パレスチナ国
???? ??????
パレスチナの国旗
(国旗) (国章)
国の標語:不明
国歌:?????(アラビア語)
革命者
3:37
パレスチナの位置
公用語 アラビア語
首都 東エルサレム (名目上)
ラマッラー(事実上)
最大の都市 ガザ

政府
    大統領     マフムード・アッバース
    首相     ムハンマド・シュタイエ(英語版) 
面積
    総計     6,020km2(164位)[1]
    水面積率     3.5% 
人口
    総計(2022年)     5,354,656人(119位)[1]
    人口密度     103.3人/km2 
GDP(自国通貨表示)
    合計(xxxx年)     xxx,xxx新シェケル 
GDP(MER)
    合計(2021年)     180億3680万ドル(125位)[2]
    1人あたり     3,664[3]ドル
GDP(PPP)
    合計(2021年)     305億1834万ドル(145位)[4]
    1人あたり     6,199.5[5]ドル
独立宣言
    独立宣言    1988年11月15日
    オスロ合意    1993年8月20日
    パレスチナ自治政府成立    1994年
    国連総会オブザーバー    2012年11月29日
    パレスチナ問題    未解決[備考 1] 

通貨     新シェケル(ILS)など[備考 2]
時間帯     UTC+2 (DST:+3)
ISO 3166-1     PS / PSE
ccTLD     .ps
国際電話番号     970

    ^ パレスチナを巡る諸問題は未解決のため、「パレスチナ国」を完全な主権国家と呼ぶかは議論がある。
    ^ 1994年パリ議定書第4条によると、パレスチナは複数の通貨を採用できるようになっている。新シェケルに加えヨルダン川西岸地区ではヨルダン・ディナール、ガザ地区ではエジプト・ポンドが主に使用される。

パレスチナ国(パレスチナこく、アラビア語: ???? ??????? Dawlat Filas??n、英: State of Palestine)は、地中海東部のパレスチナに位置する共和制国家。国際連合(UN)には未加盟であるが、2021年時点で138の国連加盟国が国家として承認している。領土はヨルダン川西岸地区およびガザ地区から成り、東エルサレムを首都として定めている[6]。

ただし国土の一部であるヨルダン川西岸地区の6割に当たる地域(2001年時点)とエルサレムはイスラエルに占領されており、首都機能はラマッラーが担っている。
歴史
詳細は「パレスチナの歴史(英語版)」を参照

1988年11月15日に初代大統領のヤーセル・アラファートがパレスチナの独立宣言を発表し、パレスチナ国を国号として定めた。1993年にパレスチナ自治政府が発足して、長らくイスラエルに占拠されていたパレスチナでパレスチナ人による実効支配が始まった。2012年11月にはそれまでの組織としてではなく、国家として国際連合総会オブザーバーとして承認された。
「パレスチナ」、「パレスチナ問題」、および「パレスチナ自治政府#歴史」も参照
政治
詳細は「パレスチナ自治政府の政治(英語版)」を参照
「パレスチナ自治政府」、「ガザ政府」、「立法評議会 (パレスチナ)」、「パレスチナの大統領」、および「パレスチナの首相」も参照
地方行政区画
パレスチナの県(灰色の部分は統治外)
詳細は「パレスチナ国の行政区画」を参照

パレスチナ国はヨルダン川西岸地区とガザ地区から成る。ガザ地区の面積は365km2で全体の6%程度しかない。しかし人口は全体の38%を占める。一方のヨルダン川西岸地区はパレスチナ自治政府の様々な機関が置かれており、首都がある。

なお西岸地区の総面積は5,660km2であり、以下に区分けされている。

A地区

    パレスチナ政府が行政権など全てを握っている。面積は西岸地区のうち18%の約1,018km2である。

B地区

    イスラエル軍が警察権を握っているが行政権はまだパレスチナ政府にある。面積は西岸地区の21%の約1,188km2である。

C地区

    イスラエル軍が行政権など全てを握っている。面積は西岸地区の61%で約3,452km2である。

また、西岸地区のイスラエル軍管轄地域はユダヤ・サマリア地区と言われている。

パレスチナ国は領有を主張する国土に16の県(ガザ地区に5、ヨルダン川西岸地区に11)を設置している。ただしイスラエルの実効支配下にある地域を含んでいるため、ヨルダン川西岸地区の県の多くの地域が統治下にはない。
主要都市
詳細は「パレスチナ国の都市の一覧」を参照
国際関係
パレスチナを国家承認している国
詳細は「パレスチナ国の国際関係(英語版)」および「パレスチナ国の国際的な承認(英語版)」を参照

2019年7月時点で、国際連合加盟国(193ヶ国)中、138ヶ国が国家承認している[7]。安保理常任理事国ではロシアと中国が承認し、上海協力機構(SCO)加盟国およびアラブ連盟加盟国は全てが承認、アフリカ連合はカメルーンとエリトリア以外の全て、東南アジア諸国連合(ASEAN)はミャンマー以外の全てがそれぞれ承認している。

対して承認していない国連加盟国は55ヵ国である。安保理常任理事国であるアメリカ合衆国、イギリス、フランスの3か国に日本、カナダ、ドイツ、イタリアを加えたG7諸国はすべて承認していない。北大西洋条約機構(NATO)加盟国でみると、トルコ、アイスランドの他に旧東側諸国(チェコ、スロバキア、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、アルバニア)が東側陣営時代の1988年、モンテネグロがNATO非加盟時の2006年に承認しているだけでそれ以外はすべて承認していない。欧州連合(EU)加盟国では上記の旧東側諸国とスウェーデン(2014年承認)、欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国ではアイスランド(2011年承認)以外は全て承認していない。当事国であるイスラエルも未承認である。

ただし、2012年のパレスチナ国のオブザーバー格上げ決議(総会決議67/19)では非承認国家でも賛成した国もある。例えば日本は「将来の承認を予定した自治区」としてパレスチナ国を扱っており、経済支援や議員外交などを行っている。(詳細は日本が承認していない国一覧)
国連との関係
「国際連合総会決議67/19(英語版)」も参照

1974年にパレスチナ解放機構がオブザーバー団体として国連に加盟した。2012年にはオブザーバー団体からオブザーバー国家に格上げされ、事実上国家承認された。
国家承認している国
国連加盟国

この承認国の中で唯一、チェコのみが2012年のオブザーバー格上げ決議で反対している。一覧は承認順に並んでいる。

●NATO加盟国
◎EU加盟国

アルジェリアの旗 アルジェリア
バーレーンの旗 バーレーン
イラクの旗 イラク
クウェートの旗 クウェート
リビアの旗 リビア
マレーシアの旗 マレーシア
モーリタニアの旗 モーリタニア
モロッコの旗 モロッコ
ソマリアの旗 ソマリア
チュニジアの旗 チュニジア
トルコの旗 トルコ●
イエメンの旗 イエメン
アフガニスタンの旗 アフガニスタン
バングラデシュの旗 バングラデシュ
 キューバ
インドネシアの旗 インドネシア
ヨルダンの旗 ヨルダン
マダガスカルの旗 マダガスカル
マルタの旗 マルタ
ニカラグアの旗 ニカラグア
パキスタンの旗 パキスタン
カタールの旗 カタール
サウジアラビアの旗 サウジアラビア
アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦
セルビアの旗 セルビア
ザンビアの旗 ザンビア
アルバニアの旗 アルバニア●
ブルネイの旗 ブルネイ
ジブチの旗 ジブチ
モーリシャスの旗 モーリシャス
スーダンの旗 スーダン
キプロスの旗 キプロス
 チェコ●◎
スロバキアの旗 スロバキア●◎
 エジプト
ガンビアの旗 ガンビア
インドの旗 インド
ナイジェリアの旗 ナイジェリア
ロシアの旗 ロシア
セーシェルの旗 セーシェル
スリランカの旗 スリランカ
 ベラルーシ
ギニアの旗 ギニア
ナミビアの旗 ナミビア
 ウクライナ
 ベトナム
中華人民共和国の旗 中国
ブルキナファソの旗 ブルキナファソ
コモロの旗 コモロ連合
ギニアビサウの旗 ギニアビサウ
マリ共和国の旗 マリ
カンボジアの旗 カンボジア
モンゴルの旗 モンゴル
セネガルの旗 セネガル
 ハンガリー●◎
カーボベルデの旗 カーボベルデ
朝鮮民主主義人民共和国の旗 朝鮮民主主義人民共和国
ニジェールの旗 ニジェール
 ルーマニア●◎
タンザニアの旗 タンザニア
 ブルガリア●◎
モルディブの旗 モルディブ
ガーナの旗 ガーナ
トーゴの旗 トーゴ
ジンバブエの旗 ジンバブエ
チャドの旗 チャド
ラオスの旗 ラオス
シエラレオネの旗 シエラレオネ
ウガンダの旗 ウガンダ
コンゴ共和国の旗 コンゴ共和国
アンゴラの旗 アンゴラ
モザンビークの旗 モザンビーク
サントメ・プリンシペの旗 サントメ・プリンシペ
 コンゴ民主共和国
ガボンの旗 ガボン
オマーンの旗 オマーン
ポーランドの旗 ポーランド●◎
ボツワナの旗 ボツワナ
ネパールの旗 ネパール
ブルンジの旗 ブルンジ
中央アフリカ共和国の旗 中央アフリカ
ブータンの旗 ブータン
ルワンダの旗 ルワンダ
エチオピアの旗 エチオピア
イランの旗 イラン
ベナンの旗 ベナン
赤道ギニアの旗 赤道ギニア
 ケニア
バヌアツの旗 バヌアツ
フィリピンの旗 フィリピン
エスワティニの旗 エスワティニ
カザフスタンの旗 カザフスタン
アゼルバイジャンの旗 アゼルバイジャン
トルクメニスタンの旗 トルクメニスタン
ジョージア (国)の旗 ジョージア
ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ
タジキスタンの旗 タジキスタン
ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン
パプアニューギニアの旗 パプアニューギニア
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国
キルギスの旗 キルギス
マラウイの旗 マラウイ
東ティモールの旗 東ティモール
パラグアイの旗 パラグアイ
モンテネグロの旗 モンテネグロ●
コスタリカの旗 コスタリカ
レバノンの旗 レバノン
コートジボワールの旗 コートジボワール
ベネズエラの旗 ベネズエラ
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
ブラジルの旗 ブラジル
アルゼンチンの旗 アルゼンチン
ボリビアの旗 ボリビア
エクアドルの旗 エクアドル
 チリ
ガイアナの旗 ガイアナ
ペルーの旗 ペルー
スリナムの旗 スリナム
ウルグアイの旗 ウルグアイ
レソトの旗 レソト
シリアの旗 シリア
リベリアの旗 リベリア
エルサルバドルの旗 エルサルバドル
ホンジュラスの旗 ホンジュラス
セントビンセント・グレナディーンの旗 セントビンセント・グレナディーン
ベリーズの旗 ベリーズ
ドミニカ国の旗 ドミニカ国
南スーダンの旗 南スーダン
アンティグア・バーブーダの旗 アンティグア・バーブーダ
グレナダの旗 グレナダ
アイスランドの旗 アイスランド●
タイ王国の旗 タイ
グアテマラの旗 グアテマラ
ハイチの旗 ハイチ
 スウェーデン◎
セントルシアの旗 セントルシア
 コロンビア
セントクリストファー・ネイビスの旗 セントクリストファー・ネイビス

国連非加盟国

西サハラの旗 サハラ・アラブ民主共和国(但しパレスチナはサハラ・アラブ民主共和国を承認していない)
バチカンの旗 バチカン

国家を承認していない国
国連加盟国

★G7国
●NATO加盟国
◎EU加盟国

イスラエルの旗 イスラエル
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国★●
カナダの旗 カナダ★●
日本の旗 日本★
イギリスの旗 イギリス★●
ドイツの旗 ドイツ★●◎
フランスの旗 フランス★●◎
イタリアの旗 イタリア★●◎
 ノルウェー●
 デンマーク●◎
 フィンランド●◎
オランダの旗 オランダ●◎
ベルギーの旗 ベルギー ●◎
スペインの旗 スペイン●◎
ポルトガルの旗 ポルトガル●◎
スイスの旗 スイス
ギリシャの旗 ギリシャ●◎
アイルランドの旗 アイルランド◎
オーストリアの旗 オーストリア◎
アンドラの旗 アンドラ
リヒテンシュタインの旗 リヒテンシュタイン
ルクセンブルクの旗 ルクセンブルク●◎
モナコの旗 モナコ
サンマリノの旗 サンマリノ
クロアチアの旗 クロアチア●◎
スロベニアの旗 スロベニア●◎
北マケドニアの旗 北マケドニア●
 エストニア●◎
 ラトビア●◎
リトアニアの旗 リトアニア●◎
モルドバの旗 モルドバ
アルメニアの旗 アルメニア
大韓民国の旗 韓国
シンガポールの旗 シンガポール
ミャンマーの旗 ミャンマー
メキシコの旗 メキシコ
バハマの旗 バハマ
バルバドスの旗 バルバドス
ジャマイカの旗 ジャマイカ
パナマの旗 パナマ
トリニダード・トバゴの旗 トリニダード・トバゴ
カメルーンの旗 カメルーン
エリトリアの旗 エリトリア
オーストラリアの旗 オーストラリア
ニュージーランドの旗 ニュージーランド
フィジーの旗 フィジー
マーシャル諸島の旗 マーシャル諸島
ミクロネシア連邦の旗 ミクロネシア
パラオの旗 パラオ
ナウルの旗 ナウル
キリバスの旗 キリバス
サモアの旗 サモア
トンガの旗 トンガ
ツバルの旗 ツバル
ソロモン諸島の旗 ソロモン諸島

国連非加盟国

中華民国の旗 中華民国(台湾)

国連総会オブザーバー

欧州連合の旗 欧州連合

日本との関係
「日本とパレスチナの関係」も参照
軍事
詳細は「パレスチナ解放軍(英語版)」を参照

1995年の自治合意後にパレスチナ警察が設置されたが、2000年のイスラエルとの軍事衝突により壊滅的な打撃を受けた。2005年にファタハ出身で大統領に就任したマフムード・アッバースは、国内の治安機関を内務庁・総合諜報局・保安隊(英語版)の3機関に統合した。一方で、2007年に成立したガザ政府では別に治安部隊が設置された。2017年10月、ガザ政府を率いるハマースは保有する行政権限をパレスチナ国政府に委譲することで合意した[8]。
治安
詳細は「パレスチナ国における犯罪(英語版)」を参照
人権
詳細は「パレスチナ国における人権(英語版)」を参照
文化
詳細は「パレスチナ国の文化(英語版)」を参照
食文化
「パレスチナ料理(英語版)」を参照
世界遺産
「パレスチナの世界遺産」を参照
祝祭日
「パレスチナ国の祝日(英語版)」を参照
スポーツ
詳細は「パレスチナ国のスポーツの歴史(英語版)」を参照
「オリンピックのパレスチナ選手団」も参照
サッカー
詳細は「パレスチナ国のサッカー(英語版)」を参照

パレスチナ国内ではサッカーが最も人気のスポーツとなっており、2010年にプロリーグのウェストバンク・プレミアリーグが創設された。シャバーブ・アル・ハリールSC(英語版)がリーグ最多6度の優勝を達成している。パレスチナサッカー協会(PFA)によって構成されるサッカーパレスチナ代表は、これまでFIFAワールドカップには未出場であるが、AFCアジアカップには2015大会、2019大会、2023年大会(※出場予定)と3度の出場経験をもつ。
著名な出身者
詳細は「パレスチナ人の一覧」を参照
脚注
[脚注の使い方]

^ a b “Main Statistical Indicators in the West Bank and Gaza Strip”. パレスチナ中央統計局(英語版). 2020年10月25日閲覧。
^ “GDP (current US$) - West Bank and Gaza”. 世界銀行. 2022年10月25日閲覧。
^ “GDP per capita (current US$) - West Bank and Gaza”. 世界銀行. 2022年10月25日閲覧。
^ “GDP, PPP (current international $) - West Bank and Gaza”. 世界銀行. 2022年10月25日閲覧。
^ “GDP per capita, PPP (current international $) - West Bank and Gaza”. 世界銀行. 2022年10月25日閲覧。
^ パレスチナ基本法
^ “セントクリストファー・ネイビス連邦が、パレスチナ国家を正式に承認”. ParsToday (イラン・イスラム共和国放送). (2019年7月30日) 2022年10月21日閲覧。
^ ハマス、ガザ地区の行政権限移譲 自治政府と合意 毎日新聞、2017年10月13日

関連項目

パレスチナ
イスラエル
パレスチナ自治政府
パレスチナ解放機構
パレスチナの法
中東
ガザ地区
オスロ合意
エルサレムの地位
ヨルダン川西岸地区

外部リンク

駐日パレスチナ常駐総代表部(公式サイト)(日本語) - 日本政府はパレスチナ自治政府の常駐総代表部として承認しているが、非公式に「駐日パレスチナ国大使館」と名乗ることもある。
対パレスチナ日本代表事務所 (アラビア語)
パレスチナ国家承認 特設ウェブサイト(公式サイト)(日本語)

表話編歴

アジアの国と地域
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最終更新 2023年6月15日 (木) 06:17 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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