トルコ、ウクライナのNATO加盟を支持 首脳会談で
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『【イスタンブール=木寺もも子】ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、トルコのイスタンブールを訪問し、エルドアン大統領と会談した。エルドアン氏はウクライナが将来的に目指す北大西洋条約機構(NATO)への加盟を支持する考えを示した。
トルコはロシア、ウクライナの双方と良好な関係を維持しており、ウクライナ産の穀物を輸出するための黒海穀物合意などを仲介してきた。ゼレンスキー氏のトルコ訪問はロシアによる侵攻後で初めて。
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エルドアン氏は8日未明に開いた共同記者会見で、「ウクライナがNATO加盟資格を持つことは疑いない」と述べ、ウクライナの加盟を支持した。もっとも、ロシアと戦争状態にあるウクライナがただちに加盟するめどは立っていない。
声明などによると、両首脳は会談で、黒海を通じてウクライナ産の穀物を安全に輸送するための穀物合意の期間延長について協議した。ロシアが難色を示し、今月17日にも終える可能性を示唆している。
エルドアン氏は「穀物合意の延長はとても重要だ」と述べ、少なくとも3カ月ごとに延長されるべきだとの考えを示した。ロシアのプーチン大統領が8月にもトルコを訪れると明らかにした。ただ、具体的にどうロシアに働きかけるかは明確にしなかった。
ゼレンスキー氏はトルコの仲介努力に謝意を示したうえで、ロシアが穀物回廊の物流を妨害しようとしていると非難。「アジア、アフリカなどの多くの人々の食料安全保障がこの枠組みにかかっている」と継続の重要性を訴えた。
ゼレンスキー氏によると、トルコとの間で防衛産業やドローン製造で協力を強化するなどの合意を結んだ。トルコはこれまでもウクライナに対してドローンなどを輸出してきた。
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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員
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分析・考察
ロシアとウクライナの停戦交渉のイニシアティブを取りたいトルコのエルドアン大統領にとって、将来のウクライナのNATO加盟は、ゼレンスキ―大統領を停戦交渉のテーブルに乗せるための条件でもあり、7月11日のNATO首脳会談前に、米国や他の加盟国にトルコの役割の重要性を印象付けようとしているように思います。
現時点でNATO加盟国がトルコに期待しているのは、クルド人問題で加盟承認を保留しているスウェーデンのNATO加盟の承認であり、トルコの保留はロシアに対しては「貸し」です。
そのような背景を考えると、NATO首脳会談でエルドアン氏がスウェーデンの加盟にどう動くのか、きめめて興味深いです。
2023年7月8日 11:40 』