ロシア軍高官、ワグネル反乱計画を事前把握か 米報道

ロシア軍高官、ワグネル反乱計画を事前把握か 米報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN282CC0Y3A620C2000000/

『【ワシントン=中村亮】米紙ニューヨーク・タイムズは27日、ロシア軍高官が民間軍事会社ワグネルによる反乱計画を事前に把握していたと報じた。ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏がロシア軍から幅広い支持を得られると判断し、武装蜂起に踏み切った可能性がある。

ニューヨーク・タイムズによると、米政府はロシア軍のセルゲイ・スロビキン元総司令官が武装蜂起を支援した可能性を調べている。スロビキン氏は1月に総司令官を交代してからも作戦立案に影響力を持っているという。米政府当局者の話としている。

米政府当局者はスロビキン氏以外にも複数のロシア軍高官が軍指導部の交代を求めるプリゴジン氏の計画に賛成していた兆候があると指摘している。プリゴジン氏はロシア軍高官から支持がなければ反乱を起こさなかったと分析しているという。

複数のロシア軍高官がプリゴジン氏を支持していれば、軍内の亀裂が深いことを意味する。亀裂を露呈するほどウクライナでの作戦に影響が及ぶリスクをはらむ。

ワグネルは23日夜に反乱を始めてロシアの首都モスクワに一時迫ったが、武装蜂起は1日で収束した。プリゴジン氏は反乱停止に合意し、27日にはベラルーシに到着したことが明らかになった。

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