もういちど説明する! 陸軍部隊には「梯子(はしご)」が大量に必要である。ついでに「自転車」も。
https://st2019.site/?p=21250
『本欄の2021-2-17号で私は「Buoyant and floatable Ladder」を準備しとけよ、と提言した。
ウクライナ大使館の武官先生は、これを読んでいてくれたかな?
昨日、SNSに出回っていた動画(おそらく投稿者はウクライナ軍)は、全世界の陸軍関係者が必見の内容だ。
かなりの密度で対人地雷が対戦車地雷と併設されているボサ地――平原中の一直線状の農道の途中にあって、なぜかそこだけ周辺よりも草丈が成長しているために、なんとなくそこに歩兵を配置したくなる――に、先に露軍が地雷を仕掛けまくっていたのに気付かず、歩兵をブラドリーから下車させてしまった小隊が、気付いたときはもう遅く、皆、次々と地雷を踏んで、片足を吹き飛ばされてしまうという、生々しすぎる空撮映像だ。
正体不明の対人地雷が散在している場所では、銃剣を「探り棒」に使いつつ這って移動するのが賢明だという「予習」をこの小隊員たちはしていない(何のためにスマホとユーチューブがある?)。
だから、前に仲間が負傷して横たわっていたところならばもう地雷はないだろうと予断して、健全な歩兵がブラドリーの後部ランプドアから両足でそこへ飛び降りて、直後に地雷が反応したりしている。
この動画は、ブラドリーなど現代のAPCには何が足りないのかも、疑問の余地なく教えてくれる。「梯子」である! ゲペックカステンに梯子を2丁以上付加すべし。
日本の庭師が使うような孟宗竹製の長いハシゴを地面へ横たえれば、その横木の上を踏んで歩いても、踏圧が分散され、対人地雷はまず反応はしない。もし信管がアンテナだったりトリップワイヤだったりした場合には、梯子を置いたとたんにそれは反応するから、やはり人は助かる。
対戦車地雷が併設されているため車両を負傷兵の直近まで近寄せられぬという情況でも、この梯子を2脚以上、継ぎ足したり、交互に置き敷いて進むことで、救護兵と負傷兵が地雷原からゆっくりと安全に離脱できる。
長い梯子は、APCの後部出入り口からだけでなく、車両の天板の上から斜めにさしのべてやることもできる。下半身をやられている負傷兵は、梯子に両手でしがみつくだけでいい。あとは車両が、梯子ごと「シュラ」のようにひきずってその場を離れることができるのだ。
APCもトラックも払底しているという場合、「はしご」は、自転車によって現地まで運搬してやることも、たやすい。
さらに世界の軍用自転車メーカーは研究するべきなのだ。2人乗り自転車で、フレームそのものがはじめから長い梯子の形状になっている、そのような特別設計の救急用自転車を。(長さの限度がどのへんかは、2023-6-9号の本欄を見よ。)
このような自転車は今の日本の法令では公道を走れまいが、平時は押し歩きによって移動させるようにするなら、荷車台車と同じ扱いになるはずである。
地雷原にハマった味方歩兵の自力脱出を助けるための、専用の多人数乗り電動アシスト自転車をドローンで現場に空輸できるようにするのが、将来の課題だろう。1960年代の北ベトナム軍のアンビュランス用の「重連自転車」を研究すべし。』