韓国、米迎撃弾「THAAD」の環境評価終了 正式配備へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM215HY0R20C23A6000000/
『【ソウル=甲原潤之介】韓国政府は21日、在韓米軍による地上配備型ミサイル迎撃システム「THAAD」を設置する基地で環境影響評価を終えたと発表した。電磁波による周辺住民の健康への影響が軽微だと判断した。正式配備に向けた基地内のインフラ建設が本格化する見通しだ。
THAADは北朝鮮の弾道ミサイルに対する防衛力を高めるため、2017年に慶尚北道の星州(ソンジュ)に「臨時配備」された。在韓米軍が正式配備…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『在韓米軍が正式配備に向けた事業計画書を提出し、韓国政府が環境影響評価を実施していた。
星州基地は周辺住民らが電磁波をめぐる懸念などを理由に建設に反対し、兵士の宿舎建設などの工事が進んでいない。環境影響評価で安全性が確かめられたことはTHAADの正式配備に向けた前進といえる。
韓国内へのTHAAD配備には中国も反発している。中国はTHAADの追加配備、米ミサイル防衛網への参加、日米韓の軍事同盟化の3つを否定する「3不」や、THAADの運用を制限する「1限」を原則とするよう韓国に求めている。正式配備に中国が反発する可能性がある。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前政権は、中国との関係に配慮して「3不」原則を守る方針を中国に伝えていた。22年に発足した尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権はこうした対中方針を転換し、「THAADは韓国の自衛手段」だとして正式配備をめざす姿勢を示していた。
尹政権は22年9月、補給物資や装備などを基地内に制限なく搬入できるようにした。23年4月には周辺住民向けの支援事業案もまとめた。韓国政府は発表文で環境影響評価について「前政権が先延ばしにした」と記述し、星州基地を「正常化」すると強調した。
THAADは射程200キロメートル程度の迎撃ミサイル。同じ地上から撃つ地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)より高い高度を飛ぶミサイルを着弾前の早い段階で迎撃できる。』