ウクライナ軍司令官が反撃を示唆、敵が力尽きようとしているので利用する
https://grandfleet.info/european-region/ukrainian-military-commander-suggests-counterattack-use-it-as-the-enemy-is-about-to-run-out/#comment_headline

『シルスキー陸軍司令官は23日「バフムートで貴重な戦力を失った敵は力尽きようとしており、我々はキーウ、ハウキル、バラクレヤ、クピャンスクでやったように、まもなくこの機会を利用することになるだろう」と指摘して反撃を示唆した。
参考:Оккупанты в Бахмуте выдыхаются, скоро мы этим воспользуемся – Сырский
シルスキー陸軍司令官の言及は観測される「前線の動き」や「プリゴジン氏の警告」とも一致する
露ワグナーのプリゴジン氏は21日「敵は3月下旬~4月上旬にかけてロシア軍主力部隊からワグナー部隊を切り離すことを目的にバフムート地域で大規模な反撃を開始するだろう。もしワグナー部隊が切り離されれば特別軍事作戦に悪影響が及ぶため必要なあらゆる措置を講じてほしい」とショイグ国防相に宛てた書簡の中で訴えていたが、ウクライナ軍のシルスキー陸軍司令官も反撃を示唆し始めた。
出典:GoogleMap バフムート周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)
バフムート周辺では激しい戦闘が続いているもののロシア軍(ワグナー)は10日間も前進に進展がなく、市街戦でも目立った前進がみられなくなり、逆にウクライナ軍はバフムートへのアクセスルート=T0504及び00506に迫っていた敵を押し戻し、この地域の交戦に関する視覚的証拠もロシア側よりもウクライナ側のものが増え始めている。
シルスキー陸軍司令官は23日「バフムートで貴重な戦力を失った敵は力尽きようとしており、我々はキーウ、ハウキル、バラクレヤ、クピャンスクでやったように、まもなくこの機会を利用することになるだろう」と指摘、過去の反撃地域を上げて「この機会を利用する」と言及しているため「バフムートでの反撃」を示唆している可能性が高い。
ここ最近のウクライナ軍は「前線の動き」や「視覚的証拠」と一致しない発言が多かったが、シルスキー陸軍司令官の言及は観測される「前線の動き」や「プリゴジン氏の警告」とも一致しており、本当にバフムートで反撃を行う可能性があるが、これが春攻勢で計画されていた反撃なのか、春攻勢とは別の反撃なのかのかは不明だ。
どちらにしても前線で何かが起こる可能性は高く、それがバフムートで発生するのか、ザポリージャで発生するのかまでは分からない。
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※アイキャッチ画像の出典:СИРСЬКИЙ
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 46 』
『 折口
2023年 3月 24日
返信 引用
結局のところロシア地上軍の攻撃力の要であった砲兵と戦車部隊は大部分が国防軍の資産なんですよね。
ワグネル社の傭兵部隊、特にプリゴージンが映るビデオに出てくるワグネル兵は米軍の特殊部隊か気合の入ったサバゲーマーみたいに個人装備が充実していますけど、結局は小銃を持っただけの軽歩兵が主体でしょう(同じ事はカディロフ軍団にも言える)。
彼らには独自の戦車も火砲も航空支援もなくて、下手すれば迫撃砲や軽装甲車、AGSのような小隊級の支援火器も無いかもしれない。今まではそれでも人海戦術で頑張っていたのではないかと思っていましたけど、最近の攻勢失速と国防軍部隊の引き揚げを考えると、結局国防軍の支援の上で攻勢を維持していただけなのかもしれませんね。
攻勢中の部隊ほど別方向からの敵攻勢に対して脆弱だったりしますから、国防軍やクレムリンとしてはウクライナに反抗の兆しが見え始めた時点でバフムト自体まるごと損切して背後の防御線に下がろうという判断は純軍事的にあり得ると思います。
ウクライナの手持ちの戦力を考えれば機械化部隊が一部出てくる可能性すらありますから、市街地戦や野外で守勢に回っても分断撃破されるのがオチですし一刻も早く塹壕線に戻りたい気持ちなのでは。ここでの勝利を足がかりに政治的土台を築こうとしていたプリゴージンには気の毒ですけどね。
2 』