【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(31日の動き)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221031/k10013861171000.html
『ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる31日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ウクライナ大統領 東部ドネツク州で「ロシア側を撃退した」
ウクライナのゼレンスキー大統領は、30日に公開した動画で、東部ドネツク州の戦況について「ウクライナ軍の部隊がロシア側の激しい攻撃を食い止め、撃退した」と述べ、戦果を強調しました。
一方で、北部チェルニヒウ州や南部ザポリージャ州など各地で、ロシア側による砲撃が続いているとしています。また、ロシアが、ウクライナ産の農産物の輸出をめぐる合意の履行を無期限で停止すると一方的に表明したことをめぐって、ウクライナの港を出入りできなくなっている船が、218隻に上ると明らかにしました。
その上でゼレンスキー大統領は「西アフリカから東アジアに至る広大な地域で食料価格が高騰していて、ロシアはその責任を負うべき唯一の国だ。特にエチオピアやイエメン、ソマリアの人々が悲惨な食料不足に見舞われる原因となっている」として、ロシア側を重ねて非難しました。
ロシア軍 ウクライナ南部ヘルソン方面に4万人規模の部隊集結か
ウクライナ軍は30日、ロシアによる軍事侵攻への反転攻勢を強めていて、東部ドネツク州の10の地区でロシア軍を撃退したと発表したほか、南部ヘルソン州では、中心都市ヘルソンに向けて部隊を進めているとみられます。
こうした中、ウクライナのメディアは29日、ロシア側がヘルソン方面に4万人規模の部隊を集結させているとする、ウクライナ軍の情報部門トップの見方を伝えました。その多くは空てい部隊などの精鋭で、ヘルソンの解放には11月末までかかる可能性が高いとしていて、予断を許さない情勢が続いています。
トルコ国防省 農産物の輸出停止「ロシア側から通知」
ロシアとウクライナの仲介役を務め、ウクライナからの農産物の輸出をめぐって貨物船の監視や積み荷の検査を合同で行ってきたトルコの国防省は30日、声明を発表しました。
声明では「29日のクリミアへの攻撃を受けて合意の履行を暫定的に停止したと、ロシア側から国連とトルコに通知があった。ウクライナから船が出ることはしばらくはない」として、ウクライナからの農産物の輸出が実質的に停止したことを明らかにしました。
国連事務総長 農産物の輸出停止表明に深い懸念
ロシアが、ウクライナ産の農産物の輸出をめぐる合意の履行を無期限で停止すると一方的に表明したことについて、国連のグテーレス事務総長は30日、報道官を通じて声明を出し、深い懸念を表明しました。
また、この問題に対応するため、訪問先のアフリカへの出発を1日遅らせたうえで「ロシアが合意を履行するよう、緊密な接触を続けている」として、事態の打開に向けて関係各国と協議を行っていることを明らかにしました。
ウクライナ 冬を前に破壊された集中暖房施設の復旧作業急ぐ
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナでは、本格的な冬を前に、砲撃や戦闘で破壊された集中暖房の施設などの復旧作業を急いでいます。
このうち、侵攻当初、ロシア軍との間で激しい戦闘があった首都キーウ近郊のイルピンでは、集中暖房のボイラー施設で修理が行われていました。施設の建物には、砲弾が直撃して屋根に穴が開いたほか、爆風でほとんどの窓ガラスも割れたということですが、ほぼ修復を終え、仕上げの塗装作業が行われていました。』