バイデン氏「イランに代償科す」 デモ弾圧を非難

バイデン氏「イランに代償科す」 デモ弾圧を非難
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN040AY0U2A001C2000000/

『【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は3日の声明で、イランの風紀警察に拘束された女性が死亡した事件に関連し「平和的なデモ参加者に対する暴力的な弾圧が激しくなっているとの報告を深く懸念している」と表明した。「米国は週内に暴力を振るう者にさらなる代償を科す」と断言した。

バイデン氏は「イランの政権は長年にわたって人々の基本的な自由を否定し、威嚇や脅迫、暴力で複数の世代にわたる切望を抑圧してきた」と糾弾した。「我々はイラン当局者に責任をとらせ、イラン市民が自由に抗議できる権利を支援していく」と唱えた。

イランでは9月13日、女性がスカーフで頭髪を十分に隠していなかったとして首都テヘランで拘束された。この女性は16日に死亡し、警察による暴行を疑う市民らが抗議デモを始めた。イランの最高指導者であるハメネイ師は今月3日、抗議デモについて「米国とシオニスト(イスラエル)政権が計画した」と主張していた。

バイデン政権は9月下旬、米企業がイランでインターネットサービスを提供しやすくするための指針を出した。イランは抗議デモを受けてネット規制を強化したとされ、米国がイラン市民の抗議デモを支援する対抗措置を打ち出したと受け取られている。

女性の死亡事件は、米国とイランの核合意の再建協議をいっそう難しくする。最近はイランがウクライナ侵攻を続けるロシアに無人機を提供したり、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のアルバニアへサイバー攻撃を実行したりしたとして、米国が反発してきた。

核合意はイランの核開発を制限する国際的な取り決めで2015年にまとまった。米国のトランプ前政権は18年に一方的に破棄を表明し、バイデン政権は復帰に向けた協議を重ねてきたが突破口は見えていない。』