米国防長官、ウクライナのNATO加盟 早期実現に慎重

米国防長官、ウクライナのNATO加盟 早期実現に慎重
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN020FE0S2A001C2000000/

『【ホノルル=中村亮】オースティン米国防長官は1日、ウクライナがめざす米欧の軍事同盟「北大西洋条約機構(NATO)」への加盟について、将来的な課題だとの認識を示した。近い時期の実現に慎重な考えを示した発言で、当面はロシアが侵攻を続けるウクライナへの軍事支援に集中すると強調した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は9月30日、ロシアがウクライナ東・南部の4州を一方的に併合すると宣言したことへの対抗策としてNATOへの加盟を申請すると表明した。実現には加盟する全30カ国の同意が必要になる。

オースティン氏は訪問先のホノルルで記者団に、NATOが掲げる「門戸開放」政策を支持すると指摘しつつ、ウクライナの加盟に関しては「NATOの投票に参加する30カ国で解決する問題だ。その作業は将来的に実施すべきだ」と述べた。

「いまはウクライナが(ロシアとの戦いに)成功するためにできる限りのことをするのに集中している」とも語り、ウクライナへの軍事支援などに注力する意向を示した。

NATOの根幹である北大西洋条約の第5条は集団安全保障を定める。一つの加盟国への攻撃をNATO全体への攻撃とみなし、加盟国は攻撃された国の防衛義務を負う。

ウクライナが加盟国になれば、ロシアとNATOによる戦争に発展する可能性がある。現時点でウクライナの加盟に全30カ国が賛成する可能性は低く、ロシアとの停戦が実現した後の議論になる見通しだ。』