メンタルを鍛えるは、果たして可能か?

メンタルを鍛えるは、果たして可能か?
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/27960342.html

『トレーダーとして年単位で相場と向き合うと、色々と学習する事があります。良くトレードについて言われるのが、メンタルが強いだの、メンタルが鍛えられるだの言う事です。これは、嘘です。相場と何年向き合おうとも、メンタルが強くなる事はありません。

では、大きな損失や含み損を抱えても、なぜ習熟したトレーダーが冷静でいられるかと言えば、それまでの経験則で、問題が発生した時、手持ちのカードであらゆる可能性を考えて、対処をしないと、後に問題が大きくなるばかりである事を知っているからです。つまり、大損失が出た、大きな含み損を抱えたといって、動揺してオロオロしている場合ではなく、頭をフル回転させて最善策を模索しないと、より問題が大きくするので、頭を抱えて陥った状況を嘆いている暇など無いというのが正解です。

これは、腕の良い職人が、どんな状況でも、お金の取れる仕事にしてしまうのと一緒です。腕の良い職人というのは、もちろん、素晴らしい結果を出す高い技術に対しての賛美ですが、同時に様々な問題のある状況からでも、依頼人からお金を支払っても良いと思われるだけの仕事に仕上げる能力にも向けられます。全ての状況で、万全の体制で仕事ができるわけでなく、時には不本意な道具と最悪な環境で、仕事を行わなくてはいけません。また、神でもない限り、まったくシクジらない事もあり得ません。それでも、最終的にお金になる仕事にするのが、腕の良い職人です。起きてしまった事、陥った事態に頭を抱えても、状況は好転しません。リカバリー力があってこその腕です。

トレードも同じで、メンタルが鍛えられたから、悪い状況でも冷静なのではありません。悪い状況と判断したら、検討可能な手を、早い段階で打つ必要があるから、落ち込んでなんていられない。それが、現実のトレードです。それを、周りから眺めるとメンタルが強く見えるだけです。そもそも、メンタルなんて、常に自分の限界に挑戦しているアスリートでもない限り、普通の人間に鍛えられるものじゃありません。

あの、すっかり有名になった2chで書き込みをしていた敏腕トレーダーのB.N.F氏も、億単位の損出を出した時には、キーボードを叩き壊した事があるそうです。ただ、彼のすごいところは、結果が出た事に囚われず、次に打つ手をすぐに考えられるところです。悪い状態、結果の出た事に囚われて、いくら嘆いても状況は変わらない。これを、長くトレードをやっていると、身につくから周りから鋼のメンタルを持っているように見えるだけです。

こう書くと、トレーダーだからと言って、一般の仕事と何も変わりません。経験からくるリカバリー力に支えられた安定した仕事振り。それに保証された報酬。どの仕事でもベテランと言われる人には、当てはまる事です。何かしら、特殊な事だと考えるほうが、おかしいのです。よって、安定して長く相場で生き残れるトレーダーというのは、何も特別な事はなく、淡々とやるべき事を日々行い、犯した過ちを反省し、経験を未来に活かすという事を繰り返すのみです。

それゆえ、何かコツや手法を教わったからといって、その人のトレードが見違えるように上達する事は、ほとんどありません。ただ、物事には例外というのが必ずあって、一般人が眺めると魔法でも使っているようなスピードと練度で、特定の事をこなす天才がいます。稀にそういう、才能というギフトを受けた人が、鬼のような成果を示す事があります。それは、そもそも真似する事ができません。だから、トレードに対して、セミナーや情報商材が、考え方の参考にはなっても、トレード技術の向上の役には、殆ど立たないのです。 』

(ジジイの基本的スタンス)

『(個人投資家の特長)

1、「勝つ」必要がない…。「大きく負けなければ、それでよし。」別に、他人の資産を預かっているわけでは無い…。「負けても」、「負けましたな…。ちょっと、貧乏になりましたな…。」と言って、「お粥」をすすっていれば、それでいい…。

2、時間を「味方」につけることが、できる。別に、「四半期(3か月)」毎に「査定」され、ヘタすると「馘首」される…、ということも無い…。「100年に1度」と言われた「リーマンショック」(日経平均は、9000円を割り、8000円台となった)に見舞われても、7-8年も経過すると、また1万8000円台まで回復して来たりする…。

 そのためには、「現物」だけをやり、「先物」には手を出さない…。借金したり、信用取引に手を出したりしない…。健康に気をつけて、できるだけ「長生き」する必要がある…。』