
『【カイロ、台北時事】エジプトのスエズ運河で23日、愛媛県の会社が所有する大型コンテナ船が座礁し、他の船舶が通行できなくなった。スエズ運河庁によれば、悪天候による視界不良と強い砂嵐が原因とみられる。
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スエズ運河はアジアと欧州を結ぶ海上輸送の要衝。当局が24日からタグボート8隻を使って船を戻す作業を急いでいるが、全面復旧には時間を要する見通しで、国際的な物流が滞る恐れがある。
座礁したコンテナ船「エバーギブン」は全長400メートル、幅59メートルで、総トン数は約22万トン。2018年建造で、愛媛県今治市の正栄汽船が所有し、台湾の長栄海運が運航していた。中国からオランダに向かっており、サウジアラビアなどからの原油を積んでいたという。
乗員に負傷者はいない。油漏れや積み荷の損傷なども確認されていない。
長栄海運によると、紅海から地中海に向けてスエズ運河を北上中だった。現地からの情報では、船は積み荷を載せたまま護岸にぶつかり、航路をふさいでいるため、多数の船舶が通行できない状態となっている。』