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『2020年10~12月期の実質国内総生産(GDP)は前期比年率12.7%増と2期連続のプラス成長となった。秋口には政府の「Go Toキャンペーン」の効果などで個人消費が盛り上がったが、年末にかけて新型コロナウイルスの感染が再拡大し、日本経済は勢いを失った。緊急事態宣言が一部地域で出た21年1~3月期は、再びマイナス成長に戻る見通しだ。
日本経済研究センターがまとめる月次GDPをみると、感染が再拡大…
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日本経済研究センターがまとめる月次GDPをみると、感染が再拡大した11月以降の失速は明らかだ。10月は前月比2.6%増と6月(7.0%増)以来の高水準だったが、11月には0.4%増と伸びが鈍化し、12月には0.4%減とマイナスに転じた。
西村康稔経済財政・再生相は15日朝、「経済は依然としてコロナ前の水準を下回っており、回復は道半ばだ」との談話を発表した。
GDPの過半を占める個人消費は前期比2.2%増と、7~9月期の5.1%増に続いてプラスで推移した。11月中ごろまでは新型コロナの感染が比較的落ち着いており、旅行や外食などコロナで厳しかったサービス消費も復調しつつあった。政府の「Go Toキャンペーン」が追い風となった。
ただ月別にみると、東京都が「Go To トラベル」事業の対象に加わった10月をピークに、その後は伸び悩んだ。総務省の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は10月の前月比2.1%増から、11月は1.8%減、12月は0.9%増と足踏み状態に陥った。
内閣府幹部は「個人消費は夏から秋にかけてはしっかり戻っていたが、11月末ごろから感染が再拡大し、潮目が変わった」と振り返る。東京や大阪などで飲食店への時短営業要請が出たり、「Go To キャンペーン」の対象除外が決まったりして、年末の飲み会や帰省を見送る動きが広がった。
個人消費とならんで日本経済の回復を引っ張っていた輸出も、年末には勢いを落とした。欧米でも感染者が急増し、11月ごろからロックダウン(都市封鎖)など厳しい措置で経済活動が停滞したためだ。6月から前月を上回って推移していた輸出総額(季節調整値)は11月、12月と2カ月連続でマイナスとなった。
続く21年1~3月期は3四半期ぶりのマイナス成長に陥る見通しだ。緊急事態宣言の再発令で、外食・宿泊などのサービス消費は一段と落ち込んでいる。経済活動の本格再開を見込む4~6月期には再びプラス成長に戻る予測だが、回復のスピードは感染状況やワクチン接種の進捗に大きく左右されそうだ。
野村総合研究所の木内登英氏は「ワクチン接種の広まりから消費活動の持ち直しが明確になるのは、早くても21年末近くだろう」とみている。