ブラジル、中国ワクチンの治験結果の公表先送り

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN240BW0U0A221C2000000

『【ニューヨーク=宮本英威】ブラジルのサンパウロ州は23日、中国の製薬会社、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が同州で実施している新型コロナウイルス向けワクチンの臨床試験(治験)について、有効性は50%以上に上るとの見方を示した。ただ結果公表は見送り、薬事当局への申請も先送りした。

シノバックのワクチン「コロナバック」については、サンパウロ州にあるブタンタン研究所で7月から治験を続けている。同州のジェアン・ゴリンシタイン保健相は、緊急使用に必要な「有効性は確認されているが、再評価が必要だ」と指摘した。

当初は12月上旬にも治験結果が公表される見通しだったが、遅れている。今後15日以内で結果を公表したい考えで、ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)への申請を目指す。

サンパウロ州のドリア知事は7日には、2021年1月に中国製のワクチン接種を始めたい意向を示している。

シノバックのワクチンの治験は、ブラジルの他にインドネシアやトルコでも実施している。』