※ 兵頭二十八氏のサイトから、紹介する…。
※ いつもながら、役に立つ情報が、満載だ…。
※ 特に、独のメルケルの「生い立ち」の分析は、秀逸だ…。
※ 有力政治家(政治家に限らず、自分の人生・生活に影響を及ぼす可能性がある有力者一般…)の「頭の中」を探る試みは、おさおさ怠りなく、やっておく必要がある…。
※ そういう試みに、非常に役に立つ分析だ…。
※ 特に、オレも含めて、日本人一般人の場合、敗戦後のWGIP政策のおかげもあってか、徹底的に「軍事」と「地政学」の視点が「欠落」している…。それで、この人の「視点」は、貴重な「参考資料」となる…。だいぶ、書籍・電子書籍も買ったよ…。
『Elisabeth Braw 記者による2020-12-22記事「Why German Troops Won’t Get Armed Drones」。
先週、ドイツ与党(小相棒)の社会民主党SPDは、武装無人機の調達を支持しないと声明した。
これによってドイツ連邦軍は、米、仏、英軍が装備運用している武装無人機を、同盟軍として装備できない状態が続くことになる。
海外に出動させられている独軍兵士にとっては、命にかかわる決定だ。
軍は武装ドローンを欲してきた。国防大臣のクランプカレンバウアーも望んでいる。一部の社民党員も支持している。だがこれで計画はおしまいだ。
こうなったのはひとえにメルケルの幼少期の「育ち」のせいなのだ。彼女は長い政治家キャリアの中でいちども軍備には共感したことがない。この分野には身が入らないキャラクターが幼少期にできあがっている。
それほど東独は冷戦中は軍備荷重で酷かった。男子兵役は18ヶ月から3年で、例外なし。何の研究をしていようがそれを3年間中断しなければならなかった。さらに職場にもパラミリタリー組織が強制されていた。
これに強く反対していたのが、東独のキリスト教会で、メルケルの生家はそこに属していた。主義として兵役を拒否した彼らは、初期には牢屋にぶちこまれていた。
手を焼いた東独政府は、武器を執らない兵役コースを彼らのために用意した。兵役年間を、建設作業員として勤労するのである。
彼らは「鋤をとる者たち」と呼ばれた。メルケルの出身家庭はそれだった。彼らの頭の中では「民主化」とは「非軍事化」とイコールになっていた。
シュタージはこの反政府的なキリスト教会の内部に工作員を送り込み、内部から方向を変えさせようとした。「神のスパイ」である。
このような東独体制が消滅したのが、メルケルが36歳のときであった。いま彼女は66歳だが、性格は変わりようがない。
この人々を説得するためには、マリやアフガニスタンに派遣されている独兵の安全を守るためには、武装ドローンによるパトロールが必要なんだと、理解してもらうしかない。
いま、アフガニスタン駐留ドイツ軍部隊は、非武装の無人機〔おそらくヘロンの下位機種か〕で敵の襲撃を見張ることができる。だがすぐには反撃ができない。いちいち、米軍に頼んで、MQ-9 リーパーを寄越してもらわねばならない。
反軍的政党にとってドイツ兵を海外に送り出して作戦させるという決定じたいが大ジレンマだった。
しかしいったん海外に出して他国軍と協同するとなったら、信義の問題がある。
攻撃型ドローンによる作戦は「自衛」を逸脱し国際法違反だと議員らが騒いでいる一方で、在外ドイツ軍部隊は、米英仏軍が運用する攻撃型ドローンによって命を守られているのである。それではドイツの信用はどうなるのだ?』