『Patrick Howell O’Neill 記者による2020-12-15記事「How Russian hackers infiltrated the US government for months without being spotted」。
ロシアによる米政府機関内へのスパイウェアの埋め込みはどうやって成功したのか。
まず「ソーラーウインズ」という民間ソフトウェア企業のシステムに侵入した。
そして「オリオン」という同社の製品中にバックドアを埋め込んだ。「オリオン」はイントラネット管理ソフトで、それを諸官衙が使っているのだ。
ソーラーウインズ社は、諸官衙との契約により、アップデートサービスを不定期に実行する。そのダウンロードがなされたことにより、全官衙のイントラネットがロシアから覘き放題になった。
ソーラーウインズ社の顧客は全世界に30万法人もある。フォーチュン500に名が載る企業のほとんどと、多くの官公署が含まれる。
同社によれば、1万8000弱の官衙が、スパイウェア入りのアップデートをダウンロードしてしまったと。
バックドアは「サンバースト」と呼ばれるものである。
敵は、イントラネットのあらゆる場所をすぐに覘き回ろうとはしない。それではアクセスが急増して怪しまれるから。
すこしづつ、セクションを限って、徐々に探索するのである。狡猾である。
サンバーストは、最初の2週間はまったく挙動しない。そのあと目覚めて、ロシア本国のハッカーに向けて、連絡を開始する。
盗んだ情報を送る先のIPアドレスは、毎回、変わる。一回かぎりの使い捨て。ぜったいに同じ受信機に対して二度以上報告を繰り返すようなヘマはやらない。犯罪集団が使い捨てのセルフォンを、通話の都度、ゴミ箱に捨てていくようなもので、これなら顧客がネットワーグログを点検しても、不審なパターンはあらわれず、猜疑を招くことはない。
こうやって敵は3月から10ヶ月間もバレずに情報を漁ることができたのだ。』
『Francis P. Sempa 記者による2020-12-13記事「The First Anti-Communist: Halford Mackinder in South Russia 1920」。
ブライアン・ブルエット教授がマッキンダーの評伝を書いている。
1919年に南ロシアに派遣されていたハルフォード・マッキンダーは、デニキンの白軍とポーランドを結合させて英国が後ろから支えればボルシェビキをユーラシア北部に封じ込めることができるとロンドン政府に勧告した。それをしなければ次はインドやアジアが共産軍に支配されるだろうと。
しかしWWIで疲弊し切っていた英政府にはいささか無理な提案だった。
おかげでそれから70年間、世界はソ連に苦しめられることになった。
※コーカサスの原油資源にボルシェビキがアクセスできなかったら、ソ連があそこまで強勢化することはなかった。マッキンダーの最大の謎は、彼の著述の中で、敢えて石油には焦点を当てないようにしているのではないかと疑われること。彼は真に価値ある石油情報を英政府部内限りの秘密の知識として外に出さないようにしていたのか? そこが評伝で開明される日は来るのだろうか?』
※ 世間で一般人がアクセス可能な情報は、いつもこういうものだ…。
※ だから、「どんな情報を、どれだけ収集したのか」では無く、「その情報を、どう位置付けたのか」「その情報を、どう解釈したのか」が重要だ…。
※ そして、「その解釈」の「力(ちから)」は、毎日丹念に「真実のかけら」を拾い集めて、組み立てて、少しづつ、自分の中に培っていく他は無い…。