ライス元国連大使を内政トップに 身内重用、鮮明―バイデン氏・次期米政権

【ワシントン時事】バイデン次期米大統領は10日、新政権で貿易、農務、内政を取り仕切る主要メンバーを発表した。外交・安全保障チームと同様にオバマ前政権時のベテランらを起用。大統領補佐官(国家安保担当)を務めたスーザン・ライス元国連大使(56)を国内政策のトップに充てるなど、人種や女性といった多様性にも配慮した。
 新型コロナウイルス危機対応を優先すべき事情を考慮し、経験を重視した布陣。ライス氏は、医療、教育、移民など内政全般を指揮する国内政策会議(DPC)委員長に就く。同氏は一時、副大統領や国務長官候補に名前が挙がっていた。
 米中貿易摩擦に対応する通商代表部(USTR)代表には、前政権下のUSTRで法律顧問を務めたキャサリン・タイ氏(45)を起用。農務長官は、前政権で同職を2期8年務めたトム・ビルサック氏(69)が再登板する。いずれも国際貿易の支持者で、日本との交渉に当たる。
 退役軍人省長官にはオバマ氏の首席補佐官だったデニス・マクドノー氏(51)、住宅都市開発長官にはオハイオ州選出の民主党下院議員マルシア・ファッジ氏(68)を充てる。