「ジョー(バイデン)の物事をダメにする能力を甘くみないほうがいい」…。

‘実は余り積極的にバイデン候補を支持していないオバマ氏’(「机上空間」)
 http://blog.livedoor.jp/goldentail/

 ※ 机上空間さんのサイトからだ…。
 いつもながら、非常に参考になると思われる…。丸々、引用させていただきます。

『そのスマートな仕事ぶり(成果を挙げているかどうかは別にして)、天才的な演説の才能で政治家としてのイメージでは、決して評価が低くないオバマ前大統領。そのオバマ氏とペアを組んで、8年間もの間、副大統領のポジションで一緒に仕事をしたのが、バイデン氏です。普通なら、民主党の後継者として、全力プッシュで支持をしそうですが、実はオバマ氏がバイデン氏支持を公式に表明したのは、民主党内での大統領候補を選出する予備選挙が終わった後です。

つまり、一番に宣伝としてバイデン氏が支持を取り付けたい時期には、沈黙を通しています。このオバマ氏の行動は、当時から興味深く見られていたのですが、その原因が「一緒に仕事をしてきたからこそ判る、バイデン氏のアメリカ大統領としての能力の無さ」にあるという話が、ここにきて飛び出してきました。

この話は、「ポリティコ」というアメリカの政治系の有力雑誌の記事として掲載されたのですが、オバマ氏のプライベートな場での談話として、「ジョー(バイデン)の物事をダメにする能力を甘くみないほうがいい」と発言があったとされています。もちろん、公式の場での発言ではないし、情報ソースのファクト・チェックも現時点では不十分ですが、日本と同様に、いわゆるマスコミへのリークを通して、はっきりと言えない事を噂として故意に流すというのは、アメリカでも良く用いられる手です。なので、オバマ氏本人がリークした可能性もあるとされています。

実効的な成果を挙げたかといえば、とても疑問ですが、オバマ前大統領の政治家としての着眼点と、職務処理能力というのは、とても高かったと評価しています。中国問題は、大統領選前からテーマとして取り上げていましたしね。ただし、その演説能力に比べて、外交能力が低く、欠点であったのも事実です。中国との関係で、そこに入ってきたのがバイデン氏なのですが、外交というよりは、中国の思うがツボに取り込まれて、習近平氏のお気に入りだったというほうが表現として適切です。

アメリカの様々な規制を、中国企業に対して緩めて、アメリカ市場での上場などの手続きを支援する代償として、次に中国の国費が入る未上場の中国の国策会社を教えてもらって、息子が経営する投資会社に株を買わせて、間接的なリベートを受け取っていたと言われています。

その打ち合わせで、習近平氏とも何回も会っていて、息子は中国企業と合弁会社を作って、そこの役員でもありました。バイデン氏は、職能が高いというより、典型的な昔ながらの政治家で、人間関係と損得で人脈を築いて、それで職務を行うタイプです。そこに、国益とか政治理念が入る余地が無いんですね。

オバマ氏は、弱点である外交について、バイデン氏の手綱を握る事ができず、いわば好き勝手にやらせてしまいました。その為、任期中は、目立って中国と波風が立つ事も無く、大統領就任前に言っていた対中国対策は、何ひとつ実現しませんでした。膨れ上がる国家債務の圧力に押されて、むしろ世界の警察官を止める宣言をしてしまったのです。

バイデン氏が外交通と言われているのは、この中国との蜜月関係を指しているのですが、外交というより、立場を利用した利権の分け合いです。まぁ、確かに中国との関係は良くなるでしょうが、この時のいい加減な株式上場審査が、最近になってラッキン・コーヒーの不正経理問題など、上場廃止案件として浮かび上がってきています。

バイデン氏の政治ポリシーの無さというのは、副大統領候補として指名した、カマラ・ハリス氏の一件を見ても判ります。実は、この指名はバイデン氏の本意では無いと言われています。バイデン氏が希望していたのは、スーザン・ライス元大統領補佐官ではないかという有力な説があります。というのは、実務を高能率で処理できる片腕が自分には必要な事が、本人も自覚しているので、オバマ政権化で事務処理能力を高く評価され信頼されていたライス氏を側に置きたかったというのが根拠です。

カマラ氏の指名は、民主党の意向と言われていて、「女性・マイノリティー・左派でないと、選挙に不利だから、この中から選べ」という圧力があったらしいのです。ブラック・ライブズ・マター運動が盛り上がっているので、この三種の神器で副大統領候補を指名すれば、勝利は固いという事でしょうね。

カマラ氏は、典型的な左派で、次のような主張をしています。
・原子力発電は全て廃止。自然代替エネルギーで、賄う方向に転換する。
・地球温暖化の原因の二酸化炭素を出す飛行機は廃止。環境負荷の少ない電車に移動手段は制限する。

具体的な道筋や、それを行った時の影響を、どう吸収するかという具体的な事は、他所にぶん投げなのは、この手の左派に共通です。美しい理念こそ大事というヤツですね。本当に政治をやる気なら、足枷にしかならない人物を、選挙に勝つ為に指名するというのは、政治ポリシーの欠如と言われても仕方ないですね。さすがに、政権側に8年もいたので、実務が判っていないという事は無く、処理能力の高い相棒が欲しかったんでしょうね。

まぁ、政治ポリシーがゼロなのは、トランプ氏も同じですが、彼はアメリカを経営する視点から、国益は強引にでも取りに行きます。習近平氏との半ば演出としての喧嘩や、中東でのイスラエルとUAEの和解調停など、散々バカにされている割には、実成果は挙げています。むしろ、政治ポリシーが無いので、個々の政策の整合性とか考えないで、実利主義で動いた結果、良い方向に成果が出ている感じですね。時に、政治理念なんぞは、邪魔になるという事です。立派な人物かと問われれば、正直ビック・マウス野郎ですが、仕事はしている。そんな感じです。

こういう事があって、オバマ氏は、対立候補がゼロになって、選択肢が無くなるまでバイデン氏の支持を公表しなかったし、実は今も積極的には支持していないという事らしいです。』