https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61665900X10C20A7FF8000/

※ 新華社・共同の配信だ…。海外メディア中心に、全世界に配信されているんで、やむを得ず自らも出して来たんだろう…。
それでも、少し「小綺麗な」住居のところを選択したようだな…。当然、事前の「チェック」は入っている…。
『【上海=松田直樹】中国で6月から断続的に大雨が降り、長江流域で浸水や土砂崩れなどの水害が起きている。豚肉や農産物の主要な産地も被害を受け、経済損失は日本円で1.3兆円に及ぶ見通しだ。新型コロナウイルスによる混乱から回復へ向かう経済活動の重荷となりそうだ。
中国政府の応急管理省によると、17日までに湖北省、江西省、安徽省など長江の流域を中心に27省・自治区・直轄市で3873万人が被災した。死亡・行方不明者は141人に上る。2万9000戸の家屋が倒壊するなどの被害を受けた。
長江流域の6~7月中旬の平均降水量は1961年以降で過去最多となり、全国433の河川で洪水が起きた。経済損失は約862億元(約1兆3000億円)に上るとの試算がある。習近平(シー・ジンピン)国家主席は12日、「最大の努力をして人民の生命と財産を守る。関係する各部門は復興に全力を尽くすように」と指示した。
中国の4~6月の国内総生産(GDP)は2四半期ぶりにプラス成長に転換したばかり。記録的大雨が長引けば回復途上の経済活動に水を差しかねない。中国政府は15日、水害対策として約17億元を充てると発表するなど、必死になっている。
大雨で生活に身近な食品に影響が出始めた。被害が深刻な湖北省などは豚肉の主要な生産地の一つだ。中国メディアによると養豚場が浸水したり、出荷できなくなったりしているという。
前月比で3.6%上昇した6月の豚肉小売価格は、水害による供給減少で今後、急上昇する懸念がある。農業農村省は「水害の影響で既に豚肉の価格は一部地域で上昇している」と報告する。農地も広範囲に大雨の被害を受けており、野菜など農産物の価格も高騰し始めているという。
住民らは治水システムの安全性にも神経をとがらせる。長江中流の湖北省宜昌市にある世界最大級の三峡ダムでは制限水位(145メートル)を上回る状況が続き、6月末に今年初めて放水を実施した。17日午前10時(日本時間同11時)時点でダムの水位は157.11メートルまで上昇しており、最近の放水量は増加傾向にある。
中国メディアによると三峡ダムの下流にある武漢市では7日に警戒水位を超え、市政府が被害の深刻な地域の住民を小学校やホテルなどに避難させた。同市に住む女性(24)は「大雨で道路が浸水し、一時的に移動ができなくなる地域もあった」と語る。道路が水であふれ、ゴムボートを使って救助される住民もいたという。女性は「来週以降も大雨が続きそうで外出は控える」と話す。
水利省の担当者は中国メディアに「長江全域の3万地点で水位を定点観測している。ダムの放水量は常に状況に応じて適切に調節しており、(三峡ダムを含む)長江全てのダムは安全に管理されている」と強調する。だが、ネットでは「三峡ダムが決壊するのではないか」などの投稿が相次いでおり、住民の不安心理の高まりを映している。
物流網にも影響が出ている。宅配大手の圓通速逓によると、湖北省や浙江省、重慶市などの幅広い地域で配達の遅れが生じている。湖北省や浙江省はネット通販などの物流拠点が多く点在している。ネット通販の関係者は「現時点で全国の物流網に混乱はないが、大雨が続けば影響が拡大する可能性もある」と警戒を強めている。』