給与「デジタル払い」解禁へ 知っておきたい10の知識

給与「デジタル払い」解禁へ 知っておきたい10の知識
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFK085NR0Y1A200C2000000/

 ※ 必ず、「被用者個人の承諾」が必要になるハズだ…。

 ※ 利害得失を、冷静に判断して、自分で決めよう…。

『銀行を介さない給与の「デジタル払い」は、キャッシュレスを加速させるか
日経ビジネス電子版

入社時に特定の金融機関の給与口座を指定され、そのまま普段使いの口座として利用する会社員も多いはず。そんな常識が変わろうとしている。企業が給与について銀行口座を介さず払えるようにする議論が厚生労働省の審議会で進んでいる。「○○ペイ」などを運営する資金移動業者が提供するスマートフォンのアプリでデジタルマネーとして給与を受け取り、即座にスマホ決済ができるようになる。キャッシュレスを加速させる好機になりそうだが、問題点はないのか。整理した。

◇  ◇  ◇

1:そもそも現在の給与支払いのルールはどんなもの?

労働基準法24条では「賃金は、通貨で直接労働者にその全額を支払わなければならない」と規定されている。モノなどの現物支給は禁止されている。細かくいえば、(1)「通貨」で(2)「直接」(3)「全額」を(4)「毎月1回以上」の頻度で(5)「一定期日」に、企業は労働者に給与を払わなければならない。この(1)~(5)は「賃金支払いの5原則」として労基法に定められている。

ただし例外的に、企業と労働者間の同意などがあれば、労働者が指定する銀行その他の金融機関の口座や、証券総合口座への振り込みなどで給料を支払うことが労基法の施行規則で認められている。今では当たり前となっている銀行口座への給与振り込みは、法律上では例外となっている。

2:デジタル給与払いになると、何が変わる?

政府は、給与支払いのデジタル化を解禁する方針を示している。1月28日から厚生労働省労働政策審議会で専門家による議論が始まっている。現在の施行規則を改正し、PayPay(ペイペイ)、LINEペイなどスマートフォン決済サービスなどを提供する「資金移動業者」の口座にも給与を振り込めるようにすることが想定されている。

3:具体的な方法は?

資金移動業者が発行するプリペイド(前払い)式の給与振り込み用カード「ペイロールカード」の導入が想定されている。企業は銀行などの金融機関を経由せずに直接ペイロールカードの口座に振り込むことができる。こうしたペイロールカードをPayPay、LINEペイ、メルペイなどといったキャッシュレス決済事業者のサービスと接続して、給与を残高として扱えるようになれば、買い物でスマホ決済がしやすくなる。ATMなどで現金を引き出すことも可能だ。ちなみに米国では、ペイロールカードがすでに普及している。

4:制度変更の背景は?

菅義偉政権が掲げる政策の目玉の1つに、行政サービスや社会全体のデジタル化の推進が挙げられる。給与は生活資金の基盤となるため、給与払いのデジタル化を解禁することで、社会のキャッシュレス化を加速させるとともに、国全体のデジタル化を促したい狙いがある。日常の買い物シーンでは、QRコードなどを使用したキャッシュレス決済が増えており、現状を踏まえた顧客の利便性を考慮した面もある。

5:メリットは?

利用者のメリットとしては、ATMで現金を引き出す手間を省くことができる。また、銀行口座開設のハードルが高い外国人労働者の報酬受け取り手段として活用できる。定期的な給与払いを求めない労働者の資金ニーズにも柔軟に応えることができる。働いてから報酬振り込みまでの期間が短い方を好む傾向にある、日雇い労働者やアルバイトなどの非正規労働者の利便性が向上する。

企業が導入するメリットも大きい。銀行に毎月給与振り込みをせずにすむため、業務効率の改善や手数料削減効果が期待できる。都度払いや少額払いもしやすくなり、従業員の受け取り手段の多様化に対応できる。また、スマホ決済事業者が実施するキャッシュバックなどの特典を間接的に提供できるようになる。

6:デメリット、問題点は?

最も懸念されているのが、資金移動業者が経営破綻したときの対応だ。どのような仕組みで利用者の資金を保全するかが課題となっている。1月28日に行われた労働政策審議会でも、「資金移動業者が経営破綻などした場合、スムーズな払い戻し、資金保全について懸念がある」と指摘され、論点整理が行われた。議論は始まったばかりだ。

銀行その他の金融機関の場合、破綻した際には預金保険制度が適用され、預金者の口座の元本1000万円が保護される。また、預金者へ速やかに払い戻しされる。一方、資金移動業者は供託などで利用者の資金の全額を保全しなければならないが、資金の取扱額が日々変動している資金移動業者の場合、経営破綻時に保全額が十分ではないこともあり、一部しか資金が戻ってこないケースもある。また、全額を払い戻せる場合でも、確定手続きに半年程度かかることが多い。

給与の確実な支払いを担保するために、本人確認をいかに徹底するかも課題となっている。ハッキングなどによる資金の不正流出やセキュリティー不備による不正送金が起きないようにするといった課題への対応、補償の枠組みの整備も必要だ。

7:銀行口座を介した給与支払いの現状は?

全国銀行協会によると、銀行口座の給与支払額の統計指標はない。国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2019年中に民間事業者が支払った給与の総額は前年比3.6%増の231兆6046億円で、給与所得者数は同1.3%増の5990万人(19年12月末時点)となっている。ほとんどが銀行などの金融機関の口座に振り込まれているとみられ、今回のデジタルマネーによる給与支払い解禁は、年間200兆円超、6000万人弱の給与口座の動向に影響を与える可能性がある。

8:給与口座からの出金のうち、キャッシュレス決済の比率は?

全国銀行協会が主要銀行(みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、ゆうちょ銀行)を対象に調べた「キャッシュレスによる払出し比率の調査」によると、集計対象銀行の口座から引き出された19年の出金額は112兆円。このうち、ATMなどの現金引き出しが全体出金額の48.9%、キャッシュレスによるものが51.1%で、キャッシュレスが現金引き出しを上回っている。キャッシュレスの内訳をみると、クレジット払いなどの口座振替が全体の33.7%を占め、インターネットバンキングでの振り込みが8.8%、ATMからの振り込みが4.1%。年々、キャッシュレス比率は増加傾向にある。

9:銀行界、労働団体の反応は?

顧客基盤の流出にもつながりかねない銀行界からは「顧客との接点機会を失いかねない」との声が上がる一方、「安心して預けられる銀行口座の優位性は変わらない」(メガバンク関係者)という見方や、「月何十万円もスマホアプリに給与として送金してほしいという労働者がそれほど多くいるとは思えない」(同)と冷静に捉える声も出ている。とはいっても資金移動業者が銀行の経営基盤を揺るがす脅威の存在となりうることから、危機感は大きい。

労働団体からは急速な制度変更に対する懸念の声が上がる。日本労働組合総連合会(連合)は1月28日に会見を開き、資金移動業者が経営破綻した際の顧客保護の整備が不十分としたうえで、「労働者の生活の糧である賃金の支払い方法は安全で確実な方法でなければならない」などと述べるなど、今回の制度改正に現時点で反対の立場を取っている。

10:資金移動業者を監督する金融庁はどうみている?

資金移動業者を監督する金融庁は「資金決済法に基づいて引き続きモニタリングする」として厚生労働省との連携を密にして対応する考えだ。利用者の資金保全については、現時点では、今の資金決済法のスキーム(供託などで全額保全)に基づいて監督していくとしている。20年の資金決済法改正によって現行類型(送金総額1件あたり100万円)に、少額類型(同5万円)、高額類型(上限なし)を加え、送金額に応じた規制を適用することになり、よりきめ細かく監督するようになった。資金移動業者の数は80(20年12月時点)。金融庁は「資金移動業者といってもさまざまある。今回のデジタルマネーによる給与振り込みに関しては、不正送金など何か起きたときのインパクトは大きい。こうしたリスクをみて、ペイロールカードを発行する業者についてはより重点的にみていくことはある」として、今後、監督を強化する可能性もあるとしている。

(日経ビジネス 小原擁、武田安恵)

[日経ビジネス電子版 2021年2月5日の記事を再構成]

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PayPayや楽天ペイ、デジタル給与「受取口座」参入検討

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB131MP013092022000000/

『2021年2月10日 2:00 (2021年2月10日 4:48更新)

スマートフォンアプリなどを使うデジタルマネーによる給与の振り込みが2023年春にも解禁される。スマホ決済会社のPayPayや楽天グループの「楽天ペイ」は、デジタル給与の受け取りサービスへの参入を検討していることを明らかにした。給与口座を銀行以外でも作れるようになり、フィンテックが消費者の人生設計に食い込むチャンスが広がる。

デジタル給与の受け取りサービスには、2023年にもスマホ決済を始めるJCBも参入を検討している。メルカリのメルペイも「前向きに検討する」という。スタートアップではKyash(キャッシュ、東京・港)のほか、デジタル通貨決済のソラミツ(東京・渋谷)が関連会社を通じて参入するとしている。

スマホ決済アプリをデジタル給与の受取口座として使えるようになれば、利用者はその都度お金をチャージする手間が省ける。スマホ決済企業は家族同士の送金や外国人労働者の口座開設需要を取り込める。金融商品なども提案しやすくなる。

ソラミツの宮沢和正社長は「サービスの設計次第では給与振り込みを月1回ではなく、週1回など細かく設計できるようになる可能性がある」と話す。デジタル給与の口座を獲得するためにポイント付与などの競争が激しくなりそうだ。

課題もある。政府はサービスを提供する企業が破綻した場合に備え、個人が預けた資金の残高の全額を保証する仕組みの導入を義務付ける。

銀行などの預金には、金融機関が預金保険料を預金保険機構に支払い、金融機関が破綻した場合、一定額の預金等を保護する預金保険制度という仕組みがある。預金者1人につき1金融機関ごとに普通預金や定期預金などの元本1000万円とその利息が保護される。

一方、スマホ決済アプリの口座でデジタル給与を受け取る場合、預金保険制度を使えない。もともとスマホ決済アプリなどにチャージしたお金は供託などで保全されているケースがあるが、取扱額が日々変動していることから、経営破綻時に必要な金額が確保されていないこともありうる。

東京海上日動火災保険などの損保大手4社は、スマホ決済アプリの口座で受け取ったデジタル給与を保証する保険の開発を検討する。ただ損保などが個別で商品を開発すれば「保険料率は1%は超える」(損保幹部)との声もあり、利用企業にとっては負担が大きくなる可能性がある。

あるスマホ決済企業の社長は「全額保証することを義務付けられるなら、デジタル給与の受け取りサービスへの参入を断念する」と話す。今後は複数の決済業者や業界全体で保証する枠組みをつくるなどの対応が求められそうだ。

(フィンテックエディター 関口慶太、手塚悟史、岩田夏実、四方雅之)

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リクルート、デジタル給与参入検討 中小企業の利用照準

リクルート、デジタル給与参入検討 中小企業の利用照準
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC304330Q2A830C2000000/

『2022年9月13日 20:59

リクルートホールディングス(HD)がデジタルマネーによる給与の支払いサービス参入の検討に入った。2023年春にも解禁されて仕組みなどが整い次第、提供を目指す。スマートフォン決済「PayPay(ペイペイ)」のソフトバンクグループなども参入を検討する。銀行口座でなくスマホで会社から給与を受け取れるサービスが広がる可能性が高まる。

デジタル給与では会社が従業員のスマホ決済アプリなどに賃金を振り込める。これまでは現金払いが原則で、銀行や証券総合口座への振り込みが例外的に認められていた。厚生労働省は省令を改正し、早ければ来春にもスマホ決済会社など資金移動業者の口座への支払いを解禁する。

事業会社リクルート社長の北村吉弘氏は「給与の銀行振り込みを簡単にするほか、デジタルマネーなどでの支払い方法も考えていきたい」と話す。中小企業に照準を合わせ、給与の計算を簡単にできる機能なども想定している。

リクルートHDは飲食店や小売店の業務効率化を支援するクラウドサービスを提供している。またキャッシュレス決済端末「Airペイ」のほか、4月には最大100万円まで運転資金をオンラインで提供する「Airキャッシュ」も開始。融資などを媒介する金融サービス仲介業の登録も完了している。

デジタルマネーで会社が従業員のスマホ決済アプリに給与を即座に送金できるようになれば、支払業務を効率化できる。従業員にとっても、ATMなどから給与を引き出す手間が省ける。銀行口座を持たない外国人などへも給与を支払いやすくなり、人手不足の解消にもつながる。

デジタル給与を受け取る口座を提供する企業としては、ペイペイのほか「楽天ペイ」の楽天グループや「メルペイ」のメルカリなど、スマホ決済各社が参入を検討している。23年にもスマホ決済を始めるJCBのほか、スタートアップのKyash(キャッシュ、東京・港)なども参入を検討している。

受取口座の選択肢の広がりに加えて、リクルートHDのように給与を支払う会社側の業務も効率化するサービスが登場すれば、デジタル給与の導入に拍車がかかる可能性がある

リクルートHDは2013年に、POS(販売時点情報管理)レジ機能をタブレット端末とアプリで実現する「Airレジ」の提供を開始。その後、レジの周辺業務にもサービスを広げてきた。デジタル給与はAirペイやAirキャッシュも含めた金融サービス拡充の一環となる。

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ニューズレター https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?n_cid=DSREA_newslettertop 』

中国工作員が米ツイッター社内に在籍 FBIが通知

中国工作員が米ツイッター社内に在籍 FBIが通知=内部告発者
https://www.epochtimes.jp/2022/09/117684.html

『米ツイッターの安全対策の不備を内部告発した元セキュリティー責任者、ピーター・ザトコ氏は13日、上院司法委員会の公聴会で、連邦捜査局(FBI)から社内に中国の工作員が在籍していると通知を受けていたことを明らかにした。利益至上主義に陥り「外国のスパイを排除する能力を著しく欠いている」と批判した。

ザトコ氏は公聴会で、解雇される1週間前にFBIからツイッター社内に中国国家安全部(MSS)の工作員が1人在籍しているとの通知を受けたと証言した。このうえで、ツイッターはセキュリティに深刻な脆弱性を抱えていると訴えた。また、同社は中国で得る広告収入を重要視し、セキュリティよりも利益を優先していると懸念を表明した。

(※ 無料は、ここまで。)』

理想にばく進するマスク氏 支える「7人のサムライ」

理想にばく進するマスク氏 支える「7人のサムライ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC193690Z10C22A8000000/

『イーロン・マスク氏は誰もが実現不可能と捉えてきたビジネスを型破りな発想で可能にしてきた。その代表格であるテスラとスペースXの成功を裏付ける数字は、今や誰もが認めざるを得ない。

テスラの2021年12月期通期の売上高は前年同期比71%増の538億2300万ドルで、売上高営業利益率は同5.8ポイント増の12.1%だった。22年1~3月期の営業利益率は19.2%、4~6月期は14.6%。10%を超えれば御の字とされる製造業においては高収益企業といえる。

テスラが時価総額でトヨタ超えを果たしたことは有名だが、非上場のスペースXも負けていない。22年5月に米ブルームバーグなどが報じた記事によると、同社の評価額は同月時点で1250億ドルとなったもよう。これは時価総額で宇宙業界2位の米ロッキード・マーチンを上回る。

マスク氏はなぜ手掛ける事業が多岐にわたるのに、無謀な挑戦を現実化して事業を成功に導けるのか。その大きな理由に、手掛ける事業のすべてが同じビジョンの上にあり、互いに関連していることがある。

手掛ける領域を3つに限定

まず踏まえておきたいのは、いずれの事業でもマスク氏が目指すのは「人類の永続的な繁栄」にある点だ。幼いころからSF小説やSF映画を好み、人類の未来に思いをはせた。1989年に出身地の南アフリカからカナダに移住し、同地や米国の大学で経済や物理、エンジニアリングを学んでいた頃から、「人類の未来に影響を及ぼす技術は『インターネット』『クリーンエネルギー』『宇宙開発』の3つ」と予見していた。

壮大な構想の中で大きな役割を担うのが、やはりテスラとスペースXだ。マスク氏はあらゆる場所で、テスラは地球環境保護、スペースXは宇宙への人類の生活圏拡大と、役割分担していると説明している。

2002年にスペースXを立ち上げ、テスラに出資して会長に就任したのが04年。06年に太陽光発電のソーラーシティに出資し、後にテスラ傘下に収めた。太陽光で発電した電力を電気自動車(EV)などに蓄えれば、走行はもちろん家庭の電源としても使える。スペースXでは、地球のどこからでもインターネットを使えるようにする衛星通信システム、スターリンクの運用を20年に始めた。衛星をスペースXのロケットで打ち上げられるので相性がいい。どの事業も前出の3つの技術領域に関連する。

少し異質に見えるのが、16年に設立した地下トンネルを使った高速輸送システムのボーリング・カンパニーと、脳の機能拡張を目指すブレインテックのニューラリンクだ。前者は、テスラやスペースXと同じ「輸送インフラ」と考えれば納得がいく。だが、ニューラリンクについては、テスラが今、開発に力を入れているヒト型ロボット「テスラボット」や、市場投入が噂されているテスラの高機能スマホ「Pi」の存在を踏まえると狙いが見えてくる。ニューラリンクで開発する脳の拡張機能は、ボットやスマホの「操作手段」にしようとしているとみられる。

すべてに共通するのは、人類が火星に移住した後の人や物の輸送や人と人とのコミュニケーションに関連していることだ。ツイッターの買収劇や暗号資産(仮想通貨)へのこだわりも、移住後を想定した「インフラ」と見ているのだろう。

マスク氏が描くこの未来予想図ならぬ「未来実現図」は、彼を取り巻くファンたちの信仰の対象になっている。同氏はこの目標を達成するためなら、狂気とも言える執着で現場の技術者を叱咤(しった)し、プロの投資家や優秀な経営陣、科学者たちを味方に付け、まい進していく。

答えがなければ即会議終了

だが、それに付き合うのは並大抵のことではない。スペースX社内をよく知るある関係者は、こんな内部事情を吐露した。

「マスク氏は技術者に出した宿題の答えに少しでも疑問を感じれば、納得がいくまで質問を浴びせる。その技術者が答えを持たなければ、答えを持っている技術者にその場で電話をかけて呼び出す。それでも答えが出なければ、会議は即終了。マスク氏は不機嫌にその場を去る。だから技術者はマスク氏との会議を恐れ、できれば会いたくないと考えている」

だがその関係者はこうも言う。

「それでも技術者が付いていくのは、マスク氏がそうしているのに悪意はなく、純粋に実現したい未来だけを見ているからだ」

経営者も社員も、それを支える投資家や株主も、同じ未来を見ている。マスク氏の頭の中にあるビジョンは、全員を1つにするちょうつがいの役割を果たしているのだ。

といっても、手掛ける事業を成功と呼べるようになったのはつい数年前のこと。19年半ばまで、特にテスラは火の車だった。20年、マスク氏はツイッターでこうつぶやいた。

「(手元資金は)最短で1カ月分。モデル3の量産は長期間、大きなストレスと苦痛となった。17年半ばから19年半ばまで。生産と物流の地獄」

テスラに批判的な評価を下すことで知られる米ガイドハウス・インサイツのアナリスト、サム・アビュエルサミド氏も「4年前は、テスラがまさか生き延びるとは思いもしなかった」と振り返る。

危機の直接的な原因はモデル3の量産ラインにあったが、それ以上のインパクトを同社に与えた事件が18年6月に起きた。当時、大学院の学生だったランディープ・ホシ氏は、実家近くにあるテスラのフリーモント工場に現れた巨大なテントを見つけた。この頃、マスク氏をはじめ経営陣は量産ラインの課題解決のため工場で寝泊まりしていた。テントの下にあったのは、モデル3の組み立てラインだ。

当時、マスク氏やテスラに反発し、不利な情報を見つけ出してはネット上に流す集団「TSLA(テスラ)Q」が勢力を持っていた。ホシ氏も、マスク氏の壮大すぎるビジョンや「虚言」とも受け取れる発言に違和感を覚えていた。ある日、ホシ氏はドローンを飛ばしてテントの下にあるラインを撮影し、ネットに流した。これはテスラQの間で大きな「スクープ」となり、「テスラは倒産する」「こんなラインで造られたモデル3は危険だ」といった臆測が一気に流れた。

テスラQの狙いは空売りといわれている。マスク氏は怒りをあらわにし、ツイッターでホシ氏などを攻撃したが、テスラに向けられた逆風が収まることはなかった。

それでも経営陣や社員は諦めずにラインの改善に取り組み、量産化に成功。これがテスラの業績アップに貢献したことは言うまでもない。

倒産の危機は08年にもあった。02年にマスク氏が創業したスペースXは、06年に初の自社製ロケットを完成させ、打ち上げ試験を実施したが1回目は失敗に終わった。07年の2回目でも失敗し、その次の08年に3回目に挑戦するも失敗。この時、金融危機が世界を襲った。

4回目に失敗すれば後がない。テスラも量産段階に入っておらず、金融危機のあおりで資金繰りに窮していた。にっちもさっちもいかない状況をマスク氏は、米カリフォルニア州で活動するテスラ車所有者団体のインタビューで赤裸々に語っている。

当時、マスク氏がオンライン決済ペイパルの売却で手に入れた2億ドル弱の資金は、残り4000万ドルまで目減りしていた。全額をいずれかに投じてどちらかだけを生かす選択肢もあったが、マスク氏は双方に半分ずつ投じる方法を選んだ。

「会社は子どもと同じような存在だ。2人の子どもがどちらもおなかをすかせているとき、どちらかだけにご飯を食べさせ、もう一方を見殺しにすることなどできない」

幸い、スペースXは4回目の打ち上げを成功させ、米航空宇宙局(NASA)の契約を勝ち取った。問題はテスラだ。

「資金を調達できたのは、この日、この時間までというギリギリの時刻だった。08年12月24日午後6時だ」

「この時に頼れたのは、初期からテスラに出資してくれていた主要投資家の、ほんの数人だけだった。アントニオ・グラシアス、アーロン・プライス、スティーブ・ジャーベットソン……」

それだけ感謝しているのだろう、マスク氏は窮地を救ってくれた人や企業のことをよく覚えていて、折に触れ名前を口にする。地元メディアの報道によると、ここに名前が挙がったグラシアス氏はマスク氏と1990年代からの古い知人だ。マスク氏の会社には早い段階から資金を入れ、テスラにも2005年から投資。役員を07年から15年間務めた。スペースXの役員でもあり、同社が21年にビットコインを15億ドル分購入した際にも尽力した。マスク氏のビジョンにトコトンほれ込んでいるのだ。

社内がざわつけば動く裏方

マスク氏のビジョンの実現を縁の下で支える人材はグラシアス氏以外にもいる。

アレックス・スピロ弁護士やテスラの財務を取り仕切る最高財務責任者(CFO)に30代で就任したザック・カークホーン氏、同社の人工知能(AI)や自動運転技術の開発で陣頭指揮を執っているアンドレ・カーパシー氏などだ。

カーパシー氏はマスク氏が「優秀なコンピュータービジョン関連の技術者の中でも間違いなく世界最高峰」と評価する35歳。マスク氏が立ち上げたAI研究機関オープンAIの初期メンバーの一人でもある。

同じAIの領域ではニューラリンクの幹部であるシボン・ジリス氏が挙げられる。イエール大卒の才女だが、21年にマスク氏との間にひそかに双子をもうけていたことが発覚してからは、その才能よりもマスク氏との関係に世間の視線が注がれている。

スペースX社内で起きる問題の解決や実務の遂行に欠かせないのが、最高執行責任者(COO)で社長のグウィン・ショットウェル氏。「イーロンの思い付きや高すぎる目標を現実味のある計画に落とし込み、現場の技術者との橋渡しをする」(同社関係者)のが彼女の役目だ。

22年5月にも格好の出番があった。マスク氏が同社に所属するプライベートジェットの添乗員にセクハラ行為をし、和解金を支払ったとする報道を受け、社内はざわついていた。ショットウェル氏はこれを受けて全社員にこんなメールを送った。

「20年間、共にイーロンと働いてきて、今回、指摘されているような行為または類似した行為をしているのを見たことも聞いたこともない。だから今回の(添乗員の)申し立ては間違っていると信じている」

またニューラリンクで最高経営責任者(CEO)を務めるジャレッド・バーチャル氏も、マスク氏の右腕だ。同社だけでなくマスク氏個人の資産運用も任されている「金庫番」。16年に同社に加わる前は、ゴールドマン・サックスのフィナンシャルアドバイザー、モルガン・スタンレーではシニアバイスプレジデントを務めていた。マスク氏の財団でも、教育や小児治療、環境リサーチなどの領域で寄付金を配分する役割を担う。

マスク氏はさまざまな危機を乗り越える中で、情熱とビジョンだけでは現実社会を渡り歩けないことを学んだ。今、見てきた「7人のサムライ」がしっかりと脇を固めることで、マスク氏の前進が可能になっている。

(日経BPニューヨーク支局長 池松由香)

[日経ビジネス電子版 2022年8月18日の記事を再構成]

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[FT]インド、小売り新インフラ 消費者3億人と結ぶ実験

[FT]インド、小売り新インフラ 消費者3億人と結ぶ実験
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB082OO0Y2A800C2000000/

『筆者がフィナンシャル・タイムズ(FT)で小売業界を取材していた1990年代前半、経営者らは「成功の3つの秘訣」を決まり文句のように唱えていた。「1に立地、2に立地、3に立地」と。当時の小売業はおおむね、立地条件のよい物件を押さえることが重要だった。
インド政府主導で導入されたデジタルインフラ構想は、小規模事業者がアマゾンなどに対抗できる力を持てるようにすることを目指している=ロイター

企業は来客数を予測するため進出する地域の人口構成や経済情勢、インフラを分析するのに多くの労力をかけ、最も有望な物件に巨額の資金を投じた。クモの巣に虫がかかるように、好条件の立地に店舗を構えれば客は自然と集まってきた。

この小売業モデルは潤沢な資金を持つ先行企業に明らかに有利だったが、インターネットの爆発的な普及がこれに風穴を開けた。ネット販売が普及すると店舗の立地は関係なくなった。

米アマゾン・ドット・コムは実店舗を持たずに消費者に商品を直接配送する形態から始まった。小売業の成功の秘訣は「1に物流、2に物流、3に物流」へと急速に変わっていった。
失速したショッピファイ

小売業の次の進化では、消費者向けのブランドを展開する企業や小規模事業者が、従来の小売店や電子商取引(EC)プラットフォームを介さず消費者に直接販売するようになった。

これによってDTC(消費者直接取引)ブームに火がついた。このブームに火をつけたのが革新的なECプラットフォームとして登場したカナダのショッピファイだ。

同社は管理業務や決済、配送インフラなど、小規模の独立系小売業者にとっては資金面で自社での構築が難しい各種サービスを提供し、アマゾンに対抗する存在とみられるようになった。

メガネやサングラス販売の米ワービーパーカーやフィットネス機器の米ペロトン・インタラクティブ、衣料品の米スティッチフィックスといったDTC企業に投資家はこぞって資金を投じた。

こうした企業はソーシャルメディアを通じてブランドの認知度を上げて消費者をひきつけ、商品を直接配送する企業戦略をとった。この作戦はしばらくは順風満帆で、複数のDTC企業が目を見張るような高値で上場を果たしたこともあった。

だが、投資家は今ではDTCという事業モデルそのものに重大あるいは致命的な欠陥があると判断したようで、DTC企業の株価は大幅に下落している。ショッピファイの株価はこの1年で73%下がり、7月26日には全世界の従業員の10%を削減すると発表した。小売業界では次に何が起こるのだろうか。
物価高に広告料金値上げ、DTC企業に逆風

ショッピファイのトビアス・リュトケ最高経営責任者(CEO)は今回の規模縮小は事業見通しを過度に楽観視していたことが原因だと説明している。

ショッピファイは新型コロナウイルス禍から5~10年先までECの成長が持続すると想定し、需要増を見込んで事業拡大を急ぎすぎたという。リュトケ氏は従業員にあてたメモの中で「賭けが実らなかったことが明らかになった」と悔いた。

だが、根拠が薄いにもかかわらず楽観的な長期見通しをしたという説明はDTCのより根深い欠陥を覆い隠してしまう。DTC企業も他の小売業者や消費財メーカーと同様、急激な物価上昇や金利の上昇、消費の減退への対応に苦労している。

さらに、配送料の高騰やサプライチェーン(供給網)の混乱、製造拠点として先行きの不透明感が増す中国に大きく依存しているといった問題を抱える企業も多い。

だが、DTC企業にはこれらに加え特有の圧力もかかっている。フェイスブックが広告料金を値上げしたことで顧客獲得コストが大幅に上昇した。

ソーシャルメディアを通じてターゲット層を特定することも、米アップルがユーザーに「アプリにトラッキングをしないように要求」する選択肢を追加したことで難しくなった。さらに、DTC企業はコピー商品業者との過酷な競争にさらされることもある。

米国のウォルマートやクラフト・ハインツ、ナイキといった小売りや消費財の老舗大企業もDTC取引の手法を採り入れ、(実店舗とECを結ぶ)オムニチャネル化を進めている。

一方でアマゾンは実店舗網を拡大しつつある。アマゾンは厳しい経済情勢から苦境に立たされているが、それでも事業を展開する市場の大半でEC最大手の地位を維持している。

消費者にとってはブランドごとに異なるサイトへ行くよりも一つのプラットフォームで買い物できる方が便利だ。

アマゾンは自ら小売業者としてオンラインで商品を販売する部門と第三者の小売業者が参加して販売できる「マーケットプレイス」の両方を運営しているが、規制当局がこの2つを切り離すために介入する可能性は低い。競合他社が「EC界の巨人」の地位を奪うような状況は想像しにくい。

だが、ビジネスの世界は政治やスポーツと同様、向かうところ敵なしとみえる時こそ最も足をすくわれやすい。誰もがアマゾンを王座から引きずり下ろそうと狙っている。

そうしたなかで、注目すべきはインドの100都市で試験的に導入された「デジタル商取引のためのオープンネットワーク(ONDC)」だ。小売取引のためのデジタルインフラ構想で、インド政府が主導している。

民間の閉鎖されたプラットフォームではなく、数百万もの小規模事業者がサプライヤーや顧客、配送業者につながり、誰もが相互運用可能な共同ネットワークを構築するのが狙いだ。24年末までに3000万の小売業者と3億人の消費者を結ぶという目標を掲げている。

インドIT(情報技術)サービス大手インフォシスの共同創立者でONDCの立案者の一人でもあるナンダン・ニレカニ氏は控えめな表現とはほど遠い人物ではあるが、この計画を「世界で今起きている中で最もエキサイティングな事業変革」と呼んでいる。
インドのデジタルインフラ、小規模事業者にも力

インドは以前から公共のデジタルインフラの整備に力を入れてきた。同国のデジタル個人識別番号制度「アドハー」は13億人が登録している。インド政府が主導して構築し、個人の銀行口座とひも付いた「統合決済インターフェース(UPI)」は7月だけで63億件のオンライン取引を扱った。

ONDCは何百万もある地元の小さな事業者がアマゾンやウォルマート傘下のEC大手フリップカートに対抗できるだけの力を持てるようにすることを目指している。

この実験が成功すれば、小売業界の新たな決まり文句は「1にローカリゼーション(現地化)、2にローカリゼーション、3にローカリゼーション」となるかもしれない。

By John Thornhill

(2022年8月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

英議会、TikTok閉鎖 中国の影響懸念

英議会、TikTok閉鎖 中国の影響懸念
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022080400129&g=int

『【ロンドンAFP時事】英議会の報道官は3日、短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」のアカウントを閉鎖したと明らかにした。中国のIT大手「字節跳動(バイトダンス)」がアプリを運営しているとして、英議員らが懸念を示したことに対応したという。

 議会は、若者が議会に関するコンテンツを利用できるようにする取り組みとして、ティックトックを試験的に導入した。報道官は「議員の反応に基づいて、計画よりも早く閉鎖する」と語った。

 今回の動きは、中国の人権問題をめぐる批判的な発言を理由に、同国から制裁を科された議員らが主導。ダンカンスミス元保守党党首はアカウント閉鎖を歓迎した上で「ティックトックを使わないことについて国民と対話を始める必要がある」と話した。 』

[社説]変調の兆し見える巨大IT企業の成長力

[社説]変調の兆し見える巨大IT企業の成長力
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK296JO0Z20C22A7000000/

『米巨大IT(情報技術)企業の4~6月期決算が出そろった。「GAFAM」と呼ばれる大手5社合計の四半期売上高は前年同期比7%増と、米中の景気が同時に足踏みしていた2016年半ば以来の低成長だった。

新型コロナウイルス禍でパソコン、オンラインサービス、ネット通販などの利用が広がった「特需」からの反動という特殊要因が大きいが、中長期的な成長力に変調の兆しもみえる。

2~3割成長は当たり前だった米IT大手に対する成長期待が曲がり角を迎えていると投資家は認識すべきだろう。

行動制限が世界各地で解除された今年は人々がオフィスや実店舗に戻るなど、特需がはげ落ちた。中国の都市封鎖による部品供給の混乱でアップルの増収率は2%未満にとどまった。

さらに、特需でかさ上げされた前年同期との比較になるため各社とも業績の伸び率は低かった。

成長を減速させているのは特殊要因だけではない。

個人の興味や消費行動に合わせた「標的型広告」で収入を得るSNS(交流サイト)の減速が目立つ。端末や閲覧ソフトのプライバシー保護が強化され、効果の高い標的型広告の配信が難しくなった。そんななか、景気減速で企業が広告出稿先の選別を強め、一部がSNSを離れた。

その結果、SNS最大手フェイスブックを運営するメタの4~6月期は12年の上場以来初の減収となった。同社は従来、景気に関係なく2~6割の高成長を続けてきたが、その段階は過ぎ去った。

ネット広告市場は全体で高成長が続く普及期が終わり、今後は優勝劣敗が進みそうだ。

ネット通販市場も、コロナ禍で高齢者や途上国まで利用が広がり成熟しつつある。アマゾン・ドット・コムは1997年の上場以来初めて3四半期続けて1ケタ増収にとどまった。同社は、ほぼ毎年2割以上の成長を維持してきたが、今年は2割をかなり下回る公算が大きい。

各社とも成熟する主軸事業の次の成長源の育成に力を入れる。アップルはサービス、アマゾンとアルファベットはクラウド基盤が育っている。それでも従来並みの高成長を続けるのは難しいだろう。

一方、低成長から脱却できない日本企業は米ITの成長重視経営から多くを学んでほしい。』

テンセント、ゲーム180社出資で世界へ ソニー超え首位

テンセント、ゲーム180社出資で世界へ ソニー超え首位
ビッグBiz解剖㊤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM047C40U2A700C2000000/

『中国のネット大手、騰訊控股(テンセント)がモバイルサービスで世界市場を席巻しつつある。先兵役を担うゲーム事業は欧米や日本など180社を超える企業に出資し、売上高はソニーグループや米アップルを上回り世界トップだ。対話アプリ「微信(ウィーチャット)」の利用者は12億人に達し一大経済圏をつくる。一方で中国政府の規制の行方は見えず、米巨大テック企業と競合する局面にも入ってきた。

「テンセントがバックにつくスタジオがトップチャートを占拠している」――。5月、ゲーム市場調査ニコ・パートナーズのシニアアナリスト、ダニエル・アフマド氏によるSNS(交流サイト)上のつぶやきが業界で注目を集めた。ゲーム販売プラットフォーム「Steam」の売り上げ上位勢をテンセントが関連する作品が席巻したのだ。

そのひとつが2月に発売して1カ月あまりで1340万本を世界出荷した日本発アクションRPG(ロールプレイングゲーム)の「ELDEN RING(エルデンリング)」だ。開発したフロム・ソフトウェアの親会社であるKADOKAWAは2021年、テンセントの出資を受け入れ、提携した。

テンセントは大型M&A(合併・買収)だけでなく、巧みな提携・出資戦略を通じ「中国色」を消しながら世界各地で有望な開発会社と連合を組んで「テンセント閥」を構築してきた。

eスポーツの代表格である「リーグ・オブ・レジェンド」の米ライアットゲームズや、ソフトバンクグループが保有していたフィンランドのスーパーセルの買収だけでなく、アップルと配信手数料を巡り対立する「フォートナイト」の米エピックゲームズ、「PUBG」の韓国ブルーホール(現クラフトン)に出資した。

調査会社のIT桔子のデータを日本経済新聞が集計したところ22年1~6月期のテンセントによる出資案件は海外割合が40%と、21年通年の18%を大きく上回って推移する。

これまでにテンセントが出資したことがあるゲーム企業は世界で180社を超えるともされる。テンセント傘下となったウェイクアップインタラクティブ(東京・港)の菊地隆行社長は「協業により目標達成までの期間を一気に縮められるのではと思った」と話す。

オランダの調査会社ニューズーによると21年のゲーム事業売上高は、テンセントが322億ドル(約4兆4千億円)と世界トップだった。ソニーグループ(182億ドル)やアップル(153億ドル)に大きく差をつけ、業界での存在感は巨大になってきた。

だが外部環境が激変している。まず母国市場での当局による業界締め付けだ。

中国政府はゲームへの依存を問題視し、18歳未満の利用時間を制限する。ゲームの発売には当局の審査が必要だが、21年8月から凍結された。22年4月に再開したが、これまでの許可リストにテンセントのゲームは含まれていない。いくら業界の雄であっても、旧作だけでファンをつなぎ留め続けるのは今後厳しくなる。

一方、世界のゲーム市場では地殻変動が起き始めた。米マイクロソフトは1月、「コールオブデューティ」や「ディアブロ」を抱える米アクティビジョン・ブリザードを687億ドルで買収すると発表した。

さらにソニーグループは37億ドルで「デスティニー」の米バンジーを買収した。仮想空間「メタバース」の普及を見据えたM&Aが活発化する。

こうしたなかテンセントは手を打ち始めた。6月には虎の子のスマートフォンゲーム「王者栄耀」を年内にも海外市場へ投入することを表明し、海外ゲーム事業の再加速を急ぐ。

ゲームなど主力の「付加価値サービス事業」の粗利益率は52%と目下の稼ぎ頭だ。クラウドなどの「フィンテック・企業向けサービス」の同30%はまだ投資の初期段階にあり、他の事業による下支えが必要な状況にある。「ネット広告」も新型コロナウイルス再流行による消費低迷で厳しい。

主力事業の一角であるドラマや映画の配信も海外でてこ入れが進む。配信サービスを展開しているタイでは4月、預託証券(DR)を上場した。再投資が円滑に進む同社にとっては資金調達ルートを増やすよりも、知名度を高めてエンターテインメントビジネスなどに弾みをつける狙いが強い。米ネットフリックスや近年、アジア展開に力を入れている米アマゾン・ドット・コムを追う。

これまでテンセントは海外で出資網を広げても、顧客獲得といった側面では米国などのプラットフォーマーと目立ってぶつかることはなかった。中国内でのビジネスが盤石で、海外での成長を急ぐ必然性がなかったためだ。だが21年7~9月期からゲームの海外収入を開示するなど、最近の動きからは背水の覚悟が見え隠れする。

テンセントと並ぶ中国巨大ネット企業のアリババ集団は傘下の金融会社アント・グループが当局の厳しい締め付けに遭って以来、事業展開の窮屈さから抜け出せていない。中国政府の巨大テック企業へのけん制はテンセントも例外ではない。事実上、中国ネット業界トップとなったテンセントは今後難しいかじとりを迫られる。』

Twitterがマスク氏を提訴 6兆円の買収取引撤回に反発

Twitterがマスク氏を提訴 6兆円の買収取引撤回に反発
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1276Y0S2A710C2000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米ツイッターは12日、同社の買収契約を打ち切ると表明した米テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏を相手取った訴えを起こした。契約解除は無効だとして、総額440億ドル(約6兆円)の買収取引を実行するよう求めている。同氏がSNS(交流サイト)上の影響力を駆使して注目を集めた「劇場型買収」をめぐる争いは、法廷に持ち込まれた。

ツイッターが12日、登記上の本社を置く米東部デラウェア州の裁判所に訴えを起こした。訴状によると、ツイッターは4月25日に合意した価格と条件でマスク氏に買収取引を強制するよう裁判所に求めている。

マスク氏は7月8日、ツイッターに買収契約を打ち切ると通知した。同社が「ボット」と呼ばれる実態のない偽アカウントに関する十分な情報提供に応じず、買収契約の複数の条項に違反したためと主張している。

一方的に契約を破棄されたツイッターは訴状のなかでマスク氏が求める偽アカウントに関する情報提供には応じてきたと反論。「買収契約に基づく義務をすべて履行している」と述べ、合意済みの契約はなお有効で執行可能だと主張した。

約1億人のフォロワーを抱えるマスク氏はツイッターと買収契約を結んだ後もSNS上で同社経営陣を中傷するような投稿を続けてきた。同社はこうした行為が契約上の義務違反に当たると指摘。「不誠実さの見本だ」と強い言葉で非難し、奔放な振る舞いへの怒りをあらわにした。

米利上げに伴う株式市場の変調によって米ハイテク銘柄は軒並み株価が低迷している。両者が4月に合意した買収価格は割高になっていた。ツイッターはマスク氏が買収を撤回した本音は「個人的な利益にならないからだ」と指摘。偽アカウント問題を表向きの理由に掲げる姿勢を批判した。

マスク氏は、訴訟を通じてツイッターが偽アカウントの実態開示を迫られ、利用者全体の5%未満であるとする同社の過去の情報開示が誤りであることが明らかになるとの見通しを示している。同氏は訴訟の提起が報じられた12日夕、ツイッターに「ああ、皮肉なものだ」と書き込んだ。

米食肉業界における過去の類似の訴訟では、デラウェア州の裁判所は情報開示の不備などを理由に買収契約を打ち切ろうとした買い手企業に取引の完了を命じる判決を下している。ツイッターの提訴についてマスク氏の代理人弁護士にコメントを求めたが、回答は得られていない。

【関連記事】

・[FT・Lex]Twitterとマスク氏、勝者なき法廷闘争へ
・Twitter、時価総額4300億円失う マスク氏の買収撤回で
・マスク氏、買収撤回後初の投稿 Twitter経営陣を挑発
・劇場型買収3カ月で幕 マスク氏とTwitter、法廷闘争へ

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田中道昭
立教大学ビジネススクール 教授
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ひとこと解説

物理学的思考を標榜し、「アウトプット=ボリューム×密度×速度」へのこだわりでテスラを進化させてきたマスク氏。「算盤」は物理学的レベルで優れていますが、不足していたのは「論語と算盤」だったのかも知れません。渋沢栄一は、知・情・意のバランスが取れた、人として在るべき人物を「常識人」、歴史に登場するような興亡を体現する人材でどれかが欠落している人物を「英雄豪傑」と表現しました。地球レベルの成果を出している宇宙レベルの異才、マスク氏に「論語」は不要なのかも知れませんが、成長の壁にぶち当たるとしたら、それは「算盤」ではなく「論語と算盤」、特に渋沢の言う「情」、論語の言う「仁」という壁なのかも知れません。

2022年7月13日 6:56 (2022年7月13日 6:57更新)

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森幹晴
弁護士・東京国際法律事務所 代表パートナー
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分析・考察

今回のツイッターへの買収提案のように、買収意向を公表して交渉を迫る手法をベアハグと呼ぶ。米国ではよく見られる手法で、日本でもオーケーやSBIなどが採用した。劇場型とも呼ばれるが、取締役会は企業価値を高める買収提案を検討する信認義務を負うので有効な手法だ。お行儀が悪いという見方もあるが、資本市場のダイナミズムを生み出している側面も否定できない。法廷闘争に持ち込まれ、マスク氏は防衛戦だ。偽アカウントがツイッターの主張する5%未満かそれ以上か、情報開示が十分だったか隠匿があったのか、などが論点となるだろう。買収契約破棄に10億ドルの違約金の定めがあると言われており、賠償責任の有無、金額が争われる。

2022年7月13日 10:21

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蛯原健
リブライトパートナーズ 代表パートナー
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分析・考察

結局のところTOBを表明してから株価は一度もTOB価格を上回る事は無かった。つまり成立につきマーケットは一貫して半信半疑であったという事。確かに取り下げた後の月曜は株価急落したが、その前からTOB価格より3割近くも低かったし、月曜はナスダック全体も大きく下げた。

そのような価格乖離があるからこそ皮肉にも裁判に繋がっている。つまりは同氏以外にマーケット価格の3割近くも高い価格で買う者はおらず、そのディールを追求する事が株主の最大利益故ボードはそれを追求する義務があるからであるし、一方の同氏は3割損する故なんとか難癖を付けてでも逃げたいというのが実態だろう。

2022年7月13日 9:14 』

Uber、仏マクロン氏と「密約」か 英紙が社内文書入手

Uber、仏マクロン氏と「密約」か 英紙が社内文書入手
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1070A0Q2A710C2000000/

『【パリ=白石透冴、シリコンバレー=佐藤浩実】フランスのマクロン大統領が経済担当の閣僚だった2014~17年ごろ、米ライドシェア大手ウーバーテクノロジーズと「密約」を結び、同社の事業拡大を助けていた可能性があることが分かった。行きすぎた支援と取られかねない内容で、支持率低迷に苦しむ同氏にさらに打撃となる恐れがある。

英紙ガーディアンがメールや社内資料など13~17年のウーバーの社内文書12万4000件以上を入手した。国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)や42の報道機関と共有・検証した。仏紙ルモンドなども調査に加わり、10日に一斉に報じた。

ウーバーは現在のフランスで多くの利用者を持つが、当時は「運転手が労働者として保護されない」「タクシー業界を圧迫する」など多くの指摘を受けていた。中道左派オランド政権にも批判的な声が多かったが、経済産業デジタル相だったマクロン氏は「革新的だ」など一貫して評価していた。

報道によると、マクロン氏は、ウーバーの最高経営責任者(CEO)を務めていた創業者トラビス・カラニック氏と14年10月に初めて会い、以降ウーバーを保護する姿勢を強めた。同社幹部と平均して月に1回面会や電話などでやりとりをしていたという。

15年10月、南仏マルセイユの警察当局がウーバーの主要サービスの禁止に動くと、同社のロビイストがマクロン氏に「何が起こっているか教えてもらえませんか」と連絡。マクロン氏は「個人的に検討する」と返信し、間もなく当局が停止命令の見直しを公表したという。取材に対し、当局はマクロン氏の介入を否定した。

ウーバー経営陣はマクロン氏とある時点で「ディール(取り決め)」を結んだとしている。同社が一部サービスの提供をやめる代わりに、希望者がウーバー運転手になるための手続きを大幅に簡素化する内容だった。取り決めはマクロン氏が提案し、バルス首相(当時)やカズヌーブ内相(同)にも相談したという。実際仏政府は16年、運転手になるまでの訓練時間を250時間から7時間に短縮した。

ルモンドによると、仏大統領府は「マクロン氏の行動は大臣の職務としてありふれたものだ。多くの企業と接触するのも自然なことだ」などと説明している。

ただ、マクロン氏の当時の行為はウーバーだけを特別扱いしていたと受け止められかねない。同氏の企業寄りの姿勢はしばしば「金持ちのための大統領」との声につながっていたが、批判が強まる可能性がある。与党連合はロシアのウクライナ侵攻で加速する物価高への不満から、6月の国民議会(下院)選挙で過半数割れを起こした。今回の報道で政権運営が一段と難しくなる恐れもある。

一方社内文書では、倫理的な問題を指摘されかねないウーバー経営陣の言動も明らかになっている。フランスでは15年、ウーバー進出で客を奪われることに反発したタクシー業界による大規模な抗議活動が起き、ウーバーの運転手が暴行を受けた。運転手の身の安全を心配する現地幹部に対し、カラニック氏は「暴力(を受けること)が(仏国内での事業の)成功を保証する」などと返答した。いかに抗議活動をメディアに伝えて、仏タクシー業界の印象を悪くするかも議論したという。運転手への暴力を政治利用する意図があったとみられる。

ウーバーは10日に声明を公表し、17年に経営陣を一新したことなどを説明して「明らかに現在の価値観に合わない過去の行動に対して言い訳はしない。過去5年間と今後数年間の行動によって、我々を判断してもらうよう世間に求める」と言及した。

カラニック氏が率いていた17年までのウーバーは法令順守軽視と受け取られかねない攻撃的な組織文化で知られていた。今回明らかになった文書の発行時期とも一致している。』

TikTok、米情報をOracle拠点で管理 対中流出懸念が再燃

TikTok、米情報をOracle拠点で管理 対中流出懸念が再燃
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN180E80Y2A610C2000000/

『【シリコンバレー=奥平和行】中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社は17日、米国の利用者データの管理体制を変更したと明らかにした。米IT(情報技術)大手、オラクルのデータセンターでの保管を原則とした。同日に米メディアが中国からのアクセスについて報じるなど、個人情報の対中流出の懸念が再燃していた。

公式ブログで説明した。従来は米バージニア州とシンガポールに構える自社のデータセンターを利用していたが、オラクルの拠点での保管を原則とする体制に移行した。現時点では自社拠点もバックアップのために併用しているが、オラクルに一本化し、自社の拠点では利用者データを削除すると説明している。

ティックトックは世界で10億人以上の利用者を抱え、米国でも若年層を中心に人気を集めている。一方、中国企業が運営していることから、中国に個人情報が流出して悪用される懸念が生じていた。一部の米議員が2017年ごろから懸念を示し、トランプ前米大統領は20年に大統領令に署名して米国におけるサービス提供を制限した。

トランプ氏は米国事業をオラクルを中心とする企業連合に売却させようと圧力をかけたが、関係者が細部で折り合うことができずに売却案は最終合意に至らなかった。トランプ氏の退陣により計画は宙に浮き、さらにバイデン大統領は21年6月、前大統領が署名した大統領令を正式に撤回していた。

ただ、米国では中国への個人情報の流出防止は党派を超えて支持を集めやすく、バイデン氏もトランプ氏が署名した大統領令を撤回した際に、米国の利用者データが中国に流出することを食い止める新たな方策を検討すると説明した。

懸念の高まりを受けてティックトックの運営会社は「国外事業は中国とは別に運営している」などと繰り返してきた経緯がある。17日のブログでも米国のセキュリティー公共政策を担当するアルバート・カラマグ氏が「米国の利用者データを管理する部署を新設し、責任者は米国に置いている」などと改めて説明している。

ただ、米ネットメディアのバズフィードが同日、運営会社の社内会議の録音をもとに、中国から米国の利用者データに繰り返しアクセスしているなどと報じていた。ティックトックは利用の増加が続き、ユーチューブやインスタグラムなど米国発の動画関連サービスから利用者を奪っているとの指摘もある。競争が激しくなるなか、中国との関係が再び焦点となる可能性がある。

【関連記事】

・「TikTok動画見て商品購入」34%、食品など 民間調査
・中国の「ユニコーン」、規制で少子化 米国との差広がる 』

テスラ、1株を3株に分割へ 8月の株主総会に議案上程

テスラ、1株を3株に分割へ 8月の株主総会に議案上程
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN110BV0R10C22A6000000/

 ※ 「株式分割」すると、一株の「市場価格」は、下がる…。

 ※ 『社員がより柔軟に株式を管理できるようにする』とある…。

 ※ 株式会社における「報酬」には、「ストック・オプション」というものがある。
ストックは、「株式」のこと。「オプション」とは、「選択権」くらいの意味だ。

 ※ 日本語訳は、「新株予約権」とか訳されている。一定の「割引価格(市価の1割引きとか)」で、「自社株を購入できる権利」だ。差額は、会社が負担してくれる。

 ※ 通常は、「取締役」の「報酬」として、使う。業績上がったら、自社株の市場価格も上がって、「オプション」使えば、高利得となるんで、ムチ打って働くだろう…。

 ※ そういう、「ニンジン」の役目を果たす「報酬手段」の一つだ…。

 ※ 「社員」とあるから、「取締役」等の「役員」に限らず、主だった「ポジション」の社員(「○○開発部門のチーフ」とか)にも「発行する」つもりなんだろう…。

 ※ あまりに、「高額」だと、手が出せないんで、その前準備として、「株式分割」して、一株あたりの「市場価格」を下げておくんだろう…。

 ※ そーいう話し…。

『【シリコンバレー=奥平和行】米テスラは10日、1株を3株にする株式分割を実施すると明らかにした。8月4日に開く定時株主総会に関連する議案を提出し、承認が得られ次第実施する見通しだ。株式報酬制度の柔軟性を高めるとともに、最低投資金額を引き下げて投資家の裾野を広げる狙いがある。

同日に公表した株主総会の招集通知で詳細を説明し、実施に必要な定款変更議案を示した。「当社の普通株式の市場価格をリセットし、社員がより柔軟に株式を管理できるようにするとともに、個人投資家にとって身近なものにする」と説明した。

テスラは2020年8月に1株を5株に分割しており、株式分割は約2年ぶりになる。招集通知では20年8月から今年6月6日までに株価は43.5%上昇したと説明し、社歴の浅い社員に株式報酬を付与しにくくなっていることを示唆した。

米テクノロジー業界ではアップルが20年8月に1株を4株にする株式分割を実施したほか、アマゾン・ドット・コムは今月初めに1株を20株にしたばかりだ。グーグルの親会社であるアルファベットも7月に予定している。テスラは3月、米証券取引委員会(SEC)に提出した文書で株式分割の実施方針を示していた。

テスラは招集通知で、米IT(情報技術)大手、オラクルの創業者で会長のラリー・エリソン氏が取締役から退くことも明らかにした。同氏は18年12月からテスラの取締役を務めていた。現時点で新たな取締役の候補は示していないため、当面はテスラの取締役会は現在より1人少ない7人で運営することになる。』

Amazon、Kindleの中国事業撤退 23年6月末

Amazon、Kindleの中国事業撤退 23年6月末
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM02BTO0S2A600C2000000/

『【大連=渡辺伸】米アマゾン・ドット・コムは電子書籍サービス「キンドル」の中国事業から撤退する。2日、電子書籍を販売する中国の「キンドルストア」の運営を2023年6月30日に停止すると発表した。

中国の対話アプリ「微信(ウィーチャット)」内にある自社の公式ページで明らかにした。24年6月30日以降は購入済み書籍のダウンロードもできなくなる。22年1月以降に購入したキンドルの専用端末は正常に作動するといった条件を満たす場合、返品に応じる。

同社は撤退理由を明らかにしていない。中国当局はネット統制を強めているが、ロイター通信によると、アマゾンは「キンドルの中国事業停止は、政府の圧力や検閲が原因ではない」としている。同社は19年に中国国内でのネット通販事業から撤退している。

同社によると、海外の商品を中国へ販売する越境電子商取引(EC)サービスのほか、中国企業に提供するクラウドサービスなどの中国事業は継続する。中国では1万人を超える従業員を抱え、北京や上海、杭州、深圳など12都市にオフィスをもつ。

同社は微信の発表文で「業務戦略の重点分野を常に調整しており、ニーズがある領域に引き続き注力する。中国におけるアマゾンの長期的な発展は不変だ」とコメントした。

【関連記事】[FT]中国の欧州企業、23%が撤退検討 コロナ規制を嫌気

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Business/Media-Entertainment/Amazon.com-closes-book-on-Kindle-in-China?n_cid=DSBNNAR 

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山崎大作
日経BP 日経メディカル 編集長
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別の視点

自宅の本棚に余裕がないため、さっと目を通したい本は電子書籍で購入しています。記事では「書籍の政府の圧力や検閲が原因ではない」「ニーズがある領域に引き続き注力する」としていますが、電子書籍ユーザーとしてはむしろそちらの方が怖いです。

過去に、国内でも複数の企業が電子書籍から撤退していたことからそのリスクは認識しているつもりですが、市況が悪くなるとAmazonでも、と思うと、考えさせられます。

2022年6月2日 22:02

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https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGM02BTO0S2A600C2000000&n_cid=DSPRM1AR08 』

中国・滴滴、米国上場廃止 株主総会で決定

中国・滴滴、米国上場廃止 株主総会で決定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM23BS00T20C22A5000000/

『【北京=多部田俊輔】中国配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)は23日、北京市内で臨時株主総会を開き、米国上場の廃止を決めた。滴滴が抱える走行データなどの米国への流出を警戒する中国当局は米国上場廃止を求めており、滴滴の経営陣も上場廃止を支持するよう株主に促していた。滴滴は上場廃止で事業運営の正常化をめざす。

滴滴の開示によると、ニューヨーク証券取引所(NYSE)からの上場廃止を速やかに進めることを決議した。上場廃止が実現するまで、ほかの証券取引所に上場しないことも決め、中国当局の指導に従って是正措置などに取り組む。

株主総会の結果を受けた23日の米株式市場では、滴滴出行株が前週末比4%安の1.44ドルで取引を終えた。上場廃止の決定は事前に予想されており、株価もすでに上場来安値圏で推移していた。

滴滴はソフトバンクグループや米ウーバーテクノロジーズなどが出資。米国上場時には44億ドル(約5600億円)を調達し、中国企業による米単独上場の調達額としては2014年のアリババ集団(250億ドル)に次ぐ規模だったが、1年も経過せずに上場廃止が決まった。習近平(シー・ジンピン)指導部のネット企業への統制に対し、世界の投資家の不信感が高まりそうだ。

滴滴は21年6月末にNYSEに上場したが、直後の7月2日に中国当局が国家安全上の理由から滴滴への調査に着手した。個人情報の収集や利用で法律などの重大な違反を確認したとして、スマートフォンでのアプリのダウンロードを禁じた。

滴滴の時価総額は一時、700億ドルを超え、配車サービス企業としてはウーバーテクノロジーズに次ぐ規模となったが、中国当局の調査を受けて株価は急落。現在の株価は上場直後の約1割の水準で低迷する。上場廃止によって株式の売買はさらに難しくなりそうだ。

滴滴の21年12月期決算も最終損益は500億元(約9600億円)の赤字で、赤字幅は前の期の5倍近くに拡大した。中国当局の規制強化などで運営コストが増加したのが原因。新規ダウンロードができないため新規顧客の獲得でも競合他社の後手に回った。

中国当局は1年近く前に始めた調査結果をまだ公表していないが、滴滴の経営陣は米国上場廃止後、中国当局の指導に従って事業運営の正常化をめざす。その後、香港証券取引所での再上場を視野に入れる。

中国共産党は4月下旬に開いた中央政治局会議で、滴滴などプラットフォーマーと呼ばれるインターネット大手が手掛ける経済について健全な発展を促進する方針を確認。劉鶴(リュウ・ハァ)副首相は5月17日に開かれた国政助言機関の会議で、ネット企業の海外上場も容認する方針に転換した。

国内外の投資家は習指導部がネット企業に対する統制をどのように転換するのかに注目している。米国上場廃止を受け入れた滴滴が正常な事業展開を実現し、香港上場につなげることができるのか。習指導部のネット企業への統制を変化を占う試金石となる。

【関連記事】
・[FT]ネット企業規制巡り中国指導部に内輪もめ 
・中国、ネット統制強化を転換 失速の経済テコ入れ
・Uber、1~3月最終赤字7600億円 滴滴の評価損響く

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Business/China-tech/Didi-shares-rise-in-premarket-as-shareholders-back-U.S.-delisting?n_cid=DSBNNAR 

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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田中道昭
立教大学ビジネススクール 教授
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ひとこと解説

滴滴では躍進の原動力であった柳青COOが中国政府からの統制を受けて21年に退任表明、その後実際に同政府からの米上場廃止指示が明らかになっていました。

レノボ創業会長柳伝志氏の娘でゴールドマンサックス出身の優れた経営者、柳氏退任表明の時点で滴滴は米上場廃止のみならず事業展開自体も厳しい展開になると予想されており、実際にさらに様々な統制を受けて業績も悪化していました。

「個人データの海外流出阻止」が統制の表面的な理由ですが、経済成長・改革路線から格差縮小・国民の批判緩和・政治基盤強化、共同富裕への転換が真意であると受け止められています。

なお、主要メンバーが既に物流事業を行っている所が中国人らしさです。

2022年5月24日 7:21 (2022年5月24日 7:58更新)

柯 隆のアバター
柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員

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ひとこと解説

ネットのアプリ配車サービスがどのようにして国家の安全保障に影響を与えるかはわからないが、結局、NYでの上場が廃止。

これで米中ディカップリングはもう一歩進む。その結果、中国企業は国内で成長するかもしれないが、グローバル市場に参入しにくくなる。

アメリカの覇権にチャレンジするならば、なぜ自国企業の手足を縛るのだろうか。

否、アメリカの覇権にチャレンジしなくても、これからのグローバルビジネスはwinner takes allだから、中国企業はグローバル競争に勝つ見込みはなくなるのでは

2022年5月24日 7:10 』

楽天携帯「月額0円」廃止の舞台裏 法の壁と想定外

楽天携帯「月額0円」廃止の舞台裏 法の壁と想定外
ITジャーナリスト 石川 温
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC195TL0Z10C22A5000000/

 ※ ネットワーク構築には、巨額の資金がかかる…。

 ※ ドコモは、電電公社の「電話回線(銅線)」がベースだし、KDDIは

『現在のKDDIは2000年10月1日に、
 ・特殊会社として過去に(1986年まで)国際通信サービス事業を独占的に行い、特殊会社で無くなった後にトヨタ自動車が経営参加していたケイディディ(旧:国際電信電話/KDD+旧日本高速通信/TWJ)
 ・京セラ主体の新電電で国内長距離通信サービスを主たる事業としていた第二電電(DDI)
・トヨタ自動車の子会社であった携帯電話サービスの日本移動通信(IDO)

の3社合併(存続会社は第二電電)により誕生した。』という沿革を有する(まあ、NTTから分かれた、兄弟会社)。

 ※ どちらも、「巨額の資金」を投じて、地道に回線を敷設したんだ…。

 ※ そこに、「殴り込み」かけてるわけだから、何を言っても「泣き言」にしか、聞こえんな…。

『楽天モバイルが料金プランを改定する。これまで月間のデータ利用量が1ギガ(ギガは10億、GB)以下であればゼロ円で使えていたが、ゼロ円での利用は不可能になる。2022年7月以降は3GB以下が1078円となる。しかも、すでに楽天モバイルを契約しているユーザーが対象で、自動的に値上げとなる。

この発表を受けて、インターネットのSNS(交流サイト)では「だまされた」「話が違う」といった不満の声が上がった。これまで楽天モバイルはテレビCMなどで「ゼロ円から使える」とアピールしていたので、ユーザーから反発を食らうのは無理もないだろう。

実際のところ、このところ米ネットフリックス(Netflix)などの動画配信サービスも米国などで値上げを実施している。しかも最近は国内でも食料品や燃料などあらゆるものが値上げになっている。「通信料金だけ値上げすると批判される」というのはおかしいような気もするが、一方で楽天モバイルは「ゼロ円」を訴求していたにもかかわらず値上げしてユーザーが料金を支払う必要があるとなれば、他の商品の値上げとは話が違ってくる。

これまで既存の携帯電話キャリア3社も、手数料が無料となるような大盤振る舞いといえる料金でサービスを提供してきた。しかし多くは「終了時期が未定のキャンペーン」と位置づけておくことで、いつでもキャンペーンをやめられる状態にしていた。キャンペーンが終了すると説明すれば、無料のサービスが有料化されてもユーザーは納得してくれるものなのだ。

ただ、楽天モバイルは「既存ユーザーだけ1GB以下ゼロ円」というサービスを継続するつもりであった。三木谷浩史会長は「既存のユーザーには当面このまま使っていただくというのが我々の案だったが、『既存のユーザーをキープしたまま新プランを出す』というのは電気通信事業法上だめだということが分かった」と語っている。

実は、19年に改正された電気通信事業法によって長期間契約しているユーザーを多額の割引で囲い込むような行為は禁じられている。同じ料金プランで既存ユーザーは1GB以下の場合はゼロ円、新規ユーザーは3GBまで1078円というプランでサービス提供をすると、既存ユーザーに対して多額の割引を適用していると受け取られる。これが電気通信事業法違反となる可能性があるため、楽天モバイルは既存のユーザーに対しても、値上げすることになったのだ。

問題は、これを新料金プランとして既存の料金プランとは別建てで新設すればよかったのだが、三木谷会長は「ワンプラン」にこだわった。楽天モバイルが分かりやすさを重視し、ワンプランにこだわった結果が想定外の値上げにつながったのだ。
想定外だったahamoとネットワーク関連費用

そもそも楽天モバイルにとって想定外だったのが、20年12月にNTTドコモが発表したahamoだろう。当時、ahamoは20GBで2980円(税別、その後料金を改定して税別2700円、税込み2970円)という楽天モバイルを狙い撃ちした料金設定をぶつけていた。

携帯電話の市場では「楽天モバイルが窮地に追い込まれた」と思われたが、翌21年1月、楽天モバイルはゼロ円から始まる新料金プランを発表。楽天モバイルにとって破れかぶれの新料金プランであったが、これによって土俵際で踏みとどまる状態になったのだ。
21年1月に料金プランを発表した三木谷楽天モバイル会長

楽天モバイルにとって、喫緊の課題は赤字の解消だ。同社では23年度の黒字化を公約している。三木谷会長は20年5月、「700万契約が損益分岐点」と語っていた。しかし、そのもくろみはあくまで当時の料金プランである「3000円程度で使い放題」というプランでの計算であり、いまのようなゼロ円から始まるプランや、3GBまでは1078円という段階式のプランではなかった。

楽天モバイルとしては、当初の目標であった23年度の黒字化を死守するため、上限いっぱいまで使うユーザーを700万契約まで増やして、損益分岐点を超える必要があるはずだ。

もう一つ楽天モバイルにとって想定外だったのが、ネットワーク関連費用だろう。楽天モバイルは参入当初、全国に2万7000局の基地局を整備して人口カバー率96%を目指すつもりだった。しかしそれでは、つながりやすさといったネットワーク品質で他社にかなわない。

そこで計画を見直し、現在では4万4000局をつくり、人口カバー率97%を超えるまでになった。とはいえ計画していた6000億円では足りず、1兆円規模の設備投資がかかってしまっている。日本郵政などが出資をしているが、設備投資にかけるお金はいくらあっても足りない状態だろう。

また、自前で基地局が建設できていないところではKDDIのネットワークに接続するローミングで対応している。KDDIは21年度に700億円規模のローミング収入があった。このほとんどが楽天モバイルからの収入だといわれている。つまり、楽天モバイルは年間700億円規模の資金をKDDIに支払っていることになるのだ。

三木谷会長は常々「KDDIへのローミング費用が高すぎる」とぼやいている。楽天モバイルは7月からユーザーに対してローミングエリア利用時のデータチャージ料を1GB分は550円から660円に値上げすると発表。赤字体質から少しでも脱却したい考えのようだ。

今回の値上げは、楽天モバイルが早期の黒字化を目指すためには避けて通れなかったはずだ。業界内では「そもそもゼロ円で提供するのは無理がある。値上げすることで健全になるのではないか」という同情の声も聞かれる。

英国では先日、キャリアの経営が厳しくなり、4キャリア体制から3キャリア体制になるのではないか、という報道があった。日本もせっかく4キャリア体制で競争が激化し、料金値下げにつながっているにもかかわらず、これが3キャリアの寡占状態に戻ってしまっては、ここ数年の努力が無駄に終わってしまいかねない。

楽天モバイルとしては「目先の数字」を獲得するために今回、値上げに踏み切った。その英断は経営面を見れば十分理解できるとはいえ、ユーザーの視点で見れば「1年に1回、料金プランがころころ変わり、一斉に値上げするというのは信頼できない」という不信感、ブランドの毀損につながりかねないような気がしている。

1GB以下ゼロ円という、お金を払ってくれないユーザーが離脱するのは経営面にとってプラスかもしれない。しかし、一緒にユーザーとの信頼関係も流出してしまうのではないだろうか。
石川温(いしかわ・つつむ)
月刊誌「日経TRENDY」編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。携帯電話を中心に国内外のモバイル業界を取材し、一般誌や専門誌、女性誌などで幅広く執筆。ラジオNIKKEIで毎週木曜午後8時20分からの番組「スマホNo.1メディア」に出演(radiko、ポッドキャストでも配信)。NHKのEテレで「趣味どきっ! はじめてのスマホ バッチリ使いこなそう」に講師として出演。近著に「未来IT図解 これからの5Gビジネス」(エムディエヌコーポレーション)がある。ニコニコチャンネルにてメルマガ(https://ch.nicovideo.jp/226)も配信。ツイッターアカウントはhttps://twitter.com/iskw226
モバイルの達人』

Netflix失速の裏に「意外なライバル」の出現、サブスクの限界到来?

Netflix失速の裏に「意外なライバル」の出現、サブスクの限界到来?
https://diamond.jp/articles/-/302594

 ※ 鋭い分析・考察だ…。

 ※ いずれ、「意図しない出費」に鋭敏で、細かく「出・入」を管理できなければ、「お金が貯まる」ことは、無い…。それどころか、「お金が減っていく」ことを、阻止すらできない…。

 ※ 特に、「引退して」、「入」の道が細って、細々と「年金」で暮らしていくしかない「老後生活」においては、なおさらだ…。

 ※ その上、「人生百年時代」とかで、その「老後生活」が、「30年(それ以上)」も続くかもしれないと来ては、さらに、なおさらだ…。

 ※ しかも、だ…。世界情勢、世界経済は「好景気」の時ばかり、じゃない…。

 ※ 日経平均の30年間のチャートを見れば、大体、3~4年くらいで「凹み(不景気の波)」に、見舞われている…。

 ※ 今般の「新型コロナ・パンデミック」「ウクライナ侵攻」に伴う「経済激変」を見ても、そういう「不景気の波」は、必ず「襲ってくる」…。

 ※ そういう「経済激変」にも対処して、凌いでいかにゃならんのだよ…。

 ※ そういうことは、若いうちから(できれば、30代から…。最低でも、40代から)心がけて、万事安上がりに自分を躾け、情報収集に励んでおくべきだ…。

 ※ そうしておかないと、あっと言う間に50代はやって来て、いざ60代に突入する時には、ただただ、右往左往する他ないことになる…。

 ※ 若いうちは、自分が「年取る」ということを、なかなか「理解できない」ものだ…(オレも、そうだった)。

 ※ ジジイの「老婆心(語義矛盾だが)」からの、ご忠告だ…。

『Netflixの失速は、サブスク飽和の予兆なのか?

 Netflix(ネットフリックス)の株価が急落したことが話題になっています。この1~3月期で、過去10年間で初めて加入者数が減少したというニュースに加えて、次の四半期では大幅に会員数が減るという発表があったからです。

 コロナ禍でも世界中で加入者数を順調に増やし、昨年11月には株価が700ドルを超えるところまで来ていたのが、直近では200ドルを割り込んでしまいました。わずか半年足らずで、Netflixの株価は70%も下落したことになります。

 オンラインサービスのサブスクリプション(売り切りではない定額課金)型のビジネスモデルは世界的な潮流で、この数年日本でも急拡大しています。しかし、今回のNetflixの失速は、このビジネスモデルにもどこかのタイミングで「限界」が来ることを示唆しています。

 サブスクの限界はいつ、どのような要因でやってくるのでしょうか。今回はそのメカニズムについて、考えてみたいと思います。』

『まず、どれくらいサブスクを使っているのか、私の話から始めます。私の場合、パソコンにインストールしている「Microsoft 365」とセキュリティーソフトは、どちらもサブスク制です。仕事にからむサービスではもう一つ、留守番電話が音声ファイルに変換されてメールで届くという月額330円のサービスを使っています。

 主としてプライベートに分類されるサービスでは、雑誌サブスクの「dマガジン」が440円、『少年ジャンプ』の定期購読が980円、そして「Netflix」のスタンダードプランが1490円。これらをすべて合わせると、月額5000円ほどサブスクで契約していることになります。

 実はここで開示したサブスクの契約は、かなり数を減らした後のものです。ここ数年で何度か「あまり使わないサブスクはリストラしよう」と断捨離をしました。私のリスト以外にも、iCloudのようなクラウド、Apple Musicのような音楽、Amazon Unlimitedのような読書、そしてオンラインゲームや有料アプリも、月額いくらのサブスクで利用している方も多いのではないでしょうか。

サブスクの急拡大には理由がある

 このサブスクサービスは便利です。しかし、最大の落とし穴は「解約しないまま使わなくなって少額の費用を払い続けるサービスがどうしても出てきてしまう」という点です。特に忘れてしまうのが、月額300円~500円ぐらいの少額のサブスクです。

 実は、ここにものすごい落とし穴があります。月額300円という価格を見て安いと思うと大間違いで、実はこの300円が税込みで330円だったりすると、年間で約4000円も使ってもいないサービスにお金を取られていることになります。普段は3900円のTシャツを買わずに、「SALE」で990円になったものを買っているのに、サブスクだとついつい節約心がスルーされてしまう。ここが事業者側の目の付けどころです。

 これはどうも心理学的な要因らしいのですが、売り切りで販売するよりもサブスクにしたほうが、ついついお金にだらしなくなってしまう。そんなことから、マイクロソフトもアップルも、ソニーもキヤノンもトヨタも、サブスクビジネスを拡大しようと動いています。企業がこぞってサブスクに参入するのには、理由があるのです。

 個人が落とし穴にハマらないためには、半年に1度ぐらいクレジットカードと携帯電話の請求書明細をチェックする必要があります。私の場合は半年ごとに3~4個ぐらいの使っていないサービスが見つかって即座に解約しますが、これをやらないと、いつの間にかお金がなくなってしまいます。』

『Netflixには、意外なライバルが存在した

 さて、ここまでの話を前提に、冒頭で問題提起をした「サブスクの限界」について分析してみたいと思います。なぜNetflixが失速したのか、その競争のライバルが意外なところに存在していることが分かってくるという話です。

 ふたたび私の話に戻ります。クレジットカードの明細を見ると他にもサブスクやサブスク的な支払いがあることが分かります。毎月お金が引き落とされるサービスの中で金額が一番大きいのが電気・ガス代で、次に水道代。菅前総理のおかげでかなり低くなったのが、携帯電話代。そしてまったく使わなくなったのにいまだに払っているのが、固定電話代です。固定電話はそろそろ解約してもいいかもしれません。

 さらには年に一回払いだけれども、定期的に出ていくものがあります。NHKは月額換算すれば約2000円、これはサブスクとしては高額ですが法律で減らせないですね。固定資産税は月額1万円台。年金や健康保険も、結構な支払いになります。要するに、定期的に預金通帳から引かれていく支出がたくさんあるわけです。

 その中でNetflixのライバルとなったのは、どうやらガソリン代や電気代のようです。意外なライバルですが、なぜそう言えるのでしょうか。』

『Netflixのライバルは、「ガソリン代や電気代」である理由

 Netflixの株価が暴落する最大の要因は、これから4~6月期にかけて全世界で200万人の会員流出を見込むという発表があったその中身です。ロシアの事業停止で会員が70万人減るのは仕方ないとしても、それ以外の地域、特に北米と南米で大きく加入者数が減る見込みなのです。そして、解約の理由はインフレなのです。

 Netflixはこれまでも値上げを繰り返していて、私が加入した当初はスタンダードプランという自宅とスマホ2端末で見られるプランが月額990円でした。それが現在では1490円と、約1.5倍に値上がりしています。1490円になったときは私もさすがに「高いな」と思ったものですが、実際にこの値上げで北米では64万人、南米で34万人分契約が減少したそうです。

 あくまで推測ではありますが、アメリカ国民でNetflixを解約した人たちは次の順序で「今、本当にお金をかけるべきもの」に気づいてしまったのでしょう。

 最初に、原油高が起きて毎月払うガソリン代が増えていることに気づいた。ここから話が始まります。やがて電気代も上がり、物価もアメリカの場合、8.5%も上がってしまいます。

 そこで、「何かを節約しなきゃやっていけないのだけど、何を減らしたらいいだろう?」と思って、銀行口座の明細を眺めてみた。すると、1月からNetflixの会費も上がっていた。「節約すべきは、これじゃないか?」と気づいた人が、アメリカ大陸で約100万人規模に上ったということでしょう。』

『サブスク経済の最大の怖さは、飽和とインフレ到来時の置き換え

 私は、サブスク経済の最大の怖さはここにあると思います。

 サブスクに使える財布の中身は、どの家庭でも一定の限度があります。そこにインフレ経済がやってくると、財布の中身のチェックが横比較で入ります。至る所で「選定と置き換え」が行われるのです。そこで各サービスは、思わぬ競合相手と戦うことになるのです。

 Netflixがガソリン代や電気代との戦いに敗れて危機を迎えているという話ですが、ひょっとすると他にも競争相手がいたかもしれません。「映画は安価なAmazonのPrime Videoに変更してもいいけれど、ピザとポテトチップスは譲れない」と考えた人もいたでしょう。その場合も、Netflixの真の競争相手はAmazonではなく、ポテチという意外な敵だったはずです。

 日本でもサブスクが飽和する将来においては、セキュリティーソフトにトヨタが敗れたり、サントリーの健康食品のために任天堂を節約する家庭が現れたり、といった経済現象が当たり前になるかもしれません。

 たしかにサブスクというビジネスモデルは便利です。一方で、サブスク飽和時代になると業績の変動要因がより複雑化するという欠点を、今回のNetflixの株価急落事件は示唆しているように感じます。

「本当は、映画のように1作品を見たら1500円という売り切りモデルに世界は回帰すべきなのかな」とビジネスモデルの原点回帰を想起させる出来事でした。

(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)』

AI動画広告会社、「短編」で急成長 事業拡大も視野

AI動画広告会社、「短編」で急成長 事業拡大も視野
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB077W40X00C22A4000000/

 ※ 『「従来の認識では、欧米の美意識やデザインに圧倒的に優位性があると考えられていた」としつつ、「中国では短編動画分野の急速な発展に伴い、最終的にグローバル市場を掌握できた」と強調。「むしろ(欧米と違い)技術とデータで市場を導き、短編動画マーケティングでは、より深い理解と蓄積のあるチームを持つに至った」と語り、同分野ではキャンバやビメオなどと比べても優位性を有しているとの認識を示した。』…。

 ※ 『一方、技術面から見ると、BOOLVは単一のアルゴリズムに限定していない。フィールドやシーンを選ばず、クロスモーダル(知覚が互いに影響を及ぼし合う)なアルゴリズムの構築・導入を追求していることがうかがえる。たとえば衣料品販売では、色柄やデザインの交換、バーチャルモデルの顔の変換、モデルに動きをつけるといった各種技術のほか、ライブラリからモデルを選択するサポート機能も備える。一連の過程を自動で行うことも可能だ。

王氏はこれらの技術について「長期的な模索のプロセスの一環だ」と力説した。現時点で商用化が可能な技術もあるが、一部の技術には応用や技術面の壁の突破という点でまだ改善の余地が残っているためという。具体的には、精度や高精細化、リアル感などを課題に挙げた。』…。

 ※ 『王氏が「長期的プロセス」を強調したのは、BOOLVが創業当初から産学連携による研究開発を進めていることが背景にある。英インペリアル・カレッジ・ロンドン大のデータサイエンス専門家と組むなど、世界の学術機関が取り組む最先端技術の維持に努め、商用化後の応用や最適化まで見据えているためだ。中国広東省の広州美術学院とは特別なカリキュラムを共同創設し、アートとビジネス、AI技術の融合に関する教育・研究を進めているという。』…。

 ※ 『同社の人材の厚さも見逃せない。社内の中核を担う従業員の大半は、テンセントやバイトダンス、電気自動車(EV)の米テスラなどグローバル企業に勤めた経験を持つ。多くが米ペンシルベニア大、英オックスフォード大、香港大など名門校の卒業生だ。AIやコアアルゴリズムなどに精通し、開発経験も豊富という。』…。

『人工知能(AI)を使った動画広告制作のSaaSサービスを手掛けるスタートアップ「布爾向量(BOOLV)」は、直近3カ月で2回の資金調達を実施し、計約1000万ドル(約12億4000万円)を集めたことが分かった。同社の創業者、王慶氏がこのほど、36Krに明らかにした。

中国の投資ファンド、線性資本(ライナーキャピタル)や、同国ベンチャーキャピタル(VC)の火山石投資(ボルカニックスベンチャー)、同国投資会社の徳迅投資(ディーセントキャピタル)、米VCのアップ・オネスト・キャピタルなどから出資を受けた。王氏によると、調達した資金は主に人員増強や研究開発投資の拡大に充てる。

BOOLVは2021年に設立。AIとビッグデータを分析する「データマイニング」技術を軸に、短編動画広告を自動制作するソフトウエアをクラウド経由で提供し、企業の動画マーケティングと販路拡大を後方支援している。海外展開する衣料品ブランドや海外のDTC(直販)ブランドが主な顧客だが、今後は他のカテゴリーや市場にも広げていく方針。

王氏は中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)や動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)などで働いた経歴を持つ。各種サービスの商用化などに携わり、ネットの内外市場に対して深い知見を有する。

世界の短編動画マーケティング市場について、王氏は「動き出したばかりだ」と指摘。オンライン画像デザイン作成を手掛けるオーストラリアのCanva(キャンバ)と動画配信プラットフォームを運営する米Vimeo(ビメオ)に言及し、評価額がそれぞれ400億ドル、40億ドルというユニコーンが、いずれもAIと動画関連企業の買収を積極化していると説明した。

続けて、「従来の認識では、欧米の美意識やデザインに圧倒的に優位性があると考えられていた」としつつ、「中国では短編動画分野の急速な発展に伴い、最終的にグローバル市場を掌握できた」と強調。「むしろ(欧米と違い)技術とデータで市場を導き、短編動画マーケティングでは、より深い理解と蓄積のあるチームを持つに至った」と語り、同分野ではキャンバやビメオなどと比べても優位性を有しているとの認識を示した。

一方、技術面から見ると、BOOLVは単一のアルゴリズムに限定していない。フィールドやシーンを選ばず、クロスモーダル(知覚が互いに影響を及ぼし合う)なアルゴリズムの構築・導入を追求していることがうかがえる。たとえば衣料品販売では、色柄やデザインの交換、バーチャルモデルの顔の変換、モデルに動きをつけるといった各種技術のほか、ライブラリからモデルを選択するサポート機能も備える。一連の過程を自動で行うことも可能だ。

王氏はこれらの技術について「長期的な模索のプロセスの一環だ」と力説した。現時点で商用化が可能な技術もあるが、一部の技術には応用や技術面の壁の突破という点でまだ改善の余地が残っているためという。具体的には、精度や高精細化、リアル感などを課題に挙げた。

王氏が「長期的プロセス」を強調したのは、BOOLVが創業当初から産学連携による研究開発を進めていることが背景にある。英インペリアル・カレッジ・ロンドン大のデータサイエンス専門家と組むなど、世界の学術機関が取り組む最先端技術の維持に努め、商用化後の応用や最適化まで見据えているためだ。中国広東省の広州美術学院とは特別なカリキュラムを共同創設し、アートとビジネス、AI技術の融合に関する教育・研究を進めているという。

同社の人材の厚さも見逃せない。社内の中核を担う従業員の大半は、テンセントやバイトダンス、電気自動車(EV)の米テスラなどグローバル企業に勤めた経験を持つ。多くが米ペンシルベニア大、英オックスフォード大、香港大など名門校の卒業生だ。AIやコアアルゴリズムなどに精通し、開発経験も豊富という。

・「36Krジャパン」のサイトはこちら(https://36kr.jp/

・中国語原文はこちら(https://36kr.com/p/1634793831921155
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https://www.nikkei.com/theme/?dw=19092665 』

楽天、携帯なお低迷 黒字化には契約数1000万上積み必要

楽天、携帯なお低迷 黒字化には契約数1000万上積み必要
小池颯
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC051DQ0V01C21A1000000/

 ※ 自前で「ネットワーク」を、構築する話しは、どうなった…。

 ※ 専用ネット機器でなく、「汎用コンピュータ」でネットワークを構築する話しは、どうなった…。

 ※ ユーザーは、「お題目」なんかどうでもいい…。

 ※ ただ、「速く」「安定して」、できれば「安く」、ネットワーク網に接続したい…。

 ※ ただ、それだけの話しだ…。

『楽天グループは11日、2021年1~9月期の連結決算(国際会計基準)を発表する。電子商取引(EC)や金融関連が利益を稼ぐ一方で、7~9月期に5四半期連続の営業赤字が濃厚なのは携帯事業の赤字が響くためだ。足元で自社回線の拡充や顧客獲得を本格化するなか、先行投資を重ねてきた携帯で早期に成果を出すことが大きな課題だ。

21年7~9月期の営業損益は、事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス)で543億円の赤字。前年同期(397億円の赤字)からは赤字幅が拡大する。前四半期(635億円の赤字)に引き続き多額の損失を計上するのは、携帯の低迷に尽きる。同事業は1~3月と4~6月にそれぞれ1000億円に迫る営業赤字を計上した。利益を圧迫するのが他社から通信回線を借りる「ローミング」だ。

楽天は自社の通信設備が整っていないエリアでは、KDDIに料金を支払って通信回線を借りる形でサービスを提供している。契約約款をもとに算出すると、その「利用料」は1ギガバイト(ギガは10億)で税込み約550円。楽天モバイルの現行の料金プランでは、KDDI回線で6ギガ以上消費すると、楽天がそのユーザーから受け取れる損益は赤字になる計算だ。

「ローミング費用が想定を上回ってしまっている」。三木谷浩史社長はこうこぼす。楽天側は実額を公表していないが、その傾向をつかめるのがKDDIが開示する「モバイル通信料収入」と「マルチブランド通信ARPU収入」の差分だ。ここにはMVNO(仮想移動体通信事業)サービス関連の収入なども含まれるが、アナリストらへの取材によれば大部分が楽天から受け取るローミング収入とされる。

ここ1年ほどは増加の一途をたどっている。21年7~9月期は前年同期の2倍超に膨らんだ。岡三証券による21年12月期の予想ベースで、ローミングは携帯事業の営業費用の1割以上を占めている。利益に与えるインパクトが大きい。

顧客獲得ペースの鈍化も気がかりだ。1~3月の150万に対し、4~6月は約90万と落ち込んでいる。KDDIなど競合他社の新プランで「楽天モバイルの価格優位性は後退している」(UBS証券の高橋圭氏)との声も聞かれる。

会社側が想定する「23年度中の黒字化」とは、どれほどハードルが高いのか。ARPU(1回線あたりの月間売り上げ、無料キャンペーンユーザーを除く)や端末販売収入、営業費用の予想をもとに営業黒字に必要な携帯プランの契約数を概算してみよう。

ARPUを2000円と高めに見積もった場合でも、23年度末には1400万の契約が必要になる。21年6月に442万だった契約数をここから1000万ほど上積みするとなると、1カ月で30万強の新規獲得が目安になるが、モルガン・スタンレーMUFG証券の津坂徹郎氏は、7~9月期の契約獲得数を「60万~80万(1カ月あたり20万~約26万)」と推計。前四半期から獲得が減速している可能性を指摘する。

楽天も手をこまぬいてはいない。ここにきてコスト構造を転換する施策に力を注いでいる。

「10月からローミングエリアを過去最大規模で縮小した」。こう説明するのは楽天モバイルの矢沢俊介副社長。北海道や沖縄県など23の道県が自社回線エリアに切り替わり、人口カバー率は10月中旬時点で94%となった。1年前の6割台から大きく伸びている。

足元は世界的な半導体不足で基地局の整備に遅れが生じているが、混乱が緩和すれば再び急ピッチで整備する見通しだ。来年3月には96%を目指す。ローミング費用の軽減は利益増に直結するだけに影響度は大きい。

22年4月から顧客単価が上がるインパクトも小さくない。21年4月末に1年間の無料キャンペーンが終了したため、来春からはほぼ全ての契約者が課金対象になる。収益増が期待できる。

ローミングの打ち切りに合わせ、顧客獲得施策を加速している。テレビや動画投稿サイトでのCM出稿を積極化させただけでなく、10月からは新規契約者向けに楽天ポイントの還元や、月額課金制の音楽配信アプリを期間限定で無料にするキャンペーンにも乗り出した。

今後を見渡すと、競合との競争激化や半導体不足の余波、7月の格下げなど懸念要素には事欠かない。ECや金融関連の一層の利益拡大が容易でないなか、収益力の底上げには携帯の損益改善が不可欠だ。ローミング費用の減少と契約者数の増加を両立できるかがカギを握る。』

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