ニュースメディアとデジタルプラットフォーム必須交渉コード

財務省法改正(ニュースメディアとデジタルプラットフォーム必須交渉コード)法案2020
https://www.aph.gov.au/Parliamentary_Business/Bills_Legislation/bd/bd2021a/21bd048

 ※ 週末でもあり、ちょっと疲れてきたので、今日はこんなところで…。

 ※ 以下は、豪議会の上記URLのサイトから、.pdfをDLし、テキスト抽出して、Google翻訳にかけたものだ…。

『(Google翻訳文)
主な要素

必須コードの主要な要素は次のとおりです。

登録されたニュースビジネス企業や指定デジタルプラットフォーム企業が、ニュースコンテンツの使用と複製に関する金銭的報酬について誠実に交渉するための枠組みを作り出します。

商業的な交渉が仲裁の外で交渉される場合、当事者は一般的な要件、交渉および強制的な仲裁規則を遵守する必要はありません

指定デジタルプラットフォーム企業は、登録されたニュースビジネス企業に、対象となるニュースコンテンツへの紹介トラフィックまたは関連する広告に大きな影響を与えるアルゴリズムへの計画的な変更の事前通知を含むさまざまな情報を提供する必要があります

当事者が報酬に関する交渉合意に達することができない場合、仲裁パネルは交渉当事者によって行われた2つの最終的なオファーの間で選択されます

責任あるデジタルプラットフォーム企業は、コードへの参加または非参加に関連して生じる事項のために、コードに参加しているニュースビジネス、または参加者と非参加者の間で区別してはなりません。

デジタルプラットフォーム企業は、特に小規模なニュースビジネスにおいて、交渉に伴う時間とコストを削減することを目的とした、ニュースビジネスに標準オファーを行う場合があります。
法案は、ニュースビジネス企業やデジタルプラットフォーム企業が、指定されたデジタルプラットフォームサービスによって登録されたニュースビジネスの対象となるニュースコンテンツを利用できるように、登録されたニュースビジネスに支払われる価格を自発的に解決することを奨励するために運営されています。このような掘り出し物は、代替案よりも厄介ではなく、予測不可能ではない可能性が高いです。』

 ※ ということで、「記事利用料の支払いを強制する」というよりも、「両者間の”交渉”」を促し、合意がある場合には”仲裁”に乗り出す…、ことを可能とする…というような法案のようだ…。

 ※ 一方、Googleとニューズ・コーポレーション(例の、マードックが率いているやつな…)間の合意では、両者の合意で、「ニュース・サイト」を作って、そこに記事を配信してもらう…、みたいな内容になったようだ…。

 ※ Googleのビジネス・モデルは、「検索」がらみなんで、合意が成立しやすかったものなのか…。

 ※ Facebookは、完全に「ユーザー同士の交流のプラットフォームの提供だけ」なので、「なんで、ウチらが、記事利用料を支払う必要があるんだ…。」とでも、なったものなのか…。

 ※ いきさつが、今一つ、よく分からんな…。

Facebook、豪で「ニュース掲載停止」 世界で反発

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN19EM60Z10C21A2000000/

『【ニューヨーク=清水石珠実】米フェイスブックが18日にオーストラリアで報道機関によるニュース記事の掲載を停止したことを巡って、各国で反発が強まっている。

【関連記事】
Facebook、豪でニュース掲載停止 対価支払い法案に反発
豪メディア、グーグルと「和解」 ニュースサービスに参加

カナダのスティーブン・ギルボー文化遺産相は、フェイスブックの対応を「非常に無責任だ」とフェイスブック上で非難した。同氏は、豪政府と類似の法案を加議会に提出する準備を進めており、今後も「報道機関とIT(情報技術)大手の両方に公正な法案作りを継続する」と記した。また先週、フィンランドやドイツ、フランスの政府関係者と会合を開き、IT大手が報道機関に対価を払う仕組みづくりで協力していく方向となったことも明かした。

英国からも非難の声が上がった。英下院のデジタル・文化・メディア・スポーツ委員会のジュリアン・ナイト委員長は「(フェイスブックは)品がなく、大変無責任だ」と断じ、「ここ数年(フェイスブックが)言い続けてきた『良い市民としてふるまう』という甘い言葉はうそだった」とツイッター上でコメントした。また、オーストラリアで起きていることはほかの国への警告でもあるとの見方を示した。

一方、ロイター通信は米下院の超党派の議員が中小の新聞社などが合同でIT大手と交渉できるようにする法案提出を計画していると報じた。IT大手と報道機関が広告収入をどうわけるかなどの交渉で、報道機関側の交渉力を高める狙いだ。2019年にも類似の法案が提出されたが、議論が深まらないまま廃案になった。

フェイスブックの決定は、豪政府が議会に提出した、IT大手にインターネットのサービス上で使用するニュース記事の対価支払いを義務付ける法案への対抗措置とみられている。

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英国との個人データ移転 EUが認める方針

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR19EEY0Z10C21A2000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は19日、EUを離脱した英国と、個人データの移転を認める方向で手続きを始めると発表した。手続きが終われば、4年間は自由なデータの流通が認められる。

現在は暫定措置として6月までのデータの移転が認められている。英国がEUを離脱し、英国とEUの間でデータのやりとりが認められなければ、企業活動などに大きな支障が出ると懸念する声が出ていた。

欧州委は個人情報保護に関する英国の法律や慣行を調査した結果、EUと同等の水準があると判断した。今後、専門の監督機関の意見を聞いた上で、加盟国から同意を得て手続きが完了する。4年以内に再び審査する。

欧州委のヨウロバー副委員長(価値・透明性担当)は声明で「自由で安全な個人データの流れは企業にとっても市民にとっても重要だ。英国はEUを離脱したが、欧州のプライバシー(保護の)家族からは去らなかった」と述べた。

英政府は「企業に確実性がもたらされ、英・EU間の継続的な協力が可能になる」と欧州委の判断を歓迎する声明を発表した。

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Facebookのビジネスモデル

https://note.com/shibahara012/n/nb364d9b0152d

『パートナー(KP)

Facebookは、「利用ユーザー」がいなければ、広告を出したい企業や個人から広告料収入を受け取ることができません。
このため「利用ユーザー」を大切にし、使いやすいような改良を行っています。』

『収益の流れ(R$)

広告を出したい企業や個人からの「広告料」が主な収益源です。
以下のようなことに注力することで、売上を増やすことができます。
・広告主を増やす
・広告単価を上げる
いずれにしろ、多くの利用ユーザー数を保持し続けることが必要です。』

※ ここら辺が、ポイントか…。

※ 要するに、利用者を集めて、「一大勢力」を作り、そこへの「広告効果」を当て込んだ各企業からの、「広告料」を徴収する…、という話しか…。

※ この「構造」の中で、「ニュース配信会社のニュース記事」は、どういう位置を占めるんだ?

※ あれか…。「拡散希望!」とか、「要拡散!」とかで、「引用しているURL」とかが「ニュース記事」の場合の話しか?

※ しかし、フェイスブックの立場では、「引用」しているのは、あくまで「ユーザー」であって、フェイスブック自身では無い…。

※ ユーザー同士が、「共通の話題」「共通のニュース」で盛り上がって、勝手に「集まって、活発に”情報紹介”し合っている」だけの話しだ…、と言うだろう…。

※ 「世の中で、今話題になっていること」を、「教え合っているだけ」…、と言うだろう…。

※ これで、「ニュースの利用料を支払え」と請求するのは、ちょっと無理筋なのでは…。

※ 豪政府は、どういう「論理」を使ったものなんだろうな…。もう少し説明されないと、分からんな…。

[FT]Facebookとグーグルの豪対応、メディアの分水嶺に

[FT]Facebookとグーグルの豪対応、メディアの分水嶺に
ニュース締め出しか有料契約か、岐路に立つメディアとIT大手の力関係
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM191640Z10C21A2000000/

 ※ この記事を一読しても、どこが「対立点」なのか、豪政府が「どういうことに対して、規制し、代金を支払え。」と言っているのか、判然としなかった…。

 ※ それで、「フェイスブックのビジネスモデル」について、調べた。

 ※ 稿を改めて、検討する…。

 ※ ただ、『フレッチャー豪通信相は「フェイスブックのスタンスは、フェイスブック上で利用者が閲覧する情報が、編集方針があり、有給のジャーナリストを雇って事実確認のできる組織からのものではなくなることを意味するという点を訴えていく」と述べた。』ということは、よく分かる…。

 ※ 世の中、「無料のもの」「コストがかからないもの」なんか、どこにも無い…。

 ※ ネットを見れば、溢れている「ニュース記事」も、どこかの「ニュースの配信会社」がその記事を書いた記者を雇って、お金をかけて「配信」しているわけだ…。

 ※ どうも、「シェアする」という行為が、キーポイントのようだ…。

『米フェイブックは17日、オーストラリアの報道機関のニュースを利用者が共有することを停止すると発表した。大手IT(情報技術)企業にネット上で表示する記事について報道機関への料金支払いを事実上、義務づけるオーストラリア政府の法案に対抗した。世界各国でサービスを提供するフェイスブックが、ニュース発行者に対してこれほど広範囲の制限を課すのは異例のことだ。

フェイスブックが豪メディアのニュースを削除すると…

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フェイスブックが豪メディアのニュースを削除するという過激な動きを取る一方で、米グーグルは、ニュース使用料に関して「メディア王」ルパート・マードック氏が会長を務める米メディア大手ニューズ・コーポレーションとグローバルな契約を結び、長らく対立関係にあった両社は和解に向かった。

ニュースメディア業界は、豪政府が進める厳しい法規制の動きが、グーグルやフェイスブックとの取引条件の世界規模のリセットにつながることを期待していた。この2社の対称的な姿勢は業界にとって分水嶺となる。

グーグルとフェイスブックがこのような行動を取った17日、マードック帝国のお膝元である豪州では、大手デジタルプラットフォーム企業にニュース記事への使用料支払いを事実上、義務付ける法案の審議が開始された。

シドニーの店頭に並ぶ豪州の新聞各紙=ロイター
フェイスブックの豪・ニュージーランド(NZ)法人社長、ウィル・イーストン氏は、豪法案が(デジタルプラットフォーム大手)とニュース発行元との関係を「根本的に誤解している」として、ニュース共有の制限を「残念ながら」実施すると表明した。法案については、「無断使用せず、使用を求めてもいないコンテンツに関して、フェイスブックを罰しようとしている」と批判した。

世界の利用者に影響
フェイスブックの(今回の)動きは、世界中の利用者に影響を及ぼす。フェイスブックの規定では、豪メディアのニュースはプラットフォーム上、どこの国に住んでいるかに関係なく、すべての利用者にブロックされるからだ。

グーグルはこれまで、豪法案の規定条項は「実行不可能」だとして、(制定されれば)同国のネット検索市場から撤退する可能性があると警告してきた。だが、その一方で、法の適用による打撃を緩和するため、複数の豪ニュースメディアと早期の取引を模索していた。

豪政府は、フェイスブックと協議を続ける一方で、法案の成立を押し進める方針だ。豪政府はまた、同国でフェイスブックのプラットフォームからニュースをブロックすることは、利用者の信用を損なう可能性があると警告した。

フレッチャー豪通信相は「フェイスブックのスタンスは、フェイスブック上で利用者が閲覧する情報が、編集方針があり、有給のジャーナリストを雇って事実確認のできる組織からのものではなくなることを意味するという点を訴えていく」と述べた。

FB情報の信頼度に関わる
「今すでに、フェイスブックでシェアされる情報の信ぴょう性を疑問視する声が出ている。フェイスブックは。同社のプラットフォームが豪州でどう扱われ、どう見られるか、を考えるべきだ」

グーグルとニューズが17日に発表した契約の範囲は豪州にとどまらない。マードック氏傘下の米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」や「ニューヨーク・ポスト」、また英紙「タイムズ」や「ザ・サン」も含まれる。複数の国をまたいでグーグルと単一の契約を締結したニュース発行者は他にない。

ニューズのロバート・トムソン最高経営責任者(C E O)は、プラットフォームにニュースコンテンツ使用料の支払いを求める取り組みは「10年以上前から」同社が「強く主張」してきたことだという。

そして「ニューズ社だけではなく、すべてのメディアにとって取引条件が変わりつつあることは喜ばしいことだ」と語り、こう続けた。「長年、我々はハイテク企業相手に(風車と戦うドン・キホーテのように)無駄な戦いをしているとたたかれてきた。徒手空拳の孤独な戦いがムーブメントになった。ジャーナリズムと社会、双方が高められる」

しかし、今回の契約で主に恩恵を受けるのはニューズ社であり、報道業界ではないという見方もある。ニューズ以外のメディアは、マードック氏のように豪で広範に報道事業を展開することで得られる交渉力を持ち合わせていないからだ。

「これまで、プラットフォームから権限を奪おうとする試みは、おしなべて権限を強化する結果に終わっている」と米ニューヨーク市立大学のジャーナリズム専門の教授、ジェフ・ジャービス氏は指摘する。「どの報道機関が対価の支払いを受けるべきか、受けるべきでないかを決めるのはグーグルだ。伝統ある大手プレーヤーが、(ニュースを)現金化できる政治力を握っている」

ニューズとグーグルとの今回の契約期間は3年。ニューズ傘下にある(米英豪の)報道機関は、グーグルのニュースサービス「ニュース・ショーケース」に掲載する情報を提供し、使用料を受け取る。また、両社は共同でサブスクリプション(定期購読)の仕組みを開発し、グーグルの技術で得た広告収入をシェアするほか、音声や動画のプロジェクトでも協力する。

ニューズとグーグルの契約取引の金額は明らかにされていない。ニューズのトムソンC E Oは今月、グーグルとの合意は「当社の財務に恩恵をもたらす」とし「重要な影響がある」と説明している。

グーグルは昨年、ニュースコンテンツの購入費として3年間で10億ドル(約1050億円)を支払うことを約束した。すでに約12ヵ国のニュース発行者と契約を取り交わしている。しかし、豪州でグーグルとの交渉に携わる複数の関係者によると、現在交渉中の契約金の金額は豪州以外の国で合意された額の「数倍の規模」という。

F Tは記事使用契約に関してグーグルとフェイズブックと合意に達している。

メディアと大手ITの力関係をリセット?

実質的にニュース使用料の支払いを義務づける豪法案の成立にむけた動きは、規制強化がニュース発行者とデジタルプラットフォームを提供するネット企業との間の力関係のリセットにつながる可能性があるとして欧米でも注目を集めている。

一方で、フェイスブックが一部のニュースサービスの共有を停止したことは、各国の規制当局がニュース市場に法的に介入することの効果と限界を評定する上で、重要な要素となるだろう。

法案で特筆すべき条項として、ニュース使用料について発行者とプラットフォーム企業が商業的な契約を結べなかった場合は、特定のプラットフォーム側が発行者に支払う額について拘束力のある決定を下す仲裁システムがある。

豪におけるフェイスブックのニュース制限と、グーグルが急いだニュース発行者との合意が、規制法案とその制定に今後どう影響するかは不透明だ。グーグルは17日、豪最大の新聞発行企業であるニューズとの契約に合意したほか、同国の別の大手メディアグループ、ナイン・エンターテインメントとも、記事使用料支払いに関して基本合意に達した。

新聞社や雑誌社が加盟する欧州出版社評議会(EPC)でエグゼクティブディレクターを務めるアンジェラ・ミルズ・ウェイド氏は、世界にまたがる(今回の)グーグルとニューズの契約は「報道メディアのコンテンツがグーグルにとってどれほど価値があるかを証明した」と語った。

By Alex Barker, Jamie Smyth, Richard Watersand Hannah Murphy

(2021年2月18日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053

Googleトップ、量子・AIで国際的枠組みを ダボス会合

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN290990Z20C21A1000000/

『【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)が28日、世界経済フォーラム(WEF)主催のオンライン会合「ダボス・アジェンダ」に出席し、量子コンピューターや人工知能(AI)にまつわる国際的な枠組みの整備を急ぐ必要があるとの考えを示した。SNS(交流サイト)に関するルールの整備も求めた。

ピチャイ氏は次世代の超高速計算機として期待される量子コンピューターについて…

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【シリコンバレー=奥平和行】米グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)が28日、世界経済フォーラム(WEF)主催のオンライン会合「ダボス・アジェンダ」に出席し、量子コンピューターや人工知能(AI)にまつわる国際的な枠組みの整備を急ぐ必要があるとの考えを示した。SNS(交流サイト)に関するルールの整備も求めた。

ピチャイ氏は次世代の超高速計算機として期待される量子コンピューターについて、「今後3~5年で一部企業が外部企業に貸し出す『量子クラウド』が実現する」との見方を示した。また、国際的な競争について「技術資産を備え政府も投資している中国で進歩があるのは間違いない」と述べた。

量子コンピューターの実用化によりAIの高度化が見込まれる一方、AIは差別の助長や固定化、軍事利用といった倫理的な問題を引き起こすとの指摘もある。ピチャイ氏はグーグルが独自にAI倫理にまつわる研究などを進めていると説明する一方、「非常に重要な分野で、一企業では対応できない」と指摘した。

そのうえで量子コンピューターやAIでも温暖化対策にまつわる「パリ協定」のような枠組みが必要と述べ、関係者に対応を急ぐことを求めた。20カ国・地域(G20)などが主導的な役割を果たすことに期待感を示すとともに、「議論を前進させるためには官民協力が必要になる」と述べた。

今月6日に発生した米連邦議会議事堂の占拠事件を機に、SNSの投稿管理をめぐる議論が活発になっていることにも言及した。米ツイッターがトランプ前米大統領のアカウントを永久凍結したことへの直接の言及は避ける一方、動画投稿サイト「ユーチューブ」を運営する自社を含め「我々は皆、非常事態に対応している」と説明した。

焦点となっている言論の自由と安全の両立について、「言論の自由は当社の基礎でもあるが、社会として合意した境界線が要る。暴力の喚起はこの具体例のひとつだ」と話した。企業によって対応が異なるのは当然との見方を示す一方、「政府が明確な指針を示すことが重要」と強調した。

具体的には、掲載可否を判断する指針の透明性を高め、判断に関する説明責任を果たすよう求める必要があると指摘した。関連するすべての企業が透明性に関する報告書を発行し、判断に不満を持つ利用者に異議申し立ての機会を提供することも重要とした。米通信品位法230条の改正など投稿管理にまつわる議論が進むなか、こうした主張を展開するとみられる。

【関連記事】ファーウェイ副会長「データ保護重視」 ダボス準備会合

アント上場「法に従えば結果」 中国人民銀・易総裁

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM278950X20C21A1000000

『【上海=張勇祥】中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は26日、延期になっているアリババ集団傘下の金融会社であるアント・グループの新規株式公開(IPO)について「法的手続きに従えば、結果に表れるだろう」との見解を示した。

世界経済フォーラム(WEF)主催のオンライン会合「ダボス・アジェンダ」で述べた。アントは2020年11月の上場を目指したが、当局の監督方針の変更を理由に延期を余儀なくされた。易氏の発言はIPO手続きの再開に含みを持たせる内容だが、一方で「消費者のプライバシー(保護)などでアントは問題がある」と指摘している。

「独占的な地位の乱用を避けることは重要だ」とも話し、早期の上場は見込みにくいとの考えをにじませた。中国のネット上ではIPOに前向きな論調の報道は相次ぎ削除の対象になっている。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)は26日、アントが生体認証を手掛ける米アイベリファイの売却を計画していると報じた。本業回帰を求める中国当局の意向に合致しているとの見方から、27日の香港市場ではアリババ株が3%近く上昇した。

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Facebook、米ロビー活動費首位 逆風強く中国系も急増

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN269SB0W1A120C2000000

『【シリコンバレー=奥平和行、広州=川上尚志】米国で米中のIT(情報技術)大手がロビー活動費を積み増している。2020年はフェイスブックが前の年より2割近く増やし、初めて民間企業で首位になった。中国企業でも動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社などが急増させた。社内外からの逆風が強まるなか、苦境打破に向けて政府や議員への働きかけを強める姿が浮かび上がる。

米議会に提出した報告書や…

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米議会に提出した報告書や米センター・フォー・レスポンシブ・ポリティクスの集計によると、フェイスブックの20年のロビー活動費は前の年より18%多い1968万ドル(約20億4000万円)だった。19年は民間企業で首位だった米アマゾン・ドット・コムも12%増の1872万5000ドルを投じ、2位につけた。

アルファベット(グーグル持ち株会社)、アップルを含む米大手4社の合計では前年比微増の5390万ドルだった。

4社の最高経営責任者(CEO)は20年7月に米議会の公聴会に呼ばれるなど、寡占・独占に厳しい視線が向けられている。グーグルとフェイスブックは同年、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで提訴された。米国では「ロビイスト」と呼ぶ専門家を雇って議員や政府高官に自社に有利な政策の立案を訴えるのが一般的で、各社は重点分野の活動を強化した。

フェイスブックはSNS(交流サイト)を通じた選挙介入やヘイトスピーチ対策の不備などが指摘されており、こうした分野での働きかけを強めた。世界の従業員が100万人を突破したアマゾンは社員からの圧力が高まり、物流センターなど職場における新型コロナウイルス感染対策が課題として浮上した。労働分野で「職場の安全」を新たな活動項目に加えている。

中国企業ではティックトックを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)が19年の10倍に当たる261万ドルへと急増させた。インターネット大手ではアリババ集団が2割増の316万ドルを投じ、20年夏に米国で正式にロビー活動を始めたテンセントも152万ドルを費やした。一方、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は19年より8割強減らした。

米国ではトランプ前大統領が20年8月、バイトダンスやテンセントとの取引を禁じる大統領令に署名した。スマートフォンのアプリを通じて個人情報が中国政府に流れることを懸念し、中国企業に対する締め付けを強めた経緯がある。ロビー活動費を増やし、高まる圧力を和らげる思惑があったもようだ。

米国ではバイデン新政権が発足し、IT大手や中国企業を敵視したトランプ氏は政権を去った。バイデン新大統領の就任当日にアマゾンが新型コロナのワクチンの物流を支援すると申し出るなど、IT大手は政府との関係改善を急ぐ。ただ、反トラスト法の運用や中国への対応では強硬な姿勢が続くとの見方も多く、各社は政策の行方に神経をとがらせる状況が続きそうだ。

Google「豪検索市場から撤退も」 記事使用料で対立

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN227GN0S1A120C2000000

『米グーグルは22日、同社のニュース検索サービスで表示する記事の使用料支払いがオーストラリアで義務付けられた場合、同国のネット検索市場から撤退する可能性があるとの見解を示した。コンテンツ制作費の負担のあり方をめぐる同社と報道機関・政府との対立が、幅広いネットサービスに影響する可能性が出てきた。

【関連記事】
Google、記事の対価3年で1050億円 報道200社と提携
グーグル、豪の記事使用料交渉制度に反対姿勢

豪政府は2020年12月、グーグルと米フェイスブックを念頭に報道機関が記事使用料支払いをIT(情報技術)大手に申し入れた場合、交渉を義務付ける法案を議会に提出した。双方が合意できない場合は仲裁人を指名し、仲裁人が支払額を決定する。

グーグルのオーストラリア・ニュージーランド(NZ)担当幹部のメル・シルバ氏は1月22日に豪議会の委員会に出席し、法案が修正されずに成立した場合、「グーグルは検索サービスを豪州で止める以外の選択肢がなくなる」と述べた。

仮に主力のネット検索市場から撤退すればグーグルの経営への打撃も大きく、豪州内では交渉戦術の一環との見方もある。モリソン豪首相は22日の記者会見でシルバ氏の発言に関して問われ、「豪国内で何ができるかは、豪州がルールを決める。豪国内で働きたいという人は歓迎するが、脅しには応じない」と強調した。

報道機関の間ではコストをかけてつくったコンテンツにIT大手がただ乗りしているとの不満が根強い。批判をかわすため、グーグルは報道機関に対価を払って入手した記事を無料で読めるようにする「グーグル・ニュース・ショーケース」と呼ぶ新サービスを2020年からドイツなどで始め、順次提供地域を広げている。1月21日にはフランス報道各社とも個別の交渉を進めることで合意した。

(シドニー=松本史、シリコンバレー=白石武志)

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〔プラットフォーマーによる情報統制…。〕

グーグルが豪メディアを検索結果から排除する“実験”…「途方もない支配力を示す、背筋が凍るような実例だ」
https://www.businessinsider.jp/post-227972

『グーグルは、オーストラリアのニュースサイトを検索結果からブロックする実験を行っていることで非難を浴びている。
オーストラリア政府は、グーグルやフェイスブックなどに対し、ニュースコンテンツの使用料をメディア企業に対して支払うよう義務付ける法案を審議している。
グーグルは今回の実験を、毎年実施されている「何万もの実験」の1つに過ぎないと主張している。
グーグル(Google)は、「実験」としてオーストラリアのユーザーの検索結果からいくつかのローカルニュースコンテンツを削除したことで非難を浴びている。批評家たちはこれを、グーグルのパワーを示す「背筋が凍るような実例」と呼んでいる。

オーストラリア政府は現在、グーグルとフェイスブック(Facebook)といった企業に対し、ローカルニュースコンテンツの使用料をメディア企業に対して支払うよう義務付ける法案を審議している。2020年初めに法案が提出された直後、グーグルは「オーストラリア人のグーグル検索が危機にさらされている」と、サイトに警告文を掲載した。

そして2021年1月13日には「オーストラリアのグーグル検索ユーザーの約1%に対して、いくつかの実験を行っている」と述べた。オーストラリアン・ファイナンシャル・レヴュー紙は、グーグルがオーストラリアの主要なニュースメディアを検索結果に表示しないようにするために、アルゴリズムを調整したと報じた。グーグルはアルゴリズムの調整について認めたが、それは毎年実施されている「何万もの実験」の1つに過ぎないと述べている。

シドニー・モーニング・ヘラルド紙の発行元であるナイン社は「グーグルは情報をうまく独占しており、タイムリーで正確で重要な情報へのアクセスに介入することで、オーストラリア人の情報アクセスに影響を与えることができることを明確に示した」とガーディアンに語った。

「同時にグーグルは今、彼らの意に反するオーストラリアのニュースプロバイダーを、いかに簡単にインターネットから排除できるかということを実証している。彼らの途方もない市場支配力を示す、背筋が凍るような実例だ」

オーストラリアのジョシュ・フライデンバーグ(Josh Frydenberg)財務大臣は記者団に対し、「大手デジタル企業は、オーストラリア国内のコンテンツをブロックするのではなく、対価を払うべき。これが私からのメッセージだ」と語った。

「我々が再度提出した法案は現在、施行に向けて上院委員会で検討されている。これは、世界に先駆けて、大手デジタル企業にニュースコンテンツの作成に対する適切な対価をメディア企業へ支払うように義務付ける法案だ」』

SNS騒乱後の起業文化 モラル・ルール・対話が肝心

SNS騒乱後の起業文化 モラル・ルール・対話が肝心
本社コメンテーター 村山恵一
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODB14B540U1A110C2000000

※ 抑制の効いた、穏当な論だ…。

※ 一部の「業界」を制覇してしまうと、「神にでもなったかのような、万能感」に見舞われる…、ということがあるんだろう…。

※ しかし、その「神に祭り上げている人々」は、「単なる個々の人間」にすぎない…。

※ いとも簡単に、担いでいる「神輿」を放り投げて、さっさと去って行く…。

※ 後に残るのは、「かつて神だったものの残骸」だ…。

『15年前、米サンフランシスコで一人の起業家を取材した。ブログを書くためのソフト「ブロガー」を開発し、グーグルに売却して有名になったエバン・ウィリアムズ氏。このときは個人が声や音を録音し、インターネットで流すサービスの会社、オデオの最高経営責任者(CEO)だった。

「人々が情報発信の手段をもつことで、多くの知識や芸術、真実、娯楽が世の中に広がる」。ほどなく同氏はこの考え方を発展させ、短文をネットで送…

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・ほどなく同氏はこの考え方を発展させ、短文をネットで送り合うサービスをジャック・ドーシー氏らと世に送り出した。ツイッターだ。

・2000年代半ば、ネット業界は誰でも情報を受発信できる「ウェブ2.0」時代の到来に沸いていた。利用者の自作コンテンツが増殖し始め、ツイッターとフェイスブック、ユーチューブの3社が成長の階段を駆け上がる。

・そのSNS(交流サイト)をめぐって騒乱と呼ぶべき事態が起きた。ネットの理想を語ったウィリアムズ氏が予想もしなかった展開のはずだ。

・暴力扇動の危険があると8日、ツイッターはトランプ米大統領のアカウントを停止した。ほかの2社も対応は似る。大統領の支持者が多く使うSNS「パーラー」は、アマゾン・ドット・コムがクラウド接続を止めるなどテクノロジー各社が利用制限に動いた。

・暴力を避ける緊急措置だったかもしれないが、まるでスイッチを切るように個人や組織をSNSから排除できるテック企業の力が明白になった。表現の自由のあり方を企業が決めていいのかとメルケル独首相がツイッターの対応を問題にするなど批判の声が上がる。

・ツイッターは暴力扇動の危険があるとしてトランプ大統領のアカウントを永久停止にした(写真はトランプ氏支持者らが押し寄せた米議会、6日)=ロイター
言論の場としてインフラ化したSNS。恣意的な運用は許されない。透明で納得のいく基準がいるが、SNSの歩みを振り返ると、問題に出くわすごとに対処するパッチワークの印象をぬぐえない。

・なぜこうなったのだろう。

・ネットが普及したこの20年あまり、社会にテクノロジーを広げたのは米国勢を中心とするスタートアップ企業だ。ネットに魅せられた起業家が次々現れ、「もっと成長を」と投資家が背中を押した。

・猛スピードで規模を追い、既存のしくみをディスラプト(破壊)する。そういう文化が起業の世界で支配的になった。野心的な試みを促し、市場創出や利便性向上の恩恵があったのは間違いないが、問題も潜んでいた。

・まず、モノカルチャー(単一文化)の弊害だ。

・スタートアップでは中核メンバーが高学歴の若い男性ばかりという例がよくある。足並みをそろえ素早く動くのに都合がいい。しかし気づかないうちに思考が偏り、テクノロジーの副作用を見過ごしやすい――。そう分析するテック関係者がいま目立つ。

・現状に反発するカウンターカルチャー(対抗文化)の精神は革新の原動力となってきたが、ここにも落とし穴がある。テクノロジーが社会に与える影響が拡大したにもかかわらず、幅広い利害関係者との対話が後回しになった。

・こうした風土のなかでSNS大手も育った。億人単位の利用者を抱えて自信を深め、テック万能の発想に陥らなかったか。SNSの投稿・共有は人の感情を高ぶらせ、慎重な判断を妨げるとする神経科学の研究がある。人間心理に対する影響の検証、倫理に気を配るサービス開発はできていたか。聞きたいことはいろいろある。

・ここからが肝心だ。

・社会を分断する偽ニュースを放置してきたなどとSNSへの不満・疑念を募らす米国。バイデン政権の発足を機に、運営会社は投稿に責任を負わないとする通信品位法230条の見直しが進む可能性がある。どんなルールがのぞましいのか、SNS各社は当局とオープンに議論し、過去に学んだことを率直に語るときだ。

・ウォルト・ディズニーは16年、コンテンツ配信に役立つとツイッターの買収を検討したが、土壇場で断念したという。ヘイトスピーチや選挙介入の問題を懸念したからだ。確かに表現の自由と、社会の安全の両立はむずかしいテーマだ。それでも最適解を追ってこそ真のSNS起業家といえる。

・同様に今後生み出されるテクノロジーはプラス、マイナス両方の影響を想像できる起業家が担わないといけない。成長一辺倒でなく、社会との調和をめざす「ゼブラ企業」を増やそうという米国発の潮流など変化の芽はある。SNS騒乱を境に、新たな起業文化への移行が加速するのではないか。

・「スタートアップは創業時からのモラル醸成が大事。急成長してからでは追いつかない」。ベンチャーキャピタル(VC)、ANRIの佐俣アンリ代表パートナーは言う。法律や規制があいまいなグレーゾーンだからと、間隙をついて突っ走るような起業家は社会とずれ、行き詰まるとみる。

佐俣氏(右から2人目)が率いるベンチャーキャピタルのANRIはスタートアップのモラル醸成に力を注ぐ

・テクノロジーを有効活用するルールづくりと、そのための行政・政治との対話。これらが重要だと投資する起業家に説いている。女性起業家を増やす目標も立てた。

・共感される事業を手がけ、従業員や顧客に胸を張れる起業家でないと求心力をもてない。VC、インキュベイトファンドの代表パートナー、和田圭祐氏の見方だ。

・「起業は行儀よく、おとなしく」というのではない。斬新なテクノロジーには社会に許容され根づくための条件がある。それを満たす活発な努力もセットで起業だ。そういう時代になっている。

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Facebook、対話アプリから利用者流出 方針改定で混乱

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13AKG0T10C21A1000000

『【イスタンブール=木寺もも子、シリコンバレー=奥平和行】米フェイスブックが運営する世界最大の対話アプリ「ワッツアップ」が利用者流出の危機に直面している。個人情報保護方針の改定を利用者が不安視し、競合サービスの利用が急増した。フェイスブックは火消しを急ぐが、業界の構図が変わる可能性もある。

「さようならワッツアップ」――。1月上旬、トルコの大手紙がワッツアップの利用停止を呼びかける記事を一斉に掲載した。当局が独占禁止法違反の疑いで運営企業の調査を始め、インドでも権利侵害などに当たるとして提訴する動きが浮上している。

きっかけはワッツアップが個人情報保護方針の改定を通知したことだ。アプリ間で電話番号や位置情報を共有することを必須とし、ワッツアップで消費者とやり取りした企業がフェイスブックの別のSNS(交流サイト)に広告を出しやすくする。個人間のやり取りには影響しないというが、チャットなどを盗み見られるなどの不安が広がった。

巨大IT(情報技術)企業が個人情報を集めることに不満を募らせてきた一部の政府やライバル企業は攻撃の好機と捉えた。トルコのエルドアン大統領は国産アプリ「ビップ」などの利用を促し、14日までの6日間で新規ダウンロード数が1000万件を超えた。

ロシア発のアプリ「テレグラム」も好調で、12日までの3日間に2500万人の新規利用者を獲得。20億人が使うワッツアップの背中は遠いが、運営会社首脳は「デジタル史上最大の移住かもしれない」という。

インドネシアやマレーシアなど東南アジアでも利用者がワッツアップから競合アプリに流入する動きが起きている。米調査会社センサータワーによると、ワッツアップ創業者らの非営利団体が開発した「シグナル」のダウンロード数は、10日前後から北米、欧州、中南米、アジアの世界各国で連日1位を記録している。

ただ、懸念もある。フェイスブックはセキュリティー対策に巨費を投じ、サイバー攻撃から利用者を守ってきた経緯がある。また、多くの強権国家でワッツアップは当局による検閲や盗聴への「盾」の役割を果たしてきた。トルコのビップの運営会社には政府系ファンドが出資するなど、対話アプリの勢力図の変化が監視の強化につながるとの声も上がる。

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[FT・Lex]米IT大手、トランプ氏の発信を相次ぎ排除

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1386L0T10C21A1000000

『トランプ米大統領とその支持者との関係を断ち切ろうとする米IT(情報技術)大手の動きは、2016年の就任前にトランプタワーで行われた円卓会議に笑顔で参加したシリコンバレーの経営者と同じくらい印象的だ。

「生産的」だった最初の会談以降、関係は悪化した。フェイスブック、ツイッター、スナップの写真共有アプリ「スナップチャット」、アマゾン・ドット・コム傘下のゲーム動画配信サービス「ツイッチ」はいずれもトラン…

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・フェイスブック、ツイッター、スナップの写真共有アプリ「スナップチャット」、アマゾン・ドット・コム傘下のゲーム動画配信サービス「ツイッチ」はいずれもトランプ氏のアカウントを停止した。オンライン決済のストライプは運動資金の処理を停止した。動画配信サービスのユーチューブは動画を削除した。アマゾンのクラウドサービス「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」は極右過激派が利用するアプリ「パーラー」へのサービス提供を打ち切り、アップルとグーグルはパーラーのアプリ配信を停止した。

・トランプ氏とその支持者が扇動した連邦議会議事堂の占拠事件は、彼らの拡声手段を没収する正当な理由になる。ただそのタイミングはビッグ・テック(巨大IT企業)にとって都合がいい。復讐(ふくしゅう)心に燃える民主党政権が権力を握ろうとしている。トランプ氏に発言の場を与えたことについて過去にさかのぼって反省の念を示すことで、民主党からの非難を抑えられるかもしれない。

・トランプ氏の任期は、巨大IT企業に大きな利益をもたらした。法人税率が35%から21%に引き下げられ、海外で得た利益に課税されなくなったことで利益率が上昇した。規制は緩和され、株価は急騰した。

・トランプ氏は、開拓時代の米国西部のようなソーシャルメディアの荒野で、口先での攻撃を繰り返す騒々しいカウボーイにすぎなかった。16年の大統領選挙以降、フェイスブックの1日のアクティブユーザー数は12億3000万人から18億2000万人に膨らみ、四半期の売上高は210億ドル(約2兆2000億円)強と2倍以上になった。ツイッターは四半期の損益が1億6700万ドルの純損失だったのが、営業利益5600万ドルを確保した。

細るトランプ氏の発信手段

・アップルは対中貿易戦争とiPhoneの販売が横ばいになったことが響いた。16年末以降、純利益は3分の1未満しか増えていない。ただ減税によって自社株買いが可能になり、同社は米企業として初めて時価総額が2兆ドルを突破した。

・アマゾンはジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)と大統領の冷ややかな関係にもかかわらず株価が3倍になり、年間売上高は170%増加した。

・表現の自由を規定する合衆国憲法修正第1条は、すべての利用者へのサービス提供を企業に義務づけているわけではない。パーラーはアマゾンを相手取った訴訟で勝利できる見込みはほとんどない。皮肉なことに、トランプ氏は支持者による暴力の脅威がなくなるまで、毛嫌いしている主要メディアを通じてコミュニケーションをとらざるを得ないかもしれない。

・扇動的なコンテンツを取り締まる出版社のように振る舞うことで、巨大IT企業は保守派の行動による法的責任を回避しようとしている。フェイスブックのような企業は、先制的な自主規制と高額なロビー活動によって改革の打撃を和らげることができるかもしれないが、それを完全にかわすのは無理だろう。

(2021年1月13日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
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〔兵頭二十八氏のサイトからの情報〕

 『Derek Thompson 記者による記事「How Big Tech Impeached Donald Trump」。
    フェイスブック、スナップチャット、ツイッターは大統領のSNSアカウントをブロックした。
 アップル社、グーグル、アマゾン社は、SNSアプリのパーラーをホストしていたが、それを停止。
  ※グーグルはアマゾンの傘下企業だろ?

 レディットは、r/DonaldTrump のサブレディットをbanした。
 トウィッチは、トランプのストリーミング・チャンネルを不可能にした。
 ショピファイはトランプのアフィリエイト・ストアーを終了させた。
 ユーチューブは、大統領選挙の結果に疑問をなげかける動画を投稿したすべてのチャンネルを削除するとアナウンスした。
 ティクトクとピンタレストは、「#stormthecapitol」「#StoptheSteal」等のハッシュタグがついた投稿を削除しつつあり。

 化学企業のダウ社は、大統領選挙の結果に文句をつけている人への寄付・醵金はしないと声明。

 トランプ支持者たちはフォックスニュースの中で、これは1938年のナチのクリスタルナハトと比べられるものだと主張。

 ※複数の有力プラットフォームを1社で兼営し、さらに巨大サーバーまで抱える業態は、どう考えても独占禁止法の趣旨に合致していないように思う。いままで何故誰もこれを指摘しなかったのだろう?』

米IT大手、バイデン政権にプライバシー規制の統一要望

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12CZD0S1A110C2000000

『【シリコンバレー=白石武志】消費者保護に積極的な米民主党が大統領選に加え上下両院でも多数派となったことで、米国でも包括的な個人情報保護ルールの策定作業が本格化すると見込まれている。世界最大のデジタル技術見本市「CES」で開かれたプライバシーに関する討論会では、グーグルやツイッターなど米IT(情報技術)大手の幹部から連邦政府による統一的なルールの策定を求める声があがった。

【関連記事】
米加州でプライバシー規制 日系企業も翻弄
きょうのことば 個人情報保護規制
米ツイッター、極右集団のアカウント7万件停止

ツイッターでチーフ・プライバシー・オフィサー(CPO)を務めるダミアン・キエラン氏は欧州や日本などに広がる国境を超えたプライバシー保護の取り組みが「米連邦政府の行動を促すだろう」と指摘。バイデン次期政権のもとで2年以内に米国でも連邦政府レベルの個人情報保護ルールが導入されるとの見方に賛意を示した。

現在はカリフォルニア州など一部の州が欧州に倣った独自の個人情報保護ルールを定めつつある状況だが、州ごとに異なる規制が乱立すれば対応を迫られる企業の負担は増す。グーグルのキース・エンライトCPOは「(連邦政府レベルで)統一された法制度は、競争の観点からも産業界の活気と公平性を維持するのに役立つ」と指摘した。

アマゾン・ドット・コムで音声人工知能(AI)「アレクサ」のプライバシーを担当するアン・トス氏はハリス次期副大統領がカリフォルニア州の司法長官として「プライバシー問題に積極的に関与していた」と指摘。「彼女の経験がバイデン政権で生かされていくことを期待している」と述べた。

2018年にフェイスブックで発覚した大規模な個人情報流出事件をきっかけに、消費者のプライバシーに対する意識は高まっている。CESでプライバシーの討論会が開かれるのは20年に続き2回目。20年にはプライバシー保護に力を入れるアップルの幹部が登壇し、同社として約30年ぶりにCESの公式イベントに参加し話題を集めた。

CES 2021

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奥平和行
日本経済新聞社 シリコンバレー支局長
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今後の展望討論会で印象的だったのは、「Balkanization(バルカン半島化)」という言葉が何度も使われたことです。バルカン半島が紛争により細かい国に別れたように、細分化、乱立が進むことを意味します。

欧州ではGDPRが導入されたほか、米国でも連邦政府レベルのルール策定は遅れる一方で州ごとに法整備が進みつつあります。国、地域ごとに異なる仕組みなり企業活動の妨げになるとの懸念が強まっています。

バイデン政権の発足で国レベルのルール整備や国際協調が進むとの期待がありますが、こうした変化は反トラスト法や通信品位法の改正などIT大手が望まない方向にも作用する可能性があります。
2021年1月13日 7:33いいね
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メルケル独首相、Twitterを批判 意見表明の自由重要

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN113R30R10C21A1000000

『【ベルリン=共同】ドイツのメルケル首相は11日、トランプ米大統領のアカウントを永久凍結したツイッター社の決定について、意見表明の自由を制限する行為は「法に基づくべきだ」と述べ、同社の対応を批判した。報道官を通じてコメントした。意見表明の自由を守ることは絶対的に重要だと強調した。

メルケル氏は多国間主義の重要性を基本理念に据え、トランプ氏の「米国第一」の政治姿勢に対しては批判的な立場を取っている。

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福井健策
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分析・考察
 我が国とは比較にならないほど言論の自由に高い価値を見出す米国判例史にあって、100年前にその礎を築いたホームズ判事は、それでも「満員の劇場で火事だと叫ぶ言論の自由は無い」と断じています。問題は、当時の具体的な状況下にあってトランプ大統領の言動が、直接の不当な暴力の引き金になる明白な危険性を持っていたか否か、でしょう。

トランプ氏の個別問題はそういう具体的な事情しだいかと思います。とはいえメルケル首相が、「巨大ITが政治上の発言を理由にアカウントを削除する力を持ち得ること」に反応したのは、問題意識としては極めて正当だと感じます。
2021年1月12日 8:52いいね

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滝田洋一
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分析・考察「私は貴方の意見に反対だ。しかし貴方の発言の権利は命懸けで守る」
ヴォルテールのこの言葉が思い起こされます。メルケル首相はトランプ大統領とは犬猿の仲。そのメルケル氏がトランプ氏のアカウントの永久凍結を非難し、意見表明の自由の重要性を強調した意味は重い。意見表明の自由に対する制約は法に基づくべきだ、というのも正論でしょう。
もちろんメルケル発言には、米国の巨大SNSは自主規制に任せるのではなく法による規制が必要という、欧州の主張を感じ取る向きもあるでしょう。それにしても、ロシアの野党指導者ナバリヌイ氏がメルケル氏に呼応するなど、意見表明の自由の重要性に強い光を当てたのは確かです。頂門の一針です。
2021年1月12日 8:00 (2021年1月12日 8:20更新)
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トランプ氏、アリペイなど中国アプリ禁止 大統領令署名

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN060LB0W1A100C2000000

『【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は5日、中国アリババ集団傘下の金融会社アント・グループが提供する決済アプリ「アリペイ」など中国アプリに関わる取引を米国内で禁じる大統領令に署名した。2月の実施を目指すとしているが、バイデン政権への交代で実現性は不透明だ。

対象はアリペイのほか、騰訊控股…

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・対象はアリペイのほか、騰訊控股(テンセント)が提供する決済サービスなど計8つのアプリやソフトウエア。米国企業はアプリなどを提供する中国企業との取引を禁じられる。45日後に発効するとしている。

・アプリは利用者の情報を収集しており、利用を認めれば米国人の個人情報が流出し、米国の安全保障の脅威になるためだとしている。

Appleに競合排除の疑い 米新興との著作権訴訟で判明

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN3001A0Q0A231C2000000

『【シリコンバレー=白石武志】米アップルが著作権侵害で米新興セキュリティー企業を訴えていた裁判で、アップルが敗れたことが29日わかった。裁判では同社が新興企業の買収交渉に失敗した末に、提訴に踏み切った経緯も明らかになった。M&A(合併・買収)を駆使した競合排除などの疑いで米当局の調査を受けている同社にとって、新たな痛手となりそうだ。

【関連記事】
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アップルが2019年8月に訴えを起こした米コレリウムは2017年の設立で、ウェブ上でスマートフォン「iPhone」の基本ソフト「iOS」と同じ仮想化環境を提供するサービスなどを手掛けている。セキュリティーの研究者らは同社の仮想化環境にソフトウエアなどをインストールすることで、バグや脆弱性などを発見できる。

本来、iOSにはアップルの審査に合格したアプリしかインストールすることはできない。コレリウムは「ジェイルブレイク(脱獄)」と呼ぶ手法をつかってiOSを改変し、制限を解除することで研究者らが審査前のアプリを含めて自由にソフトを試せる環境を提供していた。

一審が争われたフロリダ州の連邦地裁のスミス判事は29日付の判決で、コレリウムのサービスが「セキュリティー研究のためのもの」と認め、公共目的の著作物利用を認めた「フェアユース(公正利用)」にあたるとの判断を示した。著作権侵害だとするアップルの主張は退けたが、コピー防止策の迂回などを禁じる「デジタルミレニアム著作権法(DMCA)」違反だとする同社の主張については判断を見送った。

裁判ではアップルが18年1月から夏にかけてコレリウムの買収を試みていたことも明らかになった。同判事は「アップルが買収に成功していれば、同社自身もこの製品を内部テストに使っていただろう」とも指摘した。アップルは判決内容に関するコメントを避けた。コレリウム側のコメントは得られていない。

今回の訴訟で明らかになった事実は、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いでアップルを調査している米当局の注目を集める可能性がある。当初は買収によってコレリウムの技術の取り込みをねらったが、交渉が行き詰まったことで競合とみなし、市場からの排除を目的に著作権侵害で訴えた可能性があるためだ。

12月9日には米連邦取引委員会(FTC)がM&Aによって競争を妨げたとして、米フェイスブックを反トラスト法違反の疑いで提訴したばかりだ。米議会や独禁当局は米IT(情報技術)大手への監視を強めており、アップルについてもアプリ審査の権限やM&Aなどを通じ競合企業を排除していないかどうかの調査を進めている。

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中国、ネット企業の統制さらに 独禁法改正へ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODB234FM0T21C20A2000000

『【上海=松田直樹】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は2021年にも独占禁止法を改正する方針を固めた。法改正で大手ネット企業の独占行為などの取り締まりを強化する。市場での影響力を高めているアリババ集団や騰訊控股(テンセント)などのネット大手をけん制する狙いもあるとみられ、中国経済の成長を引っ張ってきたネット企業の競争力に響き、イノベーション(技術革新)を阻む恐れもある。

全人代常務委員会…』

・全人代常務委員会の法制工作委員会の報道官は21日に開いた記者会見で、21年に法改正を審議する重点法案の中に独禁法を挙げた。法曹関係者によると、08年に施行された独禁法が改正されるのは初めてとの見方もある。

・独禁法を管轄する国家市場監督管理総局はこうした動きに先行し、20年1月に独禁法の改正案を公表してパブリックコメント(意見公募)にかけていた。21年に予定する法改正はその改正案を深掘りする方向で進むとみられる。

・改正案ではネット企業への独禁法の執行を強化するための布石とみられる文言が新たに盛り込まれている。「インターネット分野における企業の市場での優越的地位を認定するにあたり、(企業の)経済規模やデータ収集などの要素を考慮する」と条文に追加した。

・プラットフォーマーの定義を法律上も明確にし、市場での独占行為やビッグデータの運用などの取り締まりを強化することが念頭にあるとみられる。

・罰則規定の強化も新たに盛り込んだ。違反した場合の罰金額を従来の50万元(約800万円)から5000万元に引き上げた。さらに、独禁法違反の疑いがあれば管轄当局だけでなく、新たに公安当局も調査に参加できるとしている。

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・11月にはアリババ傘下の金融会社アント・グループが当局の監督方針の変更で大型上場を延期した。その後も規制当局がアリババなど巨大ネット企業を念頭に独占的な行為を規制する新たな指針の草案を公表するなどネット企業への包囲網を強化している。

・独禁法改正に向けて、こうした足元の動きを反映したさらなる改正案を追加で公表する可能性もある。

・中国がこのタイミングで法改正にかじを切った背景にはネット大手の影響力が高まっていることがある。18日に終了した21年の経済運営方針を決める「中央経済工作会議」では重点課題の一つとして「独占禁止と資本の無秩序な拡大の防止を強化する」と盛り込んだ。

・ネット通販市場で5割超のシェアを占めるアリババは価格の決定権などで大きな影響力を持つ。急成長したネット企業が市場で大きなシェアを握り、中小零細企業が利益を圧迫されたり、淘汰されたりする構図がここ数年で鮮明となっている。

・中国政府は民間企業であるネット大手が市場で強大な力を持つことに警戒を強め、この数カ月で立て続けに規制案を公表して包囲網を築いている。

・西村あさひ法律事務所で上海に駐在し、中国企業の事情に詳しい野村高志弁護士は「中国当局はネット企業の成長を支援するため、これまでは独占行為に対して目をつぶっていた側面もあった。法改正に動き始めたことで、今後は法律を厳格に運用するという姿勢を示した」と指摘する。

・14日にはアリババやテンセント子会社などに過去のM&A(合併・買収)に問題があったとして、当局が独禁法違反で罰金処分を公表した。アント・グループなどは21日までに、当局が問題視したスマートフォンを通じて銀行預金を仲介するサービスを取りやめるなど事業への影響も出始めている。