海外IT、法の網逃れ成長 各国が税・登記巡り対応

海外IT、法の網逃れ成長 各国が税・登記巡り対応
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA202IW0Q2A620C2000000/

『政府は海外IT大手に法人登記を求め、規制や監視を強める。SNS(交流サイト)上での中傷問題や偽情報への対応など、IT大手を巡る課題は多い。しかし海外のIT大手は現地での税負担や規制対応を避けており、各国の当局は課税だけでなく法的な権限すら行使できない状況が続いてきた。海外ITの存在感は日本でも大きく、監督を強める必要に迫られている。

海外IT大手はインターネットを通じて世界中にサービスを提供することができる。従来は法規制や税率の緩やかな国に拠点を置き、ビジネスを成長させてきた。SNSなどは人と人、企業と企業を媒介しているだけだとして、インターネットで起きる様々なトラブルに責任を負ってこなかった面もある。

一方、サービスを使う企業や消費者は、トラブルがあっても自国内で救済を受けにくい状況が続いていた。多くの利用者や広告収入がありながら、各国で見合うだけの税金を払わないことも問題視されていた。

各国は新たな規制のあり方を探ってきた。欧州連合(EU)が制定に動くデジタルサービス法は、ヘイトスピーチや海賊版対策などへの対応をIT大手に義務付ける内容だ。これまでは比較的寛容だった米国でも、偽情報対策などを巡りIT大手に責任を持たせる議員立法が相次ぐ。

政府が登記の徹底を求めたのも世界的な流れに沿ったものだ。日本で継続的にビジネスをする外国企業は日本で法人登記をする必要がある。日本での登記がないと、裁判やトラブルのときに海外に訴状を送ったり連絡したりする手間が生じる。消費者保護の支障になるとの指摘が専門家から出ていた。

政府では2021年施行のデジタルプラットフォーム取引透明化法で、サービスの利用条件などの情報開示を義務付けた。今回の登記要請の根拠となった電気通信事業法も外国法人に事業登録を義務付けており、徐々に規制の網をかけつつある。

海外IT大手については、各国の課税権が及ばないことも問題になっている。

日本の法人税は、事業拠点となる「恒久的施設(PE)」を国内に置いていれば外国企業にも課税できる仕組みを取っている。外国企業が日本で登記をして代表者を置くと、PEの一種の「代理人PE」と税務当局が認定し、課税される可能性がある。

海外IT大手は事業基盤を日本国外に持つ。日本に課税根拠となるPEを持つとの判断を避けることが、法人登記の壁になっていた。

法務省は今回、本社登記を求める一方で、当面の課税リスクを避ける手法は容認する方針だ。会社法は代表者に本社を代表して契約を結ぶなど幅広い権限を与えているが、IT企業が日本の代表者の権限に「制限」をかけるという提案を認める。

企業税務に詳しい平川雄士弁護士は、「制限を守る限りは、税務当局が日本国内で代理人PEを認定して課税することは難しくなるはずだ」と話す。

PEを基本とする課税ルールは、約140カ国・地域が21年に合意した「デジタル課税」で修正が図られる見通しだ。巨大IT企業を念頭に、一定の利益率を超える部分の利益への課税権を各国が分け合う。24年にもデジタル課税が導入されれば、日本にPEがないと主張するIT大手も日本での税負担を迫られる。

一連の問題は、税や登記など異なる分野が結びついた課題だ。グローバルでビジネスを拡大するIT大手のような業種が存在感を増すなか、日本政府も省庁の垣根を越えて課題を共有し、対応する必要に迫られている。

(デジタル政策エディター 八十島綾平)

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田中道昭
立教大学ビジネススクール 教授
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昨年のデジタル課税合意の背景となったのは米大手IT企業によるダブル・アイリッシュ&ダッチ・サンドイッチスキーム等を活用しての市場国・税収なしという税務戦略でした。同戦略のスキームでは、無形資産を軽課税国の子会社に移転し税負担軽減、市場国である日本では物理的拠点がないため課税できないといったことが問題とされてきました。背景は、企業の競争力の源泉が無形資産に転化、サービスがデジタルで提供されていること。ここに市場国に拠点をもたない真因がある。私自身、公正取引委員会・独占禁止懇話会メンバーを務めていますが、日本ではGAFAMに対抗するような企業を育成することと規制の両面が求められていると思います。
2022年6月21日 7:27
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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ITサービスの現状についてたとえていえば、道路ができたが、信号システムは完成していない状況。事故が起きたら、警察が来て、どうして?と調べる。日本のネットはまだおとなしい。海外のサイトはなんでもあり。それを取り締まるインターポールのような国際機関がない。ましてやハッキング活動の背後に外国政府が見え隠れする。まあ、アメリカの情報機関はEU首脳の電話を盗聴していたぐらいだから、ほんとうになんでもあり。あとは、利用者は自衛するしかない
2022年6月21日 7:31 』

EU、スマホ充電器「USB-C」に統一 iPhoneも対応か

EU、スマホ充電器「USB-C」に統一 iPhoneも対応か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR07DJB0X00C22A6000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)は7日、スマートフォンやノートパソコンの充電機器の規格を統一することで大筋で合意した。EU内で販売される電子機器について充電機器の端子を「USBタイプC」とするよう義務づける。米アップルのスマホ「iPhone」も対応を迫られる。

欧州議会と、EU加盟国からなる理事会が大筋で合意した。技術的な詳細を詰めたうえで、議会と理事会の承認を経て、2024年秋にも実施される見通しだ。ノートパソコンはさらに猶予期間が設けられる。

対象となるのは、スマホなど携帯電話のほか、タブレットやデジタルカメラ、ゲーム機、キーボードなど幅広い電子機器だ。規制はEU内で効力があるが、日本を含む他の地域でも標準となる可能性がある。

さらに消費者が製品を購入する際に充電器の付属の有無を選べるようにする。ワイヤレス充電についても規格の統一に取り組む方針を確認した。

EUは電子機器関連のごみが減り、より持続可能な社会の実現に近づくと主張している。EUのブルトン欧州委員(域内市場担当)はこのルールが「消費者のためにも地球のためにもなる」とツイッターに投稿した。

【関連記事】欧州委、iPhoneにUSB-C採用迫る 「10年戦争」に転機 』

米Twitterに制裁金190億円 個人情報を追跡広告に流用

米Twitterに制裁金190億円 個人情報を追跡広告に流用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN261US0W2A520C2000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米ツイッターは25日、セキュリティー目的で集めた個人情報をユーザーの属性や興味に基づいて配信するターゲティング広告に不正に流用していたとされる問題で、米連邦取引委員会(FTC)に1億5000万ドル(約190億円)の制裁金を払うことで和解した。同社の2021年の年間売上高の約3%に相当し、業績の負担となるおそれがある。

FTCによると、ツイッターは14~19年にアカウント保護の名目で1億4000万人超のユーザーから電話番号や電子メールアドレスを取得し、収益源であるネット広告事業に流用した疑いが持たれていた。FTCのリナ・カーン委員長は25日付の声明で「セキュリティーのために利用するという口実で取得したデータを、広告でユーザーを追跡するためにも使っていた」と述べ、同社の行為を非難した。

ツイッターでプライバシー保護を担当する幹部のダミアン・キエラン氏は25日付のブログ投稿で、指摘を受けた個人情報について「不注意に広告に使用された可能性がある」と認めた。「問題は19年9月時点で対処済みだ」と述べ、個人情報保護の取り組みでFTCと足並みをそろえるために和解を選んだと説明した。

ツイッターは09年に起きたアカウント乗っ取り事件を調査したFTCと、個人情報の管理を厳格にすることで11年に和解していた。FTCは今回の個人情報の不正利用は11年の合意内容に違反するとして調査を進めていた。ツイッターは20年の段階で罰金などの支払いのために最大2億5000万ドルの損失を計上する可能性があると開示していた。

プライバシー侵害行為にからむFTCの過去の制裁としては、最大8700万人分の個人情報が漏洩した問題をめぐって19年に米フェイスブック(現メタ)に科した約50億ドルの制裁金が過去最大とされている。

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マスク氏にセクハラ疑惑 3200万円で口止めか、本人否定

マスク氏にセクハラ疑惑 3200万円で口止めか、本人否定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN20EN80Q2A520C2000000/

 ※ この人、やたら叩かれ出したな…。

 ※ こういう場合は、その背景、どういう力学が働いて、そういう現象が生じているのか…、を考えた方がいい…。

『【シリコンバレー=白石武志】米ツイッターの買収などで注目を集める米起業家のイーロン・マスク氏にセクハラ疑惑が浮上した。米ネットメディアのインサイダーが19日、同氏が率いる宇宙開発スタートアップの米スペースXで働いていた女性が被害を訴えたあと、会社側が口止め料として25万ドル(約3200万円)の退職金を払ったと報じた。本人は否定している。

インサイダーは女性から相談を受けた友人の証言などを基に報じた。報道によると、女性はスペースXのビジネスジェット機の客室乗務員として働いていた2016年に被害に遭った。機内の個室に呼ばれてマスク氏に全身のマッサージを施術した際に、性的な要求と引き換えに馬を買い与えると持ちかけられたという。

女性は要求を拒んだことでスペースXでの仕事が減らされたと感じ、米カリフォルニア州の弁護士を雇って18年に同社の人事部門にセクハラ被害を申告した。スペースXとマスク氏、女性の3者は同年、被害について訴えを起こさないという約束を条件に、会社側が女性に25万ドルを支払う退職契約を結んだ。

インサイダーによると退職契約のなかには女性に対してマスク氏に関するいかなる情報も開示しないよう制限する条項が含まれていた。同メディアに情報を提供した被害女性の友人はスペースXとの守秘義務契約には縛られない立場だという。

セクハラ被害の有無などについて、スペースX側のコメントは得られていない。マスク氏は19日、ツイッター投稿のなかで「私に対する攻撃は政治的なレンズを通して見るべきで、これは彼らの標準的な(卑劣な)脚本だ」と述べ、今回の報道が政治的な意図をもった動きであると主張した。

マスク氏は1970年代にニクソン米大統領(当時)が辞任に追い込まれた米ウォーターゲート事件になぞらえて自らのスキャンダルを「Elongate(イーロンゲート)」と名付け、「これはちょっとできすぎだ」と悦に入るような態度もみせている。

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マスク氏、買収提案前から前CEOと連携 Twitterが開示

マスク氏、買収提案前から前CEOと連携 Twitterが開示
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN17DFP0X10C22A5000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米ツイッターは17日、米起業家のイーロン・マスク氏による買収案への賛否を問う臨時株主総会の予備的な招集通知を米証券当局に届け出た。開催日は未定としている。両者の交渉の経緯を詳述した通知のなかで、マスク氏が買収提案前からツイッター共同創業者で前最高経営責任者(CEO)のジャック・ドーシー氏と緊密に連絡を取り合っていたことが判明した。

ツイッターは4月25日にマスク氏による総額約440億ドル(約5兆7000億円)の買収提案を受け入れることで合意した。同氏はその後、偽アカウントの割合が利用者全体の5%未満だと推定する開示情報に疑念を示し、ツイッター側が証拠を示すまで買収手続きを保留すると表明している。

マスク氏は実際の利用者数が公表数値よりも少ないと主張することで、買収額の引き下げなど自らに有利な条件を引き出す狙いとみられている。ツイッターは合意後に揺さぶりをかけようとする同氏の動きに反発しており、5月17日付の開示文書のなかでは「合意した価格と条件で可能な限り速やかに取引を終えることを約束する」と強調した。

発端はドーシー氏への接触

230ページ超に及ぶ招集通知によると、両者の話し合いは3月26日にマスク氏がドーシー氏に「ソーシャルメディアの将来の方向性について話し合う」ために連絡を取ったことから始まった。マスク氏は3月26~27日にツイッター取締役を務める米投資ファンド幹部にも接触し、5%超のツイッター株を取得したと明らかにした上で自らが取締役会に参加する可能性などを議論した。

ドーシー氏は経営不振の責任をとって21年11月にツイッターCEOを退任した=ロイター

マスク氏は3月27日には、ツイッターのブレット・テイラー会長とパラグ・アグラワルCEOと話し合いの場を持った。マスク氏は議論の一環として、取締役会への参加や株式の非公開化、競合企業の立ち上げなど様々な選択肢を検討していると伝えた。

ツイッターが大株主となったマスク氏を取締役会に迎えると発表した4月5日にマスク氏は再びドーシー氏に連絡をとり、同社の経営について意見を求めている。この際、ドーシー氏は「非公開企業であれば事業の遂行により集中できる」という「個人的な見解」をマスク氏に伝えた。

ドーシー氏は経営不振の責任をとって21年11月にツイッターCEOを退いた。22年5月下旬開催の定時株主総会で取締役も退任することが決まっている。マスク氏は4月4日の話し合いのなかでドーシー氏に取締役会にとどまる意向があるかどうかを尋ねている。マスク氏は残留を期待したとみられるが、ドーシー氏は断っている。

マスク氏はその週末の4月9日にツイッターのパラグ・アグラワルCEOらに取締役就任を辞退すると伝え、代わりにツイッター株の非公開化を提案する考えを通知した。非公開企業であることが望ましいとするドーシー氏の意見が、マスク氏の買収提案を後押しした可能性がある。

買収後は株式共同保有の構え

5月17日付の予備的な招集通知では、ツイッターがマスク氏の買収提案を受け入れた経緯も明らかになった。同社の取締役会は4月15日に買収防衛策を導入して一時は時間稼ぎを狙ったが、最終的には1株当たり54ドル20セントという同氏の買収提案が「ツイッターが合理的に得られる最高の価値」である可能性が高いとの結論に至ったとしている。

マスク氏とドーシー氏はともに暗号資産(仮想通貨)の熱心な支持者として知られ、盟友関係にあるとされる。ツイッターの投稿の表示順序などを決めるアルゴリズムを公開するアイデアでも足並みをそろえている。

マスク氏は自らが全額出資する企業を通じてツイッターを買収すると公表しているが、5月5日にはドーシー氏を含む一部の既存株主と買収後の株式の継続保有について話し合っていると開示した。ドーシー氏も株式を持ち続ける可能性があることをツイッター側に伝えており、買収後の経営に両氏はそろって関与する可能性がある。

【関連記事】
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Amazon創業者、バイデン大統領を批判 法人増税巡り

Amazon創業者、バイデン大統領を批判 法人増税巡り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1507Z0V10C22A5000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏が13日夜、ツイッター上でバイデン米大統領にくってかかる場面があった。米国で約40年ぶりの水準となったインフレの対策として収益性の高い企業への課税強化を呼びかけたバイデン氏のツイートに直接返信するかたちで、「ミスディレクション(誤った指図)だ」と批判した。

発端となったのはバイデン氏が13日午後に投稿した「インフレを倒したいのか?(ならば)最も裕福な企業に公平な負担を払わせよう」とのツイートだ。政権の命運を左右する米中間選挙が半年後に迫り、インフレ抑制策が最優先課題となるなか、有権者に聞こえのいい法人増税をほのめかしたとみられる。

米メディアによるとアマゾンは2017年と18年の米連邦所得税を払っていない。バイデン氏は20年の米大統領選の最中から度々、同社をやり玉に挙げてきた。21年3月の米東部ペンシルベニア州での演説では「様々な抜け道を利用し、連邦所得税を1ペニーも払わずに済んでいる」と強い表現で非難している。

バイデン氏の13日付のツイートはアマゾンを直接名指ししなかったものの、ベゾス氏には見過ごせる内容ではなかったようだ。同氏は同日夜、バイデン氏の投稿への返信のなかで「法人税の引き上げを議論するのは良いことだ。インフレを抑えることは重要な議論だ。(ただし)これらを一緒にするのは、単なるミスディレクションだ」と書き込んだ。

ベゾス氏は投稿のなかで「新しくできた偽情報委員会はこのツイートをよく調べるべきだ」とも指摘した。バイデン米政権がネット上などで流布する偽情報対策を強化するために4月末に米国土安全保障省に設置すると発表した「ディスインフォメーション・ガバナンス・ボード(DGB)」を指しているとみられる。DGBは米民主党側に有利な言論統制を推進する組織だとして、米共和党から批判を浴びている。ベゾス氏はこうした政権批判に乗っかった格好だ。

ベゾス氏は「あるいは代わりに『不合理な推論』委員会を新たに設立する必要があるかもしれない」とも述べ、インフレ退治と法人増税の議論を混同するかのようなバイデン氏の投稿を痛烈に皮肉った。一般にはインフレ抑制には法人税ではなく金利が重要であると考えられている。

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・[FT]米富豪の納税記録暴露 「富裕税」論議に拍車も
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滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
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ひとこと解説

ベゾス氏とバイデン氏の論争を評価する前に、確認すべきはアマゾンを含むGAFAMの税負担率です。日経「チャートは語る」(2021年5月9日)によれば、GAFAの4社の18~20年平均で15.4%。トヨタの24.8%など、世界平均の25.1%を10㌽近く下回っています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC074PW0X00C21A5000000/

もうひとつ気になるのは、上の記事に寄せられたアマゾン側のコメント。「20年のグローバルでの税引前利益242億ドルのうち、約202億ドルが米国で生まれた」とあります。記事中には、無形資産を基にした利益は国境を越えて移動させやすい、との指摘もあります。それにしても、税引前利益の83%が米国で発生という会計処理は、どんなものでしょう?

2022年5月15日 13:59 (2022年5月15日 14:00更新) 』

米FTC、民主党委員が多数派に 巨大IT規制を実行へ

米FTC、民主党委員が多数派に 巨大IT規制を実行へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12EJ60S2A510C2000000/

『【ワシントン=鳳山太成】米連邦取引委員会(FTC)が巨大IT(情報技術)企業への規制強化に乗り出す。与党・民主党系の委員が多数派になることが決まった。M&A(合併・買収)の審査を厳しくするほか、米アマゾン・ドット・コムへの提訴に踏み切る可能性もある。

空席となっていたFTC委員に、バイデン大統領が指名したプライバシー保護の専門家アルバロ・ベドヤ氏が就く。議会上院が11日、人事を承認した。ようやく委員5人のうち3人が民主党系になる。

多数派を握る意味は大きい。反トラスト法(独占禁止法)を所管するほか、消費者保護を担うFTCは企業の提訴や規制の変更を投票で決める。産業界に近い野党・共和党の反対を押し切って、左派色の濃い政策を進められるようになる。

FTCはアマゾンについて反トラスト法違反がないか調査してきた。既に提訴したメタ(旧フェイスブック)に続き、アマゾンとも法廷闘争に発展する可能性がある。

M&Aの審査も厳しくする構えだ。民主党は大企業による新興企業の買収などに神経をとがらせており、FTCは司法省と共同で審査指針の見直しを進める。グーグルなどM&Aを駆使して事業領域を広げてきた企業は経営戦略の見直しを迫られる。

バイデン氏は2021年9月、ベドヤ氏をFTC委員に指名したが、議会の承認が遅れていた。同氏は顔認証技術に人権や性別の偏りが生じていると問題視し、IT企業も批判してきた。プライバシー保護の観点からも企業への視線が厳しくなる。

米スタンフォード大学のダグラス・メラメド教授は「FTCは民主党の急進左派の意向に沿って、労働者や中小企業を保護する名目で(大企業を)提訴していく可能性がある。非常に活動的なFTCになりそうだ」と指摘する。

政権の狙い通りに進むかは見通せない。全米商工会議所は「FTCが企業に戦争を仕掛けている」と主張し、法廷闘争も含めて対抗する構えだ。保守的な裁判所がFTCの急進的な法執行に待ったをかける可能性もある。

バイデン政権は巨大ITに批判的な新進気鋭の法律家リナ・カーン氏をFTC委員に指名した。21年6月に委員長に就いた同氏は規制強化に意欲を示してきたが、与野党の委員数が2対2で拮抗する期間が長かったため、独自色の強い政策をまだ打ち出せていなかった。

イーロン・マスク

イーロン・マスク
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF

 ※ 『ドナルド・トランプとの関係

ドナルド・トランプにも、政府の政策と補助金、公共投資の影響を大きく受けるために蜜月な関係を築き[38]、トランプを間接的に擁護しており、 バイデン米大統領の息子ハンター・バイデン氏に関するスキャンダルを報じた右派寄りメディアであるニューヨーク・ポストのアカウントを停止させたTwitter社に苦言を示している[39]。』…。

 ※ こういう辺りが、今、「逆風」が吹いている、一因でもあるようだ…。

『イーロン・リーヴ・マスク(Elon Reeve Musk, 1971年6月28日 – )は、南アフリカ共和国・プレトリア出身のアメリカの実業家、エンジニア、投資家である。

宇宙開発企業スペースXの創設者およびCEO、電気自動車企業テスラの共同創設者[4][5]、CEOおよびテクノキング[6]、テスラの子会社であるソーラーシティの会長等を務める。

2021年10月31日、推定保有資産は3020億ドル(約34兆4106億円)[7]。2016年12月、フォーブスの世界で最も影響力のある人物ランキング21位に選出された[8]。

2019年にフォーブスが発表した「アメリカで最も革新的なリーダー」ランキングでアマゾンCEOのジェフ・ベゾスと並び第1位の評価を受けた[9]。PayPal社の前身であるX.com社を1999年に設立した人物でもある。 』

『見解

政治観

アメリカの実業家としては珍しく、右派寄り。 「極左」としてTwitter社やリベラルの人々を批判している[24][25]。例えば、英紙デイリーメールで「Twitterはリベラルな権威主義者によるいじめの巣窟と化し、議論は死に絶えた」と言う発言をしている[26]。

また、ポリティカル・コレクトネスやトランスジェンダーを嫌悪しており、「ポリティカル・コレクトネスでNetflixは駄目になった、日本や韓国はまだ無事だ」と発言している。

また、ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、イーロン・マスクがTwitterを買収することを決めたきっかけは、トランスジェンダー女性を「今年の男だ」などと言って嫌がらせをしていたアカウントが規約違反で凍結されたことである[27]。

また同紙によれば、日常的にLGBTへの差別的なジョークを投稿するバビロンビーという右翼サイトがレイチェル・レヴィーンというトランスジェンダーの政府職員への差別的な投稿をして凍結された後、マスクは個人的にこの右翼サイトに電話をしてTwitter買収を検討すると伝えたという。

更にマスクにTwitterを買収するように唆したのは、Facebookの役員でもあり、共和党巨額献金者のピーター・ティール、Twitter創業者ジャック・ドーシーらを始めとする億万長者と、右翼活動家とも報じられている。

少子化問題への言及

2022年5月8日に、ツイッターへの投稿で日本の出生率低下への危機感を表明し、何も手を打たなければ「日本はいずれ消滅する」「日本の消滅は世界にとって大きな損失になる」と訴えた[28]。

フィンランドやイタリア、台湾などの日本より出生率が低下している国もある[29]が、それらの国々を心配する様子は見られない。

ウィグルでの人権問題

2021年12月31日、新疆ウイグル自治区のウルムチにテスラのショールームを開設したことを微博の公式アカウントで発表した。米イスラム関係評議会(CAIR)は虐殺を支援しているとして非難し[30]、人権団体だけでなく米製造業提同盟(AAM)からも批判が上がっている[31]。

これまで、テスラの中国部門は習近平国家主席(党総書記)の経済政策目標と歩調を合わせ、良好な関係を保つことで発展してきた[32]。現時点で米議会や人権団体からの批判に応じる姿勢を示せていないのも、習近平との連携で進めてきたことが背景にあるのではとの指摘がある[33]。

これはマスクが100%の自社資本、いわゆる「独資」の形態で中国国内での子会社設立に執着し「ゴマすり」を行ったからだと指摘されている。中国当局は、通常独自動車メーカーのフォルクスワーゲンなど、中国に進出する世界有名企業の多くに対して、現地企業との合弁を要求している[34]。

一般的に、中国に進出する外国企業は、元企業が49%、中国企業が51%の出資率で合弁会社を設立する。董事会(取締役会)会議において、重要事項に関して中国側が否決権を持つ。

また、多くの外資メーカーにとって、合弁会社では外資企業にとって財産となる重要技術を、中国側に譲渡するという大きなデメリットを被るが、テスラはそれを回避することに成功している。

中国との対立

しかし近年では中国政府自身がテスラと距離を置き、テスラ車を政府施設から「出禁」とするなど、その関係は冷え込んでいる[35]。

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は「中国政府は軍関係者と、主要な国営企業の従業員などがテスラ車を利用することを制限している。なぜなら、テスラ車が(中国にとって脅威となる)安全保障に関わるような情報を収集している懸念がある」からだという[36]。

また、マスクの経営する「スターリンク」が中国政府が行う検閲の回避手段となっていることも習政権を怒らせている[37]。

ドナルド・トランプとの関係

ドナルド・トランプにも、政府の政策と補助金、公共投資の影響を大きく受けるために蜜月な関係を築き[38]、トランプを間接的に擁護しており、 バイデン米大統領の息子ハンター・バイデン氏に関するスキャンダルを報じた右派寄りメディアであるニューヨーク・ポストのアカウントを停止させたTwitter社に苦言を示している[39]。』

マスク氏、Twitter株取得めぐりSECが調査 米報道

マスク氏、Twitter株取得めぐりSECが調査 米報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN120960S2A510C2000000/

 ※ この人、いろんな「顔」を持っているんだな…。

 ※ EVで世界を席巻する「テスラ」社のCEOという顔、民間での宇宙開発を手掛ける「スペースX」社のCEOという顔、そしてそれらを支える「大富豪」≒投資家としての顔…。
 ※ ともかく、「やりたいこと」が多すぎ、大きすぎて、「金がいくらあっても、足りない」んだろう…。

 ※ そういうことになると、人間、「錬金術」に走るし、「危ない橋」も渡るようになって行く…。

『【シリコンバレー=白石武志】米テスラ最高経営責任者(CEO)で起業家のイーロン・マスク氏による米ツイッター株取得をめぐり、米証券取引委員会(SEC)が調査に乗り出したことが11日、明らかになった。SECは同氏による株式の大量保有報告が期限よりも遅れたことを問題視しているとみられる。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が11日、関係者の話として報じた。日本経済新聞の問い合わせにSECの広報担当者は「コメントは控える」と述べた。過去の訴訟でマスク氏の代理人を務めた弁護士にもコメントを求めたが、回答は得られていない。

米国では5%を超える上場株などの保有について、取得から10日以内にSECへの届け出を義務づけるルールがある。マスク氏は2022年1月からツイッター株を買い進め、3月14日に5%を超えたとみられている。その場合、3月24日までに報告する必要があったが、同氏が約9%の株式取得を届け出たのは期限を11日過ぎた4月4日だった。

テスラやスペースXといった米有力企業を率いるマスク氏の影響力は大きく、大量保有が明らかになった4月4日の米国市場でツイッター株は前週末比で27%値上がりした。マスク氏は意図的に開示を遅らせることで、5%を超える部分の株式について安値で買い進めることができた可能性がある。

マスク氏はSNS(交流サイト)上の検閲的な行為がいきすぎているとの問題意識からツイッター株の取得に乗り出し、4月25日には同社取締役会と総額440億ドル(約5兆7000億円)の買収で合意した。22年内の買収手続きの完了を目指している。
18年には証券詐欺の疑いで訴訟も

SECはツイッター上で奔放な発言を続けるマスク氏とたびたび衝突してきた。同氏が18年にテスラ株の非公開化を表明して3週間足らずで撤回した際には、有力な資金の出し手が見つからないまま「資金は確保した」とツイートしたことを問題視し、証券詐欺の疑いで訴えを起こしている。

マスク氏は18年の訴訟についてはテスラの会長職を退くことなどでSECと和解したが、その後も両者の確執は続いている。同氏側は22年2月に米裁判所に提出した文書のなかで、ツイッター投稿への監視を強めるSECについて「常軌を逸している」と批判している。

マスク氏はツイッター株の大量保有の開示遅れによって損失を被ったと主張する一部の投資家からすでに集団訴訟を起こされている。また、米南部フロリダ州の年金基金は同氏がツイッターの「利害関係株主」であったことを理由に、株式取得から3年が経過する25年までは買収手続きを完了できないと異議を申し立てる集団訴訟を起こしている。

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マスク氏「日本はいずれ存在せず」 出生率低下に警鐘

マスク氏「日本はいずれ存在せず」 出生率低下に警鐘
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN081QC0Y2A500C2000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は7日、ツイッターへの投稿で「当たり前のことをいうようかもしれないが、出生率が死亡率を上回るような変化がない限り、日本はいずれ存在しなくなるだろう」と述べた。かねて世界の出生率の低下傾向に警鐘を鳴らしてきた同氏だが、日本に言及するのは珍しい。

2021年10月1日時点の日本の総人口が前年から64万4000人減の1億2550万2000人となり、過去最大の落ち込み幅となったことを伝えるニュースに反応してコメントした。テスラは電気自動車(EV)向けの電池でパナソニックと提携するなど、日本との関わりが深い。マスク氏は「世界にとって大きな損失となるだろう」と付け加えた。

マスク氏は17年ごろから「世界の人口は崩壊に向かって加速しているが、ほとんどの人は気にもとめていないようだ」と度々指摘してきた。19年に中国で開かれたイベントで対談したアリババ集団創業者の馬雲(ジャック・マー)氏とも人口減をめぐる議論で意気投合している。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)により、一部の国では出生者数が歴史的な減少をみせた。マスク氏は米ネットメディアが21年9月に米ロサンゼルスで開いたイベントに登壇した際には「人類の文明にとって最大のリスクは急速に低下する出生率だ」と述べている。

文明レベルの危機を嗅ぎとり、社会に課題解決策を示すのがマスク流の起業術だ。人口減や高齢化に備え、21年にはテスラの新たなプロジェクトとして人に代わって雑用をこなすヒト型ロボット「オプティマス」の開発に乗り出した。株式市場では実現可能性や収益性を疑問視する向きもあるが、マスク氏は「経済の根幹にあるのは労働力だ」と大真面目だ。

テスラでは23年のヒト型ロボットの試作品の完成をめざし、人工知能(AI)分野の人材採用に力を入れている。マスク氏は22年4月の決算説明会では「オプティマスは最終的に自動車事業よりも価値があることが理解できるだろう」と述べている。

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・[FT]「日本化」する世界人口

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上野泰也のアバター
上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

このくらいショッキングな警告を発していかないと、人口問題への危機感は日本国内で高まらないのかもしれない。

「人あっての経済」と強く認識している筆者は、生産年齢人口ひいては総人口の減少トレンドが日本の経済・社会・財政などに及ぼす甚大な悪影響について、長く警告を発してきた。

だが、人口減・少子高齢化というのは、いわば「クライマックスのない危機」である。日々じわじわと事態が悪化していくので気づかれにくく、危機感に裏付けられた果断な政策対応がとられにくい。

人口問題に正面から取り組まない時間がずいぶん長くなってしまった。外国人材へ門戸を開こうとしたものの、コロナ禍で止まった。マスク発言への反響に注目したい。

2022年5月9日 7:20

福井健策のアバター
福井健策
骨董通り法律事務所 代表パートナー/弁護士
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分析・考察

まさに「ニュースとは何を言うかではなく、誰が言うかだ」を地で行く世間の反応ですね。

彼は本当は日本に特化した話をしている訳ではないはずですが、これが「急速な人口減少は世界の危機だ」というツイートなら、日本では記事にもならず、日本人は誰も反応しなかったでしょう。「マスクが日本が消滅と言った」から反応する。そして、それで終わりです。

絡みあう要因や、(恐らくは)もっと複雑なその影響評価をそぎ落とした軽い言葉ばかりが急速に広まり、なにか短絡的な反応を生む。それは短絡的ゆえに、よい結果は何も生まない。

「当たり前のことをいうよう」ですが、記事を読みながら、そんなことを考えました。

2022年5月9日 7:37 』

Twitter買収に米年金が異議 「25年まで完了できず」

Twitter買収に米年金が異議 「25年まで完了できず」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06B750W2A500C2000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米起業家のイーロン・マスク氏が2022年内の完了を目指す総額440億ドル(約5兆7000億円)の米ツイッター買収をめぐり、米南部フロリダ州の年金基金が6日、異議を申し立てる訴えを起こした。原告側はマスク氏が同社の「利害関係株主」であったことを理由に、株式取得から3年が経過する25年までは買収手続きを完了できないと主張している。

ツイッター株を保有するフロリダ州のオーランド警察年金基金が6日、同社が登記上の本社を置く米東部デラウェア州の裁判所に集団訴訟を起こした。被告にはマスク氏や法人としてのツイッターのほか、共同創業者のジャック・ドーシー氏を含む同社取締役会メンバーが含まれる。

原告側はツイッター取締役会が4月25日に買収提案を受け入れる前の段階でマスク氏はドーシー氏を含む他の大株主から提案について合意や理解などを取り付けていたと主張。こうした取り決めによってマスク氏が実質的に同社の15%超の株式を保有し、デラウェア州の法律が定める利害関係株主に該当していたと認定するよう裁判所に求めている。

原告側はマスク氏がツイッター取締役会との合意前から利害関係株主であったと認められた場合、同州の法律では利害関係株主を除く3分の2超の株主の賛成を得ない限り、株式取得から3年が経過する25年までは買収手続きを合法的に完了できないと主張している。

ツイッターはマスク氏側との合意文書のなかで同氏が過去3年間、同社の利害関係株主ではなかったと記載し、買収提案については同氏を含む過半数の株主の賛成によって承認されると説明している。原告側は取締役会が一般株主に誤った情報を与えたとして、責任を追及する構えを示している。

日本経済新聞の問い合わせに対し、ツイッターの広報担当者は「ノーコメント」と述べた。別の裁判でマスク氏を担当する弁護士にもコメントを求めたが、回答は得られていない。

マスク氏は米証券当局へのツイッター株の大量保有報告が期限より遅れたことについても、一部の投資家から別の訴えを起こされている。原告側はマスク氏が大量保有報告を遅らせることで株価上昇を防ぎ、株式を買い進める際に約1億4300万ドルを節約したと主張している。

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ロッシェル・カップ
ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング 社長
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分析・考察

イーロン・マスクはツイッターを良くする具体的な計画を示しておらず、彼が経営しているテスラなどに管理問題がとても多いのに、邦銀を含め沢山の金融機関や投資家が彼をバックアップするように急いでいるのは私から見ればとても不思議です。

何かがちょっとおかしいのではないかと感じます。

やはり、この訴訟が指摘するように、プロセス的に問題があったかも知れません。続きを注視したいですね。

2022年5月7日 9:44 』

Apple、Google、Microsoftがパスワード不要認証の普及に連携と発表

Apple、Google、Microsoftがパスワード不要認証の普及に連携と発表
https://iphone-mania.jp/news-453563/

 ※ いよいよ、「パスワード管理地獄」から脱出できることになるのか…。

 ※ しかし、こういうものは「イタチごっこ」だからな…。

 ※ すぐに、「認証破り」の輩(やから)が、出現することだろう…。

 ※ SIMカードみたいなもの、USBメモリみたいなものを、「機器」に挿入すれば、「認証パスワード・データ」を吸い出すことができる「裏機材」とかが、出回るに決まっている…。

『Apple、Google、MicrosoftとFIDO Allianceは現地時間5月5日、パスワードを使用しない安全性の高いユーザー認証の普及に向けた取り組みを強化することを発表しました。新機能により、ユーザーはWebサイトやアプリを、安全・便利に利用することが可能になります。

2023年にかけて利用可能に

パスワードによるユーザー認証は、パスワードを個別に管理するのが煩雑になるため、パスワード使いまわしによるアカウント乗っ取りや個人情報盗難などのセキュリティリスクにつながっています。

Apple、Google、Microsoftなどのテクノロジー企業各社が加盟する非営利団体FIDO Allianceは、セキュリティと利便性を両立できる認証技術の確立に向けて取り組んでいます。

5月5日、Apple、Google、Microsoftの3社は、FIDO AllianceとWorld Wide Web Consortium(W3C)が策定した共通のパスワードレス認証のサポートを拡大する計画を発表しました。

パスワードや、SMSによるワンタイムパスコードなど従来の二段階認証技術よりも安全性が大幅に高めることができます。

Apple、Google、Microsoftのプラットフォームで、これから2023年にかけて利用可能になる予定です。
OSやブラウザを問わずに認証可能

これまで、各社のデバイスはFIDO Allianceの技術標準に対応し、顔認証や指紋認証によりパスワード不要の認証を可能にしています。それでも、ユーザーはデバイスごとにWebサイトやアプリにサインインする必要がありました。

今後は、ユーザーが所有するデバイスでFIDO認証資格情報(パスキーとも呼ばれる)に自動的にアクセス可能にすることで、シームレスなパスワードレス認証が利用可能になります。

ユーザーは、デバイスのOSプラットフォームやブラウザに関係なく、iPhoneなど近くにあるモバイルデバイスでFIDO認証を使うことで、PCなどでアプリやWebサイトにサインインが可能になります。

FIDO

サービス提供側にもメリット

Webサイト管理者やアプリ開発者などサービス提供側は、パスワード情報を取得・管理することによるリスクを回避できるほか、アカウント復旧の手段としてパスワード不要のFIDO認証資格情報の提供が可能になります。

以下は、KDDIがFIDO認証技術を紹介した記事で、従来のユーザー認証方式とFIDO認証を比較した図解です。』

イーロン・マスクは、スターリンクをウクライナ国内で使えるようにしてくれと頼まれてから、たったの4日で、それを実現した。

https://st2019.site/?p=19294

ストラテジーペイジの2022-4-27記事。

   ペンタゴンは認めた。もしスターリンクが、国防総省の仕切りであったなら、このたびのようなロシアのジャミング攻撃を受けたとき、それをすばやく凌駕する運用は不可能であったろう、と。スターリンクを運用しているスペースX社が、イーロン・マスクの私企業であったおかげで、官公署ならばとても考えられないスピードで、敵の攻撃に対応ができたのである。

 イーロン・マスクは、ウクライナのデジタル担当大臣から、スターリンクをウクライナ国内で使えるようにしてくれと頼まれてから、たったの4日で、それを実現した。これが米政府への依頼であったなら、到底不可能な速さである。

 スターリンクはまだ、当初計画の20%の衛星数しか回していない。そして2022-2-24以降のロシアの電子妨害は、初の試練であったが、難なくその挑戦をしりぞけた。軍隊以上の活躍だ。

 スターリンクのビジネスモデル。誰でも500ドル払って衛星リンク・ルーターを受け取れば、衛星経由でインターネットできる。月額は99ドルである。
 順調に契約客数が伸びれば、スターリンク衛星は最終的に3万機が、LEOを周回することになる。

 ウクライナ軍の適応力もすごい。目標捜索と観測用のUAVから、味方の砲兵にビデオ動画や座標データを電送するのに、スターリンクを使っているのだ。

※ここがいまだによくわからない。オフザシェルフの小型のUAVには、衛星通信ができるパラボラを、簡単には載せられないのではないか?

 ※BOOTH企画で世話になっている云那さんが、独自のコンテンツをUPしているので、リンクを紹介しておく。「https://inaina0402.booth.pm」。映画の話だそうです。』

ムーディーズ、Twitterの格下げ検討 財務悪化懸念で

ムーディーズ、Twitterの格下げ検討 財務悪化懸念で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN270BZ0X20C22A4000000/

『【ニューヨーク=宮本岳則】米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは26日、ツイッターの格付けを引き下げる方向で検討すると発表した。

起業家イーロン・マスク氏による買収でツイッターの有利子負債が拡大し、財務体質が悪化する可能性が出てきた。マスク氏によって支配された取締役会が、より積極的な投資戦略をとりそうなことも、信用力低下につながるとみている。

【関連記事】
・テスラ株12%安 マスク氏のTwitter買収計画に影響も
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ツイッターは現在、「Ba2(ダブルB格に相当)」の格付けを付与されている。米調査会社ファクトセットによると社債の発行残高は2021年12月末時点で約42億ドル(約5300億円)。ムーディーズはツイッターの経営支配権が変わることで、同社は既存社債の買い戻しを求められ、新たな起債が必要になるとみている。

ツイッターの取締役会は25日、マスク氏の買収提案を受け入れると発表した。マスク氏は今回の合意に先立ち、総額約465億ドルの資金を確保したと公表していた。130億ドルを大手銀行からの借り入れでまかない、125億ドルはテスラ株を担保とした融資で調達する。残り210億ドルはマスク氏の自己資金を充てるとしているが、調達方法は明らかになっていない。

ムーディーズは、マスク氏が買収のために調達した資金のうち、125億ドルがツイッターの新たな債務になると分析する。21年12月末時点の負債額(52.9億ドル)を大きく上回り、財務体質の悪化が予想されている。利払い負担は重くなり、負債返済能力が低下すれば、格下げの事由になる。

ムーディーズはツイッターの現経営陣について「適度に保守的な財務方針を維持してきた」と指摘する。マスク氏が経営方針に与える影響はまだ不明だが、非公開化によって「よりアグレッシブな」投資戦略をとる可能性があるとみる。取締役会がマスク氏1人によってコントロールされるリスクにも言及した。』

Google「万能AI」の威力 数百万タスク・多言語対応

Google「万能AI」の威力 数百万タスク・多言語対応
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC185010Y2A410C2000000/

 ※ 『PaLMのニューラルネットワークのパラメーター数は5400億にも達する。』…。

 ※ 『グーグルは5400億パラメーターのPaLMをトレーニングするために、自社開発した専用AIチップである「TPU v4」を6144個搭載した巨大スーパーコンピューターを使用している。』…。

 ※ 現状は、まだ、そういうものだ…。

 ※ そういう「巨大システム」を動かすための、「電力消費」は、どのくらいのものなんだろう…。

『米グーグルが数年にわたって開発を進めてきた人工知能(AI)「Pathways(パスウェイズ)」の実力が明らかになった。Pathwaysは1つの機械学習モデルが最大数百万種類のタスクに対応できるという「万能」もしくは「汎用」のAIだ。従来のAIが1モデル1タスクの専用品であるにもかかわらず、タスクを処理する性能は汎用であるPathwaysが上回った。驚くべき威力だ。

グーグルは4月4日(米国時間)、自然言語処理に関する複数種類のタスクを処理できる「Pathways Language Model(PaLM)」を発表した。自然言語による質問応答や文章生成などができる言語モデルと呼ばれるAIをPathwaysによって実装した。言語モデルは近年、BERT(バート)やGPT-3などがめざましい成果をあげたことで注目されている。

1モデル1タスクの専用品である従来の言語モデルで別のタスクを処理させるには、それ用の機械学習モデルを改めてトレーニング(訓練)し直す必要があった。

それに対してPaLMは1つの機械学習モデルで、質問応答や文書生成、多段階の論理的な思考、翻訳、ソースコード生成、ソースコード修正、さらにはジョークの解説といった様々なタスクを処理できる。さらに1つのモデルで、英語だけでなく多言語によるタスクに対応可能だ。

グーグルはPaLMのトレーニングに、7800億単語(トークン)からなる文章を使用した。これらはウェブページや書籍、ウィキペディア、ニュース記事、ソースコード、ソーシャルメディア上の会話などから収集した。このうち書籍とニュース記事は英語だけだが、それ以外については多言語の文章が含まれる。

GPT-3を上回るベンチマーク性能

PaLMは多芸であるだけでなく、1つひとつのタスクの処理性能も高い。グーグルが29種類の自然言語処理に関するベンチマークを試したところ、29種類中の28種類でこれまでの最高(SOTA)を上回る成績を収めたという。

グーグルが倒したライバルとして挙げた言語モデルの中には、同社自身が2021年12月に発表したこれまでで最高成績の言語モデルであるGLaMや、米オープンAIが20年に発表して世界に衝撃を与えたGPT-3、米マイクロソフトと米エヌビディアが共同開発して22年1月に発表したMegatron-Turing(メガトロン・チューリング)NLGなどが含まれる。

従来の言語モデルも、大量の文章によってモデルをトレーニングした後は、数十~数百文例の「わずかな訓練(Few-shot training)」を加えることで、他のタスクにも対応できる。

しかしPaLMの場合は追加のトレーニングがない「0-shot」の状態であっても、多くのタスクで高性能を発揮できる。またタスクによっては、PaLMにFew-shotのトレーニングを追加すると、性能が向上することがある。

PaLMの特徴は機械学習モデルの巨大さだ。PaLMはBERTやGPT-3と同様に、自己注意機構(SA)であるTransformer(トランスフォーマー)を多段に積み重ねるニューラルネットワーク構造を採用する。

PaLMのニューラルネットワークのパラメーター数は5400億にも達する。BERTのパラメーター数は3億4000万、20年の発表当時では巨大といわれたGPT-3は1750億であり、過去最大級の規模だ。マイクロソフトとエヌビディアによるMegatron-Turing NLGは5300億パラメーターだったので、それよりもさらに大きい。

グーグルは5400億パラメーターのPaLMをトレーニングするために、自社開発した専用AIチップである「TPU v4」を6144個搭載した巨大スーパーコンピューターを使用している。

Pathwaysが示した「規模の力」

グーグルはPaLMに関して、ニューラルネットワークの規模が大きくなればなるほど性能が向上する「規模の力」が働くと説明する。

グーグルは今回、5400億パラメーターのPaLMモデル(PaLM 540B)だけでなく、80億パラメーターのPaLM 8Bと620億パラメーターのPaLM 62Bも用意し、それぞれの性能を比較した。するとPaLM 8BよりもPaLM 62Bの方が、PaLM 62BよりもPaLM 540Bの方がベンチマーク性能は向上するとの成果が得られた。

またグーグルは620億パラメーターのPaLM 62Bのベンチマーク性能が、1750億パラメーターであるGPT-3の性能を上回ったとも主張している。ライバルに比べて性能が高いのは、単にパラメーター数が大きいだけではなく、アーキテクチャーそのものが優れているからだとの主張である。

グーグルがPathwaysの開発を明らかにしたのは、19年7月のことだ。同社におけるAI開発を統括するジェフ・ディーン氏が来日した際の記者会見で、「1つの機械学習モデルで数百~100万種類のタスクを処理できるようにする研究が現在進んでいる。私はその研究の方向性に非常に興奮している」と明かしていた。

そしてディーン氏は21年10月に公表したブログ記事で、グーグルが最大数百万種類のタスクを処理できるAIアーキテクチャーであるPathwaysを完成させたと発表した。しかしこの時点では、Pathwaysで何ができるのかは明かされていなかった。そして今回PaLMの成果を発表することで、自然言語処理の領域におけるPathwaysの実力を明かした。

PathwaysはAIの応用領域を大きく広げる存在になるだろう。これまでの専用型AIの場合は、新しいタスクに対応するにはそれ用の学習データを大量に用意する必要があり、それがAI応用の課題になっていた。様々なタスクに対応できるPathwaysは、この課題を解消できる可能性がある。その威力は計り知れない。

Pathwaysにも苦手なタスク

もっともグーグルが公表した論文からは、PaLMの課題もうかがえる。まずPaLMの「規模の力」が機能しなかったタスクもあった。

グーグルが公表した論文によれば、PaLMではパラメーター数が増えるにつれタスクを処理する性能が上がる傾向があるものの、試したタスクの中にはパラメーター数を増やしても性能があまり向上しなかったものもあった。

つまりPaLMには苦手なタスクがあったということだ。具体的には質問応答のタスクの中でも、行き先案内に関するタスクである「navigate(ナビゲート)」や、数学的証明手法を実世界に応用するタスクである「mathematical_induction(数学的帰納法)」などが苦手だった。

また今回PaLMが示したのは、自然言語処理という範囲に限定した万能さだ。実はディーン氏は21年10月のブログ記事で、Pathwaysは様々な感覚(senses)に1つのモデルで対応できると予告していた。テキストデータを扱う自然言語処理だけでなく、画像や音声といった様々なタスクで高性能を発揮してこそ、Pathways本来の万能さが示されたといえるだろう。

Pathwaysはどこまで万能なのか。Pathwaysの行く先に「汎用人工知能(AGI)」が存在するのか。これからの進歩が楽しみだ。

(日経クロステック/日経コンピュータ 中田敦)

[日経クロステック2022年4月15日付の記事を再構成]

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Twitter、マスク氏の買収提案受け入れ 5.6兆円規模

Twitter、マスク氏の買収提案受け入れ 5.6兆円規模
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25C7X0V20C22A4000000/

 ※ オレ自身は、Twitterはおろか、SNSなるものは、全くやらないんで、とやかく意見を申し述べる立場に無い…。

 ※ しかし、こういう「言論」に関する「ツール」については、「一使い手」として、意見を言う資格はあると思うんで、所見を述べておく…。

 ※ すべての「ツール」は、「使うため」に存在する…。

 ※ それを「使って」、「何を産み出したのか」ということが、「生命線」だ…。

 ※ その「産み出した何ものか」の「価値」は、評価した人間の多寡で決まるものでは無い…。

 ※ 人類の歴史上、「産み出されたその時は、全く評価されなかったが、後の世になって、燦然と光を放った。」ということは、よくある話しだ…。

 ※ メンデルの遺伝の法則なんかも、その一つだ…。確か、彼は教会の「牧師助手」かなんかの補助的な職に就いていた人で、「えんどう豆を世話する、変わり者。」くらいの評価しかされなかったハズだ…。しかし、実は、「遺伝子」の発見の先駆的な業績だった…。天才の業績とは、「世の中が、追いついて行くまで」、評価できないものなんだ…。
 ※ だから、「ツール」は、あくまで「道具」でしかない…。それを「使って」、何を「産み出したのか」の方が、決定的に重要だ…。

 ※ それと、「ツイッターは、もはや、公共財だ。」と言っている人がいるが、それも「ちょっと、違う。」と思う…。

 ※ しょせんは、「一私企業」が運営しているに過ぎない「ツール」だ…。

 ※ 「企業」「株式会社」というものは、「利益獲得目的団体」に過ぎない…。

 ※ 別に、「言論の自由」を実現することが、会社の目的では無い…。

 ※ 株式会社に出資している、各「株主」は、自分の「利益」のために、「資本」を提供しているに過ぎない…。

 ※ 他に、「もっと利益を上げられる、投資対象がある場合は」、トットとそっちに乗り換える…。

 ※ 今回も、「38%のプレミアムを上乗せ」されると、「ここら辺が、上限。」と見切って、トットと乗り換える株主が多かった…。

 ※ 所詮は、そういうものなんだ…。

『【シリコンバレー=白石武志】米ツイッターは25日、米テスラ最高経営責任者(CEO)で起業家のイーロン・マスク氏による買収提案を受け入れることで合意したと発表した。買収額は同氏の既存保有分を含め、約440億ドル(約5兆6000億円)にのぼる。1日2億人超が使うSNS(交流サイト)大手を揺らした買収戦は、同氏の思惑通りに決着する見通しとなった。

【関連記事】Twitter、マスク氏買収でどう変わる 投稿管理が焦点

「提案された取引は、株主にとって最善の道であると信じている」。ツイッターのブレット・テイラー会長は25日付の声明で、全株式の取得を目指すマスク氏の買収提案に賛同すると表明した。提案の評価にあたっては「思慮深く包括的なプロセスを実施した」と述べた。

マスク氏が全額出資する企業が1株当たり54ドル20セントを支払い、ツイッター株主から株式を買い取る。同氏がツイッター株保有を表明する直前の4月1日の終値に38%のプレミアムを上乗せした。買収が成立すればツイッターは上場を廃止する。年内の取引完了を予定している。

マスク氏は4月4日にツイッターの9%分の株式を保有していると表明し、13日には残る全株式を取得すると提案した。ツイッターの取締役会はマスク氏の提案に回答しないまま、15日に買収防衛策を導入。事実上、反対する姿勢を示していた。

マスク氏は21日、金融機関からの借り入れや自己資金の投入などで総額465億ドルの買収資金を確保したと公表し、提案を真剣に検討するようツイッターに圧力をかけていた。買収に向けた本気度が示されたことで、取締役会は提案を受け入れる方針への転換を余儀なくされたとみられる。

ツイッターはバイデン米大統領ら各国の首脳・要人も情報発信に利用しており、インターネット上の言論空間としての重要性を増している。一方で2016年の米大統領選などで偽情報の拡散などが問題視され、近年は不適切な投稿の削除やアカウントの停止などの管理を強めるよう迫られていた。

こうした検閲的な行為の広がりを問題視したマスク氏は「言論の自由を守る」と表明してツイッターの買収に乗り出した。株式の非公開化後には投稿の表示順序などを決めるアルゴリズムを公開し、誰もが改善策を講じることができるようにすると約束している。

欧米ではSNS運営企業にヘイトスピーチなどの不適切な投稿を管理するよう義務付けるルールの整備が進んでいる。ツイッター上から検閲的な行為を極力なくそうとするマスク氏の試みはこうした流れに逆らうもので、規制推進派の反発を招く可能性がある。

【関連記事】
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・マスク氏、Twitterに買収提案 SNSの公共性議論再燃も

この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Business/Business-deals/Elon-Musk-seals-44bn-deal-for-Twitter-vows-to-defeat-spam-bots?n_cid=DSBNNAR 

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

福井健策のアバター
福井健策
骨董通り法律事務所 代表パートナー/弁護士
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分析・考察

今や政治やトレンドのゆくえから個人の人生までを左右する、世界最大の言論プラットフォームのゆくえは、当面はひとりの手に握られることになりました。

彼が「言論の自由」で何を意味しようとしているのかはまだはっきりしませんが、偽情報、誹謗中傷、犯罪に結びつく情報が結果として野放しになるとしたら、EUなど各国政府との対立は激化するでしょう。

アルゴリズムの公開はある程度は進めるべきですが、結局その行方は誰が決めるのかが鍵ですね。彼の取り巻きや声の大きい少数者が握らない運営が望まれます。

多くの社員は、既にマスク氏が経営を握れば退職すると表明しており、巨大な言論空間は、最大の曲がり角を迎えました。

2022年4月26日 7:43

田中道昭のアバター
田中道昭
立教大学ビジネススクール 教授
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ひとこと解説

20日決算で「テスラにとって売上・販売台数・利益・同率面で記録的な四半期」と述べたマスク氏は、同社の経営破綻が噂される厳しい状況においても、人類救済やクリーンエネルギーのエコシステム構築のためなら全財産を失っても構わないと発言、不可能と思われていたEVの収益化・量産化を世界で初めて有言実行しました。

ツイッター買収の目的は言論の自由の場を確保することであり、そのために自分の利益や経済性は問題ではないと述べており、今回も批判や厳しい道程も覚悟の上での彼特有の信念からの行動だと思います。

ツイッター上の投票による多数決を民主主義とはせずに、同SNSを真の言論の自由の象徴に変革してほしいと願っています。https://www.prnewswire.com/news-releases/elon-musk-to-acquire-twitter-301532245.html

2022年4月26日 5:58 (2022年4月26日 7:54更新)

柯 隆のアバター
柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察

ツイッターは単なる一私企業ではない。

公共財を供給するプラットフォーマーとして、彼ら(経営陣)は人々の言論の自由を制限する権限をどこまで持つべきか。マスクは資本の論理によってツイッターの買収に成功しそうだが、彼も一私人であり、彼は善人とは限らない。

公共財の供給を一私人に委ねることはリスクとして大きすぎる。

かといって政府は直接介入するのもよくない。

結局のところ、憲法を制定するのと同じように、rule-basedのプラットフォーム運用が求められる。そのruleを誰が作るか、そのruleを運用に移行する手続きをどうすればいいか、人類にとっての新たな課題である

2022年4月26日 7:16

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森幹晴
弁護士・東京国際法律事務所 代表パートナー
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ひとこと解説

あっけない幕切れだった。

ツイッターはマスク氏の「言論の自由」の大義と買収提案に対し買収防衛策を導入し、強固に反対するか、ハードに条件交渉を行うと思われた。

しかし、マスク氏が金融機関からの借入等により買収資金を確保したと表明すると、圧力に屈するかのように提案を受け入れた。

逆に言うと、提案を受け入れざるを得ないほど、経営陣単独での経営改革や他の買収候補による具体的な提案は期待できなかったのだろう。

今後の焦点は、煽動的な言論、偽情報、不適切な言動を取り締まる規制推進派と、マスク氏の掲げる「言論の自由」派の攻防に移る。自由な言論市場を確保するため、両プラットフォームが併存し競い合うことを期待したい。

2022年4月26日 6:14 (2022年4月26日 6:20更新) 』

アップルは中国から動くか 変質する「ナッシュ均衡」

アップルは中国から動くか 変質する「ナッシュ均衡」
本社コメンテーター 中山淳史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD110D30R10C22A4000000/

『ロシアのウクライナ侵攻以降、企業への地政学的な影響が大きなテーマになっている。
米インテルによれば、半導体に使われる物質の広がりを元素の数で表すと、1980年代が11、90年代が15、2000年以降は60以上に増えている。数の推移は半導体の性能向上が材料研究の進歩のたまものであることを示すが、問題は原料鉱物の産出場所だ。

21世紀になって使われ始めたパラジウム、ロジウム、ルテニウムなどはロシア産の比率が高いことが今回の侵攻でわかった。先端的な半導体製品ほど新しい元素を必要とし、このままでは産出国もロシアやウクライナ、アフリカの紛争地帯に集中する可能性が高まるというから、企業は現在の供給網を再検討する必要がある。

ロシアと関係が深く、台湾への侵攻リスクも増しているとされる中国と企業の関係はどうだろう。リスクが顕在化した時の打撃はロシアの比ではない。企業には「相手を刺激するからいたずらに動けない」との事情もあるだろうが、中国との関係に、変化の波が寄せつつある可能性はないか。

「囚人のジレンマ」で損失を最小化

政治や経済の分析に使う「ゲーム理論」に「ナッシュ均衡」という考え方があり、情勢を理解する上で役立つとされている。

プレーヤーが複数いて相手の出方がわからない時に、どのプレーヤーも自分の損失を最小限にすべく、一定の妥協を容認しながら均衡状態を求める、というものだ。

ナッシュ均衡は「囚人のジレンマ」と呼ばれる状況でも知られ、例えば2人の共同犯(囚人)が別々に留置されているとする。

検察官から刑の軽減を条件に自白を求められた場合、2人は最も刑期を短くできる「黙秘」(利益の最大化)ではなく、どちらも刑期をほどほどにできる「自白」(損失の最小化)を選択しがちになる。

黙秘をすると、もう一方が自白した場合に自分の刑だけが重くなり、互いに疑心暗鬼になるからだ。

「損失の最小化」はウクライナ侵攻前のロシアと米欧の関係でもみられた。

ロシアは北大西洋条約機構(NATO)の影響力を排除したいが、天然ガスや石油を西側に売りたい。

欧州連合(EU)や米国はロシアの軍事的脅威を取り除きたいが、天然ガスや希少鉱物がほしい。

そうした二律背反の落とし所を探り、ナッシュ均衡に至った状況では「最初に自分の利得に走ったプレーヤーが最も損をする」という経験則もある。

実際、均衡を破ったロシアは主要国が経済制裁などで結束したため、大きな打撃を受けている。

損失は米欧や日本企業にも及んでいるが、だからこそ企業は均衡を壊したロシアとの関係を避ける動きを強める。

ハイテク産業なら希少鉱物の調達先を新たに求めるか、希少鉱物をなるべく使わないか、または一度輸入したものを再生利用する技術の確立に動く。

中国との協力関係に変化も

では、中国との関係はどうか。米アップルを例に考えてみよう。

米国と中国はすでにハイテク分野などで輸出規制を相互に設けているが、アップルは従来続く均衡状態をおおむね保ち、スマートフォン「iPhone」のほぼ全量を中国で生産(台湾の鴻海精密工業などに委託)する。

一方、中国政府は世界貿易機関(WTO)に加盟した01年ごろから製造用地の手当て、インフラ整備、サプライヤーの誘致などを通じて、同社に全面的に協力してきた。

アップルはiPhoneなどの製造、販売両面で中国と関係を築いてきた(21年9月、北京市内)=ロイター

従来の均衡点とは、中国が「技術移転を受け、雇用も生み出せるから何でも要望を聞く」。アップル側は「市場へのアクセスが速くなるから中国政府の懐に飛び込み、ウィンウィンの関係を保ちたい」というものだっただろう。

しかし、米中摩擦にロシアと日米欧の対立も加わり、協力を前提とする関係は変質している可能性が高い。

アップルは台湾侵攻の懸念がある中でも台湾製半導体を使い、台湾企業の中国製造拠点で組み立てをする。中国事業に対し、同国政府が介入する場面(例えば、アップルの中国人顧客のデータを同国内に移転させ、データの提供を中国の法律に準拠させた、など)も増え、株主や米政府関係者から懸念の声が高まっている。

日本企業も頭の体操を

ヒントはバイデン政権の動きかもしれない。

2月に米国が表明した「インド太平洋戦略」で柱の一つは供給網の再構築だ。欧州とも供給網や最先端技術での協力を話す「米EU貿易・技術評議会」が始まり、「ウクライナ後」と「台湾有事」を意識した供給網づくりが動き出した可能性を感じる。

アップルもおそらく米国政府と情報交換をしつつ、様々な対策を用意し始めたはずだ。例えば、中国が現状を保つならコストを考えて製造場所と供給網を今のままにする。一方、中国が台湾問題で均衡を破る兆しがあれば、米国政府の協力も仰ぎ、大規模に動く。

何も言わないアップルだが、実はナッシュ均衡の変質を想定し、動く、動かない場合の損失利得を計算しているのは確実だ。筆者が複数のアップルウオッチャーへの聞き取りで得た結論でもある。

一方で、アップルの供給網はiPhoneの場合で延べ38万キロメートルに及び、地球から月までの距離に匹敵する。見直しにかかる時間と費用が莫大なほか、中国の反発も予想され、困難な作業になる。

翻って日本だ。アップルは中国に自前の製造資産を持たないが、日本の自動車産業などにはそれがある。変質するナッシュ均衡を巡り、タブーなき頭の体操がアップルと同様に必要、ということだ。

ニュースを深く読み解く「Deep Insight」まとめへDeep Insight
https://www.nikkei.com/opinion/deepinsight/

多様な観点からニュースを考える

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察

アップルはグローバリズムの縮図である。

その強さは物作りの技術ではなく、アーキテクチャーである。

アップルにとって中国は加工工場であり、市場でもある。ファーウェのCFOがカナダで捕まったとき、そのカバンから出てきたのはファーウェの携帯とタブレットではなく、iPhoneとiPadだった。

アップルが自分のサプライチェーンをどのようにして強靭化するかは自分で考えるだろうが、中国を軸とするシンプルな供給網から樹形の強靭化した供給網に変わるだろう

2022年4月13日 11:3
5

中山 淳史

自動車、電機など産業動向、経営トレンドに精通。編集委員、論説委員などを経て2017年2月より現職。「GEと東芝」「移動の未来」などで講演多数。2001年の米同時テロをニューヨーク駐在時に取材。アルゼンチン留学も。

アップルは中国から動くか 変質する「ナッシュ均衡」(10:35 更新)
パナソニックと「安いニッポン」 DXでどう反撃するか(3月23日)』

ウクライナの対外発信、マスク氏衛星通信やZoomが支援

ウクライナの対外発信、マスク氏衛星通信やZoomが支援
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0706Z0X00C22A4000000/

『ウクライナが世界へ対外発信を強めるなか、米巨大IT(情報技術)企業が情報通信インフラの確保を側面支援している。米テスラ最高経営責任者(CEO)でスペースXを率いるイーロン・マスク氏の衛星通信設備が続々到着し、ビデオ会議のZoom(ズーム)も活用する。米マイクロソフトがサイバー攻撃対策で助言し、米グーグルが政府のアプリを使いやすくするといった動きもある。

「アジアで初めてロシアに対する圧力をかけ始めたのが日本だ」。ウクライナのゼレンスキー大統領は3月、日本の国会でオンライン演説し、熱弁をふるった。生中継で使われたのは、国際舞台では珍しい米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズのオンライン会議システムだった。

サービス登場当初は簡易なビジネス用途が中心だったズームも、セキュリティー強化の要望に応え政治の舞台にも使われるようになった。衆院議院運営委員会の山口俊一委員長によると、ウクライナ側からの要望を踏まえてズームを使ったという。

ロシア軍の攻撃で、光ファイバーや携帯電話網などウクライナのITインフラが厳しくなる中、ウクライナ政府は限られたIT資産と技術者でビデオ演説やSNS(交流サイト)を使った対外配信を続ける。ウクライナ政府とスペースXに通信手段についてコメントを求めたが得られなかった。

ウクライナに通信基地局を提供する欧州の通信会社幹部は、社員がウクライナ向けの保守サポート業務を継続していることを明らかにした。ウクライナのビデオ配信については「政府はマスク氏に供与された端末を人工衛星経由で活用しており、中継などにも使える」と分析する。

スペースXの衛星通信「スターリンク」が活躍

スペースXの衛星通信システム「スターリンク」は、高度3万6000キロメートル近い従来の通信用衛星と異なり、高度550キロメートル前後で周回する多数の小型衛星を活用する。地表に近い分、データ転送の遅延が少なく、ビデオ通話やライブ配信にも適している。スペースXはこれまで1400基超を稼働させており、ダウンロード速度は固定ブロードバンド通信並みという。

「新しいスターリンクの基地設備が届いた! 悪を打ち負かすのに役立つ」。ウクライナのミハイロ・フョードロフ副首相兼デジタル転換相は3月、到着した通信設備とみられる箱が山積みになった写真や、建物の上に設置工事中の写真を複数回ツイッターに投稿した。
スターリンクの通信設備はウクライナで広く活用されている(3月中旬、ウクライナの政府機関のホームページから)

ウクライナ政府も公式サイトで「スターリンク設備の第1陣が到着した」(3月1日)、「590台の設備が医療機関などに届く」(同月28日)などと公表している。戦場ではインターネットを含む通信の確保が重視されており、衛星経由だと物理的に破壊されにくくなる。英メディアによると、ウクライナ側のドローンを使ったロシア軍の監視や攻撃などにも、スターリンクの通信が貢献している。

スターリンクのシステムはもともと、ウクライナのフョードルフ副首相の要請にマスク氏が応じたもの。車のシガーソケットからでも通信端末に給電できるよう改良し、移動中も通信を維持しやすくした。

マイクロソフト、サイバー攻撃を阻止

スペースX以外にも、米巨大テック企業がITインフラの確保や維持を手助けする動きが広がる。

マイクロソフトは4月7日、ロシア政府とつながりがあるハッカー集団によるウクライナの報道機関などを狙ったサイバー攻撃を検知し、阻止したと発表した。ロシアのハッカー集団「ストロンチウム」が攻撃に使おうとしていたドメインの権限を、裁判所命令で差し押さえた。

同社はロシアの侵攻開始前からウクライナを狙ったサイバー攻撃を監視し、同国政府に情報共有や助言をしてきた。同社は「ウクライナ政府と密接に連携しており、より包括的な情報提供も予定している」としている。

米シスコシステムズも社内で有志チームをつくり、24時間体制でウクライナ政府機関や金融機関など、重要機関を中心にサイバー空間の監視を続ける。同国内でテレビ会議システムを無料で使えるようにしている。

住民の避難に貢献しているのは米グーグルだ。ウクライナ当局は飛来する飛行機やミサイルを検知し、住民に避難を促すシステムを運用する。SNSやアプリで警戒を呼びかけてきたが、グーグルは3月、スマホの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の機能として警戒システムを組み込んだ。

ウクライナ、IT人材は豊富

ウクライナのユーザーなら、アプリをダウンロードしなくても自動的に機能が追加され、緊急地震速報のアラートと同じような安定した仕組みで、差し迫った危機を伝えられる。

米アマゾン・ドット・コム子会社でクラウド事業世界最大手のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)も、3月末のブログで「ウクライナ政府や企業からの要請を受け、ネット接続設定の緊急対応や安全な通信整備、避難支援などさまざまな活動をしてきた」としている。

ウクライナは近年ソフトウエア産業を強化してきた。IT人材が豊富で、もともと米企業がAI(人工知能)などIT開発を委託するなどつながりも深かった。ウクライナには世界各国が武器や資金面で支援に取り組んでいるが、激しさを増す情報戦を巡っては米巨大ITの側面支援がウクライナの発信力を下支えしている。

(伴正春、大沢薫、シリコンバレー=白石武志)

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浅川直輝
日経BP 「日経コンピュータ」編集長
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ひとこと解説

「インターネットはメッシュ(網状)で途切れにくいので、災害や戦争に強い」などと説明されることがありますが、現実のネットは必ずしもそうなっていません。

例えば日本の通信網は固定網/無線基地局を問わず、いったん局舎と光ファイバーでつないでから基幹網に接続する仕組みなので、局舎が災害/攻撃/占拠などで損壊すれば、周辺地域の通信は軒並み使えなくなります。東日本大震災では停電に加え、局舎が津波の被害を受けて同様の状況になりました。

その震災で、避難所や病院における通信の確保に大活躍したのが衛星通信でした。平時から要所に衛星通信の設備を備えておくことは、災害対策のみならず安全保障の観点からも重要です。

2022年4月11日 7:45』

マスク氏がTwitter株9%取得 筆頭株主の可能性

マスク氏がTwitter株9%取得 筆頭株主の可能性
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN04APG0U2A400C2000000/

 ※ 世の中には、「ポジション・トーク」(和製英語だったのか…。英語では、「Pump and Dump (P&D)」とか、「statement that is beneficial to oneself(マンマだな…)」とか言うらしい…)と言うものがあるからな…。

 ※ ゆめゆめ、「鵜呑み」にしてはならんのだ…。

 ポジショントーク
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF

『金融におけるポジショントーク

株式・為替・金利先物市場において、買い持ちや売り持ちのポジションを保有している著名な市場関係者が、自分のポジションに有利な方向へ相場が動くように、市場心理を揺さぶる発言をマスメディア・媒体などを通して行うことを指す和製英語[1]。

有価証券の価格変動を目的として行われる「風説の流布」は虚偽の情報を流すことを指しているが、ポジショントークは表向きは「虚偽」ではなく「市場予測」であるため、これをもって風説の流布として摘発された事例はない。

ただし明白に虚偽とは言えなくとも、合理的な根拠のない情報であれば業務妨害罪で罰せられるおそれがある。[要出典] 』

『【ニューヨーク=堀田隆文】米テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が米ツイッターの株式9.2%を取得したことが4日、分かった。米証券取引委員会(SEC)の4日付の資料で明らかになった。マスク氏はツイッター株7348万6938株を取得し、筆頭株主になったとみられる。

マスク氏が取得したツイッター株の価値は、1日の終値から試算すると28億ドル(約3400億円)超となる。ツイッター株は4日の米市場で1日終値と比べ、一時25%上がった。

マスク氏はツイッター上で多くの情報を発信し、消費者や投資家らと意思疎通してきた。4日時点で8000万人以上のフォロワーを抱える。2021年11月には自身が保有するテスラ株の売却への賛否を問う投票もツイッター上で実施した。

一方、直近はツイッターに対して批判的なツイートをしつつ、新しいソーシャルメディアの創設を「真剣に検討している」との考えを明らかにしていた。

ツイッターでの発言が混乱を呼ぶことも多い。18年8月にはツイッター上でテスラの非公開化を表明したが、3週間足らずで撤回。SECが証券詐欺にあたるとして訴訟を起こした。テスラ株売却の投票でも、投稿前の株売却を巡ってマスク氏と弟で取締役のキンバル・マスク氏をインサイダー取引の疑いでSECが調査していると米メディアが報じている。

多様な観点からニュースを考える

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田中道昭
立教大学ビジネススクール 教授
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ひとこと解説

マスク氏は3月25日、ツイッターが言論の自由の原則を守っているか(No:70.4%)、同社アルゴリズムはオープンソースであるべきか(Yes:82.7%)等をツイッター上でアンケート、独自のプラットフォーム創設を真剣に検討すると述べていました。

株式購入は同ツイート前の14日だったわけです。同氏の株式購入は、フィナンシャルなものから、既に株主アクティビストとして活動していることを意味しており、さらにストラテジックな株主となり経営に関与する可能性も米メディアでは指摘されています。

一方、同氏はSECとの間でツイート発言について対立を繰り返しており、発言が偏向的であるとの批判も受けています。要注目です。

2022年4月5日 5:31

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福井健策
骨董通り法律事務所 代表パートナー/弁護士
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分析・考察

ツイッターは、世界最大規模の言論空間です。同種の代替的な場はほぼありません。

マスク氏は、そこでの自分のツイート(言論)を巡って、ツイッター社や政府の方針が気に入らなかった。対抗的なSNSを作ると発言するほどに。

その人物が、ツイッターの経営に関与しようとしているなら、まずは世界数億のツイッターコミュニティが、それをどう評価するかでしょう。

そもそも、自分の日頃の意見に強く関わる質問を自分のフォロワーに発しても、サンプル的に回答にはほぼ意味がないことに気がつかない(又は構わない)時点で、既に十分黄信号だと思いますが。

2022年4月5日 7:57 (2022年4月5日 8:05更新)』

民主主義は監視資本主義に勝つ

民主主義は監視資本主義に勝つ 米ハーバード大ズボフ氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK1168A0R10C22A1000000/

 ※ 相当に、「タイトル」と「中身」が違っている…。

 ※ ここで言っている「監視資本主義」とは、『ネット利用者の利用履歴データを実質的に無断で収集し、収益化する企業の行動』『(データとそこから導かれる傾向や予測という)知識が少数の企業の手に集中する』現象なんかを指している…。

 ※ 『「ほとんどの人が規約を読まないことは誰でも知っている。当のネット企業も重々承知のうえでもろもろの行為の許可を求めている。たとえ読んだとしても『合意』する以外に選択肢はない。つまり実際に起こっていることは『強制』であり、自発的合意というのはまやかしだ。これは正当ではない。』という問題意識に立っている…。

 ※ しかし、いわゆる「プラットフォーマー」の「収益の源泉」は何なのかということや、従来型の「独占禁止」対策の限界…、なんて問題を考える上で、参考になる…。

『ネット利用者の利用履歴データを実質的に無断で収集し、収益化する企業の行動を「監視資本主義」と名付け、その弊害について警鐘をならす米ハーバード経営大学院名誉教授のショシャナ・ズボフ氏が取材に応じた。デジタルとインターネットの時代に個人の権利を守る新しい法制度が必要だと強調する。「民主主義は実現能力を備えている。実際、欧米の議会は前進している」との見方を示した。主なやり取りは以下の通り。

――監視資本主義とは、どんな現象を指すのでしょうか。

「20年前、米グーグルが個人のネット利用の履歴データを蓄積するという新しい行動を始めた。それから20年のあいだに、データの蓄積を収益化する理論と仕組みが世界を席巻する経済原理の一つとなった。既存の産業資本主義は自然資源を原料にして収益を生むのに対し、この原理では人々の行動や関心を監視することで得られるデータを原料とするので監視資本主義と呼んでいる」

「監視資本主義が広まった経済体制の特徴は、(データとそこから導かれる傾向や予測という)知識が少数の企業の手に集中することだ。知識の集中、知識の非対称性によって少数の企業が支配力を築いた。この体制は、価格や賃金、競争状況などをゆがめる経済的な害よりも、(プライバシーの侵害や民主主義への悪影響など)社会的な害をもたらすのが特徴だ」

――個人の行動履歴情報を「無断」で収集、活用することを違法とすべきだと提言しています。オンラインサービス企業側は「利用規約」などで情報収集について利用者の合意を得ていると主張しています。

「ほとんどの人が規約を読まないことは誰でも知っている。当のネット企業も重々承知のうえでもろもろの行為の許可を求めている。たとえ読んだとしても『合意』する以外に選択肢はない。つまり実際に起こっていることは『強制』であり、自発的合意というのはまやかしだ。これは正当ではない。金融商品の約款など、以前からこのような『付合契約』と呼ばれる供給者側が内容を一方的に定める合意の取り方は存在しており、(中身が常識の範囲内に収まっていることで)正当性を保っていた。監視資本主義が広がると、企業はこの制度を乱用するようになった。司法が前例踏襲に終始する間にテクノロジーがはるかに先を行き、法律も追いついていない」

「少なくとも現在の米国では監視資本主義は『合法』だが、決して正当ではない。ある行為が合法かどうかは、時代や場所を基とする法制度で決まる。現在は監視資本主義を有効に規制する法制度がないため、たまたま合法になっている。我々はデジタル時代に機能する新しい権利の憲章と、それを具現化する法制度を打ち立てなければならない。同意のない一方的で不当な監視、情報抽出ははっきり違法とすべきだ」

――ワシントンでの民主党と共和党の対立状況を考えると、規制を強める立法は難しいようにみえます。

「時間はかかる。19世紀後半、寡占や独占を築いた巨大企業の力の乱用に対する民衆の怒りはとても強かった。しかし、そんな強い世論があっても、消費者や労働者の権利や安全を守る法律、行政組織などができて企業を適正に規制する体制ができあがるのは1930年代、フランクリン・ルーズベルトが大統領になってから。つまり問題が顕著になってから、解決する制度ができるまでに半世紀かかった」

「馬車しかなかった時代に作ったルールで自動車が走る道路を統治しようとしても無理だった。産業資本主義という新しい存在を前提にした制度を作るのに半世紀かかった。その制度もデジタルとインターネットの時代になって、うまく権利保護の目的を果たせなくなった。その点をよく認識しないまま私たちはこの20年、監視資本主義の企業を野放しにしてきた。実物社会では家宅侵入やのぞき見を許容しないのに、パソコンやスマートフォンで個人が何を見ているかについては、企業が勝手に監視・記録し、そのデータを収益に変える行為を許してきた。今こそ新しい時代に合った権利保護の制度を作るための民主主義のプロセスを、もう一度最初からやり直さねばならない」

――ESG(環境・社会・企業統治)投資やステークホルダー論が広がるなど、倫理を重視する方向に投資家の考え方が変化しています。市場の力が企業行動を是正する可能性はないのでしょうか。

「私がハーバード経営大学院で教え始めた81年ごろ、必修授業で株主至上型経営とステークホルダー型経営の比較分析をやっていた。その後、ミルトン・フリードマンやマイケル・ジェンセンの株主至上論が世の中を席巻し、ステークホルダー型経営の分析はビジネススクールの授業から姿を消した。今盛り上がっているステークホルダー論やESG投資は、そういう意味で既視感があり、統治力として弱い。しかも市場原理主義的な考え方が、コミュニティーや公的サービスをあちこちで破壊した後に出てきたので、遅きに失した感がある」

「市場参加者や私企業によるルール設定は歓迎すべきことだが、市場環境が変わると一瞬にして消えてしまうおそれがある。取締役が交代するだけでも方針は変わりうる。つまり、企業の自主的な規範は移ろいやすいもので、長期に安定して機能する法制度の役割を代替することは決してできない。私たちは80年代以降、市場が色々な問題を解決できると思い込んできたが、その結果が監視資本主義の増長だ。問題解決には制度が大事だ」

――新時代に最適な法制度は本当にできるのでしょうか。

「3年前にはできると断言できなかったが、今はできると確信している。それだけはっきりと前進がみられるからだ。もうすぐ欧州で成立する『デジタルサービス法』と『デジタル市場法』は、ターゲット広告を規制するなど画期的な内容で、ゲームチェンジャーになると思う。ワシントンでも行動監視やターゲット広告を規制する立法に向けた真剣な議論が進んでいる」

「確かにワシントンはいつも絶望的にみえる。監視資本主義企業によって良質な報道機関が窮地に陥り、偽情報がまん延しているにもかかわらず、放っておいても民主主義が揺るがない時代が長く続いてきた。そのため、それに慣れきった市民は行動を起こすまで至っていない。だから米国では本当に民主主義が危機に陥った」

「しかし、この状態を解決する能力を備えた唯一の仕組みが民主主義であることも確かだ。歴史をみれば、民主主義の本当の危機には市民がまとまって声を上げた。時間はかかるが、解決策を議会や政権に作らせて民主主義を守ってきた。ファシズムが民主主義を破壊しそうになったときに、連合国の戦いを支えたのも民主主義だ。欧米などの議会の動きをみて、監視資本主義がもたらした民主主義の危機を民主主義自体が克服していく見通しについて、私はとても楽観的になっている」

(聞き手は編集委員 小柳建彦)

放任の弊害に気づき、欧米などで規制導入

米グーグル(アルファベットの一部門)は「邪悪にならない」をモットーとする会社として支持者を増やした。しかし創業から日が浅かった2000年に、「グーグル・ツールバー」と呼ばれるブラウザーに組み込んで使うソフトが、利用者が今どのウェブページを見ているのか逐一記録して保存する「監視」を、利用者から明示的な許可を取らずに始めていたことはあまり知られていない。

当時社内では、何をどう記録して何に使うのか、大書して説明し、許可を取るべきだという意見が浮上した。しかし、共同創業者らが「何も悪いことはしていないのだから、わざわざ懸念を呼び起こすような文言は不要だ」として却下したと、当時社員だったダグラス・エドワーズ氏が後に著書「I’m Feeling Lucky」で記録している。今思えば「邪悪」な行為は草創期から始まっていたのだ。

インターネットは90年代に普及して以来、利用者の大部分が不正をしないという性善説と、不正があっても市場原理に淘汰されるという市場信奉によって、特定の統治者を置かない分散自律型のエコシステム(生態系)として発展した。グーグルやフェイスブック(現メタ)が「監視」で莫大な収益を上げても、牧歌的な性善説を疑う声は大きくならなかった。

ここ数年、米大統領選、連邦議会襲撃事件、そしてフェイスブック元従業員の内部告発と、ズボフ氏が警告した弊害が具体化する出来事が次々と起こった。特にフェイスブックについては、利用者の安全確保や偽情報から民主主義を守ることよりも収益を優先してきた証拠がいくつも明るみに出た。そうなってようやく、放任は弊害が大きいことに世界中の政治指導者と市民が気づいた。

多くのオンラインサービス企業は「機械による行動記録は、人間によるのぞきのようなプライバシー侵害には当たらない」という考え方を繰り返してきた。しかし、「トラッキング」と呼ばれる行動監視行為に対する世論は極めて厳しくなっている。

欧米だけでなく日本やオーストラリアでの立法や規制導入の動きは、まさにその世論の反映だ。一方で、巨大IT(情報技術)企業の反規制ロビー活動もますます強力になっている。ズボフ氏の言う通り、事態の行方は各国・地域の民主主義政治のプロセスに委ねられている』