PayPayなどの電子決済は普及するか?

PayPayなどの電子決済は普及するか? : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/26436538.html

 ※ この「責任の所在」ということ、「最後に責任を負ってくれるのは、誰なのか」ということが、キー概念だと思う…。

 ※ 「安ければ、それでよし。」というわけじゃ無いんだ…。

 ※ 熱海の土石流も、ここが問題になってくるだろう…。

 ※ 「人災」の要素がある場合には、「激甚災害」指定は、ムリである…、という話しだしな…。

『日本のこの手のサービスでありがちなのですが、何かトラブルが発生した時に、クレジットカード以外の電子決済手段って、責任の所在がはっきりしていないのですね。クレジットカードの場合、規約によって、決済加盟店、クレジットカード会社の責任の分担が、はっきり決まっていて、カード利用者に対して補償も行われるので、世界中で決済サービスとして広まっています。

手数料の安さ、決済の手軽さを売りにしている電子決済サービスは、そこまでの費用を捻出できないので、全てうまく運用されている事を前提に決済されています。例えば、ハッキングされたり、何がしかの不正利用が行われた場合、どこが責任を持つのか、はっきりしていません。

その為、ローカルな国内で、そこそこのシェアを持ったとしても、国際的な広がりを持って利用されない運命にあるんですね。その上、日本では、官庁がデジタル決済に音頭をとったので、それとばかりに猫も杓子も飛びついて、規格が乱立しました。そして、セキュリティー管理が、ド素人かと思うくらい甘かったので、運用開始初日にハッキングされて、セブンペイなどは、早々にサービス停止に追い込まれました。

実際、日本はIT後進国です。ハードウェアではなく、利用技術で。例えば、ワクチン接種会場の予約システムや、混雑状況のリアルタイムの表示など他の国で当たり前にやっているサービスすら、トラブルで正常に動かなかったり、利用されていなかったりします。

一つには、最低の社会リソースを持つ人に合わせるという日本の文化も関係しています。つまり、スマホを持っていない人がいれば、その人に合わせるんですよね。その人が生きるために必死に、インフラの水準に追いつく必要が無いように仕組みを作ります。その為、全体が非効率になるわけです。

何かのサービスを始めるにあたって、IT部門の会社を作っても、トップがITド素人だったりします。経営のプロで、ゼネラリストでもあっても、技術的な問題や、基本的な常識で、とても交渉ができるレベルじゃないんですね。その為、簡単に誰でも利用できるに寄せて、セキュリティー上の常識を踏みにじったりします。末端は幹部の司令に逆らえないですから、まぁ無様なシステムが出来上がるわけです。その結果、当然のようにトラブルを起こし、信用を無くすと。

色々と電子決済については、日本の各社ともに頑張っていますが、結局は外資が本格的に参入してきたら、一瞬で粉砕されるような気がしています。それくらい、利用のしやすさ、システムの堅牢さ、各種サービスのリレーションと、利用者目線のサービスの質に差があります。一言で言うと不便なんです。』

給与デジタル払い、破綻時の早期保証など条件 厚労省案

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF2841U0Y1A120C2000000

 ※ 表面的には、連合(労組)vs.フィンテック協会の対立か…。

 ※ 対立している表面的な「価値」は、労働者の給与支払いの確実性(労働者の生活の保証)vs.支払い手段の利便性・効率性(銀行の牙城の取り崩し)か…。

 ※ そういう「対立」が、規制官庁・監督官庁の「規制方針」「規制内容」をめぐって激突し、自陣営に有利な方向へ持っていこうとして、取り合いになる…。

 ※ 特に菅内閣は、「デジタル化の促進」という「大看板」を掲げているんで、フィンテック勢にとっては、追い風だ…。

 ※ ここを突破すると、「銀行の牙城」を崩す道筋も見えてくるんで、「天王山」と見ているんだろう…。

 ※ 逆に、厚労省・政府としては、銀行口座の安全性vs.フィンテックの利便性・効率性を天秤にかけることになる…。

 ※ CBDCのところでも問題になるが、「銀行口座」というものは、単に「自分のお金の出し入れ」というだけではない…。「本人確認業務の肩代わり」「一国の金融政策の末端を担う(そういう意味では、金融行政の末端組織)」などの機能も、果たしている…。

 ※ それだから、どうしても「銀行口座」は、高コストとなる(その代わり、政策的にいろいろ優遇されている)…。

 ※ だから、厚労省の背後には、金融庁や財務省がいて、陰に陽に「いろいろ吹き込んでいる」ハズだ…。

 ※ そういう中での、「舵取り」「すり合わせ」となる…。

『厚生労働省は28日に労使を交えた審議会を開き、会社員への給与のデジタル払いを取り扱える事業者の条件として、破綻時に早期に保証する仕組みの整備などを求める案を示した。柔軟に換金できることや、厳格な本人確認の体制なども条件とする。連合は審議会で「資金移動業者が銀行と同等の安全性があるか懸念がある」と主張し、慎重な姿勢を鮮明にした。

政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略…

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政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略の文書に「20年度できるだけ早期の制度化をはかる」と明記した。フィンテックなどの新しいテクノロジーの競争環境を公平にし、金融サービスの利便性を高める狙いがある。21年3月末までに詳細な制度設計を終える必要があり、制度を所管する厚労省の審議会の議論が焦点になる。

厚労省が示した給与の安全性を守るための案では資金移動業者に対して①資金保全②不正引き出しへの対応③換金性④厳格な本人確認の体制――を求めることを掲げた。基準を満たさない業者にはデジタルでの給与支払いを認めない。あくまで利用者が銀行口座かデジタル払いかを選ぶ形にし、希望する企業と労働者が利用するものだと厚労省は説明した。

ソフトバンク系の「PayPay(ペイペイ)」やLINEの「LINEペイ」などのサービスの資金移動業者から給与を受け取る場合、支払いが遅れる懸念があるのは破綻した場合だ。そのため、事業者が保証会社や保険会社と契約することで、仮に破綻しても数日以内で支払いができるようにする「保険」の仕組みの導入を条件とする方向だ。

連合の代表は28日の審議会で「資金移動業者は事業体の健全性に疑問がある。デジタル技術が悪用され、思いも寄らぬ事故がおこる」と話し、導入に慎重な姿勢を示した。一方、フィンテック協会は28日に記者会見を開き、感染症予防のために非接触で給与を受け取れる利点や、外国人労働者から要望が出ていることなどを挙げて「社会的な意義が高まっている」と強調した。

公正取引委員会がQRコード決済を利用している人を対象に実施した調査では、仮にデジタルマネーの給与支払いが可能になった場合、4割の人が利用を検討すると回答した。銀行口座とQRコード決済の間でお金のやり取りをする場合、特定の銀行でしか使えないものも多い。直接、給与がQRコードの決済アプリに振り込まれるようになれば利便性は増す。

QRコード決済を月1回は利用する人は20年9月時点で3000万人を超え、2年前の10倍程度に膨らんだ。デジタルマネーは、企業と雇用契約のないフリーランスらへの報酬の支払いではすでに広がっている。会社員の給与の支払いだけ、安全基準を過度に厳しくすると、利便性を下げてしまう可能性もある。

アント上場「法に従えば結果」 中国人民銀・易総裁

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM278950X20C21A1000000

『【上海=張勇祥】中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は26日、延期になっているアリババ集団傘下の金融会社であるアント・グループの新規株式公開(IPO)について「法的手続きに従えば、結果に表れるだろう」との見解を示した。

世界経済フォーラム(WEF)主催のオンライン会合「ダボス・アジェンダ」で述べた。アントは2020年11月の上場を目指したが、当局の監督方針の変更を理由に延期を余儀なくされた。易氏の発言はIPO手続きの再開に含みを持たせる内容だが、一方で「消費者のプライバシー(保護)などでアントは問題がある」と指摘している。

「独占的な地位の乱用を避けることは重要だ」とも話し、早期の上場は見込みにくいとの考えをにじませた。中国のネット上ではIPOに前向きな論調の報道は相次ぎ削除の対象になっている。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)は26日、アントが生体認証を手掛ける米アイベリファイの売却を計画していると報じた。本業回帰を求める中国当局の意向に合致しているとの見方から、27日の香港市場ではアリババ株が3%近く上昇した。

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給与デジタル払い21年春解禁、銀行口座介さず 政府方針

給与デジタル払い21年春解禁、銀行口座介さず 政府方針
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF266MB0W1A120C2000000

 ※ 日本の場合、銀行口座を開設している人が、多数派だから、その流れは大きくは変わらんだろう…。

 ※ 外国人労働者(技能実習生、特に農林水産業分野での(ここは、票田だ)…。あとは、介護職か…)の大量導入を、睨んでの話しでもあるんだろう…。

 ※ 支持基盤(票田)から、「ご要望」が出たくさいな…。

 ※ 趨勢は、「老いていくアジア」だから、「争奪戦」になっている…。

 ※ そこを、少しでも有利に戦えるように…、という話しがあるような気がするな…。

『政府は今春に給与のデジタル払いを解禁する。企業は銀行口座を介さずに従業員のスマートフォンの決済アプリなどに振り込めるようになる。利用者は銀行からお金を引き出す手間がなくなる。デジタル払いが広がると、給与振り込みの口座を起点に預金を集める従来の銀行のビジネスモデルに影響をもたらす可能性もある。

日常の買い物ではQRコードなどによるキャッシュレス決済が広く普及している。サービスは金融庁に登録する資金移…

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政府は今春に給与のデジタル払いを解禁する。企業は銀行口座を介さずに従業員のスマートフォンの決済アプリなどに振り込めるようになる。利用者は銀行からお金を引き出す手間がなくなる。デジタル払いが広がると、給与振り込みの口座を起点に預金を集める従来の銀行のビジネスモデルに影響をもたらす可能性もある。

日常の買い物ではQRコードなどによるキャッシュレス決済が広く普及している。サービスは金融庁に登録する資金移動業者が担っている。給与については労働基準法が労働者保護の観点から遅れなどがないよう「通貨で直接、労働者に全額払うこと」を原則とし、例外的に銀行振り込みを認めてきた。免許制の銀行に比べ安全網が整っていない資金移動業者は対象外だった。

海外では銀行口座を介さない給与支払いの受け皿としてプリペイドカードの「ペイロールカード」が広がる。米調査会社によると、21年に550億ドル(約5兆7000億円)の給与がペイロールカードに振り込まれ、10年前と比べて2倍超になる見通しだ。

かねて日本でもデジタル払いの解禁を検討してきたが、安全性への懸念を訴える声があり、先送りが続いていた。給与は生活資金の土台になるため、資金移動業者が破綻した場合などの影響が大きく、連合などが反対してきた。

政府は安全基準をみたした企業に限ることで理解を得る方針だ。3月末にも労基法に基づく省令を改正し、資金移動業者も例外的に認める対象に加える。個人情報保護や資金保全などでの基準を定め、安全性を担保できる場合に限って解禁する。事業者には保証機関や保険会社と契約し、仮に破綻しても労働者への支払いが遅れないようにする仕組みの構築を求める。

本人確認の体制が十分な企業かどうかも基準とする。パスワードだけでなく利用者の携帯電話に確認コードを送るといった多要素認証の仕組みを導入する必要がある。月に1度は無料で現金化できるようにするといった条件も検討している。

給与の支払いが資金移動業者にうつれば、銀行のビジネスモデルが揺らぐとの見方がある。たとえば新卒社員は入社時に銀行口座を作り、そのまま利用し続ける人も少なくない。銀行口座を作らず、デジタルマネー支払いを選ぶ人が増えれば、銀行の顧客基盤が縮小する。「LINEペイ」や「楽天ペイ」といったスマホ決済業者にとっては、ビジネス拡大のチャンスが広がる可能性がある。

キャッシュレス推進協議会の調査によると、QRコードを月1回は利用したことがある人は20年9月に3000万人を超えた。18年12月の300万人超から10倍に達する。ポイントの還元の恩恵や支払いの簡便さを理由に、消費者を引き寄せている。新型コロナウイルス禍で「非接触」のキャッシュレス決済のニーズも高まっている。

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野崎浩成のアバター
野崎浩成
東洋大学 国際学部教授
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ひとこと解説 銀行口座が一般的でないアフリカの多くの国では、給与がデジタルウォレットに入金される仕組みが普通になっています。
日本は銀行口座の利便性があるので、どこまで普及するか疑問ではあります。
2021年1月26日 19:08いいね
56

小平龍四郎のアバター
小平龍四郎
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 会社がサラリーマンの給料を指定の銀行口座に振り込む「給振り」。銀行が個人マネーの受け皿の役割を担い、家計において大きな存在感を誇ることができた要因の1つは、この制度にあると思っています。証券会社がどんなに力をつけても超えられなかった銀行の壁も「給振り」でした。スマホアプリなどへの給与のデジタル払いが実現すれば、「銀行は本当に信頼されているのか」が試されることになります。複数の銀行口座に給料を振り込んでもらっているサラリーマンも少なくないと思います。いきなり銀行とのつながりを全て絶つことに抵抗はあっても、今後は1番信頼できる一行に絞って「第2振込先はアプリ」と考える人も出てくることでしょう。
2021年1月26日 18:32 (2021年1月26日 19:54更新)
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47

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高井宏章
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 この施策がどれだけデジタルマネーの普及を後押しできるかは、インセンティブの設計がカギになると思います。
デジタルマネーの運営事業者が、給与振り込み先として選んでくれた個人へポイントを付与したり、システムを導入する企業へのサポートしたりといった形でどれだけお金の流れを誘導できるか。

日本は銀行口座の開設が比較的容易です。スマホが事実上の決済手段となっている新興国や、口座を持たない移民労働者や出稼ぎ労働者が多い国と比べると、銀行の優位はなお大きいでしょう。
2021年1月26日 19:03いいね
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村山恵一のアバター
村山恵一
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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別の視点 「働き方」の多様化を促す効果を秘めた動きのように感じます。副業解禁の流れともあいまって「職」「就業機会」の姿はバラエティーが広がっています。報酬の支払われ方がデジタルになることで、個人がスキルや時間をさらに有効活用することにつながるかもしれません。もちろん安全面の備えが十分なされることが前提です。
2021年1月26日 18:43いいね
28

デジタル人民元に透ける中国政府の思惑

デジタル人民元に透ける中国政府の思惑
FTグローバル・チャイナ・エディター ジェームズ・キング
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ058MI0V00C21A1000000

 ※ なるほど、鋭い視点だ…。

 ※ 案外、この見方が正鵠かもしれんな…。

 ※ 中国国内市場に限っては、「スマホ決済」だろうが何だろうが、「デジタル人民元」で100%コントロールすることができるという考えか…。上位の階層の「人民元」そのものをコントロールするわけだからな…。

 ※ アリババのジャック・マーが姿を見せていないことも、この文脈から理解可能なのかもしれんな…。

『中国に古くから伝わる「兵法三十六計」に、敵に勝つ手段の1つとして「借刀殺人」という手法がある。自分の目的を達成するため他の人の力を利用するという策略だ。

中国政府が計画しているデジタル人民元の実用化は、この格好の事例だ。中国共産党は強力になった民間企業への支配を再び利かせる基盤づくりに、技術的進歩を「借用」しようとしているのだ。

デジタル人民元は既に中国の複数の都市で試験導入されており、2022年…

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・デジタル人民元は既に中国の複数の都市で試験導入されており、2022年の北京冬季五輪開催前に正式に実用化される予定だ。目的はいくつかある。最も明確なのは、世界で2番目の経済大国において完全なデジタル決済システムを先導することだ。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、デジタル金融の未来に向けた準備で中国は他の大国をリードしていると述べた。

・デジタル人民元にはアリババ集団の「支付宝(アリペイ)」と騰訊控股(テンセント)の「微信支付(ウィーチャットペイ)」を服従させる潜在力もある。両サービスへの脅威は明らかだ。デジタル人民元はアリペイやウィーチャットペイの運用基盤からは独立しており、銀行に口座を作ることで利用できる。

・中国金融業界のある幹部は「デジタル人民元はアリペイとウィーチャットペイにとって明確な競合だ」と話す。「中国政府はデジタル人民元を行政の力を高めるための道具とみており、テクノロジー企業とこの力を共有することを望んでいない」

・デジタル人民元は政府による監視能力の強化ももたらす。現在、中国の電子取引データの多くはアリババやテンセントが握っている。政府によるデジタル通貨が普及すれば、少なくとも理論的には、中央銀行である中国人民銀行が豊富な商業データを利用できるようになる。悪徳行為の取り締まりが進むほか、機敏な金融政策につながる可能性もある。

・リアルタイムの監視能力は重大な欠点にもなり得る。デジタル人民元は国際決済における米ドルの覇権を崩し得るという中国の一部のアナリストの主張は大げさだろう。中国がいずれ貿易相手国とデジタル人民元で取引する可能性はある一方、データの取り扱いに対する懸念がデジタル人民元の普及を妨げるということもありそうだ。

・米国やその他の西側諸国はプライバシーの問題を理由に、高速通信規格「5G」で華為技術(ファーウェイ)製品の採用に消極的な態度をとっている。自国経済のリアルタイム取引を中国の中央銀行に把握されるデジタル通貨を受け入れることに対して、5Gと同様に敏感になる可能性が高いとアナリストは指摘する。

・その観点ではデジタル人民元の展開は、中国と西側諸国の溝を深めることになるかもしれない。利用者のプライバシーは、デジタルドルとデジタルユーロの設計で重要な考慮すべき事項だが、現段階では今後の保護規定ははっきりしていない。

ジェームズ・キング氏
James Kynge 中国を中心にアジア情勢を25年以上にわたり取材するFTのグローバル・チャイナ・エディター。2016年に英財団が選ぶ金融分野のジャーナリスト・オブ・ザ・イヤーに。06年出版の「China Shakes the World」は19カ国語に翻訳された。香港駐在。
日経と英FTはアジアのテクノロジー情報に特化したニューズレター「#techAsia」を発行しています(日本語版の登録はこちらhttps://s.nikkei.com/techAsia)。新聞ではアジアBiz面向けに書き下ろしたコラムを月1回掲載します。

アリババ包囲網の深謀

アリババ包囲網の深謀
中国、デジタル人民元普及へ本腰 決済の仲介役は不要に?
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67910520W1A100C2EA1000

 ※ 昨日疲れて、貼れんかったものを貼っておく…。

 ※ この手の「デジタル通貨(デジタル人民元もその一つ)」に関する記事を読む場合、属する「階層」が異なる話しが、ごちゃごちゃになるんで、注意が必要だ…。

 ※ 1、まず「通貨」というものの話しの階層がある。
     定義は知らんが、その「機能」は押さえておくべきだ。
    (1)価値の確定
    (2)価値の運搬
    (3)価値の貯蔵
    (4)そして、これは経済の教科書には、あまり書かれていないが、実際には最も重要だ…。
     価値の「創造」

   2、次に、「デジタル通貨」というものの話しの階層がある。
    大きく分けて、2種類ある。
    (1)トークン型
    (2)口座型

   3、「ブロックチェーン」という話しの階層は、「デジタル通貨」のさらに上層の、「デジタル資産(ビットコイン、リブラなんか)」一般に関する、その「資産性」を支える、「耐改ざん性」に関する話しの階層だ…。
 「分散台帳方式だから、改ざんするのは、現実には「不可能」だ。」とか、論ずるわけだな…。

『中国政府がかつて保護していた巨大IT(情報技術)企業のアリババ集団や騰訊控股(テンセント)の事業拡大阻止に動き始めた。金融業にも手を伸ばし、既存の金融システムを脅かし出したからだ。こうしたなかでデジタル人民元がIT企業から決済事業を奪い、拡大に歯止めをかけるとの見方が浮上する。

中国金融当局は昨年12月26日、アリババ傘下の金融会社アント・グループを聴取し、規則に反した信用貸し付けや保険、資産運用…

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・中国金融当局は昨年12月26日、アリババ傘下の金融会社アント・グループを聴取し、規則に反した信用貸し付けや保険、資産運用などの金融業務を見直すよう求めた。アントはアリババのキャッシュレス決済サービスのアリペイを運営する。

「反独占を強化」

・これに先立ち、中国共産党・政府は18日に閉幕した中央経済工作会議で「独占に強く反対し、無秩序な資本拡張を防ぐ」との方針を決めていた。11月にはアントの株式上場を延期させている。

・アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏は10月、上海で開かれた金融会合で、規制強化の動きについて「昨日の手法で未来を管理できない」と反発していた。アリババはアリペイを使った消費者ローンに乗り出しており、人工知能(AI)による与信審査も手がける。中国政府はアントの上場延期でアリババをけん制し、その間にIT企業の膨張を抑える策を導入する狙いとみられる。

・当初、中国政府はアリババが始めたキャッシュレス決済を流通や金融を革新するテクノロジーとして保護し、都市部では現金が使われなくなるほどに浸透。電子決済のシェアはアリババのアリペイが55%、テンセントのウィーチャットペイが39%と2社の寡占状況を生んだ。新興企業や消費者も借り入れを銀行ではなく、IT企業の金融事業に頼るようになった。

・なかでも銀行の脅威となったのがアリババの投資ファンドだ。アリペイ型の電子決済では銀行口座などのお金をアリペイに移して使う。アリババは利用者が使い切れなかった資金を銀行に戻さずに、アリペイから投資できる「余額宝」というMMF(マネー・マーケット・ファンド)をつくった。解約はスマホで簡単にでき、戻された資金は再び支払いに使える。銀行預金より高い利回りで提供したため、アリペイの利用者は銀行口座から余額宝に資金を移した。

・国有銀行などを脅かし始めると、中国政府はIT企業の金融事業に対して徐々に規制を強め、急成長していたネットを媒介とする小口融資に網をかけた。銀行と同じように準備預金を中国人民銀行(中央銀行)へ積むことを義務付けた。

銀行・証券危うく

・金融当局の力の及ばないところでIT企業の金融事業が拡大すれば金融政策は効力を失い、既存の銀行・証券業も危うくなる。中国証券監督管理委員会の姚前・科技監管局長は12月に入り、IT企業に対し「デジタルサービス税の課税を検討すべきだ」と発言している。

・だがIT企業の力を一気にそぐことはリスクが大きい。スマホ決済は庶民の生活インフラになっており、過度に規制すれば小売業やネット通販など実体経済が落ち込む。中国政府がこの状況を変えるゲームチェンジャーとして期待するのがデジタル人民元だ。

・姚前氏は中国人民銀行デジタル通貨研究所長の時代に「デジタル通貨の決済では仲介機能に依存しなくとも済む」と主張していた。現段階の構想では、デジタル人民元の利用者は預金口座を持つ銀行にデジタル人民元口座(デジタルウォレット)を設定し、必要な額を換えて使う。スマホに入れたウォレットからデジタル人民元を相手側に直接支払うことができる。ネットを使わずにスマホを相手のスマホに近づける方法でも支払いが可能だ。アリペイのような仲介役の第三者の決済機関にお金を移す必要はない。これなら預金は銀行にとどまる。

・中国がデジタル人民元を導入すれば、直ちにアリペイとウィーチャットペイの牙城を崩すには至らないにしても、2社の寡占状況は変わるかもしれない。通貨を巡る政府と企業の攻防は世界各地で激しさを増している。アリババ帝国にも逆風が吹き始めている。

(編集委員 村山宏)

中国「デジタル人民元」構想について

野村資本市場研究所
北京事務所首席代表
関根栄一
2019年12月3日
https://www.fsa.go.jp/singi/chuukinken/siryou/1203nomuracap2.pdf

トランプ氏、アリペイなど中国アプリ禁止 大統領令署名

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN060LB0W1A100C2000000

『【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は5日、中国アリババ集団傘下の金融会社アント・グループが提供する決済アプリ「アリペイ」など中国アプリに関わる取引を米国内で禁じる大統領令に署名した。2月の実施を目指すとしているが、バイデン政権への交代で実現性は不透明だ。

対象はアリペイのほか、騰訊控股…

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・対象はアリペイのほか、騰訊控股(テンセント)が提供する決済サービスなど計8つのアプリやソフトウエア。米国企業はアプリなどを提供する中国企業との取引を禁じられる。45日後に発効するとしている。

・アプリは利用者の情報を収集しており、利用を認めれば米国人の個人情報が流出し、米国の安全保障の脅威になるためだとしている。

中国当局、アント投資先の撤退要求検討か ロイター報道

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM311U00R31C20A2000000

『【上海=松田直樹】ロイター通信は31日、アリババ集団傘下の金融会社アント・グループに対して、中国当局が一部の投資案件から撤退を求めるか検討を始めたと報じた。アントの数十社に上る投資案件が対象。当局は市場での不公平な競争環境を解消するため、調査を始めたという。

ロイター通信によると、当局は現時点ではアント側に具体的な指導はしてないという。アントを巡っては2020年12月26日に「企業統治が不健全」などの問題点を金融当局が指摘していた。アントは決済という本業回帰のため、金融持ち株会社設立などの改革案を早期に作成することが求められている。

アントの投資案件にはフィンテック企業のほか、中国のシェア自転車大手など幅広い分野の企業が含まれる。海外ではインドの決済大手などにも出資する。当局はこうした案件の見直しを求めるか検討しているとみられる。

アントは当局の監督方針の変更を理由に、20年11月に予定していた大型上場の延期を余儀なくされた。アリババに対しても当局は独占禁止法違反で調査を進めている。

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GPIF元幹部の水野氏、国連特使に任命

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN304Q20Q0A231C2000000

『【ニューヨーク=吉田圭織】国連のグテレス事務総長は30日、水野弘道氏を革新的金融と持続可能な投資に関する特使に任命した。水野氏は長年の官民両方の経験を生かし、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた投資を促す。2021年1月2日に就任する予定だ。

水野氏は世界最大規模の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)で2015年1月から20年3月末まで最高投資責任者(CI…

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・水野氏は世界最大規模の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)で2015年1月から20年3月末まで最高投資責任者(CIO)を務めていた。持続可能性などを重視した「ESG投資」を積極的に推進した実績で知られている。

・現在はESG運用を促す国連の責任投資原則(PRI)協会の理事を務め、今年4月には米電気自動車メーカー、テスラの社外取締役会と監査委員会にも加わった。

・同氏はこれまでも多数の気候変動関連の取り組みに参加してきた。気候変動リスクに対する金融機関の役割を提言する「気候金融賢人イニシアチブ」(CFLI)の創設メンバーであり、持続可能な開発のためのグローバル投資家(GISD)連合にも参加している。

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