焦点:中国の「デジタルシルクロード」、アジアで監視拡大の懸念

焦点:中国の「デジタルシルクロード」、アジアで監視拡大の懸念
https://www.epochtimes.jp/2022/09/118835.html

『[プノンペン 19日 トムソン・ロイター財団] – ドローンから身を隠すのは難しい。カンボジアの都市プノンペンにあるカジノ「ナガワールド」の外では、プラカードを掲げ、スローガンを叫ぶデモ隊の上空で、ドローンはかすかなうなりを上げながら、正義を求める発言者1人1人の頭上に静止している。

ナガコープが経営するホテル・カジノ複合施設が入ったガラス張りとクロムメッキの高層ビルの外で、数百人の労働者が、昨年解雇された従業員約400人の復職を要求してストライキを続けていた。武装した機動隊と監視カメラが、その様子をじっと見張っている。
「録画されていることは分かっているが、どうすることもできない。せいぜいドローンに向かって手を振るくらいだ」と語るのは、組合指導者のチヒム・シター氏(34)。シター氏は1月の抗議行動で十数人の仲間とともに逮捕され、9週間勾留された。

香港証券取引所に上場するナガコープは、12月に始まったストライキは違法であり、解雇はコロナ禍でのコスト削減を目指した「合意による別居計画」だったと述べた。

現地警察はこの従業員ストライキは違法で、公共の秩序と安全に対する脅威だと述べた。警察は一部のデモ参加者を「重大な治安の混乱を引き起こそうと扇動した」容疑で起訴した。

チヒム・シター氏をはじめとするカンボジアの人権活動家は、自分たちは絶えず監視されており、ソフトウェアや監視カメラ、ドローンがオンライン・オフラインを問わず、彼らの行動を全て追跡していると語る。

こうした技術の多くを提供しているのが中国で、「一帯一路(中国の広域経済圏構想)」インフラプロジェクトの一環として、大量のデジタル監視システムを各国政府に売り込んでいる。

習近平主席が「一帯一路」構想を立ち上げたのは2013年。中国の強みである豊富な資金とインフラ構築能力を活かして、アジアからアフリカ、ラテンアメリカへとまたがる「共通利益で結ばれた広範な共同体を構築」することが狙いだ。

プノンペンの地元メディアによる報道では、中国は新たな全国規模の監視システムの一環として、同市に1000台以上の監視カメラ(CCTV)を設置したとされる。

カンボジア政府のフェイ・サイファン報道官は、この技術が活動家や組合指導者らを標的として使用されていることを否定。トムソン・ロイター財団に対し「CCTVなどの監視用インフラは治安維持目的であり、犯罪や交通違反、その他の違法行為を取り締まるためのものだ」と述べた。

<強まる中国の影響>

当局が治安維持を理由に監視を正当化する一方で、人権団体は、監視用インフラは広く公に意見を求めないまま設置されることが多いと指摘。強力なデータ保護法がない状況では、プライバシー侵害や個人情報の分析(プロファイリング)、差別などの問題につながる可能性があると懸念する。

「一帯一路」構想の参加国は、中国で少数民族のウイグル族を弾圧するために使われているとされる人工知能(AI)ベースの顔認識システムなどの技術を、「スマート警察活動」や「スマートシティ」といった計画のために利用。ソーシャルメディアサイト監視のためのデジタルツールも使っている。

ワシントンを拠点とするシンクタンク「カーネギー国際平和財団(CEIP)」のスティーブン・フェルドスタイン上席研究員は「こうしたツールは、反体制派に対する追跡や威嚇、政敵の監視、政府への抗議行動の事前探知のための新たな可能性を生んでいる」と語る。

「独裁体制のもとでは、こうしたツールは明らかに抑圧を深刻化させる危険性がある」とフェルドスタイン氏は言う。AIを利用した中国の監視技術は50カ国以上の「一帯一路」参加国で展開されていると同氏は推測している。

中国の「一帯一路」構想の重要な柱が、いわゆる「デジタルシルクロード」。古代の交易路シルクロード沿いにある国々で、現代的な電気通信やデータインフラを構築しようという取り組みだ。

米シンクタンク「民主主義を守るための同盟」(ASD)の最近の報告書によると中国は、ハイテク企業による海底ケーブル敷設、データセンターや携帯電話の中継塔の建設に始まり、データと情報の流通管理のための中国のサイバー関連法やインターネット・ゲートウェイの模倣に至るまで、多岐にわたり関与しているという。

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ASDで最新技術を研究するリンゼイ・ゴーマン上席研究員は「遺伝的監視情報であれ、政治的見解や活動に関する情報であれ、中国がこうしたシステムを通じてデータを蓄積できるようになりかねないというリスクがある」と語る。

<「誰もが恐れている」>

軍事政権下のミャンマーでは昨年、民主的に選ばれた政権が軍部により覆され、抗議行動や反対派に対する流血の弾圧が始まった。中国企業はこの国でも、複数の都市において第4世代(4G)・第5世代(5G)ネットワークのほかに顔認識システムを展開している。

ミャンマー軍事政権は中国に似たサイバー法制を採用し、特定のウェブサイトへのアクセスを制限し、フェイスブックやツイッターといったソーシャルメディアを禁止している。
ミャンマー当局者は以前、顔認識システムは治安と「市民の安寧」を維持するために必要だとの見解を示していた。

だが、同国第2の都市マンダレーで政治犯への法的支援を行っているシュー弁護士(26、仮名)によれば、抗議活動参加者を標的としたCCTVや顔認識システムの活用を巡る報道で「恐怖感が増した」という。

「警察はCCTVの記録を法廷の証拠として提出するため、活動家にとって危険であることは分かっている」とシュー弁護士は語る。「投獄された活動家に面会するため刑務所に行く際は、マスクを着用するようにしていた。新型コロナを恐れているからではなく、顔を隠したいからだ」

同弁護士はなおも言った。「誰もがCCTVを怖がっている」

<常に監視下に>
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世界的にも、AI技術の台頭により大規模な監視システムが増殖中だ。顔認識システムや音声識別システムなどが、犯罪者の追跡や学生の出席確認といったさまざまな用途に用いられている。

「このような技術によって、政府による監視手法の性質や監視対象の選択は変化した」とフェルドスタイン氏は語る。

カンボジア当局は、中国がウェブサイトやSNSのブロックに使っているファイアウオールに似た全国規模のインターネット・ゲートウェイを構築している。非営利団体「カンボジア人権センター」のチャック・ソピープ氏は、このようなシステムには透明性がほとんどないと指摘する。

「収集したデータやその利用方法について、政府は何の情報も開示していない。こういった透明性の欠如には非常に問題がある」と同氏は語る。

「この種の技術の利用は市民の、特に政権を支持しない市民のプライバシーを侵害し、当局が批判的な声や反体制派を弾圧するための新たな手段となっている」

プノンペンでは労組指導者のチヒム・シター氏を中心とする抗議活動参加者らが対応を進めている。対面による会議を増やし、その際は携帯電話も電源を切る。仮想プライベートネットワーク(VPN)や暗号化されたチャットグループを使用し、ソーシャルメディアへの投稿を避けるようにしている。

「常時監視され追跡されているという感覚は、とても疲れる」とシター氏は言う。

「何をしても警察に筒抜けになる。恐ろしい」

(Rina Chandran記者 翻訳:エァクレーレン)』

中国と加盟交渉開始 デジタル貿易協定DEPA参加3カ国

中国と加盟交渉開始 デジタル貿易協定DEPA参加3カ国
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM187DW0Y2A810C2000000/

『【シンガポール=中野貴司】デジタル貿易に関する協定「デジタル経済パートナーシップ協定(DEPA)」に参加するシンガポール、チリ、ニュージーランドの3カ国は18日、中国と加盟に向けた交渉を始めると発表した。DEPAは人工知能(AI)やビッグデータなど先端分野の標準的なルール形成を目指しており、加盟が承認されれば中国のデジタル貿易分野での影響力が強まることになる。

中国は2021年11月にDEPAへの加盟を申請しており、3カ国は18日、中国と交渉にあたる作業部会の設置を発表した。作業部会の議長国を務めるチリを中心に3カ国は今後、中国の国内法や規制がDEPAのルールと整合的かどうかを審査する。

個人データ保護や国境を越えるデータの扱いなどの分野で、中国がDEPAの基準を満たせるかが焦点となる。シンガポールのガン・キムヨン貿易産業相は18日の声明で「シンガポールは中国の加盟申請を歓迎しており、作業部会の設置は喜ばしいことだ」と述べた。

DEPAの参加3カ国は、ブルネイと共に環太平洋経済連携協定(TPP)の原型をつくった実績があり、DEPAはアジア太平洋地域のデジタル貿易の標準ルールに育つ可能性がある。電子商取引などデジタル経済の市場規模は拡大し続けており、中国は加盟によって域内貿易での存在感を一段と高めたい考えだ。中国はTPPにも加盟申請している。

20年6月に3カ国が署名したDEPAには韓国も加盟申請しており、既に3カ国と参加に向けた交渉に入っている。』

暗号資産は有価証券か商品か 規制巡り論争白熱

暗号資産は有価証券か商品か 規制巡り論争白熱
Global Economics Trends 編集委員 小柳建彦
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK0239C0S2A800C2000000/

 ※ この辺の話しになると、もはや全くついていけない…。

 ※ オレが知っている「有価証券」は、「財産権を表章する証券で、その権利の移転・行使が証券でされることを必要とするもの。」というものだ…。

 ※ 全くの「紙ベース」のものの話しだな…。

 ※ 「老兵は、死なず。ただ、黙って消えゆくのみ…。」だな…。

『米国で暗号資産(仮想通貨)の規制のあり方を巡る議論が活発になってきた。政府や議会で検討が始まったにもかかわらず、米証券取引委員会(SEC)が7月下旬、独自の現行法解釈に基づいて捜査や告発などの法執行を強行する動きを見せたためだ。他の省庁・委員会や裁判所、議会を巻き込んだ論争が年末にかけて熱を帯びそうだ。

「コインベース・ショック」広がる

暗号資産交換業大手の米コインベースはSECとの対決姿勢を明確にしている=AP

SECは7月21日、暗号資産交換業大手の米コインベース・グローバルが扱う暗号資産のインサイダー取引で不正に利益を得たとして、同社の元従業員らを突然告発した。告発の中で、コインベースの取引プラットフォームに「上場」している暗号資産のうち7銘柄を個別具体的に「有価証券である」とSECが断定していたため、クリプト(暗号)業界に衝撃が走った。

これに対しコインベースは「我々のプラットフォームには『有価証券』は一つも上場していない」とすぐに声明をツイートした。「(21年4月の)我々の株式新規上場の審査の過程で、SEC自身が我々の実践している判断基準を確認していたはずだ」と、SECの一貫性の欠如を指摘した。

また同日、コインベースはSECが対応を義務付けられている「ルール整備の請願」手続きを活用し、請願書(Petition for Rulemaking – Digital Asset Securities Regulation)をSECに提出した。請願書では「どんな条件によってどのデジタル資産が有価証券に分類されるのか早急にルールを明確にすべきだ」と要求した。ルールが整理されないまま強権を発動するSECの姿勢を批判し、全面対決姿勢を明確にした。

SECの強行措置への反発は政府内からも起こった。

同じ21日、これまでビットコインなどの仮想通貨を金や穀物などと同様に「商品」の一種とみなして監督権限を行使してきた米商品先物取引委員会(CFTC)の委員が、異例のSEC批判の声明を出した。SECのインサイダー告発は、暗号資産の一部を有価証券として扱うという未確定のルールを、「執行を先行させることで既成事実化しようとする衝撃的な行為だ」と批判した(Statement of Commissioner Caroline Pham on SEC v. Wahi)。

その翌週、SECは個人のインサイダー取引だけでなく、未登録の「有価証券」を「上場」させている会社としてのコインベースの違法性についても捜査していると米ブルームバーグ通信が報道。「コインベース・ショック」はさらに広がった。

有価証券を一般人向けに売る場合、米証券法はSECへの発行登録と詳細な情報開示を義務付けている。また、有価証券の集中オークション型の取引仲介はSECに登録された「証券取引所」のみに許されると証券取引法は規定している。

仮にSECが、コインベースが違法に無登録で有価証券を扱っているとして告発に踏み切れば、米国籍のほぼ全ての暗号資産交換業者と、世の中で無数に出回っている「トークン」と呼ばれる非通貨型の暗号資産が未登録で違法状態にあることになり、業界全体が大混乱に陥る可能性がある。報道を受けてコインベースの株価は一時約2割急落した。

一部暗号資産の法的位置付けは曖昧

暗号資産の法的位置付けの問題は、元祖暗号資産のビットコインが2009年に登場して以来続いている。数ある暗号資産のうち金銭価値の媒体としての機能しかないビットコインやイーサ(イーサリアム・ブロックチェーン上で発行される仮想通貨)などの「通貨」的な暗号資産については、有価証券ではなく「商品」であり、CFTCが監督権限を持つとする判例法が、18年までにほぼ確立した。

一方、それ以外のトークンの位置付けの扱いは曖昧なままだ。

17~18年ごろ急増していたICO(仮想通貨技術を使った資金調達)で発行された「ユーティリティー(便益提供型)」トークンや、この1~2年で急増しているDAO(分散型自律組織)の組成のために発行される「ガバナンス(統治型)」トークンは、サービス利用権や事業の意思決定のための議決権、収益配分受領権などが付いた「スマートコントラクト」(プログラムとして自動履行される契約)の形になっている。買い手はこれらのトークンを「投資」目的を兼ねて買うことが多い。

SECは、「投資契約」の機能を持ったトークンは有価証券であり、証券法や証券取引法が適用されると主張してきた=ロイター

これらのトークンを巡ってSECは15年ごろから、もうけを狙う投資家向けに事業体が何らかのリターンを期待させる形で販売する「投資契約」の機能を持ったトークンは有価証券であり、証券法や証券取引法がそのまま適用されると繰り返し主張してきた。しかし、具体的にどんな権利や機能が付いていればそのトークンが「投資契約」になるのか、細かな条件は提示してこなかった。

このため、どのトークンが有価証券でどれが商品なのか、それぞれの交換所運営企業や、トークン発行の実質的な主体企業などが弁護士などに相談して勝手に判断せざるを得ない状況が続いてきた。それに対してSECは、いわば後出しジャンケンのように目についたトークンについて有価証券と断定し、告発などの権限を発動している。
SECの後出しジャンケンに批判の声

「当初、暗号資産を活用するスタートアップ企業と相談しながら規制の道筋を探っていたSECは、20年ごろから急に一貫性のない一方的な告発を実行するようになった」――。SECの暗号資産の扱いの変遷と現状の課題を分析した「The SEC, Digital Assets and Game Theory」と題する21年の論文で、米ニュージャージー州立大(ラトガース大)法科大学院のユリヤ・グスィーバ教授は最近のSECのやり方に危惧を表明した。

なかでも同教授がSECの「後出しジャンケン」の象徴に挙げたのが、暗号資産の国際送金サービスを手がけるスタートアップの米リップルを20年12月にSECが提訴した案件だ。

リップルは、独立したブロックチェーン「XRPレッジャー」上で発行された暗号資産である「XRP」を媒介に使って安くて速い国際送金サービスを主に銀行向けに提供する。XRPレッジャーを開発・運営するのは「XRPL Foundation」という非営利団体で、リップルはそのインフラの一利用者という立て付けになっている。

SECは、XRPレッジャーのもともとの開発者の一部がリップルを創業したことに着目。リップル自体が実質的なXRPの発行体で、事業の資金調達のために投資家向けにXRPを販売したので、これは未登録の有価証券だと主張した。その販売で不当に利益を得たとして会社と幹部らを提訴した。

リップル側は、XRPはビットコインやイーサ同様、金銭価値の媒介の機能しかない「仮想通貨」で、「商品」に当たると主張している。SECの告発よりも前に、元CFTC委員長のクリス・ジャンカルロ弁護士らが論文「Cryptocurrencies and US securities laws: beyond bitcoin and ether」で、XRPは何の契約関係も体現しておらず、SECが有価証券として扱う条件としている「投資契約」の要件を満たしていないと詳細に分析していた。「SECはXRPを有価証券扱いすべきではない」とわざわざクギを刺していた。しかしSECは提訴に踏み切った。

SECは「形式よりも(利益を目的に販売されているという)実態で投資契約であるかどうかを判断する」と言い始めており、裁判所がどちらの言い分を取るか予断を許さない。XRPは時価総額で10位以内に入る主要暗号資産の一つだけに、判決の影響は大きい。今秋までに審議を終え、判決が年内か年明けに出る。
米議会の法規制の審議は来年以降か

一方で司法判断に頼らずに暗号資産の規制体系を整備すべきだという声も多い。バイデン米大統領もその意見を共有しているようだ。
バイデン氏は3月に大統領令で、省庁の垣根を越えた包括的な規制・政策体系の立案を命じた=AP

バイデン氏は3月に大統領令(Executive Order on Ensuring Responsible Development of Digital Assets)で、デジタル資産を扱う消費者、投資家、企業活動を保護するための省庁の垣根を越えた包括的な規制・政策体系の立案を政府全体に命じた。

SECのコインベース告発の後に米ブルッキングス研究所が開いた討論会(The future of crypto regulation)でロスティン・ベナム現CFTC委員長は「有価証券か商品かの判断が必要なトークンが何百もある。判断基準は法律によって定められるべきで、(CFTCやSECなどの)規制当局はその運用に専念すべきだ」と、条件設定は議会の仕事であると強調した。

議会には21年以降、50本もの暗号資産規制関連法案が提出され百家争鳴状態だ。ただ、22年7月、有価証券の認定要件、DAOの法人認定制度、暗号資産の評価益・売買益への所得税上の扱いなど、多くの切り口から暗号資産のルールを定める意欲的な包括法案が超党派の議員らによって上院に提出された。「責任ある金融イノベーション」法案と名付けられ、今後の議会の議論のたたき台候補として有力視される。しかし、提出した上院議員自身が「まともな審議が始まるのは23年になってからだろう」と、立法プロセスのスピードについてはかなり悲観的な見通しを示している。

規制の枠組みを実定法できちんと固める規制のやり方が、すぐに実態に合わなくなったりイノベーションを阻害したりするリスクを指摘する声もある。

米ジョージタウン大学のクリス・ブラマー教授と米バンダービルト大学のイェシャ・ヤダフ教授は「Fintech and the Innovation Trilemma」と題する19年の論文で、「規制当局が、①明確なルールを設定し、②市場の健全性を維持し、③金融サービスのイノベーションを振興しようとすると、どれか2つしか実現できない」という法則があると指摘し、変化の激しいフィンテックを包含する規制体系整備の難しさを論証した。

SECのやや強引な「法施行」と裁判の積み重ねによる判例法でデジタル有価証券の要件が固まっていくのか、それとも政府や議会のルール整備がスピードアップするのか、現時点では読みにくい。いずれにしても大部分の暗号資産について、ほとんど何も明確な法規制がないという状態が長くは続かないことだけは確かだろう。
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【記事中の参照URL】
■Petition for Rulemaking – Digital Asset Securities Regulation(https://www.sec.gov/rules/petitions/2022/petn4-789.pdf)
■Statement of Commissioner Caroline Pham on SEC v. Wahi(https://www.cftc.gov/PressRoom/SpeechesTestimony/phamstatement072122)
■The SEC, Digital Assets and Game Theory(https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3806116)
■Cryptocurrencies and US securities laws: beyond bitcoin and ether(https://www.iflr.com/article/2a644yk131snh9bzqpou8/cryptocurrencies-and-us-securities-laws-beyond-bitcoin-and-ether)
■Executive Order on Ensuring Responsible Development of Digital Assets(https://www.whitehouse.gov/briefing-room/presidential-actions/2022/03/09/executive-order-on-ensuring-responsible-development-of-digital-assets/)
■The future of crypto regulation(https://www.brookings.edu/events/the-future-of-crypto-regulation/)
■Fintech and the Innovation Trilemma(https://www.law.georgetown.edu/georgetown-law-journal/wp-content/uploads/sites/26/2019/02/1Fintech-and-the-Innovation-Trilemma.pdf)』

話題のNFTって何? 知っておきたい基礎知識を解説

話題のNFTって何? 知っておきたい基礎知識を解説
https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20220721_01

『最近、何かと話題になっている「NFT」。「NFTアートが75億円で落札された」などというニュースが世間をにぎわせ、市場が拡大している一方、その本質をきちんと理解できていない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、『NFTの教科書』の編著者で弁護士の増田雅史さんに、NFTとはそもそも何なのか、今、話題となっている理由をうかがいました。

お話を聞いた人

増田 雅史(ますだ・まさふみ)さん

弁護士・ニューヨーク州弁護士(森・濱田松本法律事務所)。スタンフォード大学ロースクール卒。理系から転じて弁護士となり、IT・デジタル関連のあらゆる法的問題を一貫して手掛け、業種を問わず数多くの案件に関与。特にゲームおよびウェブサービスへの豊富なアドバイスの経験を有する。金融庁でのブロックチェーン関連法制の立案経験もあり、コンテンツ分野、ブロックチェーン分野の双方に通じる。

目次

そもそもNFTとはどのようなもの?
    NFTはどのような背景から生まれたの?
今、NFTが注目されている理由は?
    さまざまな分野で活用されるNFT
    NFTをもつことのベネフィットは?

そもそもNFTとはどのようなもの?

NFTとはそもそもどのようなものなのでしょうか。「電子データの正当性を証明するハンコのようなもの」「デジタルデータの所有を可能にする技術」など、世間ではさまざまな説明がされています。ただ、増田さんは「NFTは今までにない新しい概念なので、一言で説明するのは非常に難しい。一言で説明しようとすると、かえって大事なポイントが抜けおちてしまうことがあります」と言います。

そこで、まずは基本に戻り、言葉の意味から考えていきましょう。

NFTは、「Non-Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「非代替性トークン」となります。

「トークンとはゲームセンターのメダルや引換券のように、お金の代わりになる印のようなもののこと。これをデジタル形式で発行した『デジタルトークン』が、単に『トークン』と呼ばれることが増えました。ビットコインのような暗号資産もNFTも、ブロックチェーンという技術を使ったデジタルトークンです。ただ、ビットコインが無個性なトークン、つまりFungible Token(代替性トークン)であるのに対し、NFTはこれと大きく異なります」と増田さんは言います。

NFTはブロックチェーン技術を使っていること、そして「非代替性」という言葉が重要なキーワードといえそうです。

増田さん

「非代替性とは、他と取り替えがきかないということです。例えば、ビットコインには個性がありません。Aさんがもっている1ビットコインとBさんがもっている1ビットコインには違いがありません。

ですから、お互いの1ビットコインを取り替えても、何の問題もないのです。ところが、Aさんが持っている車とBさんが持っている車は、たとえ同じ車種でも、交換しても同じだということはありませんよね。それぞれ異なる“固有なモノ”だからです。このようにNFTは、それぞれ1点ものとして、代替することができないデジタルトークンなのです」

そもそもNFTとはどのようなもの?

このような特徴をもつNFT を活用すれば、ピカソの絵や有名選手のサイン入りボールのような、唯一無二の価値をもつデジタル資産をつくりだし、流通させることができるというわけです。まずはこの点が、NFTのもっとも画期的な点といえるでしょう。

増田さん

「NFTは、デジタルの世界に大きな革命をもたらす可能性を秘めています。そのため、現在ではさまざまな企業がNFTを活用して新しいビジネスはできないか、イノベーションを起こせないかと試行錯誤をしているのです」

ブロックチェーン

暗号資産を扱う基盤技術として開発された取引履歴をまとめた台帳のようなもの。インターネットに接続した複数のコンピューターで、ブロック単位の記録をチェーンのようにつないで記録します。典型的なパブリックブロックチェーンの場合、管理者がおらず、不特定多数の人が取り引きの正当性を検証するため、改ざんが極めて困難だといわれています。
NFTはどのような背景から生まれたの?

現在、さまざまな分野から大きな注目が集まっているNFTですが、もともとは明確な目的があって開発されたものではないと、増田さんは言います。

増田さん

「ブロックチェーン技術を社会に応用し、活用する流れのなかで、自然発生的に生まれたようなところがあります。その先駆けの一つが、2017年11月にリリースされた『Crypto Kitties』というゲームです。このゲームでは、ブロックチェーン技術によって架空の猫のキャラクターをNFT化し、個性を与えました。その結果、珍しい個性の猫のキャラを集めようと売買する人や、売買目的でゲームのなかで猫を育てる人が現れました。現在の典型的なNFTの多くは、ほぼこのゲームのNFTのために作られた技術仕様が土台になっています」

ゲームがきっかけで注目され始めたNFTですが、その時点では世間的な認知度は高くはなかったようです。

増田さん

「『Crypto Kitties』が話題になったのはあくまで一部のブロックチェーンに詳しい人の間での出来事でした。NFTが一般の人から大きな注目を集めるようになったきっかけは、やはりアートの世界で使われるようになってからでしょう。とりわけデジタルアーティストBeeple氏のNFT作品『Everydays-The First 5000days』のNFTが、2021年3月にオークションで約75億円もの高価格で落札されたとのニュースのインパクトは、非常に大きかったと思います」』

『デジタルアートはこれまで、簡単にコピーされてしまうため、マネタイズが難しいという問題がありました。これを解決したといわれているのがNFTです。NFTとひもづけて販売することで、デジタルアートをあたかもリアルな絵画のように、一点モノや限定品として売ることが可能になったのです。

増田さん

「それも中抜きなしに、作品を世界中に直接売ることができるわけですから、デジタルアート作家にとっては福音だったと思います。その後、日本でも多くのアーティストがNFTに参入するようになったのは当然の流れです。昨年、せきぐちあいみさんのVRアート作品が約1,300万円で落札されましたが、このようなことはNFTなしには考えられなかったことです。NFTがクリエイターに大きな収益をもたらし、デジタルアートの活性化につながるなら、それは大変意義あることだと思います」

NFTはスマートコントラクトを活用することで、転売などの2次流通時の手数料や取引数を制限し、製作者の収益になるような設定もできるといわれています。そのため、例えば音楽家が、自分の曲を聴くことができる人数を限定し、希少性のあるものとして流通させ、資産価値を上げていくようなこともできる可能性があるのです。

スマートコントラクト

ブロックチェーン上においてさまざまな契約を自動的に行える仕組みのこと。イーサリアムなどの多くのブロックチェーンでスマートコントラクトの仕組みを利用することができます。(※ コントラクトとは、「契約」のこと)

イーサリアム

ブロックチェーンの一つで、スマートコントラクト機能をもつ。多くのNFTはイーサリアム上で発行されている。

さまざまな分野で活用されるNFT

デジタルデータをあたかも「モノ」のように扱えるNFTは、アートだけでなくスポーツやファッション、音楽やゲームといった幅広い分野での活用が進んでいて、年々、参入する企業が増えています。2018年には約40億円ほどだった市場が2019年には約140億円、2020年には約340億円、2021年9月時点では約1.5兆円にまで急成長しています。

さまざまな分野で活用されるNFT

参照:https://nonfungible.com/

なかでももっとも盛りあがっているのが、「コレクティブル」と呼ばれる保有や収集を目的としたNFTです。イーサリアムにおける最初のコレクティブルNFTといわれるピクセルアート「CryptoPunks」は、その歴史的価値と希少性から、ものによっては数百万ドルもの価値で取り引きされてきています。

NFTをもつことのベネフィットが注目されるように

増田さん

「海外でのコレクションとしてのNFTの盛り上がりは、莫大な暗号資産をもっている人の道楽的な面があります。投機的な思惑で購入している方も多く、マネーゲームの側面もありました。しかし、今年に入ってから、そのような流れが変わりつつあります。NFTを保有することのベネフィットやユーティリティーに目を向ける人が増え、そのような要素を前面に出したNFTも増えてきています」

例えば、Yuga Labsという会社が発行している『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』という猿をモチーフにしたNFTは、購入すると保有者が参加するクローズドなコミュニティに参加できます。最近では、アメリカの現代アーティストのトム・サックスが、自分が展開しているNFTを持っている人に、ナイキとコラボした新しいスニーカーを無償提供する、という出来事もありました。

増田さん

「今後はNFTを購入した人が特別なコミュニティーに参加できたり、あるアーティストのNFTを買うと、優先的にコンサートの抽選券がもらえたり、限定アイテムが買えたり。そのような形で、NFTを通じて何らかのベネフィットを提供し、ファンコミュニティの価値を高めていくようなサービスが増えていくでしょう」

NFTによって今までにない価値をつくりあげ、流通させることで、新しい経済圏をつくる。まずはそのようなかたちで、NFTを活用したビジネスモデルが普及していきそうです。

NFTの関連コンテンツ
メタバース

スポーツやエンターテインメント、コミュニケーション、ECなどさまざまな分野で活用が進む「メタバース」。ソフトバンクのメタバースに関する記事などをまとめています。詳しくはこちら

バスケNFT  』

北朝鮮、資金調達・洗浄にNFT利用 規制の抜け穴突く

北朝鮮、資金調達・洗浄にNFT利用 規制の抜け穴突く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0516L0V00C22A8000000/

『【ニューヨーク=白岩ひおな、吉田圭織】北朝鮮がNFT(非代替性トークン)を利用し、暗号資産(仮想通貨)を不正奪取する資金調達やマネーロンダリング(資金洗浄)を進めている実態が明らかになった。国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の状況を調べる専門家パネルが報告した。北朝鮮は得た資金を核開発などに開発にあてているとみられる。

専門家パネルがまとめた中間報告書案は、北朝鮮の偵察総局傘下のハッカー集団「ラザルスグループ」が、2022年1~7月にサイバー攻撃でイーサリアムやUSDコイン(USDC)など数億ドル相当の仮想通貨を盗み取ったと結論づけた。

専門家パネルは北朝鮮系のハッカー集団が、サイバー攻撃の標的を銀行などから仮想通貨を扱う企業に移していると分析している。北朝鮮が目を付けたのがNFTだ。NFTはオンライン上のデジタルアートなどのデータに固有のIDを持たせて唯一無二であることを証明する仕組み。誰でも作成でき、専用の取引市場「NFTマーケットプレイス」に出品して売買できる。

3月下旬にはラザルスが、人気のNFTゲームの「アクシー・インフィニティ」のネットワークにサイバー攻撃を仕掛け、約6億2000万ドル(約820億円)の仮想通貨を不正に奪い取った。ゲーム内の取引の仕組みを手掛けるサービス会社のネットワークが攻撃の標的となった。

NFTは若者を中心に急速に広まっている。米調査会社の推計では、21年の世界市場は113億ドルまで成長した。30年にかけて年間の平均成長率は30%を超え、2319億ドルの市場に拡大するとの予想もある。

専門家パネルは、「北朝鮮が資金調達と資金洗浄の両方で、規制が緩いNFTの仕組みを利用するケースが増えている」と指摘する。米会計会社のアイズナーアンパーは「デジタルアートを出品し、匿名口座を通じて仮想通貨で作品を買い戻すことで資金洗浄などに利用される可能性がある」と警告する。

北朝鮮は制裁逃れを続けながら、核実験に向けた準備を進めている。1日からニューヨークの国連本部で開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議では、各国から懸念が相次いだ。ブリンケン米国務長官は「北朝鮮は違法な核開発を拡大し地域への挑発を続けている」と非難した。北朝鮮は03年にNPT脱退を宣言している。グテレス国連事務総長も「北朝鮮による核実験は容認できない」と強調した。
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

北朝鮮はこれまでもオークションなどを通じて資金洗浄を行ってきたが、それがNFTになった。他の仕組みで規制が厳しくなれば、新たな資金取引の仕組みを取り込み、それを資金洗浄に使っていく。それにしても、北朝鮮のこうした最先端の技術に対する感度の高さには改めて驚く。それだけ必死だということなのだろう。
2022
年8月6日 12:53 』

中国、9月にデータ海外持ち出し規則を施行

中国、9月にデータ海外持ち出し規則を施行
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM07BHQ0X00C22A7000000/

『【北京=多部田俊輔】中国政府は7日、データの海外への持ち出しに関する規則「データ海外越境安全評価弁法」を9月1日に施行すると発表した。10万人以上の個人情報を持ち出す場合、国家の安全を損なう恐れがないかなどの審査を義務付けた。米国との対立を受け、国や企業の競争力を左右するデータの囲い込みを狙う。

当局による審査の対象となったのは、通信や金融、交通などの重要情報を扱うインフラ運営者や100万人以上の個人情報を扱う事業者、前年の1月1日から累計で10万人以上の個人情報を持ち出す事業者、1万人以上の指紋などの「センシティブ個人情報」を持ち出す事業者。

企業側はデータを持ち出す目的や安全に持ち出す仕組み、持ち出す国の法規などを当局に伝え、当局は漏洩などのリスクを審査する。中国とデータを巡って対立すれば、持ち出しに影響が出る恐れがある。

習近平(シー・ジンピン)指導部はデータ統制を強化しており、2017年にインターネット安全法(サイバーセキュリティー法)、21年にデータ安全法(データセキュリティー法)と個人情報保護法を次々と施行した。新たな規則はこれら「データ3法」に基づく。

データを巡っては、米テスラの車両が収集したデータが海外に持ち出される疑いがあるとして、人民解放軍がテスラ車の利用を制限している。中国配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディ)も、中国当局から情報流出などを懸念する声があがり、米国上場の廃止を決めた。』

データ流通網、中国・ロシア外し 日米韓などで枠組み

データ流通網、中国・ロシア外し 日米韓などで枠組み
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA063OG0W2A500C2000000/

『日本や米国、韓国、台湾など7カ国・地域は、個人データの移転ルールを現在のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の枠組みから独立させることで合意した。

APECにはロシアと中国が加盟しており、データが流れることへの懸念があった。中ロを外し、一定の信頼関係のある国・地域の枠組みを新たにつくり、APEC非加盟の南米などにも広げる。

見直すことで合意したのはAPECの「越境プライバシールール(CBPR)」と呼ばれる枠組み。企業は個人情報の取り扱いで各国の規制に対応する必要があり、国境をまたぐ移転は手続きが多くて負担も重い。

CBPRはAPECがつくった統一基準で、認証を受ければAPECの加盟国・地域間でデータを円滑に移せるようになり、ビジネスを展開しやすくなる。

CBPRには日米韓やカナダ、台湾、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、メキシコの9カ国・地域が参加している。そのうちオーストラリアとメキシコをのぞく7カ国・地域がCBPRを土台に新たに「グローバルCBPR」という枠組みを立ち上げることで合意した。

APECから独立した枠組みにし、APEC加盟国以外の参加も積極的に受け入れる。

CBPRを巡っては、米国が数年前からブラジルなどの非APEC国に拡大したい意向を水面下で示し、2020年6月に枠組みを独立させることを提案していた。

日本も19年に「信頼ある自由なデータ流通(DFFT)」という理念を打ち出し、信頼関係のある国同士でデータを行き来させる環境を目指している。ロシアや中国がいる場でデータ流通の枠組みづくりを進めることは限界にきているとの認識もあり、米国と足並みがそろった。

7カ国・地域は既存のCBPRをベースにし、新たな企業認証システムを確立する。CBPRの加盟は9カ国・地域と伸び悩んでいた。今後、新たな枠組みのもとでブラジルや、欧州連合(EU)を離脱した英国などがメンバーに加われば、EUにならぶ新たなデータ流通の枠組みに育つ可能性がある。

今回の動きは7カ国・地域が独自に進めたもので、APECは関与していない。当面は既存のAPECのCBPRと、新たな枠組みが併存した状態になる可能性が高い。APECとの調整も今後の課題になる。

経済のデジタル化が進むなかで、個人データなどを営業活動や商品開発に活用することが一般的になっている。ネット通販の決済情報を基にしたデジタル広告や、車の走行データを使った自動運転技術の開発などが進んでいる。

国家主導でデータ管理を強化する中国や、ウクライナに侵攻したロシアなど、データを巡る考え方が違ったり、信頼関係が強固でなかったりする国に個人情報が流れることにはリスクも伴う。

国の競争力にも影響するデータについて、安全に流通させる仕組みがいっそう重要になっており、今回の枠組み見直しにつながった。

CBPRはデータを使ったビジネスの振興をはかりたい米国が主導してきた。EUも個人のプライバシー保護を強化するため一般データ保護規則(GDPR)を導入している。官民ともにデータ活用に積極的な米国と欧州では温度差もある。

こうした枠組みの存在は、インターネットという大きな一つの空間の中に、価値観が異なる勢力ごとにデータ経済圏が形成される一つの事例とも言える。

(デジタル政策エディター 八十島綾平)

【関連記事】
・米、23年のAPEC議長国に 貿易・ハイテクで連携
・[社説]個人データの保護を強めよう
・米EU、個人データの移転ルールで基本合意 

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

今のインターネットは情報の再生産に力を入れているが、情報管理についてずさんに行われているといわざるを得ない。

とくにプライバシー情報について業者が好き放題に手に入れ莫大な利益を稼いでいる。情報管理のルール化が求められている。

今回のことは中露に対処する措置だけにすべきではない。重要なのはルールを明確化し、管理者が誰なのか、どういう法律が適用されるか、違反した場合の罰則はどうなるか、一つずつ課題をクリアしていくべきである

2022年5月16日 7:10』

ウクライナは死んだロシア人の顔をスキャンし、母親に連絡している

ウクライナは死んだロシア人の顔をスキャンし、母親に連絡している
https://www-washingtonpost-com.translate.goog/technology/2022/04/15/ukraine-facial-recognition-warfare/?_x_tr_sl=auto&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja

 ※ こうなって来ると、「結末」がどういうことになるのか、全く分からんな…。

 ※ チェチェンの時は、確かに「兵士の母の会」の影響力は、絶大なものだったらしいが…。

 ※ 「遺体袋」とか、「棺桶」とかの「ブツ」では無く、「デジタル・データ」「スキャン画像」だからな…。どれほどのインパクトを、与えるものなのか…。

 ※ 「デジタル・データ」は、いかようにでも「加工」可能なわけで、その「真偽の判定」も、非常に困難だ…。

 ※ そういうものが、どの程度「人の認知・行動」に影響を与えるものなのか…。

 ※ いずれにせよ、今回のこの「戦争」は、登場した兵器のことや、取られた「戦術」のこと、「プロパガンダ合戦」のことなんかを見ると、全く「新しい段階」に突入している…、という感じだな…。

『(※ 翻訳は、Google翻訳)

ウクライナ当局は、顔認識ソフトウェアの使用が残忍な戦争を終わらせるのに役立つ可能性があると述べています。しかし、一部の専門家はそれを「古典的な心理戦」と呼び、恐ろしい前例を作っています。
ドリュー・ハーウェル
今日の 午前5時EDT

ウクライナ軍が3月31日にキーウの外でロシアの陣地を制圧した後、ウクライナの軍人が死んだロシア兵の写真を撮る。(Vadim Ghirda / AP)

ウクライナの当局者は、モスクワの侵略が始まってから50日間で、死んだまたは捕らえられたロシアの兵士に対して8,600回以上の顔認識検索を実行しました。スキャンを使用して遺体を特定し、この技術の最も恐ろしいアプリケーションの1つである可能性のある数百人の家族に連絡しました。現在まで。

あなたは電報を使っていますか?ウクライナでのロシアの戦争に関する最新情報については、私たちのチャンネルを購読してください。

ウクライナ政府からの指示を受けたハッカーと活動家のボランティア部隊であるこの国のIT軍は、これらの身分証明書を使用して、放棄された死体の写真を送るなど、582人のロシア人の死を家族に知らせたと述べています。

ウクライナ人は、ロシア国内の異議をかき立て、他の戦闘機を思いとどまらせ、壊滅的な戦争の終結を早めるための残忍で効果的な方法として、米国の技術会社ClearviewAIの顔スキャンソフトウェアの使用を支持しています。

しかし、一部の軍事および技術アナリストは、戦略が裏目に出て、クレムリンの戦闘機の運転手から数千マイル離れている可能性のある母親に向けられたショックキャンペーンに対する怒りを煽る可能性があることを心配しています。
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ロンドンの監視研究者であるステファニー・ヘア氏は、西側のウクライナとの連帯は、家族の悲しみを利用するように設計されたそのような急進的な行為を支持することを誘惑していると述べた。しかし、兵士の両親と連絡を取ることは「古典的な心理戦」であり、将来の紛争の危険な新しい基準を設定する可能性があると彼女は述べた。

「もしロシアの兵士がウクライナ人の母親とこれをしているのなら、 『ああ、私の神よ、それは野蛮だ』と言うかもしれません」と彼女は言った。「そしてそれは実際に機能していますか?それとも、「これらの無法で残酷なウクライナ人を見て、私たちの少年たちにこれをしているのですか?」」

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアの戦争がウクライナにとって何を意味するのかを効果的に世界に示しました。しかし、ロシア国内では、話は異なります。(ビデオ:ルイス・ベラルデ/ワシントン・ポスト)

ウクライナの創設者たちに対するロシアの戦争として、不吉なレトリックが台頭する

ClearviewAIの最高経営責任者であるHoanTon-That氏は、ウクライナの5つの政府機関の340人以上の職員が、このツールを使用して、いつでも無料で顔認識検索を実行できるようになったとワシントンポスト紙に語った。

Clearviewの従業員は現在、毎週、時には毎日、Zoomを介して、アクセスを取得しようとしている新しい警察や軍関係者とのトレーニングコールを開催しています。トン-ウクライナ人が家族の写真、ソーシャルメディアの投稿、関係の詳細など、1回の死体スキャンから収集できるデータの量を目撃したとき、それはいくつかの「ああ、すごい」瞬間を語りました。

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そのうちのいくつかは、戦場で顔をスキャンするためにClearviewのモバイルアプリを使用していると彼は言いました。他の人々は、チェックポイントに駐留している間、またはパトロール中に外に出ている間に訓練のためにログインしました。彼らの顔の後ろに夜空が見えます。

「彼らはとても熱心です」とトン・ザットは言いました。「彼らのエネルギーは本当に高いです。彼らは、すべての電話で勝つと言っています。」

トン・ザット氏によると、同社は先月、ロシアのプロパガンダが、そこに捕らえられた兵士が俳優や詐欺師であると主張しているのを見た後、ウクライナ国防省にサービスを提供した。

このシステムは主に、米国の警察官や連邦捜査官が、ソーシャルメディアや公共インターネットから撮影した200億枚の画像のデータベースで、容疑者や目撃者の写真が他の写真と一致するかどうかを確認するために使用されていました。

しかし、データベースの約10%は、ロシア最大のソーシャルネットワークであるVKとして知られるVKontakteからのものであり、戦場でのスキャンに役立つ可能性のあるツールになっているとTon-That氏は述べています。

ロシアの戦死者は、誰も取り残されないというスローガンを信じています

Clearviewは、ウクライナの3つの機関(国家警察、国防省、および会社に機密保持を要求した3番目の機関)からのPostメールと共有し、ソフトウェアが使用されていることを確認しました。これらの機関とIT軍の職員は、これ以上のコメントを拒否したか、コメントの要求に応じなかった。Clearviewは、 現在ソフトウェアを使用していると述べた他の2つのウクライナの機関を特定することを拒否しました。
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ClearviewがThePostと共有した電子メールの中で、国防省の代表は、死んだ兵士の顔の写真をスキャンしてClearviewをテストし、ツールがロシア人のVKおよびInstagramアカウントへのリンクを返したときに「喜んで驚いた」と述べました。

軍の励ましで、他の機関も技術をテストした、とトン・ザットは言った。国家警察当局者は、ポストと共有された電子メールで、ハリコフで見つかった身元不明の遺体の顔を頭を陥没させてスキャンし、支持者と一緒に写真を撮られた32歳の男性のVKプロファイルを指摘したと述べたハリコフ人民共和国、分離主義者グループの。

Ton-That氏によると、ウクライナの機関はこのアプリを使用して、軍事検問所にいる人々の身元を確認し、ウクライナ人がロシアの侵入者または妨害者の可能性があるかどうかを確認しました。彼は、システムが特定されることを恐れてロシアの兵士が戦争犯罪を犯すことを思いとどまらせることができると主張し、ウクライナ人は安全のために逃げるウクライナ難民とそのホストの身元を確認するためにツールを使用することを検討していると述べた。
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しかし、家族に彼らの愛する人の死を知らせるという当局者の戦略は、彼らが説得したいと思っていたのと同じロシア人を怒らせるかもしれないという懸念を引き起こしました。ある国家安全保障専門家は、捕虜となったロシアの兵士とのニュース会議の開催や捕虜を示すソーシャルメディアの写真やビデオへの投稿など、他のウクライナの行動は、ロシア国内では歓迎された真実への暴露としてではなく、敵による屈辱として見られていると述べた。

ウクライナが反プーチン反対意見をまき散らすことを望んでいる残忍なオンラインキャンペーンは、ジュネーブ条約に違反する可能性があります

IT陸軍が今月テレグラムに投稿したビデオは、グループがロシアの兵士の親戚との会話として特徴づけたものの断片を示しました。あるチャットでは、ロシアの兵士の血まみれの顔の写真を送られた誰かが、「それはフォトショップです!これはできません。」映像によると、送信者は次のように返信しました。「これは、人々を戦争に送るときに起こることです。」

別の会話では、見知らぬ人がロシア人の母親に、息子が死んだというメッセージを、土の中の男の体を示す写真と一緒に送った。顔をしかめ、口を大きく開いた。受信者は、送信者が男の軍事文書を持っている手袋をはめた手を示す別の写真を渡す前に、彼ではないと言って不信感を持って応答しました。
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“なぜあなたはこれをやっている?” 受信者が返信しました。「私を死なせたいですか?私はもう生きていません。あなたはこれを楽しんでいるに違いありません。」

見知らぬ人は、若い男性がすでに何千人も死んでいると答えました。これが「この狂気をすべて止める唯一の方法」だと送信者は書いています。「あと何人死ななければならないの?」

ポストは独立して会話を確認することができず、母親に連絡する試みは失敗しました。しかし、同じビデオの他の要素は、ロシアの兵士の名前と一緒にClearviewの顔認識検索インターフェースを示しています。1つのクリップで、1つの死体の顔を検索すると、ビーチに立って撮影された男性のVKプロファイルが明らかになります。オンラインのままの男性のプロフィールは、彼がロシア軍、フィットネス、釣り、バーベキューに専念するオンライングループをフォローしたことを示しています。

4,000通の手紙と4時間の睡眠:ウクライナの指導者がデジタル戦争を行う

ウクライナは、死体をスキャンするだけでなく、顔認識を使用して、ウクライナの家や店先を略奪するカメラに捕まったロシアの兵士を特定していると、ウクライナのデジタルトランスフォーメーション省の関係者はポストに語った。
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その省の長であるミハイロ・フェドロフは今月、ツイッターとインスタグラムで、ベラルーシの郵便局からロシア東部の自宅に数百ポンドの略奪された服を輸送したと彼が言った男性の名前、出身地、個人写真を共有した。「私たちの技術はそれらすべてを見つけるでしょう」と彼は書いています。

匿名を条件に話をした代理店の関係者は、このシステムを使用して、国内に拘留された人々を特定し、ソーシャルメディアで「連絡先の範囲」などの疑わしい点がないかどうかを確認したと語った。関係者は、ClearviewがThe Postと共有した電子メールで、最初の数週間で1,000を超えるそのような検索が実行されたと述べました。

一部のアナリストは、ウクライナが高度な技術を使用して、ロシアのより基本的な軍事装備との対比を描いたり、恐ろしいロシアの攻撃によって傷つけられた紛争で人道的な使用を追求したりできると述べた。
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しかし、顔認識の検索結果は不完全であり、一部の専門家は、誤認が子供が死んだと言われる間違った人につながる可能性があること、または戦争の狂乱の中で生と死の違いを意味する可能性があることを心配しています。デジタル著作権グループであるPrivacyInternationalは、Clearviewに対し、ウクライナでの作業を終了するよう求め、「民間人を兵士と間違えるなど、潜在的な結果は容認できないほどひどいものになるだろう」と述べた。(Ton-それは、深刻な「顔の損傷」の場合を含めて、Clearviewの検索ツールが正確であると言っています。)

顔認識会社のClearviewAIは、法執行機関を超えた大規模な拡大を求めていると投資家に伝えています

米軍は、アフガニスタン戦争中の人々の指紋、目のスキャン、顔写真を収集するために生体認証スキャナーを使用し、同盟国の確認と脅威の特定に役立つと信じていました。しかし、昨年の軍隊の急速な撤退の間に、いくつかのデバイスは放棄され、機密データが悪用される可能性があるという懸念を引き起こしました。(Clearviewのオンラインシステム、Ton-Thatによると、アカウントが悪意のある人の手に渡った場合、会社はアクセスをすばやく切断できます。)

Clearviewは、データベース用の写真を収集し、所有者の同意なしにソーシャルメディア企業やその他のインターネットサイトから大量の写真を収集したため、長年にわたって国際的な論争を巻き起こしてきました。同社は、政府による調査、進行中の訴訟、および市民のデータを削除するよう各国からの要求に直面しています。下院議員は、その画像が違法に取得されたという理由で、連邦資金がクリアビューに行くのを阻止することを提案しました。
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The Postが2月に最初に発表した投資家向けプレゼンテーションで、同社は、民間企業のクライアントへの提供を拡大し、データ収集能力を高めて「世界中のほぼすべての人を識別できるようにする」ために、5,000万ドルを調達したいと述べました。

ウクライナのClearview検索の積極的な使用により、民間企業は外交的に窮地に立たされた紛争の最前線に押しやられました。これは、世界的な戦争を引き起こすことを恐れて、米国政府でさえ慎重に取り組んできた紛争です。研究者のヘア氏は、同社はウクライナの仕事を世界中の政府機関の顧客に宣伝し、「悲劇に投資する」方法として利用することを熱望しているようだと語った。

トン-それは会社の唯一の野心が包囲された国を守るのを助けることであると言った。しかし、彼はまた、戦争が「これらのユースケースがどのように機能するかを確認するための米国政府の他の部分の良い例」を提供するのに役立ったことを認めました。

「これは新しい戦争です」と彼は言いました。そして、ウクライナ人は「彼らができることで非常に創造的です」。

このレポートには、ラトビアのリガのJeanneWhalenとワシントンのMagdaJean-Louisが寄稿しました。

ウクライナの戦争:あなたが知る必要があること

最新:ロシアは、戦略的な港湾都市マリウポリを占領し、挫傷を負った後、ウクライナ南東部で攻撃をエスカレートする準備ができているように見えた、とアナリストは述べた。モスクワの黒海艦隊の旗艦であるモスクワの沈没を含む。

戦い:ロシア軍は、ウクライナの多くの都市で民間の標的に散発的な攻撃を仕掛け続けています。ウクライナの検察官は、ロシアの戦争犯罪を調査するために犠牲者から詳細な証言を取っています。

兵器:ウクライナは、米国や他の同盟国が提供するジャベリン対戦車ミサイルやスイッチブレード「カミカゼ」ドローンなどの兵器を利用しています。ロシアはウクライナに対して一連の武器を使用しており、その一部はアナリストの注目と懸念を集めています。

ロシアでは:プーチンは、戦争が戦争とさえ呼ばれていないロシア内の情報の流れを封鎖しました。ロシアで最後の独立したニュースレターは、その運営を停止しました。

写真:ポストフォトグラファーは、戦争の最初から現場にいました—これが彼らの最も強力な作品のいくつかです。

支援方法:米国の人々がウクライナの人々を支援する方法と、世界中の人々が寄付しているものを以下に示します。

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ロシアとウクライナの紛争を理解する
ハンドキュレート

ロシアとウクライナの戦争からの4つの大きな政治的瞬間

分析•
今日の初め
ロシアのウクライナ侵攻以来、世界の注目を集めている兵器を理解する

ニュース•
2022年3月25日
ロシアは本当にどれほど孤立していますか?

ニュース•
2022年4月8日

Washingtonpost.com© 1996-2022ワシントンポスト
Google 翻訳

輻輳(ふくそう)とは

輻輳(ふくそう)とは
https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-h/fukuso.html

 ※ データ処理要求が、1か所に集中して、回線が目詰まりを起こすか、サーバー系の処理が追い付かない事態が生じる…、と言った感じか…。

 ※ DDoS攻撃とかは、意図的にこれを引き起こすもののようだな…。

 ※ IoTの世の中になっているんで、世の中には様々な「つながる機器」が存在するようになった…。

 ※ 「つながる家電(テレビ、録画機、冷蔵庫、エアコンなど)」、「ネットワーク・カメラ」などなど…。

 ※ 果ては、一台一台の自動車まで(CASEの「C」は、「Connected」の「C」だ)…。

 ※ しかし、セキュリティは、「ザル」だから、簡単に乗っ取られ、「踏み台」となる…。

 ※ ネットワーク・カメラなんか、「乗っ取りやすいもののデータ」が、売買されているという話しも聞いたぞ…。

 ※ そして、ある日、一斉に「DDoS攻撃」の「拠点」となる…。

 ※ まあ、さすがに自動車の場合は、入念に対策しているようだが…。

 ※ 今回の「通信障害」が、そういうことと「無関係」であるといいんだがな…。

『輻輳とは、さまざまな物が1箇所に集中する状態を指します。通信分野では、インターネット回線や電話回線にアクセスが集中することを輻輳と呼びます。インターネット回線や電話回線で輻輳が発生すると、通信速度が低下する、あるいは通信システムそのものがダウンするといった弊害が生じます。

たとえば電話回線の場合、コンサートチケットの予約開始などで特定の電話番号にアクセスが集中することで輻輳が発生し、つながりにくい状態になることがあります。また特定の電話番号宛でなくても、たとえば災害発生時の安否確認などによって電話回線が混雑し、輻輳が発生することがあります。

インターネット回線においても、一時的に大量のトラフィック(一定時間内に転送されるデータ量)が発生すると輻輳が発生し、通信速度の低下や、サービスへの接続が不可能になるといった事態が発生します。動画配信サービスや動画共有サービスの普及、クラウドサービスの浸透などがインターネット回線における輻輳の原因として挙げられています。』

DDoS攻撃とは? 意味と読み方、対策方法
https://www.ntt.com/business/services/network/internet-connect/ocn-business/bocn/knowledge/archive_18.html

『読み方は「でぃーどすこうげき」』

ホンダ、走行データで稼ぐ 道路・街の混雑を分析し外販

ホンダ、走行データで稼ぐ 道路・街の混雑を分析し外販
BMW・GM「取引所」活用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC07CNS0X00C21A6000000/

 ※ 此処にこそ、C(Connected)A(Autonomous)S(Shared & Service)E(Electric)の神髄があるように思う…。

 ※ まさに、「データ資本主義」だ…。

 ※ 自動車は、「乗り物」ではなく、「動く情報収集機器」となる…。

 ※ そして、その「収集されたデータ」の「加工・販売」が「利益を産み出す源泉」となる…。

 ※「インフラ」という概念も、こういう「データ資本主義」の「基盤を支えるもの」という風に、変化していくだろう…。

 ※ 既に、「情報インフラ」という用語はあるが、単に「通信&コンピューティング」というだけでなく、もっと「大容量、高速、多元接続」を加速させたものや、端末側での処理(エッジ・コンピューティング)の極大化を包摂したものへと変化せざるを得ない…。
 ※ 5G(さらには、6G)、AIの駆使なんかも、包摂したものにならざるを得ないだろう…。

 ※ 最末端(最先端)の中央演算器(CPU、MPU)も、そういう「データ資本主義」及び「データ資本主義インフラ」に最適化されたものへと変化せざるを得ない…。

 ※ むろん、「車載機」だから、時速150キロ走行、20年間無故障走行、外気温-50℃~50℃走行への「耐久度」が要求される…。

『「つながる車」が生み出す走行データで稼ぐ動きが本格化してきた。ホンダは道路や街の混雑状況などを分析し外販する新事業を開始。独BMWや米ゼネラル・モーターズ(GM)などは走行データの取引所に参加する。保険会社や自治体などが買い手となる。走行データは2030年に44兆円の付加価値を生むとの試算もある。膨大なデータの扱いにはプライバシー保護などの課題もある。

通信機能を備えたつながる車には、カメラやレーダー、電子制御ユニット(ECU)などの機器が多数搭載されている。まるで「走るセンサー」だ。収集されるデータは、走行距離や時間、速度、位置情報、路面や車両周辺の状況、燃料残量、ドアの施錠状況、再生コンテンツなど幅広い。

野村総合研究所の浜野友輝プリンシパルは、「電動化競争でしのぎを削る自動車業界にとって、走行データを新たな収益源に育てるのは最重要課題だ」と話す。

付加価値44兆円
ホンダは、約370万台のつながる車の走行データを、商業施設などに本格的に提供し始めた。17年にデータ活用事業を始め、災害時に通行可能な道路といった情報を自治体などに個別に提供してきたが、今後は商用利用の開拓を強化する。

ホンダが渋滞情報などを配信する電光掲示板
8月、道路脇に設置する電光掲示板に渋滞情報などを配信する事業を開始。電光掲示板のレンタル料込みで月額400万円程度を想定している。

ほかにも位置情報解析を手掛けるナイトレイ(東京・渋谷)と共同で、走行データから運転者の行動を分析するサービスも始めた。消費者ニーズの把握や広告の効果測定、小売店の出店計画などへの活用を見込む。利用料は月額20万円からだ。

トヨタ自動車はNTTグループと共同で、渋滞の発生を検知して一定の地域内で車の流れを制御する技術などを開発中だ。トヨタは20年以降、日米で乗用車の新車ほぼ全てをつながる車にした。走行データを活用する基盤を構築している。配車大手の米ウーバーテクノロジーズなどの協業先を通じて収益化につなげる構想を持つ。これまでも、あいおいニッセイ同和損害保険と共同で、運転データを分析して自動車保険料を割り引くなどしてきた。

富士経済(東京・中央)によると35年には世界の新車販売の約8割、年間9420万台がつながる車になる。米マッキンゼー・アンド・カンパニーは、サービス提供やデータ販売、コスト削減効果など、走行データは30年に最大で年間4000億ドル(約44兆円)の付加価値を生むと予測する。

ただ、NTTデータの千葉祐氏は「価値のあるデータを見極めないと、管理・運営のコストが便益を上回る」とも指摘する。NTTデータによると、つながる車500万台が生み出すデータ量は、車両の制御関連だけで毎月104ペタ(ペタは1000兆)バイト。ブルーレイディスク(25ギガバイト)416万枚分に相当する。カメラ画像などを含めると100倍以上になる。

日本勢も参加へ
煩雑なデータの取り扱いを商機と捉え、「取引所」を運営するスタートアップもある。イスラエルのオトノモやGMが主要株主の英ウィージョだ。自動車各社から走行データを集め、活用しやすい形に処理してリアルタイムに提供する。オトノモのベン・ボルコウ最高経営責任者(CEO)は「自動車各社は当社にデータの処理を丸投げできる」と強調する。

同社にはBMWや独ダイムラーなど自動車大手16社が売り手として参加。買い手には保険や決済などの金融、広告、自治体など100以上の会社・組織が名乗りを上げている。販売代金の35%をオトノモが、65%を自動車会社が得る。

BMWは「データの商業利用に道を開くため」、オトノモに参加。保険会社やアプリ会社などにデータを販売する。周辺の駐車場の空き状況や、路面の凍結などを運転者に知らせるサービスに活用されている。

日本からも取引所を活用する動きが出てきた。SOMPOホールディングスは、ウィージョが予定する2500万ドルの増資の一部を引き受け、数%の株式を取得する計画だ。新規事業や保険の開発などに生かす。三菱自動車はオトノモでデータ販売を始める予定だ。

オトノモは8月、特別買収目的会社(SPAC)との合併により株式上場した。調達した約2.6億ドルはシステム開発や顧客開拓などに充てる。

ライバルはスマホ

走行データは新たなビジネスを生む「宝の山」になる可能性がある一方、活用には難しさもある。一つはプライバシーの問題だ。事前に利用許諾を得たり、匿名化したり配慮が必要になる。各国・地域の規制対応も欠かせない。

ホンダは、個人が特定されないように統計上の処理をした上で外部に提供している。BMWは個人情報を取り除いた形で外部に提供し、ドライバーは設定でデータ提供を拒否できる。オトノモなどの取引所は、規制対応を自動車会社に代わって実施するとしている。不正アクセスを防ぐセキュリティーも重要になる。

消費者や企業に走行データ活用のメリットをどこまで訴求できるかも不透明だ。消費者は既にスマホで多様な個人向けサービスを享受している。企業では、スマホから得られる「人流」データの活用が進む。走行データから得られる「車流」を把握することの有用性を、具体的に示していく必要もある。

走行データを宝の山とするには、「ならでは」の価値を実感できるサービスを開発していくことが求められている。

(山田遼太郎、阿部晃太朗)』

みずほ子会社、受託先システム文書を消失

みずほ子会社、受託先システム文書を消失 16年の障害で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB013WN0R00C21A9000000/

※『みずほフィナンシャルグループ(FG)の子会社でシステムの運用管理を担うみずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)が、受託先の日本カストディ銀行から預かったシステム開発に伴う関連データを消失していたことが明らかになった。5年前にMHRTで起きた障害が原因で、バックアップも機能しなかった。』

※『複数の関係者によると、消失したのは「要件定義書」と呼ばれる委託元(日本カストディ銀行)からベンダーへの発注書にあたる文書の電子データだ。ネットワークの構成図のほか、システムの安定稼働率を示す「可用性」や機能追加や性能向上のしやすさを示す「拡張性」、外部からの攻撃を防ぐ「セキュリティー」など、最も重要な機能を定義している。』

※『要件定義書はシステム障害時に復旧作業の道しるべになったり、システムを更新・刷新したりする際に機能を継続させるのに必須の資料だ。紙や電子上に保存しておくのが決まりで、消失すれば、復旧に時間がかかったり、事故原因の解明が難しくなる。』

※『事務規定書に基づいて整えるべき60超のうち20弱の要件定義書が存在していなかったという。そもそも作成していない可能性や破棄していた可能性もあるといい、カストディ銀との共同調査に切り替えた。』…。

※ なんとも「イヤハヤ…。」な話しで、言うべき言葉も無い…。

※ 電子データは、これがあるからな…。

※ だから、「紙ベース」でも処理可能なように、「紙データ」でも残しておく方がいいんだ…。

※ 3.11の時に、海水に浸かった書類を乾かして、手作業で事務処理行った例が、思い起こされる…。

※ 日本の官公庁が「ファックス」にこだわるのも、意味の無いことじゃ無いんだ…。

※ 「クラウド」に上げておけばいい…、と言う向きもあるが、この「災害列島」で、どの地域の「サーバー」に上げておけば、万全なのか…。

※ また、どの国のサーバーに上げておけば、万全なのか…。

※ 海外サーバーは、被災を免れたとして、それにアクセスできる「国内の端末」は、確保できるのか…。

※ そういう「災害時のデータ」とか、揃っているのか…。

※ 結局、最後は、「想像力」の勝負となる…。

『みずほフィナンシャルグループ(FG)の子会社でシステムの運用管理を担うみずほリサーチ&テクノロジーズ(MHRT)が、受託先の日本カストディ銀行から預かったシステム開発に伴う関連データを消失していたことが明らかになった。5年前にMHRTで起きた障害が原因で、バックアップも機能しなかった。カストディ銀が金融庁に報告した。

MHRTは今年に入って6度の障害が起きたみずほ銀行の新システム「MINORI(みのり)」や、周辺システムの運用管理も担っている。MHRTはみのりを含め、システム関連文書の管理について日本経済新聞の取材に、「顧客納品物を管理する開発環境すべてについて、バックアップ取得および監視機能のシステム化を図り、開発文書の保管について強化を図っている」と書面で回答した。

複数の関係者によると、消失したのは「要件定義書」と呼ばれる委託元(日本カストディ銀行)からベンダーへの発注書にあたる文書の電子データだ。ネットワークの構成図のほか、システムの安定稼働率を示す「可用性」や機能追加や性能向上のしやすさを示す「拡張性」、外部からの攻撃を防ぐ「セキュリティー」など、最も重要な機能を定義している。

要件定義書はシステム障害時に復旧作業の道しるべになったり、システムを更新・刷新したりする際に機能を継続させるのに必須の資料だ。紙や電子上に保存しておくのが決まりで、消失すれば、復旧に時間がかかったり、事故原因の解明が難しくなる。

カストディ銀の指摘で発覚し、MHRTが調査していた。関係者によると、MHRTは消失したことを認め、復元作業を進めているものの「完全復元には至らない」と答えているという。
事務規定書に基づいて整えるべき60超のうち20弱の要件定義書が存在していなかったという。そもそも作成していない可能性や破棄していた可能性もあるといい、カストディ銀との共同調査に切り替えた。

カストディ銀はみずほFGの持ち分法適用会社で、投資家から預かった運用資産を管理する銀行。預かり資産の合計は約467兆円(21年3月末)に上る日本最大の資産管理銀行で、20年7月にみずほFG系と三井住友トラスト・ホールディングス系の資産管理銀行が合併し誕生した。

りそな銀行や第一生命保険、明治安田生命保険、かんぽ生命保険、富国生命保険などの資産も管理しており、みずほグループの会社間のトラブルという構図ではない。

MHRTの調査内容によると、消失は2016年8月に開発ファイルサーバーのディスクが故障したのが原因。使用不能になったうえ、頼りのバックアップ機能はそれ以前に壊れていた。復元作業を進め、カストディ銀に対し「ベンダーと協力し、主要な開発文書は復元できた。影響はない」と伝えていた。

これに対してカストディ銀は、第三者評価を入れた本格的な調査に入る必要があると判断した。少なくとも14~16年の間の開発文書が消失しており、具体的にどの程度復元できているのか、完全復元できていない場合、業務にどのような悪影響をもたらすかを精査する。カストディ銀は金融庁に被害報告を提出した。

MHRTは日本経済新聞の取材に対し、「個別のことについて、お答えできない」とした。カストディ銀は「MHRTと協力して実態を確認中」と答えた。

MHRTは今年4月、みずほ総合研究所とみずほ情報総研、みずほトラストシステムズの3社が合併してできた。カストディー銀の文書消失はみずほトラストシステムズで起きた。

(金融エディター 玉木淳)』

格差広げる「ゼロ円コピー」 勝者総取り、多様性奪う

格差広げる「ゼロ円コピー」 勝者総取り、多様性奪う
デジタルのジレンマ(2)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25E830V20C21A5000000/

※ コスト構造が、「大変革」したんだな…。

※ 色の濃い部分の「面積」が、「総利益」というわけだ…。

※ こうしてみると、「プラットフォーマー」の取り分は、大きいな…。

※ 「巨大IT企業規制」が、問題になるわけだ…。

※ しかし、その「プラットフォーマー」の「プラットフォーム」こそが、「利益の源泉」というわけだからな…。

※ 解決は、なかなか難しい…。

『男女2人組の音楽ユニット「YOASOBI」。2019年結成ながらデビュー曲の「夜に駆ける」がSNS(交流サイト)上で人気を博し、CDを1枚も発売せずに20年末のNHK紅白歌合戦に出場した。

【前回記事】崩れる富の分配 消えた500億ドル
CDが最盛だった90年代後半、人気上位のアーティストは年間100万枚以上のシングルを売っていた。1枚1000円のCDにかかる製造コストは120円程度。ヒットメーカーとして大量のCDを用意するには最低でも1.2億円が必要だったが、ネットの時代は極論すれば楽曲の量産コストがゼロ円で済む。

限界費用ゼロ
優れたアイデアがあれば、その後はコピーを通じてサービスがほぼ無限大に広がる。生産を1単位増やすために必要な「限界費用」がかからないのがデジタル経済だ。

量産コストがゼロならば流通価格もゼロに近づき、消費者の「お得感」が増す。米スタンフォード大学のエリック・ブリニョルフソン教授らが19年にまとめた調査を基に日経が推計したところ、米国人はグーグル検索など無料のデジタルサービスに年間約355万円支払ってもよいとの数値が出た。

サービスをタダや低価格で供給しながら利益をあげているのがプラットフォーマー企業だ。米フェイスブックや米グーグルは膨大なユーザーデータを集めて広告収入に変えた。スウェーデンの音楽配信大手スポティファイ・テクノロジーは1億人を超える有料会員が収益基盤を支える。

民主主義に影
一方で「勝者総取り」の弊害もある。米ローリングストーン誌の20年の音楽配信調査では、上位1%のアーティストの曲が総再生回数の9割を占めた。CDでは上位1%が稼ぐ売り上げは全体の5割程度。楽曲配信の収益は再生回数に応じて還元されるため、一部のスターにもうけが集中する。米国でバンド活動をするジョーイ・デフランチェスコさんは「CD時代と異なり無名のアーティストは稼げなくなった」と嘆く。

ネットは万人に発信と活躍の機会を与えるとの期待があったが、ゼロ円コピーの結果、収益機会を奪われるコンテンツの作り手も少なくない。米オハイオ州ヤングスタウンでは、150年以上の歴史があった日刊紙「ザ・ビンディケーター」が19年8月に廃刊を宣言し従業員144人を解雇した。ワシントン・ポスト紙のメディア担当コラムニスト、マーガレット・サリバン氏は「コミュニティーにとって損失だ」と話す。

米国では過去約15年で地方紙の25%にあたる2100紙が廃刊となった。ノースウェスタン大学のペニー・アバナシー客員教授は「地域の教育委員会や議会を取材する人がいなくなれば民主主義の喪失につながる」と懸念する。

従来のイノベーションは消費者と生産者の便益を共に増やしてきた。野村総合研究所の森健氏は「デジタル経済の下では生産者が圧迫されがちだ」と分析する。勝者が限られれば製品の多様性は失われ、消費者の選択肢が奪われる。経済の推進力すらそぎかねない。

【関連記事】デジタル経済とは ネット人口、10年で2倍

多様な観点からニュースを考える
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浅川直輝のアバター
浅川直輝
日経BP 「日経コンピュータ」編集長

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分析・考察 クリエイターの多様性はプラットフォーマーが採用する収益還元モデルに依存します。音楽サブスクにおける再生回数ベースのモデルは偏りを生みがち。一方、日本の電子コミック市場は現在も1巻単位の購入が主流で、これが多様な作家の活躍を促しています。Yahoo!ニュースやスマートニュースなどは地方新聞の地域発ニュースを積極的に取り上げ、ニュースの多様化に貢献しています。

とはいえ、現在の還元モデルは未だにプラットフォーマ―側に圧倒的有利です。企業なら合従連衡で交渉力を高められますが、個人クリエイターはそうはいきません。「少数プラットフォーマーと多数のクリエイター」を前提に競争環境を整備する必要があります。

2021年7月14日 7:21 いいね 』

崩れる富の分配 消えた500億ドル

崩れる富の分配 消えた500億ドル
デジタルのジレンマ(1)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN252YL0V20C21A5000000/

 ※ 現生人類(ホモサピエンス)と他の「動物」、覇を競った他の人類(ネアンデルタール人なんか)を分けた、最大の「特質」は、「道具(ツール)を作り出す能力」と「他者とのコミュニケーション能力」だった…、という話しを聞いたことがある…。

 ※ ツールを作り出しただけでなく、その作り方のポイントなんかを、他者と「共有すること」が可能だったんで、「種」全体として、パワーアップすることが可能だったという説だ…。

 ※ 今の「デジタル社会」は、この「ツールを作り出すこと」と、「他者と共有すること」という2つの「特質」を、「コンピューター」と「インターネット」によって、極限までブーストしているもの…、とも評価できるだろう…。

 ※ いつの世でも、「ツール」を真っ先に作り出した者が、「先行者利益」を獲得し、「強者」「富者」となることは、必定だ…。

 ※ しかし、ヒトは、「たった一人で、孤立して」生きているのでは、無い…。

 ※ 「社会」の中で、「他者と協力・協調して」生きている…。

 ※ 「強者」「富者」となったはいいが、それが他者の生存すら脅かしたり、他者の「幸福」の妨げとなったりした場合は、「排除」の社会的なベクトルが生じる…。

 ※ おまけに、ヒトには「妬み(ねたみ)」「嫉み(そねみ)」「恨み(うらみ)」などという「負の感情」が、抜きがたく備わっているからな…。

 ※ そこのバランスが問題だ…。

『デジタル経済への逆風が強まっている。IT(情報技術)の巨人への規制論が世界で広がるのは、その膨張が富の偏在や社会の分断を生み、民主主義すら揺さぶりかねないからだ。デジタル経済は私たちの生活を豊かにしているのか。検証する。

バイデン米大統領の地元としても知られる東部デラウェア州ウィルミントン市。住宅地に面した広大な土地にショベルカーやトラックが行き交う。米アマゾン・ドット・コムが今秋に開く物流拠点の工事が進む。

2009年までは米ゼネラル・モーターズ(GM)が主力ブランド「シボレー」などを組み立てていた。「一度止まった経済が再び動き出した」。近くの酒屋で働くティーさんは喜ぶが、こうも付け加える。「働く人はGMのときより少ないかもしれない」。

GMの雇用が最大5000人だったのに対しアマゾンの新規雇用は1000人にとどまる見通しだ。
GMの工場跡地でアマゾンの倉庫の建設が進むが‥(デラウェア州ウィルミントン)
デジタル技術はネットを介した情報発信や検索、買い物などを通して生活を便利にし影響力を強める。しかし米商務省経済分析局(BEA)の統計を使って20世紀をけん引した自動車と比較すると、経済に与えるインパクトは大きく異なる。

分配率20ポイント低く
1960年からの20年で米自動車産業が生み出す年間の名目GDP(国内総生産)は3.3倍に拡大し、米全体に占める割合は70年代の石油危機まで2%前後を占めた。

一方、IT(情報技術)サービスは00年ごろから成長が始まったものの名目GDPは米国全体の0.5%前後で推移。直近の19年も約2700億ドルで全体の1.2%にすぎない。アプリを使った無料サービスなどは広がるが、富を生み出し分配する波及効果は自動車など既存産業に及ばない。

生み出した付加価値を給与などにまわす割合の「労働分配率」は、自動車は70年代に最大で70%を超えた。ITサービスは19年時点で約33%と全産業平均より約21ポイント低い。もし他の産業並みの分配率を維持していたら労働者への配分は年570億ドル(約6.3兆円)ほど多かった計算になる。

国への還元も少ない。日本経済新聞の分析ではグーグルの親会社のアルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾンの米IT4社の税負担率は18~20年の3年平均で15.4%。世界平均より9.7ポイント低い水準にとどまる。

縮む波及効果
関連産業への波及効果も限られる。車の生産が伸びれば部品や素材から物流、小売りまで恩恵が広がる一方、ネットを介して瞬時に消費者に届くデジタルは異なる。

総務省の産業連関表によると日本では自動車の需要が1増えると他産業で1.7の生産を誘発する効果がある。情報サービスは0.6にとどまり規模の拡大による経済の押し上げ効果が小さい。

「デジタル化はコスト削減が中心でなかなか(売上高など)トップラインにプラスにならない」(国際大学の山口真一准教授)との指摘もある。

波及が乏しいだけでなく既存産業を苦境に追い込む場面も増える。国際レコード産業連盟(IFPI)によると音楽はデジタル配信が20年に146億ドルまで伸びて市場が拡大する一方、CDなどモノの販売は20年で約8割にあたる188億ドルが失われた。電通インターナショナルによると、デジタル広告は20年に約2500億ドルと10年で約5倍に増える一方、新聞・雑誌の広告は約500億ドルと半減した。

「米国だけで200万人が開発者などとして参加する生態系へ成長した」。5月21日、反トラスト法(独占禁止法)を巡る訴訟で米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はアプリ配信サービスの経済貢献を訴えた。だが果実は等しくは行き渡らない。IT企業が拠点を構える米シリコンバレーで幹線道路沿いに路上生活者のキャンピングカーが並ぶ光景は象徴的だ。

IT大手も格差拡大を気にする。アマゾンは最低賃金を時給15ドルに引き上げた。とはいえ物流拠点で働く社員の年収は3万ドルほど。米インディードによるとデータ分析に携わる社員の年収は約16万ドルに達する。一部の高度人材に需要と報酬が集中しやすい。

衰退する中間層
IT企業の多くは従業員にストックオプション(新株予約権)を付与し、株価の上昇で報いる手段を提供する。自社株買いに資金を投じる必要性に迫られ、働き手への賃金の配分は減る。早大の岩村充名誉教授は「過度な株主優遇は持つものと持たざるものの格差をひろげ、中間層の衰退を招く」と指摘する。

グーグル共同創業者のラリー・ペイジ氏の祖父はGMの工場労働者だった。父は大学教授になり、ペイジ氏は起業で大成功を収めた。中間層の縮小傾向が強まればこうした「アメリカンドリーム」も消えてしまう。

格差の拡大や固定、分配のゆがみを放置すればIT大手も批判は免れない。成長のけん引役が成長の足を引っ張るジレンマからどう脱するか。次世代にひずみを残さない工夫がデジタル経済に問われている。

(西岡貴司、中西豊紀、奥平和行、白石武志、鳳山太成、松本裕子、真鍋和也、長尾里穂、綱嶋亨、高橋元気、大島有美子、白岩ひおな、黄田和宏、市川真樹が担当します)

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東芝騒動の調査で使われた「デジタル・フォレンジック」

東芝騒動の調査で使われた「デジタル・フォレンジック」。その有効性は?
上原哲太郎デジタル・フォレンジック研究会会長インタビュー
https://newswitch.jp/p/27754

『データ内容復元で立証
東芝の株主総会の運営をめぐる調査で、「デジタル・フォレンジック」の手法が使われた。大量のデータから当事者のやりとりを報告書に盛り込んだが、有効性はどうなのか。デジタル・フォレンジック研究会の上原哲太郎会長(立命館大学教授)に聞いた。(聞き手=高田圭介)

―デジタル・フォレンジックとは。

「さまざまな技術を活用して関係するデータを整理し、消去、改ざんした内容を復元しながら立証する手法を指す。犯罪や不正の調査には大量のデジタルデータから証拠集めが必要になる。かつてのライブドア事件でも経営層のメールの指示内容を調べるために用いられ、最近はサイバー攻撃の手口を調べる際にも使う」

―事実を立証する際の精度はどうですか。

「技術として絶対でない部分はある。見つからないようにデータを消すアンチフォレンジック技術が使われることや、偽データを誰かに押しつける方法も不可能ではない。ただ、基本的にデータをうまく仕分ければ必要な情報は取り出せる。不正を働く人の大半はアンチフォレンジックができるほどスキルは高くない」

―今回の調査で使われたことについての認識は。

「かつては大量のデータからキーワードで検索する際に関係ないものも選んでいたが、最近は文章構造まで見て振り分ける技術が発達している。今回は米司法省が信ぴょう性を認定しているソフトウエアが使われ、手法についても特殊な要素はないのではないか」

―今後のデジタル・フォレンジックの可能性や課題は。

「フェイク画像や音声などの判別にも広がるだろう。一方で“いたちごっこ”であるデジタルの世界は、サイバー攻撃をはじめ対処が難しくなっている。万が一、調査することを踏まえて企業に日頃から証拠を保全するよう啓発することも欠かせない」』

デジタルフォレンジックとは?種類と手順を知ってセキュリティに役立てよう!【事例付き】
https://udemy.benesse.co.jp/development/security/digitalforensics.html#:~:text=%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%AF%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%A7%E3%80%8C%20forensics,%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%A5%E3%82%8A%E3%80%81%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%80%8C%E6%B3%95%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E3%80%8D%E3%80%8C%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8D%9C%E6%9F%BB%E3%80%8D%E3%80%8C%E9%91%91%E8%AD%98%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%A3%E3%81%9F%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82%20%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%82%8A%E3%80%81%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AF%E3%80%8C%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E9%91%91%E8%AD%98%E3%80%8D%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%92%E6%8C%87%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

『フォレンジックスは英語で「forensics」とつづり、日本語では「法医学」「科学捜査」「鑑識」といった意味があります。つまり、デジタルフォレンジックは「デジタル鑑識」のことを指します。

最近では、デジタルフォレンジックの意味で単に「フォレンジック」と呼ばれることもあります。』