焦点:中国の「デジタルシルクロード」、アジアで監視拡大の懸念

焦点:中国の「デジタルシルクロード」、アジアで監視拡大の懸念
https://www.epochtimes.jp/2022/09/118835.html

『[プノンペン 19日 トムソン・ロイター財団] – ドローンから身を隠すのは難しい。カンボジアの都市プノンペンにあるカジノ「ナガワールド」の外では、プラカードを掲げ、スローガンを叫ぶデモ隊の上空で、ドローンはかすかなうなりを上げながら、正義を求める発言者1人1人の頭上に静止している。

ナガコープが経営するホテル・カジノ複合施設が入ったガラス張りとクロムメッキの高層ビルの外で、数百人の労働者が、昨年解雇された従業員約400人の復職を要求してストライキを続けていた。武装した機動隊と監視カメラが、その様子をじっと見張っている。
「録画されていることは分かっているが、どうすることもできない。せいぜいドローンに向かって手を振るくらいだ」と語るのは、組合指導者のチヒム・シター氏(34)。シター氏は1月の抗議行動で十数人の仲間とともに逮捕され、9週間勾留された。

香港証券取引所に上場するナガコープは、12月に始まったストライキは違法であり、解雇はコロナ禍でのコスト削減を目指した「合意による別居計画」だったと述べた。

現地警察はこの従業員ストライキは違法で、公共の秩序と安全に対する脅威だと述べた。警察は一部のデモ参加者を「重大な治安の混乱を引き起こそうと扇動した」容疑で起訴した。

チヒム・シター氏をはじめとするカンボジアの人権活動家は、自分たちは絶えず監視されており、ソフトウェアや監視カメラ、ドローンがオンライン・オフラインを問わず、彼らの行動を全て追跡していると語る。

こうした技術の多くを提供しているのが中国で、「一帯一路(中国の広域経済圏構想)」インフラプロジェクトの一環として、大量のデジタル監視システムを各国政府に売り込んでいる。

習近平主席が「一帯一路」構想を立ち上げたのは2013年。中国の強みである豊富な資金とインフラ構築能力を活かして、アジアからアフリカ、ラテンアメリカへとまたがる「共通利益で結ばれた広範な共同体を構築」することが狙いだ。

プノンペンの地元メディアによる報道では、中国は新たな全国規模の監視システムの一環として、同市に1000台以上の監視カメラ(CCTV)を設置したとされる。

カンボジア政府のフェイ・サイファン報道官は、この技術が活動家や組合指導者らを標的として使用されていることを否定。トムソン・ロイター財団に対し「CCTVなどの監視用インフラは治安維持目的であり、犯罪や交通違反、その他の違法行為を取り締まるためのものだ」と述べた。

<強まる中国の影響>

当局が治安維持を理由に監視を正当化する一方で、人権団体は、監視用インフラは広く公に意見を求めないまま設置されることが多いと指摘。強力なデータ保護法がない状況では、プライバシー侵害や個人情報の分析(プロファイリング)、差別などの問題につながる可能性があると懸念する。

「一帯一路」構想の参加国は、中国で少数民族のウイグル族を弾圧するために使われているとされる人工知能(AI)ベースの顔認識システムなどの技術を、「スマート警察活動」や「スマートシティ」といった計画のために利用。ソーシャルメディアサイト監視のためのデジタルツールも使っている。

ワシントンを拠点とするシンクタンク「カーネギー国際平和財団(CEIP)」のスティーブン・フェルドスタイン上席研究員は「こうしたツールは、反体制派に対する追跡や威嚇、政敵の監視、政府への抗議行動の事前探知のための新たな可能性を生んでいる」と語る。

「独裁体制のもとでは、こうしたツールは明らかに抑圧を深刻化させる危険性がある」とフェルドスタイン氏は言う。AIを利用した中国の監視技術は50カ国以上の「一帯一路」参加国で展開されていると同氏は推測している。

中国の「一帯一路」構想の重要な柱が、いわゆる「デジタルシルクロード」。古代の交易路シルクロード沿いにある国々で、現代的な電気通信やデータインフラを構築しようという取り組みだ。

米シンクタンク「民主主義を守るための同盟」(ASD)の最近の報告書によると中国は、ハイテク企業による海底ケーブル敷設、データセンターや携帯電話の中継塔の建設に始まり、データと情報の流通管理のための中国のサイバー関連法やインターネット・ゲートウェイの模倣に至るまで、多岐にわたり関与しているという。

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ASDで最新技術を研究するリンゼイ・ゴーマン上席研究員は「遺伝的監視情報であれ、政治的見解や活動に関する情報であれ、中国がこうしたシステムを通じてデータを蓄積できるようになりかねないというリスクがある」と語る。

<「誰もが恐れている」>

軍事政権下のミャンマーでは昨年、民主的に選ばれた政権が軍部により覆され、抗議行動や反対派に対する流血の弾圧が始まった。中国企業はこの国でも、複数の都市において第4世代(4G)・第5世代(5G)ネットワークのほかに顔認識システムを展開している。

ミャンマー軍事政権は中国に似たサイバー法制を採用し、特定のウェブサイトへのアクセスを制限し、フェイスブックやツイッターといったソーシャルメディアを禁止している。
ミャンマー当局者は以前、顔認識システムは治安と「市民の安寧」を維持するために必要だとの見解を示していた。

だが、同国第2の都市マンダレーで政治犯への法的支援を行っているシュー弁護士(26、仮名)によれば、抗議活動参加者を標的としたCCTVや顔認識システムの活用を巡る報道で「恐怖感が増した」という。

「警察はCCTVの記録を法廷の証拠として提出するため、活動家にとって危険であることは分かっている」とシュー弁護士は語る。「投獄された活動家に面会するため刑務所に行く際は、マスクを着用するようにしていた。新型コロナを恐れているからではなく、顔を隠したいからだ」

同弁護士はなおも言った。「誰もがCCTVを怖がっている」

<常に監視下に>
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世界的にも、AI技術の台頭により大規模な監視システムが増殖中だ。顔認識システムや音声識別システムなどが、犯罪者の追跡や学生の出席確認といったさまざまな用途に用いられている。

「このような技術によって、政府による監視手法の性質や監視対象の選択は変化した」とフェルドスタイン氏は語る。

カンボジア当局は、中国がウェブサイトやSNSのブロックに使っているファイアウオールに似た全国規模のインターネット・ゲートウェイを構築している。非営利団体「カンボジア人権センター」のチャック・ソピープ氏は、このようなシステムには透明性がほとんどないと指摘する。

「収集したデータやその利用方法について、政府は何の情報も開示していない。こういった透明性の欠如には非常に問題がある」と同氏は語る。

「この種の技術の利用は市民の、特に政権を支持しない市民のプライバシーを侵害し、当局が批判的な声や反体制派を弾圧するための新たな手段となっている」

プノンペンでは労組指導者のチヒム・シター氏を中心とする抗議活動参加者らが対応を進めている。対面による会議を増やし、その際は携帯電話も電源を切る。仮想プライベートネットワーク(VPN)や暗号化されたチャットグループを使用し、ソーシャルメディアへの投稿を避けるようにしている。

「常時監視され追跡されているという感覚は、とても疲れる」とシター氏は言う。

「何をしても警察に筒抜けになる。恐ろしい」

(Rina Chandran記者 翻訳:エァクレーレン)』

給与「デジタル払い」解禁へ 知っておきたい10の知識

給与「デジタル払い」解禁へ 知っておきたい10の知識
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFK085NR0Y1A200C2000000/

 ※ 必ず、「被用者個人の承諾」が必要になるハズだ…。

 ※ 利害得失を、冷静に判断して、自分で決めよう…。

『銀行を介さない給与の「デジタル払い」は、キャッシュレスを加速させるか
日経ビジネス電子版

入社時に特定の金融機関の給与口座を指定され、そのまま普段使いの口座として利用する会社員も多いはず。そんな常識が変わろうとしている。企業が給与について銀行口座を介さず払えるようにする議論が厚生労働省の審議会で進んでいる。「○○ペイ」などを運営する資金移動業者が提供するスマートフォンのアプリでデジタルマネーとして給与を受け取り、即座にスマホ決済ができるようになる。キャッシュレスを加速させる好機になりそうだが、問題点はないのか。整理した。

◇  ◇  ◇

1:そもそも現在の給与支払いのルールはどんなもの?

労働基準法24条では「賃金は、通貨で直接労働者にその全額を支払わなければならない」と規定されている。モノなどの現物支給は禁止されている。細かくいえば、(1)「通貨」で(2)「直接」(3)「全額」を(4)「毎月1回以上」の頻度で(5)「一定期日」に、企業は労働者に給与を払わなければならない。この(1)~(5)は「賃金支払いの5原則」として労基法に定められている。

ただし例外的に、企業と労働者間の同意などがあれば、労働者が指定する銀行その他の金融機関の口座や、証券総合口座への振り込みなどで給料を支払うことが労基法の施行規則で認められている。今では当たり前となっている銀行口座への給与振り込みは、法律上では例外となっている。

2:デジタル給与払いになると、何が変わる?

政府は、給与支払いのデジタル化を解禁する方針を示している。1月28日から厚生労働省労働政策審議会で専門家による議論が始まっている。現在の施行規則を改正し、PayPay(ペイペイ)、LINEペイなどスマートフォン決済サービスなどを提供する「資金移動業者」の口座にも給与を振り込めるようにすることが想定されている。

3:具体的な方法は?

資金移動業者が発行するプリペイド(前払い)式の給与振り込み用カード「ペイロールカード」の導入が想定されている。企業は銀行などの金融機関を経由せずに直接ペイロールカードの口座に振り込むことができる。こうしたペイロールカードをPayPay、LINEペイ、メルペイなどといったキャッシュレス決済事業者のサービスと接続して、給与を残高として扱えるようになれば、買い物でスマホ決済がしやすくなる。ATMなどで現金を引き出すことも可能だ。ちなみに米国では、ペイロールカードがすでに普及している。

4:制度変更の背景は?

菅義偉政権が掲げる政策の目玉の1つに、行政サービスや社会全体のデジタル化の推進が挙げられる。給与は生活資金の基盤となるため、給与払いのデジタル化を解禁することで、社会のキャッシュレス化を加速させるとともに、国全体のデジタル化を促したい狙いがある。日常の買い物シーンでは、QRコードなどを使用したキャッシュレス決済が増えており、現状を踏まえた顧客の利便性を考慮した面もある。

5:メリットは?

利用者のメリットとしては、ATMで現金を引き出す手間を省くことができる。また、銀行口座開設のハードルが高い外国人労働者の報酬受け取り手段として活用できる。定期的な給与払いを求めない労働者の資金ニーズにも柔軟に応えることができる。働いてから報酬振り込みまでの期間が短い方を好む傾向にある、日雇い労働者やアルバイトなどの非正規労働者の利便性が向上する。

企業が導入するメリットも大きい。銀行に毎月給与振り込みをせずにすむため、業務効率の改善や手数料削減効果が期待できる。都度払いや少額払いもしやすくなり、従業員の受け取り手段の多様化に対応できる。また、スマホ決済事業者が実施するキャッシュバックなどの特典を間接的に提供できるようになる。

6:デメリット、問題点は?

最も懸念されているのが、資金移動業者が経営破綻したときの対応だ。どのような仕組みで利用者の資金を保全するかが課題となっている。1月28日に行われた労働政策審議会でも、「資金移動業者が経営破綻などした場合、スムーズな払い戻し、資金保全について懸念がある」と指摘され、論点整理が行われた。議論は始まったばかりだ。

銀行その他の金融機関の場合、破綻した際には預金保険制度が適用され、預金者の口座の元本1000万円が保護される。また、預金者へ速やかに払い戻しされる。一方、資金移動業者は供託などで利用者の資金の全額を保全しなければならないが、資金の取扱額が日々変動している資金移動業者の場合、経営破綻時に保全額が十分ではないこともあり、一部しか資金が戻ってこないケースもある。また、全額を払い戻せる場合でも、確定手続きに半年程度かかることが多い。

給与の確実な支払いを担保するために、本人確認をいかに徹底するかも課題となっている。ハッキングなどによる資金の不正流出やセキュリティー不備による不正送金が起きないようにするといった課題への対応、補償の枠組みの整備も必要だ。

7:銀行口座を介した給与支払いの現状は?

全国銀行協会によると、銀行口座の給与支払額の統計指標はない。国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2019年中に民間事業者が支払った給与の総額は前年比3.6%増の231兆6046億円で、給与所得者数は同1.3%増の5990万人(19年12月末時点)となっている。ほとんどが銀行などの金融機関の口座に振り込まれているとみられ、今回のデジタルマネーによる給与支払い解禁は、年間200兆円超、6000万人弱の給与口座の動向に影響を与える可能性がある。

8:給与口座からの出金のうち、キャッシュレス決済の比率は?

全国銀行協会が主要銀行(みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、ゆうちょ銀行)を対象に調べた「キャッシュレスによる払出し比率の調査」によると、集計対象銀行の口座から引き出された19年の出金額は112兆円。このうち、ATMなどの現金引き出しが全体出金額の48.9%、キャッシュレスによるものが51.1%で、キャッシュレスが現金引き出しを上回っている。キャッシュレスの内訳をみると、クレジット払いなどの口座振替が全体の33.7%を占め、インターネットバンキングでの振り込みが8.8%、ATMからの振り込みが4.1%。年々、キャッシュレス比率は増加傾向にある。

9:銀行界、労働団体の反応は?

顧客基盤の流出にもつながりかねない銀行界からは「顧客との接点機会を失いかねない」との声が上がる一方、「安心して預けられる銀行口座の優位性は変わらない」(メガバンク関係者)という見方や、「月何十万円もスマホアプリに給与として送金してほしいという労働者がそれほど多くいるとは思えない」(同)と冷静に捉える声も出ている。とはいっても資金移動業者が銀行の経営基盤を揺るがす脅威の存在となりうることから、危機感は大きい。

労働団体からは急速な制度変更に対する懸念の声が上がる。日本労働組合総連合会(連合)は1月28日に会見を開き、資金移動業者が経営破綻した際の顧客保護の整備が不十分としたうえで、「労働者の生活の糧である賃金の支払い方法は安全で確実な方法でなければならない」などと述べるなど、今回の制度改正に現時点で反対の立場を取っている。

10:資金移動業者を監督する金融庁はどうみている?

資金移動業者を監督する金融庁は「資金決済法に基づいて引き続きモニタリングする」として厚生労働省との連携を密にして対応する考えだ。利用者の資金保全については、現時点では、今の資金決済法のスキーム(供託などで全額保全)に基づいて監督していくとしている。20年の資金決済法改正によって現行類型(送金総額1件あたり100万円)に、少額類型(同5万円)、高額類型(上限なし)を加え、送金額に応じた規制を適用することになり、よりきめ細かく監督するようになった。資金移動業者の数は80(20年12月時点)。金融庁は「資金移動業者といってもさまざまある。今回のデジタルマネーによる給与振り込みに関しては、不正送金など何か起きたときのインパクトは大きい。こうしたリスクをみて、ペイロールカードを発行する業者についてはより重点的にみていくことはある」として、今後、監督を強化する可能性もあるとしている。

(日経ビジネス 小原擁、武田安恵)

[日経ビジネス電子版 2021年2月5日の記事を再構成]

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PayPayや楽天ペイ、デジタル給与「受取口座」参入検討

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB131MP013092022000000/

『2021年2月10日 2:00 (2021年2月10日 4:48更新)

スマートフォンアプリなどを使うデジタルマネーによる給与の振り込みが2023年春にも解禁される。スマホ決済会社のPayPayや楽天グループの「楽天ペイ」は、デジタル給与の受け取りサービスへの参入を検討していることを明らかにした。給与口座を銀行以外でも作れるようになり、フィンテックが消費者の人生設計に食い込むチャンスが広がる。

デジタル給与の受け取りサービスには、2023年にもスマホ決済を始めるJCBも参入を検討している。メルカリのメルペイも「前向きに検討する」という。スタートアップではKyash(キャッシュ、東京・港)のほか、デジタル通貨決済のソラミツ(東京・渋谷)が関連会社を通じて参入するとしている。

スマホ決済アプリをデジタル給与の受取口座として使えるようになれば、利用者はその都度お金をチャージする手間が省ける。スマホ決済企業は家族同士の送金や外国人労働者の口座開設需要を取り込める。金融商品なども提案しやすくなる。

ソラミツの宮沢和正社長は「サービスの設計次第では給与振り込みを月1回ではなく、週1回など細かく設計できるようになる可能性がある」と話す。デジタル給与の口座を獲得するためにポイント付与などの競争が激しくなりそうだ。

課題もある。政府はサービスを提供する企業が破綻した場合に備え、個人が預けた資金の残高の全額を保証する仕組みの導入を義務付ける。

銀行などの預金には、金融機関が預金保険料を預金保険機構に支払い、金融機関が破綻した場合、一定額の預金等を保護する預金保険制度という仕組みがある。預金者1人につき1金融機関ごとに普通預金や定期預金などの元本1000万円とその利息が保護される。

一方、スマホ決済アプリの口座でデジタル給与を受け取る場合、預金保険制度を使えない。もともとスマホ決済アプリなどにチャージしたお金は供託などで保全されているケースがあるが、取扱額が日々変動していることから、経営破綻時に必要な金額が確保されていないこともありうる。

東京海上日動火災保険などの損保大手4社は、スマホ決済アプリの口座で受け取ったデジタル給与を保証する保険の開発を検討する。ただ損保などが個別で商品を開発すれば「保険料率は1%は超える」(損保幹部)との声もあり、利用企業にとっては負担が大きくなる可能性がある。

あるスマホ決済企業の社長は「全額保証することを義務付けられるなら、デジタル給与の受け取りサービスへの参入を断念する」と話す。今後は複数の決済業者や業界全体で保証する枠組みをつくるなどの対応が求められそうだ。

(フィンテックエディター 関口慶太、手塚悟史、岩田夏実、四方雅之)

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リクルート、デジタル給与参入検討 中小企業の利用照準

リクルート、デジタル給与参入検討 中小企業の利用照準
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC304330Q2A830C2000000/

『2022年9月13日 20:59

リクルートホールディングス(HD)がデジタルマネーによる給与の支払いサービス参入の検討に入った。2023年春にも解禁されて仕組みなどが整い次第、提供を目指す。スマートフォン決済「PayPay(ペイペイ)」のソフトバンクグループなども参入を検討する。銀行口座でなくスマホで会社から給与を受け取れるサービスが広がる可能性が高まる。

デジタル給与では会社が従業員のスマホ決済アプリなどに賃金を振り込める。これまでは現金払いが原則で、銀行や証券総合口座への振り込みが例外的に認められていた。厚生労働省は省令を改正し、早ければ来春にもスマホ決済会社など資金移動業者の口座への支払いを解禁する。

事業会社リクルート社長の北村吉弘氏は「給与の銀行振り込みを簡単にするほか、デジタルマネーなどでの支払い方法も考えていきたい」と話す。中小企業に照準を合わせ、給与の計算を簡単にできる機能なども想定している。

リクルートHDは飲食店や小売店の業務効率化を支援するクラウドサービスを提供している。またキャッシュレス決済端末「Airペイ」のほか、4月には最大100万円まで運転資金をオンラインで提供する「Airキャッシュ」も開始。融資などを媒介する金融サービス仲介業の登録も完了している。

デジタルマネーで会社が従業員のスマホ決済アプリに給与を即座に送金できるようになれば、支払業務を効率化できる。従業員にとっても、ATMなどから給与を引き出す手間が省ける。銀行口座を持たない外国人などへも給与を支払いやすくなり、人手不足の解消にもつながる。

デジタル給与を受け取る口座を提供する企業としては、ペイペイのほか「楽天ペイ」の楽天グループや「メルペイ」のメルカリなど、スマホ決済各社が参入を検討している。23年にもスマホ決済を始めるJCBのほか、スタートアップのKyash(キャッシュ、東京・港)なども参入を検討している。

受取口座の選択肢の広がりに加えて、リクルートHDのように給与を支払う会社側の業務も効率化するサービスが登場すれば、デジタル給与の導入に拍車がかかる可能性がある

リクルートHDは2013年に、POS(販売時点情報管理)レジ機能をタブレット端末とアプリで実現する「Airレジ」の提供を開始。その後、レジの周辺業務にもサービスを広げてきた。デジタル給与はAirペイやAirキャッシュも含めた金融サービス拡充の一環となる。

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中国工作員が米ツイッター社内に在籍 FBIが通知

中国工作員が米ツイッター社内に在籍 FBIが通知=内部告発者
https://www.epochtimes.jp/2022/09/117684.html

『米ツイッターの安全対策の不備を内部告発した元セキュリティー責任者、ピーター・ザトコ氏は13日、上院司法委員会の公聴会で、連邦捜査局(FBI)から社内に中国の工作員が在籍していると通知を受けていたことを明らかにした。利益至上主義に陥り「外国のスパイを排除する能力を著しく欠いている」と批判した。

ザトコ氏は公聴会で、解雇される1週間前にFBIからツイッター社内に中国国家安全部(MSS)の工作員が1人在籍しているとの通知を受けたと証言した。このうえで、ツイッターはセキュリティに深刻な脆弱性を抱えていると訴えた。また、同社は中国で得る広告収入を重要視し、セキュリティよりも利益を優先していると懸念を表明した。

(※ 無料は、ここまで。)』

理想にばく進するマスク氏 支える「7人のサムライ」

理想にばく進するマスク氏 支える「7人のサムライ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC193690Z10C22A8000000/

『イーロン・マスク氏は誰もが実現不可能と捉えてきたビジネスを型破りな発想で可能にしてきた。その代表格であるテスラとスペースXの成功を裏付ける数字は、今や誰もが認めざるを得ない。

テスラの2021年12月期通期の売上高は前年同期比71%増の538億2300万ドルで、売上高営業利益率は同5.8ポイント増の12.1%だった。22年1~3月期の営業利益率は19.2%、4~6月期は14.6%。10%を超えれば御の字とされる製造業においては高収益企業といえる。

テスラが時価総額でトヨタ超えを果たしたことは有名だが、非上場のスペースXも負けていない。22年5月に米ブルームバーグなどが報じた記事によると、同社の評価額は同月時点で1250億ドルとなったもよう。これは時価総額で宇宙業界2位の米ロッキード・マーチンを上回る。

マスク氏はなぜ手掛ける事業が多岐にわたるのに、無謀な挑戦を現実化して事業を成功に導けるのか。その大きな理由に、手掛ける事業のすべてが同じビジョンの上にあり、互いに関連していることがある。

手掛ける領域を3つに限定

まず踏まえておきたいのは、いずれの事業でもマスク氏が目指すのは「人類の永続的な繁栄」にある点だ。幼いころからSF小説やSF映画を好み、人類の未来に思いをはせた。1989年に出身地の南アフリカからカナダに移住し、同地や米国の大学で経済や物理、エンジニアリングを学んでいた頃から、「人類の未来に影響を及ぼす技術は『インターネット』『クリーンエネルギー』『宇宙開発』の3つ」と予見していた。

壮大な構想の中で大きな役割を担うのが、やはりテスラとスペースXだ。マスク氏はあらゆる場所で、テスラは地球環境保護、スペースXは宇宙への人類の生活圏拡大と、役割分担していると説明している。

2002年にスペースXを立ち上げ、テスラに出資して会長に就任したのが04年。06年に太陽光発電のソーラーシティに出資し、後にテスラ傘下に収めた。太陽光で発電した電力を電気自動車(EV)などに蓄えれば、走行はもちろん家庭の電源としても使える。スペースXでは、地球のどこからでもインターネットを使えるようにする衛星通信システム、スターリンクの運用を20年に始めた。衛星をスペースXのロケットで打ち上げられるので相性がいい。どの事業も前出の3つの技術領域に関連する。

少し異質に見えるのが、16年に設立した地下トンネルを使った高速輸送システムのボーリング・カンパニーと、脳の機能拡張を目指すブレインテックのニューラリンクだ。前者は、テスラやスペースXと同じ「輸送インフラ」と考えれば納得がいく。だが、ニューラリンクについては、テスラが今、開発に力を入れているヒト型ロボット「テスラボット」や、市場投入が噂されているテスラの高機能スマホ「Pi」の存在を踏まえると狙いが見えてくる。ニューラリンクで開発する脳の拡張機能は、ボットやスマホの「操作手段」にしようとしているとみられる。

すべてに共通するのは、人類が火星に移住した後の人や物の輸送や人と人とのコミュニケーションに関連していることだ。ツイッターの買収劇や暗号資産(仮想通貨)へのこだわりも、移住後を想定した「インフラ」と見ているのだろう。

マスク氏が描くこの未来予想図ならぬ「未来実現図」は、彼を取り巻くファンたちの信仰の対象になっている。同氏はこの目標を達成するためなら、狂気とも言える執着で現場の技術者を叱咤(しった)し、プロの投資家や優秀な経営陣、科学者たちを味方に付け、まい進していく。

答えがなければ即会議終了

だが、それに付き合うのは並大抵のことではない。スペースX社内をよく知るある関係者は、こんな内部事情を吐露した。

「マスク氏は技術者に出した宿題の答えに少しでも疑問を感じれば、納得がいくまで質問を浴びせる。その技術者が答えを持たなければ、答えを持っている技術者にその場で電話をかけて呼び出す。それでも答えが出なければ、会議は即終了。マスク氏は不機嫌にその場を去る。だから技術者はマスク氏との会議を恐れ、できれば会いたくないと考えている」

だがその関係者はこうも言う。

「それでも技術者が付いていくのは、マスク氏がそうしているのに悪意はなく、純粋に実現したい未来だけを見ているからだ」

経営者も社員も、それを支える投資家や株主も、同じ未来を見ている。マスク氏の頭の中にあるビジョンは、全員を1つにするちょうつがいの役割を果たしているのだ。

といっても、手掛ける事業を成功と呼べるようになったのはつい数年前のこと。19年半ばまで、特にテスラは火の車だった。20年、マスク氏はツイッターでこうつぶやいた。

「(手元資金は)最短で1カ月分。モデル3の量産は長期間、大きなストレスと苦痛となった。17年半ばから19年半ばまで。生産と物流の地獄」

テスラに批判的な評価を下すことで知られる米ガイドハウス・インサイツのアナリスト、サム・アビュエルサミド氏も「4年前は、テスラがまさか生き延びるとは思いもしなかった」と振り返る。

危機の直接的な原因はモデル3の量産ラインにあったが、それ以上のインパクトを同社に与えた事件が18年6月に起きた。当時、大学院の学生だったランディープ・ホシ氏は、実家近くにあるテスラのフリーモント工場に現れた巨大なテントを見つけた。この頃、マスク氏をはじめ経営陣は量産ラインの課題解決のため工場で寝泊まりしていた。テントの下にあったのは、モデル3の組み立てラインだ。

当時、マスク氏やテスラに反発し、不利な情報を見つけ出してはネット上に流す集団「TSLA(テスラ)Q」が勢力を持っていた。ホシ氏も、マスク氏の壮大すぎるビジョンや「虚言」とも受け取れる発言に違和感を覚えていた。ある日、ホシ氏はドローンを飛ばしてテントの下にあるラインを撮影し、ネットに流した。これはテスラQの間で大きな「スクープ」となり、「テスラは倒産する」「こんなラインで造られたモデル3は危険だ」といった臆測が一気に流れた。

テスラQの狙いは空売りといわれている。マスク氏は怒りをあらわにし、ツイッターでホシ氏などを攻撃したが、テスラに向けられた逆風が収まることはなかった。

それでも経営陣や社員は諦めずにラインの改善に取り組み、量産化に成功。これがテスラの業績アップに貢献したことは言うまでもない。

倒産の危機は08年にもあった。02年にマスク氏が創業したスペースXは、06年に初の自社製ロケットを完成させ、打ち上げ試験を実施したが1回目は失敗に終わった。07年の2回目でも失敗し、その次の08年に3回目に挑戦するも失敗。この時、金融危機が世界を襲った。

4回目に失敗すれば後がない。テスラも量産段階に入っておらず、金融危機のあおりで資金繰りに窮していた。にっちもさっちもいかない状況をマスク氏は、米カリフォルニア州で活動するテスラ車所有者団体のインタビューで赤裸々に語っている。

当時、マスク氏がオンライン決済ペイパルの売却で手に入れた2億ドル弱の資金は、残り4000万ドルまで目減りしていた。全額をいずれかに投じてどちらかだけを生かす選択肢もあったが、マスク氏は双方に半分ずつ投じる方法を選んだ。

「会社は子どもと同じような存在だ。2人の子どもがどちらもおなかをすかせているとき、どちらかだけにご飯を食べさせ、もう一方を見殺しにすることなどできない」

幸い、スペースXは4回目の打ち上げを成功させ、米航空宇宙局(NASA)の契約を勝ち取った。問題はテスラだ。

「資金を調達できたのは、この日、この時間までというギリギリの時刻だった。08年12月24日午後6時だ」

「この時に頼れたのは、初期からテスラに出資してくれていた主要投資家の、ほんの数人だけだった。アントニオ・グラシアス、アーロン・プライス、スティーブ・ジャーベットソン……」

それだけ感謝しているのだろう、マスク氏は窮地を救ってくれた人や企業のことをよく覚えていて、折に触れ名前を口にする。地元メディアの報道によると、ここに名前が挙がったグラシアス氏はマスク氏と1990年代からの古い知人だ。マスク氏の会社には早い段階から資金を入れ、テスラにも2005年から投資。役員を07年から15年間務めた。スペースXの役員でもあり、同社が21年にビットコインを15億ドル分購入した際にも尽力した。マスク氏のビジョンにトコトンほれ込んでいるのだ。

社内がざわつけば動く裏方

マスク氏のビジョンの実現を縁の下で支える人材はグラシアス氏以外にもいる。

アレックス・スピロ弁護士やテスラの財務を取り仕切る最高財務責任者(CFO)に30代で就任したザック・カークホーン氏、同社の人工知能(AI)や自動運転技術の開発で陣頭指揮を執っているアンドレ・カーパシー氏などだ。

カーパシー氏はマスク氏が「優秀なコンピュータービジョン関連の技術者の中でも間違いなく世界最高峰」と評価する35歳。マスク氏が立ち上げたAI研究機関オープンAIの初期メンバーの一人でもある。

同じAIの領域ではニューラリンクの幹部であるシボン・ジリス氏が挙げられる。イエール大卒の才女だが、21年にマスク氏との間にひそかに双子をもうけていたことが発覚してからは、その才能よりもマスク氏との関係に世間の視線が注がれている。

スペースX社内で起きる問題の解決や実務の遂行に欠かせないのが、最高執行責任者(COO)で社長のグウィン・ショットウェル氏。「イーロンの思い付きや高すぎる目標を現実味のある計画に落とし込み、現場の技術者との橋渡しをする」(同社関係者)のが彼女の役目だ。

22年5月にも格好の出番があった。マスク氏が同社に所属するプライベートジェットの添乗員にセクハラ行為をし、和解金を支払ったとする報道を受け、社内はざわついていた。ショットウェル氏はこれを受けて全社員にこんなメールを送った。

「20年間、共にイーロンと働いてきて、今回、指摘されているような行為または類似した行為をしているのを見たことも聞いたこともない。だから今回の(添乗員の)申し立ては間違っていると信じている」

またニューラリンクで最高経営責任者(CEO)を務めるジャレッド・バーチャル氏も、マスク氏の右腕だ。同社だけでなくマスク氏個人の資産運用も任されている「金庫番」。16年に同社に加わる前は、ゴールドマン・サックスのフィナンシャルアドバイザー、モルガン・スタンレーではシニアバイスプレジデントを務めていた。マスク氏の財団でも、教育や小児治療、環境リサーチなどの領域で寄付金を配分する役割を担う。

マスク氏はさまざまな危機を乗り越える中で、情熱とビジョンだけでは現実社会を渡り歩けないことを学んだ。今、見てきた「7人のサムライ」がしっかりと脇を固めることで、マスク氏の前進が可能になっている。

(日経BPニューヨーク支局長 池松由香)

[日経ビジネス電子版 2022年8月18日の記事を再構成]

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中国と加盟交渉開始 デジタル貿易協定DEPA参加3カ国

中国と加盟交渉開始 デジタル貿易協定DEPA参加3カ国
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM187DW0Y2A810C2000000/

『【シンガポール=中野貴司】デジタル貿易に関する協定「デジタル経済パートナーシップ協定(DEPA)」に参加するシンガポール、チリ、ニュージーランドの3カ国は18日、中国と加盟に向けた交渉を始めると発表した。DEPAは人工知能(AI)やビッグデータなど先端分野の標準的なルール形成を目指しており、加盟が承認されれば中国のデジタル貿易分野での影響力が強まることになる。

中国は2021年11月にDEPAへの加盟を申請しており、3カ国は18日、中国と交渉にあたる作業部会の設置を発表した。作業部会の議長国を務めるチリを中心に3カ国は今後、中国の国内法や規制がDEPAのルールと整合的かどうかを審査する。

個人データ保護や国境を越えるデータの扱いなどの分野で、中国がDEPAの基準を満たせるかが焦点となる。シンガポールのガン・キムヨン貿易産業相は18日の声明で「シンガポールは中国の加盟申請を歓迎しており、作業部会の設置は喜ばしいことだ」と述べた。

DEPAの参加3カ国は、ブルネイと共に環太平洋経済連携協定(TPP)の原型をつくった実績があり、DEPAはアジア太平洋地域のデジタル貿易の標準ルールに育つ可能性がある。電子商取引などデジタル経済の市場規模は拡大し続けており、中国は加盟によって域内貿易での存在感を一段と高めたい考えだ。中国はTPPにも加盟申請している。

20年6月に3カ国が署名したDEPAには韓国も加盟申請しており、既に3カ国と参加に向けた交渉に入っている。』

スマホ決済「d払い」一部端末で使いづらい状態 NTTドコモ

スマホ決済「d払い」一部端末で使いづらい状態 NTTドコモ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220819/k10013778501000.html

『NTTドコモによりますと、スマホ決済のサービス、「d払い」で、19日午前10時すぎから一部の端末で利用しづらい状態になっているということです。

復旧の見込みはたっていないということで、現在、会社が影響の広がりや原因を調べています。

「d払い」の利用者は4500万人余りで、NTTドコモでは「お客様にご迷惑をおかけして申し訳ありません。復旧まで今しばらくお待ちいただきたい」とコメントしています。』

大統領選投票データ入手 トランプ氏側、工作目的か

大統領選投票データ入手 トランプ氏側、工作目的か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN170420X10C22A8000000/

 ※ オンライン投票(電子投票)には、こういう問題もある…。
 
 ※ 裁判所の許可があったようだが…。

『【ワシントン=共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は15日、2020年大統領選で激戦となった南部ジョージア州など3州で、敗北したトランプ前大統領側が投票システムから機微なデータをコピーしていたと報じた。

州の裁判官や選挙管理委員などがデータに触れることを許可していたが、選挙結果を覆すための材料発掘を狙った陣営の工作の一環とみられる。

専門家は、トランプ氏に共鳴する当局者らの協力によって政治的な動機からデータがアクセスされ、その記録も長期にわたって明らかにならなかったことに懸念を表明。「同様の事例が他にもあったかもしれず、極めて危うい」と指摘した。

トランプ氏と協力関係にある弁護士らがデータ入手を指揮したとされる。ジョージア州にあるデータ分析会社を使うなどして、同州のほか、西部ネバダ州、中西部ミシガン州の投票システムにアクセスさせた。

陣営の外部顧問らが、ネバダ州では一部の郡でシステムへのアクセスを裁判所に認めさせ、作業が進行。ミシガン州でも裁判官の許可を得た。ジョージア州でも選管委員が認めたため、システムの記憶装置を丸ごとコピー、投票用紙もスキャンしていたという。』

豪裁判所、Googleに57億円支払い命令 位置情報収集で

豪裁判所、Googleに57億円支払い命令 位置情報収集で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM126820S2A810C2000000/

『【シドニー=松本史】オーストラリア連邦裁判所は12日、米グーグルが位置情報収集に関して消費者に誤解を与える表現をしたとして、同社に6000万豪ドル(約57億円)の支払いを命じた。豪競争当局が2019年にグーグルを提訴していた。グーグル側は争わない姿勢を示している。

裁判所は、グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォンでの位置情報収集に関する画面表示が、17~18年にかけて「誤解を招くものだった」と認定した。

豪競争・消費者委員会(ACCC)は19年にグーグルを提訴した。グーグルが位置情報を収集できないようにするためには「ロケーション履歴」と「ウェブとアプリのアクティビティ」両方の機能を「オフ」にする必要があった。だがグーグルは適切な説明を行わず「『ロケーション履歴』だけが影響するとの誤解を与えた」という。

グーグルの広報担当者は12日、「17年から18年にかけての行為を解決することで合意した」と述べた。ACCCのキャス・ゴットリーブ委員長は「裁判所が課した重大な罰金は、デジタルプラットフォームやその他の企業がデータの収集・利用について消費者に誤解を与えてはならないという強いメッセージを送るものだ」との声明を出した。』

[FT]インド、小売り新インフラ 消費者3億人と結ぶ実験

[FT]インド、小売り新インフラ 消費者3億人と結ぶ実験
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB082OO0Y2A800C2000000/

『筆者がフィナンシャル・タイムズ(FT)で小売業界を取材していた1990年代前半、経営者らは「成功の3つの秘訣」を決まり文句のように唱えていた。「1に立地、2に立地、3に立地」と。当時の小売業はおおむね、立地条件のよい物件を押さえることが重要だった。
インド政府主導で導入されたデジタルインフラ構想は、小規模事業者がアマゾンなどに対抗できる力を持てるようにすることを目指している=ロイター

企業は来客数を予測するため進出する地域の人口構成や経済情勢、インフラを分析するのに多くの労力をかけ、最も有望な物件に巨額の資金を投じた。クモの巣に虫がかかるように、好条件の立地に店舗を構えれば客は自然と集まってきた。

この小売業モデルは潤沢な資金を持つ先行企業に明らかに有利だったが、インターネットの爆発的な普及がこれに風穴を開けた。ネット販売が普及すると店舗の立地は関係なくなった。

米アマゾン・ドット・コムは実店舗を持たずに消費者に商品を直接配送する形態から始まった。小売業の成功の秘訣は「1に物流、2に物流、3に物流」へと急速に変わっていった。
失速したショッピファイ

小売業の次の進化では、消費者向けのブランドを展開する企業や小規模事業者が、従来の小売店や電子商取引(EC)プラットフォームを介さず消費者に直接販売するようになった。

これによってDTC(消費者直接取引)ブームに火がついた。このブームに火をつけたのが革新的なECプラットフォームとして登場したカナダのショッピファイだ。

同社は管理業務や決済、配送インフラなど、小規模の独立系小売業者にとっては資金面で自社での構築が難しい各種サービスを提供し、アマゾンに対抗する存在とみられるようになった。

メガネやサングラス販売の米ワービーパーカーやフィットネス機器の米ペロトン・インタラクティブ、衣料品の米スティッチフィックスといったDTC企業に投資家はこぞって資金を投じた。

こうした企業はソーシャルメディアを通じてブランドの認知度を上げて消費者をひきつけ、商品を直接配送する企業戦略をとった。この作戦はしばらくは順風満帆で、複数のDTC企業が目を見張るような高値で上場を果たしたこともあった。

だが、投資家は今ではDTCという事業モデルそのものに重大あるいは致命的な欠陥があると判断したようで、DTC企業の株価は大幅に下落している。ショッピファイの株価はこの1年で73%下がり、7月26日には全世界の従業員の10%を削減すると発表した。小売業界では次に何が起こるのだろうか。
物価高に広告料金値上げ、DTC企業に逆風

ショッピファイのトビアス・リュトケ最高経営責任者(CEO)は今回の規模縮小は事業見通しを過度に楽観視していたことが原因だと説明している。

ショッピファイは新型コロナウイルス禍から5~10年先までECの成長が持続すると想定し、需要増を見込んで事業拡大を急ぎすぎたという。リュトケ氏は従業員にあてたメモの中で「賭けが実らなかったことが明らかになった」と悔いた。

だが、根拠が薄いにもかかわらず楽観的な長期見通しをしたという説明はDTCのより根深い欠陥を覆い隠してしまう。DTC企業も他の小売業者や消費財メーカーと同様、急激な物価上昇や金利の上昇、消費の減退への対応に苦労している。

さらに、配送料の高騰やサプライチェーン(供給網)の混乱、製造拠点として先行きの不透明感が増す中国に大きく依存しているといった問題を抱える企業も多い。

だが、DTC企業にはこれらに加え特有の圧力もかかっている。フェイスブックが広告料金を値上げしたことで顧客獲得コストが大幅に上昇した。

ソーシャルメディアを通じてターゲット層を特定することも、米アップルがユーザーに「アプリにトラッキングをしないように要求」する選択肢を追加したことで難しくなった。さらに、DTC企業はコピー商品業者との過酷な競争にさらされることもある。

米国のウォルマートやクラフト・ハインツ、ナイキといった小売りや消費財の老舗大企業もDTC取引の手法を採り入れ、(実店舗とECを結ぶ)オムニチャネル化を進めている。

一方でアマゾンは実店舗網を拡大しつつある。アマゾンは厳しい経済情勢から苦境に立たされているが、それでも事業を展開する市場の大半でEC最大手の地位を維持している。

消費者にとってはブランドごとに異なるサイトへ行くよりも一つのプラットフォームで買い物できる方が便利だ。

アマゾンは自ら小売業者としてオンラインで商品を販売する部門と第三者の小売業者が参加して販売できる「マーケットプレイス」の両方を運営しているが、規制当局がこの2つを切り離すために介入する可能性は低い。競合他社が「EC界の巨人」の地位を奪うような状況は想像しにくい。

だが、ビジネスの世界は政治やスポーツと同様、向かうところ敵なしとみえる時こそ最も足をすくわれやすい。誰もがアマゾンを王座から引きずり下ろそうと狙っている。

そうしたなかで、注目すべきはインドの100都市で試験的に導入された「デジタル商取引のためのオープンネットワーク(ONDC)」だ。小売取引のためのデジタルインフラ構想で、インド政府が主導している。

民間の閉鎖されたプラットフォームではなく、数百万もの小規模事業者がサプライヤーや顧客、配送業者につながり、誰もが相互運用可能な共同ネットワークを構築するのが狙いだ。24年末までに3000万の小売業者と3億人の消費者を結ぶという目標を掲げている。

インドIT(情報技術)サービス大手インフォシスの共同創立者でONDCの立案者の一人でもあるナンダン・ニレカニ氏は控えめな表現とはほど遠い人物ではあるが、この計画を「世界で今起きている中で最もエキサイティングな事業変革」と呼んでいる。
インドのデジタルインフラ、小規模事業者にも力

インドは以前から公共のデジタルインフラの整備に力を入れてきた。同国のデジタル個人識別番号制度「アドハー」は13億人が登録している。インド政府が主導して構築し、個人の銀行口座とひも付いた「統合決済インターフェース(UPI)」は7月だけで63億件のオンライン取引を扱った。

ONDCは何百万もある地元の小さな事業者がアマゾンやウォルマート傘下のEC大手フリップカートに対抗できるだけの力を持てるようにすることを目指している。

この実験が成功すれば、小売業界の新たな決まり文句は「1にローカリゼーション(現地化)、2にローカリゼーション、3にローカリゼーション」となるかもしれない。

By John Thornhill

(2022年8月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

やはり、会社の体質って業績に出るもんだねぇ

やはり、会社の体質って業績に出るもんだねぇ
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29374948.html

『 大規模な通信障害で、契約者に対して一律賠償の話が出ているKDDI(au)ですが、以前から、このブログを読んで下さっている方はご記憶でしょうが、14回に渡る営業電話で、かなり不快な思いをした事をご存知かと思います。その時に感じたのが、まるで昭和のゴム紐売りのような、強引な営業態度です。相手が誤解をするのを期待して、身元を明確に名乗らない、あたかもNuro光(Sony)の職員のフリをして、契約を変更させようとする。顧客を騙す事を前提に、話を強引に進めようとする。複数の販売代理店から、同じ内容で何回も電話をかけてくる。

一言で言うと、顧客の都合を、まったく無視して、自分達の商品をゴリ押しするわけですね。今の時代に、こんな営業をする一部上場企業があるのかと思いますが、あるのが身に沁みて分かりました。この時から、この会社は販売代理店の管理がなっていないなぁと思っていたのですが、まぁ、今回の大規模通信障害ですよ。どうも、耐用年数に達した古いルーターを新しいルーターに交換する工事をしていた時に、ルーター内のデータベースに不整合が発生して、それを修復するのに時間がかかったようです。

この障害パターン自体は、過去にDocomoが、やらかしていて、総務省から業務改善の命令が出ています。その時、通信大手の全ての企業に対して、対策を講じるように指示が出ているのですが、結果として、教訓が生かされなかったという事ですね。リアルタイムで稼働しているルーターを、メンテナンスで新しい機械に切り替えると聞くと、それだけで、作業として、決して簡単では無い事は、想像がつきます。実際、ある程度の確率で、障害が発生するのは不可避とも言われています。

ただし、その障害の復旧スピード、範囲の絞り込み、告知の迅速さというのは、予め対策を講じる事は可能であり、その全ての面でKDDIは及第点に達しなかったという事です。実際、障害対策中に、総務省から調査が入るという異例の対応が取られました。それだけ、事が重大だったという事です。

まぁ、事故が起きてから、アレコレ言うのも何なんですけど、これって企業風土とかも関係あるんじゃないかと、auの営業電話に悩まされた私としては、思うわけですよ。こちらが、いくら説明しても、違う人間が2ヶ月後くらいに、シレッと営業電話をかけてくるし、しかもNuro光の職員を偽装したり、わざと身元を誤解するような会話の仕方をしたり、明らかにオレオレ詐欺みたいに、顧客を騙す事を前提にして営業電話を仕掛けています。電話をかけているのは、販売代理店かも知れませんが、「仕事として恥ずかしくないの?」って、言ってやろうかと思うくらい酷いレベルです。全部、見破りましたけどね。

で、もともと、そういう営業態度が公認なのか知らないですが、「営業電話を今後かけないように、依頼する窓口」が、KDDIのホームページにあるんですね。そこに、電話を入れて、今後、一切の営業をかけないように依頼して、やっと営業電話が止みました。一応、3ヶ月間、一本も営業電話が、かかってきません。まぁ、非正規で営業だけ請負でやっている業者もあるようなので、そこには、KDDIからの縛りが効かないようなので、まだ油断はできませんが、一応、効果はあるみたいです。

こういうゴミみたいな営業電話って、すごく嫌な気持ちになるんですよ。顧客を金づるとしてしか、見てないのが如実に判るので、実際、唾を吐きたい気持ちになります。いくら、市場が飽和しているからって、何をしてもいいわけでも無いでしょう。』

中国ハッカー集団、台湾へ大規模な攻撃

中国ハッカー集団、台湾へ大規模な攻撃 「中国製設備の使用が原因」
https://www.epochtimes.jp/2022/08/113160.html

『米国のナンシー・ペロシ下院議長が2日夜、台湾に到着して以降、台湾の公的機関を標的とするサイバー攻撃が多発している。中国の報復措置とみられる。いっぽう、この影響で通信障害が起きたシステムでは、中国製通信機器やソフトウェアが使われていることがわかった。

台湾政府のウェブサイトや高速鉄道の駅、空港、一部のコンビニエンスストアのネットワークが標的にされた。(※ 無料は、ここまで。)』

暗号資産は有価証券か商品か 規制巡り論争白熱

暗号資産は有価証券か商品か 規制巡り論争白熱
Global Economics Trends 編集委員 小柳建彦
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK0239C0S2A800C2000000/

 ※ この辺の話しになると、もはや全くついていけない…。

 ※ オレが知っている「有価証券」は、「財産権を表章する証券で、その権利の移転・行使が証券でされることを必要とするもの。」というものだ…。

 ※ 全くの「紙ベース」のものの話しだな…。

 ※ 「老兵は、死なず。ただ、黙って消えゆくのみ…。」だな…。

『米国で暗号資産(仮想通貨)の規制のあり方を巡る議論が活発になってきた。政府や議会で検討が始まったにもかかわらず、米証券取引委員会(SEC)が7月下旬、独自の現行法解釈に基づいて捜査や告発などの法執行を強行する動きを見せたためだ。他の省庁・委員会や裁判所、議会を巻き込んだ論争が年末にかけて熱を帯びそうだ。

「コインベース・ショック」広がる

暗号資産交換業大手の米コインベースはSECとの対決姿勢を明確にしている=AP

SECは7月21日、暗号資産交換業大手の米コインベース・グローバルが扱う暗号資産のインサイダー取引で不正に利益を得たとして、同社の元従業員らを突然告発した。告発の中で、コインベースの取引プラットフォームに「上場」している暗号資産のうち7銘柄を個別具体的に「有価証券である」とSECが断定していたため、クリプト(暗号)業界に衝撃が走った。

これに対しコインベースは「我々のプラットフォームには『有価証券』は一つも上場していない」とすぐに声明をツイートした。「(21年4月の)我々の株式新規上場の審査の過程で、SEC自身が我々の実践している判断基準を確認していたはずだ」と、SECの一貫性の欠如を指摘した。

また同日、コインベースはSECが対応を義務付けられている「ルール整備の請願」手続きを活用し、請願書(Petition for Rulemaking – Digital Asset Securities Regulation)をSECに提出した。請願書では「どんな条件によってどのデジタル資産が有価証券に分類されるのか早急にルールを明確にすべきだ」と要求した。ルールが整理されないまま強権を発動するSECの姿勢を批判し、全面対決姿勢を明確にした。

SECの強行措置への反発は政府内からも起こった。

同じ21日、これまでビットコインなどの仮想通貨を金や穀物などと同様に「商品」の一種とみなして監督権限を行使してきた米商品先物取引委員会(CFTC)の委員が、異例のSEC批判の声明を出した。SECのインサイダー告発は、暗号資産の一部を有価証券として扱うという未確定のルールを、「執行を先行させることで既成事実化しようとする衝撃的な行為だ」と批判した(Statement of Commissioner Caroline Pham on SEC v. Wahi)。

その翌週、SECは個人のインサイダー取引だけでなく、未登録の「有価証券」を「上場」させている会社としてのコインベースの違法性についても捜査していると米ブルームバーグ通信が報道。「コインベース・ショック」はさらに広がった。

有価証券を一般人向けに売る場合、米証券法はSECへの発行登録と詳細な情報開示を義務付けている。また、有価証券の集中オークション型の取引仲介はSECに登録された「証券取引所」のみに許されると証券取引法は規定している。

仮にSECが、コインベースが違法に無登録で有価証券を扱っているとして告発に踏み切れば、米国籍のほぼ全ての暗号資産交換業者と、世の中で無数に出回っている「トークン」と呼ばれる非通貨型の暗号資産が未登録で違法状態にあることになり、業界全体が大混乱に陥る可能性がある。報道を受けてコインベースの株価は一時約2割急落した。

一部暗号資産の法的位置付けは曖昧

暗号資産の法的位置付けの問題は、元祖暗号資産のビットコインが2009年に登場して以来続いている。数ある暗号資産のうち金銭価値の媒体としての機能しかないビットコインやイーサ(イーサリアム・ブロックチェーン上で発行される仮想通貨)などの「通貨」的な暗号資産については、有価証券ではなく「商品」であり、CFTCが監督権限を持つとする判例法が、18年までにほぼ確立した。

一方、それ以外のトークンの位置付けの扱いは曖昧なままだ。

17~18年ごろ急増していたICO(仮想通貨技術を使った資金調達)で発行された「ユーティリティー(便益提供型)」トークンや、この1~2年で急増しているDAO(分散型自律組織)の組成のために発行される「ガバナンス(統治型)」トークンは、サービス利用権や事業の意思決定のための議決権、収益配分受領権などが付いた「スマートコントラクト」(プログラムとして自動履行される契約)の形になっている。買い手はこれらのトークンを「投資」目的を兼ねて買うことが多い。

SECは、「投資契約」の機能を持ったトークンは有価証券であり、証券法や証券取引法が適用されると主張してきた=ロイター

これらのトークンを巡ってSECは15年ごろから、もうけを狙う投資家向けに事業体が何らかのリターンを期待させる形で販売する「投資契約」の機能を持ったトークンは有価証券であり、証券法や証券取引法がそのまま適用されると繰り返し主張してきた。しかし、具体的にどんな権利や機能が付いていればそのトークンが「投資契約」になるのか、細かな条件は提示してこなかった。

このため、どのトークンが有価証券でどれが商品なのか、それぞれの交換所運営企業や、トークン発行の実質的な主体企業などが弁護士などに相談して勝手に判断せざるを得ない状況が続いてきた。それに対してSECは、いわば後出しジャンケンのように目についたトークンについて有価証券と断定し、告発などの権限を発動している。
SECの後出しジャンケンに批判の声

「当初、暗号資産を活用するスタートアップ企業と相談しながら規制の道筋を探っていたSECは、20年ごろから急に一貫性のない一方的な告発を実行するようになった」――。SECの暗号資産の扱いの変遷と現状の課題を分析した「The SEC, Digital Assets and Game Theory」と題する21年の論文で、米ニュージャージー州立大(ラトガース大)法科大学院のユリヤ・グスィーバ教授は最近のSECのやり方に危惧を表明した。

なかでも同教授がSECの「後出しジャンケン」の象徴に挙げたのが、暗号資産の国際送金サービスを手がけるスタートアップの米リップルを20年12月にSECが提訴した案件だ。

リップルは、独立したブロックチェーン「XRPレッジャー」上で発行された暗号資産である「XRP」を媒介に使って安くて速い国際送金サービスを主に銀行向けに提供する。XRPレッジャーを開発・運営するのは「XRPL Foundation」という非営利団体で、リップルはそのインフラの一利用者という立て付けになっている。

SECは、XRPレッジャーのもともとの開発者の一部がリップルを創業したことに着目。リップル自体が実質的なXRPの発行体で、事業の資金調達のために投資家向けにXRPを販売したので、これは未登録の有価証券だと主張した。その販売で不当に利益を得たとして会社と幹部らを提訴した。

リップル側は、XRPはビットコインやイーサ同様、金銭価値の媒介の機能しかない「仮想通貨」で、「商品」に当たると主張している。SECの告発よりも前に、元CFTC委員長のクリス・ジャンカルロ弁護士らが論文「Cryptocurrencies and US securities laws: beyond bitcoin and ether」で、XRPは何の契約関係も体現しておらず、SECが有価証券として扱う条件としている「投資契約」の要件を満たしていないと詳細に分析していた。「SECはXRPを有価証券扱いすべきではない」とわざわざクギを刺していた。しかしSECは提訴に踏み切った。

SECは「形式よりも(利益を目的に販売されているという)実態で投資契約であるかどうかを判断する」と言い始めており、裁判所がどちらの言い分を取るか予断を許さない。XRPは時価総額で10位以内に入る主要暗号資産の一つだけに、判決の影響は大きい。今秋までに審議を終え、判決が年内か年明けに出る。
米議会の法規制の審議は来年以降か

一方で司法判断に頼らずに暗号資産の規制体系を整備すべきだという声も多い。バイデン米大統領もその意見を共有しているようだ。
バイデン氏は3月に大統領令で、省庁の垣根を越えた包括的な規制・政策体系の立案を命じた=AP

バイデン氏は3月に大統領令(Executive Order on Ensuring Responsible Development of Digital Assets)で、デジタル資産を扱う消費者、投資家、企業活動を保護するための省庁の垣根を越えた包括的な規制・政策体系の立案を政府全体に命じた。

SECのコインベース告発の後に米ブルッキングス研究所が開いた討論会(The future of crypto regulation)でロスティン・ベナム現CFTC委員長は「有価証券か商品かの判断が必要なトークンが何百もある。判断基準は法律によって定められるべきで、(CFTCやSECなどの)規制当局はその運用に専念すべきだ」と、条件設定は議会の仕事であると強調した。

議会には21年以降、50本もの暗号資産規制関連法案が提出され百家争鳴状態だ。ただ、22年7月、有価証券の認定要件、DAOの法人認定制度、暗号資産の評価益・売買益への所得税上の扱いなど、多くの切り口から暗号資産のルールを定める意欲的な包括法案が超党派の議員らによって上院に提出された。「責任ある金融イノベーション」法案と名付けられ、今後の議会の議論のたたき台候補として有力視される。しかし、提出した上院議員自身が「まともな審議が始まるのは23年になってからだろう」と、立法プロセスのスピードについてはかなり悲観的な見通しを示している。

規制の枠組みを実定法できちんと固める規制のやり方が、すぐに実態に合わなくなったりイノベーションを阻害したりするリスクを指摘する声もある。

米ジョージタウン大学のクリス・ブラマー教授と米バンダービルト大学のイェシャ・ヤダフ教授は「Fintech and the Innovation Trilemma」と題する19年の論文で、「規制当局が、①明確なルールを設定し、②市場の健全性を維持し、③金融サービスのイノベーションを振興しようとすると、どれか2つしか実現できない」という法則があると指摘し、変化の激しいフィンテックを包含する規制体系整備の難しさを論証した。

SECのやや強引な「法施行」と裁判の積み重ねによる判例法でデジタル有価証券の要件が固まっていくのか、それとも政府や議会のルール整備がスピードアップするのか、現時点では読みにくい。いずれにしても大部分の暗号資産について、ほとんど何も明確な法規制がないという状態が長くは続かないことだけは確かだろう。
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世界的な関心を集める経済学の最前線の動きやトピックを紹介します。
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【記事中の参照URL】
■Petition for Rulemaking – Digital Asset Securities Regulation(https://www.sec.gov/rules/petitions/2022/petn4-789.pdf)
■Statement of Commissioner Caroline Pham on SEC v. Wahi(https://www.cftc.gov/PressRoom/SpeechesTestimony/phamstatement072122)
■The SEC, Digital Assets and Game Theory(https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3806116)
■Cryptocurrencies and US securities laws: beyond bitcoin and ether(https://www.iflr.com/article/2a644yk131snh9bzqpou8/cryptocurrencies-and-us-securities-laws-beyond-bitcoin-and-ether)
■Executive Order on Ensuring Responsible Development of Digital Assets(https://www.whitehouse.gov/briefing-room/presidential-actions/2022/03/09/executive-order-on-ensuring-responsible-development-of-digital-assets/)
■The future of crypto regulation(https://www.brookings.edu/events/the-future-of-crypto-regulation/)
■Fintech and the Innovation Trilemma(https://www.law.georgetown.edu/georgetown-law-journal/wp-content/uploads/sites/26/2019/02/1Fintech-and-the-Innovation-Trilemma.pdf)』

話題のNFTって何? 知っておきたい基礎知識を解説

話題のNFTって何? 知っておきたい基礎知識を解説
https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20220721_01

『最近、何かと話題になっている「NFT」。「NFTアートが75億円で落札された」などというニュースが世間をにぎわせ、市場が拡大している一方、その本質をきちんと理解できていない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、『NFTの教科書』の編著者で弁護士の増田雅史さんに、NFTとはそもそも何なのか、今、話題となっている理由をうかがいました。

お話を聞いた人

増田 雅史(ますだ・まさふみ)さん

弁護士・ニューヨーク州弁護士(森・濱田松本法律事務所)。スタンフォード大学ロースクール卒。理系から転じて弁護士となり、IT・デジタル関連のあらゆる法的問題を一貫して手掛け、業種を問わず数多くの案件に関与。特にゲームおよびウェブサービスへの豊富なアドバイスの経験を有する。金融庁でのブロックチェーン関連法制の立案経験もあり、コンテンツ分野、ブロックチェーン分野の双方に通じる。

目次

そもそもNFTとはどのようなもの?
    NFTはどのような背景から生まれたの?
今、NFTが注目されている理由は?
    さまざまな分野で活用されるNFT
    NFTをもつことのベネフィットは?

そもそもNFTとはどのようなもの?

NFTとはそもそもどのようなものなのでしょうか。「電子データの正当性を証明するハンコのようなもの」「デジタルデータの所有を可能にする技術」など、世間ではさまざまな説明がされています。ただ、増田さんは「NFTは今までにない新しい概念なので、一言で説明するのは非常に難しい。一言で説明しようとすると、かえって大事なポイントが抜けおちてしまうことがあります」と言います。

そこで、まずは基本に戻り、言葉の意味から考えていきましょう。

NFTは、「Non-Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「非代替性トークン」となります。

「トークンとはゲームセンターのメダルや引換券のように、お金の代わりになる印のようなもののこと。これをデジタル形式で発行した『デジタルトークン』が、単に『トークン』と呼ばれることが増えました。ビットコインのような暗号資産もNFTも、ブロックチェーンという技術を使ったデジタルトークンです。ただ、ビットコインが無個性なトークン、つまりFungible Token(代替性トークン)であるのに対し、NFTはこれと大きく異なります」と増田さんは言います。

NFTはブロックチェーン技術を使っていること、そして「非代替性」という言葉が重要なキーワードといえそうです。

増田さん

「非代替性とは、他と取り替えがきかないということです。例えば、ビットコインには個性がありません。Aさんがもっている1ビットコインとBさんがもっている1ビットコインには違いがありません。

ですから、お互いの1ビットコインを取り替えても、何の問題もないのです。ところが、Aさんが持っている車とBさんが持っている車は、たとえ同じ車種でも、交換しても同じだということはありませんよね。それぞれ異なる“固有なモノ”だからです。このようにNFTは、それぞれ1点ものとして、代替することができないデジタルトークンなのです」

そもそもNFTとはどのようなもの?

このような特徴をもつNFT を活用すれば、ピカソの絵や有名選手のサイン入りボールのような、唯一無二の価値をもつデジタル資産をつくりだし、流通させることができるというわけです。まずはこの点が、NFTのもっとも画期的な点といえるでしょう。

増田さん

「NFTは、デジタルの世界に大きな革命をもたらす可能性を秘めています。そのため、現在ではさまざまな企業がNFTを活用して新しいビジネスはできないか、イノベーションを起こせないかと試行錯誤をしているのです」

ブロックチェーン

暗号資産を扱う基盤技術として開発された取引履歴をまとめた台帳のようなもの。インターネットに接続した複数のコンピューターで、ブロック単位の記録をチェーンのようにつないで記録します。典型的なパブリックブロックチェーンの場合、管理者がおらず、不特定多数の人が取り引きの正当性を検証するため、改ざんが極めて困難だといわれています。
NFTはどのような背景から生まれたの?

現在、さまざまな分野から大きな注目が集まっているNFTですが、もともとは明確な目的があって開発されたものではないと、増田さんは言います。

増田さん

「ブロックチェーン技術を社会に応用し、活用する流れのなかで、自然発生的に生まれたようなところがあります。その先駆けの一つが、2017年11月にリリースされた『Crypto Kitties』というゲームです。このゲームでは、ブロックチェーン技術によって架空の猫のキャラクターをNFT化し、個性を与えました。その結果、珍しい個性の猫のキャラを集めようと売買する人や、売買目的でゲームのなかで猫を育てる人が現れました。現在の典型的なNFTの多くは、ほぼこのゲームのNFTのために作られた技術仕様が土台になっています」

ゲームがきっかけで注目され始めたNFTですが、その時点では世間的な認知度は高くはなかったようです。

増田さん

「『Crypto Kitties』が話題になったのはあくまで一部のブロックチェーンに詳しい人の間での出来事でした。NFTが一般の人から大きな注目を集めるようになったきっかけは、やはりアートの世界で使われるようになってからでしょう。とりわけデジタルアーティストBeeple氏のNFT作品『Everydays-The First 5000days』のNFTが、2021年3月にオークションで約75億円もの高価格で落札されたとのニュースのインパクトは、非常に大きかったと思います」』

『デジタルアートはこれまで、簡単にコピーされてしまうため、マネタイズが難しいという問題がありました。これを解決したといわれているのがNFTです。NFTとひもづけて販売することで、デジタルアートをあたかもリアルな絵画のように、一点モノや限定品として売ることが可能になったのです。

増田さん

「それも中抜きなしに、作品を世界中に直接売ることができるわけですから、デジタルアート作家にとっては福音だったと思います。その後、日本でも多くのアーティストがNFTに参入するようになったのは当然の流れです。昨年、せきぐちあいみさんのVRアート作品が約1,300万円で落札されましたが、このようなことはNFTなしには考えられなかったことです。NFTがクリエイターに大きな収益をもたらし、デジタルアートの活性化につながるなら、それは大変意義あることだと思います」

NFTはスマートコントラクトを活用することで、転売などの2次流通時の手数料や取引数を制限し、製作者の収益になるような設定もできるといわれています。そのため、例えば音楽家が、自分の曲を聴くことができる人数を限定し、希少性のあるものとして流通させ、資産価値を上げていくようなこともできる可能性があるのです。

スマートコントラクト

ブロックチェーン上においてさまざまな契約を自動的に行える仕組みのこと。イーサリアムなどの多くのブロックチェーンでスマートコントラクトの仕組みを利用することができます。(※ コントラクトとは、「契約」のこと)

イーサリアム

ブロックチェーンの一つで、スマートコントラクト機能をもつ。多くのNFTはイーサリアム上で発行されている。

さまざまな分野で活用されるNFT

デジタルデータをあたかも「モノ」のように扱えるNFTは、アートだけでなくスポーツやファッション、音楽やゲームといった幅広い分野での活用が進んでいて、年々、参入する企業が増えています。2018年には約40億円ほどだった市場が2019年には約140億円、2020年には約340億円、2021年9月時点では約1.5兆円にまで急成長しています。

さまざまな分野で活用されるNFT

参照:https://nonfungible.com/

なかでももっとも盛りあがっているのが、「コレクティブル」と呼ばれる保有や収集を目的としたNFTです。イーサリアムにおける最初のコレクティブルNFTといわれるピクセルアート「CryptoPunks」は、その歴史的価値と希少性から、ものによっては数百万ドルもの価値で取り引きされてきています。

NFTをもつことのベネフィットが注目されるように

増田さん

「海外でのコレクションとしてのNFTの盛り上がりは、莫大な暗号資産をもっている人の道楽的な面があります。投機的な思惑で購入している方も多く、マネーゲームの側面もありました。しかし、今年に入ってから、そのような流れが変わりつつあります。NFTを保有することのベネフィットやユーティリティーに目を向ける人が増え、そのような要素を前面に出したNFTも増えてきています」

例えば、Yuga Labsという会社が発行している『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』という猿をモチーフにしたNFTは、購入すると保有者が参加するクローズドなコミュニティに参加できます。最近では、アメリカの現代アーティストのトム・サックスが、自分が展開しているNFTを持っている人に、ナイキとコラボした新しいスニーカーを無償提供する、という出来事もありました。

増田さん

「今後はNFTを購入した人が特別なコミュニティーに参加できたり、あるアーティストのNFTを買うと、優先的にコンサートの抽選券がもらえたり、限定アイテムが買えたり。そのような形で、NFTを通じて何らかのベネフィットを提供し、ファンコミュニティの価値を高めていくようなサービスが増えていくでしょう」

NFTによって今までにない価値をつくりあげ、流通させることで、新しい経済圏をつくる。まずはそのようなかたちで、NFTを活用したビジネスモデルが普及していきそうです。

NFTの関連コンテンツ
メタバース

スポーツやエンターテインメント、コミュニケーション、ECなどさまざまな分野で活用が進む「メタバース」。ソフトバンクのメタバースに関する記事などをまとめています。詳しくはこちら

バスケNFT  』

北朝鮮、資金調達・洗浄にNFT利用 規制の抜け穴突く

北朝鮮、資金調達・洗浄にNFT利用 規制の抜け穴突く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0516L0V00C22A8000000/

『【ニューヨーク=白岩ひおな、吉田圭織】北朝鮮がNFT(非代替性トークン)を利用し、暗号資産(仮想通貨)を不正奪取する資金調達やマネーロンダリング(資金洗浄)を進めている実態が明らかになった。国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の状況を調べる専門家パネルが報告した。北朝鮮は得た資金を核開発などに開発にあてているとみられる。

専門家パネルがまとめた中間報告書案は、北朝鮮の偵察総局傘下のハッカー集団「ラザルスグループ」が、2022年1~7月にサイバー攻撃でイーサリアムやUSDコイン(USDC)など数億ドル相当の仮想通貨を盗み取ったと結論づけた。

専門家パネルは北朝鮮系のハッカー集団が、サイバー攻撃の標的を銀行などから仮想通貨を扱う企業に移していると分析している。北朝鮮が目を付けたのがNFTだ。NFTはオンライン上のデジタルアートなどのデータに固有のIDを持たせて唯一無二であることを証明する仕組み。誰でも作成でき、専用の取引市場「NFTマーケットプレイス」に出品して売買できる。

3月下旬にはラザルスが、人気のNFTゲームの「アクシー・インフィニティ」のネットワークにサイバー攻撃を仕掛け、約6億2000万ドル(約820億円)の仮想通貨を不正に奪い取った。ゲーム内の取引の仕組みを手掛けるサービス会社のネットワークが攻撃の標的となった。

NFTは若者を中心に急速に広まっている。米調査会社の推計では、21年の世界市場は113億ドルまで成長した。30年にかけて年間の平均成長率は30%を超え、2319億ドルの市場に拡大するとの予想もある。

専門家パネルは、「北朝鮮が資金調達と資金洗浄の両方で、規制が緩いNFTの仕組みを利用するケースが増えている」と指摘する。米会計会社のアイズナーアンパーは「デジタルアートを出品し、匿名口座を通じて仮想通貨で作品を買い戻すことで資金洗浄などに利用される可能性がある」と警告する。

北朝鮮は制裁逃れを続けながら、核実験に向けた準備を進めている。1日からニューヨークの国連本部で開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議では、各国から懸念が相次いだ。ブリンケン米国務長官は「北朝鮮は違法な核開発を拡大し地域への挑発を続けている」と非難した。北朝鮮は03年にNPT脱退を宣言している。グテレス国連事務総長も「北朝鮮による核実験は容認できない」と強調した。
多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

鈴木一人のアバター
鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

北朝鮮はこれまでもオークションなどを通じて資金洗浄を行ってきたが、それがNFTになった。他の仕組みで規制が厳しくなれば、新たな資金取引の仕組みを取り込み、それを資金洗浄に使っていく。それにしても、北朝鮮のこうした最先端の技術に対する感度の高さには改めて驚く。それだけ必死だということなのだろう。
2022
年8月6日 12:53 』

英議会、TikTok閉鎖 中国の影響懸念

英議会、TikTok閉鎖 中国の影響懸念
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022080400129&g=int

『【ロンドンAFP時事】英議会の報道官は3日、短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」のアカウントを閉鎖したと明らかにした。中国のIT大手「字節跳動(バイトダンス)」がアプリを運営しているとして、英議員らが懸念を示したことに対応したという。

 議会は、若者が議会に関するコンテンツを利用できるようにする取り組みとして、ティックトックを試験的に導入した。報道官は「議員の反応に基づいて、計画よりも早く閉鎖する」と語った。

 今回の動きは、中国の人権問題をめぐる批判的な発言を理由に、同国から制裁を科された議員らが主導。ダンカンスミス元保守党党首はアカウント閉鎖を歓迎した上で「ティックトックを使わないことについて国民と対話を始める必要がある」と話した。 』

[FT]インドIT、早期に減速の見方 離職率高く賃金上昇

[FT]インドIT、早期に減速の見方 離職率高く賃金上昇
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB031XU0T00C22A8000000/

『インド経済の大きな原動力となってきたIT(情報技術)サービス業の減速見通しが、投資家の間で懸念されている。

インドIT(情報技術)サービス大手は経済のけん引役を果たしてきた=ロイター
IT関連のバックオフィス業務を受託するインド企業のうち、時価総額2位のタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)の株価は年初来14%安。インドの大手企業で構成する株価指数のニフティ50指数全体では6%安にとどまっている。

競合のインフォシスは、7月に好調な業績を発表するまで年初来20%安に低迷していた。

だがTCSのN・ガナパシー・スブラマニアム最高執行責任者(COO)は、フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで、悲観的な見方を否定した。「世界にはハイテク人材が必要で、現時点では足りていない。インドには技術力の優れた人材が世界で最も多く集まっている」

ITサービスはインドの「外向き経済」を代表する存在で、巨大グローバル企業の数々を取引先としている。TCSの顧客には、英製薬大手アストラゼネカから米金融大手シティバンク、米マイクロソフト、英小売り大手マークス・アンド・スペンサー(M&S)までが名を連ねる。ITサービス業界全体が高技能人材にとっての主要な就職先でもあり、500万人以上が働く。TCSだけでも2022年3月卒業の新卒者を11万8880人採用した。

TCSの従業員数は60万人超と、民間企業の中で世界屈指の人員規模を抱える。独自動車大手フォルクスワーゲンの67万3000人には及ばないものの、米物流大手UPSの53万4000人をしのぐ。

離職率高く賃金負担が重荷に

ところが一部のアナリストは、とりわけ世界的に景気が後退する場合、ITサービスの力強い成長が続くか疑わしいと考えている。また、離職率の高さで賃金が押し上げられやすいことも不安視している。

野村は今年に入ってから、インドのITサービス業の成長鈍化時期が「当初より早まりそうだ」との見方を示し、「IT関連支出にとって厳しい日々が待ち受けている」と指摘した。米JPモルガンは、同業界の「成長のピークが過ぎた」と断定した。

TCSが7月上旬に発表した22年4~6月期決算で、売上高は前年同期比10%増の67億ドル(約9000億円)と、アナリスト予想に届かなかった。営業利益率は23.1%と、前年同期から2.4ポイント低下した。

同社のサミール・セクサリア最高財務責任者(CFO)は「コスト管理の観点で難しい四半期だった」と明かした。営業利益率の悪化は「年間給与引き上げの影響、人材の離職への対応で膨らんだコスト、徐々に正常化しつつある出張費を反映している」

他のITサービス企業も投資家の期待に応えられていない。ウィプロは複数の金融機関によって投資判断が下方修正され、株価が年初来40%安となっている。テック・マヒンドラは41%安だ。

インフォシスが7月に公表した22年4~6月期の売上高は17.5%増の44億ドルと、市場予想を上回った。ただ、業界の主要指標として注目される利益率は20.1%と、前年同期の23.7%から縮小した。

クラウドコンピューティングへの移行に活路

悲観的な見方ばかりではない。豪マッコーリーは最近、TCSやインフォシスなどが景気悪化を乗り切るのに有利な地位にあると分析した。「もてはやされても結局はコスト削減の打撃を真っ先に受ける人材派遣企業だった2000年代とは違い、インドのトップITサービス企業は戦略的パートナーになっている」

スブラマニアム氏も同様の見解で、顧客が「ある程度の再調整」を行うことはあり得るものの、「支出自体が減るとは思わない」と述べた。また「ハードウエアは売れないかもしれない」との認識を示しつつ、クラウドコンピューティングへの支出拡大の可能性を見込んでいる。

ただ懸念材料はある。スブラマニアム氏によると、TCSは生産性の向上と値上げがかなわない場合、為替差益を通じてコスト増の影響を埋め合わせてきた。しかし今回は「ルピーが対ドルで下落している半面、他通貨に対しては上昇している」ため難しいと話す。

ロックダウン(都市封鎖)の解除で出張費が再び増加したことに加え、人件費の膨張も営業利益率を圧迫している。22年3月期の営業利益率は25%と、TCSが目標とする26~28%に及ばなかった。

それでもスブラマニアム氏は、人件費の上昇が「一時的な変調」にすぎないと言明した。
「やがて落ち着くだろうというのがわれわれの感覚だ。ただ当面、少なくとも2~3四半期の間は、誰かを雇用しようとする時に今より30%多い報酬を支払うことを余儀なくされるだろう」

スタートアップとの人材獲得競争に

同氏は離職率もピークを迎えたとみる。だが新入社員の多くがリモート勤務で、「TCSの文化を知らずにいる」ことを憂慮している。

技術力を備えた新卒者にとって、TCSやインフォシスがかつては最も人気の高い就職先だった。ところが今では、ベンチャーキャピタル(VC)から資金を得て高い報酬を約束するスタートアップ企業と人材を奪い合っている。

データプラットフォームのフィントラッカーによると、インドのスタートアップ企業への投資額は21年に380億ドルとなった。これは前年の3倍に相当する。

スブラマニアム氏は「スタートアップ企業が提示する給与と同じ額は決して出せない」と語りながらも、今年はVCからの出資が鈍ることで雇用市場が「いくらか正常化する」だろうとの考えを示した。

こうした中、1968年創業のTCSは、より多くの柔軟性と選択肢を求める比較的若い世代の社員と、働き方の改革を議論している。

スブラマニアム氏は「在籍10年以上の役職者はオフィスに来たがるが、これより若い人々は『出社を強要しないでほしい』と思っている」と説明する。比較的若い世代は「自分の働き方と時間管理に関する柔軟性と決定権をもっと大幅に高めたがっている」ため、「(役職者の)考え方を変えなければならない」と強調した。

By Chloe Cornish

(2022年8月2日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

世界の海底ケーブルの敷設位置が一目でわかる世界地図「Submarine Cable Map」

世界の海底ケーブルの敷設位置が一目でわかる世界地図「Submarine Cable Map」 – GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20210205-submarine-cable-map/

『現代では海を越えた地域の情報を手にすることも容易な時代で、こうした遠く離れた地域同士を結ぶデータの転送には海底に敷設された「海底ケーブル」が用いられています。「Submarine Cable Map」は、海底ケーブルがどのように地球上に張り巡らされているかを視覚的に知ることができるネットサービスです。

Submarine Cable Map
https://www.submarinecablemap.com/ 』

フィリピンPLDT、太平洋横断の光海底ケーブル開通

フィリピンPLDT、太平洋横断の光海底ケーブル開通
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM298U10Z20C22A7000000/

『【マニラ=志賀優一】フィリピンの通信大手PLDTは29日、同国と米西海岸を結ぶ太平洋横断の光海底ケーブル「ジュピター」が開通したと発表した。ソフトバンクや米アマゾンなどと連携して建設を進めてきた。インターネット利用時間の長さが世界有数のフィリピンでデジタルサービスの利用が拡大するなか、高速で安定的な通信環境を整える。

PLDTのアル・パンリリオ社長兼最高経営責任者(CEO)は同日マニラで開いた記者会見で「ジュピターはデジタル経済を推進するため、フィリピンの通信容量を急激に高める」と語った。

ジュピターは米西海岸と日本、フィリピンを結び、長さは約1万4000キロメートルに及ぶ。同ケーブルの全面開通で、同社の海外との通信容量は従来の3倍となる毎秒60テラ(テラは1兆)ビットになるという。

ジュピターは2017年にPLDTとソフトバンク、アマゾンのほかNTTコミュニケーションズ、米フェイスブック(現メタ)、香港のPCCWグローバルの計6社が共同で協定を結び、建設を進めてきた。PLDTは70億ペソ(約170億円)を投資した。PLDTは高速通信規格「5G」やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」など、デジタルサービスの利用拡大に必要な高速・低遅延の通信環境を整備する。

英調査会社ウィー・アー・ソーシャルがまとめた「デジタル2022」によると、フィリピンでは16~64歳のネット利用者の1日あたり利用時間は約10時間半と、世界平均より5割程度多い。世界でも有数のネット大国で、アジアでは最も長い。

PLDTは安定的な通信環境を整備することで、データセンター事業の拡大も狙う。アジアのデータハブの一つである香港では反体制活動を禁じる香港国家安全維持法が施行された。同社は欧米の大手企業などが香港以外に拠点を構えようとした場合、フィリピンが受け皿国の一つになるとみている。

すでにハイパースケーラーと呼ばれる世界的大手の誘致に向けて交渉が進んでいるという。

同国では米起業家イーロン・マスク氏率いるスペースXが22年内に衛星通信を活用したネットサービス「スターリンク」を始めることを表明するなど、通信環境の整備が急速に進んでいる。』