INPEX、新潟で新ガス田を開発へ 26年めどに商業化

INPEX、新潟で新ガス田を開発へ 26年めどに商業化
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC13D7A0T10C22A9000000/

『INPEXは11月から新潟県内でガス田の探鉱を始める。商業化できる埋蔵量を確認できれば、2026年にも生産を始める計画だ。新規の天然ガス田が26年に稼働すれば同社として国内で16年ぶり。石油資源開発も23年に新潟県のガス田での増産を計画する。日本は天然ガス調達のほぼ全量を輸入に頼っている。ウクライナ危機を発端として資源価格が高騰するなか、国内での新規開発を通じて安定調達につなげる。

INPEXは国内最大級の生産量がある南長岡ガス田(新潟県長岡市)の北側にある南関原地区で天然ガスの埋蔵を確認しており、23年6月まで現地で試掘調査を実施する。採算性が見込めれば、商業生産に移行する考えだ。生産見込み量や投資額は非開示。採掘した天然ガスは既存のプラントで処理し不純物などを取り除く。INPEXは事業化のめどがたち次第、パイプラインの建設工事も本格化させる。

同社が新規ガス田で生産を始めれば、10年の「南長岡AF-13」ガス田以来となる。南長岡ガス田の生産量は21年度実績で11億立方メートル。液化天然ガス(LNG)換算では80万トン分と日本の年間LNG輸入量の1%強に相当する。だが生産開始から時間がたち、直近ピークだった08年度の15億立方メートルから減少している。新たなガス田の開発で、供給量の維持、拡大を狙う。

競合他社も国内での天然ガス田の開発に動く。石油資源開発は片貝ガス田(新潟県小千谷市)で22年7月から生産量を維持するための掘削を始め、23年後半から新たな井戸での生産を開始する予定だ。同社として国内での新たな井戸の稼働は3年ぶり。片貝ガス田では20年度で年間3億5000万立方メートルの天然ガスを生産しているが、新たな井戸により供給量を積み増す。

経済産業省は21年10月に閣議決定したエネルギー基本計画で、国内開発と日本企業が海外で権益をもつ割合を合わせた石油・天然ガスの自主開発比率を19年度の35%から40年に60%以上に高める目標を掲げた。

ウクライナ危機以降、調達不安が広がるLNGは世界で争奪戦となっており、価格も高騰している。貿易統計によると円安進行や資源高で足元のLNGの調達額は前年同期比2倍程度になった。スポット(随時契約)価格も1年前の数倍の水準で、家庭や法人向けの電力・ガス料金も上昇している。国内での増産や海外権益の拡大が進めば、家計や企業の負担軽減につながる可能性もある。

脱炭素の流れもあって世界では資源開発投資に逆風が吹く。天然ガスは化石燃料の中では二酸化炭素(CO2)排出が少なく、脱炭素への移行期の燃料として重要性が高まっている。

【関連記事】

・INPEX・JOGMECなど、CO2貯留可能性を新潟県で研究
・INPEX、国内約30年ぶり海洋ガス田「事業性なし」

イブニングスクープ
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 』

日本の電力を総て太陽光で賄えるのか

日本の電力を総て太陽光で賄えるのか,机上の空論を論破出来るのか
http://blog.livedoor.jp/adachihayao/

 ※ 大体が、「日照時間」自体、県によって、地域によってこれだけの「バラツキ」がある…。

 ※ そういう「現実」を前にして、「理念」ばかり語っても、問題解決には「役立たない」だろう…。

『2022年9月21日 水曜日 晴れ

太陽光発電,東京都が新築住宅に太陽光設置の義務化を進めようとしている,年2万戸が新築されるらしい,日本全国の電力需要を太陽光だけで賄える,と言う議論は,あちこちで散見されるが,正確に計算されたものは,余り見たことがない,辛坊治郎さんや飯田哲也さんが声を大にして叫んでいる

飯田哲也さんは専門家であるから,「太陽光発電と完全な蓄電池システム」,があれば,と言う前提条件である,ただ問題は,今でも太陽光発電所の環境問題が顕著になってくる現状で,太陽光だけで賄える,と言う議論上の話になる,今日の記事では約8千平方キロ,静岡県と同じ面積と試算している

「静岡県と同じ面積」と言う試算に使われた作東メガソーラー発電所(岡山県)は日本列島としては緯度が高く,好条件をモデルにしている,私の以前の試算によると,日本列島35万平方キロに発電できる電力は,10兆kwh,従って国土の10%が必要,四国の面積程度,まあ空論の域を出ないが』

「210兆円」の“エネルギー爆弾”が破裂寸前で、欧州がいま大パニックになっている…!

プーチンが仕掛けた「戦争」のヤバすぎる現実…! 「210兆円」の“エネルギー爆弾”が破裂寸前で、欧州がいま大パニックになっている…!
https://news.yahoo.co.jp/articles/97979adc4537fc2737e411bdcd4e068199338734

 ※ まあ、藤 和彦(経済産業研究所コンサルティングフェロー)氏情報ではあるが…。

 ※ 『電力企業は電気を販売する際、価格下落リスクを回避するためレバレッジをかけたやり方で先物を売ることが多い。レバレッジとは担保として預けた証拠金の何十倍にも相当する資金を借り入れて取引を行うことを指す。

 だが、予想に反して天然ガス価格が急騰したことで先物の損失が膨らみ、取引所に対して毎日のように担保の積み増しを迫られる電力企業が相次いでいるのだ。』…。

 ※ ここは、確かな話しなんで、気にはかけておこう…。

 ※ 「再生可能エネルギー」や、「電力自由化」に対応するには、どうしても「不確実性」の増大に対処するために、こういう「リスク・ヘッジ」対策が増大する…。

 ※ エンロン破綻も、結局は、「逃げきれずに」破綻してしまった…。

『欧州がパニック! 「エネルギー戦争」のヤバい現実

写真提供: 現代ビジネス

 欧州の電力会社がリーマンショックの再来を演出しかねないと、いま世界中で懸念が広がっていることをご存じだろうか。

【写真】プーチンが「踊る、踊る、笑う」…! 衝撃の「意外ショット」を見る…!

 「欧州の電力企業はヘッジ取引に伴う追加証拠金を少なくとも1兆5000億ドル(約210兆円)差し入れる必要があり、政府が支援しない限り、(金融)市場全体が機能を停止する恐れがある」

 このような発言を行ったのは、ノルウェーのエネルギー大手エクイノールだ(9月6日付ブルームバーグ)。

 エネルギー価格の高騰が欧州の電力企業の信用不安に飛び火し、欧州の金融市場全体を揺るがす問題になりつつあることを業界関係者が吐露した形だ。

 欧州の電力企業を苦しめているのは先物取引市場で発生する「追加担保の拠出(マージン・コール)」だ。

 電力企業は電気を販売する際、価格下落リスクを回避するためレバレッジをかけたやり方で先物を売ることが多い。レバレッジとは担保として預けた証拠金の何十倍にも相当する資金を借り入れて取引を行うことを指す。

 だが、予想に反して天然ガス価格が急騰したことで先物の損失が膨らみ、取引所に対して毎日のように担保の積み増しを迫られる電力企業が相次いでいるのだ。

「重大局面」に入った

欧州の干ばつで、ドイツでは水力発電の稼働率が低下した Photo/gettyimages

 「このままでは電気を販売して資金回収する前に手元資金がなくなってしまう」との悲鳴が聞こえてくる。

 こうした状況はロシアによるウクライナ侵攻以降続いていたが、8月下旬にかけて欧州各国の卸売電力相場が急上昇したことが災いした。

 火力発電に利用される天然ガスの値上がりに加えて、記録的な熱波によって原子力や水力などの電力の稼働率が悪化したからだ。

 天然ガスの先物価格が予期せぬ方向にシフトしたことで、欧州の電力業界全体で手元流動性が逼迫するという異常事態となってしまった。

 「弱り目に祟り目」ではないが、欧州中央銀行(ECB)は9月8日、政策金利を再び引き上げており、電力企業の資金調達コストが一層膨らむことは確実な情勢だ。

 プーチンが仕掛けた「エネルギー戦争」がいま重大局面に差し掛かっているともいえる。

 後編記事『「エンロン破綻」を上回る“ヤバい危機”になる…!  プーチンが招く「経済ショック」で、間もなく「追い証地獄」がやってくる…! 』では、いま世界で起きている危機の“ヤバすぎる現実”についてレポートしよう。

藤 和彦(経済産業研究所コンサルティングフェロー)』

金融政策は死んだのか 「大いなる不安定」に向かう世界

金融政策は死んだのか 「大いなる不安定」に向かう世界
金融PLUS 金融部長 河浪武史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1817S0Y2A910C2000000/

 ※ 「金融政策」とは、「金利を操作して」「国内景気をコントロールする」策のことだろう…。

 ※ そういう「策」が、「世界的なパンデミック」による「経済停滞」、「戦争勃発によるエネルギー資源流通の停滞、食料資源流通の停滞による経済停滞」に、効果があろうハズも無い…。
 ※ 別に、「死んだ」わけじゃない…。

 ※ そもそも、構造的に「効果を発揮しようもない」事がら、というだけの話しだ…。

『日米欧で金融政策への信頼が揺らいでいる。日本は9年半の「異次元緩和」が思うように機能せず、米国も当局の誤算で40年ぶりの高インフレに陥った。根本原因である人口減少や地政学リスク、資源高には中央銀行だけで対処できない。1990年代以降の大安定時代(グレートモデレーション)から大不安定時代に変化したことが、金融政策の機能をますます弱めている。

FRBも日銀も物価を制御できず

「新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻が、マクロ経済の安定の転機になるのか。つまり、大いなる安定(Great Moderation)から大いなる不安定(Great Volatility)に移行するのか」。中銀関係者が今、最も話題にするのは、欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事による「金融政策と大いなる不安定」と題したジャクソンホール(米ワイオミング州)での講演だ。

息の長い景気拡張となった90年代以降の「大いなる安定」は、80年代の高インフレの抑え込みがその理由と信じられている。大安定期は経済の先行きが読みやすく、中銀にとっては金融政策で市場と景気を自在に調整できた「黄金の時代」でもあった。その中銀関係者がこぞって「大不安定」を口にするのは、米欧で高インフレの発生を許し、日本では逆に大規模緩和が効果を上げないもどかしさがあるからだろう。

確かに経済・市場は「大いなる不安定期」にある。例えば米国では、コロナ危機で2020年春に失業率が14%台と戦後最悪の水準に悪化。その後の経済再開で今度は国内総生産(GDP)が戦後最大の伸び率となり、21年以降は資源高でインフレが止まらなくなった。日本も24年ぶりの円安となり、消費が弱含むなかで30年ぶりのインフレ水準にある。シュナーベル氏は「ユーロ圏もこの2年の生産量の変動率が09年の大不況期の5倍」と指摘する。

ジャクソンホール会議では、マクロ経済政策としての金融政策の限界論も議題となった(米ワイオミング州)=ロイター

「大いなる不安定」に移りつつある理由は3つ考えられる。まずはグローバル化の反転だ。1990年代以降の「大いなる安定」は、東西冷戦の終結で市場経済が世界大に広がった影響が大きい。足元はウクライナ危機や米中貿易戦争などで逆に世界経済が分断し、物価と景気を左右する資源と労働の供給も世界的に大混乱している。

もう一つは気候変動だろう。欧州が過去500年で最悪の干ばつに見舞われるなど、気候の変化は一段と予見しにくくなっている。短期的にみても、脱炭素社会への移行は石油価格の変動を大きくし、電気自動車などに使うレアアースの価格をさらに高騰させる。

大不安定を招く3つ目の要因は、金融政策そのものだといえる。米連邦準備理事会(FRB)やECBは、1回で0.5~0.75%という通常の2倍、3倍のペースでの利上げを進めている。緩和縮小の出遅れが最大の理由だが、急激な金融引き締めを断行せざるをえないのは、小幅な利上げでは政策効果を発揮できなくなっていることもある。

例えば巨大IT企業の設備投資はその巨体ほどは大きくない。製造業からサービス業、知識産業へと経済構造が変化するにつれ、産業全体の借入ニーズは小さくなり、金利で総需要をコントロールする金融政策の効果もしぼむ。効き目を持たせようと利上げや利下げの幅を大きくすれば、実体経済よりも金融市場での振幅が一段と大きくなる。日銀の異次元緩和も同じ文脈で、日本経済は円安という副作用ばかりが目立つ。

大いなる安定を支えた金融政策は、長くマクロ経済政策の王道だった。次なる「大いなる不安定」を避けるには、サプライチェーン(供給網)の安定など個別政策の組み合わせが重要になる。単純な金融政策頼みでは立ちゆかない。

「大いなる安定」は幸運が生んだ

「大いなる安定」は単なる幸運だったとみることもできる。内閣府の分析によると、80~90年代の世界的な物価低下の最大の要因は、省エネルギーと原油増産による1次産品の価格下落にあったという。当時の商品価格相場は70年代のピークから3割強も下落。とりわけ米国では物価低下の要因の8割が原油価格の下落にあり、マネー収縮の効果は1割程度にすぎなかった。

中央銀行は景気と市場の「最後の砦(とりで)」でもある。2008年のリーマン・ショックや20年のコロナ危機下では、大量の資金供給で市場の崩壊を食い止めた。足元のインフレを金融政策だけで制御するのは難しいとはいえ、中銀への信認が崩れれば市場の不安はさらに増す。静かに進む「金融政策の死」を食い止めるには、地政学リスクや公衆衛生リスクが早期に収まる強運も期待しなくてはならない。

【関連記事】

・決定会合ウイーク 円安、株安圧力の持続焦点
・止まらぬ円安、日銀のレートチェックって何?

ニューズレター https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?n_cid=DSREA_newslettertop 

金融PLUS https://www.nikkei.com/theme/?dw=21050703 』

米国務長官「ロシアに侵攻停止圧力」 インドの苦言巡り

米国務長官「ロシアに侵攻停止圧力」 インドの苦言巡り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1709H0X10C22A9000000/

『【ワシントン=中村亮】ブリンケン米国務長官は16日の記者会見でロシアによるウクライナ侵攻について「攻撃停止に向けた圧力が増している」と述べた。インドがロシアに苦言を呈したほか、中国も懸念を伝えたとみられることを念頭に置いた発言だ。

ブリンケン氏は「中国やインドから聞こえてくることは、ウクライナに対するロシアの攻撃の影響についての懸念を反映している」と語った。食料価格の高騰に触れて「世界中の国の指導者が(負の影響を)感じている」と言及した。

インドのモディ首相は16日、訪問先のウズベキスタンでロシアのプーチン大統領と会談し「いまは戦争の時ではない」と伝えた。プーチン氏は15日、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との会談で「ウクライナ危機に関する中国の懸念を理解している」と話していた。 』

原発の新増設・建て替え「評価」53% 本社世論調査「評価せず」38%

原発の新増設・建て替え「評価」53% 本社世論調査
「評価せず」38%
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA15BXV0V10C22A9000000/

『日本経済新聞社の16~18日の世論調査で岸田文雄首相が次世代型原子力発電所の新増設・建て替えを検討するよう指示したことについて聞いた。「評価する」との回答が53%で「評価しない」の38%を上回った。年齢が若いほど「評価する」の割合が大きかった。

【関連記事】共同通信調査、内閣支持最低の40% 不支持46%

首相の指示は2011年の東日本大震災での原発事故を受けて新増設は想定しないとしてきた政府方針の転換にあたる。世界的なエネルギー市場の混乱や電力需給の逼迫を踏まえ、原発活用に肯定的な回答が多くなったとみられる。

世代別にみると「評価する」が最も多かったのは18~39歳で71%だった。40~50歳代は54%、60歳以上は47%だった。首相に優先処理してほしい政策で「景気回復」を選択した層は56%と全体よりも3ポイント高かった。

支持政党別に分析すると自民党の支持層は71%が「評価する」を選択した。連立を組む公明党の支持層は6割弱だった。野党は立憲民主党の支持層が3割弱、日本維新の会支持層は6割超だった。

特定の支持政党がないと答えた無党派層は「評価する」が41%で、「評価しない」の44%と拮抗した。

次世代型原発は現在の原子炉よりも安全性が高く効率よく発電できるとされる。政府は既存の軽水炉型の原発をベースに安全性を高めた「革新軽水炉」などを検討する。中長期的な電力の安定確保をめざす。

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それでも脱原発に進むドイツに欧州諸国は怒り心頭

それでも脱原発に進むドイツに欧州諸国は怒り心頭
山本隆三 (常葉大学名誉教授)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/27937

『9月5日、ドイツ・ハーベック副首相兼経済・気候保護相(緑の党)は、現在稼働している3基の原発を計画通り今年末に停止し脱原発を実行すると表明した。ただし、緊急時に備えて2基のみ来年4月まで待機状態にすることも発表した。
(Animaflora/gettyimages)

 ドイツは福島第一原発事故後に脱原発を決め、徐々に原発の閉鎖を進めてきた。2011年に19.5%あった原発による発電比率は今6.6%まで下落しているが、脱原発を実行すれば石炭、天然ガスなどの発電用燃料消費を増やすことになる。

 コロナ禍からの経済回復に伴うエネルギー需要増の中で、昨年ロシアが欧州向け天然ガス供給量削減を開始したことで、欧州はエネルギー価格上昇による危機に見舞われた。2月24日のロシアによるウクライナ侵略により、エネルギー危機はかつて欧州諸国が経験したことがないレベルまで深まり、多くの欧州市民は未曾有と呼んでよいエネルギー価格と消費者物価上昇に直面している。

 エネルギー危機に直面した欧州諸国は、化石燃料消費量削減と価格抑制に必死だが、そんな中で脱原発を行うドイツには怒りの声が上がっている。欧州メディアで引用され、400以上リツイートされたスウェーデンの緑の党の党員のつぶやきは次だ「もしドイツが自国のエネルギー安全保障に責任を持たないのであれば、スウェーデン政府にバルト海の送電線を切断するように提案したい。連帯は誰にも傷を負わせない限り成立する」。

 ドイツは再エネからの余剰電力を輸出しているが、再エネからの電力では国内需要を満たせない時には、近隣諸国から輸入せざるを得ない。スウェーデンは水力と原発によりそれぞれ発電量の44%、30%の安定的な電力を得ているドイツへの電力輸出国だ。

 最新の世論調査ではドイツ国民の約8割が脱原発の中止を支持していた。世論にも逆らい、欧州内で怨嗟の声が巻き起こるのも分かっていた筈なのに、なぜドイツは脱原発を行うのだろうか。エネルギー環境政策に関する主要閣僚を握る緑の党の成り立ちも影響している。
変わるドイツの世論

 福島第一原発事故後2011年秋に行われた英国BBCによる日本を含めた主要国の世論調査では、ドイツのみにおいて即座の原発閉鎖支持が過半数になった。世論の動向を受け、当時のメルケル政権は22年末に脱原発を行うことを決め、徐々に原発の閉鎖を進めた。しかし、ロシアの侵略によるエネルギー価格高騰の影響を受ける国民の間では、今年末の脱原発を中止し継続利用を求める声が徐々に高まった(ドイツの脱原発が世界に迷惑をかけるこれだけの理由)。

 8月に発表された調査では、78%が来年夏までの原発の利用を、67%が5年間の利用延長を支持している。脱原発を党是とする緑の党の支持者の中でも原発の継続利用支持が61%に達した。ただし、緑の党では長期に亙る原発利用の支持は7%に留まっている。原発の新設については、国民の中で依然意見は分かれ、賛成41%、反対52%となっている。

『ドイツの世論が大きく原発継続利用に傾く背景には、高騰を続ける天然ガス価格がある。欧州諸国の脱ロシア産化石燃料に対抗し、ロシアは欧州の脱ロシアの先手を打ち天然ガス供給量の削減を加速している。

 8月31日からはドイツに直接天然ガスを輸送するノルド・ストリーム1パイプラインを停止し供給量を一段と絞っている。そのため、欧州での天然ガス価格は高騰を続け、8月の平均価格は日本向け液化天然ガス(LNG)価格の3.5倍に達している(図-1)。
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 欧州連合(EU)27カ国平均の今年7月の電気、ガス料金は、対前年同月比それぞれ31%、54%上昇した。エネルギー価格は、消費者物価指数(CPI)にも大きな影響を与え、9.8%の上昇を引き起こした。

 図-2が欧州主要国と日本のエネルギー価格とCPI上昇率を示している。エネルギー価格抑制が欧州諸国には喫緊の課題だ。
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緑の党が主導する脱原発

 ドイツの連立政権の中で、緑の党はエネルギー、環境政策に関連する主要ポストを握っている。緑の党出身のハーベック副首相兼経済・気候保護相とレムケ環境・自然保護・原子力安全・消費者保護相は、今年3月に脱原発政策の見直しについて議論し、計画通り脱原発の実施を決めた。

 しかし、その後ロシアが欧州向け天然ガス供給の削減を加速したことから、原発からの電力供給がなくても冬を乗り切れるか検討するストレステストを7月から実施した。その結果が判明する直前の8月下旬、やはり緑の党出身のベアボック外相は、インタビューで脱原発に関し訊かれ次のように答えている「原発が天然ガスの問題を解決するとは思わない。脱原発のため既に多額の支出を行った。これを打ち捨てることは狂気の沙汰であり、原発の継続使用は最終的には高く付く。少しの期間、利用を継続すべきと主張している原発支持の人たちは、新増設も望むようになる」。

 なぜ原発抜きで冬の需要期を乗り切れるのか、なぜ高く付くのか、この説明では釈然としない。ストレステストの結果を受け、ハーベック経済・気候保護相は9月5日、脱原発を予定通り実施すると次の通り発表した。

 「ドイツの電力は高い安定供給のレベルにある。ドイツには十分なエネルギーがある。ドイツは電力輸出国であり、欧州電力網を構成している。最悪の場合の備えとして、送電管理者は大口需要家向け供給と輸出の中止を推奨している。原子力エネルギー法で定められている脱原発に固執する」

 原発の閉鎖を進めてきたドイツでは、工業地帯を抱える南部において電力供給が不足する事態となり、一方北部では主として風力発電設備からの電力が余る状況が生じている。南北間の送電線建設に時間が掛かっているので、南部で電力不足が生じる事態に備え南部の2基の原発を来年4月まで予備力として稼働可能な状態にしておくことも発表された。』

『渇水により周辺国で発電量が低下し、南部において電力輸入ができない事態もありえると考えてのことだろう。運転再開に必要な時間は1週間程度とされている。

 原発を動かせば、発電用化石燃料は不要になり、高騰する化石燃料市場には助けになる筈だが、緑の党の大臣たちはそれを認めない。1980年に設立された緑の党は、反原発運動を源流としており脱原発を目的とする党だ。脱原発政策を放棄すれば党の存続を左右する事態になると大臣たちは考えたのだろう。だが、周辺国を含め世界は大きな迷惑を受ける。
周辺国はどれだけの迷惑を受けるのか

 ドイツでは2011年に17基あった原発の閉鎖が進み、現在稼働している3基の設備容量は合計約400万キロワット(kW)。今年1月から9月14日までの発電量は230億キロワット時(kWh)、全発電量に占めるシェアは6.6%(図-3)。
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 仮にドイツが来年1年間原発の継続利用を行うと、年間の発電量は325億kWhになる。この発電をLNGで代替すると必要な量は、430万トン。輸入石炭で代替すると1030万トン必要になる。

 ドイツは既に、天然ガス貯蔵設備のフル能力の89%まで備蓄を積み上げている。年間消費量の2.4カ月分に相当する。冬場の需要量は大きく増えるものの、LNGの輸入も年末から始まり供給面での不安は小さい。しかし、脱原発の結果、ドイツは化石燃料を追加で購入することとなり、需給関係を悪化させ、さらなる価格上昇を引き起こすことになる。

 ドイツは電力の純輸出国だが、主として風力、太陽光の再生可能エネルギーによる発電量を消費できない時に周辺国に輸出し(周辺国でも需要がない時には出力を制御している)、再エネからの発電が不足する時に輸入を行っており、いつも電気を輸出できる状態ではない。脱原発により、周辺国からの電力輸入も増えることになるが、その発電を化石燃料で行う国もでてくるだろう。

 原発継続利用による天然ガスの節約量は、ドイツ国内よりも国外で大きくなるとの予測も送電管理者により行われている。影響は国外のほうが大きい。欧州委員よりも批判が出ている。
ドイツに対する怨嗟の声

 フランス出身のブルトン欧州委員は、7月にドイツは3基の原発を継続利用すべきと発言していたが、ドイツのハーベック経済・気候保護相の脱原発決定の発表後にドイツ政府と面談し、その後記者会見を行った。委員は、エネルギー生産のためできることは何でもするのが、全ての国の責任であると指摘した。その上で、ベルギーの脱原発の延期を歓迎するとコメントし、この冬を乗り切るために、能力を持つ国は何でも行うことが極めて重要であり、それが連帯の本質と述べた。 

 正にドイツに対する批判としか思えない。欧州議会議員からも、「天然ガス価格が急騰しているのはドイツが買い漁っているからだ。他のEU加盟国を痛みつけている」と非難するコメントが出ている。』

『EUでは、ガスが不足した時に相互に助け合う連帯制度に関する協定が2国間で行われているが、ドイツの周辺4カ国、ベルギー、オランダ、ポーランド、ルクセンブルクは、ドイツとの2国間協定の交渉を拒否したと報じられている。ガス事業者への補填が面倒という理由とされているが、本音は異なるのかもしれない。

 ドイツの脱原発により迷惑を受けるのは、欧州だけではない。日本も無縁ではない。
さらに上がる日本の電気料金

 日本の7月の石炭とLNGの輸入価格は、円安もあり、前月からそれぞれ14%、24%上昇した。前年同月比の約3.8倍と2.3倍だ。欧州との比較では、まだ相対的に安価と言えるが、それでも発電の燃料費だけで、石炭でもLNGでも1kWh当たり約17円になる。

 今の電気料金では発電事業者は大きな赤字を抱えることになるので、これから電気料金の上昇が予想される。ガス料金も同じく値上がりする。そんな中でドイツが化石燃料の追加調達に乗り出せば、LNGにも石炭にも価格上昇圧力が強まる。

 このエネルギー危機の最中でも自分たちの党が拠り所とする脱原発の主張を曲げず、世界に迷惑をかけることも厭わない緑の党を支持する欧州市民はいるのだろうか。脱原発の中止は狂気の沙汰と外務大臣は述べたが、狂気の沙汰は脱原発ではないのだろうか。』

[FT]ロシア財政が悪化 石油価格下落で 軍事費に影響

[FT]ロシア財政が悪化 石油価格下落で 軍事費に影響
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB160P10W2A910C2000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

『ロシアの財政収支は8月、3600億ルーブル(約8600億円)の赤字となった。エネルギー輸出の急な落ち込みが原因で、年初来の黒字の大半が吹き飛ばされた。

ロシア中部の石油施設(2015年)=ロイター

1~7月の財政収支は5000億ルーブル近い黒字だった。だが、黒字額は8月の時点で1370億ルーブルに落ち込んだ。8月に大幅な財政赤字を計上したことを示唆する。複数のエコノミストは、石油・ガス収入の減少が理由だとみている。1~6月の財政黒字は1兆3700億ルーブルだった。エネルギー価格の高騰で、ロシアは軍事費を積み増すことができた。

ロシア産ガスの欧州向けの輸出量は、ロシアがウクライナに侵攻する前のおよそ5分の1に縮小した。ロシアは9月上旬、バルト海経由でドイツに至るガスパイプライン「ノルドストリーム1」を通じた供給を、西側が対ロシア制裁を解除するまで再開しない考えを示した。
原油価格は1バレル100ドルを割り込む

ガスよりも財政への寄与が大きな石油が6月以降、かなり値下がりした事実もロシア財政の足かせになっている。原油価格は一時、1バレル120ドル前後に上昇したが、最近では同100ドルを下回った。欧州へ輸出するはずだった石油をインドなど新たな需要国に引き取ってもらうため、ロシアは販売価格の引き下げを迫られた。

2月の侵攻直後に売り込まれたルーブル相場の反転も、通常はドル建てやユーロ建てで取引する石油・ガスの販売によってロシア政府が得る金額を実質、押し下げた。

足元でロシア軍はウクライナ北東部での戦闘で惨敗し、キーウ(キエフ)への進軍を取りやめて以来の大きな軍事上の後退を余儀なくされた。

1~8月のロシア政府収入の半分近くを占める石油・ガス収入は前年同期を18%下回る。

欧州連合(EU)はロシア産石炭の輸入をすでに禁止した。タンカー輸送のロシア産原油の禁輸措置も12月、発効する予定だ。

石油・ガス以外のロシア政府収入も1~8月には前年同期比37%減だった。

ロシアが受ける制裁は外貨準備の半分の凍結をはじめ、多岐にわたる。当初はあまり痛手を受けていない様子だった。

ところが9月、ロシア国営のガス大手ガスプロムが1~8月の生産量が前年同期比で15%減だったと発表した。欧州向けが中心の輸出は3分の1あまり減った。

ロシアは9月上旬、ノルドストリーム1経由での欧州向けガス供給を停止した。ロシア政府の収入の見通しは一段と暗くなりそうだ。

2023年の実質成長率はマイナス5%予想

ロシア経済発展省は、7月の実質国内総生産(GDP)が前年同月比で4.3%減ったと発表した。ロシアの大手投資会社アトンのアナリストは、同国経済はエネルギー生産の落ち込みで縮小が続き、23年の実質成長率はマイナス5%に落ち込むと予想する。

ロシア中央銀行は9月上旬の報告書で、輸出の減少傾向が続く可能性が高いと指摘した。そのうえで同国経済の先行きに慎重な見方を示した。

ロシア中銀は侵攻の直後、ルーブル下落を食い止めるため政策金利を年20%に引き上げた。資本規制も導入された。政策金利はその後、徐々に引き下げられ、13日現在では8%に設定されている。

By Nastassia Astrasheuskaya

(2022年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

リオティントと宝武、豪西部で鉄鉱石鉱山開発

リオティントと宝武、豪西部で鉄鉱石鉱山開発 2800億円
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1433S0U2A910C2000000/

『【シドニー=松本史】英豪資源大手リオティントは14日、オーストラリア西部での鉄鉱石鉱山開発について、中国鉄鋼最大手の宝武鋼鉄集団と共同企業体(JV)の設立で合意したと発表した。持ち分はリオが54%、宝武が46%。両社の投資額は計20億ドル(約2800億円)となる。

開発するのは西オーストラリア州ピルバラ地区にある「ウエスタンレンジ」。今後、豪中両国の規制当局やリオの株主による承認を経て、2023年初めに関連施設の建設を始め、25年の生産開始を見込む。

JVを通じたウエスタンレンジでの鉄鉱石総生産量は2億7500万トンになる見通し。両社は、宝武が13年間で最大1億2650万トンの鉄鉱石を購入する契約も結んだ。ウエスタンレンジは、リオがピルバラで運営する既存の鉄鉱石処理施設に近い。採掘した鉄鉱石は全長18キロメートルのコンベヤーでこの施設に運ぶ。

リオの鉄鉱石事業の責任者、サイモン・トロット氏は声明で宝武との関係は40年以上にわたると説明した。今回のJV設立について「リオと我々の最大の顧客である宝武にとって非常に重要な出来事だ」と強調した。

両社は「低炭素の製鉄技術の研究でも協力を続けていく」(トロット氏)としている。リオは19年、宝武などと鉄鋼業界の二酸化炭素(CO2)排出を減らす技術開発で協力することで合意している。

リオにとって中国は最大の輸出先。2021年12月期、売上高に占める中国の割合は57%だった。』

環境に配慮しろ! ウクライナを救え! しかし、国民に負担はかけるな!

環境に配慮しろ! ウクライナを救え! しかし、国民に負担はかけるな! : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29653066.html

 ※ けんぽーきゅーじょー…、巡る情勢とソックリだな…。

 ※ 「平和を守れ!戦争、反対!しかし、オレの生活に負担はかけるな!核攻撃・ミサイル攻撃から国民(オレ)を守れ!」…。

 ※ そーゆー「ムシのいい話し」が、この世の中に、現実にあると思っている「オツムの弱さが」哀しいな…。

『前々から、このブログで言ってきた、ヨーロッパ各国で、エネルギー価格の高騰による民衆の不満が爆発しつつあるようです。まぁ、確たる展望も無く、原子力発電所を止めて、石炭火力発電所を禁止にした上で、トランプ大統領がエネルギーのロシア依存を警告した時に、薄ら笑いを浮かべて「政治素人は、黙っていろ」みたいな態度をとっていた報いなんですけどね。

Youtubeで動画が残っているので、探してみると良いですが、トランプ元大統領は、ドイツひいては、ヨーロッパのロシアに対するエネルギー依存に対して、国連で警告の演説をしています。しかし、聞いているドイツ代表団の表情は、完全に馬鹿にした態度で、まさに薄ら笑いで聞いています。今、どう思っているか聞いてみたいものです。

ロシアのウクライナ侵攻で資源が止まった事もありますが、その前から、実効性が疑問視されるようなエネルギー転換政策が取られてきたのも原因です。さすがに、ドイツも最後に残っていて、今年中に止める予定だった原子力発電所の運転を継続する事に決めたようです。

さて、札束でひっぱたいて、資源を買い漁れるうちは良いのですが、それも厳しくなって、国民自らの生活に影響が出てくると、普段、環境とか言っている連中の本音が出てきます。そもそも、ヨーロッパ方面の文化的な特徴で、無駄遣いは財力を誇示する伝統的な手段なんですよね。なので、許すなら、冷暖房も点けっぱなし、まさに湯水のように使う事が優雅と見られる特徴があります。

なので、あくまで、環境に配慮とか自然を大切にというのは、それと引き換える不便や被害が、遠い彼方の第三国の経済搾取に留まっている間、机上で議論する時の話でしかなく、自分たちの生活が脅かされると、180度転換します。今、ドイツやオランダやフランスの中では、「なぜ、俺たちがウクライナの為に負担を強いられなくてはならないのだ」「ロシアに対する規制を止めて、天然ガスの輸入を再開しよう」という声が大きくなっています。というのは、エネルギー問題が解決しないと、ヨーロッパの地方によっては、これから迎える冬で、マジで凍死者が出るからです。

一部の人間が言っているというレベルではなく、かなり大規模なデモになっていて、選挙において結果に影響が出るレベルの抗議になっています。つまり、何にしても覚悟がない。「~しろ。~でなくてはならない。しかし、我々の生活を保証するのは政府の義務だ」というのが、本音であり、自分たちが損を引き受ける気は毛頭無いという事です。

多分、こうなるだろうなぁと思っていたので、ウクライナ侵攻が始まった初期の頃に、このブログで、「そのうち、ウクライナに対して、空気を呼んで、そこそこのところで妥協しろよ」という声が大きくなると予想して、記事として上げていたのですが、そういう雰囲気になってきましたね。

ちょっと前の記事で書いたように、イギリスの光熱費は、ウクライナ侵攻前の3倍になっていて、これでも政府が費用の一部を補助しています。金額にすると、平均して6万円/月で、もう少しで家賃に追いつくレベルですね。しかも、インフレで物価は、あがっていますから、普通に生活破綻者が出てくるレベルですね。

政治家として、国家の代表を務めるレベルでは、今更、ウクライナに対する援助を打ち切る選択肢は取れないのですが、「ウクライナが進んで領土を諦めて、戦争を終結させるなら」話は別です。実際に、旧ソ連時代に、過酷な統治の洗礼を受けた事の無い中央ヨーロッパの人々は、「国土をメチャクチャされるより、さっさと白旗挙げて、生活を取り戻したほうが良いんじゃなの?」と思っても、まぁ、不思議ではありません。

この動きは、ウクライナに対する理解があるとされるポーランドでも起きていて、この原因は、「ウクライナ難民が特別待遇で、破格の扱いを受けている」という噂話で、不平等感を持った市民の間で広まっています。まぁ、そういう事実は無いらしいのですが、少なくてもポーランドの国庫からウクライナ難民に対して、援助が出ているのは確かなので、それが、そろそろ気に食わない人々が出始めているという事です。

ここのところの大進撃で、ウクライナに勝ち目が出てきたので、多少はボルテージが下がるかも知れませんが、初冬までに決定的な結果で出ないと、また声がでかくなるでしょうねぇ。内政的にプーチン氏の方から折れる事はできないので(そんな事をしたら、政権が終わります)、ロシアの次の戦術としては、ダラダラと戦争を長引かせて、ヨーロッパの足並みを乱す事ですね。むしろ、こちらの方が、ロシアの広大な領土を活かした、現実的な戦略と言えます。』

[FT]アフリカの数百万人、貧困層に 世界規模の物価高で

[FT]アフリカの数百万人、貧困層に 世界規模の物価高で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB142Q60U2A910C2000000/

『アフリカ南部マラウイ最大の都市ブランタイアに住むジャドソン・マンクワラさん(39)は、価格高騰でビニール袋入りの木炭を買えなくなり、薪にする小枝を拾い集めるようになった。
ナイジェリア最大の都市ラゴスの生鮮食品市場。物価バスケットに占める食料品の割合が大きいアフリカ各国は、世界的なインフレにより深刻な打撃を受けている=ロイター

失業中のマンクワラさんは小枝の束を脇に抱えながら、「炊事用の燃料を買えないので薪を拾っている」と話した。

ウクライナ戦争や米国の利上げによる通貨下落、長年の経済失政が重なり、マラウイのインフレ率は25%に達した。同国では消費者物価バスケット(物価指数の基準品目)に占めるトウモロコシなど主要食料品の割合が50%近くに上るため、食品価格が急騰すれば、1袋30セント(約43円)程度の木炭さえ買えなくなるのだ。

ロシアのウクライナ侵攻によって食料品や燃料、肥料といった生活必需品が世界的に値上がりし、マラウイなど経済が脆弱なアフリカ各国はとりわけ大きな犠牲を強いられている。
「もはや限界に近い状況」

「もはや限界に近い状況だ」。マラウイのチャクウェラ大統領はフィナンシャル・タイムズ(FT)にこう語った。

国際エネルギー機関(IEA)によると、アフリカでは年末までに3000万人が炊事用の液化石油(LP)ガスを買えなくなる恐れがある。経済の後退リスクも高まり、世界銀行の推計では極度の貧困状態とされるアフリカの人口が新型コロナウイルス感染拡大前だった2019年の4億2400万人から、年内には4億6300万人に膨らむ見込みだ。

調査会社オックスフォード・エコノミクス・アフリカのマクロ経済担当責任者ジャック・ネル氏は、「貧困の判定が難しいケースも多いが、急増しているのは間違いない」と話す。

物価バスケットに占める食料品の割合が先進国より大きいアフリカ経済は、世界的な物価高による打撃を特に大きく受けているという。

例えば、ナイジェリアでは食料品が物価バスケットの約半分を占める。「収入の50%以上を費やす食料品がさらに値上がりすれば、他の物品に余計手を出しづらくなり、経済全体に悪影響が広がっていく」と同氏は懸念する。

LPガス価格が1年で2倍に

マラウイと同様の状況がアフリカの経済大国でも起きている。

ナイジェリアでは通貨ナイラの対ドル相場が実勢レートで年初来25%下落した。5キログラム入りLPガスボンベの価格はこの1年で2倍に跳ね上がり、安価だが環境への悪影響が大きい灯油や木炭を使わざるを得ない人が増えている。食料品も22%値上がりし、消費者は肉や魚を買い控えるようになった。

長年のインフラ投資不足や多額の石油補助金、原油泥棒の横行により、アフリカの大手石油会社は原油価格高騰の恩恵にあずかっていない。外貨が不足する中、多くの企業が輸入価格の上昇を製品価格に転嫁している。

ナイジェリアの自動車ローン会社ムーブの共同創業者、ラディ・デラノ氏は現状を「最悪の事態」と表現する。

「生活費が不足し、ますます貯蓄しにくくなっている」ため、自動車を購入する際の頭金を不要にしたという。

苦境に陥っているのはエチオピアも同様だ。インフレ圧力に深刻な外貨不足、北部ティグレでの内戦も加わり、経済担当の政府高官に言わせると「複合的危機」の状態だという。さらに医薬品や粉ミルクなどの輸入品も不足している。

インフレ率は32%に達し、通貨ブルは非公式為替レートで6月初旬の1ドル=60ブルから約82ブルへと下落した。

首都アディスアベバに住むシングルマザーのラヘル・アトナフさん(46)は、アパートや美容室の清掃員として生計を立てている。月収5000ブル(約1万3400円)のうち、1500ブルを家賃に充てている。「雇い主がいつもお総菜やインジェラ(エチオピアの主食)を持たせてくれるけど、それでも生きていくので精いっぱい」と肩を落とした。タマネギだけみてもこの2カ月間で2倍に値上がりした。「私のような貧しい人々は物価上昇をどう切り抜ければいいのか」

サブサハラ(サハラ砂漠以南)の国々では政府に適切な経済運営能力がないため、中央銀行が経済安定の重責を担わざるを得なくなっている。

ハイペースの利上げも追いつかず

ガーナの首都アクラでは6月、経済的苦境に抗議するデモが繰り広げられた=ロイター

「各国の金融政策当局は問題解決に向けて打てる手は全て打っている」と英経済調査会社キャピタル・エコノミクスのアフリカ担当エコノミスト、ビラーグ・フォリス氏は言う。
インフレ率が31%に上り通貨が急落したガーナはこの数カ月、20年ぶりのハイペースで利上げしている。ナイジェリア中銀も5月以降、金利を2.5%引き上げた。

だが、市場が米連邦準備理事会(FRB)のさらなる利上げを見越す中でドルの上昇は続き、食料品価格も高止まりしているため、エコノミストは早期のインフレ終息に懐疑的だ。

「南アフリカは別にして、例えばガーナやナイジェリアでインフレがピークを迎えたとは思えない」とフォリス氏は話す。「両国とも物価バスケットに占める食料品の割合が非常に大きいので、食料インフレはすぐに収まらないだろう」

内陸国で輸入依存型のマラウイを見れば、危機に陥った多くのアフリカ諸国の構造的な弱点が分かる。21年には輸入額が30億ドルと輸出額の2倍になり、輸入の大部分を燃料と肥料が占めた。チャクウェラ大統領は小規模農家への現金給付や低利融資によって苦境を「乗り切れる」とみているが、国際通貨基金(IMF)による7億5000万ドルの融資など国際援助に頼っているのが現状だ。

食費が国民の支出の大部分を占める中で、多くの人が生活に行き詰まっている。「気付いたらこんなありさまになっていたという人たちばかりだ」と薪を拾い集めていたマンクワラさんはぼやいた。

By Joseph Cotterill, Andres Schipani & Aanu Adeoye

(2022年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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産油国、価格維持へ覚悟示す 米圧力避け来月から減産

産油国、価格維持へ覚悟示す 米圧力避け来月から減産
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0600N0W2A900C2000000/

『石油輸出国機構(OPEC)に非加盟のロシアなどを加えた「OPECプラス」が5日、10月に原油の減産に転じると決めた。バイデン米政権の要請に一定の配慮を示した9月の小幅増産は、早くもご破算になる。米欧日などがエネルギー高への懸念を強める冬を前に増産をやめるのは、一致して相場を下支えするとのメッセージだ。

減産の発表後、ニューヨークの原油先物相場は一時前週末比4%高い1バレル90.39ドルまで上昇する場面があった。

OPECプラスは新型コロナウイルス禍からの需要回復で2021年から22年8月まで毎月、段階的に増産してきた。9月に追加で10万バレル増産すると決めたのは、バイデン米大統領が7月にサウジアラビアを訪れ増産拡大を求めた直後だった。ごく小規模の増産で米国に最低限の配慮を示した形だが、わずか1カ月での政策転換となる。

今回決めた日量10万バレルの減産幅は、世界の需要の0.1%にすぎない。現物市場への影響はないに等しい。それでも市場が注目するのは、原油の需給が緩めばOPECプラスが自らの都合で「介入」する姿勢を示したことだ。

OPECプラスは5日の声明で「必要な場合、いつでも閣僚を招集するよう議長に求める」とし、市場の動向次第で10月の次回の会合を待たずに生産調整について話し合う方針を示した。議長のサウジに随時介入を委ねるものだ。

「この微調整は市場の安定を支える上で我々が注意深く、機先を制することを示す」。減産についてサウジのアブドルアジズ・エネルギー相は5日、米ブルームバーグにこう述べた。米国などの増産圧力にさらされ続けたOPECプラスが一転、供給を絞っていく可能性を市場に織り込ませるガイダンスの意味合いが強い。

ロシアのウクライナ侵攻で原油の供給不安が高まり、欧米からの増産圧力が強まる中、OPECプラスが減産に転じた背景には原油需給の緩みがある。国際エネルギー機関(IEA)の8月の月報によると、世界の原油需給は22年4~6月期から小幅な供給過剰に転じた。

世界経済の減速に伴う原油需要の鈍化が響いた。多くの国の中央銀行はインフレを抑えるため金融政策の引き締めを加速しており、需要に下押し圧力がかかる。中国では新型コロナの感染が再拡大し、都市封鎖に動いており経済回復が減速した。米国では6月に一時ガソリンの小売り価格が初めて1ガロン5ドルを超え、消費が鈍化している。

IEAの予測では、22年10~12月期には供給過剰幅が日量100万バレル程度まで広がり、23年まで供給過剰が続く。ロイター通信によるとロシアのノワク副首相は5日の協議後「我々は余剰も不足もないよう市場への十分な供給について話し合っている」と述べ、世界経済の成長鈍化に警戒感を示した。

イラン核合意の再建交渉が進展すれば、イラン産原油が市場に復帰し、さらに需給が緩む可能性もある。

国際通貨基金(IMF)の推計では、サウジの22年の財政収支を均衡させる原油価格は1バレル約80ドルとなっており、同国は安値を招く需給の緩みは避けたい。サウジは石油に依存しない経済への転換に向けて改革を進めており、今のうちに多くの収入を得たいという意向も働いた。

海外メディアによると、当初、市場に供給過剰との印象を与えたくないとして減産を支持していなかったロシアは、ウクライナ侵攻のための戦費を確保する狙いもあり、最終的にサウジなどとの合意を決めたもよう。タス通信によると、早くもロシアのシュルギノフ・エネルギー相は5日、22年末までに自国の原油生産量が2%減るとの見通しを示した。

ジャンピエール米大統領報道官はOPECプラスの決定後に「価格を下げるためエネルギーの供給は需要に応えなければならないと(バイデン)大統領は明確にしてきた」との声明を出した。米国とOPECプラスのすれ違いは続きそうだ。

野村証券の大越龍文氏はOPECプラスが減産というカードを切ったことで「原油相場は1バレル90ドル前後の水準で下支えされやすくなった」と指摘する。OPECプラスの政策転換により世界でインフレ圧力が続く可能性がある。(カイロ=久門武史、コモディティーエディター 浜美佐)』

日米欧、欧州のエネルギー確保へ協力 首脳テレビ会議

日米欧、欧州のエネルギー確保へ協力 首脳テレビ会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0908F0Z00C22A9000000/

『【ワシントン=中村亮】主要7カ国(G7)や欧州諸国の首脳らは8日、テレビ会議を開いた。米ホワイトハウスの声明によると、ウクライナへの防衛や経済支援を続ける方針で一致した。冬場に向けて、欧州が安価なエネルギーを安定的に確保できるように協力を深めていく考えを確認した。

声明によると、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対して中長期的に代償を科すことを申し合わせた。経済制裁の履行を徹底する構えだ。ロシアが欧州へのエネルギー供給を武器として使っているとも指摘した。米欧はロシアが欧州向けのガス供給を減らし、ウクライナ支援を停止するよう迫っているとみている。

テレビ会議にはG7に加え、ルーマニアやポーランド、北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)の首脳らが参加した。』

バタン発電所(インドネシア国)が商業運転を開始しました

バタン発電所(インドネシア国)が商業運転を開始しました
https://www.jpower.co.jp/news_release/2022/09/news220907.html

『電源開発株式会社(以下「Jパワー」、本社:東京都中央区、代表取締役社長 社長執行役員:渡部 肇史)は、伊藤忠商事株式会社(以下「伊藤忠商事」、本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太氏)、PT アダロパワー(以下「アダロパワー」、本社:インドネシア国ジャカルタ市、社長:ダルマ ジョジョネゴロ氏)と共に、事業会社 PT ビマセナ パワー インドネシア (以下「BPI」、出資比率:Jパワー34%、伊藤忠商事32%、アダロパワー34%)を通じて建設してきたセントラルジャワ石炭火力発電所(インドネシア国中部ジャワ州バタン県、100万kW×2基)2号機の試運転を完了し、すでに商業運転を開始している1号機と併せて、本年8月31日に全基での商業運転を開始しました。

同発電所は、大型発電所としてインドネシア国の急速な電力需要増に対応するため、同国財務省および同省傘下のIIGF(インドネシア・インフラ保証基金)による保証を活用した初のPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)案件です。

更に、発電燃料にインドネシア国産の亜瀝青炭を活用すると共に、環境負荷が少ない超々臨界圧技術を使った大型ボイラー2基をインドネシア国において採用することで、同国の電力安定供給と環境負荷低減に貢献することが期待されます。

Jパワーグループは、2021年4月に公表した中期経営計画に基づき、海外発電事業の更なる拡大に取り組み、日本と世界の持続可能な社会の発展に貢献していきます。

なお、全号機運転開始を機に現地で広く認知されている、発電所所在県名を取り入れた「バタン発電所」をコミュニケーション用の呼称として採用しました。』

[FT]中国・インド、石油「爆買い」でロシア支える

[FT]中国・インド、石油「爆買い」でロシア支える
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0916F0Z00C22A9000000/

 ※ まあ、「ウクライナ前」と「ウクライナ後」では、「世界の様相」は、随分と違ったものになるんだろう…。

 ※ それでも、「違った様相」なりに、「落ち着く」ことになるんだろう…。

 ※ 「コロナ前」と「コロナ後」が、随分と「違ったもの」になったが、「違ったなりに、落ち着いた」ように…。

 ※ できれば、その「違ったなりの世界の姿」を、でき得る限り「正確に」、描き出す「眼力」を備えたいものだ…。

『インドと中国による購入が、ロシア産石油の欧州向け出荷減少をほぼ相殺、欧州の消費者に光熱費急騰をもたらした対ロ制裁の効果に疑問を投げかけている。
ロシアの石油会社、ガスプロムネフチが運営する油田(8月、同社提供)=ロイター

フィナンシャル・タイムズ(FT)が中国とインドの税関統計から手に入るデータを分析したところ、両国が2022年第2四半期にロシアから輸入した石油は、第1四半期と比べて1100万トン増えていた。ロシア産石油に対する両国の支払額は90億ドル(約1兆2800億円)増加した。

輸入量の伸びが最も大きかったのはインドで、ロシア産石油の輸入は第1四半期の66万トンから第2四半期の842万トンに跳ね上がった。

ロシアのプーチン大統領が2月にウクライナへの侵攻を開始した後、米国、欧州連合(EU)、英国、カナダ、日本がロシアに制裁を科し、同国の金融システムをまひさせ、多くのロシア製品の輸入を禁止した。

だが、人口が世界で1、2番目に多い中国とインドの顧客は、ロシアの石油や石炭、肥料などのコモディティー(商品)を購入し続けた。

ウクライナ戦争前からロシア産原油の重要な買い手だった中国は、5月に日量200万バレルの原油を購入した。1月、2月の実績と比べると日量20万~40万バレルの増加となる。

インドと中国への出荷増加の証拠が出てきたのと時期を同じくして、米国はインドを含むロシア産石油の輸入国に対し、主要7カ国(G7)と足並みをそろえ、ロシアの石油収入を制限する価格上限制度を支持するよう働きかけている。

カーネギー財団モスクワセンターの上級研究員アレクサンドル・ガブエフ氏は、インドと中国は「市場に生じた機会を利用している」と話す。
実利的な方策

「プーチン氏を助けたいと意識しているわけではない。自らの最善の利益になるように状況を利用する、冷ややかで実利的な方策にすぎない」と同氏は言う。「しかし、欧州向けの輸出が削減されている時には、これが事実上、クレムリン(ロシア大統領府)を助けるキャッシュフローを生み出すのはもちろんだ」

インドの港湾と沿岸部の製油所は、サウジアラビアやイラク、アラブ首長国連邦(UAE)など、ロシアよりはるかに近い石油輸出国から輸送しやすい立地にある。

「インドがロシア産石油の購入を増やしていることについては、経済的な便宜によるものだと考えている」。ジャワハルラール・ネルー大学の経済研究・計画センター(CESP)に所属するビスワジット・ダール教授はこう話す。「インフレ圧力と肥料不足がすべての計算を狂わせている状況にあって、ロシアからの供給は好都合だった」

ダール氏は、インドによる購入の「重要ポイント」はウクライナ戦争に中立の立場をとったことだと指摘する。ロシアはインドにとって最大の武器供給国でもある。

インドの石油輸入市場に関する情報は不透明だが、アナリストはインド政府はロシアによる値引きも巧みに利用しているはずだと話す。

ウクライナ侵攻以来、ロシア産の石油は国際指標である北海ブレント原油と比べて1バレル当たり30ドルも低い水準で取引されてきた。それでもロシアが受け取っている石油収入の合計は21年を上回る。国際石油価格が高騰し、14年以来初めて、年初からほぼ一貫して1バレル100ドルを上回って推移しているからだ。

中国の税関のデータは、現在のロシア産石油の輸入代金が戦争前に購入していた比較的少ない量の代金とほぼ同じであることを示している。この間の石油の国際価格急騰を踏まえると、この数字は両国の取引が市場実勢価格を下回る水準で行われたことを示唆している。

中国にとって主要原油調達先であるサウジアラビア、UAE、イラク、オマーンからの輸入単価が第2四半期に1トン800ドルへ急騰する一方、ロシアからの輸入は同700ドルにとどまった。

インドの貿易統計によると、同国は戦争前の時期と比べても安い価格を享受しているようだ。インドでは、ロシアからの石油輸入価格は第1四半期に平均で1トン790ドルだったが、第2四半期は同740ドルに下落した。同じ期間、ロシア以外の原油調達先からの輸入価格は上昇している。

英市場調査会社オイルXの上級アナリストで、ウィーン在勤のニール・クロスビー氏は「正確なレベルは分からないが、ロシアは石油について大幅な値引きを提示しているようだ」と話す。「しかし、こうした取引の書類を見たことがある市場関係者は多くないだろうから、我々としては推測しかできない」
ロシア石油会社、値引きでも利益

国際金融協会(IIF)の副首席エコノミスト、エリナ・リバコワ氏は、値引きにもかかわらず、ロシアの石油企業はなお多大な利益を稼げると話す。

ロシアの石油大手タトネフチでは、22年上半期の利益が前年同期比で52%増加した。

プーチン氏は7日、経済フォーラムで演説し、ロシアはエネルギー資源を西側各国以外の買い手に難なく売れると主張した。既存のパイプラインインフラの限界のせいでガスの出荷先を変えるのは難しいものの、ロシアは石油販売を維持することにはかなり成功してきた。

「我々の資源に関して言う限り、世界市場における(ロシア資源への)需要は極めて大きく、何の問題もなく売ることができる」とプーチン氏は語った。

さらに、G7が提案したロシア産石油に対する価格上限が設けられた場合、ロシアはエネルギー契約を破棄して供給を断つと述べ、西側が「凍り付く」羽目になると警告した。

「我々はガスも石油も石炭も灯油も供給しない。何一つ供給しない」

リバコワ氏は「ロシアの当局は今笑っているかもしれないが、欧州が向こう1、2年でロシア産ガスから離れていくことになるため、エネルギー輸出について中国とインドに過剰に依存するようになる」と指摘する。

「ロシアが今、自国の影響力を駆使しているのは、そのためだ。エネルギー戦争において、この力が程なく、さほど効果的でなくなることを知っているからだ」

By Andy Lin, John Reed and Max Seddon

(2022年9月8日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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欧州 インフレが試す民主主義

欧州 インフレが試す民主主義
欧州総局長 赤川省吾
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR082Y60Y2A900C2000000/

『インフレ抑制のため、欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で大幅利上げを決めた。物価高は通貨ユーロの信認を傷つけ、政治不信を膨らませる。近く行われるイタリア議会選は極右政党が第1党の勢い。ロシアのウクライナ侵攻という第2次大戦後最大の危機に直面するなか、記録的な物価上昇が欧州統合と民主主義を揺さぶりつつある。

足元のインフレ率が8%を超えるイタリア。9月25日の議会選を目前に控え、野党の極右政党・イタリアの同胞(FDI)が支持率25%でトップを走る。新型コロナウイルス対策の行動制限への不満が膨らんでいたところに物価高が重なり、政権批判票の受け皿となった。

子育て支援や年金増額、減税――。FDIを軸とする右派連合は、財政の大盤振る舞いで物価高を相殺すると公約する。実現すれば財政規律を守らせたい欧州連合(EU)とのあつれきは避けられない。南欧危機の再燃を懸念する金融市場では、イタリア国債の利回りが上昇(価格が下落)している。

インフレでダメージを被るのは年金で暮らす人や、不動産などの資産を持たぬ人だ。2022年4月の仏大統領選でも物価対策を訴えた極右ルペン氏が現職マクロン氏にあと一歩まで迫った。

欧州には苦い経験がある。超インフレに見舞われた1920年代のドイツで中産階級が没落。広がった社会不安を背景に勢力を伸ばしたナチスが欧州、そして世界を戦火に巻き込んだ。

100年前の再来はあるのか。「物価高を口実に極右勢力が反政府デモを動員しやすくなった」。ドイツのフェーザー内相は独メディアで警鐘を鳴らした。ショルツ独首相はインフレを社会の分断につながる「爆弾」と表現した。

気になるのは欧州の足並みの乱れだ。物価高の元凶であるエネルギー不安の解消に奔走するあまり、自国第一主義がちらつく。

ドイツは財政力にものをいわせて代替エネルギーを確保するが、資金力で劣る東欧諸国は取り残された。そのなかで親ロシアのハンガリーはロシア産ガスの輸入を増やす。

「(欧州の民主主義はロシアという)外からの脅威だけでなく、内なる脅威にもさらされている」。ウルフ元独大統領は日本経済新聞に語った。乗り切るには欧州各国が内向き志向を捨て、結束するしかない。

例えばスペインとフランスを結ぶパイプラインの建設などガスや電力を域内で融通できる体制づくりが急務となる。財政に余裕のある北部欧州が南欧や東欧を支えることも必要になるかもしれない。

過激主義が力を増せば欧州は民主主義陣営の「弱い輪」となりかねない。危機をばねに統合を深められるのか。戦争が欧州に選択を迫る。(欧州総局長 赤川省吾)』

現実世界で高まる庶民の怒りを無視して机上の空論を実現しようとする西側支配層

現実世界で高まる庶民の怒りを無視して机上の空論を実現しようとする西側支配層 | 《櫻井ジャーナル》 – 楽天ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202209090000/

『世界的にインフレが進んでいる。特にエネルギー資源の相場高騰が深刻で、人びとの不満が高まっている。プラハのベンツェスラウス広場では9月3日に早期の選挙を求める集会が開かれ、警察の推計によると、約7万人が集まった。9月25日までに内閣が退陣しないなら、抵抗権の行使を宣言するとしている。

 そのプラハでは8月31日から9月2日にかけて「​フォーラム2000​」の会議が開かれた。主要パートナーのひとつ、アメリカのNED(ナショナル民主主義基金)はCIAが工作資金を流すシステムの一部で、ここから資金はNDI、IRI、CIPE、国際労働連帯アメリカン・センターなどを介して工作のターゲットへ流れていく。

 その会合で​ドイツのアンナレーナ・ベアボック外相は「ドイツの有権者がどのように考えようとも、私はウクライナの人々を支援する」と発言​した。民意など「糞食らえ」だということだが、プラハでの抗議活動を無視できないだろう。

 プラハでそうした集会が開かれた最大の理由はエネルギー価格の高騰にある。この高騰はアメリカ政府が仕掛けているロシアに対する経済戦争によって引き起こされていることを理解しているようで、ウクライナでの戦争で中立を宣言し、ウクライナからの難民流入を止めることを要求していた。相場の高騰はアメリカ政府が進めている対ロシア戦争に悪い影響を与え始めたと言える。

 ​アメリカ政府の命令で西側諸国がロシアからの石油や天然ガスの輸入を削減する前、こうした国々はそれらを大量に輸入していた​ようで、その間は値上がりして当然だが、その時期が過ぎれば下がらなければおかしい。

 また、WHO(世界保健機関)が「パンデミック」を宣言した2020年3月11日から世界はロックダウンや「自粛」などで人の行動が制限され、経済活動は麻痺した。大企業は儲かったようだが、社会的に弱い立場の人びとは大きなダメージを受け、中小企業や個人経営の店は経営が悪化して倒産が増え、必然的に失業者やホームレス、そして自殺者が増えた。そうした状態が続いている。エネルギーの使用量も減ったはず。

 相場は先物取引で引き上げられていると言われている。アメリカやイギリスの金融資本は1970年代から規制緩和で投機市場を肥大化させる準備を進め、「カジノ経済」を生み出した。

 かつて世界は「オイル・ショック」で揺れた。1973年にOPEC(石油輸出国機構)が石油価格を大幅に引き上げたのだが、サウジアラビア国王の腹心で石油鉱物資源相を務めたシェイク・ヤマニによると、この値上げを決めたのはアメリカ。

 ​その年の5月にスウェーデンで開かれた「秘密会議」でアメリカとイギリスの代表が原油価格を400%値上げするように要求した​のだ。この会議は1973年5月11日から13日にかけてスウェーデンで開かれたビルダーバーグ・グループの会合だったことが後に判明する。競争原理で相場が決まるわけではない。

 ロシアのガスプロムはこれまで天然ガスを長期契約に基づき、安定した価格で供給していたが、​天然ガス市場でも投機が大きな影響力を持つようになった​。そうした流れは2010年頃から本格化したという。現在、エネルギー相場も投機市場が主導している。ここにきて石油や天然ガスの相場が下がっているが、そうすることも難しくはない。

 しかし、投機市場も現物の需給関係を無視することはできない。​欧米は事前に石油のストックを増やしていた​ようだが、ロシア産の石油や天然ガスの供給が止まり続けたなら現物が枯渇し、投機市場の操作も難しくなるだろう。ロシア産天然ガスのEUへの輸送を妨害しているのはアメリカやその従属国だ。

 ガスプロムは「ノードストリーム1」による輸送を8月31日から完全に停止させたが、修理のために取り外してカナダへ送ったコンプレッサーの装置がアメリカ政府の「制裁」で戻ってこないからだとされている。9月5日、クレムリンの広報官を務めるドミトリ・ペスコフはアメリカが「制裁」をやめるまで輸送を止めている技術的な問題は続くと述べたが、​ウラジミル・プーチン大統領は9月7日、タービンが戻ってくれは明日にでも輸送を再開できると語った​。

 問題を引き起こしているのは欧米だと主張したわけだ。その欧米ではベアボック独外相やリズ・トラス英首相らが民意を無視して強行突破しようとしているが、成功するようには思えない。』

ミャンマー国軍トップ、ロシア産燃油「数日中に到着」

ミャンマー国軍トップ、ロシア産燃油「数日中に到着」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM07BTC0X00C22A9000000/

『【ヤンゴン=新田裕一】ロシア訪問中のミャンマーのミンアウンフライン国軍総司令官は、ロシア通信のインタビューに応じ、ロシアから購入したガソリンが「数日中に到着する見込みだ」と明らかにした。7日、ロシア通信が報じた。両国ともに米欧の制裁対象で他の通貨での決済が難しいため、代金は「ルーブルで支払う」とも述べた。

2021年2月のクーデター以降、ミャンマーの通貨チャットは対ドルで大幅に下落し、輸入に依存するガソリン価格は3倍以上になった。軍事政権は22年8月、ロシアからの燃油の調達や販売を監督する「ロシア産燃油購入運営委員会」を設置し、受け入れ準備を進めている。運営委員会のトップには国軍系企業の幹部が就任した。

ミンアウンフライン氏は7日、訪問先の極東ウラジオストクでプーチン大統領と会談した。クーデター後のミンアウンフライン氏のロシア訪問は今回で3回目だが、プーチン氏と会談したのは初めて。タス通信によると、ミンアウンフライン氏はプーチン氏が「世界のリーダーであり、全世界の安定を管理し構築している」と称賛した。

ウラジオストクで開催中の国際会議「東方経済フォーラム」の総会では、プーチン氏に続いて2番手で演説した。「大国が(基軸通貨である)ドルを使って小国を脅迫している」と主張した。出席した企業関係者に向けて「原油・天然ガスや農業、畜産業など多くの投資機会があるのでミャンマーに投資してほしい」と訴えた。』

ロシア産ガス価格に上限案、欧州委員長 巨額利益は課税

ロシア産ガス価格に上限案、欧州委員長 巨額利益は課税
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR07B950X00C22A9000000/

 ※ 『価格が高騰するガス以外で発電する電力事業者は、電力料金の高騰で大きな利益を得ている。石油やガスなど化石燃料を売る事業者と合わせ、利益に上限を設けて課税するといった手法で加盟国が吸い上げ、影響を受ける家庭や企業の支援に回す。』…。

 ※ トラス英国新政権のところで出てくる「棚ボタ税」って、これの類(たぐい)だと思う…。

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は7日、エネルギー価格の高騰を受けて、ロシアから輸入する天然ガス価格の上限設定などの具体案を発表した。案には価格高騰の恩恵で大きな利益を得るエネルギー企業への課税や、電力価格の急変動が負担となる一部の電力会社への政府保証の供与なども含まれる。

フォンデアライエン氏は家庭や企業が「天文学的な電力料金と大きな市場の変動に直面している」として緊急の対応が必要だと力説した。EU加盟国は9日にブリュッセルで臨時のエネルギー相理事会を開き、欧州委の提案を討議する。

ロシア産ガス価格の上限案について、フォンデアライエン氏は具体的な価格など詳細は明らかにしなかった。欧州の電力料金はガス価格の上昇に引っ張られる形で急上昇している。ガス価格の上昇に歯止めをかければ、電力料金は落ち着き、ロシアの収入減にもつながる。

価格が高騰するガス以外で発電する電力事業者は、電力料金の高騰で大きな利益を得ている。石油やガスなど化石燃料を売る事業者と合わせ、利益に上限を設けて課税するといった手法で加盟国が吸い上げ、影響を受ける家庭や企業の支援に回す。

一方で主にガスを使って発電する電力事業者には政府保証を柱とした流動性支援を検討する。電力価格の急騰で、先物取引に関連して積む担保金の負担が増え、一部の電力会社の信用不安に発展しつつあるためだ。

ほかにもピーク時の電力使用量を減らすため、強制的な目標を設ける考えを示した。需要期の冬を乗り切るには、節電・節ガスが欠かせないと判断した。

欧州委の提案を巡っては、加盟国間に温度差がある。ガス価格に上限を設定すれば、ロシアが反発してさらに供給が絞り込まれるリスクがあるとの意見もある。企業の巨額の利益をどんな基準を用いて家庭・企業に配分するのかも一致点を見いだすのは難しい。』