インドの意外なIPEF参画、貿易赤字を巡る損得勘定

インドの意外なIPEF参画、貿易赤字を巡る損得勘定
編集委員 高橋徹
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD230Q40T20C22A6000000/

『米国が新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を立ち上げ、アジアから13カ国が創設メンバーに名を連ねた。同盟国の日本、韓国、オーストラリアはもちろん、これまで地域の経済連携のハブ的存在だった東南アジア諸国連合(ASEAN)からも7カ国が参加した。意外だったのはインドが手を挙げたことだ。モディ政権下で保護主義が目立ってきた同国の利害得失をどうみればいいのだろうか。

インド参画の報が日本政府にもたらされたのは5月19日。バイデン米大統領が初来日してIPEF創設を発表する、わずか4日前だった。「ポジティブサプライズだ。入ってほしいとは思っていたが、まさか第1陣に加わるとは」と経済産業省関係者が打ち明ける。

その背景には3年前の苦い記憶がある。インドは2019年11月、16カ国による7年越しの協議が大詰めを迎えていた東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)から離脱した。土壇場のちゃぶ台返しで全体の交渉妥結はさらに1年延び、インド抜きで協定発効にたどり着いたのは今年1月のことだ。

RCEP離脱のインド、米の新経済圏構想になびく

RCEP加盟の15カ国のうち11カ国はIPEFと共通だ。前者に背を向けたインドがなぜ後者になびくのか。貿易構造をみれば事情が浮かび上がる。

インドの最大の貿易相手国は13年度(13年4月~14年3月)から5年間は中国だった。その後、18~19年度は米国、20年度は中国、21年度は米国とめまぐるしく首位が入れ替わるが、対照的なのは貿易収支。対米は黒字、対中は赤字が定着し、昨年度は前者が328億ドル(約4兆4300億円)、後者は729億ドルといずれも過去最大だった。

直近で1900億ドルまで膨らんだ貿易赤字を改善したいインドは、中国からの輸入を減らし、米国への輸出を増やしたい。中国が中核のRCEPを離脱し、米主導のIPEFに参加する最大の理由だが、もうひとつ見逃せない要素がある。ASEANだ。

モディ首相は「自立経済圏」を掲げる=ロイター

対中は赤字全体の4割弱を占めるが、対ASEANの赤字も257億ドル、1割強とそれに次ぐ。かつてタイとの2国間の自由貿易協定(FTA)交渉で、成果を早く得ようと約80品目の関税を先行撤廃する措置を導入したところ、輸入急増で国内企業の経営破綻を招いた。そのトラウマからタイとは結局FTAを締結せず、10年に発効したASEANとの多国間FTAも自由化率は約77%と低水準にとどまる。その自由化率を引き上げるRCEPからの離脱は、中国に加えてASEANからの輸入増加も嫌った面があった。

ただ、RCEP加盟国との貿易赤字が全体の65%を占めるのに対し、IPEF加盟国とは10%にとどまる。IPEF加盟で仮に対ASEANの赤字が増えても対米黒字の拡大で十分に相殺は可能、との皮算用は働いただろう。

インドの参画で今後の交渉に火種も

「量」だけでなく「質」の違いも見逃せない。IPEFは米市場の開放を伴わないため、インドにすれば逆に米国をはじめとする他国からも市場開放を強要されない。また、貿易、供給網、インフラ・脱炭素、税・反汚職という4つの柱ごとにそれぞれ交渉し、先行して合意したものから実行に移す。特定の分野に絞った署名も可能で、供給網やインフラに関心が強いであろうインドには参加しやすい仕組みだ。

人口14億人を抱え、民主主義陣営の一角であるインドの参画は、中国抜きの経済圏づくりの性格を帯びるIPEFにとって大きい。ただ、経産省幹部は「RCEP交渉を思い起こせば、これからが大変だ」と身構える。この手の交渉は妥協なしには進まないが、RCEPでは参加国の間で何度も「またインドか」との声が上がるほど、同国のかたくなな姿勢が際立ったからだ。

インドはRCEP離脱後、国際経済からの孤立は避けようと、アラブ首長国連邦(UAE)や豪州とFTAを結んだ。ただ与党・インド人民党(BJP)の経済イデオロギーはいまも「国産優先」で、モディ政権は自立経済圏の構想を掲げる。インドとインド太平洋地域の経済圏は折り合えるのか。IPEF交渉は火種を抱えて走り出す。』

貿易ルール早期実現で一致 IPEF14カ国が閣僚級会合

貿易ルール早期実現で一致 IPEF14カ国が閣僚級会合
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022061100534&g=int

『【ワシントン時事】米通商代表部(USTR)は11日、米主導の経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の非公式閣僚級会合をパリで開催したと発表した。日本を含め参加表明した全14カ国が出席。貿易分野の交渉目標について意見交換し、早期実現に向けて議論を加速することで一致した。

IPEF、夏までに正式交渉開始 ルール監視や罰則も検討―米通商代表

 USTRによると、バイデン米大統領が5月23日の訪日時にIPEF発足を表明した後、全参加国の閣僚級が集まるのは初めて。日本や韓国、インドなどが参加した。議長を務めたキャサリン・タイUSTR代表は「高水準で包括的、自由かつ公正な貿易枠組みを構築したい」と呼び掛けた。
 今回会合は、パリで行われた経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会に合わせて開催された。日本からは広瀬直経済産業審議官、三宅伸吾外務政務官が出席。経産省によると、日本は会合で「協力とルール形成のバランスが取れた枠組み」の重要性を訴えた。 』

インド太平洋経済枠組み(IPEF)が13カ国で発足、台湾は含まれず
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/05/4ce04727563e0867.html

 ※ フィジーが、後から参加したようだ。

 ※ 台湾は、別途で米との二国間協議により参加するので、実質15か国となるもようだな。

 ※ ただし、4分野全部でなくても、その一部でも参加可能…、としているんで、その詳しい内訳は、この記事ではよく分からない…。

 ※ それすら、これからの交渉次第…、ということかもしれない…。

『米国のジョー・バイデン大統領は5月23日、日本を含む12カ国とインド太平洋経済枠組み(IPEF:Indo-Pacific Economic Framework for Prosperity)の立ち上げ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。発足段階での参加国は、米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、そしてオーストラリアの13カ国となった(発足式に参加した各国首脳・閣僚は添付資料表のとおり)。

バイデン大統領は、同日午前に行われた岸田文雄首相との2国間の首脳会談や共同記者会見ののち、午後4時半過ぎからIPEFの発足式に臨んだ(2022年5月23日記事参照)。発足式冒頭で、バイデン大統領は「21世紀の経済の未来は、インド太平洋地域、つまりわれわれの地域で、大きく描かれることになる」とした上で、IPEF立ち上げの目的が「21世紀の経済のための新しいルールを書き、それによってわれわれ全ての国がより早く、公平に成長することを支援すること」だと述べている。

また、IPEFを構成する4つの柱(注)それぞれについては、「ある国で企業がビジネスを行うために独自技術を渡す必要がないように、デジタル財・サービスの貿易を管理する新しいルールから始める」「重要なサプライチェーンのボトルネックを解消するために、サプライチェーンに関するこれまでにないコミットメントをつくり、問題が発生する前に発見できるように早期警告システムを開発する」「クリーンエネルギーと脱炭素化に関する、ほかに類を見ないコミットメントを追求する」「公的資源を奪う汚職に手を染めるための抜け穴を防ぐ」といった、「最も深刻な問題」に取り組む姿勢を明らかにしている。

なお、米国連邦上院議員は台湾をIPEFメンバーに含めることを要請していたが(2022年5月19日記事参照)、ジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官が5月22日の記者ブリーフィングで明らかにしたとおり(2022年5月23日記事参照)、発足メンバーには含まれなかった。

今回加盟しなかった国・地域に対して、バイデン大統領は「もし加盟を希望し、目標を達成し、そのために働くのであれば、将来的な参加を希望する他国にオープンだ」とし、今後の枠組み拡大に対して歓迎の意を示した。

(注)(1)公平で強靭(きょうじん)性のある貿易、(2)サプライチェーンの強靭性、(3)インフラ、脱炭素化、クリーンエネルギー、(4)税、反腐敗の4つ。

(滝本慎一郎)

(米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、台湾)

ビジネス短信 4ce04727563e0867 』

IPEF、ルール順守監視へ罰則も USTR代表

IPEF、ルール順守監視へ罰則も USTR代表
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0703E0X00C22A6000000/

『【ワシントン=鳳山太成】米通商代表部(USTR)のタイ代表は6日、米国主導の新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を巡り、ルールを守らない企業に罰則を科す可能性を示唆した。デジタル貿易などの分野で設けたルールを順守させるための仕組みを検討する。

米首都ワシントンで開かれたイベントで明らかにした。IPEFは日米や韓国、インド、東南アジア諸国など14カ国が参加し、環境や労働などの分野で高水準のルールをつくる。実効性を高めるために、ルールを守っているか監視する仕組みづくりが焦点だ。

タイ氏は「夏までに正式な会合を開きたい」と述べ、閣僚級会合を経て正式に交渉を始める意向を改めて示した。

バイデン政権は高インフレを抑えるため対中制裁関税の引き下げを検討している。タイ氏は「インフレの対処は関税よりも複雑な問題であることを認識しなければいけない」と指摘し、関税引き下げに慎重な姿勢を貫いた。

バイデン政権内では対中関税の引き下げを巡って意見が割れている。USTRのタイ氏は国内産業を保護したり中国への交渉カードを温存したりするため、関税を維持すべきだとの立場だ。イエレン財務長官はインフレ対策の一環で引き下げを訴えている。

【関連記事】
・IPEFのルール順守を監視 USTR代表、夏までに交渉開始
・USTR代表、対中関税下げに慎重「中長期の視点で」』

韓国通商トップ「IPEFルールづくりで役割果たす」

韓国通商トップ「IPEFルールづくりで役割果たす」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0374M0T00C22A6000000/

『【ソウル=細川幸太郎】韓国の安徳根(アン・ドクグン)通商交渉本部長は3日、日本経済新聞などの取材に応じ、米国主導で発足したインド太平洋経済枠組み(IPEF)において「デジタル貿易のルールづくりで積極的な役割を果たす」と強調した。サプライチェーンや脱炭素分野でも「韓国は途上国とのつなぎ役を担える」とした。

安氏が5月に就任して以降、メディア取材に応じたのは初めて。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は米韓同盟を重視する姿勢を強く打ち出しており、通商政策でも対米関係を柱に据える考えを示した。

IPEFには日本やインド、東南アジア諸国などが参加する。IPEFの立ち上げには、中国に対抗する形の緩やかな経済連携を構築する狙いがある。韓国にとって中国は最大の貿易相手国のため、安氏は「外交政策と通商交渉政策は別の次元。中国との貿易安定にも注力する」と話し、韓中の2国間協力を探る考えも示した。

韓国は前政権が環太平洋経済連携協定(TPP)への加入方針を打ち出したものの、任期末までに加入申請できなかった経緯がある。尹政権の米国傾倒によって米国のいないTPPへの参加議論は後回しになっており、申請書の提出のメドは立っていない。

安氏はTPP加盟のためには日韓関係の改善が必要との認識を示し、「近いうちに合理的な解決方法を見いだし、韓日関係を正常化した上でTPPに加入申請したい」と話した。』

イスラエル、UAEと自由貿易協定 対アラブで初

イスラエル、UAEと自由貿易協定 対アラブで初
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR319WH0R30C22A5000000/

『【カイロ=久門武史、ドバイ=福冨隼太郎】イスラエルは5月31日、アラブ首長国連邦(UAE)と自由貿易協定(FTA)に署名した。イスラエルがアラブ諸国とFTAを結ぶのは初めて。2020年に国交を樹立した両国が経済面でも関係を一段と強める。

UAEで5月に就任したばかりのムハンマド大統領は対イラン強硬派で知られる。大統領に就く前からUAEの事実上の指導者としてイスラエルとの国交樹立を主導した。ともに安全保障上の脅威とみなすイランへの対抗でも連携を深める可能性がある。

イスラエル政府は31日発表した声明で、両国間で取引する製品の96%について即時または段階的に関税が撤廃されると説明した。農産物、化粧品、医療機器、医療品などが対象になる。両国は4月にFTA締結で合意していた。

声明によると、21年の両国間の貿易額は8億8500万ドル(約1100億円)に「急増」した。イスラエルとUAEはトランプ米政権(当時)の仲介で国交を結び、企業間の取引や協力を拡大してきた。FTAは両国間の貿易の活性化に追い風となる。

イスラエルのベネット首相は「これほどの広い範囲に及ぶFTAをアラブの国と結ぶのは初めてだ」とツイッターで歓迎した。署名式はUAEのドバイで開かれた。出席したイスラエルのバルビバイ経済産業相は「この合意は両国に無限の機会を開く」と強調した。

両国間のビジネスを促進するUAEイスラエルビジネスカウンシルは31日、両国間の貿易額が22年に20億㌦を超え、UAEで活動するイスラエル企業が同年、1千社に達するとの見通しを示した。「ドバイは南アジアや中東、極東を目指すイスラエル企業のハブになりつつある」と強調した。

イスラエルは20年、UAEだけでなく、バーレーン、スーダン、モロッコとも国交正常化で合意した。こうしたアラブ諸国は従来、パレスチナ問題の解決をイスラエルと国交を結ぶ条件だとしていたが、トランプ前米政権の後押しで、方針を転換した。

このうちUAEとの経済協力をイスラエルは先行させた。同国は今後、UAEとのFTA締結を「実利」の象徴として、ほかのアラブ諸国とも外交関係の正常化を目指すとみられる。

一方、UAEは2月、インドと包括的な経済連携協定(CEPA)の締結で合意したばかりだ。インドはイスラエルとのFTA交渉を再開しており、中東からアジアにまたがる経済連携が具体化し始めている。インド、イスラエル、UAE、米国の4カ国は21年10月、オンラインで外相会談を開き、関係強化を確認した。』

フィジーがIPEF参加、14カ国に拡大 中国に対抗

フィジーがIPEF参加、14カ国に拡大 中国に対抗
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN273DU0X20C22A5000000/

『【ワシントン=鳳山太成】米ホワイトハウスは26日、太平洋島しょ国のフィジーが米国主導の新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に参加すると発表した。参加国は14カ国に増える。太平洋の島しょ国と関係を深める中国に対抗する。

サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は声明で、フィジーが太平洋島しょ国で初めての参加国になると指摘したうえで「IPEFはインド太平洋の全地域の多様性を反映することになる」と意義を強調した。

太平洋の島しょ国では米中のせめぎ合いが激しくなっている。中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は26日にソロモン諸島を訪れ、今後10日間かけて島しょ国を回る。フィジーのIPEF参加は、中国がこの地域で影響力を強めようとする真っただ中での発表となった。

IPEFはバイデン大統領が23日に日本で始動を表明し、日本や韓国、インド、東南アジア諸国などが参加。インド太平洋で台頭する中国に対抗し、貿易やサプライチェーン(供給網)などで緩やかな経済連携を進める。』

「米国と国際規範主導」 韓国大統領、新枠組み議論へ

「米国と国際規範主導」 韓国大統領、新枠組み議論へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM165190W2A510C2000000/

『【ソウル=甲原潤之介】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は16日、就任後初となる国会の施政方針演説に臨んだ。21日に予定する米国のバイデン大統領との首脳会談で、米国が進める新たな経済枠組みについて議論すると表明した。「重要国と経済安全保障の協力を拡大し、国際規範をリードするため国会の助けが必要だ」と強調した。

米国は新たな構想を「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」と呼び、中国への対抗を念頭に置く。日韓などアジア諸国を巻き込み、サプライチェーン(供給網)の協力や市場経済に関わるルールづくりなどを進める方針だ。

尹氏は週内に韓国を訪れるバイデン米大統領と「IPEFを通じたグローバル供給網の協力強化を議論する」と明言した。議題には「デジタル経済や脱炭素など多様な経済安保関連の事案が含まれる」と語った。

冷戦後30年以上続いた国際政治や経済の秩序が「急変している」と言及した。「地政学的葛藤が産業と資源の武器化と供給網のブロック化という新しい流れを生んでいる。輸出を通じて成長してきた韓国経済にとって大きな挑戦だ」と話した。

尹氏は軍事面や経済面で米国との連携を重視し、新政権の要職に「米国通」と呼ばれる人材をそろえた。北朝鮮や中国との融和を図り、米国と距離を置いた文在寅(ムン・ジェイン)前政権から大きな方向転換となる。

米国との新枠組みのほか、日本が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)も加盟申請を検討している。文政権も末期に加盟申請に動いたが実現しなかった。尹政権はまずはIPEFの議論を優先しながら、TPP加盟も引き続き政策課題に位置づける。

新政権は米国に軸足を寄せながら、中国との過度な対立に陥らないよう一定の配慮をみせる。中国が反発する地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の追加配備は国政課題から外した。

朴振(パク・ジン)外相は12日の記者会見でIPEFについて「特定の国を狙っているものではない。中国との直接の利害衝突はない」と話した。』

米、ASEANと新経済枠組みを協議 12日から首脳会議

米、ASEANと新経済枠組みを協議 12日から首脳会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN120400S2A510C2000000/

 ※ 「話しは、聞く。」だけに終わるんじゃないか…。

『【ワシントン=鳳山太成】米政府高官は11日、記者団に対し、米国が主導するインド太平洋経済枠組み(IPEF)で東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国との協議を深める意向を示した。12~13日にASEANと特別首脳会議を首都ワシントンで開くのを前に表明した。

米政府高官はIPEFに関して「前進させるためにASEAN各国と緊密な協議を開いている」と述べた。特別首脳会議でも議題になる見通しだ。

IPEFは米国がアジアで経済連携を深めるため、環太平洋経済連携協定(TPP)の代わりに苦肉の策として打ち出した枠組み。

日本やオーストラリアが参加する方向だが、中国に対抗するためASEAN各国をどれほど巻き込めるかが焦点となる。

米政府高官によると、バイデン大統領のほか、ハリス副大統領やブリンケン国務長官、ペロシ下院議長らがASEAN各国の首脳と一堂に会する。

同高官は「バイデン氏は各国首脳と個別に短い私的な時間も取る」と説明した。

経済連携のほか、中国やウクライナ、ミャンマーなどの情勢を巡って意見交換し、関係を深めたい考えだ。』

「インド太平洋枠組み」5月下旬発足へ 米大統領訪日時

「インド太平洋枠組み」5月下旬発足へ 米大統領訪日時
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN09BH50Z00C22A5000000/

 ※ 『通商抜きの経済圏作りという苦肉、次善の策として捻り出した』ものだそうだ…。

 ※ まあ、「やってます感」出すだけの話しのようにも思える…。

 ※ 『貿易や供給網、インフラ、脱炭素などで協力したりルールをつくったり』する…、という話しらしい…。

 ※ しかし、油断していると、思わぬ「毒」が仕込んであったり、「搦め手」で動きが縛られたりすることもある…。十分に、ご用心だ…。

『【ワシントン=鳳山太成】冨田浩司駐米大使は9日、バイデン米大統領が訪日する5月下旬に、米国が主導するインド太平洋経済枠組み(IPEF)が発足するとの見方を示した。日本や東南アジアの国々と貿易やサプライチェーン(供給網)で連携し、中国に対抗する経済圏づくりをめざす。

IPEFは、環太平洋経済連携協定(TPP)に復帰できない米国が代わりに苦肉の策として考え出した経済枠組み。バイデン氏は23日に日本で岸田文雄首相と会談し、24日にはインドやオーストラリアを加えた「Quad(クアッド)」の首脳会合を開く。

バイデン政権は日本のほか、オーストラリアやシンガポール、マレーシアなどとIPEFの中身を詰めてきた。貿易や供給網、インフラ、脱炭素などで協力したりルールをつくったりして政府間協定を結ぶ。貿易協定のように関税削減には踏み込まない。
多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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今村卓
丸紅 執行役員 経済研究所長
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ひとこと解説

米国の通商関係の政策担当者や識者に聞くと、米国の中間層以下や労働者の自由貿易への拒否感、被害者意識は根強く最近の雇用回復程度では変わらない、米国のTPP復帰など非現実的、遠い先の話だと悲嘆気味に語ります。

貿易協定であるかぎり米国は動けないが、インド太平洋における米国主導の経済連携を推進する必要は自覚しているとのこと。

そこで通商抜きの経済圏作りという苦肉、次善の策として捻り出したのがIPEFだそうです。

日本も他に策はないと割り切り、IPEFは米国の復帰するTPPやその先のFTAAPへのプロセスと位置付け、米国に代わり自由貿易推進を説きながらIPEFに協力していくことが得策だと思います。

2022年5月10日 8:41

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

IPEFはTPPに代わる枠組みとよくいわれるが、そもそもTPPはオバマ政権のときに考案されたもので、トランプ政権は一方的に離脱を宣言。

バイデン政権はTPPに復帰できないとして、新たにIPEFを提案してきた。

なぜTPP(CPTPP)では、いけないのか。CPTPPを上回る機能をIPEFが持つとすれば、CPTPPを強化すればいいはず。

新たな枠組みを考案して各国政府は国内手続きを取らないといけない手間を考えなければならない。なによりもIPEFが成立した場合、アメリカは再び離脱しない保障があるのか。
2022年5月10日 7:34 』

フィリピン、大統領選後に迫られるメガFTAの踏み絵

フィリピン、大統領選後に迫られるメガFTAの踏み絵
編集委員 高橋徹
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD258WL0V20C22A4000000/

 ※ 『2010年に発足したアキノ前政権が汚職撲滅に取り組み、その土台の上でドゥテルテ現政権が「ビルド・ビルド・ビルド(造れ・造れ・造れ)」と呼ぶインフラ整備計画を強力に推進した。

総額8兆ペソ(約20兆円)もの事業は、コロナ禍もあって必ずしも順調ではなかったが、構想40年余にして首都マニラに同国初の地下鉄が着工するなど大きな進展をもたらした。』…。

 ※ ここら辺は、知らんかった…。

 ※ ドゥテルテ政権は、「インフラ整備」で功績を上げたんだ…。

 ※ 「麻薬の売人は、撃ち殺してもかまわん!」だけじゃ、無かったんだ…。

 ※ ただ、相変わらず、「製造業」基盤が薄いことは、弱点のようだが…。

 ※ 熱帯(高温多湿)に位置する途上国、共通の話しだがな…。

『6年に1度のフィリピン大統領選が5月9日に迫った。世論調査ではかつての独裁者の長男、フェルディナンド・マルコス元上院議員(64)が独走のまま投票日を迎える展開となりそうだ。次期政権への世界の視線は、南シナ海問題を巡る米中対立下での立ち振る舞いに集まりがちだが、新型コロナウイルス禍前にアジア有数の高成長を謳歌した経済の行方にも注目したい。

選挙後の5月下旬の国会が試金石になる。メガFTA(自由貿易協定)とも言える日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定を早期に批准できるか、である。

人口と域内総生産(GDP)がいずれも世界の3割を占める巨大経済圏は、今年1月1日に10カ国で発効した。その後、韓国やマレーシアが続き、残るはインドネシアとミャンマー、フィリピンの3カ国だけだ。フィリピンはドゥテルテ大統領が昨年9月に批准書に署名済みだが、上院で承認を得られないまま、国会が2月に休会となった。

批准には上院の3分の2以上の同意が必要だ。全国区で選出された24人の上院議員は、農業団体などの反対意見に敏感なうえ「(同意が)大統領にいかに貸しをつくるかという、影響力誇示の材料になる」(政策研究大学院大の高木佑輔准教授)。

2月の国会では多くの法案が滑り込み採決されるなか、RCEPには審議時間が割り当てられなかった。マルコス氏だけでなく、レニー・ロブレド副大統領(57)やイスコ・モレノ・マニラ市長(47)ら他の主要候補も、ドゥテルテ政権の経済政策はおおむね引き継ぐ考えを示している。新大統領が協定に参加しようと思えば、改めて批准書に署名したうえで、少数精鋭の上院議員たちを説き伏せる必要がある。

ドゥテルテ大統領は後れていたインフラ整備の旗を振りつつ、外資誘致のもうひとつのカギとなるRCEP参画も前向きに進めてきた=ロイター

政治的な駆け引きを脇に置いても、慎重意見には一定の理屈はある。国連貿易開発会議(UNCTAD)が昨年末に公表した試算では、RCEPの関税削減によって負の影響を受ける4カ国のひとつがフィリピンで、輸出が1億ドル(約128億円)目減りするという。

それでもロペス貿易産業相が「不参加なら多大な機会損失が生じる」と訴えるのは、目先の貿易収支の悪化よりも、対内直接投資の誘致競争で後れをとりたくない、という事情が透ける。

1986年の「ピープルパワー革命」で民主化するまで、フィリピンは21年間に及んだマルコス独裁政権下で経済が低迷し「アジアの病人」と皮肉られた。悪名高かった汚職体質により、鉄道や空港、道路などのインフラ整備が進まなかっただけでなく、不透明さを嫌った外資に敬遠されたからだ。

そんな停滞はこの10年余りで様変わりした。2010年に発足したアキノ前政権が汚職撲滅に取り組み、その土台の上でドゥテルテ現政権が「ビルド・ビルド・ビルド(造れ・造れ・造れ)」と呼ぶインフラ整備計画を強力に推進した。

総額8兆ペソ(約20兆円)もの事業は、コロナ禍もあって必ずしも順調ではなかったが、構想40年余にして首都マニラに同国初の地下鉄が着工するなど大きな進展をもたらした。
インフラ整備をてこに外資を呼び込む必要性は、産業構造をみれば一目瞭然だ。鉱工業などの第2次産業が3割強にとどまり、サービスなどの第3次産業が6割近くを占める姿は、まるで先進国。違いは、製造業を飛ばしてサービス経済が発展してきたことだ。

国民の平均年齢が24歳と若い同国で、高止まりする失業率を改善するには、雇用吸収力の大きい製造業の振興がやはり必要だ。そのために資本と技術を持つ外資が欠かせない。IT産業で脚光を浴びつつも、あえて「メーク・イン・インディア」(インドでつくろう)を看板政策に掲げ続けるインドのモディ政権と、事情は似通っている。

人口14億人の内需という外資誘致の武器を持つインドは土壇場でRCEP交渉から離脱したが、1億人のフィリピンにとって、外資向けのセールストークとしてのRCEP加盟は重要な意味を持つ。

アキノ、ドゥテルテ両政権下のフィリピンは、コロナ前まで総じて年率6~7%台の高成長を続けてきた。国際通貨基金(IMF)は最新の経済見通しで、今年の同国のGDP伸び率を6.5%とASEANで最も高くなると予測している。コロナ禍からのV字復興に向かうフィリピンは、中長期でも持続成長を可能にできるか。大統領選の結果にかかわらず、次期政権の最大の宿題といえよう。

[日経ヴェリタス2022年5月1日号]』

インド、対中懸念で豪とFTA アキル・ラメシュ氏米パシフィック・フォーラム常勤フェロー

インド、対中懸念で豪とFTA アキル・ラメシュ氏
米パシフィック・フォーラム常勤フェロー
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD2526Y0V20C22A4000000/

 ※ 米・中ロ対立激化で、世界は「合従連衡」の時代へと突入したか…、にも見える…。

 ※ しかし、安全保障(軍事を含む)の観点だけで視ると、「全体像」を見失う…。

 ※ 各国とも、自国の「安全保障」を図りながら、経済的な分野においては、強か(したたか)に「実利」を取って行く…。

 ※ 経済分野においては、「対立」しながら「協調」する…、ということが可能だ…。
 ※ そういう「複眼思考」が、必要だ…。

『4月2日にインドとオーストラリアが調印した暫定的な自由貿易協定(FTA)は重要な分岐点になる。豪州の対印輸出の85%以上、インドの対豪輸出の96%について関税を撤廃する協定は3つの重要な進展を含んでいる。

まずインドがビジネスに開放され、保護主義から脱却しつつある点だ。第二にインド太平洋地域に中国以外の市場ができることにより、豪州企業が経済的な威圧行為から身を守ることができる。第三に気候変動への取り組みで中国の資源に依存する必要がなくなる。

1947年の独立以来、インドは保護主義の姿勢を堅持し、先進国とのFTAを避けてきた。東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)のような貿易圏にも参加していない。

60~70年代にかけては保護主義が官僚的な認可制度に姿を変え、汚職が横行する土台になった。

91年の新産業政策に始まる経済自由化にもかかわらず、インドが世界に開放されるには30年かかった。

 Akhil Ramesh リスクコンサルティング会社勤務などを経て現職。南アジアなどインド太平洋地域の政治・経済を研究。

インドの方針転換の理由は2つある。1つは世界の製造業へと脱皮を目指すモディ首相の願望、2つ目はインド太平洋地域の地政学や経済状況の変化だ。

交渉が10年以上に及んだ豪州との貿易協定は中国への懸念に突き動かされてまとめられた。

豪州の視点からすれば、中国による経済的な威圧行為が代替市場を探す誘因になった。

中国は2020年に豪州の牛肉や大麦、ワイン、石炭の輸入を停止・制限したり、高関税をかけたりした。今回、豪州のインドへの石炭輸出に対する25%の関税がゼロになり、チタン、リチウム、コバルトなど重要な鉱物の関税もなくなる。印豪の新協定はインド太平洋地域の状況を一変させる可能性がある。

インドは21年10月、深刻なエネルギー危機に見舞われた。5つの州で産業や家庭の電力に必要な石炭が底をつきそうになったからだ。豪州から石炭を輸入すれば電力危機を防ぐことができる。

リチウムやコバルトなどの安定した調達が可能になれば、インドが温暖化ガス排出削減の目標を達成する一助にもなるだろう。よりクリーンな電力に切り替えるという長期的な政策によって、電気自動車(EV)や太陽電池パネル、風力タービンに使用される鉱物の需要が高まると予想される。

自動車の製造や再生可能エネルギーで知られるインド南部では、豪州の重要な鉱物がEVなどの生産に道を開くだろう。豪州産の液化天然ガス(LNG)の関税がゼロになったことで、石炭から再生エネへの移行期の燃料として天然ガスにも期待ができる。

中国の国営メディアが他国との貿易協定に対して好んで使う「ウィンウィン」という表現は印豪の暫定FTAの文脈にもあてはまる。

豪州がダイヤモンドや繊維など労働集約型の輸出品に対する関税を引き下げることで、インド国内で数百万人の雇用が創出される。インドは2国間協定によって、労働力の自由な移動や中国の輸出品が市場にあふれる恐れなど、RCEPに抱いていた懸念も解消できるだろう。

日豪印は3月の経済大臣の会合で、サプライチェーン(供給網)の強化に向けた取り組みを進めることで合意した。インドの豪州とのFTAは日米豪印4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」の発展途上にあるパートナーシップを強化し、4カ国間の経済協力をさらに緊密にするだろう。

関連英文はNikkei Asiaサイト(https://s.nikkei.com/3xD8wMW)に

実利でクアッド強固に

ロシアと関係が深いインドはウクライナ危機の対応で米国との距離を広げる。ロシアを非難する国連総会の決議を棄権し、ロシア産原油の輸入を増やした。クアッドで対中包囲網を築く米国の試みは空中分解しかねない。

盲点は米中の2極で描く直線的な世界観にある。仮にインドがロシア非難で西側と歩調を合わせれば、唯一の選択肢としてロシアは中国への傾斜を強めるだろう。かといってロシアへの支持を明確にしすぎれば、米国が中国を懐柔する融和策に転じる可能性もある。

インドが最も恐れるのは、米ロのいずれの後ろ盾もなく中国と対峙する構図だ。独自の安全保障観を持つインドのクアッド離脱を避けたければ、抽象的な価値観の共有ではなく、通商で現実的な恩恵を与える必要がある。

(編集委員 太田泰彦)』

TPPルール水準堅持で一致 経産相・NZ貿易相が会談

TPPルール水準堅持で一致 経産相・NZ貿易相が会談
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA213F30R20C22A4000000/

『萩生田光一経済産業相は21日、ニュージーランド(NZ)のオコナー貿易・輸出振興相と会談し、中国や台湾などからの加盟申請が相次ぐ環太平洋経済連携協定(TPP)について、ルールの水準を堅持することで一致した。両国は東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)などにも参加している。2国間の協力強化に向けて意見交換した。

萩生田氏は「NZと日本はアジア太平洋経済協力会議(APEC)やTPP、RCEPなどにともに参加し、共通の価値観を持つ戦略的協力関係だ」と述べた。オコナー氏は「ビジネスの拡大には、通商分野における国際的なルールが不可欠だ」と応じた。

両国が加盟するTPPには中国や台湾、エクアドルから加盟申請が来ている。

オコナー氏は農業担当の閣僚も兼任している。21日には金子原二郎農相とも会談した。両氏は酪農などの分野で研究開発協力を強化することで一致した。

オコナー氏はNZのアーダーン首相とともに20日に来日した。新型コロナウイルスの感染拡大後で初めてとなる外遊先に日本とシンガポールを選んだ。』

英、インドとFTA交渉開始 30年までに貿易額倍増

英、インドとFTA交渉開始 30年までに貿易額倍増
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12DS80S2A110C2000000/

『【ロンドン=中島裕介】英政府は12日夜(日本時間13日朝)、インドと自由貿易協定(FTA)の交渉に入ると発表した。欧州連合(EU)離脱後の英国の外交方針である「インド太平洋地域への傾斜」の一環として、インドの経済成長の取り込みを狙う。英政府によると英印間の貿易は2019年時点で年間約239億ポンド(約3.8兆円)あり、両国は2030年までにこれを倍増させる方針だ。

17日の週から第1回の交渉を始める。訪印中のトレベリアン英国際貿易相がインドのゴヤル商工相らと会談し、交渉入りを確認する。

英国のジョンソン首相はFTAの交渉入りについて「成長著しいインドとの貿易協定は、英国企業や労働者、消費者に多大な利益をもたらす」と歓迎した。英政府はFTAが実現すれば関税の削減により最大で150%の関税がかかるウイスキーや自動車の輸出に追い風になるとみる。風力発電の部品など、インドでの需要が大きい環境関連の輸出の増加も見込んでいる。

EU離脱に伴い、新たに非関税障壁が発生したことなどから、英国の対EU貿易は新型コロナウイルスの影響からの回復が鈍い。21年1~10月のEU向け輸出は19年の同時期に比べて12%減った。逆にEU域外への輸出は8%増えている。今後もEU貿易の不調をEU域外で補う構図となる公算が大きい。

英政府はこの流れに沿って、環太平洋経済連携協定(TPP)への22年中の参加を視野に交渉を進めているが、最大の貿易相手の米国とのFTA交渉は難航している。関係が悪化する中国との貿易協定は選択肢に入っていない。英国の総貿易額に占めるインドの比率は1.5%と小さいが、英連邦としてのつながりの深さや将来の成長余力への英側の期待は大きい。
ただインドは自国産業保護の姿勢が強く、交渉が順調に進むかどうかは見通せない。インドはEUとのFTA交渉を07年に始めたが、自動車部品の関税引き下げなどを巡って対立し、13年に中断した。21年にEUの中国離れもあって、交渉再開を合意したばかりだ。東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)への参加も、安価な農産物の流入の懸念などから見送った。

ジョンソン氏とモディ印首相はFTA交渉に向けた地ならしとして、21年5月に両国経済界からの新規の投資案件や貿易をまとめたパッケージで合意した。両国はこうした先例をテコにFTA交渉も円滑に進めたい考えだ。』

エクアドル、TPPに加盟を申請 輸出先多様化狙う

エクアドル、TPPに加盟を申請 輸出先多様化狙う
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN28CCP0Y1A221C2000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

『【米州総局=宮本英威】南米エクアドルが環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請した。原油に依存する経済構造を切り替え、アジア太平洋地域に輸出先を多様化することを狙う。現状の自由貿易協定(FTA)の相手は中南米地域が中心となっている。TPPの求める水準を満たすにはかなりの作業が必要になるとみられ、加盟がスムースに進むかは不透明だ。

エクアドル外務省の公式ツイッターが17日付けで明らかにした。文書は寄託国であるニュージーランド(NZ)政府に提出した。NZ外務貿易省は日本経済新聞に対し、「エクアドルから17日に正式な申請を受け取り、他の加盟国と共有した」と認めた。そのうえで「NZは長く、TPPの高い水準を満たす国・地域の加盟によるTPPの成長を支持してきた」と述べた。
ラソ大統領は9月、スペイン通信とのインタビューで「経済規模が世界で上位10番に入るような国や地域とFTAを結びたい。米国、中国、日本、韓国などだ」と述べていた。

TPPへの加盟を巡っては英国に加え、中国や台湾が加盟を相次いで申請するなど動きが活発になっている。中南米で新たな加盟に向けた動きが具体化するのはエクアドルが初めてとなる。TPPに署名した11カ国には中南米ではメキシコ、チリ、ペルーが含まれている。

エクアドルは2007年1月から17年5月までのコレア政権は反米左派色が強かった。社会保障を強化し、貿易も保護主義的な色彩が強かったため、FTA網はチリなどに限られている。

17年5月に就任したモレノ大統領は政策を転換して開放的な経済を目指した。21年5月に就任した元銀行頭取のラソ大統領はその路線を引き継いでいる。メキシコ、チリ、コロンビア、ペルーで構成する経済共同体「太平洋同盟」への加盟も目指している。

▼エクアドル 人口1764万人、国内総生産(GDP)は988億ドル(世界銀行、2020年)。主要輸出品は原油、バナナ、エビ。00年に自国通貨スクレを廃止し、法定通貨として米ドルを採用した。産油国だが20年に石油輸出国機構(OPEC)を脱退した。』

「高いレベル満たすべき」…韓国のCPTPP加入に対する日本の反応

「高いレベル満たすべき」…韓国のCPTPP加入に対する日本の反応
https://japanese.joins.com/JArticle/285682?servcode=A00&sectcode=A10

『(※ 中央日報日本語版)

日本政府が韓国の包括的および先進的なTPP協定(CPTPP)加入について、高いレベルの要件を満たすべきだと明らかにした。

松野博一官房長官は14日の定例記者会見で、韓国のCPTPP加入に関する質問に対し、「CPTPPは市場アクセスの面でも、電子商取引や知的財産、政府調達、国有企業等のルールの面でも高いレベルの内容」とし「こうした高いレベルを完全に満たす用意ができているか、まずは見極める必要がある」と答えた。

また松野官房長官は「わが国(日本)としては、新規加入に関心を示す国の動向を注視しつつ、戦略的観点や国民の理解を踏まえて対応していきたい」と明らかにした。

韓国のCPTPP加入推進に関しては「韓国とは今まで協議したことがなく、また現時点で(協議する)予定もない」と述べた。

CPTPPに加入するには、議長国の日本をはじめ全体加盟国が賛成しなければならない。韓国の洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官は13日、「政府はCPTPP加入に関する世論を聞いて社会的な議論に着手する考え」とし「利害関係者との社会的議論に基づいて関連手続きを始める」と述べた。』

米商務長官「TPPに代わる経済連携を」

米商務長官「TPPに代わる経済連携を」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM159S70V11C21A1000000/

 ※ これは、ちょっと注目しておいた方がいい動きだと思う…。

 ※ 「覇権国」の要件の一つに、「自国市場を開放して、他国の輸出品が入って来るのを認める。」というものがある…。

 ※ TPPは、そういう「自由貿易志向」の多国間協定の枠組みの一つだ…。

 ※ 米国は、「そういう多国間の枠組みよりも、二国間協定で行く(その方が、米国の要求を飲ませやすいから…。)」「遠くの国との間の協定よりも、近場の身近な国(メキシコ、カナダなんか)との協定で行く。」と言っているのも同然だ…。

 ※ そういう「動き」に出られた場合、日本国の「戦略」としては、どうすべきなのか…。

 ※ 一方、対中国・北朝鮮では、「防波堤・不沈空母になれ!」と言われているわけだ…。

 ※ 台湾有事事態の時は、「後方支援しろ!」と言われているわけだ…。

 ※ あまつさえ、「そういう”東アジア有事”事態に備えて、ミサイル防衛網を整備しろ!」と言われているわけだ…。

『来日したジーナ・レモンド米商務長官は15日、テレビ東京番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」とのインタビューで、環太平洋経済連携協定(TPP)に代わる経済連携を目指す意向を明らかにした。

「米国は伝統的な自由貿易協定(FTA)より強健な経済枠組みを追求する」と語り、デジタル技術やサプライチェーン(供給網)など、広範な分野で日本など友好国との協調体制を構築する意欲を示した。

バイデン米大統領は東アジア首脳会議などで「インド太平洋地域での新たな経済枠組み作り」を表明している。レモンド氏はその具体策として、「この地域の強健な経済を持つ国々と合意を結びたい」と明言した。

米国が現在のTPPに復帰するよりも、米国主導の新たな枠組みを作る考えを強調した。

今回の訪日について「日米には相互に利益をもたらし、関心を寄せる分野が数多くある」と指摘。新たに締結した「日米商務・産業パートナーシップ」の重点分野として、サプライチェーンの目詰まり解消、半導体の供給体制、グリーンエネルギーなどを挙げた。

デジタル経済については「民主主義の価値観を共有し、プライバシーを保護しながら発展させる必要がある」との原則を提示した。

岸田文雄政権との間でも「グリーンエネルギー、半導体生産、サプライチェーンなどの分野で協力を深めたい」と語った。バイデン政権が進める米国内でのインフラ投資計画でも「今回の訪日で多くの企業関係者と会った。日本企業と提携できる方法を模索したい」と、日米協力への期待を示した。

鉄鋼やアルミニウムでの対日追加関税については「日米は同盟国であり、解決できるようにしたい」と指摘した。そのうえで「鉄鋼では中国の過剰生産が世界市場をゆがめ、日米の労働者に打撃を及ぼしている」と述べ、「日本と協力して中国の過剰生産能力に対抗していきたい」と提言した。(編集委員 滝田洋一)』

RCEP、22年1月1日に発効へ 豪政府発表

RCEP、22年1月1日に発効へ 豪政府発表
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM030NR0T01C21A1000000/

『【シドニー=松本史】日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)各国など15カ国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定について、オーストラリアとニュージーランド(NZ)が3日までに国内手続きを終了した。豪政府はこれにより、2022年1月1日にRCEPが発効すると発表した。

RCEPは、ASEAN10カ国のうち6カ国、その他5カ国のうち3カ国が事務局のASEANに寄託すると、その60日後に発効する。豪ペイン外相は2日付の声明でNZと豪州が批准したことで、この条件が整ったと説明した。NZも3日、批准を終えたと発表した。

RCEPは参加国の国内総生産(GDP)と人口の合計が、それぞれ世界の約3割を占める大型の自由貿易協定(FTA)だ。貿易自由化の水準は環太平洋経済連携協定(TPP)より低いが、約9割の品目で関税を段階的に撤廃する。

豪外務貿易省のホームページによると、RCEPの批准を終えたのはASEANではブルネイ、カンボジア、ラオス、シンガポール、タイ、ベトナム。ASEAN以外では豪州、NZ、日本、中国となっている。

【関連記事】

・TPP、中台加盟どうなる? 政治的要素絡み混迷も
・中国と台湾は加盟できる? 知っておきたいTPP
・RCEPでGDP2.7%押し上げ 政府試算、TPP上回る 』

TPP、中台加盟どうなる? 政治的要素絡み混迷も

TPP、中台加盟どうなる? 政治的要素絡み混迷も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD2232I0S1A021C2000000/

『「9月16日に中国、その6日後には台湾が環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟をほぼ同時に申請したのはびっくりしたよ」「2017年には米国が離脱したし、TPPはこれからどうなるのかな」

TPPへの中台の加盟申請についてバーチャル・キャラクター、日比学くんと名瀬加奈さんが太田泰彦編集委員に聞きました。
ニッキィの大疑問トップページ

日比くん「中国はなぜこのタイミングで加盟を申請したのですか」

国際的な舞台に上がり、貿易のルールを決める側のプレーヤーになりたいからです。TPPは米オバマ政権が推し進めた構想ですが、その後トランプ大統領が「自由貿易で輸入が増えると米国の雇用を脅かす」と言って離脱しました。バイデン政権も保護主義に傾いたままです。

米国が抜けた後に中国が入れば、ルールを作る側になれるかもしれない――。習近平(シー・ジンピン)政権にはそんな期待があるようです。世界の市場へのつながりをよくすれば、輸出を増やせます。米国が動けないタイミングを狙って手を挙げ、「自由貿易の旗手」を目指しています。

もう一つ理由があるとすれば、経済成長を続けるには改革が必要だからです。TPPには関税を下げるだけでなく、国有企業や労働者の保護、環境配慮などについて様々な約束事があります。TPP加盟をテコとして使いたい改革派の声も習政権の判断に影響しているかもしれません。

名瀬さん「中国を追うような台湾の申請はなぜですか」

中国に先を越されれば台湾がTPPに入れなくなるからです。中国から見れば台湾は自国の一部なので、台湾が後から来ても加盟を認めないでしょう。とはいえ貿易の自由化は中国より台湾の方が進んでいます。台湾当局には「中国より先に加盟できる」という計算があります。

TPPに限らず、台湾はこれまで様々な自由貿易の枠組みに入れてもらえませんでした。折しも米中の対立が激しくなり、蔡英文総統が率いる台湾当局は中国と対決姿勢を強めています。先進国の多くが台湾を応援しています。

日比くん「加盟には何が必要なのでしょう」

TPPは既に完成した協定なので、加盟したければ、協定の中身に合わせて自分の国の制度や政策を改善しなければなりません。例えば国有企業が民間企業の競争力を奪わないようにする条項があります。国有企業が多い中国には高いハードルとなります。

労働者の保護についても、中国は新疆ウイグル自治区での強制労働の問題が指摘されています。そもそも自由に労働組合を結成できないので、TPPに盛り込まれた団体交渉権の確保などの条件をクリアするのは難しいでしょう。知的財産の保護に関しても、課題が少なくありません。

一方、台湾は現状でもTPPの要件をほぼ満たしています。台湾の加盟協議のスピードの方が速いはずですが、政治的な要素が絡むため、一直線には進まないでしょう。

名瀬さん「米国のTPP復帰はないのでしょうか。また、包括的経済連携(RCEP)の方が現実的なのでは」

バイデン政権はインフラ整備や政府債務上限など、重要な法案をたくさん抱えていて通商問題を議会に持ち込む余裕などありません。通商交渉の権限は議会が持つため、議会が大統領に権限を付与しない限り、交渉はできません。

RCEPは中国が加わる大きな枠組みですが、自由化の水準は中国が対応できる範囲にとどまっています。伝統的なモノの貿易ではそれなりの効力がありますが、データ貿易や国有企業改革、環境、労働問題などでは自由化の力は限定的です。

TPPもRCEPも10年以上も前にできた構想で、その後、貿易の姿は大きく変わりました。新しい発想の枠組みが求められます。

ちょっとウンチク 自由化の要は台湾

欧州連合(EU)は9月に公表したインド太平洋戦略で、台湾との経済連携を急ぐ方針を打ち出した。米国のバイデン政権と議会も、台湾との親交に傾斜を強めている。

ほんの数年前まで世界の自由貿易協定から疎外されていた台湾が、通商秩序づくりの中心に座っている。中国の脅威の中で半導体不足が世界の自動車産業を襲い、供給地として台湾の価値が高まったためだ。

主要国の通商政策の目標は、自由貿易から供給網の確保へとすり替わった。この流れを誰かが止めなければ、行き着く先は排他的なブロック経済だろう。(編集委員 太田泰彦)
太田 泰彦

TPP、中台加盟どうなる? 政治的要素絡み混迷も(8:20)
半導体の産業振興、なぜ今?需要増見越し復活期す(9月4日)』

中国、TPP加盟へ攻勢 ベトナム・マレーシアに秋波

中国、TPP加盟へ攻勢 ベトナム・マレーシアに秋波
ASEAN首脳会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM26B3O0W1A021C2000000/

『【北京=羽田野主、ワシントン=鳳山太成】中国が環太平洋経済連携協定(TPP)の加盟に向け東南アジア諸国連合(ASEAN)を切り崩している。新型コロナウイルスのワクチン供与や中国市場の開放をちらつかせ、中国のTPP参加に前向きな雰囲気をつくろうと躍起だ。米国も対抗してASEANへの関与を強めている。

「(中国とASEANの)経済の融合を深め、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定をなるべく早く発効させよう」。26日の中国・ASEANのオンライン首脳協議で、李克強(リー・クォーチャン)首相は呼びかけた。気候変動対応、科学技術やイノベーションなどでの協力も提案した。中国国営新華社が伝えた。

李氏の「経済の融合」との発言はTPPも視野に経済の相互関係を深めるとの思惑がにじむ。ASEAN10カ国のうちTPPに加盟するのはベトナム、マレーシア、シンガポール、ブルネイの4カ国。中国にとって働きかけが欠かせない。

ベトナムとは南シナ海を巡って利害が対立する。李氏は「南シナ海の平和は中国とASEAN加盟国の共通の利益だ。双方が南シナ海での実務的な協力を実現し(紛争防止に向けた)行動規範で早期に合意することを希望する」と低姿勢だった。

9月にTPPに加盟申請してからの中国の動きは素早かった。習近平(シー・ジンピン)国家主席がベトナムの最高指導者グエン・フー・チョン共産党書記長やシンガポールのリー・シェンロン首相と電話協議。両国から中国の申請に前向きな反応を得た。

働きかけの「武器」となるのがワクチンだ。9月末には王毅(ワン・イー)国務委員兼外相がマレーシアのサイフディン外相と電話し、100万回分のワクチンを寄付すると表明。中国がマレーシアに提供したワクチンは寄付分だけで少なくとも合計150万回分になる。李氏も26日の会議で、中国とASEANの新型コロナの協力を提案した。

中国が4カ国に秋波を送るのは、国有企業が多いという共通点も理由とみられる。北京の大学教授は「TPP加盟は10年単位の時間がかかる。いまは仲間づくりが大事。国有企業が多いベトナムやマレーシアと協議して準備しておく」と明かす。

TPPは国有企業などで厳しいルールをもうけたが、国有企業が主体のベトナムには例外規定を認めた。中国が参考にしている可能性がある。

東南アジアで大使を務めた中国の元外交官は「(国有企業など)解決が非常に困難な問題は例外化を考えるべきだ。中国市場は他国には魅力的だ。相手に利益を示し、交渉を有利に進めることが大事」と主張する。

中国とASEANの貿易額は新型コロナにもかかわらず増え続ける。2020年の中国の対ASEAN輸入額は3013億ドル(約34兆円)と10年前の約2倍に膨らんだ。4カ国にとっても、中国のTPP参加による大幅な関税下げは経済効果が大きい。

中国の攻勢を目の当たりにし、バイデン米政権もトランプ前政権よりはASEAN関与に前向きだ。バイデン米大統領は26日、米ASEAN首脳会議にオンラインで出席した。米大統領の出席は4年ぶり。欠席を続けてきたトランプ前大統領から一転し、東南アジアを重視する姿勢を訴えた。

バイデン氏は新型コロナや気候変動対策などで、ASEANへ計1億200万ドル(約116億円)の支援策を発表した。米国の存在感を高めて中国に対抗する狙いだ。

もっともバイデン氏はTPPへの復帰には慎重だ。支持基盤である労働組合などが雇用流出を懸念して反対するためだ。東南ア諸国と経済関係を深めて、求心力を回復する道筋は描けていないのが実情だ。』

中国は静観、米の貿易協議再開方針 TPPで揺さぶり

中国は静観、米の貿易協議再開方針 TPPで揺さぶり
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0527V0V01C21A0000000/

『【北京=川手伊織、ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権が中国と貿易交渉を再開する方針を表明したことを巡り、中国は静観している。半導体の対中輸出規制の行方など米国の出方を見極めるためだ。米国不在の環太平洋経済連携協定(TPP)の加盟を正式申請するなど、米国への揺さぶりも見せる。

米通商代表部(USTR)のタイ代表は4日の演説で、数日以内に中国の劉鶴(リュウ・ハァ)副首相と電話で協議する方針を明らかにした。

タイ氏は「中国は国家主導の経済制度を強化している。有意義な改革をやるつもりがないのは一段と明らかだ」と批判した。一方で「直接対話以外に(懸念に)対処できる方法があるとは思えない」と語り、まずは対話で臨む姿勢を示した。

中国は国営新華社が5日午前にタイ氏の演説を伝えたのみで、政府は今のところ反応していない。1日から国慶節(建国記念日)を祝う大型連休に入っていることに加え、米国側の意向を見極めたいとの考えも透ける。

バイデン政権も青写真を描いているわけではない。米政府高官は「中国があっさりと変化するとは考えていない」と述べ、最初から期待値を下げている。「中国がどう反応するかを見て、我々の対応も修正する」と手探りだ。

米中貿易協議の第1段階合意は中国がモノやサービスの輸入を2000億ドル(約22兆円)増やす条項のほかに、知的財産の保護や金融市場の開放、技術移転の強制防止など7分野で構成する。

USTRの分析によると、第1段階合意は「特定の分野は約束が守られ、企業の利益も出ているが、不足している分野もある」(タイ氏)。具体的な分析結果は公表しないが、交渉の場で米中の意見の隔たりが浮き彫りになれば妥結は難しくなる。

中国は対米協議とは別に、TPP加盟に積極姿勢を示す。9月16日に正式に加盟を申請した。国有企業優遇の是正をはじめ、中国がTPPの要求水準を満たすのは容易ではない。それでも申請を急いだのはTPPに背を向ける米国を揺さぶるという意味合いが大きい。

「TPPには安全保障を理由にした例外規定がある」。中国の専門家には、例外規定を多用すれば改革をしなくても加盟できるとの論調も多い。中国商務省の束珏婷報道官も30日の記者会見で例外規定の積極活用について見解を問われると「さらなる情報があれば速やかに公表する」と言及を避け、否定しなかった。ハイレベルの貿易投資協定を骨抜きにしようという思惑も見え隠れする。』