中国、「車人材」厚待遇で招く 日本人技術者が流出

中国、「車人材」厚待遇で招く 日本人技術者が流出
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM179620X10C21A8000000/

『世界最大である中国の自動車市場に活躍の舞台を求める日本人技術者が増えている。中国の新興自動車メーカーなどが厚待遇で人材獲得を進め、7月にはトヨタ自動車の元チーフエンジニアも中国の国有自動車大手に移ったことが分かった。ホンダなど日本の大手が大規模な人員削減に踏み切るなか、技術者の流出がさらに膨らむ可能性もある。

「GAC(広州汽車集団)で世界をあっと驚かせる車を造っていきたい」。7月末、中国国有自動車大手の広州汽車が広東省広州市で開いた投資家向けのイベント。同社の研究所で独自ブランド車の企画や開発、品質管理まで全般を統括する首席技術総監に就任したばかりの勝又正人氏は、中国語での自己紹介も織り交ぜ抱負を語った。

勝又氏は1987年にトヨタに入社し、30年以上にわたって主に技術部門でキャリアを積んだ。多くの海外プロジェクトに関わり、主力セダン「カムリ」のチーフエンジニアとしてフルモデルチェンジの指揮を執った経験を持つ。トヨタでエース級だった技術者の中国大手企業への転身は、業界内で驚きを持って受け止められた。

広州汽車のほかにも中国では新興の電気自動車(EV)メーカーを中心に日本の人材獲得に積極的だ。2015年設立の小鵬汽車は19年2月、トヨタで40年近く品質管理に携わった宮下善次氏を「生産品質高級総監」として迎え入れた。

17年設立の宝能汽車集団も20年2月、日産自動車に在籍していたことのある大谷俊明氏ら複数の日本人技術者を幹部に採用した。

移籍する技術者にとって、待遇面と裁量の大きさが魅力となっている。中国企業の募集条件は年収が1000万円を超えるケースも珍しくない。マネジャークラスでは3000万円前後になることもある。入社後は多くの場合で専属の通訳や運転手が付き、中国語が話せなくても仕事や生活で不自由に感じる場面は少ないという。

日本で部下が数人だった技術者が中国では数十人のチームを任せられることもある。勝又氏は「若く、スピード感と活力にあふれた皆さんと一緒にやりたい。それが(広州汽車への)入社の決め手だった」と明かす。

中国の自動車各社は専門人材が不足している。中国政府はEVを基幹産業の一つと位置づけ、多額の販売補助金でメーカーの成長を支えてきた。

多くの新興メーカーが事業を急拡大させているが、生産面のノウハウが乏しい。市場拡大を見越し、技術陣の層を厚くしたいとの思惑がある。

広州汽車の曽慶洪董事長は「現役で活躍している海外人材を今後も積極的に採用していく」と公言する。中国企業に移る日本の技術者は、勤務経験が40年前後で退職を控えたベテランが多かったが、今後はより若い層に広がる可能性もある。

「ホンダの技術者を採りたい」。中国に駐在する日本の人材サービス大手の担当者は最近、中国の自動車メーカーから相談を受けた。ホンダが4月から募集した早期退職に2000人超が応募したことを受けてのことだ。日産も19年以降、世界で1万人超の人員削減に踏み切っている。電動化への対応を迫られた日本メーカーの構造改革は、中国勢にとって人材獲得の好機と映る。

およそ30年前の半導体産業を巡る状況に重なる部分がある。日本の半導体産業は1980年代に隆盛を極めたものの、90年代後半以降は多くの電機メーカーの半導体部門が多額の赤字を計上。技術者が大量に離職し、受け皿となった韓国のサムスン電子は貪欲に技術を取り込み、飛躍した。

自動車産業が同じ轍(てつ)を踏まないという保証はない。

(広州=川上尚志)

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EV特許の競争力、トヨタ首位

EV特許の競争力、トヨタ首位 優位の日本勢は販売に課題
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC05CR00V00C21A8000000/

『電気自動車(EV)の技術で日本の車業界が優位に立っていることが、米国における特許の分析から分かった。特許の重要度をスコア化し出願企業を順位付けしたところ、首位はトヨタ自動車だった。日本企業が上位50社の4割を占めた。ただ、EV販売では米テスラなどに出遅れている。技術力を販売につなげ開発投資の原資を確保する好循環を生み出せなければ、いずれ技術面でも逆転されかねない。

【関連記事】
・日本の車部品、EV特許で優位 テスラなど米国企業も追随

日本経済新聞が特許調査会社パテント・リザルト(東京・文京)と共同で、7月初旬の米国でのEV関連特許を調べた。競合他社によって類似特許として引用された回数や、他社から審判を申し立てられた回数などをスコア化した。回数が多いほど競争力のある重要な特許と評価できる。

EV関連特許にはモーターや電池など車の構成部品に関するものや、充電設備などインフラの技術も含む。首位はトヨタで、3位にホンダが入った。上位50社中21社を日本の車メーカーとデンソーなど部品大手が占めた。

米国企業は2位になったフォード・モーターなど13社が入り、ドイツと韓国がそれぞれ5社だった。中国企業は32位のEV大手、比亜迪(BYD)など2社にとどまった。欧州連合(EU)での特許分析でも、米国と同様に日本企業の技術優位が浮かび上がった。

競争力の源泉はハイブリッド車(HV)で培った技術だ。モーターや電池などHVとEVは共通する部品が多い。トヨタは充放電など電池の制御技術などに強い。1997年に商品化した世界初の量産型HV「プリウス」以来の技術の蓄積が生きている。

自動車関連の特許はかつて米国企業が多く保有し、日本車メーカーは販売を伸ばす中でも多額の支払いを余儀なくされた。その後、技術面でも日本企業は世界の先頭集団に加わり、EV関連ではリードする立場になった。

知的財産権を確保する意味は、権利の使用料が得られるのにとどまらない。内田・鮫島法律事務所の永島太郎弁護士は「生産の差し止めや損害賠償などの請求を通じて他社製品を排除することができ、企業としての競争力も保てる」と指摘する。

だが、販売面で優位に立てなければいずれ、かつての米国勢と同様に技術面でも後退する恐れがある。

米調査サイト「EV Sales」などによると、EVとプラグインハイブリッド車(PHV)の20年の世界販売トップはテスラだった。中国勢はBYDなど7社が上位20社に入り、全体の2割を占めた。日本勢は日産の14位が最高でトヨタは17位だった。

中国勢は、中国本土での特許出願件数は7月時点で3万6800件と全体の67%を占める。引用回数などの競争力は公開データが不足しているため算定できないが、今後、国際的にも台頭する可能性がある。

日本の製造業はテレビやパソコンといった電機製品で世界市場を席巻した時期があるが、ほどほどの品質と低価格を両立させた韓国や中国の企業に逆転された。伊藤忠総研の深尾三四郎上席主任研究員は「日本車メーカーは早急に技術をビジネスにつなげなければEVで電機業界と同じ轍(てつ)を踏むことになりかねない」と指摘する。

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トヨタ、次期仮想人体モデルを自動運転対応へ

トヨタ、次期仮想人体モデルを自動運転対応へ 22年中投入
窪野 薫 日経クロステック
2021.08.24
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01537/00176/

 ※ こういうものを開発、データ収集・製品に反映…、ができなければ、そのメーカーの「自動車」は、骨折・負傷しまくりの「危険極まりないもの」となる…。

 ※ さらには、「死亡事故」頻発の剣吞なもの(走る”棺桶”)となる…。

 ※ 章夫さんが、「アップルカー」みたいな発想に対して、「”覚悟”を持って、開発して欲しい。」旨の発言をしたのは、そういう意味だろう…。

 ※ この記事の話しは、シミュレーション用の「バーチャル・モデル」だ…。
  何回実験しても、「壊れること」は、無い…(コンピューター上で、シミュレーションする)。

 ※ リアルの「ダミー人形」の方は、1体5億円くらいした…、と聞いたことがある…。
 ※ それだと、データ取る毎に「実車」を1台オシャカにするわけだから、その度に「販売価格300~500万円」の実車の価格が、積み上がって行く…。

 ※ 車の開発費については、諸説が言われているが、一説には一車種あたり、平均300億円~400億円とも言われている…。

 ※ まあ、ムリも無い話しだ…。

 ※ それで、「欠陥車」とか、「リコール頻発」とかになったら、「目も当てられない」ことになる…。

『トヨタ自動車は、車両の衝突シミュレーションなどに使う仮想人体モデル「THUMS(サムス)」の次期型で自動運転対応を強化する。日経クロステックの調べで分かった。座席の背もたれを一定の角度まで倒したり、座席自体を前後回転させたりした状態を想定。これら姿勢時の事故における乗員の動きやケガの程度を予測できる新モデルを現行型に追加して、自動運転車の開発で使えるようにする。2022年中に投入する可能性が高い。

トヨタ自動車は仮想人体モデル「THUMS(サムス)」の自動運転対応を強化
(出所:トヨタ自動車の資料を基に日経クロステックが「Version 7」について加筆)
[画像のクリックで拡大表示]
THUMSでのシミュレーション例
(出所:トヨタ自動車)
[画像のクリックで拡大表示]

 THUMSは、トヨタと豊田中央研究所(愛知県長久手市)が2000年に共同開発した当時「世界初」(トヨタ)の仮想人体モデルで、人間のコンピューター断層撮影装置(CT)スキャン画像を基に生成している。自動車業界で広く普及する衝撃・構造解析ソフトウエア「LS-DYNA」上で使用可能。繰り返しの衝突試験に耐えられる頑丈なダミー人形に対して、仮想人体モデルは実際の人間に近い脆弱な特性を設定できる点が強みだ。』

『2000年に投入したTHUMSの「Version 1」は骨折までしか予測できなかったが、世代を追うごとに対象部位を増やしながら解析の信頼性を高めてきた。現行型の「Version 6」では、筋肉や内臓の精密なモデル化によって、死亡に直結するような脳傷害や内臓損傷などを高精度で予測できるという。

 現行型までのTHUMSは、性別や年齢、体形といったモデルの身体特性は選択できるものの、運転中のモデルについては座席でステアリングホイールを握るという通常の姿勢を基本としている。昨今の自動運転水準の向上を受けて車内空間で様々な姿勢で乗車できることへの期待が高まっていることから、トヨタは「Version 7」に相当する次期型で姿勢の選択肢を増やす必要があると判断した。

 乗車中の姿勢が変われば、シートベルトやエアバッグといった安全装備の乗員保護性能も変わる可能性がある。例えば、自動運転中に座席の背もたれを大きく倒して読書をしていたとき、急減速した先行車に衝突したとする。その際、乗員がどの方向に動くかによってシートベルトやエアバッグの性能が変わってくる。

 トヨタが22年中の投入を見込む次期型のTHUMSは、こうした従来の延長線上では通用しない車両や部品の開発を支援するとともに、調査検討に必要な工数を減らす効果も期待できる。

 同社は21年1月、従来ライセンス販売としてきたTHUMSの無償公開を開始。同分野を協調領域と位置付けて、利用者の増加によるデータやノウハウの効率的な収集を狙う。トヨタはこれらを生かして、次期型以降のTHUMSの開発スピードを速めたい考えだ。

 無償公開の効果は既に出ている。19年4月時点で約100社だった利用企業や研究機関が無償公開によって5倍以上に急増した。特に中国の自動車関連メーカーや大学などの利用者が増加してきたという。トヨタとしても世界最大の自動車市場といえる中国で、THUMSがどのように使われるかは興味深いはずである。』

テスラの運転支援システム調査 76万台対象

テスラの運転支援システム調査 76万台対象―米交通当局
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021081700276&g=int

 ※ テスラにも、逆風が吹き始めたのか…。

 ※ USTRのロビーか…。

『【シリコンバレー時事】米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は16日、電気自動車(EV)大手テスラのほぼ全車種を調査すると発表した。対象は約76万5000台。2018年以降に、運転支援システムを搭載したテスラ車が絡む11件の衝突事故が報告されており、安全性を検証する。

米テスラ、充電網を他社に開放 マスク氏が表明

 同局によると、2014年以降に販売されたモデルY、X、S、3が対象。事故は西部カリフォルニア州など九つの州で発生した。同局担当者によると「ほとんどが日没後」で、事故現場に近くにいた緊急車両の警告灯や照明などが影響した可能性が示唆されている。事故に絡んだテスラ車では、オートパイロットなどの先進運転支援システムが作動していたことが確認されている。』

「President Biden’s Electric Car Future Is Union Made」

「President Biden’s Electric Car Future Is Union Made」
https://st2019.site/?p=17299

 ※ 米国における「EV促進」の流れと、UAW(全米自動車労組)の関係が、ずっと疑問だった…。

 ※ EVを促進すればするほど、組合員の「仕事」は減って行くわけだからな…。

 ※ その「解答」の一端が、明かされている…。

 ※ おそらく、ヨーロッパでも、中国でも、事情は同じなんだろうと思う…。

 ※ 日本でも、似たようなものだろう…。

 ※ さらに、日本の場合は、「軽自動車」規格もあるんで、さらに複雑化する…。

 ※ それと、住宅事情が厳しいという事情もある…。

 ※ 都市部で、賃貸住宅・マンションに住んだり、駐車場借りたりしている人は、充電をどうするつもりなんだろう…。急速充電器は、エアコン3台分の電力を食う…、とも聞いたぞ…。
 
 ※ そういう電力負担を、回収する仕組みは、どう構築するつもりなんだろう…。

 ※ 難問は、山積みだ…。

『バイデン政権がこのたび打ち出した「2030年には、米国内で製造する自動車の半分は電気とする」という路線は、全米の消費者が負担し、自動車産業労組に対して助成金を支払うのにも等しい仕組みである。

 現状、電動車のシェアは2%しかない。

 ちなみに国内ビッグ3は、フォード、GM、ステランティス(=以前の「フィアット-クライスラー」)。全米自動車労組の牙城である。
 環境主義者と州知事たちが、この計画の政府発表に、ビッグ3幹部たちとともに立ち会った。

 かたや、全米自動車労組の牙城ではない他の多数の自動車メーカーはこの発表には立ち合わなかった。
 電気自動車の先駆企業であるテスラ社からも立会いがなかった。流れを作ったパイオニア功労者のイーロン・マスク氏は純然アメリカ実業家ではないか。
 ヒュンダイ、ニッサン、トヨタの幹部の顔も無かった。それぞれ、バイデン政権の目標を応援したいと声明をしているのに、この場には呼ばれなかったのである。

 要するにバイデン・プランは、全米自動車労組UAWのための政治だ。

 UAW牙城メーカー製の電動新車の購入に対し、政府は1万2500ドルを補助する。UAW牙城ではないメーカーの電動新車に対しては、1万ドルを補助する。そんなことになりそうだ。

 UAWの状態は今、ピンチである。
 1970年代にはメンバーは150万人もいた。今は25万人に減ってしまっている。
 さらに電動車化がすすめば、工場には熟練工がほとんど必要ではなくなってしまう。
 電動車化は、UAWの棺桶に蓋をしめる、最後の釘なのだ。バイデン政権は、その死に体を救ってやろうとしているわけである。

 フォード、GM、ステランティスが生き残るためには、既存GS網に代わる充電所のネットワークが全米に整備されなくてはならない。
 だが、それは、既存のテスラの充電所(それはテスラが自社負担で建設している)の拡充ではいけないか? いけないのである!
 米国の納税者が、UAW牙城たる3大グループのために全費用を持ってやる。そういう仕組みを、バイデン政府は導入する気でいるのだ。当該3社には、テスラのように充電所を自社負担で建設する気などないからである。

 国費すなわち税金で建設された充電所は、すべてのメーカーの電動車に給電することができる。しかしそれによって最も救われるのは、フォード、GM、ステランティスとその労組なのだ。』

〔EVの行く手に待ち受ける試練〕

 ※ 前にも語ったが、EVの「真の課題」は、「エネルギー問題(電力の確保)」と、「鉱物資源の問題」だ…。

 ※ その後者の「鉱物資源の問題」に焦点を当てた、良記事だ…。

EVの行く手に待ち受ける試練(前編)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2107/12/news016.html

レアメタル戦争の背景 EVの行く手に待ち受ける試練(中編)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2108/09/news007.html

米政権の環境規制、欧州と差

米政権の環境規制、欧州と差 車メーカー・労組に配慮
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN062VT0W1A800C2000000/

『【ニューヨーク=中山修志、ワシントン=鳳山太成】バイデン米大統領が5日、2030年までに米国販売に占める電動車を5割に引き上げる大統領令に署名した。電気自動車(EV)振興への決意を表明したかたちだが、ガソリン車の全廃を宣言した欧州との差は大きい。22年の中間選挙に向け、米自動車メーカーや労働組合への配慮が透ける。

5日、大統領令の署名式でバイデン氏に先立ってスピーチしたのは全米自動車労組(UAW)の幹部だった。フォード・モーターのEV工場があるミシガン州ディアボーン地区のバーニー・リッキー代表が「我々はEVを生産する準備ができている」と切り出し、バイデン氏は「UAWが自動車産業の未来をつくる」と応じた。

大統領令に署名するバイデン氏をゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)やフォードのジム・ファーリーCEOら米自動車大手の首脳が囲み、官民・労使の協調ムードを演出した。

バイデン氏が署名した30年に米国販売に占める電動車を5割にする大統領令は、35年にガソリン車を全廃する英国や欧州連合(EU)の計画と大きな差がある。トランプ前政権の規制緩和を撤回した新たな燃費規制も、欧州規制に比べると3割近く緩い内容だ。

7月にガソリン車の全廃を表明したEUの欧州委員会は、自動車業界から猛反発を受けている。欧州は日本や米国に比べ電動車の普及が進んでいるが、メーカー各社は「規制が厳しすぎる」と訴えている。

米メーカーは表向きバイデン政権のEV普及策を歓迎しているが、米市場で9割以上のシェアをもつガソリン車やハイブリッド車(HV)の全廃は認められないのが本音だ。GMやフォードは今年に入ってEV戦略を加速しているが、足元の燃費性能は日欧メーカーに大きく見劣りする。

EVシフトを急げば、雇用を重視するUAWの支持を失う恐れもある。EVはガソリン車に比べ部品や生産工程が少なくすむため、工場従業員の雇用減につながるとの指摘がある。UAWはバイデン政権発足後にEVシフトを容認する姿勢に転じたが、組合員の間にはガソリン車の生産が減ることへの危機感が強い。

バイデン政権は長期の環境規制について、「30年を見据えた規制づくりに着手する」との説明にとどめた。米メディアの間では、今回の規制内容で50年のカーボンニュートラル計画が達成できるか疑問視する声も上がる。22年の中間選挙と24年の大統領選をにらみつつ、さらに踏み込んだ規制を示せるか。バイデン政権と自動車業界の距離が試されている。』

ホンダ、早期退職2000人超

ホンダ、早期退職2000人超 EV見据え世代交代
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC051GS0V00C21A8000000/

 ※ トヨタの章夫社長も獅子吼しているように、「100年に一度の変革に対応できない者は、去れ!」ということだろう…。

 ※ ガイシのところでも見たように、「時代の変化」に適応して、「自らの姿を、変えて行けないもの」は、生き残ることはできない…。

 ※ 生物も、ヒトも、会社も、それは同じだ…。

『ホンダが55歳以上の社員を対象に募った早期退職に2000人超が応募したことが5日、分かった。国内正社員の約5%に当たる。電気自動車(EV)シフトを見据え、担い手となる社員の世代交代を進める。自動車メーカーで内燃機関の生産・販売を主体とした従業員構成を見直す動きが広がる可能性がある。

【関連記事】ホンダ早期退職が映すEVの波 崩れる産業ピラミッド

ホンダが早期退職を募集するのは約10年ぶり。今回の早期退職優遇制度は55歳以上64歳未満が対象で、退職金に最大3年分の賃金を上乗せする。4月に募集を始めすでに締め切り、応募状況を労働組合に伝えた。ホンダは応募者の目標を設けなかったが、当初想定の1000人を大幅に上回った。同社の国内従業員数(期間従業員やパートなど除く)は制度対象の子会社を含め3月末時点で約4万人。

応募者は半分ほどが60歳未満で、すでに7月末から退職者が出ている。ホンダは2022年3月期に退職金の割増費用を数百億円程度計上する見通し。22年度以降も制度を続ける予定で、対象者は59歳未満に絞る。同社は日本経済新聞の取材に「退職する社員の転進を支援する狙いが主だ」とコメントした。

同社が人員削減に踏み切るのは、内燃機関から電動化や自動運転へシフトが急務となるなか、中高年層に偏った社員構成を見直すためだ。若手登用を進め、新技術への対応を急ぐ。ホンダは40年までに新車販売をEVと燃料電池車のみにする目標を4月に公表している。

ホンダは4日、22年3月期の連結純利益(国際会計基準)を上方修正し、前期比2%増の6700億円となる見通しだと発表した。米国などで販売が上向いているためだが、主力の四輪事業は営業利益率が前期で1%と低迷している。電動化や自動運転で研究開発などの投資負担が増しており、人件費削減による採算改善の効果もある。

自動車業界では19年に日産自動車が22年度までに世界で約1万人超の人員削減を実施すると発表した。ホンダは四輪を中心に国内外の工場を閉鎖するなど構造改革を進めており、業績が堅調な中での人員削減となる。

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室橋祐貴
日本若者協議会 代表理事

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ひとこと解説 EUでは産業転換(脱炭素化)を促すためにジャストトランジション(公正な移行=気候変動に対応する過程で発生する雇用問題・失業問題に対し対策を取ること)に注力し、例えば9兆円規模の社会気候基金を立ち上げていますが、日本はスピードも規模も小さく、官民が連携してもっと本腰を入れるべきです。
2021年8月5日 18:42いいね
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中西孝樹
ナカニシ自動車産業リサーチ 代表アナリスト
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貴重な体験談 7月末に過去からお世話になった数名のベテランHonda社員のかたから退職のご挨拶を受けていました。こういう背景だったわけですね。皆さん、ハッピー・アーリー・リタイアメントでした。

数年前、GMも好業績下にもかかわらず大構造改革を実施し我々を驚かせました。その痛みが現在の同社のEV化やデジタル転換への優勢を生み出しています。
2021年8月5日 18:26いいね
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大湾秀雄
早稲田大学 教授

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ひとこと解説 EVや自動運転へのシフトが加速する中、陳腐化した技能を持つ社員の早期退職だけでは不十分だし、残った社員のエンゲージメントも低下する。早急に社員が腹落ちする事業ビジョンを構築し、そのために必要な人材を確保するための、全社的なリスキリングと採用プラン作りに取り組まなければいけない。しかし、これまでホンダはエンジン技術の強みを軸に事業戦略を立ててきただけに、新たな強みをどこに置くのかというビジョンの構想は他社よりも難航するだろう。
2021年8月5日 18:35いいね
86

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風早隆弘
クレディ・スイス証券 株式調査部 株式調査共同統括部長

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ひとこと解説 小売り業界というと、販売という印象がありますが、企業の競争優位性を確保するためには、IT物流、在庫管理、商品開発などのビジネスの仕組みを進化させるための人材獲得と組織づくりも重要な経営テーマです。こうした観点で、本記事を捉えてみると、自動車メーカーの経営判断を受けて、業界の枠組みを超えた人材確保の機会が、小売り業界にも到来していると考えることも可能です。実際に、ベビー子ども用品専門店の西松屋チェーンは、一見すると小売り業界とは全く畑の違うパナソニックやシャープなど家電メーカーの人材を積極採用し、自社商品の開発力を引き上げることに成功しています。
2021年8月6日 8:08いいね
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杉本貴司
編集委員・論説委員

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別の視点 ホンダといえば2040年までの「脱エンジン宣言」が話題になりました。ご自身も内燃機関のエンジニアだった三部敏宏社長に先日、「エンジンなき後のホンダは競争力を失わないか」と単刀直入に聞きました。三部さんの答えは「エンジンを作ってきたエンジニアそのものがホンダの武器だ。エンジンを失ってもホンダがダメになるわけではない」、でした。

三部さんは研究所の出身。創る対象が変わっても同僚たちの能力は十分に通用する。そういう趣旨と受け取りました。「ゼロカーボンは極めて高い壁。(今から)やらないと間に合わなくなる」とも。早期退職というと後ろ向きなイメージもありますが、ホンダのシフトチェンジに期待です。
2021年8月5日 19:53いいね
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石塚由紀夫
日本経済新聞社 編集委員

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ひとこと解説 内燃機関から電動化へ。クルマという外観は変わらずとも、必要とされる技術はガラリと変わります。どんなに内燃機関に詳しいエンジニアであっても、これまでに培った知識や情報を基に働き続けるのは困難です。それはホンダに限らず、自動車産業全体にいえることです。

働く側と会社側が双方納得したうえでの早期退職が理想的ですが、転職先が見つからないなど退社後の展望が開けず、会社にとどまざるを得ない社員もいるはず。技術・知識が陳腐化した社員のリスキリング(技術の習得し直し)を会社がどう支援するのか。今後の課題になるでしょう。
2021年8月5日 18:44いいね
68 』

EVが崩す「自動車ピラミッド」

EVが崩す「自動車ピラミッド」 部品産業、雇用1割減も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC131TX0T10C21A7000000/

『ホンダが電気自動車(EV)への移行を見据えて2000人超の社員を早期退職で減らす。EVシフトでは複雑な加工が必要となるエンジンなどが不要になって部品数が半減する。国内の車部品メーカーで働く約70万人のうち、1割の雇用がなくなるとの試算もある。日本の製造業出荷額の2割を占める基幹産業に「脱炭素」の大波が構造変化を迫る。

【関連記事】ホンダ、早期退職2000人超 EV見据え世代交代
栃木県真岡市。ここにEVシフトによる産業構造の移り変わりを象徴する工場がある。エンジン部品やガソリン車の駆動部品を生産するホンダのパワートレインユニット製造部だ。
6月4日、2025年の閉鎖が発表された。約900人の従業員は他の拠点へ配置転換する。ホンダは4月に40年にガソリン車を全廃して新車をすべてEVなどにする方針を打ち出した。同工場の閉鎖も電動化でエンジン部品の生産量が減少することなどが背景にある。

EV化を見据えて今春に募った55歳以上の社員を対象とする早期退職には2000人超が応募した。国内の正社員の約5%に当たる規模だ。

崩れる自動車ピラミッド

ガソリン車で3万点ある部品数はEVになると4~5割減るとされる。中でも車の最重要部品であるエンジンがなくなる影響が大きい。

世界の大手自動車メーカーはこれまで一貫してエンジンを自社で開発、生産して乗用車に搭載してきた。車大手が関連部品を生産する多数のメーカーを束ねて産業ピラミッドをつくり、利益を部品会社と囲い込むことで競争力を維持してきた。東京商工リサーチによると、自動車メーカーに直接部品を納入する国内の一次取引先は7500社、一次に部品を納める二次取引先は1万5000社に達する。

EVの駆動部品はモーターやインバーター、それらを一体化した「eアクスル」などの駆動装置に置き換わる。いずれも構造はエンジンよりも単純だ。車メーカーが部品会社を囲い込む巨大な産業ピラミッドの重要性は薄れ、異業種からの参入障壁も大幅に下がる。新規参入組を含む「自動車メーカー」は車の設計やデザイン、ソフトウエアなどの開発に専念し、生産は別の企業に任せるデジタル家電と同様の「水平分業」モデルが広がる可能性がある。

電子機器の受託生産世界最大手の台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業はEVの受託生産を始めることを決めた。鴻海に委託すれば、工場を設けて生産設備を持たなくても自社ブランドのEVが容易に造れるようになる。スズキの鈴木修前会長は水平分業が進むと「既存の産業ピラミッドは崩れ去る」と語る。

雇用1割減も

EVへの移行で懸念が大きいのが雇用への影響だ。コンサルティング会社のアーサー・ディ・リトル・ジャパンによると、国内で68万6000人の自動車部品に関連する雇用のうち、EV化で50年までに8万4000人の従業員が減る可能性がある。エンジン関連などの基幹部品ほど国内で生産している企業が多く、雇用への影響が大きくなる。

エンジンがなくなることで雇用が減る

日本と並ぶ自動車大国のドイツでは早くもEVシフトで雇用が減り始めた。独Ifo経済研究所は5月、EVシフトが進むと、30年までに少なくとも同国で21万5000人の雇用に影響が出るとの調査をまとめた。内燃機関にかかわる雇用は19年に61万3000人だったとし、約4割に影響が及ぶことになる。

独ボッシュのフォルクマル・デナー社長は「エンジンの燃料噴射装置の生産に10人が必要だった。モーターは1人だ」と話す。同国の車大手ではフォルクスワーゲン(VW)やダイムラーなどがすでにEVへの移行を見越して工場従業員の整理を決めた。

EV市場の拡大を見込み素材価格が上昇している

素材価格は高騰

EV化はサプライチェーン(供給網)の上流にある原材料の価格にも影響を及ぼす。電池の材料に使う希少金属(レアメタル)の「リチウム」は、最大輸入国である中国で炭酸リチウムの取引価格が4月に9万元と2年半ぶりの高値を付けた。

モーターなどに使う銅もEV向けの需要などを見込んだ投機マネーが流入し、指標となるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物価格が5月、10年ぶりに最高値を更新した。モーター用磁石などに使われる希土類(レアアース)の「ネオジム」の国際価格も高い。国際エネルギー機関(IEA)の予測ではEV関連のネオジムの需要は40年に20年の6倍になる。

リチウムや銅などは家電などにも幅広く使われている。EVへの移行が生活に欠かせない様々な家電製品の価格を引き上げる可能性もある。

(山田遼太郎、阿部晃太朗)』

コロナ下回復でトヨタ先行 4~6月最高益

コロナ下回復でトヨタ先行 4~6月最高益、米販売で首位
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD038VS0T00C21A8000000/

『トヨタ自動車が新型コロナウイルス禍からの業績回復で先行している。2021年4~6月期の連結営業利益(国際会計基準)は4~6月期で6年ぶりの最高益。多目的スポーツ車(SUV)をテコに主要市場でシェアを伸ばし、米国では四半期単位で初の首位となった。だが販売店では新車在庫が減り、感染力の強いインド型(デルタ型)の流行や半導体不足のリスクも高まる。

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世界の自動車販売は大きく回復している。米コンサルティング会社アリックス・パートナーズによると、コロナ禍前の19年には届かないが21年は前年比8%増の8300万台に回復する見通しだ。中でもトヨタの伸びは先行しており、4~6月期にグループ販売台数は前年同期より49%増えて275万台。同35%増の254万台だった独フォルクスワーゲン(VW)を突き放した。

特に米国では「トヨタ」「レクサス」ブランドの販売が68万台と、コロナ禍が直撃した1年前を73%上回った。半導体不足で減産を強いられた米ゼネラル・モーターズ(GM)を約600台とわずかな差でかわし、4~6月期のトヨタのシェアは15.2%。2年前より1.9ポイント上がっている。

4~6月期は主要市場でそろってシェアを伸ばした。中国販売は49万台でシェア7.8%と同0.7ポイント上昇。35万台だった日本は34.1%と3ポイントも上がった。「世界的なSUV人気を取り込んでいる」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の杉本浩一氏)のが一番の要因だ。

耐久性や車体デザインが評価される「RAV4」が米国や中国で、「ハリアー」が日本で、それぞれ売れ行きが良い。人気の高さから「他社と比べてもリセールバリュー(中古車価格)が高く、決め手になっている」(ロサンゼルスの販売店)という。米国では1台あたりの販売奨励金が約20万円と、1年前より3割減った。コストをかけずに車が売りやすくなっている。

ワクチンが普及して経済活動が再開したことも追い風だ。販売店に入荷するとすぐに売れる過熱ぶりで、北米のトヨタ幹部も「まるで生鮮品のキャベツのようだ」と驚く。GMをはじめ世界の自動車メーカーは半導体不足が長引いているが、トヨタはライバルに比べ供給網も安定していた。

ただ先行きにはリスク要因もある。

関係者によると、米国での月ベースの在庫回転率は通常なら35~40%だが、最近は80%まで上がっている。商品の入荷から販売までのサイクルが何回転するかという指標で、値が高いほど回転が速いことを示す。品不足が厳しくなるようだと、好調な販売に水を差しかねない。

トヨタは「出荷前や輸送中の時点で、納期の情報を顧客と共有している」という。ただ米サンディエゴの販売店は「米国のお客さんは店の駐車場で車を見て選ぶ人がほとんどで、在庫がないと話にならない」という。

デルタ型の流行もすでに東南アジアのサプライチェーンに影響を及ぼしている。トヨタはタイやマレーシアで現地工場を停止中だ。ベトナムからの部品供給が滞り、日本でも一部工場の一時休止を余儀なくされた。

半導体不足による減産リスクも引き続き高いままだ。生産台数が少ない時期も安定的に調達するなど関係を深めてきた部品メーカーの協力を得て、これまでは影響を抑えてきた。ただ半導体はコロナ禍でデータセンターやパソコンの需要も急増している。

トヨタは高岡工場(愛知県豊田市)で6日まで5日間一部ラインを止め、約9千台に生産の遅れが出る。年300万台強の国内生産は、うち6割を輸出しており世界販売に影響しかねない。22年3月期の業績見通しに「数十万台の前半ほど」(幹部)の減産リスクを織り込んでいる。

電動化をめぐる環境も大きく動いている。

先月には欧州連合(EU)が、ハイブリッド車を含むガソリン車の販売を35年に事実上禁止する方針を打ち出した。トヨタは5月に、欧州の電気自動車(EV)と燃料電池車の比率を30年に40%に引き上げる計画を発表したばかりで、戦略の練り直しは避けられない。世界のライバルはEVシフトを加速させている。中国では1台約50万円のEVが普及する。

「EVが普及するほど、ライバルとの競争を考えるとトヨタが現在の採算性を保てなくなる可能性がある」(外資系証券アナリスト)懸念もある。トヨタの行く手には難路が待ち構えている。』

〔eアクスル〕

電動車の注目技術「eアクスル」、急展開…人とくるまのテクノロジー2019
(2019年5月23日)
https://response.jp/article/2019/05/23/322634.html

※ と言うことで、こういうゴツイものだ…。

※ カットモデルやスケルトンモデルを見れば分かる通り、モーターの駆動力を伝達する機構は、「複雑なギア」の固まりだ…。

※ 到底、そこいらの「モーター屋」が製造できるようなシロモノじゃ無い…。

※ 年季の入った「自動車部品屋」だけが、製造できるようなシロモノだ…。

※ 異業種から参入とか言っているが、その参入してきた新参者は、世界中のあらゆる道路、あらゆる気候における「走行データ」を、持っているのか?

※ しかも、何年、何十年にも渡るデータを、持っているのか?

※ 「机上の空論」言ってるだけの話しじゃないのか?

『ボッシュ、コンチネンタル、ZF、マグナ、ボルグワーナー、ブルーイーネクサス、それにジヤトコなど、名だたるサプライヤーが一気に出してきた技術。それが「eアクスル」だ。

簡単に説明すると電気自動車やPHEVなどにこれまで使われてきた、モーターやインバーター、それにアクスル自体など、これまでは個別ばらばらにレイアウトされていたものを全部統合してコンパクトにまとめたもの。

この技術自体は今に始まったことではなく、数年前から個別には展示されていたという。しかし今、この技術が一気に開花して量産モデルに搭載されてデビューしようとしている。

ブルーイーネクサスというサプライヤーは聞き慣れないものだと思うが、この会社、あのデンソーとアイシン精機が、eアクスルの適合設計、販売のために2019年4月に設立した会社。つまり、それだけを目的にする会社が設立されるほど、ホットな技術と言っても過言ではない。

eアクスルは、モーターの出力次第で、これがピュアEVになりもすれば、PHEVのアシストにも使え、さらにはFWDの場合これをリアに搭載することで、電動四駆としても活用できるという汎用性の広いもの。ブルーイーネクサスの説明では、ハイブリッドにも、さらにはFCVにも活用できると書いていた。

で、このシステム、出力によってだいぶサイズが異なるし、さらにはシステムもいくつかのアプローチがある。主流となっているのは同軸上にプラネラリギアとデフ、モーターを並べる一軸式だが、高出力を求めてモーターを別の軸上で駆動する二軸式、さらには間にギアをかましてドライブシャフトとモーター間のスペースに余裕を持たせた三軸式など色々。作っているサプライヤーの話を総合すると、コンパクトさを追求するなら一軸式、パワーを求めるなら二軸式が良いようである。

ボッシュ、コンチネンタル、それにZFなどによれば、早ければ年内もしくは来年早々にも、この技術を搭載した市販ピュアEVが中国で生産されるという。勿論自動車メーカーが中国だとは限らない。話のニュアンスを勝手に解釈すれば、それは中国製以外の自動車メーカーが作るピュアEVを中国で販売するということのようである。

このおまとめ式のeアクスル、メリットとしてはスペース効率の向上や、コンパクト化と軽量化による性能の向上にある。具体的には同じバッテリー容量を搭載したクルマなら、EV走行の距離が延びるということだ。

これまでは個別に散発的な展示となっていたが、人とくるまのテクノロジー2019では7社がこれを展示。ピュアEVに限らず、電動四駆としての可能性や、シリーズハイブリッド車の性能向上を求めての使用など、現実的に使える技術として来年あたり、一気に花開きそうな気配である。 』

EV基幹装置で主導権争い 異業種参入

EV基幹装置で主導権争い 異業種参入、勢力図一変も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC315N20R30C21A5000000/

『自動車メーカーが電気自動車(EV)の心臓部の動力装置を部品会社から一括調達する動きが出てきた。動力装置は産業ピラミッドの頂点に立つ車メーカーが自ら開発・製造するというエンジン車時代の枠組みが崩れ、EV部品にシフトする既存の部品大手や新規参入企業の商機が膨らむ。EVが世界で普及期に入るなか、基幹部品を軸に業界の勢力図が変わる可能性がある。

外部調達が始まったのは、モーターやギアを一体化した動力装置「eアクスル」。EVの航続距離や走行性能に直結する。車大手はEVの動力装置でも内製を軸とし車づくりの主導権を譲らない構えだが、内製が唯一の選択肢ではなくなっている。

韓国の現代自動車グループは2023年から生産する小型EVの動力装置を米部品大手ボルグワーナーから調達する。欧州ステランティス傘下のプジョーは小型EV用に、独部品大手コンチネンタルから独立したヴィテスコ・テクノロジーズから調達している。

動力装置はEVの生産原価の5~10%を占めるとされる。外部調達で部品会社にとって新市場が生まれる。エンジン部品の供給などで従来の車を支えてきた部品会社が商機を見いだしている。

日産自動車系の変速機メーカー、ジヤトコは25年までにeアクスルの量産を始める。日産など国内外のEVメーカーに販売する。旧カルソニックカンセイがイタリア企業と経営統合したマレリは25年に年100万基の供給をめざす。

内製、既存の部品会社に続く第3勢力といえるのが、EV化を機に車ビジネスの拡大を狙う日本電産のような企業だ。EV化で先行した中国にeアクスル工場を設け、広州汽車集団や吉利汽車に供給を始めている。

動力装置の市場は拡大する見通し。英調査会社LMCオートモーティブによると20年の世界のEV販売は新車全体の3%の214万台だった。30年には2330万台と比率は24%に上がる。富士経済はeアクスルの35年の市場規模を年約1250万基と予測する。

マレリは24年までに中国とフランスに工場を設け、eアクスルを量産する
先に外部調達が進んだのは電池だ。中国の寧徳時代新能源科技(CATL)、韓国LG化学、パナソニック、韓国サムスンSDIで75%の世界シェアを占める。電池はEVの原価の3~5割を占めるとされ、EV市場での取り分は大きい。

EVには米アップルなど異業種の参入も取り沙汰される。eアクスルを使うと難易度が高い動力装置の開発負担が減り、新興勢力がEV市場に参入しやすくなる。

EVでは従来の垂直統合型の車づくりへの対抗軸として、パソコンなどのように開発と生産を別々の企業が担う水平分業型の企業連携が広がる見通し。電子機器の受託生産大手、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は車の受託生産に進出する。

水平分業の動きはeアクスルを開発する企業に従来の車メーカー以外の取引先をもたらす可能性がある。eアクスルで業界標準となる製品を生み出せれば、成長するEV市場で高いシェアを獲得できる。

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深尾三四郎のアバター
深尾三四郎
伊藤忠総研 上席主任研究員

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ひとこと解説 電池同様に製造ライフサイクルでの脱炭素化が競争力を左右する。
スマホ・タブレットやPCで成功したメーカーがEVに参入している。CATLはiPad向け電池で成功したTDKの子会社ATLの車載電池部隊から誕生。HDDに搭載される精密小型モーターや家電向け中型モーターで成長した日本電産は、車向けモーターにインバーターとギアを一体化させてeアクスルを開発した。スマホやPCのように水平分業ビジネスを展開するメーカーは規模の経済性を獲得するまで赤字を承知でシェア拡大を急ぐ。今後はCO2排出量が多いeアクスルの鋳造部品の脱炭素化が競争力を左右する。再エネが豊富な欧州のメーカーが地の利を活かして攻勢をかける。
2021年8月3日 7:38いいね
1 』

EV電池の中国CATL、納入先の自動車メーカーが競合に

EV電池の中国CATL、納入先の自動車メーカーが競合に
秦野貫
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC212A60R20C21A7000000/

『2011年の創業からわずか6年で電気自動車(EV)向け電池のシェア世界一となった中国・寧徳時代新能源科技(CATL)。世界的な脱炭素の追い風を受けるとの評価から、時価総額は直近で20兆円を超えた。だが、EVに欠かせない電池は自動車メーカーの内製化などの動きもあり、積極的な設備投資がもくろみ通りの成長につながらない懸念も浮上している。

CATLは11年、TDKの電池子会社から独立して発足した。供給先を当初の地場メーカーから独フォルクスワーゲン(VW)や米テスラなど海外に拡大し、17年にEV向けリチウムイオン電池のシェアでパナソニックから世界首位を奪取。韓国調査会社のSNEリサーチによると、20年の出荷容量シェアは26%に達する。

18年に上場し、足元の時価総額は1兆2800億元(約21兆7000億円)と、上場後3年で約10倍になった。車載電池で競合するLG化学(62兆ウォン=約5兆9000億円)やパナソニック(3兆2000億円)を大きく引き離す。「CATLは今後10年間世界のリチウムイオン電池市場で圧倒的な地位を維持するだろう」。大和証券キャピタル・マーケッツ香港のケルヴィン・ラウ氏はこう指摘する。

世界的に脱炭素政策が急速に進み、自動車メーカーは一斉にEV化に舵を切った。当然CATLには喜ばしい変化だが、必ずしも先行きは万全とは言い切れない。収益性を示す指標の低下が目につくようになってきたためだ。特に低下が目立つのは総資産利益率(ROA)で、QUICK・ファクトセットによると前期は4.3%と3年で約5ポイント下がった。

ROAは工場や現金といった資産でどの程度稼げているかを示し、総資産回転率と売上高純利益率の積に分解できる。CATLの場合、売上高純利益率は直近3年間は11%前後でほぼ横ばいで、3年前の19%からほぼ半減した。加えて総資産回転率は悪化傾向にある。

ROAの分母となる総資産は前期末に1566億元と3年前から3倍に増えた。うち43%は現預金が占め、工場などの有形固定資産も196億元と3年で2.3倍に拡大している。現金の使途はさらなる増産投資だ。

現状ではEVに対して電池供給は大きく不足している。CATLは中国で10カ所超の工場の新増設を計画しているほか、21年にはドイツで初の海外工場の稼働を予定する。20年から今年にかけて公表した投資額は1000億元規模にのぼる。大和証券によると、生産能力は23年に20年比約5倍の349ギガワット時まで増える見通し。

だが、こうした巨額の設備投資がシェアの拡大や利益率の向上につながるかは不透明だ。QUICK・ファクトセットによると前期の粗利率は25.4%で、この3年で約8ポイント低下。20年末時点の生産能力は年間69.1ギガワット時と1年で3割増え、20年12月期の減価償却費は45億7679万元と前の期から11%増えた。

増産投資が利益を圧迫することに加え、販売価格は下落している。電池の容量1ギガワット時あたりの売上高は前期に8億4100万元と前の期から11%下がった。背景には競争激化のほか中国政府の補助金縮小がある。中国はEVなどへの補助金を段階的に減らしており、納入先の自動車メーカーから値下げ圧力が強まっている。

足元ではリチウムやコバルトなど原材料価格の高騰も重しとなっている。モルガン・スタンレー・アジアのジャック・ルー氏は「21年4~6月期は車載電池事業の粗利率が前四半期比2ポイント程度下がった」とみる。

EVシフトに伴い、自動車メーカーはEV製造コストの3~5割を占め、価格競争力に直結する電池の自社生産に乗り出している。主要顧客のVWは3月、30年までにEV500万台分に相当する規模の生産能力を整えると公表した。

VWは内製化のほか、出資するスウェーデンのノースボルトから供給を受ける。伊藤忠総研の深尾三四郎上席主任研究員は「ノースボルトは30年に市場シェア25%を目指している。欧州の厳しい規制をクリアするための『国策』に近い会社で、CATLにとっては大きな脅威だ」と指摘する。リチウムイオン電池は汎用品化のリスクも抱える。

こうした状況を乗り切るための次の戦略は何か。豊富な資金を生かした同業やカーメーカーのM&A(合併・買収)や一段のシェア拡大で価格競争力を握ったり、8割を占める車載電池以外の収益源の確保などをすすめたりするほか、伊藤忠総研の深尾氏は「環境に配慮したリユースやリサイクル対応も重要」と指摘する。

深尾氏はCATLが29日に発表したナトリウムイオン電池にも注目する。有限な資源のリチウムに比べてほぼ無尽蔵にあるナトリウムを原料とするため、今後を占う上で重要になる。
(秦野貫)』

米司法省、新興EVニコラの創業者を起訴

米司法省、新興EVニコラの創業者を起訴「虚偽の説明」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN29EAJ0Z20C21A7000000/

※ こういう「先端的な」EVやFCVを作っている…、と喧伝していたんだが…。

『【ニューヨーク=中山修志】米司法省は29日、電気自動車(EV)の新興メーカー、米ニコラの創業者トレバー・ミルトン元会長を詐欺罪で起訴したと発表した。ミルトン元会長はニコラの技術力を誇大に宣伝して投資家を欺いた疑いが浮上。司法省と米証券取引委員会(SEC)が調査に入るなか、昨年9月に会長を辞任していた。

米連邦検察当局はニューヨークの連邦地裁に提出した起訴状で、ニコラの筆頭株主であるミルトン元会長が「自身の富と名声のために詐欺的な計画を実行し、事業のほぼ全てにおいて虚偽の説明をした」と指摘した。

ミルトン元会長は29日、裁判所に出廷し無罪を主張した。

SECも同日、同地裁にミルトン元会長を提訴した。ミルトン元会長がSNS(交流サイト)などで虚偽の説明を繰り返し、数千万ドルの個人利益を得たと訴えた。

同日の米株式市場で同社株は一時11%下落した。ニコラの広報担当者は「当局の調査に協力している」とコメントした。』

仏元法相を収賄容疑で捜査 日産ルノー統括会社が報酬

仏元法相を収賄容疑で捜査
日産ルノー統括会社が報酬
https://nordot.app/792880878409400320?c=39546741839462401

『【パリ共同】フランス捜査当局は27日までに、元日産自動車会長カルロス・ゴーン被告が率いていたフランス大手ルノーと日産の企業連合統括会社から多額の弁護士報酬を得ていたとして、収賄などの疑いで同国のダチ元法相を本格捜査することを決めた。フランスのメディアが伝えた。

 ダチ元法相は欧州連合(EU)欧州議会議員だった2010~12年に弁護士報酬として計90万ユーロ(約1億1600万円)をオランダにある統括会社から受領したとみられる。元法相は業務への対価で不正はないと主張している。一方、当局は元法相による違法なロビー活動への見返りだった疑いがあるとみて捜査していた。』

テスラ、4~6月最高益更新

テスラ、4~6月最高益更新 中国EV販売がけん引
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN26DF10W1A720C2000000/

『【シリコンバレー=白石武志】米電気自動車(EV)メーカーのテスラが26日発表した2021年4~6月期決算は売上高が前年同期比2倍の119億5800万ドル(約1兆3200億円)、最終利益は11倍の11億4200万ドルだった。中国で現地生産車の販売を伸ばし、売上高と最終利益はそろって四半期ベースで過去最高を更新した。

テスラの4~6月のEV世界販売台数は2.2倍の20万1304台となり、四半期ベースで初めて20万台の大台を突破した。21年に中国・上海市の工場から出荷を始めた新型車「モデルY」の販売が好調だった。売上高と利益水準がそろって事前の市場予想を上回ったことから、26日の米国市場の時間外取引でテスラ株は終値を上回って取引されている。

同社は地域別の販売台数を明らかにしていないが、調査会社のマークラインズによると期中の中国におけるテスラ車の販売台数は3.1倍の約9万2000台だった。同じ期間に2.7倍の約6万8000台だった米国内の販売台数を大きく上回り、テスラにとって中国が最大のEV市場となった。

21年1~3月期までは他の自動車メーカーへの温暖化ガス排出枠(クレジット)の売却収入が業績を下支えしており、最終損益からクレジット収入を差し引くと赤字となる計算だった。4~6月期決算では3億5400万ドルのクレジット売却収入を除いても最終利益は黒字の水準を保ち、EV販売で稼ぐ収益体質が備わりつつある。

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多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

深尾三四郎のアバター
深尾三四郎
伊藤忠総研 上席主任研究員

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ひとこと解説 利益率が大幅改善しクレジット売却益に頼らなくても黒字が出せる収益体質が定着。
Q2(3か月)連結営業利益率は11.0%、クレジット売却益を除いても8.0%(前年同期間は5.4%、▲1.6%)。上海ギガファクトリーでの新型モデルYの量産開始とそれによる売上倍増が収益率の大幅改善に貢献。同期間のグローバル在庫日数はわずか9日(前年同期17日)。需給逼迫感が強くアグレッシブな値付けもマージン改善に効いた可能性あり。半導体不足の影響は今のところ軽微に抑えられている。保有ビットコインの評価損は小さかった。年後半にはベルリンとテキサス州オースティンの新工場が稼働開始予定で世界シェアは上昇基調が続く見通し。
2021年7月27日 7:19 (2021年7月27日 7:21更新)
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独メルセデス、30年にもEV専業に 5.2兆円投資

独メルセデス、30年にもEV専業に 5.2兆円投資
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR223I60S1A720C2000000/

※ アホらしい…。

※ そんな「計画」は、自動車会社が「勝手に」言ってるだけの話しだ…。

※ キモは、「電源の確保」及び「鉱物資源の確保」ができるのかどうかだ…。

※ そういうことが、一自動車会社の一存で、実現できるハズも無い…。

※ まあ、強力に「政府に働きかけていく。」ものではあるんだろうが…。

※ 買うのは、各国の消費者だ…。自分で金払うわけだから、他から押し付けられるものでもない…。

※ 「○○年に、○○社がエンジン車販売終了」てなことを言ってるが、消費者が、「EVはダメ。エンジン車じゃないと、買わない。」という行動に出れば、それに対応できない会社は、バタバタ倒産して行くだけの話しだ…。

※ 消費者、購入者あっての自動車会社だ…。

※ そこのところが、分かっていない…。

※ まあ、各メディアは、「広告の出稿」の問題があるから、「提灯記事」書かざるを得ない事情もあるんだろう…。

※ 別にオレらは、そういう「利害関係」は無い…。

※ 冷静に、「その時の状況に応じて、ベスト・バイを探して行く。」だけの話しだ…。

『【フランクフルト=深尾幸生】独自動車大手ダイムラーの高級車事業会社、メルセデス・ベンツは22日、販売する新車を2030年にもすべて電気自動車(EV)にすると発表した。8つの電池セル工場を新設するなど、30年までに400億ユーロ(約5兆2000億円)をEVに投資する。

オンラインで開いた記者会見で、オラ・ケレニウス社長は「高級車のEVシフトは加速している。転換点は近づいており、30年までにメルセデスは準備できているようにする。EVファーストからEVオンリーに踏み込む」と述べた。

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22年に満充電で航続距離1000キロメートル以上の新型車を発表する。25年にEV専用の車台(基本設計)を3種類導入。それ以降に出す車台はすべてEV専用とする。代表車種の「Sクラス」や「Cクラス」の次期モデルはEVだけになる見通しだ。

ガソリン車などの販売終了時期は市場によって前後するとしている。ハラルト・ウィルヘルム最高財務責任者(CFO)は30年までにEVの生産コストを同じ車格のガソリン車と同等水準に引き下げるとしたうえで、売上高に占める調整後EBIT(利払い・税引き前損益)比率を10%以上で維持するとの見通しを示した。

EVに不可欠な車載電池では専業メーカーと共同で世界に8つの大型工場を設ける。4つは欧州で、米国と中国にも建設する。年間生産能力は高級EV200万台分前後に相当する計200ギガワット時(2億キロワット時)を計画する。

メルセデスはこれまで30年に新車販売の半分をEVかプラグインハイブリッド車(PHV)にし、39年にガソリン車の販売終了などで二酸化炭素(CO2)排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指す計画を掲げていた。半分をEV・PHVにする期限は25年に前倒しする。

EV専業化に向け、PHVを含むエンジン搭載車への投資を26年までに19年比で8割減らす。

欧州連合(EU)の欧州委員会は14日、35年にエンジン搭載車の販売を事実上禁止する規制案を発表した。すでに独フォルクスワーゲン(VW)傘下の独アウディや、ボルボ・カー(スウェーデン)、英ジャガーなどの高級車ブランドが相次いでEV専業への転身を発表している。 』

日本電産、鴻海とEVで合弁

日本電産、鴻海とEVで合弁 「車」核に売上高4兆円へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF215HP0R20C21A7000000/

『日本電産は21日、台湾の鴻海科技集団と合弁会社の設立に向け検討に入ったと発表した。鴻海が参入を計画する電気自動車(EV)向け駆動モーターを開発・生産する。EV事業に一段とシフトすることで、2026年3月期に売上高を4兆円に引き上げる。既存の自動車メーカーだけでなく、EVの低価格化を進める異業種との協業も深め主力のモーターの出荷増につなげる。

【関連記事】
・日本電産の関社長「永守・関体制で持続的に成長させる」
・日本電産の4~6月期、純利益67%増

「EV向けモーターは成長の最大の柱だ」。関潤社長兼最高経営責任者(CEO)は同日開いた決算説明会で強調した。鴻海科技は、部材メーカーなど1200社が参加する鴻海グループのEV生産・開発プロジェクトを主導する。

日本電産は既に同プロジェクトに参加。今回の合弁で米アップル向けにEV供給が取り沙汰される鴻海との関係を一段と強化する。量産時に鴻海向けモーターで高シェアを狙う。日本電産は30年にEV用駆動モーターの生産台数を1千万台とする目標を掲げるだけに、低価格を武器にEVで量的拡大を急ぐ異業種取り込みは欠かせない。

鴻海以外の新興メーカーの取り込みも急ぐ。15日にはSGホールディングス傘下の佐川急便が国内配送で採用予定の広西汽車集団が生産する小型EVトラックに、日本電産製の駆動モーターとインバーターが採用されたと発表した。中国で日本電産製の駆動モーターが先行して普及しており、新たに吉利汽車系のEV車種への採用も明らかになった。

駆動モーターを含めた車載事業は、以前から目標とする30年の連結売上高10兆円に向けた重点事業となる。同日、発表した中期経営計画では、26年3月期に目指す連結売上高4兆円のうち車載事業だけで1兆円超を見込む。駆動モーターはこのうち3千億円程度を占める見通しだ。

課題もある。EVは部品の点数が少なくエンジン車より簡単に組み立てができるとされるが、車体枠や車輪駆動などの部位では部品同士の緻密な調整や加工といった「すり合わせ」の高い技術がなお要求される。乗り心地や安全性など品質を同時に達成できなければ、鴻海でも期待したほど供給が伸びない懸念もある。

さらに欧州などの大手自動車部品メーカーとの競争激化も予想される。中国や台湾などでも関連サプライヤーの育成が進みモーターでも新規参入が相次ぐ可能性がある。EVと同様に価格競争が想定以上に激しくなるリスクがある。

このため永守重信会長や関社長は25年をEV市場が急速に拡大する「分水嶺」と位置づけ、先行の優位性を生かす。積極投資で量産体制を整え、市場の爆発的な拡大に合わせて受注を一気に獲得する戦略を描く。かつてパソコン普及でハードディスクドライブ(HDD)用モーターの需要を獲得し、永守会長は今日の経営基盤を築いた。同様の成長シナリオを関CEOはEV駆動モーターで実現することが求められている。

純利益67%増 4~6月期 巣ごもりで家電向けモーター好調 
日本電産が21日発表した2021年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比67%増の334億円だった。巣ごもり需要で伸びる家電向けのモーターやコンプレッサーが好調だったほか、コスト削減も寄与した。拡大する米国や中国の経済にも支えられ、国内主要製造企業の堅調な業績動向が明らかになった。

売上高は33%増の4474億円だった。四半期ベースで過去最高となった。車載向け事業は世界の自動車メーカーの工場稼働率が前年同期から回復したことを受け、売上高は72%増の977億円となった。半導体供給不足の影響もあったが、電気自動車(EV)用の駆動モーターでも採用車種が増えている。

世界的な「脱炭素」の流れが追い風となり、家電・商業・産業用の省エネモーターなどは49%増の1864億円となった。欧州や米国市場では搬送用ロボットなどの機器装置の需要も堅調だ。

部品の内製化や生産ラインの統合など収益改善活動も進んだ。営業利益は445億円と60%増え、売上高営業利益率は10%と2㌽弱改善した。

22年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比5%増の1兆7000億円、純利益は15%増の1400億円を見込む。 』

ボルボ、中国合弁を完全子会社に

ボルボ、中国合弁を完全子会社に 吉利の持ち分を取得
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR21A7V0R20C21A7000000/

 ※ 相当に重大なニュースだと思う…。

 ※ 『中国政府は18年に自動車分野の外資規制の撤廃を発表、外資の過半出資を認めた。米テスラのほか独BMW、独フォルクスワーゲン(VW)が過半出資をすることを決めている。』ということなんだが、「過半出資」どころか、これでは「100%子会社」だからな…。

 ※ 中国側から見れば、「100%外資」ということになる…。

 ※ 『吉利にとってはボルボの上場後も主要株主として残るため、合弁の持ち分を譲っても一定の影響力を維持できると判断したとみられる。』ということなんだが…。

 ※ おそらく、先の「中国・欧州投資協定の無期限延期事件」なんかも、絡んでる話しだと思う…。

 ※ どういう場合に許可され、どういう場合に不許可となるのか、そこら辺の基準が不透明で、すべては「有力者のさじ加減」というところが、最大の問題だ…。

 ※ しかも、「一体、誰が有力者なのか」「許認可の権限を握っているのが誰なのか」が、皆目…、と来ているからな…。

『【フランクフルト=深尾幸生】高級車大手ボルボ・カー(スウェーデン)は21日、2023年までに中国に持つ合弁会社を完全子会社化すると発表した。合弁相手で、ボルボの親会社でもある浙江吉利控股集団から持ち分を買い取る。ボルボは21年中の新規株式公開(IPO)を検討しており、経営の自由度を高める。

黒竜江省・大慶に本社を置く生産合弁と、上海の開発合弁の株式の50%をそれぞれ追加で取得する。22年から2段階で実施し、23年に完了する。取得価格などの条件は明らかにしていない。

中国はボルボにとって最大の市場だ。20年の販売台数は16万台で、8年連続で販売を増やしている。ボルボは上場も踏まえ、最大市場の利益貢献を最大化する狙いだ。吉利にとってはボルボの上場後も主要株主として残るため、合弁の持ち分を譲っても一定の影響力を維持できると判断したとみられる。

中国政府は18年に自動車分野の外資規制の撤廃を発表、外資の過半出資を認めた。米テスラのほか独BMW、独フォルクスワーゲン(VW)が過半出資をすることを決めている。』

仏裁判所、FCAイタリアを捜査 ディーゼル不正容疑

仏裁判所、FCAイタリアを捜査 ディーゼル不正容疑
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13EB60T10C21A7000000/

 ※ インチキ・クリーンディーゼル車事件、まだ尾を引いていたのか…。

 ※ 確か、三菱自動車も「罰金」を払ったんじゃなかったか…。

 ※ いずれ、人の健康を犠牲にして、儲けを得るなんてことが、許されるハズも無い…。

『【パリ=白石透冴】フランス裁判所が欧州自動車大手ステランティス傘下・FCAイタリアに対し、ディーゼル不正疑惑で捜査を始めたことが13日、分かった。仏メディアが報じた。同社は疑惑を否定している。

裁判所の予審判事が、公判の必要性を判断するための捜査手続き「予審」に入った。仏AFP通信によると、排ガスを操作するソフトウエアを不当に使い、排ガス量を偽ったりした疑いがある。

2015年に独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正が発覚し、欧州各社の疑惑も次々に明るみに出た。フランスで捜査を受ける自動車メーカーは、独フォルクスワーゲン(VW)、仏ルノー、ステランティス傘下のプジョー、シトロエンに続き5社目となる。』