「5兆円を蒸発させた」暗号通貨テラ創業者の韓国人、モンテネグロで逮捕される

「5兆円を蒸発させた」暗号通貨テラ創業者の韓国人、モンテネグロで逮捕される: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/498737242.html

 ※ なんで、世の中の人は、繰り返し繰り返し、こういう「詐欺師」「山師」に騙され続けるんだろうな…。

 ※ この世に、「ローリスク、ハイリターン」なんてものは、存在しない…。

 ※ 「ハイリターン」だったら、必ずや、「ハイリスク」だ…。

『仮想通貨テラ創業者を逮捕 韓国籍、詐欺で国際手配―モンテネグロ(時事通信)

 モンテネグロ内務省は23日の声明で、昨年数十億ドル規模の詐欺に関与したとして、韓国政府が国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配していた暗号資産(仮想通貨)「テラUSD」運営会社の共同創業者で韓国人のド・クォン容疑者(本名クォン・ドヒョン)を逮捕したと明らかにした。

 声明によると、クォン容疑者は韓国籍の人物と共に、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイへ向かう出国審査で「コスタリカの偽造書類」を使用したところを拘束された。荷物からはベルギーと韓国の渡航書類も発見され、ベルギーの書類は偽造だった。モンテネグロへの入国記録はなかったという。
(引用ここまで)

 去年5月に大暴落を記録し、人々に暗号通貨そのものへの不信感を強烈に植えつけたテラ・ルナの開発者であるド・クォンがモンテネグロで逮捕されました。
 直接の容疑は偽造パスポートを使用したこと。
 事前に用意できていたんだろうなぁ……。

 この2月にはアメリカの証券取引委員会(SEC)が詐欺で裁判所に提訴を行っています。

SECが運営会社と創設者提訴 仮想通貨テラ、詐欺疑い(日経新聞)

 SECは「設計のミスなどではなく、当初から欠陥があることを認識しながら投資家を欺き、誤解させた」と判断したとのこと。
 モンテネグロでは韓国に送還するか否かで裁判中だそうです。

 まあ、これでとりあえずの幕引きになるんでしょうかね。
 アメリカに送られるのか、それとも韓国国内で裁かれて終わりなのかそのあたりはまだ不明ではありますが。
 ド・クォンによって「ステーブルコイン」とされていたものが、ほぼすべて「ステーブル(笑)コイン」となりました。
 ま、現在新たに発行されている、されようとしている暗号通貨なんて多かれ少なかれ、一攫千金を狙ったものでしかないですから。

 個人的にはこの記事がなかなか味わい深かったのでチェックしておいてもよいと思います。ド・クォンもこうした暗号通貨に群がる有象無象のひとりでしかなかった、ということなのでしょうね。

天才を装ったバンクマン-フリード氏、あまりの愚かさが明らかに(coindesk)

サム・バンクマン-フリード氏とその一味について、ずっと頭から離れない疑問がある。彼らは何を目指していたのだろう?

彼らの不正行為の驚くべき規模から考えても、バンクマン-フリード氏や共犯者たちは、自分たちの自由や尊厳を保ったまま、不正行為の追求からどうやって逃げようとと考えていたのだろうか? (中略)

バンクマン-フリード氏は天才のように振る舞っていたし、メディアもそう称えていた。同じことは、Terra(テラ)の詐欺師ドー・クォン(Do Kwon)氏や「ビットコインは永遠に上昇し続けるだけ」と言っていたスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)のスー・チュー(Su Zhu)氏にもあてはまる。

だが彼らは芝居して、天才のフリをしていただけだった。プロフィールや人脈、芝居がかった自己表現を使って「賢い人がどんな感じかをバカな人が考えた人物像」とでも言えるものを作り出した。そしてそれが、多額のお金を集めることに役立った。

しかし今やバンクマン-フリード氏やその仲間たちが、単に不運ではなかったことは明らかだ。彼らは驚くほどバカだった。
(引用ここまで)

 まあ……ひとときの楽しさは味わえたのでしょうから、それでよかったのではないですかね。

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仮想通貨業者「FTX」破綻、リーマン型かエンロン型か
https://wordpress.com/posts/http476386114.com?s=%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%B3

ドー・クォン

ドー・クォン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%82%A9%E3%83%B3

『出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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この項目は内容が専門的であり、一般の閲覧者にはわかりにくくなっている恐れがあります。専門用語をわかりやすい表現にするための修正をして下さる協力者を求めています。(2022年5月)

ドー・クォン
Do Kwon
Do Kwon.png
生誕 クォン・ドヒョン
1999年9月6日
国籍 大韓民国の旗 韓国
出身校 スタンフォード大学
權 渡衡
各種表記
ハングル: 권도형
漢字: 權 渡衡
発音: クォン・ドヒョン
ローマ字: Kwon Do-hyung
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クォン・ドヒョン(Kwon Do-hyung [1]、ハングル:권도형、漢字:權渡衡、一般的にはDo Kwonとして知られる、1991年9月6日 – )は、韓国の暗号通貨開発者。シンガポールを拠点とするTerraform Labsを共同設立し、CEOを務める。

Terraform Labsは、ステーブルコインTerraUSD (UST)とネットワークトークンTerra(LUNA)を特徴とする、 Terraブロックチェーンの背後にあるライセンスのない企業である[2]。TerraUSDとLunaはどちらも2022年5月に崩壊し、1週間で時価総額およそ450億ドル近くを失った[3] [4] [5] [6] [7] [8] [9]

教育と初期のキャリア

クォンは大元外国語高等学校を卒業し、スタンフォード大学でコンピュータサイエンスを学び、2015年6月に卒業した。 [10] [11]彼はAppleとMicrosoftでそれぞれ3か月間エンジニアとして働いた。 [12] [10]その後、2015年9月に韓国に戻って会社を設立した。 [13]
元テラの従業員は、クォンがベーシスキャッシュと呼ばれる別の失敗したステーブルコインプロジェクトの創設者でもあると主張した。これは、イーサリアムベースのトークンであるベーシス(以前のベースコイン)と呼ばれる別のステーブルコインプロジェクトからインスピレーションを得た。 [14]ベーシスはベンチャーキャピタリストから多額の資金を調達し、 NaderAl-Najiによって作成された。 Al-Najiは最終的に、米国証券取引委員会(SEC)の懸念を理由にベーシスを閉鎖し、投資家に返金した。 [15] [16]しかし、ベーシスキャッシュは、SEC規制当局を回避する試みとして誕生した[要出典]。

テラ

クォンは、支払いのブロックチェーンであるTerraの共同作成者である。 Terraの主な機能の1つは、TerraUSD(UST)であった。これは、米ドルと1:1のペグを維持することを目的としたいわゆるアルゴリズムステーブルコインである。 [17] USTステーブルコインは米ドルに支えられていなかった。代わりに、「燃焼とミントの平衡」と呼ばれる複雑なモデルを通じてペグを維持するように設計された。この方法では、2つのトークンシステムを使用する。一方のトークンは安定したまま(UST)であり、もう一方のトークン(LUNA)はボラティリティを吸収することを目的としている。 [18] 「アンカープロトコル」にUSTを預け入れた投資家は、テラの準備金から支払われた約19%の利回りを受け取っていた。 [19] 「アンカープロトコル」のこのような高利回りメカニズムのために、一部の批評家は、クォンのステーブルコインモデルが「巨大なポンジースキーム」のように機能する可能性があるという懸念を提起した。 [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26]

英国の経済学者フランシス・コッポラや彼の「アルゴリズムのステーブルコイン」モデルを批判した他の人々に応えて、クォンは彼らを「貧しい」と「ゴキブリ」と呼んで繰り返し嘲笑した。 [27] [28] [29]彼はまた、アレクサンドラ・ボテスとのライブインタビューの中で、「企業(他の暗号通貨会社)が死ぬのを見るのは楽しい」と述べています。 [27] [30] 「アンカー議定書」の利回り準備金の資本がどこから来ているのか、関係する投資家からツイッターで尋ねられたとき、ド・クォンは「明らかにあなたのお母さん」と答えた。 [30]

2022年5月9日以降、USTが米ドルへのペッグを破り始めた後、トークンは注目を集めた。翌週、USTの価格は10セントに急落し[31] 、ルナは史上最高値の$119.51から「実質的にゼロ」に下落した。 [32]、崩壊により1週間で時価総額およそ450億ドル近くを失った。 [9]

5月12日、約2ドルを失ったと主張する個人投資家謝罪を要求するためにクォンの高層マンションに侵入したとされる百万人。 [33] [34] [35] [36] [37]クォンの妻は緊急警察の保護を申請して要求し、韓国の警察は事件の調査を開始した。 [38] [35] [33]

テラの没落に関する規模と論争のために、クォンはジャーナリストによって、特に彼の母国である韓国で、セラノスのエリザベスホームズに例えられてきた。 [39] [35] [40] [29] [41] [42] [43] [44] [45]

規制上の問題

米国証券取引委員会は、2021年にTerraform LabsとKwonに召喚状を発行した。これは、実際の上場株式を実質的に「ミラーリング」する金融デリバティブを設計および提供するTerraformLabsの「ミラープロトコル」に特に関連している。 [46]クォンは、要求に応じず、代わりにSECを訴えると述べた。 [47]クォンがSECからの調査に異議を唱え、調査を回避しようとしたにもかかわらず、2022年2月にマンハッタンで行われた米国裁判所の公聴会は、クォンとテラフォーム研究所の調査を継続するSECの権利を支持する判決を下した。 [48]クォンが韓国の大法院に提出した文書によると、クォンは2022年4月30日に韓国企業の解散を申請し、2022年5月4日に承認された[49][信頼性要検証] ] [50] [51] [52] [53] [26]

5月17日、韓国議会の議員と政府当局は、テラフォーム研究所とその創設者であるドヒョンクォンに関する議会聴聞会の可能性を求め、起こった事件の調査が妨げられた主な理由として規制の枠組みがないことを挙げた。 [54] [55] [56]

5月18日、韓国国税庁が主導した調査によると、TerraformLabsの創設者であるDo-hyungKwonとDanielShinは、2021年12月にそれぞれ約1億ドル相当の追加税を支払うよう求められていたことが明らかになった。子会社のTerraformLabsPte。株式会社(シンガポール)およびTerraformLabsバージン諸島は韓国の実体ではない。いずれにせよ、国税庁は、2つの子会社の「実務上の経営決定」は、韓国の公的居住者としての期間中に創設者によって行われたため、子会社間の資金の移転と各事業体による利益は、韓国の管轄に従う。 [57] [58] [59]

集団訴訟

クラッシュによって約20万人の国内ルナ投資家が被害を受けたため、韓国の投資家グループは、テラフォームラボの創設者であるドヒョンクォンに対して集団訴訟を起こすと発表した。 5月17日現在、1,600人以上の投資家が国内の法律事務所であるLKB&PartnersLLCおよびKisungLLCとの訴訟に署名している。 [60] [61] [62] [63] [64] [26] 』

仮想通貨テラ創業者、モンテネグロで拘束 暴落で逃走か

仮想通貨テラ創業者、モンテネグロで拘束 暴落で逃走か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN23E5Q0T20C23A3000000/

『【ニューヨーク=竹内弘文】バルカン半島に位置するモンテネグロ政府は23日、暗号資産(仮想通貨)テラUSD(現テラクラシックUSD)の運営会社創業者、ド・クォン容疑者を拘束したと発表した。韓国当局が証券規制違反の疑いで国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配していた。米証券取引委員会(SEC)も詐欺の疑いで提訴している。

モンテネグロのフィリップ・アジッチ内相がツイッターで拘束を明らかにした。ツイートによると、同国首都ポドゴリツァの空港でニセモノの身分証明書を提示した疑いで拘束されたもようだ。米メディアの報道などによると、クォン容疑者は韓国からシンガポール経由で中東や東欧に逃れていたとみられている。

テラUSDは、米ドルと価値が連動するよう設計されたステーブルコインの一種。裏付けとなる資産を持つタイプではなく、発行量を調節するアルゴリズムを通じて連動を保つようにするタイプだった。2022年5月にテラUSDへの信認が揺らぐと、関連する別の仮想通貨ルナとともに暴落した。

テラやルナに投資していたヘッジファンドが破綻すると、同ファンドに融資していた企業も連鎖倒産した。SECの提訴状によると、400億ドル(約5兆2200億円)に相当する市場価値が吹き飛んだという。

【関連記事】

・SECが運営会社と創設者提訴 仮想通貨テラ、詐欺疑い
・ステーブルコイン「テラ」急落 ドル連動崩壊に警戒も』

[FT]FTXの教訓 「誇大宣伝は信じるな」

[FT]FTXの教訓 「誇大宣伝は信じるな」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB161WI0W2A211C2000000/

『「相手が信じるまでだまし通せ」。破綻した暗号資産(仮想通貨)交換業大手FTXトレーディングの創業者サム・バンクマン・フリードは、この格言をうのみにしすぎていたのかもしれない。短パンとぼさぼさの髪で知られる30歳はSBFと名乗り、2022年年初には推定200億ドル(約2兆8000億円)の金融資産があると豪語していた。だが、年末はバハマの刑務所でやつれた顔をして迎え、通信詐欺、資金洗浄、選挙資金法違反の疑いで米国への身柄引き渡しが求められている。米連邦議会の委員会に宛てた書簡では「しくじった」ことを認めた。それも一つの見方だろう。だが、検察当局は違う見方をしている。史上最大の金融詐欺の実行犯とみているのだ。最も説得力があるのはどちらの主張なのか。最終的な判断は法廷に委ねられる。

サム・バンクマン・フリード容疑者が収容されているとみられるバハマの施設=ロイター

FTXの破綻からは深刻な影響が生じるが、米国と天才起業家との親密な関係が損なわれるとすれば極めて遺憾だ。個人が壮大な構想を掲げて経済的成功を収められる点は、米国資本主義最大の長所の一つだ。テクノロジー業界などで因習を打破した人物は輝かしい歴史を築いた。スティーブ・ジョブズなくしてアップルはない。ジェフ・ベゾスなしのアマゾンも、ビル・ゲイツなしのマイクロソフトもない。イノベーションには大胆さが必要だ。

しかし、そろそろ現実を直視すべき時がきている。あまり理解されてはいないが、テクノロジーは事実をうやむやにし、中身より外見を整え、時流に乗らなければ取り残されると不安をあおってベテラン投資家すら取り込むことができる。今は完全に終わったが、低金利と金融緩和が続く時代はペテン師にとって理想的な環境だ。証拠物件第一号。かつて話題を集めた血液検査会社セラノスの創業者エリザベス・ホームズはスティーブ・ジョブズが好んで着用したタートルネックのセーターと彼独特の癖をまねることはできたが、セラノスの技術に関する彼女の主張は唾棄すべきものだった。ホームズは現在、投資家をだました罪で11年間の服役中だ。

ルパート・マードックやオラクル共同創業者のラリー・エリソンといった名だたる人物までホームズに投資していたのは驚きだが、意外ではない。アイザック・ニュートンですら、南海会社の売り文句にだまされたのだ。米ベンチャーキャピタルのセコイア・キャピタルと少なくとも2つの年金基金などの優良投資家にとっては、FTXも教訓となりそうだ。ベンチャーキャピタルにとって損失を出すのは業務上の災難だが、年金基金は暗号通貨のような不安定なセクターに投資すべきではない。

取締役会のないスタートアップ

そもそも取締役会もないスタートアップに基本的な調査すら実施しなかったことが完全に間違いのように思えるし、それが会計ソフト「クイックブックス」を利用していたような事業が評価額320億ドルとされたのが通用した原因だ。

破綻したヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタルの共同創業者スー・チューは、FTXに出資している投資家の顔ぶれを見てFTXを利用しようと決めたと語った。「誰かがデューデリジェンス(資産査定)を実施したと思っていた」と言う。しかし、実施していなかったとしても珍しくはない。イーロン・マスクすら440億ドルでのツイッター買収に合意する前にデューデリジェンスを怠る時代だ。そしてツイッター買収で世界一の富豪という座から転落した以外、さしたる成果も上げてはいない。

FTXを質問攻めにしなかったという点では、FTXから数千万ドルの献金を受けた米民主党議員も同じだ。バンクマン・フリードは暗号資産の規制を回避するよりむしろ支持する立場を示して、暗号資産の友好的な顔を演じたがった。それも競合他社を排除するためだということが後になってわかっている。

FTXの暗号資産バブルと著名投資家の陰に隠れて目立たないが、検察当局は昔ながらの主張を展開している。事業再生のプロでFTXの新最高経営責任者(CEO)に就任したジョン・レイは「古いタイプ」の横領だと呼ぶ。バンクマン・フリードは有罪が立証されるまでは無罪とみなさなくてはならない。だが、スタートアップや夢想的な創業者に対してはとにかく、もっとまともなアプローチが必要だ。基本的な質問をし、検証済みの格言を胸に刻む。特に「誇大宣伝は信じるな」だ。(敬称略)

By the editorial board

(2022年12月14日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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仮想通貨融資の米ブロックファイが経営破綻 FTXに連鎖

仮想通貨融資の米ブロックファイが経営破綻 FTXに連鎖
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1604N0W2A111C2000000/

 ※ FTX関連の「連鎖倒産」第一号か…。

 ※ 『同社は仮想通貨交換業大手FTXトレーディングから金融支援を受けていたが、FTXやその関連会社が11日に破綻したのに伴って経営が立ちゆかなくなった。FTX破綻に連鎖する仮想通貨業界の信用不安は今後も続く可能性がある。』…、と言うことだ。

 ※ そんなに「裾野が広い」話しじゃ無いとは思うが(大手金融機関、主要な金融機関が関わっていたという話しは、聞かない…)、ちょっと注視しておいた方がいい…。

 ※ 思わぬ形で、思わぬところで「とび火」する可能性は、常にある…。

 ※ リーマンショックの時も、SPC(Special Purpose Company)というものを大手の金融機関が作りまくり、利用しまくって、周囲の監視の目が届きにくい「スキーム」とやらを利用して、結局は、「大金融恐慌」へと導いた…。

 ※ そういう風に、「危機」は、「深く、静かに潜行する」ものだ…。

 ※ ただ、むしろ、こういう「仮想通貨危機」「暗号資産危機」が、中央銀行発行の「デジタル通貨(CBDC)」の発行を促進する側面があると思う…。

 ※ そっちの方が、注目だ…。

『【ニューヨーク=竹内弘文】暗号資産(仮想通貨)の貸し付けを手掛ける米ブロックファイが28日、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請した。同社は仮想通貨交換業大手FTXトレーディングから金融支援を受けていたが、FTXやその関連会社が11日に破綻したのに伴って経営が立ちゆかなくなった。FTX破綻に連鎖する仮想通貨業界の信用不安は今後も続く可能性がある。

ブロックファイが東部ニュージャージー州の連邦破産裁判所に申請した。裁判所への提出書類によると、総資産と債務総額の推計はともに「10億~100億ドル(約1390億~1兆3900億円)」で、債権者は10万人以上にのぼる。

大口債権者リストによると、FTX傘下の米国事業を手掛ける会社がブロックファイに対し2億7500万ドルの貸し付けをしており、第2位の債権者となっている。首位は信託会社アンクラ・トラスト・カンパニーで7億ドル超の債権を保有する。米証券取引委員会(SEC)に対する未払いの和解金3000万ドルもあった。そのほかの大口債権者の多くは貸し付けサービスの顧客が占めた。

ブロックファイはFTXの資金繰り不安が浮上していた10日に利用者からの資金引き出し制限を発表し、事実上の事業停止状態にあった。14日にはウェブサイト上で「FTXや同社関連企業に膨大な与信がある」とする声明を出していた。FTXの姉妹会社である投資会社アラメダ・リサーチへの債権や、FTXが米国外で手掛けるサービス「FTX.com」に預けたままになった資産などがあったという。

28日発表したプレスリリースによると同日時点で貸し付けサービスの停止は続いている。一方、手元資金は2億5690万ドルあり「再建手続きを進めるのに十分な流動性は確保できる見込み」と説明している。

2017年創業のブロックファイは、個人投資家や機関投資家から集めた仮想通貨を仮想通貨関連の企業に貸し付けるなどして収益を得る事業モデルだった。仮想通貨相場の下落で同業の米セルシウス・ネットワークが22年6月に顧客資産の引き出しを停止すると、信用不安がブロックファイに飛び火。FTXが金融支援に動いた経緯がある。

FTXはブロックファイ以外にも、経営に行き詰まった仮想通貨関連の企業を支援したり経営権取得に動いたりしていた。業界内での存在感を高めていたFTXの突然の破綻による余波は大きく、信用不安はいっそう広がりそうだ。

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分析・考察

過去の暗号資産盗難による取引所破綻等はある意味産業全体にとって実害は限定的であったが、この間レンディングやDeFi等信用取引が広まった為株式市場におけるリーマンショックのような破綻の連鎖が産業全体に広がるマグニチュードで起きている。事実ビットコインもイーサリアムも本件を受け大きく値下げしている。本件は元を辿れば暗号資産特化ヘッジファンド大手スリー・アローズ・キャピタルの破綻に連鎖する形でブロックファイが経営不振に陥っていたところFTXが救済、そのFTXの破綻により万事休すという経緯と報じられている。今後ともまだ連鎖破綻は続くであろうし暗号資産市場は過去最大級の危機を迎えたと言えるだろう。

2022年11月29日
4:53 (2022年11月29日 5:02更新) 』

〔バイナンス、関連情報〕

〔バイナンス、関連情報〕

バイナンスへようこそ
https://www.binance.com/ja/about

『(※ サイトの日本語版より)

創設者

CZ (Changpeng Zhao)

バイナンス創業者兼CEO

CZとして知られるChangpeng Zhaoは、成功したスタートアップの印象的な実績を持つ連続起業家です。彼は2017年7月にバイナンスを立ち上げ、180日以内にバイナンスを世界最大の仮想通貨取引所に成長させました。ブロックチェーンと取引システムの専門家であるCZは、Binance取引所、Labs、Launchpad、Info、Academy、Research、Trust Wallet、Charity、NFTなどで構成される主要なブロックチェーンエコシステムにバイナンスを組み込みました。CZは、モントリオールのマギル大学で勉強をする以前は、ハンバーガーショップで青春時代を過ごしました。 2005年、CZはBloomberg Tradebook Futures Research & Developmentチームの責任者としての役割を辞め、Fusion Systemsを開始するために上海に移りました。その後すぐに、彼はBitcoinについて学び、テクノロジーの責任者としてBlockchain.infoに参加しました。2020年、CZはBloomberg 50にて、その年で最も影響力のある人物の1人として認められました。

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Yi He

バイナンス共同創設者兼CMO

Yi Heは、バイナンスでビジネス、マーケティング、およびブランディング戦略を主導しています。Yiは、バイナンスの成長の背後にあるビジネス戦略を主導し、世界最大の仮想通貨取引所になりました – これにより、同社は中国ベースの仮想通貨取引プラットフォームからグローバルなブロックチェーンエコシステムに移行しました。バイナンスを共同設立する前は、Miaopai、Xiaokaxiu、Yizhiboなどの人気のあるモバイルアプリの背後にある大手モバイル動画テクノロジー企業であるYixia Techno』

『グローバル諮問委員会

Max Baucus
米国
元中華人民共和国駐在の米国大使、米国モンタナ州の元上院議員、上院財政委員会の元委員長

Ibukun Awosika
ナイジェリア
ナイジェリア第一銀行初の女性会長、Chair Centreグループの創設者、インパクト投資とビジネス・インテグリティに関するナイジェリア諮問委員会の議長、インパクト投資に関するG7国際タスクフォースメンバー、数冊の本の著者

HyungRin Bang
韓国
韓国大統領委員会の顧問、ユン・ソクヨルの2022年大統領選挙の広報/広報アドバイザー、SoftForum Incの元CEO、Hyundaiの元専務取締役、Samsungの元エグゼクティブディレクター

Bruno Bezard
フランス
Cathay Capitalのマネージングパートナー、フランス首相の元経済顧問、フランス財務省の元長官、フランス政府の株式保有機関の元CEO

Leslie Maasdorp
南アフリカ
新開発銀行の副社長兼最高財務責任者、Bank of America Merrill Lynchの元MD兼南部アフリカ担当社長、Barclays Capitalの元副会長、Goldman Sachsの元国際顧問
Henrique de Campos Meirelles

ブラジル
元経済大臣、ブラジル中央銀行の元総裁、J&Fの元取締役会議長、Azul Brazilian Airlinesの元取締役メンバー、ボストン銀行の元社長、Global BankingとFleetboston Financialの元社長、Raytheon Corporation、Bestfoods、Champion Internationalの元取締役、Lloyd’s of Londonの元理事会メンバー、Lazard Americasの元会長。

Adalberto Palma
メキシコ
アスペン研究所メキシコ名誉理事、メキシコ大統領の首席補佐官室の元上級顧問、BEworksMXコンサルティングの事業開発部長、CNBVの元大統領、コーポレート・ガバナンスにおけるCenter for Excellencyの設立会長、Institute for Savings Protectionの独立取締役、Bankers Trust Mêxicoのコロンビア/ベネズエラの社長、Citibank Mexicoのマネージング・ディレクター

David Plouffe
米国
ビジネス、非営利、政治戦略家、作家、各種取締役会のメンバー、ホワイトハウスにおけるオバマ大統領の元キャンペーンマネージャー上級顧問

Christin Schäfer
ドイツ
acs plus創業者兼マネージングディレクター、エルステ・グループ銀行の元グループリスク管理責任者、元ドイツ銀行、Quantitative Solutionsの元グローバル責任者、Data Ethics Commissionのメンバー、ドイツ連邦政府

Lord Vaizey
英国
House of Lordsの議員、元大臣・国会議員
David Wright

ヨーロッパ
EUROFI議長、IOSCOの元事務局長、元欧州委員会、欧州委員会の金融市場総局次長』

FTXの破綻でウクライナを舞台としたマネーロンダリングが注目されている

FTXの破綻でウクライナを舞台としたマネーロンダリングが注目されている | 《櫻井ジャーナル》 – 楽天ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202211200000/

『暗号資産売買の大半はふたつの取引所、中国生まれのカナダ人であるチャンポン・ザオのバイナンスとバハマに本社を置くサム・バンクマン-フリードのFTXで行われてきた。そのFTXが11月11日に破綻し、ウクライナを舞台とした資金の流れに疑惑の目が注がれている。

 ロシアと戦うための戦費としてウクライナへ提供された資金は戦闘に使われず、FTXの闇に消えているのだが、その一部はアメリカの民主党へ流れ込んでいると言われている。兵器も闇市場へ吸い込まれ、一部ばイラクのクルドを経由してイランのクルドへ渡っていると言われている。

 バンクマン-フリードはジョージ・ソロスに次ぐ民主党候補への寄付者だ。バンクマン-フリードは2019年4月にFTXを創設したが、その年にジョー・バイデンは20年の大統領選挙に出馬すると表明した。フランクリン・ルーズベルトによると、政治の世界に偶然はない。

 ところで、​バンクマン-フリードの元恋人でビジネスの上でも緊密な関係にあったキャロライン・エリソンは昨年4月、アンフェタミン(覚醒剤の一種)を賛美する文をツイッターに書き込んでいる​が、バンクマン-フリードは2020年にアンフェタミン塩を含むアデラルという名称のADHD薬を服用していると語っていた。

 ソロスの表の顔は投機家だが、裏ではソ連/ロシアの破壊を破壊する工作を推進してきた。1999年3月にアメリカ/NATO軍はユーゴスラビアを先制攻撃、その際にスロボダン・ミロシェヴィッチ大統領の自宅を破壊、中国大使館をB2ステルス爆撃機で攻撃、3機のミサイルが別々の方向から大使館の主要部分を直撃している。目標を設定したのはCIAだった。

 この先制攻撃は旧ソ連圏を解体し、食い物にするため欧米の巨大資本が重要な役割を果たしているが、ソロスは資金面から支援していたと言われている。

 1991年12月にソ連が消滅するとネオコンはアメリカが唯一の超大国になったと認識、他国に気兼ねすることなく単独で行動できると考えた。そして1992年2月、アメリカの国防総省の「DPG草案」として世界制覇プランを作成した。その時の国防長官はディック・チェイニー、作成の中心は国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツだ。そこで「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

 このドクトリンをビル・クリントン大統領は無視、有力メディアから攻撃されることになった。この流れが変わるのは1997年1月に国務長官がウォーレン・クリストファーからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。1998年4月にアメリカ上院はソ連との約束を無視してNATOの拡大を承認、その年の秋にオルブライト国務長官はユーゴスラビア空爆を支持すると表明した。この東方へのNATO拡大、つまり緩慢な「バルバロッサ作戦」の背後でソロスも暗躍していたのだ。そしてロシアの隣国、ウクライナをNATOは制圧にかかる。

 19世紀に登場したアングロ・サクソンの支配層、いわゆるセシル・ローズ人脈はその当時から一貫してロシア制圧を目論んでいるが、短期的に見ると米英のウクライナ制圧プロジェクトは2010年から始まった。

 この年の1月から2月にかけて行われた大統領選挙で東部や南部を支持基盤とするビクトル・ヤヌコビッチが勝利、7月にヒラリー・クリントン国務長官(当時)はキエフへ乗り込み、ヤヌコビッチに対してロシアとの関係を断ち切ってアメリカへ従属するように求めたが、拒否された。そこからバラク・オバマ政権のクーデター計画が始まったと言われている。

 オバマ政権は2013年11月にクーデターを始動させ、14年2月にヤヌコビッチの排除に成功した。その時、クーデターの実行部隊として使ったのがネオ・ナチだ。

 このクーデターを現場で指揮していたのがビクトリア・ヌランド国務次官補(当時)。2014年2月上旬、クーデターが山場を迎える直前に彼女は電話でジェオフリー・パイアット米国大使に対し、「次期政権」の閣僚人事について話している。その中でヌランドは混乱を話し合いで解決しようとしていた「EUなんか、クソくらえ」と口にしたのだ。

 ヌランドは父方の祖父母がウクライナからの移民だが、現国務長官のアントニー・ブリンケンの父方の祖父もウクライナ出身。ヌランドもブリンケンもユダヤ系だ。ちなみに、アメリカの反ロシア戦略で重要な役割を果たしたズビグネフ・ブレジンスキーはポーランドの生まれだが、一族の出身地ブゼザニは現在、ウクライナに含まれている。オルブライトはチェコスロバキアの出身で、ブレジンスキーの教え子だ。』

大谷翔平選手や大坂なおみ選手を提訴 仮想通貨「FTX」破綻 “宣伝に関与”

 ※ ヘタに「広告塔」になると、こういう「リスク」を負うことになる…。

大谷翔平選手や大坂なおみ選手を提訴 仮想通貨「FTX」破綻 “宣伝に関与”
https://www.nippon.com/ja/news/fnn20221117446235/

『いわゆる仮想通貨(暗号資産)の大手交換所「FTXトレーディング」の経営破綻をめぐって、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手や女子テニスの大坂なおみ選手らが、その宣伝に関わったとして、アメリカで提訴された。

大谷選手が出演するFTXのCM。

FTXの経営破綻で損害を受けた投資家が、フロリダ州の裁判所に、創業者のバンクマンフリード氏とともに、大谷選手や大坂選手らを提訴した。

訴状の中で、大谷選手については、FTXのグローバル・アンバサダーとして、「世界規模で投資を促進した」などと指摘されているほか、大坂選手については、SNSを通じて、「110万人のフォロワーに対して、FTXの華やかな広告を投稿した」などと指摘されている。

賠償請求額は、明らかになっていない。

(FNNプライムオンライン11月17日掲載。元記事はこちら https://www.fnn.jp/articles/-/446235 )

https://www.fnn.jp/

[© Fuji News Network, Inc. All rights reserved.] 』

[FT]仮想通貨業界、顧客の不安解消に懸命 FTX破綻で

[FT]仮想通貨業界、顧客の不安解消に懸命 FTX破綻で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB14BEI0U2A111C2000000/

 

※ 今日は、こんなところで…。

『サム・バンクマン・フリード氏が創業した暗号資産(仮想通貨)交換業大手FTXトレーディングの経営破綻の波紋が広がる中、業界各社は顧客の資産が安全であることを強調し、不安を鎮めることに努めている。

ロンドンの地下鉄の駅に掲げられた仮想通貨投資の広告(14日)=ロイター

世界最大の仮想通貨交換業者であるバイナンス、同社より規模の小さい競合相手であるクリプト・ドットコム、OKX、デリビット(Deribit)など各社は、顧客から預かっている資金に見合う十分な資産を保有していることを示す証拠を公表する考えを表明している。米市場に上場しているコインベースも、FTXに絡んだ危機から距離を置こうとしている。

かつて業界の雄とみられていたFTXと、バンクマン・フリード氏が個人所有する投資会社アラメダ・リサーチが11日に突然破綻したことで、デジタル資産の市場に対する信頼感が著しく損なわれた。フィナンシャル・タイムズ(FT)は12日、FTXが11日に連邦破産法の適用を申請する前に保有していた容易に売却できる資産が10億ドル(約1400億円)に満たず、90億ドルの負債を大幅に下回っていたと報じた。

ステーブルコインからも資金流出

情報サイトのコインマーケットキャップによると、米ドルに連動するように設計されたステーブルコインで最大のテザーから過去4日間に約30億ドルが流出し、トレーダーらがデジタル資産の市場から資金を引き揚げようと躍起になっている様子が浮き彫りになった。
一方、ブロックチェーン(分散型台帳)分析会社のナンセンのデータによると、テザーに次いで2番目に大きな仮想通貨であるイーサ(イーサリアム・ブロックチェーン上で発行される仮想通貨)の残高は過去2週間で7%減少し、FTXを含む主要仮想通貨交換業者における残高は2290万イーサとなった。

直近の相場で計算すれば、約20億ドル減少したことになり、一部の投資家が中央集権的な仕組みから資産を引き出し、独自のシステムを用いて保管していることを示唆している。
バイナンスのチャンポン・ジャオ最高経営責任者(CEO)は11日、FTXの破綻を受けて仮想通貨業界が「連鎖的」な危機に陥る恐れがあると警告し、2008年の世界金融危機と似た状況が起きかねないとの認識を示した。

FTX、スポーツ界で名売る

FTXは著名投資家からの資金調達で評価額が320億ドルに達したほか、マイアミ・ヒート・アリーナの命名権を確保するなどスポーツ界における一連のスポンサーシップを通じて知名度を高めつつあった。

米マイアミにあるプロバスケットボールチームの本拠地「FTXアリーナ」(12日)=AP

コインベースは11日、顧客充てメールの中で、顧客の口座と資産について「コインベースのビジネスがいかに異なり、しっかり保護しているか」について説明。また、同社の財務状況に触れたうえで、ブライアン・アームストロングCEOの下で顧客資産を1対1で管理していると明らかにした。FTはこのメールを確認した。コインベースはブログに投稿した内容以上のコメントは控えた。

FTXが異常な取引を調査していると明らかにしたことを受け、取引プラットフォーム運営各社はFTXで残った部分とも距離を置こうとしている。仮想通貨取引解析のエリプティックは12日、FTXから11日夜に4億7700万ドルの仮想通貨が持ち出された形跡があると明らかにした。

仮想通貨交換業大手のクラーケンは13日、法執行当局者との協議の上、FTXグループやその姉妹会社アラメダ・リサーチ、および両社の役員が保有するいくつかの口座を凍結した。同社はツイッターを通じ、「これらの口座は債権者を保護するために凍結された」と指摘するとともに、クラーケンの他の顧客に影響が及ぶことはないと付け加えた。

バハマ当局、調査乗り出す

FTXが本拠を置くカリブ海の島国、バハマ(編集注、租税回避地として知られる)の市場規制当局は「FTXデジタル・マーケッツに対してバハマの顧客による引き出しを優先するよう指示、認可、提案したことはない」と述べた。FTXは10日、顧客の引き出しを停止した後、「バハマ本社の規制や規制当局に従い」バハマ国民が保有する資金の引き出しを認める考えを示していた。

バハマの警察当局は12日、「FTXの世界的な破綻とFTXデジタル・マーケッツの仮清算を踏まえ、金融犯罪捜査局の捜査官チームがバハマ証券委員会と密接に協力し、何らかの犯罪行為があったかどうか調査している」との声明を発表した。

一方、バイナンスは利用者保護のため、FTXが発行したトークン(電子証票)であるFTTの預け入れを停止した。同社は13日、「我々は同トークンの仕組みをつくった人らによる大量のFTTの不審な動きを把握した」と指摘し、仮想通貨を安全に保有する方法について提案した。

By Nikou Asgari and Scott Chipolina

(2022年11月14日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

仮想通貨、ステーブルじゃなかった 価値ほぼゼロに

仮想通貨、ステーブルじゃなかった 価値ほぼゼロに
試される個人マネー(3)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB285OW0Y2A720C2000000/

『「ステーブル(安定している)と信じてしまった」

都内に住む40代の女性は力なく話す。価値が米ドルと連動し安定すると言われた暗号資産(仮想通貨)「テラ」。400万円相当を購入していたが、米国の金融引き締めで仮想通貨の市場からマネーが逃げるとテラの価格も急落し、数日でほぼ価値がゼロになった。

仮想通貨は新型コロナウイルス下の緩和マネーの受け皿の一つだった。交流サイト(SNS)には仮想通貨で資産を増やし、経済的な余裕ができたという成功体験が並んだ。賃金が増えずにこのままでは豊かになれないと悩む若い世代などがマネーを投じた。世界の仮想通貨の時価総額は一時、3兆ドル(約450兆円)を超えた。

「不動産には手が出ないが、少ない額で始めて資産を築くことができる」。学歴や企業によって経済格差が大きい韓国でも仮想通貨はもてはやされ、昨年末の政府統計では全人口の1割が取引に参加した。5月には世界の時価総額が月間で4000億ドル以上減る暴落が起き、SNSに悲嘆の声があふれた。損失を出した30代夫婦が一家心中した事件も起きた。

仮想通貨に逆転の夢を託そうとする個人は絶えない。2009年の取引開始以来、大きく分けると3度大きなブームがあった。毎回ピーク時から大きく下げるが、過去2度は下落前の高値を突き抜けてきたからだ。

仮想通貨のウォレット(電子財布)サービスを提供する英ブロックチェーン・ドット・コムによると、同社の利用者数は約8500万人いる。今年に入り仮想通貨が大きく下落しても、利用者は増え続けている。中長期では個人マネーが流れ込むとの見方は少なくない。

仮想通貨は、前の世代よりも豊かになれないと不満を抱く若者や個人の共感を得やすい。都内の20代学生は「国家が管理する通貨や伝統的な金融に一矢報いる存在になる」と強調する。ビットコインだけでなく非代替性トークン(NFT)を購入したり、取引所や銀行を経由しない分散型金融(DeFi)を利用したりしている。

14年から仮想通貨に投資している30代の加藤宏幸は、今年の下落局面でも追加購入を続けている。インフレで現金の価値が目減りし、仮想通貨は「再びインフレヘッジ資産として脚光が当たる」とみる。加藤は諦めていない。(敬称略)

【ルポ迫真「試される個人マネー」記事一覧】

・FIREは甘くなかった 試される個人投資家
・苦境の個人投資家、「給料日待ち」に逆戻り

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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大槻奈那
名古屋商科大学大学院教授/ピクテ・ジャパン シニア・フェロー
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別の視点

この記事は3つの論点に分けて考えられるでしょう。

第一に、金融詐欺の問題。テラは現在シンガポールで詐欺罪で訴えられています。かのポンジ氏のスキームもマドフ事件も、今回同様金融ブームを機に発生しましたので十分注意が必要です。(余談ですが、私も、昨日銀行系クレカの不正利用の被害に遭いました。)
第二に、世代や学歴格差の問題。

第三に、金融リテラシーの問題。そもそも冒頭の「ステーブル」と信じて資産増を狙うというのは自己矛盾しています。

第一、第二は構造的で対処は容易ではありませんが、第三の問題は、こうした記事等で広くリスクを周知することで改善を図ることができるかもしれません。

2022年11月9日 8:33』

(※2020年)【5月1日施行】改正金融商品取引法を解説!いよいよ仮想通貨が金融商品取引法の規制下に

(※2020年)【5月1日施行】改正金融商品取引法を解説!いよいよ仮想通貨が金融商品取引法の規制下に
https://www.shigyo.co.jp/latest/latest_toushijyogen/finaicial_law_amendment_20200501.html

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最新トピックス

2020年4月17日
(※2020年)【5月1日施行】改正金融商品取引法を解説!いよいよ仮想通貨が金融商品取引法の規制下に

カテゴリー : 仮想通貨の最新トピックス(4)
改正金融商品取引法を解説

目次
1.仮想通貨が「金融商品」の仲間入り
1-1. 法改正の背景
1-2.「仮想通貨」ではなく「暗号資産」に
1-3.仮想通貨に対する金融商品取引法の規制

2.法改正を受けて行うべき手続き等
2-1.既に、法改正後に必要な金融商品取引業登録を受けている場合
2-2.これから新たに、法改正後に必要な金融商品取引業登録を受ける場合
2-3.【法改正に関する経過措置】

3.弊社では、本改正に伴う新規登録手続き・各種変更届出等をサポートしています!

1.仮想通貨が「金融商品」の仲間入り
今回の法改正で、これまで金融商品取引法上の金融商品から除外されていた「仮想通貨」が、金融商品の仲間入りをすることになります。

具体的にどのような改正があって、どのような対応が必要になるのか見ていきましょう。
1-1.法改正の背景

ビットコインをはじめとする「仮想通貨」は、これまで、資金決済に関する法律(以下「資金決済法」)において規制され、金融商品取引法(以下「金商法」)においては、規制対象外でした。

「仮想通貨で億万長者に」といった億トレーダーを見ていると、仮想通貨も、他の金融商品と同様の投資性・リスクがあるように思えますが、これまでは、仮想通貨に対して金商法はノーマークだった訳です。

その為、例えば、仮想通貨の売買・交換等を行う場合は、資金決済法に基づき、「仮想通貨交換業登録」を行うものとされ、この登録を受ける為に、利用者保護の為の様々な要件を整備することが求められました。

仮想通貨交換業登録は、組織・法令等遵守態勢・システム面の安全管理措置等も含め、

なかなか要件ハードルが高いライセンスです。

(令和2年3月末時点で、全国でたったの23社!)

このような資金決済法に基づく一定の規制が課されていたものの、2018年以降、仮想通貨取引所への不正アクセス・不正流出事件等が続き、更なる規制強化が求められるように。

そこで、仮想通貨を金商法の規制対象とする法改正も含め、資金決済法その他各種関連法の改正案が、2019年5月に成立。

この度、2020年5月1日付で施行されることが決まりました。

1-2.「仮想通貨」ではなく「暗号資産」に

今回の法改正を受け、まずネーミングが、「仮想通貨」から「暗号資産」に変わります。
この呼称変更を受けて、仮想通貨交換業者等を会員に抱える各種協会では、例えば、「(一社)日本仮想通貨交換業協会」は、「(一社)日本暗号資産取引業協会」に、

「(一社)日本仮想通貨ビジネス協会」は、「(一社)日本暗号資産ビジネス協会」に、それぞれ組織名称を変更しています。

所属している協会の名称に「仮想通貨」という文言が含まれている事業者の方は、

今回の法改正に伴い、所属協会の名称が変更になっている可能性が高いです。

協会に提出する申請書の様式等も、変更になっているかもしれません。

協会名称を確認の上、ホームページ等で所属協会名を公開している方は、

名称の変更を行いましょう。

1-3.仮想通貨に対する金融商品取引法の規制

それでは、具体的にどのような形で金商法が適用されるのか見ていきます。

(1)「暗号資産」が「金融商品」に該当

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

まず、金商法の中の「金融商品」の定義において、

新たに「暗号資産」が追加されます。(金商法第2条第24項)

これを受け、例えば、仮想通貨の投資アドバイスを有料で行う場合、

「投資助言・代理業」に該当することになり、

投資助言・代理業の登録がないと行うことができなくなります。

既存の仮想通貨オンラインサロンの運営者の方々は、要注意です。

また、既に投資助言・代理業を行っている事業者の方の中でも、

「投資助言業とは別に、仮想通貨の情報提供も行っている」方は多いと思います。

この場合、5月1日付で業務方法書の変更を行ったり、

契約締結前交付書面・時書面・投資顧問契約書等を見直す必要が出てきます。

(2)「電子記録移転権利」の創設

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

次に、新たに「電子記録移転権利」という考え方が導入されます。

(金商法第2条第3項)

これまで、トークンを電子的に発行して資金調達を行う行為(ICO等)について、

法規制の適用が明確ではありませんでした。

今回の改正により、新たに「電子記録移転権利」という考え方が新設され、

「電子記録移転権利」には金商法、「電子記録移転権利以外」には資金決済法が、

それぞれ適用される整理になりました。

「電子記録移転権利」とは・・・

「電子情報処理組織を用いて移転することができる財産的価値に表示される権利」のことをいい、

「電子記録移転権利」に該当するか否かは、発行するトークンの性質によって異なります。

「電子記録移転権利」に該当する場合は、

基本的に、金商法上、株式や債券等と同じ「第1項有価証券」に該当します。

※適用除外規定に該当する場合等は、「第2項有価証券」に該当する場合も。

ということで、株式等と同様に金商法上の開示規制の対象となり、

場合によっては、有価証券報告書や有価証券届出書の提出が必要になります。

また、第1項有価証券である「電子記録移転権利」の売買や募集の取扱い等を行う場合、

「第一種金融商品取引業」に該当することになり、

第一種金融商品取引業の登録がないと行うことができなくなります。

第一種金融商品取引業といえば、証券会社やFX会社等が取得している登録区分です。

人・組織体制、財産要件、システム管理体制等、しっかりと整備する必要があります。

2.法改正を受けて行うべき手続き等

今回の法改正を受けて行うべき対応は、以下いずれのパターンかによって異なります。

1)既に、法改正後に必要な金融商品取引業登録を受けている場合

2)これから新たに、法改正後に必要な金融商品取引業登録を受ける場合

2ー1.既に、法改正後に必要な金融商品取引業登録を受けている場合

「既に、法改正後に必要な金融商品取引業登録を受けている場合」は、

これから行おうとしている仮想通貨に関する業務内容・執行体制等をベースに、

現在登録を受けている内容(業務方法書や各種社内規程、人的構成書面等)と比べて、

見直しが必要な箇所がないか確認をしましょう。

例えば、仮想通貨の情報提供を行っている投資助言業者の方は、

業務方法書の助言対象商品の中に「暗号資産」を追加したり、

暗号資産に関するサービス内容(プラン名、料金、契約期間等)等を定める必要があります。

暗号資産に関する業務に対応する部門を新たに設置する場合等も、同様です。

(いずれの場合も「業務方法書の変更届」が必要。期限:変更から遅滞なく(30日以内))

他にも、現在行っている投資助言業務とは別に、暗号資産に関する投資判断者を設置する場合は、

「政令で定める使用人の変更届」も必要です。(期限:変更から2週間以内)

「他に行っている事業の種類」に、仮想通貨系業務を盛り込んでいる投資助言業者は、

内容によっては、「他に行っている事業の種類」の変更が必要になる場合も。

(期限:変更から2週間以内)

また、届出とは異なりますが・・・

顧客に対して交付する契約締結前交付書面・時書面・投資顧問契約書、

既存の社内規程類についても、暗号資産に対応する内容に見直しが必要です。

2-2.これから新たに、法改正後に必要な金融商品取引業登録を受ける場合

法改正後に必要となる金融商品取引業登録をまだ受けていない場合は、

これから新たに登録を受ける為の「新規登録申請(又は変更登録)」を行う必要があります。

ただ、新規で登録を受けるには、

①事前相談(面談やドラフトチェック等)

②本申請

③本申請後の審査(2ヶ月)⇒ 登録完了

といった手順をふむ必要があり、時間がかかる手続きとなっています。

5月1日までに新たに金融商品取引業登録を受けるなんて、とても間に合いません。

その為、今回の法改正では、以下の経過措置が設けられています。(改正附則第10条~第13条)

2ー3.【法改正に関する経過措置(※1)】

・改正法施行の際、既に今回の改正にかかる金融商品取引業を行っている者は、

 改正法施行後6ヶ月の間は、当該業務(※2)を行うことができる。

・上記の者が、施行日から起算して6ヶ月を経過するまでの間に登録申請をした場合は、

 登録等の処分があるまでの間(ただし、施行日から起算して1年6ヶ月を上限)、

 当該業務を行うことができる。

・上記により金融商品取引業務を行う場合は、施行日から2週間以内に届出が必要。

(※1)この経過措置により金融商品取引業を行う者は、

   みなし金融商品取引業者として、改正法に基づく各種規制が適用される。

(※2)改正法施行時に実際に行っている業務の範囲内で、

   当該業務の顧客を相手方とする場合等に限られる。

ということで、経過措置期間中は、期限内に届出や登録申請を行わないといけないこと、
新たに顧客を獲得する等はNGであることに、注意しましょう。

3.弊社では、本改正に伴う新規登録手続き・各種変更届出等をサポートしています!
2020年5月1日以降、仮想通貨事業を予定(継続)されている事業者の方は、 ぜひお気軽にご相談ください。

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SEC委員長、米商品先物委の権限支持 ビットコイン念頭

SEC委員長、米商品先物委の権限支持 ビットコイン念頭
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN082QR0Y2A900C2000000/

『【ニューヨーク=大島有美子】米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は8日の講演で、一部の暗号資産(仮想通貨)取引の監視について「米商品先物取引委員会(CFTC)の権限を強化する必要があるなら、議会と協力する」と述べた。商品先物市場を管轄するCFTCが代表的な仮想通貨のビットコインなどを監督することを支持する発言で、米国で仮想通貨規制の整備が一歩進む可能性がある。

仮想通貨関連の規制を巡ってはSECとCFTCの所管が定まっていない。ゲンスラー氏は、セキュリティー・トークン(ST)と呼ばれるブロックチェーン(分散型台帳)を使って暗号化されるデジタル証券に該当するものはSECの管轄下に置くと強調しつつ、STに該当しない一部の仮想通貨についてはCFTCが管轄することを支持した。ビットコインやイーサリウムなどを指しているとみられる。

多くの仮想通貨交換業は、仮想通貨は株式や債券などの伝統的な有価証券には当たらないとして、CFTCが管轄すべきだと主張してきた。CFTCを監督する米議会上院農業委員会の議員らは8月、CFTCに仮想通貨市場を規制する権限を与える法案を検討すると発表した。

ゲンスラー氏の発言は、こうした議論を前に進める可能性がある。一方、同氏は「仮想通貨市場に存在する約1万個のトークンのうち、その大半は有価証券だと考える」と強調。これまでの主張を維持した上で「多くの仲介業者は何らかの形でSECに登録しなければならない」と投資家保護の姿勢を強調した。』

米政府、北朝鮮ハッカー集団窃取の仮想通貨3000万ドル分押収

米政府、北朝鮮ハッカー集団窃取の仮想通貨3000万ドル分押収
2022/09/09
更新: 2022/09/09
https://www.epochtimes.jp/2022/09/117273.html

 ※ 「暗号資産」の「差し押さえ」って、どうやってやるんだろう…。

 ※ 「サーバ」の「サーバソフト」を変更して、外部からのアクセスを「禁止」「遮断」でもするんだろうか…。

 ※ 全く、「電子データ」が対象だから、紙・現物ベースの昔の「法的知識」なんか、役に立たなくなってしまったな…。

『[8日 ロイター] – 米ブロックチェーン分析会社チェイナリシスは8日、北朝鮮ハッカー集団「ラザルス」がオンラインゲーム網への攻撃を通じて盗んでいた暗号資産(仮想通貨)の約1割の3000万ドル以上相当を米政府が差し押さえたとブログで明らかにした。差し押さえにあたり、同社も米捜査当局や他の仮想通貨グループに協力したとした。

北朝鮮ハッカー集団が盗んだ仮想通貨を取り戻したのは初めてとみられる。

(※ 無料は、ここまで。)』

エルサルバドル、ビットコイン決済拒否も 通貨名ばかり

エルサルバドル、ビットコイン決済拒否も 通貨名ばかり
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN240W50U2A820C2000000/

 ※ 結局、「通貨」の要諦は、「信用」だ…。

 ※ だれが、「ドンドン価値が下がっていく(or この先、下がることが見込まれる)通貨」を保有したり、使ったりするかね?

『【サンサルバドル=清水孝輔】中米エルサルバドルで2021年9月7日に世界で初めて法定通貨に採用した暗号資産(仮想通貨)ビットコインの普及が遅れている。国民は従来の法定通貨である米ドルを決済手段として使い続けており、1年たっても多くの店舗がビットコインに対応していない。法定通貨とは名ばかりの実態が浮き彫りになっている。

「ビットコイン?もう使えないわ」。首都サンサルバドル中心部にある携帯電話店。従業員のサンドラ・バケラノ(50)さんはこう言うと、店内の張り紙をはがし始めた。張り紙には「ビットコインで支払えます」と書かれている。法定通貨になったときに受け取りを始めたが、利用者が少ないため数カ月前に対応をやめた。

エルサルバドルの携帯電話店は以前ビットコインの支払いに対応していた(21年12月、首都サンサルバドル)

エルサルバドルは21年9月7日に発効した「ビットコイン法」でビットコインを法定通貨と位置づけた。同法は顧客がビットコインでの支払いを希望した場合、店舗は原則として拒否できないと定めている。税金もビットコインで支払える。従来の法定通貨であるドルと併用している。

【関連記事】中米エコノミスト「エルサルバドル、債務リスクが拡大」

ビットコインを法定通貨にした後も、商品やサービスの価格はドルに基づいている。商品の値札に書いてあるドルの価格は変わらず、決済時の交換レートに応じてビットコインで支払う金額が決まる仕組みだ。例えば1ビットコインが2万ドル(約280万円)のときに1ドルの商品を買うと、スマートフォンアプリを通じて0.00005ビットコインを支払う。

小規模な店舗の多くは1年たってもビットコインの決済に対応していない。法律が義務付けていても、実際には政府が店舗にビットコインの受け取りを強制していないからだ。エルサルバドルのルース・ロペス弁護士は「ビットコインでの支払いを拒否して罰則を受けた事例はない」と指摘する。

エルサルバドル商工会議所が3月に公表したリポートによると、法定通貨になってからビットコインで支払いを受けたのは調査対象の企業の14%にとどまった。全米経済研究所(NBER)による1800世帯を対象とした調査では、税金の支払いにビットコインを使ったのはわずか5%だった。

普及が進まない背景にはビットコイン価格の下落がある。米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めに乗り出し、ビットコイン価格は足元で2万ドル以下と直近ピークの21年11月に比べて7割落ち込んだ。足元の価格が低迷しているため、高値で買ったビットコインで支払うのは損だという考えが消費者に広がっている。

衣料品店を営むフレディ・ランダべルデさん(45)は受け取ったビットコインをすぐにドルに替えている(首都サンサルバドル)

ビットコインに対応している店側も、急激な価格変動に苦慮している。サンサルバドルで衣料品店を営むフレディ・ランダべルデさん(45)は「ビットコインを受け取ったらすぐにドルに替えている」と話す。法定通貨になる前からビットコインを取り入れてきたビーチでレストランを営むフリオ・マルティネス(40)さんは「ビットコインの場合は20%上乗せした金額をお願いしている」と打ち明ける。

エルサルバドル政府は決済インフラの整備を急いできた。専用のスマートフォンアプリ「チボ」を用意し、ビットコインとドルを両替するためのATMも設置した。政府が1人当たり30ドル相当のビットコインを配ったことで、チボは急速に普及した。ところが多くの国民は30ドルを使い果たすと、アプリから離れていった。

米ドルとビットコインを両替できるATM(首都サンサルバドル)

エルサルバドルは外国に住む出稼ぎ労働者からの送金が国内総生産(GDP)の2割超に相当する。政府は専用アプリを通じてビットコインを送れば手数料や受け取る手間を減らせると訴えてきた。だが同国の中央銀行によると、1~7月には外国からの送金額のうちビットコインの比率は1.7%にとどまった。

エルサルバドルの経済団体ANEPのエグゼクティブ・ディレクター、レオノル・セルバ氏は「ビットコイン法の実態は外交政策だ」と訴える。ブケレ大統領はツイッターでビットコインについて英語で発信し、人口約650万人の小国の国際的な知名度を高めた。法定通貨になった直後は世界各国から新興企業やメディアが相次ぎ調査に訪れた。

空港に飾られたブケレ大統領夫妻の写真

だが、この発信は既存の国際金融の枠組みにおいては通用しなかった。国際通貨基金(IMF)はビットコインを法定通貨にしたエルサルバドルに反発し、同国が13億ドルの新たな融資を受ける交渉が停滞している。同国は総債務残高がGDPの9割に迫り、米格付け会社は信用格付けをデフォルト(債務不履行)の一歩手前まで引き下げている。

在エルサルバドル日本国大使館の7月時点の試算によると、政府はビットコイン購入で約5900万ドルの含み損を抱えている可能性がある。中米のシンクタンクICEFIのシニアエコノミスト、リカルド・カスタネダ氏は「ビットコインの実験が成功すればブケレ大統領の成果だ。だが失敗すれば犠牲になるのは税金を払う国民だ」と指摘する。

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ビットコインが有価証券化されたらどうなる?今後の影響について解説!

ビットコインが有価証券化されたらどうなる?今後の影響について解説!
https://zuu.co.jp/media/cryptocurrency/valuable-papers

 ※ 仮想通貨の取引を勧める記述や、オススメの取引所に関する記述、ビットコインは今後も高値を維持するだろうという記述なんかは、カットした…。

 ※ まあ、「参考」程度に読んでくれ。

『2017年あたりから多くの人たちに認知されてきた仮想通貨。その後、取引所のセキュリティをめぐる事故などにより下火となっていましたが、コロナ禍における各国の金融緩和などの影響により、再び注目が集まっています。

今回は、今後の仮想通貨の価値に大きく影響を与える「仮想通貨の有価証券化」の動向について解説していきます。また、仮想通貨と有価証券との違いをはじめ、有価証券化された場合の影響についても説明します。

仮想通貨は有価証券として認められる?

仮想通貨は当初、一部のITに精通している人々にのみ熱狂的に受け入れられ、一般の人々からは、その将来性や安全性が疑問視されていました。ただ、今では一般の人々にもその有用性が浸透しつつあり、有価証券として認めるべきだという議論が日本だけでなく、世界中でされています。ここからは、仮想通貨は本当に有価証券として認められるのか、についてみていきましょう。

仮想通貨と有価証券の違いとは

仮想通貨とは、電子データのみでやりとりされる通貨のことを言います。インターネットを通じて不特定多数の間で取引される商品やサービスの売買で使用でき、換金も可能です。仮想通貨の種類は、年々増加傾向にあり、代表的なものとして「ビットコイン」や「イーサリアム」「リップル」などが挙げられます。

仮想通貨は大きく以下の2種類に分けられます。

仮想通貨は大きく2種類に分けられる

ビットコイン
ビットコイン以外=アルトコイン

ビットコインは世界的な認知度も高く、多くの投資家に信頼されている仮想通貨です。一方、ビットコイン以外の仮想通貨、イーサリアムやリップルはアルトコインと呼ばれています。

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仮想通貨を有価証券として認可?アメリカの動向

ここ数年、仮想通貨を有価証券として認めるべきという論争は世界中でされていますが、どの国においてもまだ仮想通貨を有価証券として認めている国はありません。

ここからは、世界の中でも先進的な動きを見せているアメリカの規制ルールについてみていきましょう。

  1. 米証券取引委員会(SEC)

米証券取引委員会は証券の取引を監視し監督するアメリカの組織で、Securities and Exchange Commission(SEC)と呼ばれます。そのSECにて、2018年11月、仮想通貨の調達方法であるICO(※注)を有価証券とみなし、規制する方向であることを発表しました。

ICOによって新規に公開された仮想通貨は「トークン」と呼ばれ、これらのトークンに対して、先見性を持った投資家が購入(出資)を行います。これが株式を使用した資金調達方法とかなり類似していることから、SECは仮想通貨を有価証券としてみなすべきだという見解を示しているのです。

※注)ICO(イニシャルコインオファリング)。新規通貨公開。株式で言うところのIPO(株式公開)とほぼ同義。

  1. 米国商品先物取引委員会(CFTC)

CFTCは2017年7月に仮想通貨「ビットコイン」の先物取引を認可しました。これがビットコインをコモディティ(商品)として判断したということで話題となりました。CFTCで取引されているコモディティは、以下です。

CFTCで取引されているコモディティ

エネルギー(ガス・原油)
貴金属(金、銀、プラチナなど)
穀物(小麦、大豆、とうもろこしなど)
非鉄金属(アルミ、銅など)

これまでは目に見える実物の資産のみがコモディティに該当していましたので、ビットコインのような目に見えない商品を取引対象としたことは、とても革新的な動きでした。

  1. 米国連邦地方裁判所

米国商品先物取引委員会(CFTC)はビットコインを含む仮想通貨は商品であり、監視下に置くべきだという主張をしています。この主張と合わせて、米国連邦地方裁判所でも同様に「仮想通貨はコモディティ(商品)である」という判決を下しました。

このようにアメリカでは、仮想通貨を有価証券として定める方向で準備が進んでいます。
ビットコインをはじめとした仮想通貨が有価証券として認められれば、株式のように証券取引所に上場させる動きも活発になるでしょう。そして、今以上に多くの投資家から注目を集め盛んに取引されることになるでしょう。また、アメリカに比べてスローペースな日本国内においても、アメリカでの動向はかなり大きな影響を与えることから、今後の動きに注目が集まります。

仮想通貨と有価証券の大きな違いとは?

2021年4月現在、日本国内においても仮想通貨は有価証券として認められていません。ここからは、仮想通貨と有価証券が具体的にどのように違うのかについて詳しくみていきましょう。

仮想通貨と有価証券の違い

仮想通貨:雑所得扱い

有価証券:財産として価値があると証明されるもの
 例)株式、国債、債券、手形、小切手

雑所得である「仮想通貨」は、課税の対象です。通常利益額の3割、場合によっては半分以上の金額を税金として支払わなければいけないことから、他の投資と比較して不利になることが多いとされています。特に日本の場合は累進課税のため、利益額が大きければ大きいほど支払う税金の額は増えていきます。

一方、有価証券は「財産権を示す証券」のことで以下の3種類に分類されます。

有価証券の種類

貨幣証券:手形・小切手・運送証券など、金銭と引き換えられる証券のこと

物財証券:商品券や船荷証券、証拠証券など、一定のサービスを受ける権利を有する証券のこと

資本証券:資本提供者の権利を表す証券のことをいい、株式や債券、投資信託など受益証券がある

資本証券は課税対象となっていますが、雑所得よりも税金はかなり抑えられているのが特徴です。株式に関しては、所得税15.315%と住民税5%の税金を納めることになっているので、仮想通貨よりもかなり節税できることがわかります。このため、投資家たちの間では仮想通貨を有価証券化すべきだという意見が多く出ており、議論がされているのです。

仮想通貨「リップル」に見る有価証券との違い

有価証券化問題で大きく打撃を受けているのが、仮想通貨の中でも世界的認知度の高い「リップル」です。証券に該当する可能性が、とても高い仮想通貨を独占的に販売したことで1,300億円の売り上げを出していたため、米国証券取引委員会(SEC)から提訴されています。

しかしリップル社は「有価証券に該当しない」と一貫して主張し、証券としてみなされることに強い危機感を表しているようです。その理由は、以下が考えられます。

リップルが証券ではないと主張する理由

規制当局の監督下に置かれることで規制が強化される
ICO(イニシャルコインオファリング)が作りづらくなる
仮想通貨取引所で取引しづらくなる

規制当局の監督下に置かれることで規制が強化される

様々な規制が強化されることで、今までのような柔軟かつ自由な取引ができなくなることを懸念していると言われています。特に取引ルールが厳格化されることで、ICO(イニシャルコインオファリング)での資金調達が難しくなると考えられており、企業にとっては死活問題ともなりかねません。

ICO(イニシャルコインオファリング)が作りづらくなる

仮想通貨が有価証券として取引されることで、管轄元から認可されていない仮想通貨取引所では取り扱うことができなくなります。

仮想通貨取引所で取引しづらくなる

仮想通貨が有価証券化された場合、証券取引所でしか取引ができなくなります。現状、仮想通貨取引所は24時間365日営業しているため、いつでもどこでも好きなタイミングで取引ができます。一方、証券取引所は限られた営業時間のなかでの取引となるため取引時間が限られてしまい、売買のチャンスを逃してしまうことも大いに考えられるのです。

上記3つの理由からリップル社は仮想通貨・リップルの有価証券化に対して前向きな姿勢を示していないのです。

金融庁が「有価証券ではない」と発言

リップルの証券化問題で話題となっている最中、日本の金融庁は2021年1月に「リップル社の仮想通貨XRPは有価証券に該当しない」という書面を世界に向けて発表しました。金融庁がXRP問題に関して法的な見地からコメントを発表したのは初めてだったことから、業界内外でもかなり話題となりました。

金融庁の発表を受け、国内大手の暗号資産取引所を運営するSBIホールディングス代表取締役の北尾氏は「日本の金融庁はXRPが証券でないことを明言しています。SBIホールディングスは引き続きRippleの確固たるパートナーとして、共にアジアで事業拡大に取り組みます」と発言しています。金融庁や大手企業の取締役の発言が今後アメリカでの訴訟問題に大きく関わってくると世界中から注目が集まっているのです。

ビットコインの今後の扱いはどう変わる?

ビットコインは仮想通貨の代表的な通貨として知られており、一度は耳にしたことがあるという方がほとんどでしょう。様々な仮想通貨が発行されていますが、ビットコインは常に時価総額首位をキープしてきました。ここからはそんなビットコインの有価証券化に向けての動きや今後の動向について解説していきます。

今後有価証券化される可能性はかなり大きい

ビットコインは、仮想通貨の中でもシェア率が最も高いこともあり、有価証券化がかなり有力とされています。しかし、2019年にはアメリカのSECが「ビットコインは有価証券でない」と見解を示しました。

この見解には明確な規制や法的拘束力があるわけではありませんが、SECがこのような考えを明確に示したことは世界に大きな影響を与えたのです。しかし、今後先進国で仮想通貨の有価証券化の流れが加速していけば、ビットコインに関しても同様の動きがあることでしょう。

仮想通貨の今後に注目が集まる

ビットコインをはじめとした仮想通貨の有価証券化について解説してきました。アメリカ国内では現在も議論がされていますが、アメリカの規制が世界に大きな影響を与えることは間違いありません。今後も最新の動向に注視しながら、上手に仮想通貨と付き合っていきましょう。

暗号資産(仮想通貨)と有価証券の関係に関するQ&A
 
Q. 暗号資産(仮想通貨)は有価証券ですか?

A:2021年現在、有価証券に暗号資産を含めている国はありません。
ここ数年、世界中で”暗号資産を有価証券とすべきか否か”が議論されています。
特にアメリカからは有価証券と認める方向性が見受けられます。
 
Q. 暗号資産(仮想通貨)と有価証券の違いは何ですか?

A:税法上の違いが大きく、暗号資産は雑所得としての課税対象です。

有価証券も課税対象ですが、雑所得と比較するとかなり低い税率です。
暗号資産に係る税率は約30%、場合により50%以上です。
株式の場合は税率が約20%なので、暗号資産と有価証券における税率の差はとても大きいです。
 
Q. 暗号資産(仮想通貨)は将来、有価証券とみなされる可能性がありますか?

A:現在は暗号資産を有価証券としている国はありませんが、将来的には認められる可能性があります。
特にビットコイン は暗号資産の中でも占有率が高く、有価証券化が有力視されれいます。
SEC(米証券取引委員会)の見解は「暗号資産を有価証券とみなすべき」というのも見逃せません。

CFTC(米国商品先物取引委員会)はビットコインの先物取引を許可し、米国連邦地方裁判所は「暗号資産は商品である」との判決を出しました。

日本はアメリカに比べ動きが遅い点は否めませんが、アメリカの動向に影響を受けると思われます。
 
NET MONEY, 編集部
著者 NETMONEY(ネットマネー)編集部 』

話題のNFTって何? 知っておきたい基礎知識を解説

話題のNFTって何? 知っておきたい基礎知識を解説
https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20220721_01

『最近、何かと話題になっている「NFT」。「NFTアートが75億円で落札された」などというニュースが世間をにぎわせ、市場が拡大している一方、その本質をきちんと理解できていない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、『NFTの教科書』の編著者で弁護士の増田雅史さんに、NFTとはそもそも何なのか、今、話題となっている理由をうかがいました。

お話を聞いた人

増田 雅史(ますだ・まさふみ)さん

弁護士・ニューヨーク州弁護士(森・濱田松本法律事務所)。スタンフォード大学ロースクール卒。理系から転じて弁護士となり、IT・デジタル関連のあらゆる法的問題を一貫して手掛け、業種を問わず数多くの案件に関与。特にゲームおよびウェブサービスへの豊富なアドバイスの経験を有する。金融庁でのブロックチェーン関連法制の立案経験もあり、コンテンツ分野、ブロックチェーン分野の双方に通じる。

目次

そもそもNFTとはどのようなもの?
    NFTはどのような背景から生まれたの?
今、NFTが注目されている理由は?
    さまざまな分野で活用されるNFT
    NFTをもつことのベネフィットは?

そもそもNFTとはどのようなもの?

NFTとはそもそもどのようなものなのでしょうか。「電子データの正当性を証明するハンコのようなもの」「デジタルデータの所有を可能にする技術」など、世間ではさまざまな説明がされています。ただ、増田さんは「NFTは今までにない新しい概念なので、一言で説明するのは非常に難しい。一言で説明しようとすると、かえって大事なポイントが抜けおちてしまうことがあります」と言います。

そこで、まずは基本に戻り、言葉の意味から考えていきましょう。

NFTは、「Non-Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「非代替性トークン」となります。

「トークンとはゲームセンターのメダルや引換券のように、お金の代わりになる印のようなもののこと。これをデジタル形式で発行した『デジタルトークン』が、単に『トークン』と呼ばれることが増えました。ビットコインのような暗号資産もNFTも、ブロックチェーンという技術を使ったデジタルトークンです。ただ、ビットコインが無個性なトークン、つまりFungible Token(代替性トークン)であるのに対し、NFTはこれと大きく異なります」と増田さんは言います。

NFTはブロックチェーン技術を使っていること、そして「非代替性」という言葉が重要なキーワードといえそうです。

増田さん

「非代替性とは、他と取り替えがきかないということです。例えば、ビットコインには個性がありません。Aさんがもっている1ビットコインとBさんがもっている1ビットコインには違いがありません。

ですから、お互いの1ビットコインを取り替えても、何の問題もないのです。ところが、Aさんが持っている車とBさんが持っている車は、たとえ同じ車種でも、交換しても同じだということはありませんよね。それぞれ異なる“固有なモノ”だからです。このようにNFTは、それぞれ1点ものとして、代替することができないデジタルトークンなのです」

そもそもNFTとはどのようなもの?

このような特徴をもつNFT を活用すれば、ピカソの絵や有名選手のサイン入りボールのような、唯一無二の価値をもつデジタル資産をつくりだし、流通させることができるというわけです。まずはこの点が、NFTのもっとも画期的な点といえるでしょう。

増田さん

「NFTは、デジタルの世界に大きな革命をもたらす可能性を秘めています。そのため、現在ではさまざまな企業がNFTを活用して新しいビジネスはできないか、イノベーションを起こせないかと試行錯誤をしているのです」

ブロックチェーン

暗号資産を扱う基盤技術として開発された取引履歴をまとめた台帳のようなもの。インターネットに接続した複数のコンピューターで、ブロック単位の記録をチェーンのようにつないで記録します。典型的なパブリックブロックチェーンの場合、管理者がおらず、不特定多数の人が取り引きの正当性を検証するため、改ざんが極めて困難だといわれています。
NFTはどのような背景から生まれたの?

現在、さまざまな分野から大きな注目が集まっているNFTですが、もともとは明確な目的があって開発されたものではないと、増田さんは言います。

増田さん

「ブロックチェーン技術を社会に応用し、活用する流れのなかで、自然発生的に生まれたようなところがあります。その先駆けの一つが、2017年11月にリリースされた『Crypto Kitties』というゲームです。このゲームでは、ブロックチェーン技術によって架空の猫のキャラクターをNFT化し、個性を与えました。その結果、珍しい個性の猫のキャラを集めようと売買する人や、売買目的でゲームのなかで猫を育てる人が現れました。現在の典型的なNFTの多くは、ほぼこのゲームのNFTのために作られた技術仕様が土台になっています」

ゲームがきっかけで注目され始めたNFTですが、その時点では世間的な認知度は高くはなかったようです。

増田さん

「『Crypto Kitties』が話題になったのはあくまで一部のブロックチェーンに詳しい人の間での出来事でした。NFTが一般の人から大きな注目を集めるようになったきっかけは、やはりアートの世界で使われるようになってからでしょう。とりわけデジタルアーティストBeeple氏のNFT作品『Everydays-The First 5000days』のNFTが、2021年3月にオークションで約75億円もの高価格で落札されたとのニュースのインパクトは、非常に大きかったと思います」』

『デジタルアートはこれまで、簡単にコピーされてしまうため、マネタイズが難しいという問題がありました。これを解決したといわれているのがNFTです。NFTとひもづけて販売することで、デジタルアートをあたかもリアルな絵画のように、一点モノや限定品として売ることが可能になったのです。

増田さん

「それも中抜きなしに、作品を世界中に直接売ることができるわけですから、デジタルアート作家にとっては福音だったと思います。その後、日本でも多くのアーティストがNFTに参入するようになったのは当然の流れです。昨年、せきぐちあいみさんのVRアート作品が約1,300万円で落札されましたが、このようなことはNFTなしには考えられなかったことです。NFTがクリエイターに大きな収益をもたらし、デジタルアートの活性化につながるなら、それは大変意義あることだと思います」

NFTはスマートコントラクトを活用することで、転売などの2次流通時の手数料や取引数を制限し、製作者の収益になるような設定もできるといわれています。そのため、例えば音楽家が、自分の曲を聴くことができる人数を限定し、希少性のあるものとして流通させ、資産価値を上げていくようなこともできる可能性があるのです。

スマートコントラクト

ブロックチェーン上においてさまざまな契約を自動的に行える仕組みのこと。イーサリアムなどの多くのブロックチェーンでスマートコントラクトの仕組みを利用することができます。(※ コントラクトとは、「契約」のこと)

イーサリアム

ブロックチェーンの一つで、スマートコントラクト機能をもつ。多くのNFTはイーサリアム上で発行されている。

さまざまな分野で活用されるNFT

デジタルデータをあたかも「モノ」のように扱えるNFTは、アートだけでなくスポーツやファッション、音楽やゲームといった幅広い分野での活用が進んでいて、年々、参入する企業が増えています。2018年には約40億円ほどだった市場が2019年には約140億円、2020年には約340億円、2021年9月時点では約1.5兆円にまで急成長しています。

さまざまな分野で活用されるNFT

参照:https://nonfungible.com/

なかでももっとも盛りあがっているのが、「コレクティブル」と呼ばれる保有や収集を目的としたNFTです。イーサリアムにおける最初のコレクティブルNFTといわれるピクセルアート「CryptoPunks」は、その歴史的価値と希少性から、ものによっては数百万ドルもの価値で取り引きされてきています。

NFTをもつことのベネフィットが注目されるように

増田さん

「海外でのコレクションとしてのNFTの盛り上がりは、莫大な暗号資産をもっている人の道楽的な面があります。投機的な思惑で購入している方も多く、マネーゲームの側面もありました。しかし、今年に入ってから、そのような流れが変わりつつあります。NFTを保有することのベネフィットやユーティリティーに目を向ける人が増え、そのような要素を前面に出したNFTも増えてきています」

例えば、Yuga Labsという会社が発行している『BAYC(Bored Ape Yacht Club)』という猿をモチーフにしたNFTは、購入すると保有者が参加するクローズドなコミュニティに参加できます。最近では、アメリカの現代アーティストのトム・サックスが、自分が展開しているNFTを持っている人に、ナイキとコラボした新しいスニーカーを無償提供する、という出来事もありました。

増田さん

「今後はNFTを購入した人が特別なコミュニティーに参加できたり、あるアーティストのNFTを買うと、優先的にコンサートの抽選券がもらえたり、限定アイテムが買えたり。そのような形で、NFTを通じて何らかのベネフィットを提供し、ファンコミュニティの価値を高めていくようなサービスが増えていくでしょう」

NFTによって今までにない価値をつくりあげ、流通させることで、新しい経済圏をつくる。まずはそのようなかたちで、NFTを活用したビジネスモデルが普及していきそうです。

NFTの関連コンテンツ
メタバース

スポーツやエンターテインメント、コミュニケーション、ECなどさまざまな分野で活用が進む「メタバース」。ソフトバンクのメタバースに関する記事などをまとめています。詳しくはこちら

バスケNFT  』

北朝鮮、資金調達・洗浄にNFT利用 規制の抜け穴突く

北朝鮮、資金調達・洗浄にNFT利用 規制の抜け穴突く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0516L0V00C22A8000000/

『【ニューヨーク=白岩ひおな、吉田圭織】北朝鮮がNFT(非代替性トークン)を利用し、暗号資産(仮想通貨)を不正奪取する資金調達やマネーロンダリング(資金洗浄)を進めている実態が明らかになった。国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の状況を調べる専門家パネルが報告した。北朝鮮は得た資金を核開発などに開発にあてているとみられる。

専門家パネルがまとめた中間報告書案は、北朝鮮の偵察総局傘下のハッカー集団「ラザルスグループ」が、2022年1~7月にサイバー攻撃でイーサリアムやUSDコイン(USDC)など数億ドル相当の仮想通貨を盗み取ったと結論づけた。

専門家パネルは北朝鮮系のハッカー集団が、サイバー攻撃の標的を銀行などから仮想通貨を扱う企業に移していると分析している。北朝鮮が目を付けたのがNFTだ。NFTはオンライン上のデジタルアートなどのデータに固有のIDを持たせて唯一無二であることを証明する仕組み。誰でも作成でき、専用の取引市場「NFTマーケットプレイス」に出品して売買できる。

3月下旬にはラザルスが、人気のNFTゲームの「アクシー・インフィニティ」のネットワークにサイバー攻撃を仕掛け、約6億2000万ドル(約820億円)の仮想通貨を不正に奪い取った。ゲーム内の取引の仕組みを手掛けるサービス会社のネットワークが攻撃の標的となった。

NFTは若者を中心に急速に広まっている。米調査会社の推計では、21年の世界市場は113億ドルまで成長した。30年にかけて年間の平均成長率は30%を超え、2319億ドルの市場に拡大するとの予想もある。

専門家パネルは、「北朝鮮が資金調達と資金洗浄の両方で、規制が緩いNFTの仕組みを利用するケースが増えている」と指摘する。米会計会社のアイズナーアンパーは「デジタルアートを出品し、匿名口座を通じて仮想通貨で作品を買い戻すことで資金洗浄などに利用される可能性がある」と警告する。

北朝鮮は制裁逃れを続けながら、核実験に向けた準備を進めている。1日からニューヨークの国連本部で開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議では、各国から懸念が相次いだ。ブリンケン米国務長官は「北朝鮮は違法な核開発を拡大し地域への挑発を続けている」と非難した。北朝鮮は03年にNPT脱退を宣言している。グテレス国連事務総長も「北朝鮮による核実験は容認できない」と強調した。
多様な観点からニュースを考える

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

北朝鮮はこれまでもオークションなどを通じて資金洗浄を行ってきたが、それがNFTになった。他の仕組みで規制が厳しくなれば、新たな資金取引の仕組みを取り込み、それを資金洗浄に使っていく。それにしても、北朝鮮のこうした最先端の技術に対する感度の高さには改めて驚く。それだけ必死だということなのだろう。
2022
年8月6日 12:53 』

メタ主導の仮想通貨「ディエム」、米銀に資産売却へ 米紙報道

メタ主導の仮想通貨「ディエム」、米銀に資産売却へ 米紙報道
https://www.asahi.com/articles/ASQ1X2TJ8Q1XUHBI002.html

 ※ 鳴り物入りだったリブラ(その後、ディエムと改称した)も、この通りの体たらくだ…。

『2022年1月28日 9時02分

フェイスブック(FB)を傘下に持つメタが構想を主導する暗号資産(仮想通貨)「ディエム」をめぐり、発行を目指す団体が米銀に資産を売却することが明らかになった。米ウォールストリート・ジャーナル紙など複数の米メディアが報じた。メタの仮想通貨構想は何度も縮小を迫られてきたが、事実上の撤退となる可能性がある。

 報道によると、ディエムの発行を目指す「ディエム協会」が、カリフォルニアに本拠を置く銀行「シルバーゲートキャピタル」に資産を2億ドル(約230億円)で売却するという。メタは昨年、シルバーゲートと提携し、同銀がドルに連動する仮想通貨「ディエム・ドル」を発行すると発表していた。米ブルームバーグによると、米金融当局の反対が根強く、発行が困難になったという。ディエム協会は取材に「コメントしない」としている。

 メタは2019年、複数の主要通貨のバスケットに連動する単一の仮想通貨「リブラ」構想を発表。だが、巨大IT企業がかかわる仮想通貨が主要通貨である米ドルなどを脅かすとの懸念や、マネーロンダリングに悪用されるリスクなどから、主要国の政府や中央銀行が猛反発していた。

 リブラの発行を目指していたスイスの団体「リブラ協会」は20年、名称を「ディエム」に変更し、ドルなどの個別の通貨に連動する仮想通貨などを発行する形に計画を縮小していた。

 米国発のリブラ構想の後退を横目に、中国政府はデジタル通貨の導入を急いでいる。中国は19年から「デジタル人民元」の実証実験を主要都市で実施しており、年内の導入を目指しているとされる。これまでデジタル通貨に慎重な姿勢を示してきた米連邦準備制度理事会(FRB)は今月、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)に関する報告書を初公表しており、導入の検討を本格化させる。(サンフランシスコ=五十嵐大介)』

EU、暗号資産を包括規制へ 消費者保護を徹底

EU、暗号資産を包括規制へ 消費者保護を徹底
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR01EQA0R00C22A7000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)が暗号資産(仮想通貨)の包括規制案で大筋合意した。事業者にEU域内で認可を得ることを義務付けるほか、消費者保護の徹底を求める。EUによると、国際的に暗号資産の規制は進んでおらず、EUのルールが世界の標準になる可能性がある。

立法機関の欧州議会と、加盟国からなる理事会が1日までに合意した。正式な手続きを経て、2023年にも成立する見通しだ。

事業者はEU域内に拠点を設ける必要があり、加盟国の規制当局に届け出て許可を得れば、EU内で事業ができる。暗号資産のマイニング(採掘)などで電力を大量に使っている状況を踏まえ、事業者に気候変動への影響を開示するよう義務付ける。

米ドルなどに価値を連動させる暗号資産「ステーブルコイン」の保有者には、無料で資金を返還請求できる権利を認める。発行体は一定の流動性を確保することが義務付けられ、消費者保護を徹底させる狙い。欧州銀行監督機構(EBA)が監督する。

別の法案では、事業者に資産の出所が制裁の対象になっていないことなどの確認を求め、マネーロンダリング(資金洗浄)対策を徹底する。

フランスのルメール財務相は声明で「規制は暗号資産の分野の無法地帯の状況に終止符を打つものだ」と語った。

暗号資産を巡っては規制の強化を求める声が高まっていた。ビットコインなどの価格が大幅に下げるなか、価値の安定をうたった一部のステーブルコインは急落。融資に携わっていた業者が顧客資金の解約を止めたり、清算に追い込まれたりするなど余波が広がっている。EUの規制案は米国などでの議論に影響を与える可能性がある。』

仮想通貨の時価総額1兆ドル割れ 一部出金停止で動揺

仮想通貨の時価総額1兆ドル割れ 一部出金停止で動揺
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13CYI0T10C22A6000000/

『【ニューヨーク=大島有美子】暗号資産(仮想通貨)の相場が急落している。世界の仮想通貨の時価総額は13日(米東部時間)、一時1兆ドル(約134兆円)を割り込んだ。代表的なビットコインの価格は前日比で15%ほど下落し、一時2万2600ドル台と1年半ぶりの安値をつけた。交換業大手のバイナンスが一時、預かり資金の出金を停止したことなどが売りを招いた。難局を乗り切るためリストラも広がる。

情報サイトのコインマーケットキャップによると、世界全体の仮想通貨の時価総額は13日に一時1兆ドルを割り込み、9000億ドル台をつけた。21年1月以来の水準だ。21年11月につけたピーク(2兆9700億ドル)から約7割減少した。

米大手融資サービスのセルシウス・ネットワークは13日までに、出金や口座間の資金移動などの一時停止を発表した。「極端な市場環境」を理由としており、「流動性を安定させることが最終的な目標だ」と述べた。再開のメドは立っていない。

バイナンスのチャオ・チャンコン最高経営責任者(CEO)は13日朝、ツイッターでビットコインの預かり資産の出金を一部ネットワークで停止していると発表した。約3時間後に復旧した。

バイナンスは同日未明に実施していたハードウエアの障害の修復作業によって、その後の出金取引の処理が滞ったと説明。問題は解決されたといい、「預かり資産に影響はない」と強調した。

セルシウスに続き、最大手とされるバイナンスでも出金を停止したことで「仮想通貨市場の信頼性に大きな打撃を与えた」(米オアンダのエドワード・モヤ氏)。リーマン危機の前触れとなった2007年のパリバ・ショックでは、傘下のファンドが解約を凍結すると発表し、市場の不安が増幅した経緯がある。仮想通貨市場でも過去の金融危機の連想が働いた可能性がある。

5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で8.6%上昇した。高インフレが金融引き締め観測を強め、仮想通貨からの資金流出に歯止めがかからなくなっている。英調査会社のコインシェアーズによると、主要な仮想通貨であるイーサリウムは6月3日の週まで9週連続で資金流出となった。

関連企業は人員削減などリストラに動く。仮想通貨の貸し付けを手がける米ブロックファイのザック・プリンスCEOは13日、従業員の20%を削減する方針をツイッターで表明した。米メディアによると約850人の従業員がいる。自身や役員の報酬も削減し、経費を圧縮する。

交換業大手コインベースは新規や中途採用を停止しているほか、同業のジェミニも従業員を10%減らす方針を明らかにしている。仮想通貨関連サービスを提供する米ギャラクシー・デジタル・ホールディングスのマイク・ノボグラッツCEOは8日、「仮想通貨のヘッジファンドの3分の2は破綻する可能性がある」と会合で述べ、リストラがさらに進むとの認識を示した。

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