中銀デジタル通貨の越境決済 中国、タイやUAEと研究

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2457X0U1A220C2000000/

『【北京=川手伊織】中国は、中央銀行が発行するデジタル通貨をめぐり国境をまたぐ決済システムの研究を加速する。中銀の中国人民銀行は24日、香港やタイ、アラブ首長国連邦(UAE)の中銀と共同研究を始めると発表した。外国送金や為替決済の仕組みも研究する。デジタル通貨のルール作りで先行する思惑がありそうだ。

中国は国内の主要都市でデジタル人民元の実証実験を重ねてきた。中国人民銀行法の改正で法定通貨にデジタル…

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中国人民銀行法の改正で法定通貨にデジタル通貨も加える方針を示し、法制面の準備も進める。2022年2月の北京冬季五輪までの発行をめざしている。

将来、中銀発行のデジタル通貨が広がることを想定し、外国との決済を巡る環境整備にも乗り出す。香港の中銀にあたる金融管理局(HKMA)とは、すでにデジタル人民元の越境決済について技術的テストを始めた。

タイとUAEも加え、残高や交換の記録をインターネット上で分散管理するブロックチェーン(分散型台帳)技術を研究する。海外と相互にデジタル通貨を送金し、為替決済できる仕組みを築く。

国際決済銀行(BIS)の調査では、デジタル通貨を研究する中銀の約6割が実証実験の段階と答えた。タイの現地紙によると、タイ中央銀行は国内卸売りの大口決済でデジタル通貨「インタノン」を試験的に使っている。20年には小売りにも対象を広げることを決めた。UAEも17年からサウジアラビアと実験してきた。

人民銀はアジアなど他の中銀にも参加を呼びかける。中国を中心にした多国間の決済システムの研究を進め、国際標準を巡る議論で主導権を握る思惑がある。国境をまたぐデジタル通貨のインフラ整備は、人民元の国際化にもつながる。

中国は1月、国際的な決済インフラの国際銀行間通信協会(SWIFT)と合弁会社を設けた。中国側は人民銀のデジタル通貨研究所や人民元の国際銀行間決済システム(CIPS)などが参加する。SWIFTが合弁会社の55%の株式を保有する。

関係者によると、デジタル通貨普及時の国際送金を巡る研究が主要事業の1つだという。SWIFTのシステムはコンピューターと通信回線を使って銀行間で電文を送信し、貿易決済や個人の資金移動を実施しているが、通貨そのものがデジタル化すれば「電文の発信機能の意義がなくなる」(金融市場関係者)との声も多い。

中国は国際標準であるSWIFTの影響力を生かし、デジタル人民元の国際化を進めたい考えだ。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Business/Markets/Currencies/Thailand-and-UAE-join-China-s-global-digital-currency-push?n_cid=DSBNNAR
Nikkei Asia

中国、春節のデジタル通貨実験 アジアの導入試金石に

中国、春節のデジタル通貨実験 アジアの導入試金石に
Nikkei Asiaから
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM165ML0W1A210C2000000/

『【プノンペン=ショーン・タートン、シンガポール=岩本健太郎】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で「非接触」のニーズが高まり、各国は通貨のデジタル化に乗り出した。中国では12日の春節(旧正月)前後の休暇に実証実験を実施し、カンボジアはデジタル通貨を運用し始めた。

北京市での実証実験では、200元(約3270円)分のデジタル人民元という「紅包」(お年玉)が5万人に配られた。オンラインでの…

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オンラインでのショッピングでも使える。2022年に予定される北京冬季五輪(の会場)での使用を想定している。

中国ではすでにデジタルマネーが一般に広がっている。何億人もの消費者が現金の代わりにスマートフォンのQRコードで決済している。テンセントの「微信支付(ウィーチャットペイ)」やアリババ集団傘下のアント・グループが運営する「支付宝(アリペイ)」が代表例だ。デジタル人民元も似たような役割を果たす。

カンボジア国立銀行(中央銀行)は20年10月、デジタル通貨「バコン」を導入した。ブロックチェーン(分散型台帳)技術を持つ日本のフィンテック企業ソラミツと共同で開発した。

カンボジアでは大半の取引で米ドルが使われる。ソラミツの宮沢和正社長は「カンボジアは(バコンによって)自国通貨リエルの存在感を高める考えだ」と指摘する。

タイ中央銀行も20年に企業向けにデジタル通貨を使った決済システムの実証実験に踏み切った。同国の素材最大手サイアム・セメント・グループの資材調達や財務管理システムとの接続を試す。中銀は「資金移動の柔軟性を高め、企業間での迅速な決済を実現することが目標だ」と説明する。

プノンペンの市場では(最近まで)多くの商人がバコンの知識を持ち合わせていなかった。中銀主導のデジタル通貨の普及にはなお課題がある。中国では20年12月に(上海に近い)江蘇省蘇州市の商業施設で実験をした際、デジタル人民元を使ったのは1日に1人か2人だけだった。

この記事の英文をNikkei Asiaで読むNikkei Asia
https://asia.nikkei.com/Spotlight/Asia-Insight/China-s-New-Year-digital-yuan-tests-hasten-Asia-e-currency-race

仮想通貨「NEM」不正交換容疑で約30人摘発 200億円分

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG21AIF0R20C21A1000000

 ※ デジタル・データは、これがあるからな…。

 ※ CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)も、こういうことからは逃れられない…。

 ※ しかも、大規模停電、大規模ネットワーク障害に脆弱…、ときてるからな…。

 ※ 「正規の資産との交換に応じたヤツ」なんて、世界中に散らばっているから、現国家単位の警察力では、対応できるはずも無い…。

『暗号資産(仮想通貨)交換事業者「コインチェック」から2018年1月、約580億円相当の暗号資産「NEM(ネム)」が流出した事件で、警視庁がこれまでにNEMの不正な交換に応じたとみられる約30人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)容疑で逮捕や書類送検したことが捜査関係者への取材で分かった。不正交換の摘発総額は約200億円分に上るという。

一方、流出に関与した首謀者らの摘発には至っていない。

事件では…

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事件では、何者かがサイバー攻撃で同社のシステムに侵入し、NEMを外部に送金。その後、匿名性の高い闇サイト群「ダークウェブ」上で約580億円相当を相場より15%安いレートでほかの暗号資産との交換を持ちかけた。

【関連記事】
ダークウェブに捜査のメス 海外との連携に課題
流出「NEM」を不正交換容疑 警視庁、男2人逮捕

関係者によると、捜査当局は流出したNEMを追跡し、通常のインターネット上の暗号資産取引所で交換された際に、そこに登録された利用者の身元を特定するなどして捜査を進め、これまでに約30人を摘発したという。

暗号資産は利用者の氏名など個人情報を登録した取引所を介さなければ、所有者や受け取り手を特定するのが難しい。通常の通貨と比べ匿名性が高く、マネーロンダリング(資金洗浄)に悪用されるケースも多い。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Spotlight/Cryptocurrencies/Japan-police-target-about-30-people-linked-to-huge-cryptocurrency-heist?n_cid=DSBNNAR
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多様な観点からニュースを考える
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山本由里
日本経済新聞社 マネー編集センター マネー・エディター
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別の視点マネーロンダリングの温床になりがちな暗号資産(仮想通貨)を巡る不透明性は変わっていませんが昨年は価格が大きく上昇。久々に利益をあげた人、新しく取引を始めた人も多いのではないでしょうか? 仮想通貨で20万円超の所得があれば会社員でも確定申告が必要です。含み益ではなく売買した場合ですが、要注意なのは日本円にして口座に戻した場合でなく、仮想通貨間の交換(例えばNEMからビットコイン)でも所得発生となります。確定申告期間は2月16日~3月15日。忘れないようにしましょう。
2021年1月22日 8:05いいね
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デジタル人民元に透ける中国政府の思惑

デジタル人民元に透ける中国政府の思惑
FTグローバル・チャイナ・エディター ジェームズ・キング
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ058MI0V00C21A1000000

 ※ なるほど、鋭い視点だ…。

 ※ 案外、この見方が正鵠かもしれんな…。

 ※ 中国国内市場に限っては、「スマホ決済」だろうが何だろうが、「デジタル人民元」で100%コントロールすることができるという考えか…。上位の階層の「人民元」そのものをコントロールするわけだからな…。

 ※ アリババのジャック・マーが姿を見せていないことも、この文脈から理解可能なのかもしれんな…。

『中国に古くから伝わる「兵法三十六計」に、敵に勝つ手段の1つとして「借刀殺人」という手法がある。自分の目的を達成するため他の人の力を利用するという策略だ。

中国政府が計画しているデジタル人民元の実用化は、この格好の事例だ。中国共産党は強力になった民間企業への支配を再び利かせる基盤づくりに、技術的進歩を「借用」しようとしているのだ。

デジタル人民元は既に中国の複数の都市で試験導入されており、2022年…

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・デジタル人民元は既に中国の複数の都市で試験導入されており、2022年の北京冬季五輪開催前に正式に実用化される予定だ。目的はいくつかある。最も明確なのは、世界で2番目の経済大国において完全なデジタル決済システムを先導することだ。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、デジタル金融の未来に向けた準備で中国は他の大国をリードしていると述べた。

・デジタル人民元にはアリババ集団の「支付宝(アリペイ)」と騰訊控股(テンセント)の「微信支付(ウィーチャットペイ)」を服従させる潜在力もある。両サービスへの脅威は明らかだ。デジタル人民元はアリペイやウィーチャットペイの運用基盤からは独立しており、銀行に口座を作ることで利用できる。

・中国金融業界のある幹部は「デジタル人民元はアリペイとウィーチャットペイにとって明確な競合だ」と話す。「中国政府はデジタル人民元を行政の力を高めるための道具とみており、テクノロジー企業とこの力を共有することを望んでいない」

・デジタル人民元は政府による監視能力の強化ももたらす。現在、中国の電子取引データの多くはアリババやテンセントが握っている。政府によるデジタル通貨が普及すれば、少なくとも理論的には、中央銀行である中国人民銀行が豊富な商業データを利用できるようになる。悪徳行為の取り締まりが進むほか、機敏な金融政策につながる可能性もある。

・リアルタイムの監視能力は重大な欠点にもなり得る。デジタル人民元は国際決済における米ドルの覇権を崩し得るという中国の一部のアナリストの主張は大げさだろう。中国がいずれ貿易相手国とデジタル人民元で取引する可能性はある一方、データの取り扱いに対する懸念がデジタル人民元の普及を妨げるということもありそうだ。

・米国やその他の西側諸国はプライバシーの問題を理由に、高速通信規格「5G」で華為技術(ファーウェイ)製品の採用に消極的な態度をとっている。自国経済のリアルタイム取引を中国の中央銀行に把握されるデジタル通貨を受け入れることに対して、5Gと同様に敏感になる可能性が高いとアナリストは指摘する。

・その観点ではデジタル人民元の展開は、中国と西側諸国の溝を深めることになるかもしれない。利用者のプライバシーは、デジタルドルとデジタルユーロの設計で重要な考慮すべき事項だが、現段階では今後の保護規定ははっきりしていない。

ジェームズ・キング氏
James Kynge 中国を中心にアジア情勢を25年以上にわたり取材するFTのグローバル・チャイナ・エディター。2016年に英財団が選ぶ金融分野のジャーナリスト・オブ・ザ・イヤーに。06年出版の「China Shakes the World」は19カ国語に翻訳された。香港駐在。
日経と英FTはアジアのテクノロジー情報に特化したニューズレター「#techAsia」を発行しています(日本語版の登録はこちらhttps://s.nikkei.com/techAsia)。新聞ではアジアBiz面向けに書き下ろしたコラムを月1回掲載します。

アリババ包囲網の深謀

アリババ包囲網の深謀
中国、デジタル人民元普及へ本腰 決済の仲介役は不要に?
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67910520W1A100C2EA1000

 ※ 昨日疲れて、貼れんかったものを貼っておく…。

 ※ この手の「デジタル通貨(デジタル人民元もその一つ)」に関する記事を読む場合、属する「階層」が異なる話しが、ごちゃごちゃになるんで、注意が必要だ…。

 ※ 1、まず「通貨」というものの話しの階層がある。
     定義は知らんが、その「機能」は押さえておくべきだ。
    (1)価値の確定
    (2)価値の運搬
    (3)価値の貯蔵
    (4)そして、これは経済の教科書には、あまり書かれていないが、実際には最も重要だ…。
     価値の「創造」

   2、次に、「デジタル通貨」というものの話しの階層がある。
    大きく分けて、2種類ある。
    (1)トークン型
    (2)口座型

   3、「ブロックチェーン」という話しの階層は、「デジタル通貨」のさらに上層の、「デジタル資産(ビットコイン、リブラなんか)」一般に関する、その「資産性」を支える、「耐改ざん性」に関する話しの階層だ…。
 「分散台帳方式だから、改ざんするのは、現実には「不可能」だ。」とか、論ずるわけだな…。

『中国政府がかつて保護していた巨大IT(情報技術)企業のアリババ集団や騰訊控股(テンセント)の事業拡大阻止に動き始めた。金融業にも手を伸ばし、既存の金融システムを脅かし出したからだ。こうしたなかでデジタル人民元がIT企業から決済事業を奪い、拡大に歯止めをかけるとの見方が浮上する。

中国金融当局は昨年12月26日、アリババ傘下の金融会社アント・グループを聴取し、規則に反した信用貸し付けや保険、資産運用…

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・中国金融当局は昨年12月26日、アリババ傘下の金融会社アント・グループを聴取し、規則に反した信用貸し付けや保険、資産運用などの金融業務を見直すよう求めた。アントはアリババのキャッシュレス決済サービスのアリペイを運営する。

「反独占を強化」

・これに先立ち、中国共産党・政府は18日に閉幕した中央経済工作会議で「独占に強く反対し、無秩序な資本拡張を防ぐ」との方針を決めていた。11月にはアントの株式上場を延期させている。

・アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏は10月、上海で開かれた金融会合で、規制強化の動きについて「昨日の手法で未来を管理できない」と反発していた。アリババはアリペイを使った消費者ローンに乗り出しており、人工知能(AI)による与信審査も手がける。中国政府はアントの上場延期でアリババをけん制し、その間にIT企業の膨張を抑える策を導入する狙いとみられる。

・当初、中国政府はアリババが始めたキャッシュレス決済を流通や金融を革新するテクノロジーとして保護し、都市部では現金が使われなくなるほどに浸透。電子決済のシェアはアリババのアリペイが55%、テンセントのウィーチャットペイが39%と2社の寡占状況を生んだ。新興企業や消費者も借り入れを銀行ではなく、IT企業の金融事業に頼るようになった。

・なかでも銀行の脅威となったのがアリババの投資ファンドだ。アリペイ型の電子決済では銀行口座などのお金をアリペイに移して使う。アリババは利用者が使い切れなかった資金を銀行に戻さずに、アリペイから投資できる「余額宝」というMMF(マネー・マーケット・ファンド)をつくった。解約はスマホで簡単にでき、戻された資金は再び支払いに使える。銀行預金より高い利回りで提供したため、アリペイの利用者は銀行口座から余額宝に資金を移した。

・国有銀行などを脅かし始めると、中国政府はIT企業の金融事業に対して徐々に規制を強め、急成長していたネットを媒介とする小口融資に網をかけた。銀行と同じように準備預金を中国人民銀行(中央銀行)へ積むことを義務付けた。

銀行・証券危うく

・金融当局の力の及ばないところでIT企業の金融事業が拡大すれば金融政策は効力を失い、既存の銀行・証券業も危うくなる。中国証券監督管理委員会の姚前・科技監管局長は12月に入り、IT企業に対し「デジタルサービス税の課税を検討すべきだ」と発言している。

・だがIT企業の力を一気にそぐことはリスクが大きい。スマホ決済は庶民の生活インフラになっており、過度に規制すれば小売業やネット通販など実体経済が落ち込む。中国政府がこの状況を変えるゲームチェンジャーとして期待するのがデジタル人民元だ。

・姚前氏は中国人民銀行デジタル通貨研究所長の時代に「デジタル通貨の決済では仲介機能に依存しなくとも済む」と主張していた。現段階の構想では、デジタル人民元の利用者は預金口座を持つ銀行にデジタル人民元口座(デジタルウォレット)を設定し、必要な額を換えて使う。スマホに入れたウォレットからデジタル人民元を相手側に直接支払うことができる。ネットを使わずにスマホを相手のスマホに近づける方法でも支払いが可能だ。アリペイのような仲介役の第三者の決済機関にお金を移す必要はない。これなら預金は銀行にとどまる。

・中国がデジタル人民元を導入すれば、直ちにアリペイとウィーチャットペイの牙城を崩すには至らないにしても、2社の寡占状況は変わるかもしれない。通貨を巡る政府と企業の攻防は世界各地で激しさを増している。アリババ帝国にも逆風が吹き始めている。

(編集委員 村山宏)

中国「デジタル人民元」構想について

野村資本市場研究所
北京事務所首席代表
関根栄一
2019年12月3日
https://www.fsa.go.jp/singi/chuukinken/siryou/1203nomuracap2.pdf

デジタル人民元 「大陸国家」初の基軸通貨狙うか

デジタル人民元 「大陸国家」初の基軸通貨狙うか
編集委員 清水功哉
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65397870T21C20A0000000

『2020年10月26日 2:00 [有料会員限定]

「あれほど力を入れた報告書を出すほど、差し迫った話なのか」。日米欧の中央銀行グループが10月上旬、中銀デジタル通貨(CBDC)に関する報告書を出したことについて、ある日本の金融当局OBが漏らした感想だ。

確かに中銀デジタル通貨がすぐに日本で発行されることはないだろう。技術面などで詰めるべき点はなお少なくない。どの程度のニーズがあるのかという問題もある。ただ、中銀デジタル通貨は単にそうした点だけで論…

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・中銀デジタル通貨は単にそうした点だけで論じるべき話ではない。この分野で先行する中国への対抗という地政学的な意味も持つ話だからだ。

・そこで、本稿では、国家の地理的な条件に着目して国際情勢を分析する地政学の知見を踏まえつつ、中国が計画するデジタル人民元が持つ意味を考える。浮かび上がるのは、歴史的にシーパワー(海洋国家)優位だった通貨覇権の構図をデジタル人民元が崩すシナリオだ。ランドパワー(大陸国家)から初めて基軸通貨が生まれる可能性も意識されやすくなりそうだ。どういうことか。

・シーパワーやランドパワーは地政学の概念だ。前者は海で囲まれていたり、海に接する部分が多かったりする国。米国、英国、日本などだ。後者はユーラシア大陸の中国、ロシア、ドイツなど。以下では前者を海洋国家、後者を大陸国家と記すが、地政学には両者の対立を軸に国際情勢を見る視点がある。そして近代以降、強い経済的な覇権を確立し、世界で幅広く使われる通貨(基軸通貨)を握ったのは海洋国家の側だった。かつては英国、今は米国だ。

「海洋国家」優位だった従来の通貨覇権

・なぜ海洋国家が基軸通貨国となったのか。様々な理由があるだろうが、海を渡った活動により世界に張り巡らせた植民地や同盟国などのネットワークで貿易を活発化。自国通貨の利用を広げた面がありそうだ。

・自国通貨が貿易、投資、決済などで世界的に使われるようになると、様々なメリットを享受できる。貿易で為替変動リスクを気にしなくてすむ。対外赤字が膨らんだ場合の不安感も小さい。海外流出した自国通貨は投資の形で戻ってくる可能性が高いからだ。自らに脅威になる国があれば、決済をできなくする制裁もできる。こうした利点により、通貨覇権の裏付けとなる国力が一段と強まる好循環が起きる。

・もちろん、歴史を振り返ればロシアやドイツのように大陸国家の中にも大きな存在感を持った例はあった。だが基軸通貨を持つには至らなかった。独仏主導で導入した欧州単一通貨ユーロも大陸国家が基軸通貨を持とうと狙った例と言えるが、ドル覇権を揺るがす存在になっていない。貿易、投資、決済の国際的なネットワークづくりで大陸国家は見劣りする。

・そこに登場するのが中国のデジタル人民元だ。2022年までに発行する方針で、実証実験も始めている。日米欧をリードしているのは事実だろう。ただ、過去の法則を当てはめれば、大陸国家、中国が基軸通貨を持つのは難しいことになる。実際、現時点ではドルと比べた人民元の存在感はかなり小さい(グラフ参照)。

・だが、従来の「常識」はアナログ時代のものにすぎないかもしれない。デジタル通貨を手にした国家がどのような影響力を持つのか。明らかになっていない部分も多いのだ。

・ここで重要な意味を持つのは、デジタル技術に高い関心を持つ新興国の間で、この分野の研究・開発に力を入れる中国の影響力が高まっている点である。伊藤亜聖東大准教授は近著『デジタル化する新興国』(中公新書)で「デジタルの領域に目を向けた場合、新興国(あるいは第三世界)における中国の影響力は製造業や一般的なインフラ建設よりも強く現れる可能性がある」と指摘する。

中国はデジタル技術を武器に新興国に進出

・似たことは通貨にも言えそうだ。デジタル人民元は、「アナログ人民元」では見られなかったような新興国への普及を実現させる可能性がある。デジタル通貨は国民の経済活動を監視しやすく、権威主義的な政権が多い新興国には魅力的な面もあるかもしれない。中国と欧州をつなぐ巨大な経済圏をつくる「一帯一路」構想にそって、新興国を中心にデジタル人民元が行き渡るシナリオも絵空事とはいいにくい。デジタル人民元が基軸通貨になるかはともかく、「ドル通貨圏とは独立の通貨圏が形成される可能性は十分にある」(元財務官で現アジア開発銀行総裁の浅川雅嗣氏)。

・いずれにせよ、従来、国際的なネットワークづくりで海洋国家と比べて劣勢だった大陸国家の弱点をデジタル技術が補う可能性に注意が必要だ。一概には言えないが、海洋国家は外との交流を重視してきた「開かれた体質」により、自由貿易、市場経済、民主主義といった価値観との親和性が高かった印象があるのに対して、大陸国家には違った傾向もあるのではないか。権威主義的な政治体制を持ち、金融政策の独立性も低い中国が、デジタル通貨を武器に経済圏を形成・拡大するなら、日本の経済安全保障にいかなる意味を持つのか。こうした点に関する議論も深めるべきだろう。

中国、デジタル人民元が阻むアリババ帝国

中国、デジタル人民元が阻むアリババ帝国
編集委員 村山宏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH201QV0Q0A221C2000000

 ※ この手の問題(中央銀行が発行するデジタル通貨の問題。 英語表記「Central Bank Digital Currency」の頭文字をとって「CBDC」と呼ばれる。デジタル人民元も、その一つ)を考えるときの、「視点」を提示しておく…。

 ※ と言っても、「素人」なんで、視点を提示することくらいしか、できん…。

 ※ まず、大きく分類して、「口座型」と「トークン型」に分かれるようだ…。
 
 ※ 「口座型」は、従来からの延長で、銀行なんかに「口座」を開設して、そこを「基点」に、ものごとを処理していくやり方のようだ…。

 ※ 「トークン型」は、そういう「口座」を前提にせず、現在ある「紙幣」「硬貨」の置き換えとして、デジタル・データをやり取りするというやり方のようだ…。

 ※ それぞれに長所・短所があるようなんで、それを挙げておく…。

 ※ 「口座型」:
 (長所)
  ・従来通り、「本人確認」「認証」業務を、銀行(金融機関)さんに「お任せ」できる…。
  ・従来通り、「監督権限」「監督官庁」も、従来通りの「金融庁」みたいな組織で行うことが可能である…。

 (短所)
  ・上記の「長所」の裏返しだ…。
  ・「通貨」の流通に関わる「利益」は、銀行(金融機関)に吸い上げられる…。
  ・相変わらず、「送金」「振り込み」なんかの「手数料」は、高止まりのままだろう…。
  ・銀行(金融機関)に口座開設できない層の「民衆」は、置き去りにされる…。

 ※ 「トークン型」:
 (長所)
  ・理屈上は、金融機関が強く関与しない形で制度設計が可能なんで、「利益」がみんな金融機関に行く…、ということは無いだろうと、予測される…。

 (短所)
  ・大前提として、「お金」を使うのにも、スマホやPCが必須となる…。特に、発展途上国だと、大問題だな…。
  ・大規模停電、大規模ネットワーク障害が発生すると、経済活動自体が止まってしまう…。

 ※ まあ、そういう長短を考えながら、「社会実験」みたいなものも積み重ねて、徐々に決めていくべきものなんだろう…。

 ※ そしてまた、「ドラスティック」に一気に変えるべきものではなく、少しずつ、様子や経過を観察しながら、徐々に導入をはかっていくべきものなんだろう…。

『中国政府がかつて保護していた巨大IT(情報技術)企業のアリババ集団や騰訊控股(テンセント)の事業拡大の阻止に動き始めた。金融業にも手を伸ばし、既存の金融システムを脅かし出したからだ。とはいえ中国政府は影響力の大きさから全面規制はできない。こうしたなかでデジタル人民元がIT企業から決済事業を奪い、拡大に歯止めをかけるとの見方が浮上する。ITから流通、金融へと「領土」を拡大してきたアリババ帝国にも斜陽…』

・国共産党・政府は18日に閉幕した中央経済工作会議で「独占に強く反対し、無秩序な資本拡張を防ぐ」との方針を決めた。

・これに先立ち、中国の規制当局は14日に独占禁止法違反でアリババとテンセントの子会社に罰金を科したと発表。

・11月には、アリババ傘下のアント・グループの株式上場を延期させた。アントはアリババのキャッシュレス電子決済サービスのアリペイを運営する金融会社。上海と香港に上場し、345億ドル(約3兆6000億円)を調達する計画だった。

・アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏は10月24日、上海で開かれた金融会合での演説で、規制強化の動きについて「昨日の手法で未来を管理できない」と反発していた。

・アリババはアリペイを使った消費者ローンに乗り出しており、AI(人工知能)による与信審査も手がける。アント上場で巨額の資金を調達すれば銀行以上の存在になり得る。

・中国政府はアントの上場延期でアリババをけん制し、その間にIT企業の膨張を抑える策を導入する狙いとみられる。実際、12月中旬にはアントなどが手がけるスマートフォンで銀行預金を仲介するサービスを停止させた。中小銀行がIT企業と提携し、高い金利で預金を集めていた。

・当初、中国政府はアリババが始めたキャッシュレス決済を流通や金融を革新するテクノロジーとして保護し、都市部では現金が使われなくなるほどに浸透した。しかし電子決済のシェアはアリババのアリペイが55%、テンセントのウィーチャットペイが39%と2社の寡占状況を生んだ。銀行の発行するデビットカード(銀聯カード)やクレジットカードの利用は大きく増えず、新興企業や消費者も借り入れを銀行ではなく、IT企業の金融事業に頼るようになった。

・なかでも銀行の脅威となったのがアリババの投資ファンドだ。アリペイ型の電子決済では銀行口座などのお金をアリペイに移して使う。アリババは利用者が使い切れなかった資金を銀行に戻さずに、アリペイから投資できる「余額宝」というMMF(マネー・マーケット・ファンド)をつくった。解約はスマホで簡単にでき、戻された資金は再び支払いに使える。銀行預金より高い利回りで提供したため、アリペイの利用者は銀行口座から余額宝に資金を移した。

・18年6月には余額宝系ファンドの資金規模が1兆8602億元(約30兆円)に上り、四大国有銀行の一角である中国銀行の個人の普通預金、1兆7986億元(17年末)を超えた。IT企業が国有銀行など既存の領域を脅かし始めると、中国政府はIT企業の金融事業に対して徐々に規制を強め、急成長していたネットを媒介とする小口融資に網をかけた。さらにアリペイやウィーチャットペイに銀行と同じように準備預金を中国人民銀行(中央銀行)へ積むことを義務付けた。

・それでも余額宝系ファンドの規模は20年6月で約2兆5400億元に膨らんだ。金融当局の力の及ばないところでIT企業の金融事業が拡大すれば金融政策は効力を失い、既存の銀行・証券業も危くなる。

・中国政府内ではIT企業の膨張に対する強硬論も台頭する。中国証券監督管理委員会の姚前・科技監管局長は12月に入り、IT企業に対し「デジタルサービス税を課すべきだ」と発言している。

アリババ集団の創業者のジャック・マー氏はIT企業の金融事業に自信を見せていた(2018年6月、香港)=ロイター

・だがIT企業の力を一気にそぐことはリスクが大きい。スマホ決済は庶民の生活インフラになっており、過度に規制すれば小売業やネット通販など実体経済が落ち込む。

・中国政府がこの状況を変えるゲームチェンジャーとして期待するのがデジタル人民元だ。

・姚前氏は中国人民銀行デジタル通貨研究所長の時代に「デジタル通貨の決済では仲介機能に依存しなくとも済む」と主張していた。

・現段階の構想では、デジタル人民元の利用者は預金口座を持つ銀行のデジタル人民元口座(デジタルウォレット)を設定し、必要な額を換えて使う。スマホに入れた銀行のアプリからデジタル人民元を相手側に直接支払うことができる。ネットを使わずにスマホを相手のスマホに近づける方法でも支払いが可能だ。アリペイのような仲介役の第三者の決済機関にお金を移す必要はない。これなら預金は銀行にとどまる。

・デジタル通貨とは異なるが、インドは第三者の決済機関を用いないスマホ決済で中国に先行した。16年に導入したUPI(統合決済インターフェース)という仕組みで銀行口座とスマホ決済を結びつけた。利用者がスマホでお店のQRコードを読み取り、支払いの操作をすると利用者の銀行口座から支払先の口座に資金が移動し、買い手と売り手の双方のアプリで結果を確認できる。スマホによるデビットカードといっても良い。

・インドでも当初は「Paytm」(ペイティーエム)というアリペイのようにあらかじめ資金を移しておくアプリがシェアを伸ばした。アントやソフトバンクが出資したインドのIT企業だ。

・ところがUPIの利用が広がるとPaytmは勢いを失った。インドではUPIを使って銀行からの資金移動を指示する、米ウォルマート傘下の「PhonePe」(フォンペ)、米グーグルの「Google Pay」(グーグルペイ)などの決済アプリが主流となった。

・中国がデジタル人民元を導入すれば決済を補助する新たなアプリも登場するだろう。直ちにアリペイとウィーチャットペイの牙城を崩すには至らないにしても、2社の寡占状況は崩れるかもしれない。

・もっともインドではPaytmの独占を阻止したものの、今度はUPIをサポートするグーグルなど米2社のアプリが寡占傾向を強めている。インド政府は単一アプリの取引を総取引件数の3割に制限する方針だ。

・通貨を巡る政府と企業の攻防は世界各地で激しさを増している。アリババ帝国にも逆風が吹き始めている。

中国が導入を急ぐデジタル人民元 : 机上空間

http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/23535072.html

 ※ 米ドルというもの、米国の金融力というものの本質に触れていると思われるので、見といた方がいい…。

『世界の金融は、米ドルを中心に回っています。というのは、海外へ送金したり、決済をする場合、必ずSwiftコードというISOで標準化された銀行機関コードを使用します。主に送金業務のさいに、送金元と送金先の資金を移動を確実に行う為に、現状では使用せざるを得ないシステムです。

これが良く誤解されやすいのですが、Swiftコードというのは、単に銀行機関にコードを割り当てただけではなく、資金移動を担保する信用システムも兼ねているという事です。確実に送金元から、指定された金額を出金して、送金先へ入金するという作業を、第三者的に保証するシステムも兼ねています。

その送金の過程で、どの国からどの国へ資金移動するにしても、多くの場合一度は米ドルに換金されます。そして、自国通貨から、相手の国の指定の通貨で送金されるわけです。つまり、銀行というのは、国際業務を行うに当たって、米ドルを一定の額をキープしていないと、国際決済業務が行えません。つまり、アメリカ政府から、その金融機関に対して米ドルの供給を止めれば、実質的に破綻する事になります。

送金の過程で、目に見えない通貨変換が起きるので、実は、その時の通貨為替レートによって、送金中の資金の価値が変化します。その為、送金してみないと、相手が現地通貨で請求している金額が正確に送れるかどうか判らないという、随分とアナログな決済方法でもあります。しかも、どこの銀行を送金の過程で経由するかも、送金した時々で変わるもので、固定されていません。

米ドルが基軸通貨である為に、事実上、世界の金融業界は、どこの国であろうと、アメリカ政府の管理下にあると言っても過言ではありません。その為、どこの国の銀行であろうと、アメリカ政府の指示を無視できないのです。米中摩擦で、アメリカが台湾の人権弾圧に関係した人間の金融資産の締め付けを始めて、中国本土の銀行まで、対象者の口座の解約や、口座開設の拒否を始めたのは、銀行本体が潰れるからです。日本の銀行で、海外送金しようとすると、用途をしつこく聞かれたり、場合によっては、送金を拒否されるのは、マネーロンダリングに対するアメリカ政府の規制が厳しいからです。違反を指摘され、ペナルティーが課せられると、銀行業務の一部が死ぬ可能性が常にあります。中東あたりの銀行は、普通にこれで潰されてます。

上記の説明で判るように、手数料や実質的に到着する送金金額が、送金経路や通貨為替で変化するので、正確なところが送金してみないと判らないという、信じられないくらい原始的なシステムでもあります。手数料も複数の金融機関を経由して、その度に発生するので、とても高いものにつきます。

BitCoinを始めとする仮想通貨は、この欠点を克服する大いなる可能性を秘めた社会実験でした。送金や決済に当たって、一切、銀行の助けがいらないのです。問題は、法定通貨と違って、その価値を担保する裏付けが無い事です。つまり、皆が仮想通貨に価値があると信じないと、存在できない通貨という事です。結局のところ、普及させるに当たって、価値の吊り上げが始まり、通貨というよりは、金とかレアメタルのように、所有して価値が上がるのを待って売るという金融商品に成り下がってしまいました。

BitCoinの裏付けは、ブロックチェーン技術という強力なセキュリティーシステムです。そして、何人と言えど、取引に介入できない透明性の担保です。仮想通貨で取引されている場合、アメリカ政府といえど、例えどんな非合法な取引でも介入して取り締まる事は不可能です。その為、テロリストや犯罪者は、わざわざ仮想通貨で取引をしています。

さて、仮想通貨には、そのシステムの透明性自体を信用の担保にしたものと、具体的な価値の裏付けを持った、現行の法定通貨の代用になるものと2種類が存在します。BitCoinは前者ですが、中国政府が普及を進めているデシタル人民元は、後者になります。

仮想通貨は、基本的に管理者がおらず、システムが完全に公平に取引を行いますが、デシタル人民元のような仮想通貨は、価値を担保する組織が、その全てを管理する事になります。つまり、中国共産党です。それは、口座の一つ一つを完全に共産党が管理し、外部からの干渉を受け付けない通貨システムを持つ事を意味します。

これが普及すると、中国にとっては大きなメリットがあります。

・国内に対して、個人の口座を担保にして脅しや操作ができるようになる。(口座を凍結した場合、現金で持ち歩く場合以外は、経済的に標的になった個人が破産します)

・通貨を現物で発行する莫大な費用が必要なくなる。通貨の発行というのは、管理も含めて、とてもお金がかかる事です。実際、流通している通貨の量は、実際に発行を決めた通貨の総量ではなく、実需を満たす量しか発行されてません。印刷するのにも、古い通貨を回収して入れ替えるのも、大変な手間です。

・米ドルの影響を完全に排除できる。相手がデジタル人民元での決済と送金を、認めたらという条件付きですが、海外送金や国際決済で、米ドルの影響を完全に排除できます。

・個人の購買履歴を全て把握する事ができます。共産党が、個々人が何を買ったか監視する事が可能です。その結果として、反革命分子として理由を付けて逮捕もできるでしょう。また、特定の口座を決済不能にする事で、買えるものと買えないものを共産党が管理する事が可能です。

・莫大な金額になると言われている官僚の裏金や資金洗浄の監視。現在、中国共産党の幹部が所持している裏金は、総額で莫大な金額になると言われています。もし、このお金が、何かのパニックで、表に出てきた場合、それだけでインフレになると言われているくらいです。これを、防ぐ事ができます。不正蓄財や、資金の海外流出をシャットアウトできます。

中国共産党が国内向けにデジタル人民元を普及させるのは、独裁国家なので簡単ですが、対外取引となると、かなり限られます。相手国の経済を既に人民元が握っていて、無理やりデジタル人民元での決済を認めさせるか、ロシアなどアメリカを共通の敵としている国との間に限って、取引に利用するしかないでしょう。

それは、仮想通貨の担保になっている人民元自体が、為替操作や政治的な影響を受ける不安定な通貨だからです。つまり、法定通貨の中でも、信用が無い方に入ります。なので、いくら便利だからといっても、それ以外の国が敢えて導入しないでしょうし、アメリカが黙っていないでしょう。

しかし、既に中国国内では、総数4億人程度になる、いくつかの都市で、デジタル人民元の導入を進める計画をたてています。しかし、執行部が宣言しているように、米ドルに挑戦する意図は無いようです。国内だけの流通でも、十分な見返りがあります。

以上の理由から、フェィスブックが立ち上げようとしたLibraなどの、民間主体の仮想通貨が、国家に潰されるわけです。一部の仮想通貨が活発に取引されているのも、法定通貨の取引に比べれば、実需がオモチャ程度の規模しかないからです。つまり、お目溢しされているだけです。』