半導体供給網、日米など構築 基本原則で閣僚合意

半導体供給網、日米など構築 基本原則で閣僚合意
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA050CG0V00C22A5000000/

『【ワシントン=加藤晶也】訪米中の萩生田光一経済産業相は4日、レモンド商務長官との会談で、日米を含めた同志国・地域で半導体の供給網(サプライチェーン)構築を進めるとの基本原則で合意した。

基本原則はオープンな市場、透明性、自由貿易を基本として「日米および同志国・地域でサプライチェーンの強靱(きょうじん)性を強化するという目的を共有」すると明記した。

半導体不足が自動車など多様な産業の操業に影響したことを受け、緊急時に両国間で協調することも盛り込んだ。

半導体の製造能力や研究開発の強化、人材育成などでの連携も打ち出した。研究開発では日米で回路線幅2ナノ(ナノは10億分の1)メートルより進んだ先端分野での協力を想定している。

グランホルム・エネルギー長官との会談では、脱炭素やエネルギー安全保障について両国間で協議する枠組み「日米クリーンエネルギー・エネルギーセキュリティ・イニシアチブ」の設置で合意した。再生可能エネルギーや原子力などに関してタスクフォースを設け、分野ごとに目標や工程表を共同で作成する想定だ。

ロシアからのエネルギー依存度の低減についても議論し、萩生田氏が米国の液化天然ガス(LNG)の増産を要請した。萩生田氏は会談後の記者会見で、「日本企業による米国のLNGプロジェクトへの投資に公的融資を付けるなどして働きかけたい」と述べた。』

グローバル化の終わり サプライチェーン見直し加速

グローバル化の終わり サプライチェーン見直し加速
Global Economics Trends 編集委員 太田康夫
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD061HY0W2A400C2000000/

 ※ 『ウクライナ紛争を受けて、サプライチェーン(供給網)の混乱に拍車がかかっている。米国など主要7カ国(G7)とロシアによる制裁の応酬で、ロシアやウクライナからのエネルギー、農産物、半導体などの供給のほか、黒海やシベリア上空の物流に支障が出ている。また、米国のバイデン大統領が紛争を民主主義と専制主義の戦いと位置付けたため、欧米企業が西側民主主義と距離を置く国の供給拠点を見直そうとしている。中長期的に新興国の安価な労働力や資源の有効活用がしにくくなるため、冷戦後のグローバリゼーションは終わったとの指摘も出ている。』…。

 ※ 『「過去40年以上にわたるジャストインタイムの在庫とグローバルな製造への移行は、消費者、企業、政府に利益をもたらしたが、パンデミック(世界的大流行)で新たな課題が生じた。供給側で都市封鎖(ロックダウン)により生産現場が閉鎖され、需要側で消費者が耐久消費財への支出を増やした。企業は生産に必要な中間財や原材料を確保できず、サプライチェーンが混乱した」』…。

 ※ 『米国などはロシアが一方的に軍事侵攻したとして経済制裁を実施したため、ロシアは欧米が主導する国際経済から切り離され、制裁対象のロシアや戦場となっているウクライナを取り込んだサプライチェーンが機能しにくくなっている。』…。

 ※ 『最も懸念されているのはエネルギーで、とりわけロシア依存が高い欧州への影響が大きい。』…。

 ※ 『「ロシアの石油供給不足を解消できなければ、石油の過剰需要をなくすために、石油の価格を長期間大幅に上昇させる必要がある」と指摘している。影響として、欧州が経済活動を維持するため化石燃料依存を減らす計画一時停止、サプライチェーンの混乱によるインフレ圧力継続世界的な景気後退の3つを挙げている。』…。

 ※ 『食品の供給網にも暗い影を落としている。ロシア、ウクライナともに小麦の主要な輸出国であるためで、この面では小麦輸入の6割以上をロシアに依存するエジプトやスーダンなどアフリカが深刻だ。』…。

 ※ 『食品への不安を増幅しているのが、肥料の問題だ。』…。

  『ロシアが窒素肥料で世界1位、カリウム肥料で2位、リン肥料で3位の輸出国であることを明らかにしている。肥料の供給不足が起きれば、肥料価格が上がり、世界中の農産物価格に響きかねない。』…。

 ※ 『IT(情報技術)への影響も小さくない。』…。
 
 ※ 『世界的に半導体不足が鮮明になっているが、半導体のチップ設計作業時に使うレーザーの動力源であるネオンガスの大手輸出企業はウクライナにある。また、センサーやメモリーの製造に使用されるパラジウムは、ロシアが世界生産の37%を占めている。』…。

 『『ITソフトウエアの開発・保守はウクライナの有力産業で、国内総生産(GDP)の4%を占めている。ソフトウエアエンジニアリングの米EPAMは1万4000人のウクライナ人の従業員を抱えており、一時的にビジネスに影響が出るのは避けられそうにない。』…。

 ※ 『物流への打撃も大きい。』…。

 ※ 『「ロシアの港の回避と空域の相互閉鎖は、新たな非効率性と航空貨物容量の減少につながる。継続的なサプライチェーンのトラブルとインフレと輸送コストの上昇は、貿易に下振れリスクをもたらす」』…。

 『「ウクライナとロシアの緊張の高まりは、航海スケジュールを混乱させ、積み替え港間の貨物の迂回を引き起こし、サプライチェーンの問題を悪化させる可能性がある。港や駅など重要なインフラを標的としたサイバー攻撃のリスクは、グローバルなサプライチェーンにさらなる逆風をもたらす可能性がある」』…。

 ※ 『コロナ禍による混乱だけなら、感染が収束すれば正常化が期待できたが、バイデン大統領が紛争を民主主義絡める姿勢を鮮明にしていることで、企業は中長期的なサプライチェーンの再構築圧力にさらされている。欧州の企業関係者によると、ロシアに隣接し、反ロシア的な姿勢をとっている国は敬遠される可能性があるほか、開発独裁色が強い新興国への供給網展開は再点検を迫られることになる。』…。

 『「ウクライナ戦争が欧州の製造工程に大きな影響を与えたことで、グローバルサプライチェーンに関連するリスクが浮き彫りになった。欧州が国内製造業を強化する可能性がある。企業はサプライチェーンのストレステストを行い、リスクに対する耐性を高める戦略をとる必要がある」』…。

 『「米企業はサプライチェーンのレジリエンス(回復力)の強化に動いている。対応策として、海外から米国への生産回帰(リショアリング)、サプライチェーンの多様化、在庫を過剰に積むことがある。今のところ、リショアリングは限られているが、市場はいずれこの方向に進むと期待しているようだ」』…。

 ※ 『効率的なサプライチェーンが重要な要素だったグローバリゼーション終わったではないかとの見方が出ている。』…。

 『「戦争が平和的に解決され、ロシアに対する制裁が撤回されたとしても、外国企業はこれまでと同じようには投資しないだろう」と、企業行動の変化に言及している。そのうえで「ウクライナでの戦争とロシアに対する西側の制裁が世界経済を(少なくとも)2つの部分に分割するだろう。経済貿易地政学的なレンズを通して認識されるようになると、効率や持続可能性よりも、安全と防衛が優先される可能性がある」』…。

 『「(制裁で)新しい鉄のカーテンが引かれ、それはグローバリゼーションの後退になる。グローバル化を支えてきた国際決済網の国際銀行間通信協会(SWIFT)は、今日、正しいか間違っているかはともかく、政治的罰の手段として使われている。(中略)これはウクライナについての単なる戦争ではなく、グローバリゼーションに対する世界的な闘争だ」』…。

 ※ 『「クレムリンは、西洋の基準に基づく統一という形でのグローバリゼーションを、国民のアイデンティティー固有の文化に対する脅威と見なしている。グローバリゼーションは一般的に前向きな現象だが、それは全世界西洋化と同等であってはならない。ロシアはBRICSの他の諸国や、エジプト、イラン、サウジアラビア、トルコなどの非西欧の国々と協力している」と強調している。実際、ロシアはウクライナ侵攻後に、インドのガス会社に石油を売っているほか、イランとはSWIFTを使わない決済を検討している。』…。

『ウクライナ紛争を受けて、サプライチェーン(供給網)の混乱に拍車がかかっている。米国など主要7カ国(G7)とロシアによる制裁の応酬で、ロシアやウクライナからのエネルギー、農産物、半導体などの供給のほか、黒海やシベリア上空の物流に支障が出ている。また、米国のバイデン大統領が紛争を民主主義と専制主義の戦いと位置付けたため、欧米企業が西側民主主義距離を置く国の供給拠点を見直そうとしている。中長期的に新興国の安価な労働力や資源の有効活用がしにくくなるため、冷戦後グローバリゼーション終わったとの指摘も出ている。

ウクライナ紛争を受けて、サプライチェーン混乱への懸念が高まっている(米ロサンゼルス、2021年10月)=AP

米中摩擦・コロナ、そしてウクライナ紛争

グローバルなサプライチェーンは、米中の貿易摩擦や新型コロナウイルスの感染拡大で混乱した。米大手金融機関、シティグループのリポート「グローバルサプライチェーン、通常に戻る複雑な道」(GLOBAL SUPPLY CHAINS: The Complicated Road Back to “Normal”)で、筆者のネイサン・シーツ氏らは「過去40年以上にわたるジャストインタイムの在庫とグローバルな製造への移行は、消費者、企業、政府に利益をもたらしたが、パンデミック(世界的大流行)で新たな課題が生じた。供給側で都市封鎖(ロックダウン)により生産現場が閉鎖され、需要側で消費者が耐久消費財への支出を増やした。企業は生産に必要な中間財や原材料を確保できず、サプライチェーンが混乱した」と指摘していた。

この混乱に、拍車をかけたのがウクライナ紛争だ。米国などはロシアが一方的に軍事侵攻したとして経済制裁を実施したため、ロシアは欧米が主導する国際経済から切り離され、制裁対象のロシアや戦場となっているウクライナを取り込んだサプライチェーンが機能しにくくなっている。

石油供給ショック 濃縮ウラン最大手もロシアに

最も懸念されているのはエネルギーで、とりわけロシア依存が高い欧州への影響が大きい。ロシアは世界の天然ガスの約17%、石油の約12%を生産しているほか、原子力発電に必要な濃縮ウランの業界ではロシアの国営原子力企業ロスアトム傘下のトベルフュエルが世界シェア約4割の最大手だ。

ロシアへの依存度が高い欧州のエネルギー調達は特に懸念されている(ロシア・サハリン、2021年10月)=AP

米ダラス連銀が公表したリポート「2022年のロシアの石油供給ショック」(The Russian Oil Supply Shock of 2022)で、筆者のルッツ・キリアン氏らは「ロシアの石油供給不足を解消できなければ、石油の過剰需要をなくすために、石油の価格長期間大幅に上昇させる必要がある」と指摘している。影響として、欧州が経済活動を維持するため化石燃料依存を減らす計画の一時停止、サプライチェーンの混乱によるインフレ圧力継続、世界的な景気後退の3つを挙げている。

アフリカを直撃した食料ショック

食品の供給網にも暗い影を落としている。ロシア、ウクライナともに小麦の主要な輸出国であるためで、この面では小麦輸入の6割以上をロシアに依存するエジプトやスーダンなどアフリカが深刻だ。

国連貿易開発会議(UNCTAD)はリポート「ウクライナ戦争の貿易と開発への影響」(Ukraine war’s impact on trade and development)で「ウクライナとロシアは農産食品市場の世界的プレーヤーで、ひまわり油種子の世界貿易の53%、小麦の27%を占めている。25ものアフリカ諸国が、両国から小麦の3分の1以上を輸入している」と懸念している。

食品への不安を増幅しているのが、肥料の問題だ。国連食糧農業機関(FAO)は情報ノート(The importance of Ukraine and the Russian Federation for global agricultural markets and the risks associated with the current conflict)で、ロシアが窒素肥料で世界1位、カリウム肥料で2位、リン肥料で3位の輸出国であることを明らかにしている。肥料の供給不足が起きれば、肥料価格が上がり、世界中の農産物価格に響きかねない。

これに関連して、米国は3月24日に対ロシア制裁で対象個人を拡大する制裁強化を発表する一方、第三者への意図しない結果を最小限に抑えるためとして肥料・有機肥料についての輸入制限を事実上、解除している(Russian Harmful Foreign Activities Sanctions Regulations 31 CFR part 587)。

半導体不足に拍車も ネオンガス最大手はウクライナに

IT(情報技術)への影響も小さくない。世界的に半導体不足が鮮明になっているが、半導体のチップ設計作業時に使うレーザーの動力源であるネオンガスの大手輸出企業はウクライナにある。また、センサーやメモリーの製造に使用されるパラジウムは、ロシアが世界生産の37%を占めている。

センサーやメモリーの製造に使用されるパラジウム生産では、ロシアが高いシェアを占める=ロイター

米国に本部がある非営利の供給管理組織、サプライマネジメント協会(ISM)はブログの記事(Semiconductor Concerns Rise Amid Ukraine-Russia Conflict)の中で、ISMの役員であるジェフリー・ウィンセル氏の「ウクライナで起きていることが、多様化されていない企業の半導体サプライチェーンをさらに複雑にする可能性がある」との指摘を紹介している。

またITソフトウエア開発・保守はウクライナの有力産業で、国内総生産(GDP)の4%を占めている。ソフトウエアエンジニアリングの米EPAMは1万4000人のウクライナ人の従業員を抱えており、一時的にビジネスに影響が出るのは避けられそうにない。

ウクライナには小規模なIT関連スタートアップ企業も多く、同国のIT人材を活用してサービスを提供する欧米企業への影響が広がる恐れもある。

物流に迂回コストの重荷

物流への打撃も大きい。オランダの大手金融機関、INGのリポート「サプライチェーンの形を変え、世界貿易を打ちのめすロシアとウクライナの危機」(Russia-Ukraine crisis to reshape supply chains, flatten world trade)は「ロシアの港の回避と空域の相互閉鎖は、新たな非効率性と航空貨物容量の減少につながる。継続的なサプライチェーンのトラブルとインフレと輸送コストの上昇は、貿易に下振れリスクをもたらす」と指摘している。

また米金融大手、JPモルガンのリポート「コンテナ輸送の洞察+中国供給の混乱」のなかで、筆者のカレン・リー氏らは「ウクライナとロシアの緊張の高まりは、航海スケジュールを混乱させ、積み替え港間の貨物の迂回を引き起こし、サプライチェーンの問題を悪化させる可能性がある。港や駅など重要なインフラを標的としたサイバー攻撃のリスクは、グローバルなサプライチェーンにさらなる逆風をもたらす可能性がある」と分析している。
企業が戦略見直し、国内生産回帰や在庫積み増し

コロナ禍による混乱だけなら、感染が収束すれば正常化が期待できたが、バイデン大統領が紛争を民主主義絡める姿勢を鮮明にしていることで、企業は中長期的なサプライチェーンの再構築圧力にさらされている。欧州の企業関係者によると、ロシアに隣接し、反ロシア的な姿勢をとっている国は敬遠される可能性があるほか、開発独裁色が強い新興国への供給網展開は再点検を迫られることになる。

ロシアのウクライナ侵攻は、冷戦後のグローバル化に終わりを告げるきっかけになるのか(ウクライナ・ブチャ、4月1日)=AP

米経営学誌、ハーバード・ビジネス・レビューが公表した論文「ウクライナ戦争が世界のサプライチェーンをどう混乱させているか」(How the War in Ukraine Is Further Disrupting Global Supply Chains)で、筆者の米マサチューセッツ工科大学(MIT)のデイビット・シムチ・リーバイ氏は「ウクライナ戦争が欧州の製造工程に大きな影響を与えたことで、グローバルサプライチェーンに関連するリスクが浮き彫りになった。欧州が国内製造業を強化する可能性がある。企業はサプライチェーンのストレステストを行い、リスクに対する耐性を高める戦略をとる必要がある」と指摘している。

また、米投資銀行、ゴールドマン・サックスの米国経済リポート「サプライチェーンの頑健性の強化」(Strengthening Supply Chain Resilience)で、筆者のロニー・ワーカー氏は「米企業はサプライチェーンのレジリエンス(回復力)の強化に動いている。対応策として、海外から米国への生産回帰(リショアリング)、サプライチェーンの多様化、在庫を過剰に積むことがある。今のところ、リショアリングは限られているが、市場はいずれこの方向に進むと期待しているようだ」と分析している。

世界経済は2つに分割へ

効率的なサプライチェーンが重要な要素だったグローバリゼーション終わったではないかとの見方が出ている。ベルギーにあるゲント国際ヨーロッパ研究所が公表した論文「私たちが知っているグローバリゼーションの終わり」(The End of Globalisation As We Know It)のなかで、筆者のフェルディ・デ・ビル氏は「戦争が平和的に解決され、ロシアに対する制裁が撤回されたとしても、外国企業はこれまでと同じようには投資しないだろう」と、企業行動の変化に言及している。そのうえで「ウクライナでの戦争とロシアに対する西側の制裁が世界経済を(少なくとも)2つの部分に分割するだろう。経済貿易地政学的なレンズを通して認識されるようになると、効率や持続可能性よりも、安全と防衛が優先される可能性がある」と指摘している。

また、投資情報サービス、アジア・ブリーフィングの創設者であるクリス・デボンシャー・エリス氏はリポート「2022年、グローバリゼーションの終わり」(2022: The End Of Globalization)で「(制裁で)新しい鉄のカーテンが引かれ、それはグローバリゼーションの後退になる。グローバル化を支えてきた国際決済網の国際銀行間通信協会(SWIFT)は、今日、正しいか間違っているかはともかく、政治的罰の手段として使われている。(中略)これはウクライナについての単なる戦争ではなく、グローバリゼーションに対する世界的な闘争だ」と論評している。

ロシアのシンクタンク、カーネギー財団モスクワセンターのドミトリー・トレーニン氏は論文「ロシア、グローバルシステムでの卓越性を求めて」(Russia: Looking for Prominence in the Global System)のなかで「クレムリンは、西洋の基準に基づく統一という形でのグローバリゼーションを、国民のアイデンティティー固有の文化に対する脅威と見なしている。グローバリゼーションは一般的に前向きな現象だが、それは全世界西洋化と同等であってはならない。ロシアはBRICSの他の諸国や、エジプト、イラン、サウジアラビア、トルコなどの非西欧の国々と協力している」と強調している。実際、ロシアはウクライナ侵攻後に、インドのガス会社に石油を売っているほか、イランとはSWIFTを使わない決済を検討している。

クリックすると「Global Economics Trends」へGlobal Economics Trends
https://www.nikkei.com/opinion/global-economics-trends/

【記事中の参照URL】
■GLOBAL SUPPLY CHAINS: The Complicated Road Back to “Normal”(https://marketinsights.citi.com/files/GPS-The-Complicated-Road-Back-to-Normal.pdf)

■The Russian Oil Supply Shock of 2022(https://www.dallasfed.org/research/economics/2022/0322)

■Ukraine war’s impact on trade and development(https://unctad.org/news/ukraine-wars-impact-trade-and-development)

■The importance of Ukraine and the Russian Federation for global agricultural markets and the risks associated with the current conflict(https://www.fao.org/3/cb9236en/cb9236en.pdf)

■Russian Harmful Foreign Activities Sanctions Regulations 31 CFR part 587(https://home.treasury.gov/system/files/126/russia_gl6a.pdf)

■Semiconductor Concerns Rise Amid Ukraine-Russia Conflict(https://www.ismworld.org/supply-management-news-and-reports/news-publications/inside-supply-management-magazine/blog/2022/2022-03/semiconductor-concerns-rise-amid-ukraine-russia-conflict/)

■Russia-Ukraine crisis to reshape supply chains, flatten world trade(https://think.ing.com/articles/russia-ukraine-crisis-to-disrupt-supply-chains-flatten-world-trade/)

■How the War in Ukraine Is Further Disrupting Global Supply Chains(https://hbr.org/2022/03/how-the-war-in-ukraine-is-further-disrupting-global-supply-chains)
■The End of Globalisation As We Know It(https://www.ugent.be/ps/politiekewetenschappen/gies/en/gies_papers/2022-ukraine/the-end-of-globalisation-as-we-know-it)

■2022: The End Of Globalization(https://www.asiabriefing.com/news/2022/02/2022-the-end-of-globalization/)

■Russia: Looking for Prominence in the Global System(https://carnegiemoscow.org/2022/02/17/russia-looking-for-prominence-in-global-system-pub-86386)

米大統領、インフレは今後「鈍化」 39年ぶり上昇率で

米大統領、インフレは今後「鈍化」 39年ぶり上昇率で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1100O0R11C21A2000000/

『【ワシントン=大越匡洋】バイデン米大統領は10日、11月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比の上昇率が約39年ぶりの高水準に達したことを受けて声明を発表し「物価やコストを下げなくてはならない。政権の最大の目標だ」と強調した。統計集計後にエネルギー価格が下がったとして「物価上昇は鈍化している」と訴えた。

バイデン氏は声明で「11月にデータが収集された後の数週間の動きを見ると、我々が望むほど急速ではないが、物価やコストの上昇は鈍化している」と指摘し、ガソリン価格が足元で落ち着き始めたことなどに触れた。物不足による価格上昇の原因となっている「供給網(サプライチェーン)上の課題は進展がみられる」と述べた。

11月のCPIは前年同月比の上昇率が6.8%と、1982年6月(7.1%)以来の高さとなった。

【関連記事】米消費者物価11月6.8%上昇 39年ぶり水準 』

米、中国の人権侵害阻止へ輸出管理枠組み 日欧と協力

米、中国の人権侵害阻止へ輸出管理枠組み 日欧と協力
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0303V0T01C21A2000000/

 ※ 対中国のCOCOMだな…。

 ※ しかし、西側の「生産体制」「サプライチェーン」に、アメーバのように組み込まれてしまっているんで、その「摘出」は難しい…。

 ※ 必ず、「協定破り」「抜け駆け」の問題は起こる…。「正直者が馬鹿を見る」結果になりがちだ…。

 ※ それを「制裁」すれば、今度は、「味方陣営の離反」を招く…。

 ※ みんな、「ご意向」が怖いから、表立っては「従うフリ」するが、裏では背く…。「面従腹背」というヤツになりがちだ…。

 ※ そうすると、「陣営」は疑心暗鬼になり、味方の結束もへったくれも無くなる…。
 ※ 利害関係が、完全には一致しないから、結束は瓦解し、有名無実となる…。

 ※ 特に、最前線に置かれている我が国と、遠く離れた欧州では、切実さが全く違うだろう…。

『【ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権はカメラなど監視技術の輸出管理で多国間の枠組みを立ち上げる。日本や欧州など民主主義を掲げる国・地域に参加を呼びかける。中国やロシアなど強権国家の人権侵害に監視技術が悪用されるのを防ぐ。日本は難しい対応を迫られる。

米政府高官によると、バイデン大統領が9~10日にオンライン形式で開く「民主主義サミット」で新たな枠組みの発足を発表する。

「輸出管理・人権イニシアチブ」と題した枠組みでは、監視技術が強権国家で広まるのを防ぐ輸出規制を検討する。監視カメラや顔認証、スマホから情報を抜き取るスパイウエアなどが対象だ。有志国の政府間による非公式協議を始める。

米国は中国によるウイグル族弾圧を問題視してきた。米国製の半導体などが中国の監視システムに使われないよう、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)などに禁輸措置を課した。スパイウエアなどサイバー関連製品を中国やロシアに出荷する場合は許可制にする。

こうした人権に基づく輸出管理を米国単独ではなく、有志国で協調して効力を高めるのが枠組みの狙いだ。輸出を禁じる際の基準を「行動規範」などの形で明示する。これをもとに参加国は国内法に基づいて規制をかける。

これまでも輸出管理の多国間枠組みはあるが、軍事転用の阻止が主眼にある。新たな枠組みは人権侵害の阻止をめざす初めての枠組みになる。

米政府高官は、軍事の輸出管理に関する既存の枠組み「ワッセナー・アレンジメント(WA)」からの参加を見込む。WAには日本など42カ国が加わる。

米国が主要な参加国として期待する日本は難しい立場に置かれる。米欧と法体系が異なる日本の輸出管理は人権侵害の阻止を目的にしていない。米欧が人権対応で足並みをそろえる中で、日本の動きが遅ければ批判を浴びる可能性もある。

日本には顔認証など高度な監視技術を持つ企業が多い。人権侵害への加担が疑われる取引を控えるなど、各社の自主的な対応にとどまる。日本でも「国が人権を踏まえた輸出管理を実施すべきだ」との指摘が増えている。

米国の新たな枠組みには課題も多い。中国への強硬姿勢では各国で温度差がある。規制を厳しくすれば自国企業の売り上げに響くほか、対象国から報復される恐れもある。米国に同調する動きがどこまで広がるかは見通せない。

米国が懸念するのは中国国内の人権侵害に限らない。中国がアフリカなどの強権国家に監視技術を輸出し、反体制派やジャーナリストへの弾圧を手助けしているとみる。民主主義サミットに招待しなかったロシアにも厳しい視線を向ける。

監視技術は治安の維持に役立つが、使い方次第では人権侵害にもつながる。適切な管理は民主主義国家の大きな課題だ。

米商務省は11月、スパイウエアを手掛けるイスラエル企業のNSOグループに禁輸措置を課した。同社の「ペガサス」が各国の活動家やジャーナリストのスマホに埋め込まれ、個人情報を抜き取られたと問題視する。』

強制労働排除の声明「大きな成果」

強制労働排除の声明「大きな成果」 政府
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021102500464&g=pol

『磯崎仁彦官房副長官は25日の記者会見で、先進7カ国(G7)貿易相会合が中国を念頭にサプライチェーン(供給網)から強制労働を排除するとの共同声明を採択したことに関し、「G7として強制労働に特化した共同声明を初めて取りまとめたことは非常に大きな成果だ」と歓迎した。 』

IT・電子部品、進む中国依存

IT・電子部品、進む中国依存 15品目でシェア3割超
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC13BY10T10C21A7000000/

『世界のIT(情報技術)・電子部品で中国依存が一段と強まっている。日本経済新聞が主要な製品・サービスの市場シェアを調べたところ、中国企業が3割超のシェアを占めた品目は液晶パネルや電池部材など15に上った。米政権が先端製品の自国生産強化を打ち出すなどしているが、中国に頼らない供給網構築の難しさが浮き彫りになった。

【関連記事】世界シェア、日本勢首位は7品目どまり
世界の経済活動で重要な最終製品やサービス、中核部品、材料の計70品目を対象に、2020年の「主要商品・サービスシェア調査」を実施した。脱炭素の流れで需要が伸びる太陽光パネルや車載電池などの環境分野や、クラウドサービスなど企業の業務革新につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)関連などが含まれる。

新型コロナウイルスの感染拡大に加え、米中の経済安全保障を巡る対立が激しくなり、世界経済の分断の動きが広がる。米国は政府調達で米国製の原材料などの使用を増やすよう促すほか、半導体などの自国生産の拡大に乗り出している。日本も半導体などの供給網強化を進める。

だが、調査結果からは重要製品で中国企業に大きく依存する姿が浮かび上がる。中国勢が3割以上のシェアを占めるのはスマートスピーカーやスマートフォン、監視カメラ、パソコン、家庭用エアコン、洗濯機など15品目。そのうち13品目で中国企業がシェア首位だ。
太陽光パネルはロンジソーラー、中大型トラックは中国第一汽車集団が20年に首位になった。IT製品に使われる中小型液晶パネルと大型液晶パネルはいずれも京東方科技集団(BOE)が首位だ。電気自動車の基幹部品の車載電池では寧徳時代新能源科技が韓国LG化学の猛追をかわした。

15年に日本勢が8割のシェアを占めたリチウムイオン電池向け絶縁体も上海エナジーが22.3%で首位。旭化成は14.5%にとどまる。

高速通信規格「5G」の通信網整備に不可欠な携帯基地局では華為技術(ファーウェイ)がシェア首位だ。米国が強い警戒感を示し、同盟国で調達見直しの動きが広がるが、シェアは4割近くに伸びた。中国ハイテク企業は部品調達や欧米での売り込みが難しくなるとの見方もあったが、影響は軽微だった。

米国勢はサーバーやルーターといったITの主要インフラなど24品目で首位だった。一方、日本勢の首位は7品目にとどまる。複写機・複合機やデジタルカメラなど市場が縮小傾向の品目が目立つ。成長分野での顧客獲得で後手に回り、産業の新陳代謝が進まない。

デロイトトーマツグループの岡野敬介パートナーは重要製品の調達が一部の国に依存することについて「事故や災害、外交問題による調達リスクが高く価格交渉などでも立場が弱くなる」と警鐘を鳴らす。重要部材の争奪戦は激しく、足元でも半導体不足でホンダが一部工場の稼働を止めている。「日本企業は不測の事態を想定したサプライチェーンを作り上げる必要がある」と指摘する。

【関連記事】
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米、ウイグル取引に警告 国務省「違法の恐れ」

米、ウイグル取引に警告 国務省「違法の恐れ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13EIJ0T10C21A7000000/

『【ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権は13日、中国の新疆ウイグル自治区にサプライチェーン(供給網)を抱える企業に対して「米国の法律に違反する高いリスクを冒す可能性がある」と警告する文書を発表した。強制労働など中国政府の人権侵害に関わる事態を指摘した。

国務省など6省庁が共同で、新疆に関する企業向けの注意文書を出した。中国のウイグル族への弾圧が激しくなっていることを踏まえ、トランプ前政権が2020年7月に出した文書を更新した。

人権侵害に加担する中国の企業・団体と関わる可能性があるとして、企業に注意するよう求めた。ウイグル族の監視技術を扱う中国企業への投資や合弁会社の設立、研究協力、強制労働でつくられた製品の調達などの事例を挙げた。

綿製品や太陽電池にとどまらず、携帯電話やおもちゃなど様々な産業で強制労働の疑いがあるとして幅広い業界の企業に警告した。

米国はウイグル族の弾圧に関わる中国企業や団体に様々な制裁を科している。綿製品や太陽電池部材の輸入を禁じたり、米国製品の輸出を禁じたりしている。こうした制裁を列挙して、法令に違反するリスクを取り上げた。

問題のある中国企業と直接取引するだけではなく、「間接的」に関わることでも法令に違反するリスクがあるとし、取引内容を事前に厳しく審査するよう企業に促した。法令違反に加え「評判を落とすリスクに直面する可能性がある」とも説明した。

トランプ前政権は1月、ファーストリテイリングが運営する「ユニクロ」のシャツの輸入を差し止めた。バイデン政権もウイグル問題を巡って中国企業に禁輸措置などを相次いで科している。日本企業も注意文書をもとに対応の強化を迫られる。

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菅野幹雄
日本経済新聞社 ワシントン支局長・本社コメンテーター

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ひとこと解説 36ページに及ぶ文書は冒頭で「説明だけを目的としており、法的な効力は持たない」と断っているものの、6省庁の連名による「警告」は米国はもちろん世界の企業にとって新疆ウイグル自治区との関わりを断つよう促す重い圧力になりそうです。法律違反に加えて「評判低下リスク」にも言及しており、「人権」よりビジネスを優先しようとする企業への脅しに近い内容です。

新疆ウイグル自治区での強制労働や人権侵害の有無を巡り、米国をはじめ民主主義体制の諸国と中国側の見解は真っ向から対立しています。今回の警告が摩擦に一段と拍車をかけることは間違いないでしょう。

2021年7月14日 7:43いいね
11 』

半導体「台湾依存は危険だ」 米中対立で顕在化

半導体「台湾依存は危険だ」 米中対立で顕在化
半導体ショック1
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0892D0Y1A300C2000000/

『3月5日午前、台湾北部・桃園市。新型コロナウイルス対策で厳格な体制が敷かれた空港に、プライベートジェット機が滑り込んできた。降り立ったのは米パソコン大手HPの最高経営責任者(CEO)、エンリケ・ロレス。2週間の隔離義務を免除する特例を受けたお忍び訪問だった。

「供給を急いでいただきたい」。最低限の検査だけを済ませたロレスは半導体企業の幹部らと次々に会い、直談判を繰り返した。滞在はわずか数時間。半導…

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半導体不足への危機感が表れていた。

「9月以降、華為技術(ファーウェイ)との取引を認めない」。昨年5月、トランプ米政権の決定が世界のモノの流れを大きく変えた。ファーウェイはスマートフォンのシェアで世界首位を争っていた。制裁で最も響くのが、台湾積体電路製造(TSMC)が造る最先端の半導体だった。

ファーウェイは「あらん限りの金と力でTSMCから半導体を確保して在庫を積み増し、9月に備えた」(関係者)。こうした無理が世界の半導体の需給バランスを次第に崩していく。

ファーウェイ向けの新たな米制裁が始まった直後の9月25日。今度は米商務副次官補の名前で2ページにわたる文書が、米半導体各社に突然届いた。

「中国SMICとの取引は今後、容認できないリスクをもたらすかもしれない」。制裁の次の標的が中国最大の半導体受託製造会社、中芯国際集成電路製造(SMIC)であることを示唆するものだった。

「政府は本気だ」。これを境に、米クアルコムなど米大手の半導体幹部らは続々と台湾入りを果たす。有能な半導体企業が集積する台湾。直談判で半導体を確保するのが狙いだった。こうして半導体生産は台湾に集中。世界は本格的な半導体不足の混乱に突き進む。
米国は台湾にあまりにも半導体で依存することを警戒するが、手立てを打てないでいる=ロイター

年明けに米フォード・モーターが最大で2割の減産見通しを発表。ゼネラル・モーターズ(GM)も最大20億ドル(約2200億円)利益が下がると公表した。日米独など各国政府もたまらず、台湾に増産を求める異例の展開をみせる。

それでも状況は変わらない。2月18日、たまりかねたかのような書簡が米ホワイトハウスに届く。「事態は緊急を要する。いまが行動のときです」。差出人は17にも上る米業界団体。不満は限界まで高まっていた。

6日後の2月24日。大統領のバイデンはホワイトハウスで、親指大の半導体チップをつまんでカメラに向けた。「これが自動車の生産を遅らせ、米国の労働者に時短を迫ったのです」

精いっぱいの姿勢を見せたバイデンはこの日、半導体の供給網の脆弱性を再点検し、100日間で見直すよう大統領令に署名。誘致したTSMCの米新工場向けなど、約4兆円の支援を検討する方針も明らかにした。

そんな米国が今、気になって仕方がない企業が台湾以外にもある。大統領令の直前、大統領補佐官(国家安全保障担当)のジェイク・サリバンはオランダ政府の安保顧問に電話をかけた。会談後の声明では「緊密な連携の確認をした」だけとはぐらかしたが「半導体装置メーカーASMLの件だった」。ある米政府関係者はそう明かす。

世界の半導体業界は今、台湾のTSMCとオランダASMLが飛び抜けた技術力を持つ。「この両社を甘く見て、この数年で大きな差をつけられたのがインテルであり米国だ。もう、どうにも追いつけないレベルだ」。両社との取引が長い日系装置メーカー幹部はそう語る。

「中国が台湾に脅威を与える状況でこれ以上、半導体で台湾に依存するのは危険だ」。元グーグルCEOのエリック・シュミットが主導する米議会の諮問委員会は3月1日、こう指摘し、米国の現状に警鐘を鳴らした。

安全保障にも関わり、米中対立の焦点といえる半導体。だが、技術のリード役は米中にはなく、過度に台湾に依存する実態が攻防で顕在化した。人工知能(AI)の台頭で今後、必要な量は爆発的に増えるのに、早くも不足が露呈している。各国は将来戦略をどう描くのか。世界はその入り口でつまずき、動揺を隠し切れずにいる。(敬称略)

なぜ半導体が世界を揺らすのか。国家を超えた「知」の争奪戦を追う。

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鴻海、インドで「iPhone12」を初生産 脱中国加速

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『【台北=中村裕】台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が、米アップルの最新機種である「iPhone12」の生産をインドで予定していることが、10日分かった。中国以外では初めてとなる。中国生産の7~10%程度を移管するもよう。「世界の工場」とされた中国に大きく依存する生産体制の見直しが加速してきた。

生産は、インド南部でチェンナイを州都に持つタミルナド州の既存工場で予定する。iPhoneの旧モデルを生産して…

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iPhoneの旧モデルを生産しているが、近く最新機種の生産に踏み切る。10日、鴻海の広報責任者は「顧客の話についてはコメントを控える」とした。

アップルは現在、iPhoneの生産を鴻海のほか、和碩聯合科技(ペガトロン)、緯創資通(ウィストロン)の台湾3社に全量委託生産している。年間約2億台のうち、最も多い約6割を請け負うのが鴻海で、年間1億数千万台を生産する。大半は現在も中国生産だが、人件費の高騰や米中対立による影響の回避を狙い、アップルと協議を進め、脱中国の動きを急いでいる段階だ。

特に狙いはインドで、同国政府も米中対立が深まった昨年から、外資企業の脱中国生産の受け皿の役割が担えるように、政策整備を急いできた。特にスマホでは有力外資に対し毎年、売上高の増加分の4~6%にあたる補助金を今後5年間支払う手厚い優遇策を設けた。そのためペガトロンが昨夏、インド進出を決め、ウィストロンもインドでの生産拡大を打ち出すなど、iPhoneの生産が増える方向にある。

ベトナムでの動きも活発化する。鴻海が今年から、アップルのタブレット端末「iPad」を初めて中国以外のベトナムで生産することが明らかになり、ノートPC「MacBook(マックブック)」も同国での生産が予定される。ペガトロンも昨年3月にベトナムに進出したばかり。今後の脱中国生産の動きも、インドとベトナムの2カ国を中心に加速しそうだ。