FRB、資金供給を大幅縮小へ バイデン陣営は反発

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66523290R21C20A1000000/

『【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は20日、新型コロナウイルス対策として発動した中小企業向けの資金供給策などを、2020年末で打ち切る方針を表明した。米財務省の要請を受けたもので、米経済の危機対策が一段と縮小することになる。民主党のバイデン陣営は「極めて無責任だ」などと反発している。

FRBは20日、パウエル議長がムニューシン財務長官に宛てた書簡を公表し、一部の資金供給策の打ち切りを表明した。停止するのは(1)中小企業向けの融資(2)社債の購入(3)資産担保証券への資金供給(4)州・地方債の購入――の4つの支援策だ。12月31日が制度の期限で、FRBは財務省に延長を求めていたが、認められなかった。

FRBは3月以降、金融市場や産業界を支援するため、総額で4兆ドル(約415兆円)規模の枠を設けて資金供給してきた。コマーシャルペーパー(CP)の購入など一部の支援策は21年春まで延長するが、12月末で支援規模は2兆ドル程度まで半減する。米経済は失業給付の特例などが失効しており、財政・金融政策の両面でコロナ対策が縮小。目先の景気の不安要素となる。

資金供給を打ち切るのは、ムニューシン財務長官がFRBに必要財源の返還を要請したためだ。新型コロナ対策としての緊急資金供給は、法制度上、米財務長官の承認が必要になる。米財務省は資金供給の財源として4550億ドルをFRBに与えていたが、連邦議会が検討する追加の財政出動に転用するため、資金の返還をパウエル議長に促していた。

大統領選で当選が確実になったバイデン前副大統領(民主)の陣営は強く反発している。FRBの資金供給策が12月末で打ち切りになれば、政権が発足する21年1月20日前後の金融市場が不安定になるリスクがあるためだ。陣営幹部は声明で「米財務省の支援打ち切りは時期尚早だ」などと批判。トランプ政権とバイデン陣営との対立の火種ともなってきた。

FRBが打ち切る4つの資金供給策は、実際には利用が広がっていない。中央銀行が一般企業に資金供給する「メインストリート融資制度」は極めて異例な産業支援として注目されたが、実行額は10月末時点で39億ドルにとどまる。6000億ドルの資金枠を用意したが、融資条件が厳しく敬遠された。州地方政府の支援も16億ドルと、資金枠(5000億ドル)のごくわずかしか使われていない。

FRBの資金供給が使われないのは、市中金利が大きく低下して、企業や地方政府が市場から必要なマネーを調達できるようになったためだ。米国債に対する米社債の上乗せ金利は、コロナ危機直後に平均4%まで急上昇したが、現在は1%台前半まで低下した。株価も最高値圏にあり、市場環境はコロナ危機前よりも緩和的といえる。

もっとも、市場機能が回復したのは、FRBの巨額の資金供給策による「見せ金効果」で、投資家に安心感が広がったためだ。新型コロナの感染者数は再び急拡大しており、FRBによる安全網が薄くなれば、市場が再び動揺しやすくなる懸念もある。

ムニューシン財務長官はFRBに返還を求めた4550億ドルを、追加の財政出動に転用したい考えだ。共和党の上院トップ、マコネル院内総務も21日の声明で「未使用の資金を活用するのは全く正しい。議会は追加救済策に同資金を充てるべきだ」と表明した。ただ、上下両院は選挙後も与野党対立で混迷したままで、財政出動の議論は止まっている。トランプ政権と連邦議会が追加のコロナ対策を発動できなければ、FRBから戻る巨額の資金はそのまま宙に浮くことになる。』

コロナ相場はバブルか 「バフェットの指標」警戒域に

コロナ相場はバブルか 「バフェットの指標」警戒域に
マネーの世界 教えて高井さん
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66449730Z11C20A1I00000/

※ 今後の最大の関心事は、「いつ逃げ出したら、いいのか」「何が、逃げ出しの指標となるのか」ということだ…。

※ それを考える上で、非常に参考になった…。是非とも、一聴をオススメする…。

『米国株は史上最高値を更新し、日経平均株価も約29年ぶりの2万6000円台を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大と同時並行で進む世界株高。市場には「カネ余りが生んだバブルでは」といった声も広がる。

「バブルかどうかは、はじけてみるまで分からない」。よく知られたグリーンスパン元米連邦準備理事会(FRB)議長の言葉だ。2008年の金融危機につながった住宅バブルを生んだ「主犯格」の自己弁護のようにも響くが、これは真実だろう。今のコロナ相場がバブルか否か、答えがあるわけではない。

確かなのは、新型コロナのパンデミックが始まる前から、世界の株式市場には過熱の兆しがあったことだ。いわゆる「バフェットの指標」は15年に警戒水準の100を超えて以降、高止まりしてきた。

バフェットの指標は株式市場全体の時価総額を国内総生産(GDP、名目ベース)で割って100を掛けて計算する。株式市場と実体経済のサイズを比べるざっくりとした発想の物差しだ。理論的に適正値があるわけではないが、ITバブル時に米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が過熱のサインと指摘して以来、注目を集めてきた。

世界取引所連盟(WFE)によると19年末の加盟取引所の時価総額は合計約93兆ドル。全世界を対象としたMSCI指数はドルベースで年初来で約8%上昇しており、足元では世界の株式時価総額は100兆ドル程度に膨らんでいる。一方、国際通貨基金(IMF)の見通しでは、新型コロナの打撃で20年の世界の名目GDPは約84兆ドルと前年比4%目減りする。

この結果、バフェットの指標は120程度と金融危機前夜の07年末の116を上回り、米国の同指標は170と異例の水準に切り上がっている。

ワクチン開発のニュースに対する敏感な反応を見ても、今の株高は「コロナの後」の経済正常化を先取りする動きとみて良いだろう。IMFはコロナ禍を乗り越えた後、世界のGDPが23年に100兆ドルを超える見通しを示している。バフェットの指標に照らせば、現状の株価は3年後の世界経済の姿に見合った水準とも解釈できる。

株式相場が「ここからさらに上」を目指せばバブルに対する警戒感はより強まるだろうが、先述の通り、バブルか否か、誰にも確信は持てない。分かっているのは、マーケットはこれまでもバブルを繰り返してきたし、今後もその本質は変わらないだろうという事実だ。

今回の「教えて高井さん」の解説動画では、過去のバブルを振り返り、そこに共通するパターンと現状の比較を試みた。

経済学者ジョン・K・ガルブレイスは名著『バブルの物語』で、投機の熱狂に飲み込まれないための処方箋は「高度の懐疑主義」を保つことしかないと喝破した。未曽有の危機下の異例の株高局面だからこそ、一息入れて、歴史の教訓に目を向けるのは無駄ではないだろう。』

世界の債務残高、過去最大の277兆ドル GDP比365%

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66424980Z11C20A1MM8000/

『世界の主要金融機関が加盟する国際金融協会(IIF)は18日、2020年末の世界の債務残高が過去最大の277兆ドル(約2京9千兆円)になるとの見通しを示した。国内総生産(GDP)比では365%と、19年末から40ポイント以上拡大する。

新型コロナウイルスの感染拡大で各国政府が財政出動を進めたことが背景にある。IIFは「経済活動に重大な悪影響を与えることなく、世界経済が将来(債務問題を)解消できるかには不確実性がある」と指摘した。

20年9月末時点の世界の債務残高は1年前から8%増の272兆ドルに達し、20年に入り15兆ドル増加した。年末に向けても減速する兆しはほとんどないとしており、さらなる増加を見込む。

7~9月期時点の先進国市場の債務残高は前年同期比8%増の約196兆ドルだった。GDP比では430%を超え、19年よりも50ポイント以上増えた。新興国は同3%増の約73兆ドルで、GDP比では約250%だった。中国で企業の債務が増加したことが響いたという。

中国を除く新興国の債務残高は為替の変動などにより29兆ドルと19年末(31兆ドル)より減少したが、IIFは新興国では歳入も減少しているため債務負担が問題になるとしている。』

米欧景気の停滞再び 経済再開、コロナで相次ぎ中断

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66427910Z11C20A1MM8000/

『世界経済は再び停滞が鮮明になってきた。日米欧の実質成長率は7~9月期に急回復したが、消費などの最新データをみると勢いの鈍化が目立つ。新型コロナウイルスの感染再拡大による欧州の都市封鎖などで人の移動も大きく減少してきた。株高や企業業績の上方修正など明るい動きもあるものの、感染拡大が続けば景気の下押し圧力が高まる可能性がある。

フランスの首都パリ市内のショッピングモール。例年ならクリスマス商戦に向けてにぎわうはずのおもちゃ売り場は、立ち入り禁止のテープが貼られたまま。経済活動の再開が、コロナ再拡大で逆戻りした。

米グーグルが集計したスマートフォンの位置情報データによると、パリを含む仏首都圏の商業・娯楽施設や職場などへの人出は、15日時点でコロナ流行前の半分強だった。パリの人出は9月に8割超まで回復していた。

仏政府は感染再拡大で10月30日からレストランやバーの店内営業を禁じるロックダウン(都市封鎖)を再導入した。ピーク時に5万人を超えた新規感染者数は約3万人まで減ったが、まだ安心できない。カステックス仏首相は12日、ロックダウンを少なくともあと15日間続けると表明した。

人出の落ち込みは消費者の購買意欲も冷ます。仏の消費者心理指数は米調査会社モーニング・コンサルトが算出する日次データでみると、11月に入ってから半年ぶりの低水準となる60割れが相次ぐ。1カ月前に比べ約1割低下し、4月に記録した感染第1波の水準(57前後)に近づく。

11月2日から飲食店の営業禁止など部分的なロックダウンに踏み切ったドイツも、新規感染者が2万人前後と高止まりし、封鎖解除のメドは立たない。メルケル独首相は16日「行動制限は成功のレシピ。もっとやる必要がある」と訴えた。

米国でもニューヨーク州が13日、レストランなどの営業を午後10時までに制限した。カリフォルニア州も16日「緊急ブレーキ」を発動し、人口の94%が住む41の郡の規制を最高水準に上げた。

米国では17日、新型コロナによる新規死者数が8月の「第2波」の水準を超えた。例年、帰省者が急増する感謝祭を26日に控えて「感染爆発」再来への警戒が強まる。

回復が鈍かった消費への打撃も避けられない。米ハーバード大研究者らの非営利組織「オポチュニティー・インサイツ」は、クレジットカード利用状況などをもとにコロナ禍前後の消費動向を指数化している。これによると外食と宿泊の消費回復はコロナ禍前の7割、娯楽では5割にとどまる。外出規制などの影響を受けやすいサービス業の低迷が目立つ。

7~9月期の実質国内総生産(GDP)は年率換算した前期比で米国が33%増、ユーロ圏が61%増と急回復した。人出と消費心理の落ち込みは米欧景気が再び停滞するリスクを映す。欧州連合(EU)は5日、10~12月期のユーロ圏の実質成長率をマイナス0.1%に下方修正した。

日本は米欧に比べ経済活動の制限が緩く、15日時点の人出もコロナ禍前の85%程度と影響は限定的だ。しかし新規感染者が最多の2000人超に達しており、今後の展開次第では経済停滞を招きかねない。

春は20カ国・地域(G20)が計11兆ドル(約1140兆円)規模の財政出動で足並みをそろえたが、今回は米欧の政策対応の不透明感が強い。米国では追加財政出動が宙に浮き、EUも域内対立でコロナ禍からの復興基金の成立が遅れている。

年内の出荷開始へ希望も見え始めたワクチンが普及するまで景気の底割れを防げるか。経済再開の本格化まで「橋を架ける」(欧州中央銀行のラガルド総裁)役割が政策に問われている。

(平野麻理子、西野杏菜、ベルリン=石川潤)』

自動車、今後はソフトで稼ぐ VWが投資倍増の3.3兆円

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66355210X11C20A1TJ2000/

『世界最大手の自動車メーカー独フォルクスワーゲン(VW)が車のソフトウエアの分野に5年で270億ユーロ(約3兆3千億円)を投資する。デジタル化で先行する米電気自動車(EV)大手テスラへの対抗で、従来計画の2倍にする。背景には自動車業界が売り切りのビジネスから、ソフトで自動運転機能などを追加して収入を得る稼ぎ方に移る構造変化がある。

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「テスラを倒す」ための投資

「この計画はテスラを倒すためのものだ」。VWのヘルベルト・ディース社長は16日、2021~25年の投資計画説明会で強調した。約2時間の説明会でディース氏ら幹部は、テスラという言葉を20回以上も発した。ライバルの名指しを控える企業も多い中、異例だ。

VWはEVに年平均60億ユーロを超える巨額投資を実施。EV専用車台を使う「ID」シリーズの出足は良く、コスト面でテスラに対抗できるとの自信をのぞかせる。一方で車のデジタル化についてディース氏は「テスラは2週間ごとにクルマをアップデートするなど顧客に新しい体験を提供している。VWはそれができていない」と認める。

テスラは19年春以降に出荷した全ての新車に完全自動運転に対応可能なコンピューター「FSD」を搭載しているとしている。現在は運転手の監視のもとで高速道路を自動走行する機能などに限るが、ソフトの更新により市街地での自動運転にも対応できるという。

従来、車は販売店や整備工場で部品の交換や追加をしてきた。テスラなどは「オーバー・ジ・エア(OTA)」と呼ぶネット経由で車のソフトを更新する技術を使う。19年9月には「モデル3」などの発売済みの自社車両に無人運転で車を呼び寄せる機能を追加した。

テスラは米国で販売する全車種で「オートパイロット」と呼ぶ運転支援機能のオプション料金を従来の8千ドルから1万ドルに引き上げた。テスラはこの機能による収益の内訳を明らかにしていないが、米国では27%の購入者がオプションを選択しているとの推計もある。仮に購入者の4人に1人が選択していた場合、20年7~9月期の自動車部門の売上高の4%をソフトで稼いだ計算になる。

機能拡充に伴い今後もオプション料金を引き上げる方針。いずれはサブスクリプション(継続課金)型のサービスとして提供する考えを示している。米モルガン・スタンレーはテスラの完全自動運転機能の月額料金は100ドルを超すケースもあると予想し、10年後に同機能が生み出す粗利益は全体の30.4%を占めると予測する。

■「アルテミス」プロジェクトでEVに独自OS

こうした変化の波がVWをデジタル化への投資に走らせるが、その先陣となるのが、傘下の高級車ブランド独アウディで進めるプロジェクト「アルテミス」だ。

ギリシャ神話の「狩猟の女神」の名前の通り、目的は「テスラ・ハンター」となる旗艦EVの開発。関係者によると、このEVは独自開発の基本ソフト(OS)を搭載し、常にネットにつながって顧客との接点や自動運転機能を最新に保つという。24年に最上級車として発売し、グループの独ポルシェや英ベントレーでも展開する。

グループ横断のソフト開発組織をVW乗用車ブランドからアウディに移管した。現在10%のソフト内製率を60%に引き上げる狙いだ。これまではエンジンなどの走行性能や内外装の高級感で争ってきたが「ソフトが最大の差別化要因になる」(VW幹部)とみている。

ただ、ディース氏はハードからソフトの会社への転換について「スムーズな移行ができるか。ノーだ」とも認める。最近でも全面改良した「ゴルフ」の新型車の量産がソフトの不具合で遅れたほか、EV「ID.3」では当初予定していたネット経由での機能更新を見送らざるを得なかった。

■人材確保が課題に

人材確保も課題だ。ソフト会社の買収などで人材をかき集めるほか、本拠地のウォルフスブルクにフランスのプログラミング学校「エコール42」を誘致するという奇手も繰り出す。VWは資金提供し、優先的に卒業生を採用する考えだ。

「ソフトウエアで収益を上げるなど学べる点が多々ある」とトヨタ自動車の豊田章男社長もテスラを認める。一方で「リアルな世界では電動化フルラインアップをそろえる我々の方が選ばれるのではないか」と語り、ソフト最重視へとカジを切っているとも言えない。

テスラが自動車業界に投じたEV化とデジタル化という2つの大波。その流れを認めつつどこまで本気で追いつこうとするのか。トヨタ以上の覚悟を見せるVWだが、従業員60万人を超える巨艦だけにそのスピード感が重要となりそうだ。

■S&P500採用時で最大の時価総額
 テスラは株価が年初来で5倍近くに伸び、勢いが続いている。16日には米国の代表銘柄で構成されるS&P500種株価指数に新規採用すると、米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが発表した。16日終値ベースの時価総額は3868億ドル(約40兆4千億円)に上り、米メディアによるとS&P500に追加される銘柄としては過去最大規模となる。
 採用が決まったことから、上場投資信託(ETF)など株価指数に連動するパッシブ運用の資金が流れ込むとの期待が一段と高まった。16日の米国市場の時間外取引でテスラ株は急騰した。
 テスラが時価総額でトヨタ自動車を上回り、業界最大となったのが7月。販売台数ではトヨタとVWはそれぞれテスラの20倍ほどだが、時価総額は2社合計でもかなわない。トヨタ自動車の豊田章男社長も「株式市場での評価は完全に負けている」としている。
(フランクフルト=深尾幸生、シリコンバレー=白石武志)』

アジアが世界最大の貿易圏を形成した後、米国は取り残されている

アジアが世界最大の貿易圏を形成した後、米国は取り残されている:米国商工会議所
https://www.reuters.com/article/us-asean-summit-rcep-usa/u-s-being-left-behind-after-asia-forms-worlds-biggest-trade-bloc-u-s-chamber-idUSKBN27X03Q

『(グーグル翻訳文)
ワシントン (ロイター) – 米国商工会議所は月曜日、日曜日に15のアジア太平洋経済が世界最大の自由貿易圏を形成し、地域貿易における中国の支配的な役割を固めた後、米国が取り残されることを懸念していると述べた。

ファイル写真:ベトナムのグエン・スアン・フック首相(L)は、2002年11月15日にベトナム・ハノイで開催された第37回ASEAN首脳会議の仮想署名式で、中国の李克強首相の隣で署名する中国の中山商務大臣(R)が示す画面を見て、トラン・トゥアン・アン産業貿易大臣の隣に座っている。ロイター/カム

会議所は、米国の輸出業者、労働者、農家がアジア市場へのより大きなアクセスを必要としているとして、新しい地域包括的パートナーシップ協定(RCEP)の貿易自由化の利点を歓迎した。しかし、ワシントンはブロックに加わるべきではないと言いました。

RCEPは世界経済の30%、世界人口の30%を占め、アジア大国である中国、日本、韓国に初めて参加しました。これは、多くの分野で徐々に関税を引き下げることを今後数年間で目指しています。

米国はRCEPと環太平洋パートナーシップ(TPP)の後継者の両方を欠席しており、世界で最も急成長している地域にまたがる2つの業界団体から世界最大の経済を残している。

同会議所のマイロン・ブリリアント事務局長は、ドナルド・トランプ米大統領の政権は中国による不公正な貿易慣行に立ち向かう動きがあったが、アジアの他の地域における米国の輸出業者にとって限られた新たな機会しか確保していない、と語った。

トランプは2017年初めに、前任者のバラク・オバマがアジアへの米国のピボットの一環として交渉したTPP協定を辞めた。トランプはそれ以来、アジアで包括的な新しい貿易協定を締結していない、とブリリアントは言った。

「RCEPの欠点を考えると、米国の加盟は勧めないだろう」とブリリアントは述べ、最近の米国の貿易協定には、デジタル貿易、非関税障壁、知的財産保護などの問題に関するより強力で執行可能な規則が含まれていると述べた。

「しかし、米国は、この地域における米国の堅実なプレゼンスを維持するために、より前向きな戦略的努力を採用すべきである」と彼は言った。

「そうでなければ、私たちは世界の成長の主要なエンジンの一つとして外を見ている危険があります。

ブリリアントは、アジア太平洋市場への米国の輸出はここ数十年で着実に増加しているが、米国企業の市場シェアは低下していると指摘した。

彼は、2021年の平均成長率が5%を超え、中産階級が急速に拡大するとの予測を引き合いに出して、アジア太平洋市場の重要性を強調した。

アンドレア・シャラルによる報告;編集:サンドラ・マラー、ピーター・クーニー、マイケル・ペリー』

ドイツのインド太平洋戦略 狙いは「バランス外交」

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66201910T11C20A1EA1000/

『「いまや世界経済の4割を占める。経済面でも政治面でも存在感が大きくなった」。アルトマイヤー独経済相は日本経済新聞に対し、「インド太平洋」に着目した理由を、こう説明した。

独政府は9月に「インド太平洋ガイドライン」を閣議決定した。具体策は年内に詰めるが、メッセージは明らかだ。「価値観を共にするパートナーと緊密に協力したい」と同経済相。日韓豪印などの国を意識する。』

『日本ではドイツは「中国と蜜月」とみられてきた。メルケル首相は足しげく中国に通い、19年までに12回に達した。日本は主要7カ国(G7)の一角なのに08年の後は15年まで訪問が途絶えた。

この空白期に重鎮ショイブレ財務相(当時)は東京に飛んだ。だが政府専用機の執務室に持ち込んだのはキッシンジャー元米国務長官の中国についての著作だった。

「親中」が原動力ではない。意見が異なる相手ほど対話を重ね、信頼関係を築こうとするのがドイツ外交。冷戦期に強大なソ連に向き合って経験を積んだ。「日本は知っているが中国はよくわからない」。外交攻勢をかける狙いを与党首脳は当時、こう語っていた。

債務危機が欧州を襲うなか、対中輸出で景気を支える思惑もあった。』

『潮目が変わったのは中国が「一帯一路」をテコに南欧・東欧に近づいた3~4年前だ。経済面に加え、欧州政治にも触手が伸びたことで警戒心が強まり、ひそかに「中国偏重」の是正に動いた。

まず外務省が「極東」とひとくくりにされていた日本と中国の担当部署を分離し、それぞれに担当課長を配した。「中国以外のアジア」に目配りする体制にし、省内で「ドイツ版インド太平洋構想」を練り始めた。

次に重要閣僚の外遊で中国優先をやめた。アルトマイヤー経済相が18年、アジアの初訪問先に選んだのは日本とインドネシア。中国も招待していたが「あえて外した」(独政府筋)。同経済相の強い意向があった。

隣国フランスが18年、「インド太平洋」重視を宣言したことも背中を押した。「パリ、デリー、キャンベラの枢軸が核になる」。マクロン大統領が仏印豪の連携をうたったことに独与党幹部は「触発された」という。

ダメ押しはコロナ禍で医薬品など「戦略物資」の中国依存が浮き彫りになったことだ。外務省が温めてきた「インド太平洋」が閣議に持ち上がり、政府方針となった。』

『ドイツは「欧州の指針」への格上げを探る。フランスは前向きだ。仏外務省報道官は取材に対し、ドイツや、インドネシア旧宗主国オランダと連携していくと明かした。』

『もっとも「特定の国を排除するわけではない」と取材先は口をそろえる。中国との摩擦は避けたいし、米国に肩入れもしたくない。企業の「脱中国」も難しい。

フォルクスワーゲンの販売は4割が中国向け。「中国は引き続き大切。インド太平洋とは、ほかの成長市場を軽んじないという意味」と保守系与党のアジア政策通、ハウプトマン連邦議会議員は解説する。

バランス外交には微妙なかじ取りがいるが、対ロシア政策などに比べてアジアでの蓄積が少ないのが弱みだ。インド太平洋の核であるはずの日韓が歴史認識で争うのをみて、ドイツは戸惑う。

それでも伝統的な関心領域ではないアジアを「包括的にみる余裕ができた」(ハウプトマン議員)のは前進だ。米国のトランプ時代が終わってもドイツは「欧州の盟主」として「世界の安定役」を意識する。日本が欧州に影響力を強めたいなら、いまがドイツに向き合うチャンスだ。

(欧州総局編集委員 赤川省吾)』

アジアに巨大経済圏 RCEP、日中韓など15カ国署名

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66250890V11C20A1MM8000/

『アジアに世界貿易額の3割を占める経済圏が誕生する。日本など15カ国は15日、東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に署名。世界最大級の自由貿易協定(FTA)として早期発効をめざす。自由化に消極的だった中国が初の大型FTAに参加する一方、米国や欧州は国内の混乱で足踏みする。アジア主導で世界の通商戦略が変わる可能性がある。

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首脳会合には日本から菅義偉首相が出席し、梶山弘志経済産業相が同席した。15カ国はその後、オンライン形式で署名式に臨んだ。各首脳は「RCEPが世界最大のFTAとして、世界の貿易および投資のルールの理想的な枠組みへと向かう重要な一歩だと信じる」との共同声明を発表した。

RCEPは15カ国が参加する。インドは参加を見送ったが、新型コロナウイルス禍で経済に打撃を受けた各国が早期署名に傾き、8年越しの交渉をまとめた。日中韓が結ぶ初のFTAとなる。

中国は東南アジア諸国連合(ASEAN)やオーストラリアなどと貿易協定を結んだが、環太平洋経済連携協定(TPP)など大型FTAには参加していない。李克強(リー・クォーチャン)首相は「RCEP署名を機に地域経済の一体化がさらに進む」と強調した。市場開放に消極的だった通商戦略を転換した背景には、米国の対中強硬姿勢がある。

中国はバイデン氏が次期大統領に就任しても、米国の姿勢に大きな変化はないとみる。香港問題などで海外との摩擦が常態化する中、周辺国との結びつきを強めて国際的な孤立を防ぐ考えだ。

習近平(シー・ジンピン)国家主席は4月、経済政策を担う共産党組織、中央財経委員会の会議で「国際的なサプライチェーン(供給網)を我が国に依存させ、供給の断絶で相手に報復や威嚇できる能力を身につけなければならない」と強調した。輸入拡大をテコに国際社会で影響力を高めたいとの思惑が透ける。

政権交代に揺れる米国では、RCEP実現で孤立するのを懸念する向きがある。バイデン氏はオバマ前政権でTPPを推し進めた一人。TPPは中国包囲が目的だったが、発足前にトランプ大統領が離脱。バイデン氏は日本などと再交渉した上でTPPに復帰する可能性を一時示唆した。

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ただ民主党は大統領選で、政策綱領に「米国の競争力に投資する前に、新たな貿易協定の交渉はしない」と明記。バイデン氏は政府調達で米国製品を優先する「バイ・アメリカン」なども公約に掲げ、保護主義的な色彩を強める。民主党関係者は「2年後に中間選挙がある。TPPなど野心的な貿易交渉は当面棚上げになる」と話す。

欧州連合(EU)も英国離脱に伴う通商交渉が難航。中国を巻き込んだ初の大型FTAであるRCEPは世界の自由貿易が転換期を迎えたことを映し出す。

RCEPは参加国の事情に配慮し、自由化水準を低めにした面もある。知的財産やデータ流通など先進ルールを盛ったTPPに劣る。TPP、日・EU経済連携協定(EPA)、RCEPなどの大型FTAに参加する日本はかじ取り役としての手腕を問われる。

(学頭貴子、ハノイ=大西智也、北京=川手伊織、ワシントン=河浪武史)』

第1節 メガFTAの進展(CPTPP、日 EU・EPA、RCEP)等
https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2018/2018honbun/i3110000.html

インドは保護主義 RCEPへの復帰みえず
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66251190V11C20A1FF8000/

RCEP署名へ、対中韓貿易に弾み ルールに甘さも
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66248170V11C20A1EA1000/

RCEP、15カ国首脳が署名へ アジア貿易の転換点に
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66249450V11C20A1I00000/

主導権確保で米国に対抗へ 中国勢力の拡大に追い風―RCEP
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020111500303&g=int

「縛られた大統領」歓迎する市場 バイデン政権誕生へ

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL09HV2_Z01C20A1000000/

 ※ ヒデー話しだが、ある意味冷徹な「読み」なんで、紹介しておく…。

 ※ 日米の株高の背景には、こういう機関投資家筋の「読み」も、影響しているのかもしれんな…。

『S&P500種株価指数の先週1週間の上昇率は7.3%。大統領選があった週の上昇率としては過去10回の選挙で断トツだ。過去10回の平均は0.4%だった。さすがに買われすぎともいえ、短期的には今後、上値が重くなる可能性がある。それでも投資家の間では楽観論が広がっている。

背景にあるのが、バイデン大統領は独自政策をほとんど実現できないとの読みだ。上院の過半数を共和党が握れば、増税案は議会を通らない。反トラスト法に基づく巨大ハイテク企業への規制や、公的医療保険の拡充もほぼ不可能だ。後者が実現すれば薬価が下がり、米株市場で大きな比重を占めるヘルスケア株の逆風になるところだった。』

『何らかの法案成立を目指すなら上院・共和党に妥協し、中道寄りに修正するしかなく、急進左派が掲げる社会主義的な政策は諦めざるをえない。新政権が独自の判断ですぐにできることは「大統領令を発して中国への制裁関税を解除するぐらいでは」と皮肉る声も市場にはある。

もちろん、株買いの追い風となる大規模な追加経済対策や2兆ドルの環境インフラ投資もなくなる。ブルーウエーブなら2兆ドルを超えるとみられていた追加経済対策は半分の1兆ドル規模にとどまるだろう。モルガン・スタンレーのアンドリュー・シーツ氏は「経済がより悪化しない限り、政府の財政支援が期待できなくなる」と予想する。』

『だが、それすら投資家は気に留める様子はない。景気に暗雲が広がれば米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和の拡大など追加緩和に踏み切り、むしろグロース株には好都合とみているからだ。経済が危機的な状況にまで落ち込めば別だが、米株の主役であるハイテクやヘルスケアはそもそも景気悪化が業績や株価の逆風となりにくい。

S&P500種構成銘柄のうち、ハイテク株の時価総額上位20社の直近四半期(主に7~9月期)の純利益は前年同期比で30%増えた。残りの構成銘柄が17%減なのとは対照的だ。縛られた大統領の下で投資環境も変わらないなら、ハイテク株から資金が流出する理由はない。新型コロナワクチンが普及し、新規感染者数が目に見えて減るまではこの構図は揺らがないだろう。

ただ、冒頭で触れたように上院の決選投票は要注目だ。可能性は低いとみられているが、民主党が連勝すれば一転してブルーウェーブが実現する。ジョージア州では1992年と2008年にも決選投票が実施されたが、投票率は極めて低く、ひっそりと終わった。今回は市場関係者の関心を集める一大イベントになるだろう。』