「打倒トランプ」から「打倒中国」へ、バイデンの支持率が安定している本当の理由

「打倒トランプ」から「打倒中国」へ、バイデンの支持率が安定している本当の理由
海野素央 (明治大学教授 心理学博士)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/22765

『今回のテーマは、「政権発足100日、バイデンの支持率が安定している本当の理由」です。バイデン米政権は4月下旬で発足してから100日を迎えます。

 米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティックス」による各種世論調査のバイデン大統領の平均支持率(21年4月8~13日)は54%で、不支持率の41%を13ポイントもリードしています。バイデン氏は1月20日の就任以来、50%台の支持率を維持しています。

 では、その背景には何があるのでしょうか。本稿ではバイデン支持率安定の諸要因を整理します。

(ronniechua/gettyimages)

支持される増税

 一般に日本人にはバイデン大統領といえば、おそらく「増税をする大統領」というイメージが強いでしょう。しかし、バイデン氏は年収が40万ドル(約4400万円)以下の米国民には増税をしないと公約をしています。増税対象になるのは、40万ドル以上の高額所得者のみで、この政策は米国民から支持を得ています。

 世論調査で定評のある米クイニピアック大学(東部コネチカット州)の調査(2021年4月8~12日実施)によれば、年収40万ドル以上の富裕層に対する増税に関して、64%が「支持する」、31%が「支持しない」と回答しました。30ポイント以上も増税を「支持する」が上回っています。党派別にみると、91%の民主党支持者が「支持する」と答え、共和党支持者においても40%が賛成に回っています。

 さらに、バイデン大統領は法人税率を21%から28%に引き上げると発表しました。この政策も米国民から支持されています。同調査では62%が支持、31%が不支持と回答しました。こちらも党派別にみますと、92%の民主党支持者、55%の無党派層、34%の共和党支持者がバイデン氏の法人税増税案を支持しています。

 ジェンダー及び人種別では、法人税増税案に関する支持率が白人女性とヒスパニック系(中南米系)で67%、黒人で74%に上りました。女性と黒人、ヒスパニック系はバイデン氏の支持基盤なので、税制改革案は支持者固めに直結しているといえそうです。

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『2つの「ビックプラン」
 バイデン大統領は1.9兆ドル(約200兆円)規模の追加経済支援法案(通称「米国救済計画」)を米議会で成立させると、即座に2兆ドル(約218兆円)規模のインフラ投資計画(通称「米国雇用計画」)を米議会に提案しました。インフラ投資計画は、橋、道路、空港の整備といった従来型のインフラよりも、高速ブロードバンドの拡大や、50万カ所の電気自動車用充電ステーションの設置など、21世紀型に焦点が当たっています。

 この2つの「ビッグプラン」は米国民から支持を得ています。世論調査で有名な米マンモス大学(東部ニュージャージー州)の調査(21年4月1~5日実施)によれば、63%が「米国救済計画」を支持しました。特に、「強く支持する」は同年3月の35%から43%に8ポイントも上昇しました。

 では、米国民はインフラ投資計画をどのように受け止めているのでしょうか。上で紹介したクイニピアック大学の世論調査では、44%が「支持する」、38%が「支持しない」、19%が「分からない」と回答しました。米国民の約2割が態度を明確にしていないものの、支持が不支持を6ポイントリードしています。

 加えて同調査では、「仮に法人税増税によって財源を確保するとしたら、インフラ投資計画を賛成しますか、それとも反対しますか」という質問に対して、53%が「賛成」、39%が「反対」と答えました。賛成が14ポイントも上回りました。つまり、バイデン氏の法人税増税によるインフラ投資計画の実施が米国民から支持を得ているということです。

「共感・敬意型リーダーシップ」
 クイニピアック大学の調査では、米国民の52%がバイデン大統領のリーダーシップスキルを評価しています。昨年の大統領選挙でもそうでしたが、大統領に就任してからもバイデン氏は、新型コロナウイルスの犠牲者を出した家族の悲しみに寄り添った言動をとっています。例えば、常に上着のポケットに死者数を明記したカードを入れています。これも同氏が米国民から支持を得ている一要因でしょう。

 アフガン戦争に終止符を打つために4月14日(現地時間)、バイデン大統領は同時多発テロ発生から20年を迎える9月11日までに、同国の駐留米軍の完全撤退を完了すると正式に発表しました。その際も、アフガニスタンやイラクで戦死した米兵士と家族に対して共感と敬意を示しました。

 バイデン氏は「2448人の命が奪われ2万722人の負傷者が出た」と述べたとき、神聖な人間の命について「約」という言葉を使用するべきではないと主張しました。死者数の繰り上げ繰り下げに反対して、「約2500人の命」ないし「約2400人の命」という表現を使いませんでした。

 ホワイトハウスでの演説で、バイデン大統領は首都ワシントンにあるアーリントン国立墓地の「セクション60」に埋葬されているアフガニスタンで戦死した米兵士について言及しました。その後、セクション60に向かい献花を行いました。このようなバイデン氏の「共感・敬意型リーダーシップ」が遺族の心を確実につかんでいるでしょう。

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『「打倒トランプ」から「打倒中国」へ
 ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、米中関係について「衝突ではなく競争」と記者団に繰り返し述べています。バイデン氏は前回の大統領選挙で、「打倒トランプ」を合言葉に民主党リベラル派との結束を図り成功を収めました。今度は、民主・共和両党の共通の競争相手ないし敵を中国に設定して、「打倒中国」で団結力を高める意図が透けて見えます。

 その象徴となったのが、半導体に関してバイデン大統領が用いた建国の父ベンジャミン・フランクリンが残した名言でした。バイデン氏はホワイトハウスに超党派の議員を招待し、「1本の釘がなくなり蹄鉄が駄目になった」と述べたのです。「1本の釘がなくなり、蹄鉄が駄目になった。蹄鉄がなくなり、馬がどうしようもなくなった。馬がいなくなり、騎士はどうしようもなくなった。騎士がいなくなり、戦いはどうしようもなくなった」と、フランクリンは語りました。

 ただしバイデン氏の場合、「1本の釘」は半導体で、「馬」は5Gや兵器、「戦い」は中国との戦いを指しています。人権侵害や知的財産権窃盗で反中国感情が高まる米国社会において、「打倒中国」を共通項にして結束を図る戦略がバイデン氏の安定した支持率維持の主因になっています。』

トランプより過激な完全撤退、賭けに踏み切ったバイデンの思惑

トランプより過激な完全撤退、賭けに踏み切ったバイデンの思惑
“第二のサイゴン”に現実味
佐々木伸 (星槎大学大学院教授)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/22773

『バイデン米大統領がアフガニスタン駐留米軍を米中枢同時テロから20年となる9月11日(9・11)までに完全撤退させると決断した。軍部の反対を押し切っての「無条件撤退」で、内戦が激化するなど戦況にかかわらず撤退を断行する。ある意味、撤退への道筋をつけたトランプ前大統領よりも過激な決定だ。政治的な賭けに出たバイデン氏の思惑と今後のシナリオを探った。

2001年、アフガニスタンの戦場に向かうアメリカ兵(代表撮影/ロイター/アフロ)
政府崩壊でも見直さず
 ニューヨーク・マンハッタンにあった世界貿易センターの双子の高層ビルに2機の旅客機が突っ込んだ9・11。実行した国際テロ組織アルカイダへの報復として、米国がアフガニスタン戦争を仕掛けてから20年。「史上最長の戦争」から抜けられないまま、泥沼にはまってきた。これまで2200人の米兵が犠牲になり、戦費は2兆ドル(200兆円)もつぎ込んだが、和平を達成することはできなかった。

 この「終わりなき戦争」に終止符を打つ道筋を付けたのはトランプ氏だった。「米第一主義」を掲げたトランプ氏は昨年2月、アフガニスタンの反政府勢力タリバンと和平合意し、今年5月1日までに完全撤退することを約束した。一時、10万人を超えていた米駐留軍は段階的に削減され、現在は2500人にまで減少している。

 だが、合意ではタリバンとアフガニスタン政府軍との内戦が激化し、政情が悪化しても撤退を実施するかどうかはあいまいな部分が残されていた。しかし、バイデン大統領は4月14日の発表で、撤退期限を9月まで先送りしたものの、「同国を再び、米本土へのテロ攻撃の拠点にさせないという目的は達成された」として、戦況にかかわらず完全撤退させることを決定した。

 大統領は「撤退の条件を設定するとして、どんな人的、予算措置をすれば、条件が整うのか、適切な回答がなかった。なければ、留まるべきではない」と述べ、内戦が激化し、たとえアフガン政府がタリバンの攻勢により崩壊するような最悪の情勢になっても撤退の方針を変えない決意を明らかにした。

 バイデン大統領はオバマ政権の副大統領当時の2009年、オバマ大統領の増派に異議を唱え、対テロ部隊など小規模の駐留軍を残して撤退すべきだとの主張を展開し、退けられた過去がある。米メディアによると、大統領は軍事的に勝利できないという確信を深め、「戦況次第で撤退計画を見直す」などの条件付きのアプローチでは、永遠に駐留し続けなければならなくなるとの考えに傾斜していた。

 その背景には、「米国がアフガンなどの紛争に足を取られているスキをついて、“最大の競合国”の中国が世界各地に影響力を拡大している」との懸念がある。大統領は早急にアフガン紛争のくびきを外し、中国への対抗やコロナパンデミック対応、気候変動、国内の大規模インフラ投資などの喫緊の戦略的な課題に取り組む必要がある、と思い極めていたようだ。

 とりわけ、自由や人権といった理念を重視する大統領の頭には「民主主義体制」対「専制主義体制」の競争という構図が描かれており、外交では中国の勢力拡大など対中政策が最優先課題。菅義偉首相との16日の日米首脳会談後の共同声明で、「台湾海峡の平和と安定」という文言を入れたのも、そうした考えに基づいている。

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『“第二のサイゴン”に現実味
 しかし、バイデン大統領の決定は結局、「アフガニスタン政府を見捨てた」ものであり、同国に軍事介入した末、混乱を放置して逃げたというそしりを受けかねない。政治的には大きな賭けだ。野党共和党のマコネル上院院内総務は「選挙で選ばれたアフガン政府への裏切り」と批判、トランプ氏の盟友で、保守派のグラム上院議員は「新たな9・11に備えた保険政策の放棄」と手厳しい。

 トランプ前政権との和平後、米軍への攻撃を控えてきたタリバンは約束破りと反発、「全外国軍が撤退するまでいかなる会議も欠席する」との声明を発表。トルコで今月後半に開催予定のガニ政権との和平協議をボイコットすることを明らかにした。

 米軍が撤退した場合の見通しは極めて暗い。国連によると、現在でも内戦の犠牲は7年連続3千人を上回るなどタリバンと米国の和平合意後も戦闘が沈静化する兆しはない。米専門家グループが2月に公表した米議会報告書は、米軍がアフガンから全面撤退すれば、国家崩壊を招いて内戦が激化すると警告した。

 米国家情報長官が最近発表した報告書によると、向こう1年の和平の見通しは暗く、米軍が撤退すれば、タリバンが占領地を拡大すると予想。政府軍は主要都市の支配を維持するものの、タリバンから占領地を奪還するのは困難と厳しい見通しを示している。米紙は米当局者の発言として、ベトナム戦争時に陥落したサイゴンに言及し、カブールが“第二のサイゴン”になる恐れを指摘した。

 最悪のシナリオは米軍の撤退後、タリバンが各地で全面的な攻勢に出て、政府軍の敗北が続き、最終的にはカブールが陥落。政府首脳らが逃亡を図り、逃げ遅れた要人らがタリバンに殺害されるか、捕虜となる。タリバンは全土にイスラム原理主義色の濃い政令を出し、そうした中で捕まった政府の要人らが即決裁判で処刑されていくという筋書きが見えてくる。

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『存在感高めるパキスタン
 アルカイダやイスラム国(IS)といったテロ組織が再び米本土をテロ攻撃できるほど台頭するかについては、短期的に否定的な分析が一般的だ。米軍のテロとの戦いの中で、アフガンのアルカイダやISは弱体化、米本土にテロを仕掛ける余力は残っていない。ただ、タリバンはトランプ前政権との和平合意で、同国をテロ組織の聖域にしないと約束をした形になっているものの、バイデン政権は信用していないだろう。

 中長期的に見れば、米軍が撤退すれば、イスラム過激派の掃討作戦は著しく後退し、情報収集もこれまでのようには運ばない。かと言って、アフガン国内を空爆すれば、タリバンとの関係が悪化し、かえって反米感情を煽り、過激派と手を組ませることになりかねない。過激派が育つ余地があるということだ。

 そこで駐留軍なきあとの米国にとって重要になってくるのがアフガンの隣国にして核保有国のパキスタンの存在だ。ニューヨーク・タイムズは米軍の撤退が「パキスタンの勝利」と報じている。パキスタンの情報機関ISIがマドラサ(イスラム原理主義学校)の敬虔なイスラム教徒の若者らを支援し、タリバンを創設したことはよく知られている事実だ。

 ISIはタリバンを使ってアフガン情勢を自国の安全保障に有利になるように操り、タリバン指導者らを国内に“保護”し、米国も見ないふりをしてきた。カタール・ドーハで開かれてきた政府との和平協議に出席するタリバン代表団はパキスタンから出国し、協議のためパキスタンに戻った。パキスタンは水面下でタリバンに影響力を行使してきたのである。

 米軍が撤退し、タリバンがより勢力を拡大するようになれば、パキスタンにとっては好ましい展開だ。目の上のコブ的な米国のプレゼンスが消え、アフガンの政治に介入しやすくなるからだ。米国もアフガンの過激派対策や情報をパキスタンにより依存するようになるだろう。パキスタンは米国にも恩を売ることができ、軍事援助を引き出しやすくなる。米軍撤退後のアフガン情勢のカギはパキスタンだ。』

「チャイナカード」を駆使したバイデン政権の景気浮揚戦略

「チャイナカード」を駆使したバイデン政権の景気浮揚戦略
斎藤 彰 (ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/22774

『16日の日米首脳会談では「中国の脅威」を念頭に置いた日米同盟の重要性が強調されたが、バイデン政権は国内向けにも、半世紀ぶりといわれる大規模経済再建策への支持取り付けのため、「チャイナカード」を振りかざし始めている。今のところ、党派を超え国民の支持は広がりつつある。

(AP/AFLO)
 「このプランは、第2次大戦以来の最大規模の雇用投資であり、わが国の世界における競争力を高め、今後何年にもわたる中国とのグローバルな競争で勝ち抜く上でより優位に立たせることになる」

 バイデン大統領が去る3月31日、ピッツバーグに出向いて行った2兆3000億ドル規模におよぶ巨額インフラ投資計画のお披露目演説は、冒頭から中国との競争意識をむき出しにしたものだった。

 「この計画中には、政府主導研究開発予算の記録的増額が含まれており、バッテリー・テクノロジー、バイオテク、コンピューター・チップ、クリーン・エネルギーなどのハイテク分野における中国との競争に勝つことを目的とするものだ」

 「わが敵対国(中国)は、わが国がインフラ再建に取り組むことを非常に心配している。なぜなら、彼らはこれまで競争する必要のなかった分野で新たな競争を強いられることになるからだ」

 「習近平と大統領就任後2時間近く電話で会談したが、その中で彼は『あなたの国を一言で言えば、可能性の国だ』と評した。まさにその可能性こそわが国民の資質だ」

 「中国はわが国を食い物にしているChina is eating our lunch。われわれは何としてもインフラを整備する必要がある」

 「世界には、デモクラシー体制ではコンセンサスが得られないために自分たちの方が勝利できると考える専制国(中国)が存在する。まさにそれこそが、アメリカ対中国の競争の中核をなすものだ」

 さらに、このバイデン演説と同時にホワイトハウスが報道陣向けに配布したインフラ投資関連の「ファクトシート」(28ページ)でも、「中国」を名指しした表現が10数回にも及んだ。

 ワシントンの中国専門家の間では、米大統領およびホワイトハウスが国内政策重要演説で特定の外国の存在についてこれほど執拗に言及したのは、旧ソ連との冷戦に向き合ったアイゼンハワー大統領以来との見方が出ている。今や、ソ連消滅、冷戦終結後後、GDP世界第2位の大国にのし上がってきた中国といかに向き合うかが、アメリカにとっての最大関心事になってきたことの証左にほかならない。

 大統領選演説後、公表された世論調査結果によると、道路、空港、港湾、河川などの基礎インフラやインターネット通信網拡大などの社会インフラ充実を盛り込んだ今回のインフラ投資計画全般について、「支持」73%、「不支持」21%と、52%の圧倒的差で国民が支持していることが明らかになった(InvestNowUSA、4月6日)

 一方、インフラ投資の財源として法人税引上げに関する有権者を対象とした党派別世論調査によると、民主党員の「支持」が85%だったのに対し、共和党員の間では「支持」が42%、「不支持」が47%と分かれた(Morning Consult、4月7日)。共和党員の間では、今回のバイデン・プランについて、「民主党の選挙戦略」と位置付ける冷ややかな見方が依然少なくないことを示している。

 ケブン・マッカーシー共和党下院院内総務は早速、同プランについて「民主党が目指している法人税引上げは共産主義中国を上回る」と批判した。

 しかし、一般国民の間ではトランプ前政権当時から、党派を超え中国との対抗意識、反感が高まりつつあることは確かであり、アメリカの抜本的国力向上を目指した大胆なインフラ投資計画に対し、野党共和党としても徹底抗戦しにくい事情もある。

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『「チャイナカード」の“有効性”
 米議会で先月、新疆ウイグル自治区における人権弾圧を理由として「2022年北京冬季五輪開催地変更」を求める決議案が上下両院に提出されたが、その際、対中強硬派の共和党議員が中心的役割を果たしたのも、対中ライバル意識を反映したものだ。

 バイデン政権にとっての「チャイナカード」の“有効性”については、すでに昨年、バイデン氏側近のタルン・チャーブラTarun Chhabra氏(現ホワイトハウス国家安全保障会議上級局長)らが共同執筆した「Foreign Affairs」誌論文中で詳述されている。チャーブラ氏はオバマ政権下で国家安全保障会議「戦略立案局長」を務めた後、昨年までブルッキングズ研究所「国際秩序・戦略」部長として論陣を張ってきた。

 同誌論文のハイライトは以下の通りだ:

 「中国の貿易慣行はアメリカから何百万人もの仕事を奪い、その経済成長は、アメリカの安全保障と繁栄の基幹をなす国際システムに大きな支障を招来させてきた。米中両国の競争は今や避けがたいものとなっている。中国は台頭するにつれ、各国および国際機関への影響行使を目的とした、貿易からサイバー・秘密工作にいたるあらゆる分野においてアメリカ相手に激烈な競争を挑んできた」

 「米国内の政治的右翼は、トランプ前政権が対中競争の観点から貿易戦争を仕掛け、インド太平洋における脅威に対抗するための国防予算増額に踏み切るなど、中国とのライバル意識を強めつつあった。その一方、左翼は従来から、対外的な過度の競争が排外主義を醸造し、愛国主義を煽ることで戦争を引き起こしかねないとの強い懸念を抱いてきた。そして大国間競争の結果として、産軍複合体を肥大化させ、ひいては国防、情報機関、外交キャリアたちの権力集中を招くことを心配してきた。彼らは、何十年にもわたるアフガン、イラク戦争などの長期化による厭戦気分を募らせ、国内再建への資源投入を強く呼びかけている」

 「しかし、左翼が中国の脅威認識に二の足を踏むことはそれ自体、中国のアジア地域での侵略行為、略奪的国家経済体制、人権抑圧政策を勇気づけることにつながる。彼らが現実直視を回避することは、われわれの機会を失わせる。逆に、中国に断固として対抗することは、アメリカの繁栄維持、安全保障強化、自由主義体制の価値観再生を可能とするのみならず、棄損した国内政治修復にも役立つ。左翼はこの際、かねてから抱いてきた地政学的競争に対する嫌悪感を一掃し、国内における多くの業績が外国からの脅威に対抗した結果であることを認識すべきだ」

 「わがアメリカ国民はこれまで、外国の敵と戦う際には国内的意見対立を克服し、共通の善のために犠牲を払う用意を示してきた。戦争あるいは地政学的競争が激化する際に、連邦政府は増税に踏み切り、経済的規制を強化し、科学、インフラ、社会サービス支出を増額し、取り残された人々、グループのための機会を増やし、富の格差縮小に乗り出した。第二次大戦中には、連邦予算は1938年の68億ドルから1945年には一気に983億ドルに増加、高所得者層を対象とした所得税も94%にまで引き上げられた。この結果、経済格差は米国近代史上最も顕著に是正され、その後の冷戦を通じ、全米ハイウェー網の構築、ソ連との技術競争に対抗するための公共教育、科学・技術支出増額にもつながった」

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『専制主義的中国国家との競争に打ち勝つ
 「そして今や、中国との競争が大規模公共投資を実現させ(左翼が求める)進歩的課題の前進を可能とさせる時代が到来した。この点では、これまで共和党もあらゆる政策分野に対する大型連邦支出に異を唱えてきたが、中国への対抗を目的とした諸計画に関する限りは超党派的アプローチの機会を提供することになる。

 改革を『対中競争』を前提に組み立てることにより、進歩的プロジェクトも穏健派そして保守派に支持を拡大させることが可能となる。例えば2019年、中国産業・貿易政策に対する警戒心の高まりにより、レーガン革命当時のような経済保守主義に対する再考を共和党議員たちにも促しており、そのうちの一人、マルコ・ルビオ上院議員は『もはや市場原理主義では中国との競争に対処できない』として、21世紀型のいわば“共通善資本主義common-good capitalism”ともいうべき産業政策の推進を提唱している」

 「同様に中国との技術競争においても、高等教育予算削減や、わが国人材確保の貴重な資源である移民制限を主張してきた保守派に対し、主張の転換を余儀なくさせている。その他、バイオテク、ITなどの先端分野もしかりだ……わが国は気候変動、伝染病拡散防止などの分野における中国民間レベルとの協力関係を進める一方で、専制主義的中国国家との競争に打ち勝つために、“中国カード”を効果的に駆使していくべきである」

 このように、チャープラ氏らは、内政重視の民主党リベラル派に対しては、「中国との競争」こそが米国内の社会投資増大ひいては米国の国力強化につながることを説明する一方、財源確保のための法人税などの引き上げに根強い反対を唱える共和党タカ派向けには、中国への強硬姿勢をアピールすることで支持取り付けの重要性を訴える、いわば“両面作戦”の切り札としての「チャイナ・カード」の利点を強調したものだ。

 バイデン大統領が今回打ち出した「インフラ投資」大計画は、再びホワイトハウス入り後、実際に戦略立案に携わるチャープラ氏の従来の主張を反映させていることは確かだ。今後、同政権としてはこうした視点に立った上で、中国との対抗意識をできるだけ前面に打ち出し、インフラ整備・新規投資のための大規模予算支出に対する国民の理解を求めていくとみられる。

 ただ、それによって、トランプ前政権時代に増加しつつあった財政赤字のさらなる拡大は避けられず、今年後半にかけ、財源確保のための法人税および高所得者向け所得税引上げ案をめぐり、減税重視の野党共和党との激しい攻防が注目される。』

気候サミットに出席へ ロシア大統領

『【モスクワ時事】ロシア大統領府は19日、プーチン大統領が22日に、米国がオンラインで主催する気候変動サミット(首脳会議)に出席すると発表した。
 バイデン米大統領はプーチン氏を招待。しかし、米国は15日に対ロシア制裁を発動し、ロシアも16日に報復措置を取っていたことから、米ロ対立の中でプーチン氏が出席するかに関心が集まっていた。
 ロシア大統領府はプーチン氏が「地球規模の気候変動の悪影響を克服するため、幅広い国際協力の確立に向けたロシアの取り組みを述べる」と説明した。』

[FT]米共和党トランプ派議員、記録破りの資金調達

[FT]米共和党トランプ派議員、記録破りの資金調達
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB191SU0Z10C21A4000000/

『1月6日の米連邦議会議事堂襲撃事件を受けて、米企業が政治献金の中断や打ち切りに動くなかで、トランプ前大統領に忠実な共和党議員らが1~3月期に過去最高額の資金を集めた。

米連邦選挙委員会(FEC)が開示した最新報告によると、ジョシュ・ホーリー上院議員(ミズーリ州選出)、テッド・クルーズ上院議員(テキサス州)、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員(ジョージア州)などの共和党議員が小口献金を中心に前…

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1月6日の米連邦議会議事堂襲撃事件を受けて、米企業が政治献金の中断や打ち切りに動くなかで、トランプ前大統領に忠実な共和党議員らが1~3月期に過去最高額の資金を集めた。

共和党員の間では、大統領選で敗れたトランプ氏への熱狂が今も続いている=ロイター
米連邦選挙委員会(FEC)が開示した最新報告によると、ジョシュ・ホーリー上院議員(ミズーリ州選出)、テッド・クルーズ上院議員(テキサス州)、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員(ジョージア州)などの共和党議員が小口献金を中心に前年同期を大きく上回る選挙運動資金を集めた。

ホーリー氏の調達額は前年同期の約12万ドルから300万ドル超に急増。クルーズ氏は同160万ドルから360万ドルに増やした。両氏とも再選を目指す選挙を迎えるのは2024年だ。

一方、陰謀論を支持したとして2月に下院の2つの委員会から除名されたグリーン氏は320万ドルを調達。1期目の女性下院議員としては驚異的な額となった。

未成年者の性的人身売買に関与した疑いで捜査を受けているマット・ゲイツ共和党下院議員(フロリダ州)も180万ドルを調達。同じくトランプ氏の盟友であるジム・ジョーダン下院議員(オハイオ州)は前年同期の約3倍に上る210万ドルを集めた。

トランプ氏の元報道官で11月のアーカンソー州知事選に出馬予定のサラ・ハッカビー・サンダース氏は480万ドルを集めたと公表した。同州での選挙資金調達額としては過去最高となる。同氏の陣営によると、献金の約75%は州外から寄せられた。同氏はトランプ氏が大統領退任後に設立した政治活動委員会(PAC)「セーブ・アメリカ」から最初に支持を得た政治家だ。

強まる小口献金者の影響

こうした選挙献金の多さはトランプ氏の支持層と共和党の各地域支援者による熱狂が今も続いていることを明確に示している。また、バイデン次期大統領を認定する会議を開いていた連邦議会に乱入し5人の死者を出した議事堂襲撃事件をめぐり企業が政治献金を見合わせるなかで、小口献金者の影響が強くなっていることも物語る。

フェイスブックやマイクロソフト、JPモルガン・チェースなど米国の大企業や有力ロビー団体の全米商工会議所は、トランプ支持者が主導した1月6日の暴動を批判して政治献金の停止や見直しを表明した。

バイデン氏の大統領選勝利認定に異議を唱えた共和党議員にのみ献金しないとした企業もあったが、その約束を反故(ほご)にする企業も出ている。

だが最新の報告によると、共和党が小口献金調達サイト「ウィンレッド」などから企業献金の減少分を上回る個人献金が共和党の親トランプ派政治家に流れ込んでいる。ホーリー、クルーズ、グリーン、ゲイツ、ジョーダン各氏はいずれもバイデン氏の大統領選勝利の認定に反対票を投じた。

同報告を分析すると、21年には主要な選挙がないのに、米国の政治資金が増加傾向にあることもわかる。米国の次の大きな政治イベントは22年の中間選挙で、下院435議席の全てと上院100議席の3分の1が改選され、多くの州知事選も行われる。

共和党内反トランプ派議員への献金は減少

さらに、共和党内の反トランプ派議員のなかには、トランプ氏を批判する一方で献金を増やしていた事例が少数あったとFECの報告は伝えている。

1月6日の議事堂襲撃事件におけるトランプ氏の役割をめぐり、同氏の弾劾に賛成票を投じた共和党下院で最も格上の女性議員リズ・チェイニー氏(ワイオミング州)は1~3月期に150万ドル超の資金を集めた。同じく弾劾に賛成し、反トランプ派の共和党候補の活動資金を調達するPACを立ち上げたアダム・キンジンガー下院議員(イリノイ州)は、他の共和党政治資金団体からの移転分を含めて110万ドルを調達した。

だが、上院の弾劾裁判で有罪を支持した7人の共和党議員も含めて、トランプ氏への忠誠心の薄さが献金の減少につながらなかった反トランプ派共和党議員はチェイニー、キンジンガー両氏のほか一握りにとどまった。

22年に改選を迎えるリサ・マカウスキ上院議員(アラスカ州)の1~3月期の資金調達額は約37万9000ドル。26年まで選挙がないベン・サス上院議員(ネブラスカ州)は13万ドルに届かなかった。ミット・ロムニー上院議員(ユタ州)は約7万5000ドルだった。

1~3月期の資金調達額の多さをみると、22年中間選挙の活動資金が過去最高水準に達する可能性が高く、共和党が「ウィンレッド」を通じて小口献金の収集力で民主党に迫りつつある状況が読み取れる。民主党は最近、主要選挙のたびに小口献金サイト「アクトブルー」を経由して巨額の資金を集めている。

FECの最新報告によると、民主党は1~3月期も大量の献金を受けた。

1月に南部ジョージア州で行われた上院2議席をめぐる決選投票の一つを僅差で制した民主党のラファエル・ウォーノック議員は、前任者の任期を引き継ぐ補欠選挙での当選だったため、22年中間選挙で改選を迎える。報告書によると、同氏は1月26日~3月31日の間に450万ドル超の資金を集めた。

ジョージアと同様に民主・共和両党の勢力が拮抗するアリゾナ州で20年に補欠選挙を制したマーク・ケリー民主党上院議員も、22年の改選となる。同氏は1~3月期に440万ドル超の献金を受けたと公表している。

By Christine Zhang & Lauren Fedor

(2021年4月17日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

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日米韓外相会談見送りへ 関係悪化が長期化、失われる改善機運

https://news.yahoo.co.jp/articles/1692a92ee51d15161f682306cb32d78bee63b2ac

『4月下旬にワシントンでの開催を調整していた日米韓外相会談が見送られる見通しとなった。複数の政府関係者が15日、明らかにした。3カ国会談を機に実現を模索していた日韓外相会談のめどが立たなかったためとみられる。日本側が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を決定したことを韓国政府は強く批判しており、日韓関係改善の機運は失われている。

 関係悪化が長期化する日韓両国は、外相レベルの協議も困難な状況となっている。茂木敏充外相は韓国の鄭義溶(チョンウィヨン)外相が2月に就任した後、電話協議を含めて一度も会談していない。バイデン米政権は北朝鮮問題などへの対応で日米韓3カ国による連携を重視しており、自然な形で両外相が向き合えるよう、3カ国会談の開催を呼び掛けていた。

 しかし、日本側は徴用工問題などで受け入れ可能な措置を講じない韓国政府への不信感が強い。鄭氏が3月31日の記者会見で、日韓外相会談の早期開催に意欲を示すと、外務省幹部は「日本を悪者にしようとする韓国国内向けのアピールだ」として、協議ができない責任を日本に押し付けていると不快感を示していた。

 一方、韓国側は今夏に予定している東京オリンピック・パラリンピックを舞台にした南北関係改善を狙い、対日関係の修復も図っていた。ところが北朝鮮は4月5日付の記事で、五輪不参加を表明。13日に日本政府が処理水の海洋放出を決定すると、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は法的措置を講じるよう指示した。こうした現状で会談しても非難の応酬となるとみて、双方とも当面会談は見送るべきだと判断した模様だ。【佐藤慶】』

バイデン氏、対ロ強硬姿勢をアピール 首脳会談も探る

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN164YE0W1A410C2000000/

『【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は15日の演説で、ロシアによる選挙介入やサイバー攻撃に対して追加制裁を警告した。対ロ強硬姿勢をアピールし、政権の理念である民主主義の防衛に向けて譲れない一線を明確にした。米ロ首脳会談も探り、決定的な対立を避けたい思惑が透ける。

バイデン氏は15日、ホワイトハウスで演説し「ロシアが我々の民主主義への介入を続けるのであれば追加の対抗措置の用意がある」と強調した。「それは大統領としての責務だ」とも語り、民主主義に反する選挙介入や武力による国境線の変更に断固として対抗する方針を示した。ロシアの対応次第では、15日公表した制裁にさらに追加する意向を示した発言だ。

これに先立ち、米財務省は15日、2020年11月の米大統領選での工作活動を理由にロシアなどの16個人・16団体に制裁を科した。工作活動を担う連邦保安局や軍参謀本部情報総局が関与する団体を制裁対象とした。財務省によると、連邦保安局とつながりのある団体が運営するサイト「サウスフロント」は大統領選後に選挙不正があったとの見方を拡散した。

ロシアが14年にウクライナ領クリミア半島を併合したことに関連しても、5個人・3団体を制裁対象に指定した。ロシア軍がウクライナとの国境付近に部隊を最近増強しており、新たな武力行使をけん制する効果を狙った。制裁対象の一部には欧州連合(EU)や英国、カナダ、オーストラリアも最近、制裁を科しており国際社会との協調も演出した。

バイデン氏は民主主義防衛という明確な政策目標を示し、そこから逸脱したロシアの行動に一貫して制裁を科している。ロシアとの融和姿勢が目立ったトランプ前大統領の方針から軌道修正している。

トランプ氏はロシアの選挙介入を一時否定した。クリミア併合についても当時のオバマ米大統領の弱腰姿勢が原因だとして、ロシアの責任を曖昧にすることがあった。こうした言動が議会やメディアから痛烈な批判を招き、結果的に対抗措置を発動したが「首尾一貫しないトランプ氏の姿勢がロシアに対する抑止力を弱めている」(元ホワイトハウス高官)との見方があった。

一方、バイデン氏は演説で「いまこそ緊張を緩和するときだ」とも訴えた。今夏に欧州で米ロ首脳会談を調整していると説明し、対話のシグナルを鮮明にした。核軍縮などを議論する「戦略的安定に向けた対話」を呼びかけ、イラン政策や北朝鮮政策、気候変動対策も協力分野にあげた。

米政府高官によると、バイデン氏は13日のロシアのプーチン大統領との電話協議で、制裁措置を講じることを通告した。米国の想定を超えてロシアが反発し米ロ対立が制御不能にならないよう配慮したものだ。

金融制裁では、米金融機関に対してロシアの中央銀行や財務省のルーブル建て新発債券の購入を禁じたが、発行済み債券の取引禁止には踏み込まなかった。国際的な決済ネットワークの国際銀行間通信協会(SWIFT)からの排除も見送った。市場では「想定の範囲内」として、制裁発表後にロシア国債は買われた。

ロシアとの決裂回避は米政権が最大の脅威とみなす中国への対抗を進めるうえでも必要だ。米国では「中国やロシアと同時に戦争はできない」(共和党関係者)との見方が多い。仮にロシアがウクライナへ再び侵攻すれば米軍は欧州で大幅な戦力増強が必要になる。

ロシアは新たな対ロ制裁を発表した米国への反発を強めている。外務省は「対抗措置をとる」と通告した。プーチン政権は米ロ関係が悪化するなかでウクライナとの緊張をあおり、バイデン米大統領の反応を探ってきた。バイデン氏が制裁強化で応じたことで、同氏が提案した首脳会談にむけて揺さぶりを強めることも予想される。

「しかるべき対抗措置が発動されるだろう」。米政権が新たな対ロ制裁を発表した15日、スルツキー下院外交委員長はこう警告した。

米ロ首脳は13日に電話でウクライナ情勢を協議したばかりだ。同国東部ではロシアが支援する親ロ派武装勢力との紛争が続き、ロシアが国境付近に軍を集めて緊張が高まっていた。バイデン氏が米ロ首脳会談を呼びかけ、ロシアが米国を対話の場に引き出すのに成功したと目された直後の追加制裁となった。

ロシアは制裁は「想定の範囲内」だと主張する。今回購入が禁じられたのはロシア財務省や中央銀行が新規に発行する債券だけが対象で、影響は限定的だとの指摘がある。ただ制裁の長期化で、外国からの直接投資は低迷し、経済は停滞している。

ロシアは対ロ制裁のさらなる強化を防ぐため、かねて米国との対話を探ってきた。米中対立が激しくなるなか、米国と対等な「大国」としてのロシアの存在感が薄れることへの警戒もある。米ロ首脳会談をにらみ、ロシアに歩み寄る必要性を認めさせようと、ウクライナ情勢で緊張緩和に応じない可能性も出てくる。

ロシアはバイデン政権の外交課題であるアフガニスタンやイラン情勢にも一定の影響力を持つ。プーチン氏は米国が22、23日に主催する気候変動に関するオンラインの首脳会合の招待を受けるかも明らかにしていない。米ロ首脳会談にむけて、駆け引きが一段と激しくなりそうだ。

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GM、米にEV電池の第2工場 韓国LGと2500億円投資

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16E4C0W1A410C2000000/

『【ニューヨーク=中山修志】米ゼネラル・モーターズ(GM)は16日、米南部テネシー州に第2の車載電池工場を建設すると発表した。韓国・LGグループと合弁で約23億ドル(約2500億円)を投資し、2023年から電気自動車(EV)用のリチウムイオン電池を生産する。EVシフトへ電池の量産体制を整える。

新工場はLG化学の車載電池部門を引き継いだLGエナジーソリューションと折半出資で設立する。23億ドルの投資額は両社が米オハイオ州で建設中の電池工場とほぼ同じ規模。1300人を雇用し、LGとGMが共同開発したEV用リチウムイオン電池「アルティウム」を生産する。

生産能力は標準的なEVの60万台分に相当する30ギガワット時程度となる見通し。高級車ブランド「キャデラック」のEVを生産するテネシー州の完成車工場に電池を供給する。LGエナジーソリューションの金鐘現(キム・ジョンヒョン)社長は同日、「テネシーはEVと電池の重要拠点になる。研究開発から原材料の調達、生産までを担う強固で安定したサプライチェーン(供給網)を構築できる」とコメントした。

GMは25年末までに世界でEV30車種を発売し、うち約20車種を北米市場に投入する計画。米国に11ある完成車工場のうちテネシー州とミシガン州の3工場をEVの主力工場と位置づけ、22年以降の本格生産に向けて電池の供給体制も整える。

米国ではGMやフォード・モーターに加え、複数の新興メーカーがEV市場への参入計画を打ち出している。バイデン米大統領は2月、半導体などとともにEV向け電池のサプライチェーンの整備を命じる大統領令に署名した。韓国のSKイノベーションも南部ジョージア州で電池工場の建設計画を進めている。

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ロシアが米国への対抗措置発表 米政権高官ら8人に制裁

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR16E840W1A410C2000000/

『【モスクワ=石川陽平】ロシア外務省は16日、声明を発表し、米国が15日に発表した新たな対ロシア制裁への対抗措置を明らかにした。米政権の反ロシア的な高官ら8人を制裁リストに加え、ロシア駐在の米外交官10人を追放する。ただ、ラブロフ外相は16日、バイデン米大統領が提案した米ロ首脳会談の開催について「肯定的に見ている」と語った。

外務省は声明で、米国への対抗措置について「我が国に対する新たな攻撃に対抗せざるをえない」と強調した。制裁リストには、オバマ政権で要職を務めたスーザン・ライス国内政策会議(DPC)委員長やトランプ前政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたジョン・ボルトン氏ら8人を加えた。ロシアへの入国を禁じる。

対抗措置にはまた、ロシアで内政に介入しているとみなす米基金と非政府組織(NGO)の活動禁止や、米政府職員のロシアへの短期出張を制限することも盛り込んだ。対抗措置についてプーチン政権幹部は「相互主義」に基づくとしているが、米国の対ロ制裁に比べて厳しいとは言えない内容だ。

バイデン米政権は15日、ロシア政府が米政府機関へのサイバー攻撃や2020年11月の大統領選での工作活動に関わったとして新たな制裁措置を発表した。駐米外交官10人に国外退去を命じたほか、米金融機関によるロシア債券取引の制限を拡大するなど広範で厳しい内容となった。

これに対し、ロシアは直ちに対抗措置を取ると表明し、米ロ関係の緊張が一段と高まる懸念が出ていた。ラブロフ外相は16日の記者会見で、将来米企業に打撃を与える措置を取る可能性に言及しながらも、米国に比べて有効な経済制裁の手段を持たないと認めた。ロシアは外交の手段としての制裁の発動に反対しており、米国をさらに刺激するのを避けた可能性もある。

米国の厳しい対ロ制裁を巡っては、プーチン政権内でバイデン米大統領が提案した第三国での米ロ首脳会談の開催に悪影響を及ぼすとの懸念が出ていた。ただ、ラブロフ外相は「いくつかの分野では協力できる」と述べ、前向きに検討していることを明らかにした。提案を受け入れるかどうかは、プーチン氏が最終的に決定する。

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首相、米ファイザー社にワクチン追加供給要請へ

首相、米ファイザー社にワクチン追加供給要請へ
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1643V0W1A410C2000000/

『【ワシントン=重田俊介】米国訪問中の菅義偉首相は米製薬大手のファイザーに新型コロナウイルスワクチンの追加供給を要請する調整に入った。17日、ファイザー幹部と電話協議する。日本が確保するワクチン量を増やす。

複数の同行筋が明らかにした。政府はファイザーと1億4400万回(7200万人)分、英アストラゼネカと1億2000万回(6000万人)分、米モデルナと5000万回(2500万人)分の契約を結んでい…

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1643V0W1A410C2000000/

政府はファイザーと1億4400万回(7200万人)分、英アストラゼネカと1億2000万回(6000万人)分、米モデルナと5000万回(2500万人)分の契約を結んでいる。

このうち現時点で承認を終えたのはファイザー製だけだ。同社製以外は接種開始の時期のメドはたっていない。田村憲久厚生労働相は3月、アストラ、モデルナの両社のワクチンについて「早ければ5月、6月に薬事承認が出る可能性がある」との見方を示した。

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アストラのワクチンは欧州で接種後に血栓ができる事例が報告されている。ドイツ政府が原則として60歳以上に使用を限定する方針を示すなど、日本への供給日程も見通せなくなってきた。

首相は6月までに全国民分のワクチンを確保すると約束している。アストラやモデルナの承認が遅れれば計画に狂いが生じるとの懸念が広がる。

首相はワクチン担当に河野太郎規制改革相を指名した。首相が民間企業に直接働きかけることには政府内で慎重論もあったものの、訪米の機会をいかすべきだと判断した。

これまではファイザーから6月末までに1億回(5000万人)分を供与される予定だった。65歳以上の全ての高齢者が2回接種できる量を6月までにまかなえる算段がついた。その後に控える一般向け接種の確実な道筋は描けていない。

ファイザーが日本への追加供給を認めれば、基礎疾患者や一般の人への接種開始の時期が早まる可能性がある。

新型コロナに関し、変異ウイルスの拡大などで収束の兆しが見えていない。首相は訪米前も愛知県などにまん延防止等重点措置の適用方針を決めた。ワクチンの早期普及を収束の「切り札」と期待している。

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鈴木亘
学習院大学経済学部 教授
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分析・考察

ワクチンに関しては、政府から、うまくいっているという情報しか出てこないが、そのどれもが不確定な情報であり、本当のところどうなっているのか皆目わからない。しかし、渡米した首相が、バイデン大統領に会うと同時にファイザー製薬に直談判しなければならない状態では、とても順調だとは思われない。

アストラゼネカやモデルナのワクチンについて、厚労省の承認手続きがうまく進まないのであれば、「緊急使用許可」を政治決断するべきではないか。他国では既に使用されているわけであるから、緊急事態として時限的に承認すればよい。ただ、厚労省が後で責任を取らされるのでは役人たちは動かなくなるので、政治が決断する必要がある。

2021年4月16日 19:06 (2021年4月16日 22:46更新)

バイデン氏「クリーンエネで日本と協力」、脱炭素で協調

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1702F0X10C21A4000000/

『バイデン米大統領は16日の日米首脳会談後の記者会見で「気候変動の脅威に立ち向かうため積極的な行動をとることを約束した」と述べ、脱炭素で協調することで合意したと明らかにした。菅義偉首相も気候変動を巡り「2国間の協力と連携を強化することを確認した」と述べた。

バイデン氏は「我々はクリーンエネルギー技術の促進で協力する」と説明した。インド太平洋で途上国の再生エネルギー開発を支援するという。首相は「『日米気候パートナーシップ』を始めることで合意した。極めて意義があり、大事だ」と強調した。

ハイテク分野でも連携を確認した。バイデン氏は日米が取り組む技術に関して、中国を念頭に「専制主義国家ではなく、民主主義国家によって共有されたやり方で管理されている」と指摘して、両国が協力する必要性を訴えた。

バイデン氏は具体的な協力分野として「安全で信頼できる高速通信規格5Gのネットワークを後押ししたり、半導体など重要分野のサプライチェーン(供給網)で協力を拡大したりする」と説明した。人工知能(AI)や遺伝子、量子コンピューターなどの共同研究にも注力すると表明した。

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ハリス米副大統領「インド太平洋で協力」 首相を表敬

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE16EJN0W1A410C2000000/

『菅義偉首相は16日午前(日本時間17日未明)、ワシントンでハリス副大統領の表敬を受けた。ハリス氏は冒頭「インド太平洋地域の平和、繁栄について共に協力したい」と強調した。首相は「自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値で結ばれている日米同盟はかつてないほど(緊密)だ」と述べた。

アーリントン国立墓地で献花

米国訪問中の菅義偉首相は16日午前(日本時間16日夜)、バイデン米大統領との首脳会談に先立ち、ワシントン近郊のアーリントン国立墓地で無名戦士の墓に献花した。

ケネディ元駐日米大使と朝食

米国訪問中の菅義偉首相は16日午前(日本時間16日夜)、ワシントンでキャロライン・ケネディ元駐日米大使と朝食会を開いた。首相はこれまでの日米同盟への貢献に謝意を伝えた。米国情勢や日米間の学生交流を巡って意見を交わした。
ケネディ氏が駐日米大使を務めた2013~17年、首相は官房長官だった。両氏は月に1度のペースで会食を重ね、離任後も関係を保った。首相が官房長官時代の19年に訪米した際も面会した。

ブレアハウスに宿泊

米ワシントン滞在中の菅義偉首相は現地時間の15日夜(日本時間16日)、大統領迎賓館ブレアハウスに宿泊した。米大統領の賓客として宿泊するための施設で過去にも日本の首相が滞在してきた。
バイデン米大統領との会談の場となるホワイトハウスからほど近く、感染対策を考慮したとみられる。
ブレアハウスはもともと1824年に建てられた陸軍軍医総監の邸宅だった。当時のフランクリン・ルーズベルト大統領のもとで政府が1942年に買収し、賓客施設にした。安倍晋三前首相は第2次政権の発足以降、計4回宿泊した。
同施設は4月上旬まで、ハリス副大統領が仮住まいとしていた。副大統領公邸の改築作業が遅れ、入居できなかったもようだ。

ワシントン到着

菅義偉首相は15日夜(日本時間16日午前)、政府専用機でワシントンに到着した。
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米シティ、中韓豪など13市場から撤退 消費者向け銀行

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15DMW0V10C21A4000000/

『【ニューヨーク=宮本岳則】米金融大手シティグループは15日、消費者向け(リテール)銀行サービスの戦略を見直すと発表した。オーストラリアや中国、韓国などアジア・太平洋地域を中心に13の市場から撤退する。富裕層向け事業や法人向け業務など成長分野に経営資源を振り向け、収益力の改善を目指す。

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アジア・太平洋地域では中韓豪のほか、インドやインドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムの消費者向け市場からも撤退する。アジア以外ではロシアとバーレーン、ポーランドも撤退対象となった。法人向け業務は継続する。

シティは段階的に海外の消費者向け銀行業務を縮小してきた。日本事業は14年に撤退対象となり、三井住友フィナンシャルグループに売却した。

シティのジェーン・フレーザー最高経営責任者(CEO)は13市場について「(ライバルと)競争する上で必要な事業規模を持ち合わせていなかった」と指摘した。今後、シンガポールと中国・香港、アラブ首長国連邦(UAE)、ロンドンを拠点とした富裕層向け金融サービスに注力する。

シティはかねて高コスト体質を株主から問題視されてきた。シティのマーク・メイソン最高財務責任者(CFO)によると、13市場の営業費用は33億ドル(約3630億円、2020年)だった。撤退によってコスト削減効果が見込めるという。

フレーザーCEOはトップ就任前に出席した1月の決算説明会で、非中核事業からの撤退を含む戦略の抜本的な見直しを実施すると話していた。同氏は15日の声明で消費者向け銀行以外のビジネスでも改革に踏み切る可能性を示唆した。

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野崎浩成のアバター
野崎浩成
東洋大学 国際学部教授
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ひとこと解説 前任のマイケル・コルバット氏からバトンを受け取って2か月弱、ジェーン・フレーザー新CEOが早くも改革に着手し始めました。
シティはGCB(Global Consumer Banking)とICG(Institutional Clients Group)の部門からなりますが、今回の事業再構築の対象はGCBとなります。
160か国超の世界最大級のグローバルネットワークを抱えているだけに、13市場という数字自体はごく一部に過ぎませんが、アジア太平洋の主要地域における小口金融に大鉈を振るうことは重要な判断といえます。

2021年4月16日 8:37いいね
14 』

バイデンがアルコールを飲まない理由

バイデンがアルコールを飲まない理由
米国の新大統領はビールを飲んだことがありません。
https://ichi.pro/baiden-ga-aruko-ru-o-nomanai-riyu-164569807446424 

 ※ これも、「共通点」のようだ…。

 ※ 菅さんは、体質的に「受け付けない」人(いわゆる、下戸)のようだ…。

 ※ それで、盛んに「パンケーキ」なんか、食っている…。

『絶対禁酒主義の大統領

飲酒はよくあることと考えられていますが、禁酒は多くの人が理解しているよりもはるかに一般的です。アメリカでは、成人のほぼ半数が過去1か月に1回も飲酒していません。実際、私たちの新しい大統領、ジョー・バイデンでさえ、飲まない。

ニューヨークタイムズ紙によると、バイデンは生涯にわたってアルコール飲料を飲んだことはありません。私たちは21世紀に入ってわずか20年ですが、アメリカが完全にアルコールを控える大統領を選出したのはすでに3回目です。

絶対禁酒主義の大統領が標準となった。最初のホワイトハウスビールを醸造したことで有名なバラクオバマは、ビルクリントン以来の唯一の例外です。

ジョージW.ブッシュは、酒飲みとして大人の生活を始めましたが、大統領になる15年前の1986年に冷静になりました。彼は自分がアルコール依存症であるとは考えていませんが、ブッシュは飲酒運転を含むアルコールに関する彼の個人的な否定的な経験のために飲酒をやめました。

まったく対照的に、ドナルド・トランプとジョー・バイデンはどちらも一生アルコールを控えてきました。彼らは冷静になることを選びませんでした—彼らはそもそも飲み始めたことがありませんでした。

バイデンは、「私の家族には十分なアルコール依存症がある」と言うことを除いて、アルコールを試さない理由についてあまり話していません。(ソース)。バイデンは重度のアルコール依存症の叔父と一緒に育ち、彼の息子も中毒に苦しんでいます。

バイデンは、アルコール依存症がどのように人生を台無しにすることができるかを直接理解しています。彼はおそらく中毒の遺伝的要素も知っていると思われます。それは彼が家族のアルコール依存症についての彼のコメントでほのめかしているように思われるからです。

この知識を踏まえて、バイデンはリスクを冒さず、そもそも飲み始めないことを賢明に決定しました。中毒になってやめるよりも、アルコールを完全に避ける方がはるかに簡単です。
中毒の回避

バイデンが飲まないという決断を読んだことで、自分の家族のことを考えました。バイデンのように、私の拡大家族の木は中毒者でいっぱいです—主にアルコール依存症と喫煙者。

私の両親はどちらも大酒飲みではありませんが、成長したとき、自分の両親、つまり祖父母が大酒飲みであることを知っていました。私はまた、中毒に苦しんでいた私の多くのいとこや他の親戚についても知っていました。私の両親は、私たちの家族に依存症が発生していることをはっきりと警告しました。

それにもかかわらず、とにかく飲み始めました。私がすぐに中毒を発症したのは当然のことです。

私は、2016年にようやく冷静になるまで、次の10年間アルコール依存症に苦しんでいました。私は成功を見つける前に、何度も削減してやめようとしました。飲酒習慣のせいで、不必要な苦労をたくさんしてしまいました。

私のいとこの一人が代わりにバイデンの道を選んだ。彼は一生アルコールを控えており、一口も飲もうとはしていません。

私がよく飲んでいたとき、いとこは頭がおかしいと思った。少なくともビールを何杯か試して、大騒ぎが何であるかを知りたくないのは理解できませんでした。

私は中毒に苦しみ、冷静になるためのすべての努力を経験したので、私のいとこがずっとそれを持っていたことがわかります。

最近、私たちは両方とも同じ場所にいます—まったく飲酒していません—しかし、私のいとこはそこにたどり着くためにはるかに簡単な道を歩みました。私が飲酒をやめるのに苦労している間、彼の人生は順調にそして幸せに進んでいました。彼は多くの惨めな年を救いました、そして私はバイデンもそうしたのではないかと思います。
誰もアルコールを必要としない

人々が飲む大きな理由の一つは、単に逃すことへの恐れだと思います。それは確かに私にとっての要因でした。

友達を作ったり、楽しんだり、法的なキャリアを手伝ったりするためにも、アルコールが必要だと思いました。地味だと人やネットワークに出会えるチャンスを逃してしまうのではないかと心配でした。

法律のように、政治は飲酒に満ちた分野であり、多くの政治家はアルコールが必要であると感じています。

バイデンは(トランプとブッシュと共に)これが絶対に当てはまらないことを証明しました。アルコールを飲むことなく、バイデンは国内で最高の政治事務所に到達しました。確かに彼の絶対禁酒が彼を逃したようには見えません。

飲まない社長が他の人にインスピレーションを与えてくれることを願っています。アルコールを松葉杖として使わなくても素晴らしいことができるという証拠です。』

日米首脳会談、注目のポイント 議題や人物像は

日米首脳会談、注目のポイント 議題や人物像は
菅首相訪米、バイデン大統領と対面へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA051820V00C21A4000000/

『菅義偉首相とバイデン米大統領は現地時間16日午後(日本時間17日未明)、米ワシントンで初めて対面での首脳会談にのぞむ。首相には就任後初めての訪米で、大統領にとっては就任後に最初に対面で会う外国のリーダーになる。中国への向き合い方が大きなテーマになる訪米で注目すべきポイントをまとめた。

首相は「とんぼ返り」
首相は米東部時間の15日夜に現地に到着した。主な行事は16日のみで、同日午後に首脳会談を開き…

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主な行事は16日のみで、同日午後に首脳会談を開き、翌日午前には帰国の途につく。ワシントンへのとんぼ返りでも対面での開催にこだわったのには、日米同盟の盤石さを世界に示す狙いがある。

新型コロナウイルスの感染のリスクを最小限に抑えるため、首相と同行する人数は絞る。日米首脳会談に同行するケースも多い外相は日本にとどまる。
共通課題は中国

日米の共通の課題が中国への対処だ。米国はトランプ前政権時代から中国との覇権争いが表面化し、バイデン政権になってから競争は一層激しくなっている。3月に米アラスカ州で開いた米中外交トップの会談では新疆ウイグル自治区や香港の人権問題で応酬を繰り広げた。

日本は沖縄県の尖閣諸島の周辺海域における中国海警局の動きに神経をとがらす。中国は2月、同局を準軍事組織に位置づける海警法を施行した。

日本は米国と同盟を強化し、対中国で共同歩調をとる構えだ。安全保障やサプライチェーン(供給網)、新型コロナウイルスのワクチン外交などの分野で結束を強め、世界で存在感を強める中国に対峙する。
安保戦略、供給網、脱炭素を議論

主要議題になるのがアジア太平洋地域の安全保障だ。軍事力を高める中国や北朝鮮を巡り、共通の戦略を話し合う。米国で台湾有事のリスクも指摘され、沖縄県尖閣諸島などの防衛が重要だ。日米同盟における日本の役割強化が論点になる。

日米はインドとオーストラリアを加えた4カ国による枠組み「Quad(クアッド)」の協力も重視してきた。両首脳は推進していく姿勢を強調する。新疆ウイグル自治区や香港の人権問題には、日米が一致して「懸念」のメッセージを発信する見通しだ。

気候変動問題も大きなテーマになる。バイデン政権は世界をリードしていく方針を掲げ、日本も歩調をあわせる。22~23日に米国が主催する気候変動サミットが迫る。2030年の脱炭素をめぐる数値目標への考え方を日米で擦り合わせる。
共通点が多い両首脳

首相とバイデン氏には共通点が多い。まず両氏とも政治家一家や都会の裕福な家庭の出ではない点だ。首相は「たたき上げ」、バイデン氏は「ミドルクラスのジョー」と自称する。両氏ともそんな経歴を前面に出して総裁選や大統領選に勝利した。

過去の政権でトップの右腕として活躍した点も共通する。首相は12年発足の安倍晋三政権で7年8カ月、官房長官を務めた。バイデン氏も09年から8年間のオバマ政権の副大統領だった。ともに実務型のリーダーといえる。

好物や趣味も似る。首相もバイデン氏も甘いもの好き。健康管理が習慣で、首相は朝の散歩を日課とし、バイデン氏はフィットネス機器を愛用するという。

【関連記事】

日米首脳の文書、米高官「台湾海峡に言及」 首相米到着
首脳外交、手土産準備は「情報戦」 菅首相は自ら選ぶ

「China hesitant over J-10C barter deal with cash-strapped Iran: experts」

https://st2019.site/?p=16602

『Minnie Chan 記者による2021-4-15記事「China hesitant over J-10C barter deal with cash-strapped Iran: experts」。
    イランが中共製の戦闘機「J-10C」を調達したがっているという話は、中共内のSNSでは数ヵ月前から語られていた。
 イラン政府は、石油や天然ガスとバーターで36機を入手したいという。しかし中共政府の方が、そのような取引を渋っている。

 国連は14年前に、イランが外国から戦車や戦闘機を買うことを禁じていた。しかしイランはその期間は2020-10-18をもって満了したと宣言した。それに伴って、こんな話が浮上しているわけだ。

 北京の軍事系シンクタンクの某氏が解説する。イランは自国通貨のリアルが大インフレで価値暴落しているので、ドルやユーロを溜め込むのに必死で、できるだけ、使いたくない。それで、戦闘機を買うのにキャッシュ決済なしにしたがっている。
 かたや中共は今、世界不況のおかげで、買い入れた原油や天然ガスの貯蔵在庫量が余っていて、イランからそんな現物を追加で貰ってもちっとも嬉しくない。だからそんなバーター取引だったら、損であると思っている。

 オンラインメディアプラットフォームである「シナ・ニュース」(Sina News)によると、イランは36機を30億ドルで買おうとしており、そのドル通貨の半額はカタールが金融支援してくれるのだという。2020-1に、カタールのエミールであるシーク・タミン・ビンハマド・アルタニとロウハニ大統領がテヘランで会談してそれを合意していると。

 「J-10C」は単発単座の軽量戦闘機。最新バージョンは、エンジンに推力偏向能力が追加されている。
 2021-3に中共とイランは25年間の経済協力で合意している。

 香港の某軍事解説者によれば、イランは、ロシアのミグ35、スホイ35、スホイ30SMも、J-10Cの当て馬として検討していると。
 そして、中共も、J-10Cより旧式の「FC-1」軽量戦闘機も提示できるはずだと。

 ※パキスタンがなんちゃってライセンス生産している中共製のボロ戦闘機だってあるじゃないか。あれをバーター入手すればいいだろ。まあ、エンジンが伴わないんですけどね。

 単価の現勢比較。J-10は4000万~6500万米ドル。ミグ35は5500万ドル。スホイ30MSは5000万ドル。

 ここ数年、イランと中共の間の貿易額は、200億ドル台で推移している。米国トランプ政権が対イラン制裁を発動した2018年より前だと、たとえば2014年にはイランと中共は520億ドルの貿易をしていた。

 次。
 JOSEPH DITZLER 記者による2021-4-14記事「Johnson & Johnson pause halts vaccine clinics at US bases across Pacific」。
   国防総省命令。
 在日米軍関係者および在韓米軍関係者のうち、ジョンソン&ジョンソンのワクチン接種を受ける予定でいた者たちに関して、接種計画を臨時に白紙化する。
 このワクチンは、1回射つだけで新コロに対する免疫抗体ができるものである。メーカーはジャンセン社。

 三沢基地にはジョンソン&ジョンソンが1900射分、すでに届けられているが、予定されていた「第二優先順位」の人々(これにはふつうの軍人家族も含まれる)への接種実施は、中断された。

 中断はしかし、数日で解除される見込みだ。ワシントンでFDAとCDCが相談しているところ。

 モデルナワクチンが西太平洋の米軍基地には大量に補給されている。だからほとんどの基地では、モデルナの接種はこれまで通り、続けられる。三沢も同様。

 しかし韓国の烏山[オサン]基地の米空軍の軍人/軍属/家族たちには、ジョンソン&ジョンソンしか配給予定がないので、こっちは全面的に接種が中断する。』

アフガンからの米軍完全撤退9月表明とタリバンと中国の関係

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:アフガンからの米軍完全撤退9月表明とタリバンと中国の関係
http://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/5252986.html

『2021年4月14日:アメリカのバイデン政権は現地13日、アフガニスタンに駐留するアメリカ軍について、同時多発テロ事件から20年となることし9月11日までに完全撤退させることを決めたと明らかにした。これまでは、2020年の合意に基づき5月1日までに撤退が完了するかが焦点となっていた。米高官は「アルカイダの復活の可能性から目を離すことはない」と述べ、アメリカ軍の撤退後もアフガニスタン政府が行うテロ対策の支援を続けると強調し、また「(アフガン進出に積極的な)中国との競争などアメリカにとって最も深刻な脅威と課題に人員と資源を投入する必要がある」と述べた。参照記事
f2d54e07413d0eb7、、、アフガニスタンの反政府武装勢力、タリバンTalibanの代表団は2019年9月22日、北京に到着し、中国外務省のアフガニスタン政策の担当者と2019年6月に続き2回目の会談をした。双方は、当時の米トランプ政権が同年9月初めに米タリバンの平和協議を中止したことについて意見交換したと言われている。同年2016年9月7日には、中国江蘇省南通市Nantongからアフガン北部Hairatan までの一番列車が3000キロを2週間で到着しており、同地域への海上輸送では2~3ヶ月かかっていた輸送期間を大幅に短縮した。過去ブログ:2019年9月タリバン中国訪問の謎と中国との接点 アフガン選挙で5人死亡

d08a9c03FireShot Webpage Screenshot #343 – ‘Taliban offerまた、タリバンと中国との経済関係では、2016年11月29日、タリバンが公式サイトで中国企業の中国冶金科工集団がアフガン政府と契約したメス・アイナクMes Aynakの銅鉱山、ガス開発計画などの保護を発表している。ここからの産出物に対し、タリバンが勝手に税をとっているとも言われるが、未確認だ。中国国有資源大手・中国冶金科工集団(MCC:China Metallurgical Group Corp)は、アフガン政府と2007年(または2008年)に30年のリース契約を30億ドル(3530億円)で結んだとされる。当然だが当時、アフガン、中国側双方で賄賂の疑惑をうけた政治家の失脚も起きていた。この銅山開発をタリバンが、自分たちに有利な利権として中国と駆け引きしている可能性がある。

EN-afghanistan-oilfield-dlse07bce43-sアフガンには、すでに知られている銅、原油、天然ガス資源の他、コバルト、ニオビウム、モリブデン、リチウムを含む貴重な希土類鉱物など豊富な鉱物資源が眠っていると確認され、2010年8月にアフガン政府は、同国北部 war-ravaged countryで埋蔵量が豊富な油田地帯a large oilfield containing an estimated 1.8 billion barrelsを発見したと報じている。左図は油田地域の位置と、中国の鉄道。 英文記事:Taliban offer ‘security’ for copper, gas projects 過去ブログ:2017年11月意外にも、EV普及で迫る銅不足とアフガン、中国の動き 2016年12月アフガンでISの脅威の中 寒波で凍死者と資源開発の行方 2010年6月鉱物資源の宝庫アフガニスタン

FireShot Webpage Screenshot #345 – ‘18日、、、、一連の流れを見ると、アフガン政府は米国の支援を受けながら、タリバンを使って米国の覇権を排除し、今後は中国資本、あるいはロシア資本を使い、タリバンを入れた連立政権で利権を分け合う流れにも見えるが、だとすれば、これまでに流れた国際軍、米軍、市民の血や国際援助はなんだったのだろう?

開発が進めば、タリバン内の利権争いなど、また新たな紛争も起きるのではと想像する。その時戦場で飛び交うのは中国製の銃弾か?ロシア製ミサイルか?ロシアは2019年ころから和平調停に発言しだした。

ロシアの首都モスクワで2021年3月18日、アフガニスタン和平に関する会議:写真左 が開かれ、アフガン政府と反政府武装勢力タリバン、米国やロシアなどの代表が出席した。米露と中国、パキスタンの4カ国は会議後、アフガン政府とタリバン双方が参加する包括的な政権樹立に向けた行程表の策定などに即座に取り組むよう促す共同声明を出した。参照記事 』

海兵隊で歩兵が砲兵を支援する新形態演習

海兵隊で歩兵が砲兵を支援する新形態演習:東京の郊外より・・・:SSブログ
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-04-05

『昨年10月に続き、海兵隊が海軍艦艇を火力支援する新構想演習
沖縄伊江島とハワイを結び分散型作戦を演習

NMESIS.jpg3月29日付MarineTimesは、3月に第12海兵連隊(在沖縄)を中心として、沖縄の伊江島とハワイに海兵隊砲兵部隊を緊急展開させ、対中国艦艇を視野に米海軍艦艇部隊を支援する演習が、米海空陸軍と宇宙軍の支援も得て実施されたと紹介しています

米海兵隊は、2019年にDavid Berger司令官が就任して以来、戦車部隊を廃止し、より小型軽量で機動性が高い部隊編成と、対艦対地長射程攻撃兵器を柱にした海洋作戦支援部隊への変革に取り組んでおり、その狙いはインド太平洋地域の島々を所要に応じて迅速に確保し、飛行場を使用可能にし、高機動ロケットシステムHIMARSや地上発射トマホークなど火砲を緊急空輸してミニA2AD網を構築・維持する体制の確立にあります

Noble Fury3.JPGこの演習もその一環で、昨年10月に初めて実施された飛び石演習「Exercise Noble Fury」と同列にある演習と考えられ、オスプレイやCH-53E、米空軍特殊部隊(おそらくMC-130輸送機)が輸送を支援し、米海軍艦艇センサーが海兵隊火砲部隊に敵艦艇情報を提供して、指揮統制は沖縄の第12海兵連隊本部が執る形態の「分散海洋作戦:distributed oceanic operation」が試されています

演習指揮官は、まだまだ小規模で、新コンセプトの体験的・試験的な演習だが、将来は同盟国部隊との連携を視野に置いていると語っているところ、当然自衛隊も関わってくると思いますので、昨年10月の飛び石演習「Exercise Noble Fury」に続いてご紹介しておきます

3月29日付MarineTimes記事によれば
Berger.jpg●沖縄所在の第12海兵連隊司令官のMichael Roach大佐は、これまでの海兵隊部隊の形であった、歩兵部隊を砲兵媚態が支援する形ではなく、砲兵部隊を歩兵部隊が支援する全く新しい米海兵隊の戦い方の演習を、沖縄とハワイの2か所で同時に3月に行ったと語った
●同大佐は「従来とは逆に、砲兵部隊に歩兵部隊が従属し、砲兵部隊指揮官が歩兵部隊を指揮する形で実施した」と、指揮系統を根本的に変える演習だったと振り返り、米海兵隊全体で進める大国との紛争に備えた「沿岸地域からの戦い:littoral fight against a near-peer competitor」の訓練だと説明した

●海兵隊のDavid Berger司令官が強力に推進するこの戦い方では、米海兵隊は長射程対艦対地兵器と電子戦機材、更に時には敵潜水艦探知装置で、米海軍艦艇の戦力発揮の道を開き、統合戦力と共に敵戦力撃破に貢献する
●そしてその結果として、米海兵隊は(過去20年間従事してきた対テロ作戦で中心だった)歩兵部隊重視を改め、戦車部隊を廃止し、米海軍が望むことを海兵隊として全力で支える方向に進んでおり、長射程火力による敵艦艇撃破能力に力を入れている

Noble Fury.jpg●演習では、夜間にMV-22Bオスプレイから先遣エリート部隊が伊江島に降り立ち、敵占領部隊を無効化し、飛行場を確保して海兵隊F-35Bを向かい入れた
●それに続き、オスプレイやCH-53Eで海兵第8師団第3大隊員が輸送され、主力となる砲兵火力が展開し、長射程精密攻撃能力を不便な前線展開地に確保した

●これら主力海兵隊戦力展開の支援には、特殊作戦部隊の特殊輸送能力の他、米陸軍の「Multi-Domain Task Force」、「Air Defense Artillery Regiment」や「8th Theater Sustainment Command」、更には宇宙軍のユニットなども加わった
●このような沿岸地域への長射程精密誘導火力の展開は、伊江島とハワイの2か所で同時実施され、指揮統制を沖縄の第12海兵連隊本部が行う「分散海洋作戦:distributed oceanic operation」形式で行われた。

Noble Fury2.jpg●展開した海兵隊砲兵部隊には、海上に展開している米海軍艦艇のセンサーから担当エリアの艦艇情報が提供され、砲兵部隊が経験したことのないエリアの情報を目にすることができた
●第12海兵連隊司令官のMichael Roach大佐は、従来の陸上戦闘とは兵站支援ルートが全く異なる点に着目し、演習の成果を更なる部隊能力向上につなげたいと語り、「離島での作戦運用の制限と機会を見極めいく」と将来を見据えた
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海兵隊が主力火砲と想定している2つの長射程対艦ミサイルとは、射程100nm以上と言われる「Naval Strike Missile」を無人走行車両に搭載した「NMESIS」(Navy Marine Expeditionary Ship Interdiction System)と、米国のINF全廃条約脱退で導入可能になった射程900nmの巡航ミサイル「Tomahawk」の地上発射版です

3月上旬に米議会各所でDavidson太平洋軍司令官が、海兵隊長射程兵器予算が2021年度予算でカットされたことを嘆いて回っていたように、米軍全体での戦い方の方向性が良く見えず、4軍(宇宙軍を入れると5軍)間での予算争いが目立ち、また伝統的装備の継続調達が幅を利かせている状態に、議会も不満を募らせており、海兵隊の変革がどの程度実現するか不確かですが、間違った方向とは思わないので期待しております

「分散海洋作戦:distributed oceanic operation」に向け、自衛隊とはどのような協力体制構築が検討されているのでしょうか??? まさか・・・先日の米空軍C-130輸送機による陸自第1空挺団員の大規模降下訓練支援は、その一環なのでしょうか???

米海兵隊の変革関連
「対潜水艦作戦にも」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-11-07
「在日海兵隊の飛び石演習」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-10-23
「司令官が在日米海兵隊削減を示唆」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-09-25
「米海兵隊は戦車部隊廃止へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-25
「2つの長射程対艦ミサイルを柱に」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-06

Davidson太平洋軍司令官が海兵隊長射程兵器予算カットを嘆く
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-03-13

横田米空軍C-130部隊が総力で陸自空挺団500名降下支援
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-03-14

応援お願いします!ブログ「東京の郊外より」支援の会
https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997

ブログサポーターご紹介ページ
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-04-16-1

米のアフガン撤収決断 世論の派兵消極論が後押し

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN140IG0U1A410C2000000/

『【ワシントン=中村亮】バイデン米政権は13日、米軍をアフガニスタンから9月までに完全撤収させる方針を明らかにした。治安が悪化したりアフガンの政治体制をめぐる和平協議が滞ったりしても無条件で撤収を断行する。派兵継続に消極的な世論を踏まえた決断だが、撤収ありきの計画はアフガンが国際テロの温床に戻ってしまうリスクがある。

「米国の利益を追求する最善の道は20年に及ぶアフガン戦争を終わらせることだ」。米政府高官は13日、記者団にバイデン大統領のアフガン政策の基本方針を説明した。高官はアフガンを拠点として2001年の米同時テロを起こした国際テロ組織アルカイダについて「いまは米本土に対して謀略を仕掛ける能力はない」と断言し、撤収は適切だと説明した。ロイター通信によるとブリンケン国務長官は14日、米軍と共に北大西洋条約機構(NATO)軍の他の駐留部隊も9月までに撤収すると表明した。

米国のトランプ前政権は20年2月にアフガンの反政府武装勢力タリバンと結んだ和平合意に、米軍を含む外国部隊が今年5月1日までに撤収すると明記した。米政府高官によると、外国部隊は完全撤収に近く着手するが期限には間に合わないため、9月11日を新たな期限とした。高官は「新たな期限よりも撤収は相当早く完了するかもしれない」と語った。

トランプ政権は撤収条件としてタリバンに対し、米国が後ろ盾となるアフガン政府軍に対する攻撃を減らしたり、国際テロ組織との関係を断絶したりすることを求めていた。トランプ政権はタリバンが条件を満たさない中でも駐留部隊の縮小を進めて議会やメディアから批判を浴びたが、バイデン政権は条件自体を棚上げした。

アフガン情勢の不安定さはバイデン政権も認める。国家情報長官室が13日公表した「脅威分析」と題する報告書は「アフガン政府が戦場で劣勢を強いられ、タリバンは軍事的勝利に自信を深めている」と指摘した。米財務省は今年初めにタリバンとアルカイダの関係が継続していると分析しており、タリバンの勢力が拡大すればテロ組織の活動が勢いづくリスクが増す。

タリバンの報道担当者は13日、ツイッターで「全ての外国部隊が完全撤収するまでアフガンに関する決定を下す会議に出席しない」と書きこんだ。バイデン政権はアフガン政府とタリバンの対話を促して停戦や暫定政権樹立を目指す方針だが、当面はタリバンが協議に応じない公算が大きい。

バイデン氏が率いる民主党からも撤収計画に反発が出た。ジャンヌ・シャヒーン上院議員は13日、政権が明確な撤収期限を設けたことについて「とても失望した」とツイッターで批判した。バイデン氏が副大統領だったオバマ政権はイラクからの撤収を急ぎ、その後に過激派組織「イスラム国」(IS)の台頭を許して再派兵を強いられた経緯がある。

バイデン氏が撤収を急ぐ背景には支持層の意向もある。調査会社ユーガブが20年3月に実施した調査によると、民主党支持者の58%がアフガン派兵について「誤りだった」と回答。「誤りでない」(20%)を大幅に上回った。開戦直後は超党派の強い支持を得たが、巨額の戦費に見合う戦果が見込めない状態で、世論の支持は低下している。

アフガン戦争の代償はあまりにも大きい。米ブラウン大は米国が投じた戦費が少なくとも約2兆㌦(約218兆円)と推計する。米シンクタンクの民主主義防衛財団の集計によると、アフガン人口の40%が住むエリアをめぐり、アフガン政府軍とタリバンがなお争っている。』

史上最大のネズミ講詐欺師 マドフ受刑者死去

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN14E4N0U1A410C2000000/

『【ニューヨーク=伴百江】史上最大のネズミ講詐欺とされる事件の首謀者で元ナスダック・マーケット会長のバーナード・マドフ受刑者が米ノースカロライナ州の連邦刑務所で死去した。82歳だった。事件は日本の金融機関も含む米国内外の著名投資家を巻き込み、被害総額は含み損ベースで650億ドル(約7兆円)に上った。禁錮150年の判決を受け、服役中だった。

マドフ受刑者は年率10%の利回りを着実に出すとの触れ込みの投資ファンドを運用し、口コミで国内外の投資家から資金を集めていた。もっとも運用の中身は投資家から集めた元本を取り崩しながら毎年の配当に充てるという自転車操業だった。しかし、「マドフ氏のファンドはもうかる」という噂が広がり、新規の資金が流入して運用資産残高は増えていった。

著名投資家からの投資資金はまさにネズミ講式に増えていった。ナスダックの会長や米証券業協会(NASD)の会長まで上り詰めた人物が運用するファンドなだけに、ユダヤ人コミュニティーや知り合いの口添えを通じてしか投資できないという特権階級意識も手伝ったされる。被害者には映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏、米大リーグ球団ニューヨーク・メッツのオーナー、野村ホールディングス、あおぞら銀行まで米国内外の著名投資家や金融機関が名を連ねた。マドフ・ファンドへの投資家数は延べ約4万人、130カ国に上った。

しかし、リーマン・ショック後に金融機関や投資家のファンド解約が急増すると、マドフ・ファンドは解約金の支払いができなくなり、破綻。2008年12月に逮捕された。「史上最大の詐欺師」とその被害者も、金融危機の影響を受けた。

マドフ受刑者のファンド運用の違法性を早くから見抜いた会計専門家のハリー・マルコポロス氏は何度も米証券取引委員会(SEC)に告発していた。SECはそれを無視して被害が拡大したともいわれ、SECの歴史に汚点を残した。その後SECが違法行為の告発者への対応を重視するルールを導入するなど、マドフ事件は規制当局へも影響を及ぼした。

マドフ氏の逮捕後、米司法省任命の管財人が投資家の損失回収にあたり、これまでに約32億ドルが投資家に返還された。』

バーナード・メードフ氏死去 米巨額投資詐欺事件で服役
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021041500220&g=int

『バーナード・メードフ氏(米ナスダック株式市場の運営会社元会長、巨額投資詐欺事件で服役)米メディアによると、14日、米ノースカロライナ州の刑務所内の医療施設で死去、82歳。死因は不明だが、自然死とみられる。
 ニューヨーク生まれ。1960年に投資会社を設立して金融業界入り。ナスダック市場運営会社の会長などの要職を歴任した。企業や著名人から投資名目で約650億ドル(約7兆円)を集めたが、ほとんどを配当や損失の穴埋めに充てていたことが2008年に発覚。禁錮150年の判決を言い渡され、服役していた。』