人類の到達した頂点・民主主義も原理は雨乞いと変わらない。

人類の到達した頂点・民主主義も原理は雨乞いと変わらない。
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/30158520.html

 ※ この文脈で行くと、「不正があった!」と主張して、「降りることを、ゴネている」某元大統領とかは、どう位置付けられるんだろう…。

『先日、娘がテロに見舞われて爆死した、ロシア極右愛国主義の思想家のドゥーギン氏が、ロシア軍のヘルソンからの無抵抗撤退について、プーチン氏を激しく非難しています。ヘルソン付近には、ほぼ軍事訓練を受けていない動員兵が、弾除けとして前線に配置され、短期間に死体の山を築いていたのですが、その間に正規軍はドニエプル川を渡って、東岸に到達し、大部分の撤退に成功した模様です。

やむを得ない戦略的な撤退なのですが、国粋主義者というのは、結果で物事を判断して批判しますので、殆ど無抵抗でウクライナにヘルソンを明け渡した事自体が気に食わないらしく、かなり厳しい言葉で非難しています。その非難の中で、面白い表現が使われていたので、抜き出したいと思います。

「専制とは何か? 為政者に全ての権力を与える事である。為政者は危機的な状況において、人々を救ってくれること。その為には、不愉快な事も我慢してきた。しかし、もしも救ってくれないとしたら、『雨を
降らせなかった王のように犠牲になる運命だ』専制には、2つの面がある。成功に際しての、あらゆる権利。失敗に際してのあらゆる責任。そして、撤退の責任は、軍ではなくプーチン大統領にある。プロパガンダで覆い隠す事はできない。ヘルソンの無抵抗撤退は、ソ連邦崩壊以来の敗北である。欧米との全面戦争と認識し、イデオロギー的にも国家への統制を強化して、総動員体制へ移行すべきである」

以上は、ドゥーギン氏が自身のブログに掲載した檄文です。ここで、注目して欲しいのは、二重括弧にしてある一文です。つまり、独裁国家においては、結果に対する全ての栄光と責任が、独裁者個人に属するので、成功すれば英雄として称賛され、失敗すれば全ての責任を取らされるという事です。そして、雨乞いで雨を降らすのに失敗した王という例えは、昔の原始的な集落で、呪術師が干魃に際して、雨乞いの儀式をして、雨が振らなかった場合に、村人から処刑されていた事を暗喩しています。

ここに独裁国家の制度的な欠陥を見る事ができます。頂いた独裁者の采配次第で、国民全体が利益も損出も被り、それは、時には自分の命を国家に差し出す犠牲を要求するという事です。以前の投稿でも述べたように、独裁者の健康・気力が、国家の衰退とリンクするのが独裁国家です。その為、プーチン氏は、上半身裸で馬に跨って乗馬する姿や、黒いレザージャケットを着て大型バイクに跨る姿や、柔道で巨漢を投げ飛ばす姿を国民に見せなくてはならないのです。あれは、ナルシズムで、やっているわけではありません。国民が安心する為に、その姿を見る事を望み、国の治安を安定させる為に、「強い指導者」であり続けなければ、ロシアという国が綻びるので、やっているのです。

これを例えるならば、村にたった一人しか存在しない「カリスマ呪術師」に、命運を託して雨乞いの儀式をする部落と言えます。そして、雨を降らす事ができなければ、呪術師は処刑され、代わりに儀式を続ける者がいないので、天候の気まぐれで、その部落は飢餓で全滅する事になります。

では、人類が到達した最高点の政治制度と言われる民主主義とは、独裁専制と較べて、どれだけマシなのでしょうか。実は、余計なフィルターを外して見ると、独裁国家で失敗すると呪術師が殺されるのに対して、呪術師が地位から降ろされて、別の人間に交代するのが保証されている点が違うだけです。干魃が起きた時に、雨を降らせる能力があると信じられている呪術師が、雨乞いの儀式を行いますが、失敗しても、彼は殺されません。必ず次点の要員が用意されていて、交代し、今度は控えの呪術師が儀式を続行します。それが、制度として保証されているのが民主主義です。

投票で問題に対処するリーダーを決めたとしても、その人物が必ず有効に対処できるとは、限りません。うまくいかないと判断されたら、そのリーダーを降ろして、別のリーダーを頂きます。部落の将来は、特定の人物ではなく、部落で選んだ、「問題が解決できそうな」人物に、次々と交代し、そのうちの誰かが問題を解決すればよしで、できなければ、やはり全滅するのは独裁国家と同じなのです。その解決の方法は、何も祈祷を続けるだけでなく、「この地を捨てて、他所の土地へ移り住もう」でも、「用水路を築いて川から水を引いてこよう」でも、よいのです。部落が干魃で絶滅しそうという状況に対して、問題解決の方法を提示できた人物が、次のリーダーになります。

未来が誰にも確実に予想できず、どんな問題が発生するか判らない以上、特定の誰かの能力に全面依存するではなく、スペアーとも言うべき人材をストックしておいて、問題が解決するまで、トライ・アンド・エラーを繰り返す。民主主義と言っても、客観的に評価すれば、確率で生き残る精度を高めただけのシステムです。干魃が何年も続けば、どんな制度を持つ部落でも、餓死して全滅しますし、何かしらの解決策を絞り出して、犠牲者は出しても部落の一部は生き延びるかも知れません。それは、制度の優劣で決まるというよりは、制度によって、生存確率を可能な限り上げたのが、民主主義です。

その制度の特色上、選挙などに手間と費用がかかりますし、議会で論議をするので、意思決定が遅く、それは、しばしば民主政治の問題として話題になります。しかし、それでも、「オール・オア・ナッシング」の個人の資質に国家の命運を全てベットする独裁政治より、マシであると一般的に考えられています。独裁政治の最大の害悪は、呪術者が屈強なボディーガードで身辺を固めた場合、村人が打ち殺そうとしても、それが不可能になる場合がある事です。つまり、まったく問題の解決にならない祈祷を、その人物個人が諦めるまで、部落民の全てを巻き込んで続ける事が可能です。

そして、ドゥーギン氏がプーチン大統領を批判する例えとして出してきたのが、まさに『雨を
降らせなかった王のように犠牲になる運命だ』という言葉です。つまり、雨乞いに失敗した呪術師は、部落民によって誅殺されるべきだと言っているのです。雨を降らせる云々の言葉が、突然出てくるので、何事かと思いますが、ロシア正教的発想だと、国の指導者の立場は、神に選ばれた人物に下賜された権利であると考えるので、神の恩寵を失った呪術師に用は無いのです。

一見、高度に発達したかのように見える現代の政治制度ですが、原理から言うと、部落の生命を脅かす問題に対して、どう向き合うかという事に対して、確率で生存率を高めたものでしかありません。しかも、比較する対象は、原始時代の集落です。そして、恐らくは、これ以上、政治の原理的なシステムが進化する事はありません。ここで、打ち止めです。それゆえに、予測が不可能な問題に対して、特定の価値観に基づく「思想や宗教」で、政治を行ってはいけないのです。問題の解決は、是々非々の議論を経て、最も良いと思われる対処を選択するしか、やりようがありません。ここに、「神様がこう言っているから、こうするのが正しい」とか「思想的に、これが正しいから、こうするべきだ」という、根拠の無い方向性を持った硬直した考え方が、意思決定に入ってくると、部落が全滅する確率が上がります。』

中国、国連の新疆報告書を批判「反中勢力の陰謀」

中国、国連の新疆報告書を批判「反中勢力の陰謀」
対抗措置には言及せず、党大会前に安定優先
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0195P0R00C22A9000000/

『【北京=羽田野主】中国外務省の汪文斌副報道局長は1日、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が発表した新疆ウイグル自治区に関する報告書について「反中勢力の政治的陰謀に基づくずさんな報告だ」と批判した。「内容は完全に虚偽情報のごった混ぜだ」とも主張したが、対抗措置の可能性には言及しなかった。

汪氏は「国連人権高等弁務官事務所が米国と西側の手下に成り下がったことを改めて証明した」と強調した。

報告書では新疆ウイグル自治区の刑務所や拘禁施設などに収容されている全ての人々を解放するため、迅速な措置を取るよう求めている。汪氏は「米国などいくつかの西側勢力がたくらみでっち上げたものだ」と話し「中国は当然ながら完全に拒絶する」と続けた。

中国メディアは報告書の内容を詳しく伝えていない。汪氏も「報告書は国連(の見解)をまったく代表していない」と指摘し、批判の対象を国連人権高等弁務官事務所や米国に集中させた。国内で国連への反発が広がる事態を警戒しているとみられる。

汪氏は対抗措置の可能性にも触れなかった。中国では10月に共産党幹部の人事を決める5年に1度の党大会がある。習近平(シー・ジンピン)総書記の3期目入りが正式に決まるまで、対外関係を安定させておきたい思惑があるとみられる。』

中国新疆で「深刻な人権侵害」 国連が報告書

中国新疆で「深刻な人権侵害」 国連が報告書
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB011FI0R00C22A9000000/

『【パリ=時事】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は31日、中国新疆ウイグル自治区で「深刻な人権侵害」が行われていると指摘する報告書を公表した。報告書をめぐっては、中国政府が発表しないよう要求していたとされる。

OHCHRは報告書で「身柄拘束の劣悪な環境に加え、度重なる拷問や虐待の疑惑は信ぴょう性が高い」と指摘。ウイグル族らが置かれる状況は「国際犯罪、特に人道に対する罪に当たる可能性がある」と強調した。

一方、OHCHRは中国側の声明も同時に公表した。中国は今回の報告書について「発表に断固として反対する」と表明。人権状況の評価が「反中国勢力が捏造(ねつぞう)した偽情報などに基づいており、中国に非があることを前提にしている」と説明し、「中国の法律や政策を歪曲(わいきょく)し、誹謗(ひぼう)中傷している」と主張した。

欧米諸国は、中国が同自治区で少数民族ウイグル族らを収容所に送って洗脳したり、強制労働させたりしていると非難。日本でも、大手アパレル企業が自治区で生産された「新疆綿」の使用を中止する動きが広がっている。

バチェレ国連人権高等弁務官は5月に同自治区を視察したが、視察内容は全て非公開で、人権侵害の実態は全く明らかにされなかった。人権団体は、バチェレ氏が人権侵害を否定する中国に融和的な姿勢を取ったと批判していた。

バチェレ氏は任期満了に伴い、31日付で退任した。

【関連記事】

・新疆報告、40カ国公表反対 人権弁務官が圧力認める
・習近平氏、8年ぶり新疆ウイグル訪問 治安安定を誇示
・企業の人権侵害、改善・公表求める 政府が初指針
・ESG投資、描けぬ脱中国の道筋 国家リスクに漂う無力感 』

中国・新疆で「深刻な人権侵害あった」 国連人権高等弁務官が報告書公表

中国・新疆で「深刻な人権侵害あった」 国連人権高等弁務官が報告書公表
https://www.cnn.co.jp/world/35192610.html

『(CNN) バチェレ国連人権高等弁務官は8月31日、中国・新疆ウイグル自治区でのウイグル族や他のイスラム系少数民族の待遇に関する報告書を公開した。報告書の発表は以前から待望されていた。

報告書はこの地域で「深刻な人権侵害が行われてきた」と結論付けた。その原因として、中国政府のウイグル族や他のイスラム系少数民族の地域社会を対象とした「対テロ、対過激主義の戦略の適用」を挙げた。

報告書は「強制的な医療行為や収容の悪条件を含め、拷問や虐待のパターンに関する主張は信頼できる。性的及び性差に基づく暴力の個別事案の主張も同様だ」と記した。

中国は報告書の公開に反対してきた。中国の駐ジュネーブ国連代表団は、報告書が「偽の情報とうそ」に基づいたもので、中国の法と方針を「曲解している」と述べた。

代表団はさらに「ウイグル族を含むすべての民族集団は中国国民の等しい構成員だ。新疆は法令に従ってテロと過激主義と闘う措置を実行し、テロリストによる活動の頻繁な発生を効果的に抑えている」と主張した。』

『国連の専門家委員会は4年前、100万人以上のウイグル族と他のイスラム系少数民族が「再教育」と洗脳を目的に新疆の超法規的な収容所に入れられたとの信頼できる報告があるとして、注意を呼びかけていた。

中国は当初、収容所の存在を否定していたが、その後「過激主義」への対抗手段として「職業教育訓練センター」を立ち上げていたと説明した。中国は同地域での人権侵害やジェノサイド(集団殺害)、強制労働を訴える主張を「世紀のうそ」と呼んだ。

今年5月にはバチェレ氏が訪中し、中国政府から「職業教育訓練センター」のシステムは「解体された」と断言されたことを伝えていた。同氏の訪中は人権関連の国連高官の訪問としては17年ぶりで、訪中に対する厳しい批判も起きた。

この報告書が公表された31日はバチェレ氏の退任日だった。』

米インディアナで中絶制限州法 最高裁判断後で初めて

米インディアナで中絶制限州法 最高裁判断後で初めて
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB062M00W2A800C2000000/

『米中西部インディアナ州議会は5日、人工妊娠中絶を大幅に制限する州法案を可決した。共和党のホルコム州知事が署名して成立した。米メディアによると、米連邦最高裁判所が6月に中絶の禁止を認める判断を示して以降、新たに規制を強化した州法が成立するのは初めてという。

成立した州法は性的暴行によって妊娠した場合などを除き、中絶を厳しく制限する内容で、9月半ばに施行される。

保守派の判事が多数を占める連邦最高裁は6月、中絶を憲法上の権利と認めた1973年の判決を覆した。中絶の是非は米国内で論争の的になり、11月の中間選挙の争点のひとつに浮上しつつある。

中西部カンザス州で2日に実施した住民投票では、6割が中絶規制に反対した。バイデン大統領は、中絶を禁止または制限する州に住む女性が、他州で中絶手術を受けやすくするための大統領令に署名するなど、中絶の権利保護に向けた取り組みを急ぐ考えを示している。

中絶の是非をめぐる判断は各州に委ねられている。一部の州では最高裁が判断を下せば、自動的に発効する法律が事前に成立していたため、中絶を制限する州法がすでに発効している。全米50州の半数ほどが中絶の禁止・制限措置を講じる見込みとされ、インディアナ州と同様に、最高裁判断を受けて新たに規制強化に動く州が増える可能性がある。』

合衆国最高裁判所

合衆国最高裁判所
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80

 ※ よく、「司法権の独立」とか、「法の支配」とか言うが、このwikiに書かれていることを読めば、非常に「政治的なもの」だということが、よく分かる…。

 ※ 「三権分立」とは、そういう「政治的な緊張関係」を孕んでいるものだ…。

 ※ よって、それ自体で「安定的なもの」では無く、「常に緊張関係にある」「不安定なもの」だ…。

 ※ だから、「不断の点検、見直し」の努力が必要となる…。

 ※ そこが、正に、「国民主権」による「民主主義」の根幹だ…。

※ スゲーな…。「判例法」の国だから、米国が滅亡しない限り、連邦最高裁判所制度が滅亡しないかぎり、未来永劫えんえんと蓄積されて行くんだぜ…。

※ まあ、日本でも、他の国でも同じことだが…。

※ それでも、英米法の法体系では、「判例」の重みが違う…。重要な「法源(法的判断の、依って立つところのもの)」という位置付けだからな…。

※ 「判事」のこと、「justice」と言っているだろ…。

※ 辞書で調べると、「正義、公正、公平、公明正大、正当、妥当、当否、司法、裁判、司法官」、これみんな「justice」なんだよな…。

※ 願わくは、「アメリカ・ファースト」だけでなく、「他国」に対しても「justice」であることを…。

『アメリカ合衆国最高裁判所(アメリカがっしゅうこくさいこうさいばんしょ、英語: Supreme Court of the United States、略称: SCOTUS)は、アメリカ合衆国連邦政府の司法府(連邦裁判所)を統括する、アメリカ合衆国における最上級の連邦裁判所。

合衆国憲法第3条第1節の規定に基づき設置されている唯一の裁判所である(他の連邦の下級裁判所は連邦法に従って設置されている)。

日本では連邦最高裁判所と呼ぶことも多い。 』

『概説

合衆国最高裁判所は、その長官である首席判事(しゅせきはんじ、Chief Justice)と8人の陪席判事(ばいせきはんじ、Associate Justices)から構成される。この首席判事のことを日本では便宜上、最高裁長官(さいこうさいちょうかん)と意訳している。

詳細は「アメリカ合衆国最高裁判所長官」および「アメリカ合衆国連邦最高裁判所陪席判事」を参照

最高裁長官と陪席判事は、大統領が指名し、任命するが、任命には上院による助言と同意が必要とされる(合衆国憲法2条2節2項)。

最高裁長官と陪席判事はいずれも終身制で、本人が死去または自ら引退するまで、その地位を保証され、弾劾裁判(※ 立法府たる「国会」に設置される)以外の理由では解任されることはない(同3条1節。ただし、現在までに弾劾によって解任された最高裁判事はいない)。

なお、日本では現職の最高裁判事が年を経て最高裁長官に昇格することが多いが、アメリカでは最高裁長官と陪席判事はそれぞれ別個に任命されることになっており、長官が死去または引退した場合には外部から新たな長官が任命されるのが普通で、陪席判事が長官に昇格した例は少ない[注釈 1]。

合衆国最高裁判所は、州間の争いなどの限られた事件について第一審としての管轄権を有するが(合衆国憲法3条2節2項)、そのような事件はまれであり、ほとんどの事件は連邦下級裁判所または州最高裁判所からの裁量上訴事件である。

合衆国最高裁判所は、連邦法や州法、連邦や州の行政府の行為が合衆国憲法に反するか否かを判断する権限(違憲審査権)を有することが判例上確立されており[注釈 2]、合衆国最高裁判所によって違憲と判断された法令等は無効となる。

 ※ ちょっと説明を加えておく。

通説的には、「付随的違憲審査権」と解されている。つまり、「法律等の”直接の合憲・違憲”を審査するのでは無く、その法律等を「適用するかどうか」の過程で、「付随的に」判断する…。違憲と判断すれば、「損害賠償の請求を認めない」「刑事罰の適用を認めない」という風に処理する…。
 また、「違憲」と判断された「法律等の効力」の問題も、通説的には、「抽象的に無効とは、ならない」とされている。これを認めると、「司法府」が、「国民主権」に基づいて行使した「立法府の”立法権”」を、「覆滅」「侵害」してしまうからだ…。

最高裁長官は慣例として、合衆国憲法2条1節8項に定められた大統領の就任宣誓を執り行う。

合衆国最高裁判所は、首都ワシントンD.C.北東地区の最高裁判所ビルにある。最高裁判所ビルは、ギリシアのパルテノン神殿をモチーフとして建てられ、その両脇には川村吾蔵とジェームス・アール・フレーザーの共作による「ジャスティス(正義一対像)」がある[注釈 3]。

現在のジョン・ロバーツ長官は2005年に就任した。 』

『歴史

「アメリカ合衆国の司法制度」も参照

初代合衆国最高裁判所長官
ジョン・ジェイ

連邦最高裁の歴史を語るとき、その時々の最高裁長官の名前(「○○・コート」)でその時代を指し示すことが多い。

初代最高裁長官はジョン・ジェイである。憲法制定後しばらくは、最高裁判所が連邦政府において重要な役割を占めることはなかった。

この状況を大きく変えたのがジョン・マーシャル長官時代である。マーベリー対マディソン事件において、最高裁が違憲立法審査権を有すると宣言したほか、多くの重要な判決により、連邦政府の三権の一つとしての司法の役割を確立するに至った。

一方、州裁判所に対する連邦最高裁の優位を確立する判決を下し、判決の執行に当たり州政府の抵抗を受ける場面もあった。

また全ての判事が意見を発表するイギリスからの伝統を打ち切り、一つの多数意見を発表する慣習が作られた。

この時代に唯一の弾劾裁判が開かれ、最高裁判事サミュエル・チェイスが訴追されたが、結局上院はチェイスを弾劾しなかった。

続くロジャー・トーニー長官時代(1836年 – 1864年)は、ドレッド・スコット対サンフォード事件の裁判で知られている。

最高裁は、この判決で、奴隷制度の存続を許容し、これが南北戦争の原因の一つとなったと言われている。

南北戦争後のチェイス、ウェイト、フラー各長官の時代(1864年 – 1910年)は、南北戦争後の憲法の修正条項の解釈に取り組み、実体的デュー・プロセスの原理を発展させていった。

 ※ 「デュー・プロセスの原理」とは、「適正手続き条項」とか訳されている。

「人権侵害」の結果を、極力回避するためには、「手続き」の「適正」を重視して、それを実現・確保することが重要という考え方。「令状主義」なんかに、つながって行く…。

ホワイト、タフト各長官の時代(1910年 – 1930年)にこの理論は頂点に達し、この頃から、連邦政府にしか適用がないとされてきた権利章典の一部を、憲法修正14条を通じて州政府の行為にも適用し始めた。

ヒューズ、ストーン、ビンソンの3長官の時代(1930年 – 1950年)には、現在の新しい建物に移った。またニューディール政策を支えるために大きく憲法解釈を変更した。

 ※ 合衆国憲法(日本国憲法も、同じ)には、「明文」では、「私有財産の保障」は規定されていない…。

しかし、基本、「資本主義」に立脚しているから、暗黙の了解として、「私有財産制度」は保障されているという前提で、「国家制度」は構築されているハズだ…。

 しかし、「ニューディール政策」みたいな「社会主義寄り」の政策を実現して行くためには、「強力に財産権(私有財産)を、制限する」必要が出てくる…。

アール・ウォレン長官時代(1953年 – 1969年)は、憲法上の市民権を広く解釈した多くの判決を下し論争を呼んだ。

ブラウン対教育委員会裁判では人種隔離政策を違憲としたほか、プライバシーの権利を認め、学校での義務的宗教教育を制限した。

またミランダ対アリゾナ州事件など刑事手続における新たな判例が作られ、州政府にも適用される権利章典の範囲を広げた。

バーガー長官時代(1969年 – 1986年)には、人工妊娠中絶が憲法上の権利であると認めたロー対ウェイド事件、アファーマティブ・アクションに関するカリフォルニア大学理事会対バッキ裁判などで、多くの論争を巻き起こした。

 ※ 「平等権」というものも、重要な「憲法上の人権」と考えられる…。

そして、それは、伝統的に、「機会の平等」と考えられてきた…。

つまり、「憲法(や、社会)」が保障するのは、「機会」を与えることまでで、あとは、各人の「能力・才覚」に委ねる…。(よく言われる、「結果が出ないのは、あんたのせい。社会や制度のせいに、するな(≒自己責任)」という話しだ…。

 ※ しかし、これだと「国家制度や社会制度」のせいで、長らく「不平等な状態」を「強制されてきた者」には、あまりに過酷な話しじゃないのか…、という考えが生じてくる…。

 ※ それで、「アファーマティブ・アクション(※ そういう状態に置かれてきた人達を”優先的に、取り扱う”あるいは、”下駄をはかせる”制度)」は、「平等権」に反しないし、むしろ、推奨されるべきだ…、という考えが、出てくる…。

選挙活動における支出制限を違憲とする判決を下し、また死刑制度については、違憲から合憲へと短い間で判例を変更した。

ウィリアム・レンキスト長官時代(1986年 – 2005年)には、出訴権・労働組合の争議権・中絶権などを狭く解し、一方で連邦議会の通商条項上の権限を狭く解釈する二つの判決を出した。

2016年2月にアントニン・スカリア判事が死去し、当時のバラク・オバマ大統領(民主党派)はスカリア判事の後任候補を指名したが、共和党派の上院議員らの反対により挫折。
2017年1月に就任した共和党派のドナルド・トランプ大統領が保守派のニール・ゴーサッチを後任候補に指名し、同年4月7日に上院の同意を得るまで、合衆国最高裁判所の判事の席は約1年2か月にわたって1人空席の状態が続いていた[1]。

2021年4月9日、バイデン大統領は現行9人の定員を拡大することを含む改革について検討する超党派委員会を設置した。

大統領令に基づいて設置された委員会は、リベラル派と保守派の法学者、元連邦判事など36人のメンバーで構成され、公聴会を開くなどして180日以内に検討結果を報告する。

増員のほか、現行の終身制に代わる任期導入などについて「利点や合法性」を検討するという[2]。 』

投票権法案の可決絶望的に 米上院、バイデン氏に打撃

投票権法案の可決絶望的に 米上院、バイデン氏に打撃
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN20DZ90Q2A120C2000000/

 ※ 「フィリバスター」制限法案、ポシャったようだ…。

 ※ しかし、『議事妨害はフィリバスターと呼ばれ、長時間演説を続けて議事進行を妨げ、法案を廃案に持ち込む手法。かつては実際に演説する必要があったが、現在は形式的に議事妨害の意思を示すだけで効力を持つ。』…、ということは知らんかった…。

 ※ プロ野球の、「宣言四球」みたいなものか…。

 ※ 『民主党指導部は、フィリバスターに議場での演説を義務付け、共和党議員による演説継続が不可能になった時点で採決に持ち込めるよう規則変更を図った。民主党議員が全員同意すれば変更できたが、同党の2人が「党派対立をさらに深刻化させる」などとして反対していた。』…、ということだ…。

『【ワシントン=共同】米上院本会議で19日、民主党のバイデン大統領が公約として成立を目指す投票権擁護法案に関し、共和党の議事妨害を阻止するための規則変更が失敗に終わった。共和党議員のほか、民主党の中道派議員2人が規則変更に同意しなかった。法案を採決に持ち込む見通しが立たず、可決は絶望的になった。バイデン氏にとって大きな打撃となる。

投票権擁護法案は、共和党が優勢な各州で郵便投票の要件などを厳格化する州法が相次いで成立しているのに対抗し、民主党が提出した。全米で郵便投票や有権者登録を容易にする内容で、下院では可決済みだった。

議事妨害はフィリバスターと呼ばれ、長時間演説を続けて議事進行を妨げ、法案を廃案に持ち込む手法。かつては実際に演説する必要があったが、現在は形式的に議事妨害の意思を示すだけで効力を持つ。

民主党指導部は、フィリバスターに議場での演説を義務付け、共和党議員による演説継続が不可能になった時点で採決に持ち込めるよう規則変更を図った。民主党議員が全員同意すれば変更できたが、同党の2人が「党派対立をさらに深刻化させる」などとして反対していた。』

人権についてどのように理解すべきか―中国人専門家が「我々の考え」を紹介

人権についてどのように理解すべきか―中国人専門家が「我々の考え」を紹介
https://www.recordchina.co.jp/b888070-s25-c100-d0198.html

『 米国や米国に近い立場の日本や西欧諸国では、新疆などについて「中国での人権問題は深刻だ」とする声が大きい。しかし中国側は「人権問題が深刻なのはむしろ米国」と主張している。西南政法大学人権研究院の張永和院長はこのほど、中国メディアの中国新聞社の取材に応じて、人権問題についての中国側の考えを紹介した。以下は、中国新聞社が発表した記事に日本人読者の理解を助けるために、若干の補足内容を追加して再構成したものだ。

【その他の写真】

■米国が強制労働を叫ぶのは、自国の黒人奴隷の記憶と関係?

米国は、新疆ウイグル自治区では綿花収獲について強制労働が存在するとして、米国企業に対して関連品の輸入を禁止した。しかし、西南政法大学人権研究院の調べによると、新疆において綿つみは、高収入を得られるので人気のある仕事だ。新疆では、綿つみのシーズンになると休暇を取る労働者もいる。工場などが追加賃金を提示する場合もあるが、綿つみの方がさらに稼げる仕事だからだ。

新疆ウイグル自治区の綿花収獲

このように、新疆にはいわゆる「強制中絶」や「強制労働」は存在しない。一つ一つの事例で分かるように、米国は新疆関連問題などを持ち出しては事実と異なる理由をつけて中国を圧迫している。米国はかつての、黒人を奴隷として綿畑で強制労働させた光景を故意に、中国の新疆に「接ぎ木」しているのかもしれない。

翻って米国は、自国に存在する深刻な人権問題をわざと無視している。そして、事実を捏造(ねつぞう)して人権問題を理由に他国を非難して、圧力を加えて制裁するのは、米国の常とう手段だ。新疆問題についても、このことが改めて示された。

■人権とは固定されたものでなく、社会の発展状況により異なる

人権とは、人類文明が共通して求めてきたものだ。どの国家もそれぞれが、自らの人権問題に取り組むことができる。そして中国の人権に対する理解や扱いも、自国の発展とともに進歩してきた。

中国は西側諸国の人権概念を認めることができる。しかし中国は、人権概念は多様と認識している。さまざまな国や地域では、人権やその他の権利は異なって理解され実現されるとの考えだ。

西側諸国の人権についての主流の考えは、「人権とは天(神)から与えられたものであり、確定したものだ」である。中国人の研究者は、人権の発展は段階的なものではないかと議論している。すなわち、国の発展段階が異なれば、社会や文化の構造が異なるので、人権の理解や人権問題で実現できることにも違いが生じるとの考えだ。中国は例えばアフリカの一部国家の人権状況や概念が西側や中国とは異なることに理解を示ことができる。

しかし西側諸国は人権について狭い理解をしている。そして西側諸国が人権問題で中国など他国を批判し続けるのは、外交などで自らが優位に立とうとする「利益」のためだ。

一方で、中国は人権問題について「発言は少なく行動は多く」の姿勢だ。2019年に中国で発表された白書「人民の幸せを図る:新中国における人権事業の発展70年」では、中国が人権関連で多くの努力と貢献をしたことが示されている。

■人権問題の論争で、中国は主導権を握ってよい

中国の人権事業の発展は現在のところ、「受動」から「能動」への転換期にある。米国など西側の一部国家は中国に対して、いわゆる「人権外交」の攻勢をかけ、常にいざこざを起こしてきた。中国は自らの潔白を示す反論をせねばならない。そのため中国は人権問題について、しばらく「受動」の状態を続けざるをえないかもしれない。

西南政法大学人権研究院の張永和院長

しかしながら中国はすでに、人権関連の作業で転換期をすでに迎えている。2020年から21年にかけては、西側諸国に存在する人権関連の構造的な問題が露呈した。新型コロナウイルス肺炎の流行に対しての西側国家の実績はひどいものだ。死亡した人が過去に経験した大戦争における戦死者よりも多いということは、人権の中でも最も基本となる生存権すら保障されていないということではないのか。

中国はこれらの問題を指摘して反論してきた。特に米国については、人権侵害が顕著だ。例えば、米国には多くの児童労働者が存在し、2003年から16年にかけて児童労働者452人が労働災害で死亡したとの、米国メディアによる報道もあった。中国は米国における人権問題の状況を総括して、相手が仕掛けた言葉の罠(わな)から飛翔して主導権を握る必要がある。(構成 / 如月隼人)』

中国式「ゼロコロナ」のカラクリ

住民の強制隔離で感染者ゼロ?中国式「ゼロコロナ」のカラクリ
習近平のこだわり、「社会面清零」号令の恐ろしさ
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68333

『中国陝西省の省都、西安市の新型コロナ感染状況がかなり深刻なようだ。2022年1月2日、3日と連続して90人以上の新規感染者が出ており、累計1700人程度となった。陽性者数の数字でいえば、欧米諸国の状況と比較して微々たるものだ。だが、恐ろしいのはウイルスではなく、「社会面清零」と呼ばれる「ゼロコロナ政策」だろう。

 1月1日に行われた西安市のコロナ感染防止コントロール指揮部のビデオ会議で、1月4日までに西安市の新規コロナ感染者をゼロに抑えるゼロコロナ政策目標が打ち出された。2日には陝西省の書記、劉国中が、社会面清零(ゼロコロナ)目標をできるだけ早く実現せよ、と通達していた。

 だが1月2日、陝西省で新たに92人の新型コロナ感染者が出ている。うち90人が西安市の住人だ。3日には西安市だけで95人の感染者が出た。西安市では12月23日に都市封鎖(ロックダウン)が始まり、8日ぶりに新規感染者が100人を切ったという意味では徐々に落ち着いてきているわけだが、それでも1月4日までに新規感染者をゼロにするなど、非科学的・非現実的な通達ではないか。
僻地の隔離施設に送られる住民たち

 だが、インターネット上に流れた西安市の「強制隔離」風景の動画を見たとき、多くの市民たちは気づくことになった。「ゼロコロナ」とはコロナウイルスを徹底排除せよ、ということではなく、コロナ感染者を社会から徹底排除し、「ゼロ」とすることだったのだ。実際、感染拡大の可能性のある「小区」(集合住宅の集まる住宅区、団地)の住民が、数万人単位で「社会」と隔絶された僻地の「収容施設」に収容されていた。』

『たとえばある小区で1人の疑似感染者が出たとする。すると、何台ものバスがその小区の前にやってきて、いきなり子供も大人も老人も病人も一緒くたにバスに詰め込まれ、小区の住人全員が漢中や安康など市の郊外の隔離施設に連行されるのである。事前告知などほとんどないため、生活に必要なものも準備できないまま、どこに連れていかれるかもわからぬままバスに乗せられる。そして、ここで2週間隔離生活しなさい、と案内された場所は、水栓がたった1つ、暖房もない不潔な部屋にパイプベッドが並べてあるだけ。今の西安の最低気温は零下5度前後だ。感染予防のための隔離といいながら、複数の人間が同じ狭い部屋に詰め込まれ、食事も人数分がない、という。

 米国の政府系メディア「ラジオ・フリー・アジア」も、西安市疾病コントロールセンターから得た情報としてこんな報道をしていた。孫春蘭副首相が、学校などで発生したクラスターのコントロール強化を現場に指示したことを受けて、西安当局は西安航空学院の数千人の学生を陝西省南部の僻地に隔離した。安康市陽県の疾病コントロール当局が7つのホテルを徴用して400人の学生を収用していることが確認されたという。ほかにもいくつかの隔離施設に分けて、西安市内の感染可能性のある人たちの隔離を行っている模様だ。

 今のところ、隔離施設には鉄条網も武装警官による厳重な見張りもなく、隔離された人が逃げ出そうと思えば徒歩でも逃げ出すことができている。一部の人たちはこの施設から逃げ出した。だが外に出てみればバスも地下鉄もない郊外だ。自宅に帰るには、徒歩しかない。道路沿いを、隔離施設から脱出した人たちがぞろぞろと歩いて帰ろうとする様子がネット動画に流れていた。だが、隔離施設から逃げ出す人が多くなれば、やがて鉄条網もできるだろうし、武装の警備もつくかもしれない。
数値目標の達成、帳尻合わせが最優先

 ここで問題の本質は、中国でコロナ対策としての「社会面清零」モデルの概念が固まったことだろう。在カナダ華人の人気YouTuber文昭が、こうした「社会面清零」措置の例の動画などを挙げて、こう解説していた。』

『「社会面清零の概念は、人と社会を分離して、強制収容キャンプモデルで管理するということだ」

 市内の居住区に住民がおらず、空っぽであれば、そもそも人がいないのだから、ゼロコロナが達成されたことになる。仮に隔離施設内で新規感染者が発生しても、それは新規感染者にカウントされない。なぜなら、彼らは社会から隔絶されたところにいるからだ。

 これは問題発言した女子テニスプレーヤーを失踪させたり、あってはならない事故を起こした高速鉄道車両を穴を掘って埋めてなかったことにするのと同じといえば同じだ。

 重要なのは、政策として打ち出された「社会面清零」が、“中央からの無茶な指示を受けた現場官僚たちが、何とか帳尻を合わせるために人民を欺くロジック”として確立したことだ。

「社会面清零」政策は根本的な防疫対策とはかけ離れており、実際のところ、感染可能リスクの高い集団を密集させて連行し、密集させて収容しているのだから、むしろ交差感染が起きやすく、感染爆発が起きやすい状況を人為的に作っている。コロナをゼロにする、という数値目標を達成するために、いかなる犠牲もいとわない。人民の健康や暮しを犠牲にしても、経済成長を犠牲にしても、社会の安定を犠牲にしても、とにかく目標数値達成に向かって邁進する。これに異論を唱える者は、反動分子であったり、階級の敵とみなされる・・・。共産党の歴史を振り返ると、この種の政策はそういう風に発展していっても不思議ではない。』

『習近平政権になって、こうした共産党の伝統的な「運動式政策」は増えている気がしていたが、この「社会面清零」政策がもつムードは、なかでも毛沢東の「大躍進」に匹敵する非合理さを感じる。
閉じ込められた人々が食料不足に

 西安市で起きているのは、単に感染者強制排除・隔離の問題だけではない。家庭に閉じ込められている人々が直面する食料不足は、社会モラルの崩壊につながりそうな危機感を醸している。西安市のロックダウン1週間を超えたあたりから、ネットでは食料不足を訴える声があふれはじめた。

 家に食料の保存、備蓄がなく飢えを感じ始めた人々が、食料を手に入れるためにルールを破って外出、警察や当局者に見つかって暴力的に取り押さえられたりする事件が起きている。食料の値段は法外に引き上げられ、ある市民の微博(Weibo)への投稿によれば、わずかな野菜、果物、数パックの牛乳を何とか買うことができたが全部で1120元(1万7000円)かかったという。これは西安市都市民の平均月収の4分の1以上に相当する値段だろう。

 ある市民はネット動画の中で、200元で購入できたものを広げていた。ピーマン10個40元、トマト6個40元、白菜2つ40元、葉もの野菜3つで40元、玉ねぎ1個40元、大根4本40元・・・。「野菜を売る奴らが国難に乗じて金儲けしている!」と強い恨みを訴えていた。西安では今、手に入る野菜のほとんどはだいたい通常の10倍以上の値段がついているとも。

 購入したくても購入できない場合も多く、一部の市民は隔離されたマンションの中で、食料備蓄のある住民に高価なたばこを差し出し、引き換えにわずかな食料をもらったり、アップルのスマートフォンと米を交換するなどしているという。「この3日間、一粒の米もたべていない」と嘆く若い女性の微信(WeChat)投稿に対し、「私は童貞だ。一度セックスの相手をしてくれるなら食料を分けてあげる」といった返信がついていたりしていた。』

『ある老女が食べ物を求めて外に出ようとしたところ、警官にとがめられて押し問答をしている様子のネット動画があった。警官は「午後には米や油や塩は配給があるので、外に出てはなりません」と言うが、老女は「今、家の中に何も食べるものがまったくないんです」と泣いて訴えていた。

 12月29日午後に、西安市新城区の小区(居住区)に、野菜や果物や肉類をいっぱいに積んだトラックが入ったという。小区には180戸あり、野菜や肉5キロが詰め込まれた180個の大きな袋を小区の住民がリレー式に運び込んでいる様子などが報じられていた。だが、のちにネットユーザーたちが、この小区の住所を検索すると、そこが陝西省人民代表と陝西省政府公務員家族の宿舎であることが判明。コロナ禍の中で官僚たちが特権をフルに活用していると非難が沸き起こり、騒然となった。
ウィズコロナへの転換は「敗北」

 中国はなぜ、ここまで徹底したゼロコロナを目指すのか。しかも1月4日までに実現という無茶な期限を設けたのか。

 理由は簡単だ。1つは春節(2月1日)の人民大移動(春運)に悪影響を与えないため。そしてもう1つは、2月4日から北京で始まる冬季五輪への影響を与えないため。先に期限が設定され、現状分析もせずに、その数値目標が上層部から投下された。現場の官僚たちは、何がなんでもその目標を達成せねばならない、というわけだ。

 2020年の春節前に武漢でコロナが発生していた当初、武漢市当局は春節移動に影響を与えるな、という中央の指示に従うためにコロナ情報を隠蔽した。それと同じ理屈だ。』

『なぜ「清零」にこだわるかというと、これは習近平のこだわりであるらしい。2021年7月ごろ、党中央でも「清零」(ゼロコロナ)から、欧米式のウィズコロナ政策に転換すべきだ、という識者の声があった。だが、表だってそう訴えた上海の感染症専門家の張文宏は、中国メディアおよび習近平のインターネット上の親衛隊「ネット紅衛兵」たちから大バッシングを受けて黙らされた。ゼロコロナは習近平自身が自ら指示した政策であり、欧米を真似て政策転換することは、中国がコロナ政策において敗北したと認めるに等しい。習近平としては絶対受け入れられない。

 2020年の武漢のロックダウンは習近平にとって成功体験だ。欧米で第2次大戦の犠牲者に匹敵する死者が出たのを横目に見ながら、いち早くコロナを封じ込め、経済を回復基調に導いたという自負があった。その政策を今更、欧米式のウィズコロナに転換できるわけがない。

 前出のYouTuber、文昭は「欧米社会はコロナ陽性者数という数字より、経済や人々の暮しを重要視して政策を決める。中国は人民にどれだけ犠牲を強いても目標数字を達成することをますます重視するようになっている。2022年1月はコロナ政策における欧米社会と中国の徹底的な分岐点を示した」と語っていた。

 感染者(の可能性がある者を含む)全員をどこか僻地に強制移住させ、社会から排除してゼロコロナだと拍手喝采するのも、貧困農村の村民全体を強制移住させて「脱貧困」達成だと胸を張るのも、ウイグル人から信仰と言葉を奪ってウイグル人も中華民族の一員だとうたうのも、香港の異見・異論者を全員駆逐して香港には愛国者しかいない、というのも、実はだいたい発想が同じである。中国共産党に不都合なものは、力づくで存在しないことにする。習近平が気に入らないものは見えないところに隠すやり方だ。

 だから、そんな見せかけの平和と安定の中で、北京冬季五輪という平和とスポーツの祭典を楽しめるのか、楽しんでいいのか、ということをやはり一人ひとりが考えてほしいところである。五輪自体がすでにぼったくり男爵たちの利権運動会に成り下がっている、と言われてしまったら、何をかいわんや、だが。』

[FT]「民主主義を兵器化」と米国を非難する中国

[FT]「民主主義を兵器化」と米国を非難する中国
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB131IG0T11C21A2000000/

『中国政府は、バイデン米大統領が主催した民主主義サミットを狙った広報キャンペーンを打ち出した。共産主義国家である中国も、世界の偉大な民主主義国家の一つとして認められるに値すると主張している。

中国は米国主導で開かれた民主主義サミットを鋭く批判した=ロイター

バイデン氏が9~10日に開いたサミットに先駆けて、中国の習近平政権は数々の白書やセミナーを通じて同国の政治制度の長所を自賛し、自らの民主的モデルを世界の他の国に押し付けようとしていると米国を批判した。

中国外務省の汪文斌副報道局長は、「公然と民主主義サミットと呼ばれるものを開いて地政学的な利益のために分裂と対立をあおり、それによって民主主義を兵器化しようとしている」と米国を非難した。

中国政府にとってさらに屈辱的だったのは、バイデン氏が招いた参加者のリストに中国が領土の一部と主張している台湾の代表や、中国が圧力を掛けている香港の民主化運動の関係者らが並んでいたことだ。

米ワシントンにあるシンクタンク、スティムソン・センターの中国外交政策専門家であるユン・スン氏は「中国が憤慨しているのは、サミットが中国を孤立させ、中国共産党の正当性を損なうものだからだ」と解説する。「そこには香港や台湾(の代表が出席していたこと)そのものではなく、もっと根深い問題がある」という。

共産党支持者は、民主主義は結局のところ手段ではなく目的だと主張する。そして新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)封じ込めやインフラ建設といった中国の成功例を挙げる。

「中国の制度は機能しており、中国を取り巻く環境にも即している」。元中国外交官で現在は北京にあるシンクタンク、全球化智庫(CCG)に務めるビクター・ガオ氏はそう指摘する。「混乱や不安定を公共の敵とみなし、経済発展のための安定を維持することで中国は幸運にも今日の体制を作り上げることができた」

国外で通用しないロジック

さらに中国の支持者は欧米、特に米国の権力の抑制と均衡の制度に重点を置いた民主主義はあまり市民の期待に応えていないと考える。

香港の親中派議員である葉劉淑儀(レジーナ・イップ)氏は、昨年民主派の議員が一斉に辞任して、立法会(議会)は変わったと指摘する。以前は議員らは多くの政府法案を阻止するべく投票していた。

葉氏は「反対派は立法会を拒否権の行使機関に変えた」と話す。「あらゆる法案を拒否し、中国に関係するものすべてに反対した。中国の一部として、香港は自国政府に反対して政府事業を差し止める議会を持つことは許されない」と同氏は説明する。

こうした主張は中国国内では評価されるが、アナリストらは政治的・市民的自由を欠く中国は海外で自国を売り込みにくくなっていると指摘する。

スティムソン・センターのスン氏は「民主主義は統治のプロセスではなく結果で定義されるべきだという考え方を中国がもてあそんでいることに海外の人は納得しないだろう。それは内輪のロジックであって、外向きには通用しない」と話す。

シンガポールの元外交官、ビラハリ・カウシカン氏は「(民主化への)政治的進化に至る道筋は1つしかないという考えは、事実上間違っている」とし、中国政府支持者に同調する。

一方で、「それを何と呼ぼうが、中国のやり方はそんなに魅力的なものとは思わない」と話す。

同氏は、習氏が「党やイデオロギー的な規律に関する自身の考えを党にのませることで、党の能力が損なわれている」間でさえ、中国の経済と人々は大きな変化を遂げていたと指摘する。

「経済が変化して人々も変わるなら、政治制度も進化しなければならない。それは私が中国に関して抱く長年の疑問の一つだ」とカウシカン氏は語った。

By Tom Mitchell

(2021年12月10日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053

日本国憲法第10条

日本国憲法第10条
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%86%B2%E6%B3%95%E7%AC%AC10%E6%9D%A1

『日本国憲法 第10条(にほんこくけんぽう だい10じょう)は、日本国憲法の第3章にある条文で、国民の要件について規定している。』

『条文

第十条
    日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

解説

日本国民であること、すなわち日本国籍に関する要件をどう規定するかについては、日本国憲法は法律全て委任している。具体的には、本条を受けた国籍法により規定されている。

同法によれば、日本国籍を取得するのは、以下の場合である。

出生による取得
    出生時に両親の一方が日本国民である場合
    出生前に父が死亡した場合で、その死亡時に父が日本国民であった場合
    日本で生まれ、両親がともに不明あるいは無国籍の場合

認知による取得

帰化による取得
    帰化申請が提出され法務大臣の許可が下った場合

このほか、領土の変更に伴う国籍の変更について条約で定めることも認められる[1]。 』

「日本国は我々のもの」「帰れ」とブログ書き込み 在日女性が40代男性をヘイトと提訴

「日本国は我々のもの」「帰れ」とブログ書き込み 在日女性が40代男性をヘイトと提訴https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/kawasaki-hate22

 ※ 「言論の自由」と言っても、当然に「限界」はある…。

 ※ 「名誉棄損」や、「脅迫(害意の通知)」に該当しないように気をつけよう…。

 ※ 単に、「日本国は我々のもの」「帰れ」と言うくらいは、微妙だろうな…。

『訴えを起こしたのは、川崎に暮らす在日コリアン3世の崔江以子(チェ・カンイジャ)さん。弁護団によると投稿者は北関東在住の40代で、手紙を通じて自らの書き込みであることを認めた。』

『「愛する日本を取り戻す」とうたう匿名ブログやTwitterアカウントから繰り返しヘイトスピーチなどの被害を受けたとして、川崎市内の在日コリアンの女性が、投稿者の男性に対して損害賠償など計約300万円を求める裁判を11月18日に横浜地裁川崎支部に起こした。

(*この記事にはヘイトスピーチの文言が直接含まれます。閲覧にご注意ください)』

『訴えを起こしたのは、川崎に暮らす在日コリアン3世の崔江以子(チェ・カンイジャ)さん(48)。訴状によると、訴えの対象となったのはブログとTwitterに書き込まれたいくつかの言葉だ。

アーカイブサイトによると、男性は2016年6月、川崎で開かれたヘイトデモに抗議する崔さんを取り上げた記事を自身のブログで引用。「お前何様のつもりだ!」と名指しし、以下のように書き込んだ。

《日本国は我々日本人のものであり、お前らのものじゃない!『外国人(在日コリアン)が住みよい社会』なんて、まっぴらごめんだし、そんな社会は作らせない。思い上がるのもいい加減にしろ、日本国に仇なす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ》

崔さん側は訴えで、「日本国に仇なす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ」という言葉がヘイトスピーチ解消法が定める「地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動」にあたると指摘。人格権に対する違法な侵害行為であると主張している。

崔さんが法務局に人権侵犯被害を申し立てたことで、記事は同年10月に削除された。しかし、男性は「個人的に恨みがあります」として、その後もブログやTwitterで崔さんに対する書き込みを計70件続けたという。

それから2020年10月までに計5回、崔さんの行動を指して「差別の当たり屋」「被害者ビジネス」と記しており、崔さん側はこの言葉が事実ではなく、社会的評価を低下させる名誉毀損に当たると主張している。

崔さんの弁護団によると、ブログサイトへの発信者情報会請求を経て、提訴に至った。長期かつ複数回にわたって執拗に攻撃を受けたとして、記事削除の5年後に提訴に踏み切ったという。

男性はブログ上で「日本国が大好き」「反日マスコミ、反日外国人、売国奴と闘う」などと記載している。弁護団によると北関東在住の40代で、手紙を通じて自身の書き込みであることを認めた。精神的な不調を理由にあげたという。

「私にとって存在を否定する言葉」
Kota Hatachi / BuzzFeed 』

『崔さんはこのほかにも「極東のこだま」を名乗るTwitterの匿名アカウントに暴力を示唆する書き込みをされたり(川崎簡裁が罰金30万円の略式命令)、職場に脅迫状を送られる(脅迫罪で刑事告訴、現在捜査中)などしており、外出時には防刃ベストをつける生活を強いられている。

弁護団の師岡康子弁護士は同日開かれた会見で、これらの被害の根本に「ネットリンチ」が存在していることに触れ、「在日、しかも女性である崔さんが攻撃の的とされている。日常生活でも恐ろしい思いを続けており、家族にも影響が及んでおり、放置できない」と話した。

同じく弁護団の神原元弁護士は「日本では差別が不法行為であるということが必ずしもはっきりしていない。裁判を通じて社会的に確立させたい」と話した。包括的な差別禁止法の制定や、者が司法に頼らずとも申告できる制度、機関の必要性にも言及した。

一方、崔さんは会見で、「祖国へ帰れという言葉は、私にとって存在を否定する言葉です。この社会にいてはいけないんだと言われている言葉です」と語り、こうも訴えた。

「ネット上の差別、ヘイト書き込みと向き合うときは、本当に孤独です。人々の生活に欠かせないツールであるネット社会で、こうやって匿名に隠れて人を人とも思わない書き込みが野放しにされているということ、被害が生じていいるけれども、被害者がとる策がほとんどないということを、ぜひ知っていただきたい」

「一方で『帰れ』という言葉は、私だけではなく、路上のヘイト街宣などで子どもたちも向けられています。差別が違法であると司法の場で示されることによって、法律や条例の運用の大きな力となり、ヘイトスピーチが野放しにされない社会になってほしいと願っています」

いまだ、崔さんを匿名で攻撃している人は少なくない。現在、このほかにも発信者情報開示請求を並行して続けているという。』

WTA、「中国撤退も辞さず」 テニス選手の安否問題で

WTA、「中国撤退も辞さず」 テニス選手の安否問題で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN19EF20Z11C21A1000000/

 ※ これは、ちょっと「幕引き」が難しくなってきた…。

 ※ 中国としては、「北京冬季五輪のボイコット」問題も絡んでくるんで、対応が難しいだろう…。

 ※ ただ単に、本人を登場させて、「私は、この通り無事です。」と言わせれば足りるという話しじゃ無いからな…。

 ※ 人権とビジネスが対立した場合には、「人権」を取る…、という「価値判断」に出られると、中国としては、打つ手が無くなる…。

『米CNNテレビの電子版は19日、中国共産党最高指導部メンバーだった張高麗元副首相と不倫関係にあったと告白した女子テニスの彭帥さんの安否が懸念されていることに関連し、女子ツアーを統括するWTAのスティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)が中国撤退も辞さないとの強い姿勢で適切な調査を求めたと報じた。

同CEOは「われわれはビジネスを引き揚げることも辞さない。なぜならこれはビジネスよりも大事なことだからだ」とし「女性は尊重される必要がある」と述べた。彭帥さんのものとするメールを中国国営メディアが公開したものの、内容の真偽を巡って疑問の声が上がっている。(共同)』

[FT]EU、司法の独立めぐりポーランドに罰金警告

[FT]EU、司法の独立めぐりポーランドに罰金警告
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB214B20R20C21A7000000/

 ※ ちょっと分かりにくい記事だと思う…。

 ※ 「司法の独立」の話しと、「EU復興基金の配分」の話しが混ざっているからな…。
 ※ 「司法の独立」の観点から、語っておく…。

 ※ ここでは、「民主主義」と「三権分立」が対立する…。

 ※ 民主主義からすれば、どこまでも「国民の意思」が「国政」に反映されることが望ましい…。それは、さらには、「国家の組織機構」にまでも及ぶ…。

 ※ 他方、「国民の人権の尊重・保障」という観点から、国家権力の抑制・均衡を図る「三権分立」を貫きたい考えからすれば、「司法の独立」を堅持するべきだ…、という考えとなる…。

 ※ 『ポーランドの保守ナショナリズム政党「法と正義」は政権に就いた5年前からEUと対立を続けている。同党が司法制度改革を推進し、司法に対する広範な権限を政治家に与える一連の法律を成立させてきたからだ。

同党が司法改革を通じて最高裁判事の罷免したり、判決内容次第で裁判官の処罰を可能にする懲戒機関を設置したりしたのを受けて、EUはポーランド政府をECJに提訴した。』…。

 ※ ということで、保守ナショナリズム政党「法と正義」が前者の立場から一連の「司法制度改革法案」を成立させてきたのに対し、欧州委員(司法担当)側が後者の立場から「ポーランド政府をECJに提訴した。」という話しになる…。

 ※ ことが「LGBT(性的少数者)」の扱いに絡むんで、「慣習・宗教・世界観」なんてものが影響する…。

『レインデルス欧州委員(司法担当)は20日、どんな方法で判決に従うのか8月16日までに回答するようポーランド政府に書簡で要求したと発表した。何の対応もなければ「ポーランドに金融制裁を科すようECJに求める」と記者団に語った。

ポーランドの司法の独立をめぐるEUとの対立はこれを機にさらにエスカレートしそうだ。欧州委は同日、レインデルス氏とヨウロバー副委員長(価値・透明性担当)が加盟27カ国の「法の支配」に関する広範な報告書も公表した。この中ではポーランド、ハンガリーなどで司法制度や汚職撲滅の動きに対する脅威が増していると指摘した。

EU復興基金の配分にも影響

ポーランドとハンガリーはコロナ禍からの経済再生を目的とする8000億ユーロ(約97兆円)のEU復興基金から計数百億ユーロの配分を求めており、報告書の内容が資金配分にも影響を及ぼしそうだ。

両国政府は申請に必要な復興計画を2カ月以上前に欧州委に提出したが、いまだに交渉中で最終承認を得ていない。ポーランドは復興基金から約240億ユーロ、ハンガリーは70億ユーロ強を配分するよう求めている。

ハンガリーはとりわけ厳格な審査を受けている。学校やメディアでLGBT(性的少数者)に関する描写や議論を禁じる法律を施行したためだ。ジェンティローニ欧州委員(経済政策担当)は先週、ハンガリーの復興計画承認には数週間かかるかもしれないと述べた。

ポーランドの保守ナショナリズム政党「法と正義」は政権に就いた5年前からEUと対立を続けている。同党が司法制度改革を推進し、司法に対する広範な権限を政治家に与える一連の法律を成立させてきたからだ。

同党が司法改革を通じて最高裁判事の罷免したり、判決内容次第で裁判官の処罰を可能にする懲戒機関を設置したりしたのを受けて、EUはポーランド政府をECJに提訴した。

司法改革はEU法違反

ECJは14日、裁判官の免責を剥奪する権限を懲戒機関に付与する規定などの執行差し止めをポーランド政府に命じた。翌日には同国の懲戒制度がEU法に違反するとの判決を下した。

ポーランド政府のミュラー報道官は20日、欧州委が示した文書について精査中としながら、「ポーランドで施行されている法的手続き」は他のEU加盟国とそう違っていないと述べた。

欧州委は報告書で、ポーランドの司法制度に対する国民や企業の認識がこの5年間で着実に悪化したと強調。「司法制度改革は様々な面で法の支配、特に司法の独立への重大な懸念を引き起こしている」と警告した。

報告書はハンガリー政府に対しても、政府高官の恩顧主義や身びいきの問題を放置していると強く批判し、同国の司法制度やバルガ・ジョルト・アンドラーシュ氏の最高裁長官任命に警鐘を鳴らした。

同氏の長官任命には裁判官の自治組織である全国司法評議会が経験不足を理由に反対していた。

報告書はハンガリー政府の汚職問題についても、独立した制御機構が十分に機能しておらず「組織的な検査体制」も欠けていると批判した。

一歩も譲るべきでない

欧州議会はEUの価値観を軽視し続ける加盟国にはEU基金の拠出を差し止めるなど、法の支配の侵害にもっと強い姿勢で臨むよう欧州委に迫っている。

欧州議会のリベラル会派「欧州刷新」のチョロシュ代表はハンガリーの復興計画承認に向けてEUは一歩も譲るべきではないと強調した。

チョロシュ氏はフォンデアライエン欧州委員長から「ハンガリーのオルバン首相が復興資金を不正流用しないと100%保証しない限り、復興計画を承認すべきでない」との言質を得たことを明らかにした。

欧州委の報告書はオーストリアやブルガリアの汚職、チェコ政府高官による利益相反行為についても問題視している。また、いくつもの加盟国でメディアの独立性が脅かされていると指摘し、7月にアムステルダムでオランダ人記者ピーター・デ・フリース氏が殺害された事件など、特に犯罪や汚職の調査報道に携わるジャーナリストへの襲撃も重視している。

By Sam Fleming & James Shotter

(2021年7月21日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053

【関連記事】

・[FT]EU最高裁、ポーランドの裁判官懲戒制度は「違反」
・EU復興基金成立遅れ 「法の支配」条件、東欧反発
・ポーランド、中絶禁止の抗議運動が激化、政権批判強く
・東欧が揺さぶるEU コロナ禍で際立つすれ違い 』

「国会の判断」当面進展せず 自民、集約先送り―夫婦別姓

「国会の判断」当面進展せず 自民、集約先送り―夫婦別姓
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021062301123&g=pol

※ 賛成、反対…、どっちに「集約」しても、一定の支持層が離れて、票を減らすことになる…。

※ 「問題先送り」するに、如くは無い…。

※ 「一票の格差」の問題のように、最高裁から「国会の怠慢」の「お𠮟り」を受けることも無いしな…。

※ 「一票の格差」の問題の場合は、「民主制」の大前提たる「投票制度」「一票の価値の平等」の問題だ…。

※ 憲法上も明確に、「現実的に、でき得る限りの平等を図る」という価値判断が成立するところだろう…。ここに異論は、無いだろう…。

※ しかし、「夫婦同氏」「家族同氏」の価値は、人によって様々な考え・価値判断があり得るところだ…。

※ 必ずしも、「一方向に収れんする」というわけのものでも無い…。

『夫婦別姓に関する憲法判断が注目を集めた23日の最高裁決定は、別姓を認めない現行法の規定を合憲とする一方、制度の在り方は「国会で判断されるべきだ」とし、選択的夫婦別姓制度導入の是非の判断を再び立法府に委ねた。ただ、党内で賛否が伯仲する自民党は意見集約を次期衆院選後に先送りしており、当面は進展しそうにない。
自民、衆院選前の意見集約先送り 夫婦別姓、党内の溝埋まらず

 自民党の下村博文政調会長は決定後、記者団に「わが党にも多様な意見がある。衆院選が終わってから本格的に議論し、方向性を見極めていきたい」と語った。

 自民党内では昨年12月、選択的夫婦別姓をめぐる議論がまとまらず、政府の第5次男女共同参画基本計画から「選択的夫婦別氏」の文言が抜け落ちた経緯がある。同党は今年4月、新たに設けたワーキングチームで議論を再開したが、先にまとめた論点整理では「司法の判断も踏まえ、さらなる検討を進める」と記すにとどめた。

 党内の賛成、慎重両派の議員連盟は23日、それぞれ談話を発表。賛成派議連は選択的夫婦別姓について「(最高裁の)指摘を重く受け止め、一日も早く実現できるよう活発に活動する」と訴え、慎重派議連は「国民が懸念する子に与える影響や社会的混乱、財政的コストの観点から冷静かつ慎重な議論を行う」と強調した。

 別姓賛成の公明党の竹内譲政調会長は記者会見で「時代はものすごい勢いで変わっている。自民党の活発な議論を期待する」と注文を付けた。

 立憲民主党など野党は次期衆院選で別姓推進を訴え、自民党との対立軸としてアピールする方針だ。立民の安住淳国対委員長は記者団に「自民党とわれわれの一番の違い。世界標準に改めることを総選挙で訴えたい」と表明。共産党の穀田恵二国対委員長は会見で「国会で壁になっているのは自民党の一部。理屈にならない理屈で反対している。時代錯誤だ」と指摘した。』

最高裁、夫婦別姓認めず

「いつになったら選べますか」 最高裁、夫婦別姓認めず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFE22CDF0S1A620C2000000/

『夫婦同姓を定めた民法と関連する戸籍法の規定について、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は23日、家事審判の特別抗告審決定で「合憲」とする判断を示した。合憲判断は2015年以来だ。婚姻や家族のあり方は時代と共に変わっていくと思っていたが、最高裁の判断は6年を経ても変わらなかった。私たちは120年以上前に作られた枠組みの中でこれからの時代を生きることになる。

すでに日本は国際社会の中で異質な存在だ。夫婦同姓を強いる国など世界中でほかに見当たらない。独メルケル首相も夫婦別姓を選択しており、今の夫の姓はザウアー氏だ。ニュージーランドのアーダーン首相とパートナーであるゲイフォード氏との間に生まれた娘は両方の姓を持つ。

日本では社会的な圧力からほとんどの妻が夫姓に変えているとして、国連は再三にわたって是正勧告を出している。名前は個人を特定するものであり、生まれたときからの名はアイデンティティーでもある。平均初婚年齢が30歳前後となった現在では男女とも婚姻前にキャリアや信用、人脈、資産を積んでおり、改姓に伴う負担は大きい。

こうした問題に対して政府が提案するのは、別姓ではなく旧姓の通称利用だ。

職場で共に働く仲間が旧姓を利用していれば、本名はなかなかわからない。だから子どもの緊急時に保育所から勤め先に親の戸籍名で問い合わせが入っても、つながりにくくなる。海外の学会に参加しようにもパスポート名と一致しない。同一人物であると証明するためには多大な手間が求められる。特に研究者など国際社会で活躍する人ほど不利益を被る。

パスポートなどを旧姓併記にしても旧姓と戸籍姓の連続性が国際的に証明できるわけではない。外務省によると旧姓を併記する国は少なく、入国時に入国管理当局から説明を求められるケースがあるという。世界的に本人認証が厳格化する中、「私は田中花子ですが、佐藤花子も私です」と言えば〝なりすまし〟と疑われても仕方がない。

企業の負担も大きい。内閣府が17年に公表した調査では旧姓使用を認めている企業は45.7%にとどまった。企業経営者らは「名字の変更や使い分けに対する負荷をビジネスの現場に押しつけており、企業の生産性を下げる一因となっている」などとしてこの春、「選択的夫婦別姓の早期実現を求めるビジネスリーダー有志の会」を発足させた。

少子化で一人っ子の多い時代、婚姻によって実家の名前は次々と消滅していく。家族や先祖を大切に思い、実家の姓を守りたい一人っ子同士が結婚できないという問題は地方で深刻だ。別姓を通すため事実婚を選択するカップルも少なくない。

だが事実婚で家族をつくることに日本の制度は十分対応できていない。先進国の中でも出生率の高いフランスなどは婚外子が半分以上を占めるが、日本は婚外子の割合が著しく低く、出生数の減少スピードは加速している。家族を守るための法律が、家族を守り継承させたいと願う人の未来を奪ってはいないだろうか。

法務省の法制審議会が選択的夫婦別姓制度の導入を答申して四半世紀。当時うまれた子どもたちは大人になり、親世代が先送りしてきた問題に直面している。

30歳未満の若者でつくるプロジェクト「#男女共同参画ってなんですか」は昨年、第5次男女共同参画基本計画策定に向けて若者の意見1000件以上をとりまとめた。最も多かったのが「選択的夫婦別姓の早期導入」だ。「現行制度ではお互いの姓のままでいたい人が結婚できない」と主張する。署名活動は5日間で3万筆を集めた。

6年前に最高裁は選択的夫婦別姓について「合理性がないと断ずるものではない」「国会で論ぜられ、判断されるべきだ」とした。だが昨年末の基本計画は、自民党内からの強い反対によって「選択的夫婦別氏(姓)」の文言が削除された上で閣議決定した。

「いつになったら選べますか」。これからの時代を生きる若い世代の問いに、一体誰が答えるのだろうか。

(編集委員 中村奈都子)』

夫婦別姓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AB%E5%A9%A6%E5%88%A5%E5%A7%93

『民法および戸籍法の規定
日本では以下の民法および戸籍法により、日本人間の婚姻の場合、夫婦は同氏と定められている。

民法 第750条(夫婦の氏)
夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

戸籍法 第74条
婚姻をしようとする者は、左の事項を届出に記載して、その旨を届け出なければならない。
一.夫婦が称する氏
ニ.その他法務省令で定める事項

これに対し、アイデンティティ喪失、間接差別、改氏の不利益[15]などの理由から、別氏のままの婚姻を選択できる制度の導入が検討され、訴訟も起きている[16][17][18][19]。
一方で、改氏する者の不利益は改善されない、別氏の間接強制になりえる、などの主張[20][21]、親子別氏の問題が発生するという主張[22]や、旧姓の通称使用拡大で十分との主張[23]、簡易に氏名変更できるようにする方が先決[24]などの反対論・消極論がある。(「#賛否の論点」参照)』

米、マスク論争再び バイデン氏「原始人」発言に批判

 ※ 基本、「個人の尊重」は、「個人の見解、判断の尊重」とほぼ等しい…。

 ※ しかし、「感染症対策」においては、また、話しが違ってくる…。

 ※ というのは、「感染するのは、あなたの自由(勝手)。感染したのは、自業自得。」だけじゃ、すまないからだ…。

 ※ 「勝手に感染して、ウイルスをまき散らされる」んじゃ、「みんなが」「社会全体が」迷惑する…。一定の割合で「重症者」「死者」が出る、となれば、なおさらだ…。

 ※ ましてや、「死に物狂い」で、最前線で、治療・処置に当たられている「医療関係者」「介護関係者」の皆様の、ご苦労はいかばかりか…。「自衛隊」の「医官」「看護隊」の皆様も、駆り出されている(それだけ、安全保障環境が、手薄になる…)。

 ※ この世の中に、「完全な自由」「無制限の自由」なんてものは、無い…。

『【ワシントン時事】新型コロナウイルスがこの1年猛威を振るった米国で、マスク着用の義務化をめぐる論争が再び過熱してきた。感染者数減少で着用義務の解除に動く保守州に対し、バイデン大統領が「ネアンデルタール人のような(浅はかな)考えだ」と批判。保守層から「侮辱だ」と反発が相次いでいる。
マスク着用義務解除は「ネアンデルタール人のような判断」、バイデン氏

 バイデン氏の発言は3日、南部テキサス、ミシシッピ両州の共和党知事がマスク着用義務の解除を決めたことを「大間違いだ」と批判する中で飛び出した。
 ミシシッピ州のリーブス知事は「米国人に(マスク着用の)手ほどきは必要ない。国民を侮辱するのでなく信頼すべきだ」と反発。共和党若手のホーリー上院議員も「これが団結を訴える政治家か。自分の考えに同意しない人はネアンデルタール人扱いか」とバイデン氏を非難した。

 米メディアによると、感染者数の減少を受け、5州がマスク着用義務を解除しようとしているが、いずれも共和党地盤の保守州。トランプ前大統領が人前でのマスク着用を拒んだように、義務化への抵抗はいまだ強い。

 だが、マスクへの対応の遅れが世界最悪の感染を招いた側面は否めず、民主党支持者には「貴重なワクチンはあなたたちに必要ない」(映画監督のマイケル・ムーア氏)と保守州を非難する声が相次ぐ。サキ大統領報道官は4日の記者会見で「大統領の発言は不満と憤慨の表れで、それは米国民がこの1年間持ち続けた感情だ」と主張した。』