中国式「ゼロコロナ」のカラクリ

住民の強制隔離で感染者ゼロ?中国式「ゼロコロナ」のカラクリ
習近平のこだわり、「社会面清零」号令の恐ろしさ
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68333

『中国陝西省の省都、西安市の新型コロナ感染状況がかなり深刻なようだ。2022年1月2日、3日と連続して90人以上の新規感染者が出ており、累計1700人程度となった。陽性者数の数字でいえば、欧米諸国の状況と比較して微々たるものだ。だが、恐ろしいのはウイルスではなく、「社会面清零」と呼ばれる「ゼロコロナ政策」だろう。

 1月1日に行われた西安市のコロナ感染防止コントロール指揮部のビデオ会議で、1月4日までに西安市の新規コロナ感染者をゼロに抑えるゼロコロナ政策目標が打ち出された。2日には陝西省の書記、劉国中が、社会面清零(ゼロコロナ)目標をできるだけ早く実現せよ、と通達していた。

 だが1月2日、陝西省で新たに92人の新型コロナ感染者が出ている。うち90人が西安市の住人だ。3日には西安市だけで95人の感染者が出た。西安市では12月23日に都市封鎖(ロックダウン)が始まり、8日ぶりに新規感染者が100人を切ったという意味では徐々に落ち着いてきているわけだが、それでも1月4日までに新規感染者をゼロにするなど、非科学的・非現実的な通達ではないか。
僻地の隔離施設に送られる住民たち

 だが、インターネット上に流れた西安市の「強制隔離」風景の動画を見たとき、多くの市民たちは気づくことになった。「ゼロコロナ」とはコロナウイルスを徹底排除せよ、ということではなく、コロナ感染者を社会から徹底排除し、「ゼロ」とすることだったのだ。実際、感染拡大の可能性のある「小区」(集合住宅の集まる住宅区、団地)の住民が、数万人単位で「社会」と隔絶された僻地の「収容施設」に収容されていた。』

『たとえばある小区で1人の疑似感染者が出たとする。すると、何台ものバスがその小区の前にやってきて、いきなり子供も大人も老人も病人も一緒くたにバスに詰め込まれ、小区の住人全員が漢中や安康など市の郊外の隔離施設に連行されるのである。事前告知などほとんどないため、生活に必要なものも準備できないまま、どこに連れていかれるかもわからぬままバスに乗せられる。そして、ここで2週間隔離生活しなさい、と案内された場所は、水栓がたった1つ、暖房もない不潔な部屋にパイプベッドが並べてあるだけ。今の西安の最低気温は零下5度前後だ。感染予防のための隔離といいながら、複数の人間が同じ狭い部屋に詰め込まれ、食事も人数分がない、という。

 米国の政府系メディア「ラジオ・フリー・アジア」も、西安市疾病コントロールセンターから得た情報としてこんな報道をしていた。孫春蘭副首相が、学校などで発生したクラスターのコントロール強化を現場に指示したことを受けて、西安当局は西安航空学院の数千人の学生を陝西省南部の僻地に隔離した。安康市陽県の疾病コントロール当局が7つのホテルを徴用して400人の学生を収用していることが確認されたという。ほかにもいくつかの隔離施設に分けて、西安市内の感染可能性のある人たちの隔離を行っている模様だ。

 今のところ、隔離施設には鉄条網も武装警官による厳重な見張りもなく、隔離された人が逃げ出そうと思えば徒歩でも逃げ出すことができている。一部の人たちはこの施設から逃げ出した。だが外に出てみればバスも地下鉄もない郊外だ。自宅に帰るには、徒歩しかない。道路沿いを、隔離施設から脱出した人たちがぞろぞろと歩いて帰ろうとする様子がネット動画に流れていた。だが、隔離施設から逃げ出す人が多くなれば、やがて鉄条網もできるだろうし、武装の警備もつくかもしれない。
数値目標の達成、帳尻合わせが最優先

 ここで問題の本質は、中国でコロナ対策としての「社会面清零」モデルの概念が固まったことだろう。在カナダ華人の人気YouTuber文昭が、こうした「社会面清零」措置の例の動画などを挙げて、こう解説していた。』

『「社会面清零の概念は、人と社会を分離して、強制収容キャンプモデルで管理するということだ」

 市内の居住区に住民がおらず、空っぽであれば、そもそも人がいないのだから、ゼロコロナが達成されたことになる。仮に隔離施設内で新規感染者が発生しても、それは新規感染者にカウントされない。なぜなら、彼らは社会から隔絶されたところにいるからだ。

 これは問題発言した女子テニスプレーヤーを失踪させたり、あってはならない事故を起こした高速鉄道車両を穴を掘って埋めてなかったことにするのと同じといえば同じだ。

 重要なのは、政策として打ち出された「社会面清零」が、“中央からの無茶な指示を受けた現場官僚たちが、何とか帳尻を合わせるために人民を欺くロジック”として確立したことだ。

「社会面清零」政策は根本的な防疫対策とはかけ離れており、実際のところ、感染可能リスクの高い集団を密集させて連行し、密集させて収容しているのだから、むしろ交差感染が起きやすく、感染爆発が起きやすい状況を人為的に作っている。コロナをゼロにする、という数値目標を達成するために、いかなる犠牲もいとわない。人民の健康や暮しを犠牲にしても、経済成長を犠牲にしても、社会の安定を犠牲にしても、とにかく目標数値達成に向かって邁進する。これに異論を唱える者は、反動分子であったり、階級の敵とみなされる・・・。共産党の歴史を振り返ると、この種の政策はそういう風に発展していっても不思議ではない。』

『習近平政権になって、こうした共産党の伝統的な「運動式政策」は増えている気がしていたが、この「社会面清零」政策がもつムードは、なかでも毛沢東の「大躍進」に匹敵する非合理さを感じる。
閉じ込められた人々が食料不足に

 西安市で起きているのは、単に感染者強制排除・隔離の問題だけではない。家庭に閉じ込められている人々が直面する食料不足は、社会モラルの崩壊につながりそうな危機感を醸している。西安市のロックダウン1週間を超えたあたりから、ネットでは食料不足を訴える声があふれはじめた。

 家に食料の保存、備蓄がなく飢えを感じ始めた人々が、食料を手に入れるためにルールを破って外出、警察や当局者に見つかって暴力的に取り押さえられたりする事件が起きている。食料の値段は法外に引き上げられ、ある市民の微博(Weibo)への投稿によれば、わずかな野菜、果物、数パックの牛乳を何とか買うことができたが全部で1120元(1万7000円)かかったという。これは西安市都市民の平均月収の4分の1以上に相当する値段だろう。

 ある市民はネット動画の中で、200元で購入できたものを広げていた。ピーマン10個40元、トマト6個40元、白菜2つ40元、葉もの野菜3つで40元、玉ねぎ1個40元、大根4本40元・・・。「野菜を売る奴らが国難に乗じて金儲けしている!」と強い恨みを訴えていた。西安では今、手に入る野菜のほとんどはだいたい通常の10倍以上の値段がついているとも。

 購入したくても購入できない場合も多く、一部の市民は隔離されたマンションの中で、食料備蓄のある住民に高価なたばこを差し出し、引き換えにわずかな食料をもらったり、アップルのスマートフォンと米を交換するなどしているという。「この3日間、一粒の米もたべていない」と嘆く若い女性の微信(WeChat)投稿に対し、「私は童貞だ。一度セックスの相手をしてくれるなら食料を分けてあげる」といった返信がついていたりしていた。』

『ある老女が食べ物を求めて外に出ようとしたところ、警官にとがめられて押し問答をしている様子のネット動画があった。警官は「午後には米や油や塩は配給があるので、外に出てはなりません」と言うが、老女は「今、家の中に何も食べるものがまったくないんです」と泣いて訴えていた。

 12月29日午後に、西安市新城区の小区(居住区)に、野菜や果物や肉類をいっぱいに積んだトラックが入ったという。小区には180戸あり、野菜や肉5キロが詰め込まれた180個の大きな袋を小区の住民がリレー式に運び込んでいる様子などが報じられていた。だが、のちにネットユーザーたちが、この小区の住所を検索すると、そこが陝西省人民代表と陝西省政府公務員家族の宿舎であることが判明。コロナ禍の中で官僚たちが特権をフルに活用していると非難が沸き起こり、騒然となった。
ウィズコロナへの転換は「敗北」

 中国はなぜ、ここまで徹底したゼロコロナを目指すのか。しかも1月4日までに実現という無茶な期限を設けたのか。

 理由は簡単だ。1つは春節(2月1日)の人民大移動(春運)に悪影響を与えないため。そしてもう1つは、2月4日から北京で始まる冬季五輪への影響を与えないため。先に期限が設定され、現状分析もせずに、その数値目標が上層部から投下された。現場の官僚たちは、何がなんでもその目標を達成せねばならない、というわけだ。

 2020年の春節前に武漢でコロナが発生していた当初、武漢市当局は春節移動に影響を与えるな、という中央の指示に従うためにコロナ情報を隠蔽した。それと同じ理屈だ。』

『なぜ「清零」にこだわるかというと、これは習近平のこだわりであるらしい。2021年7月ごろ、党中央でも「清零」(ゼロコロナ)から、欧米式のウィズコロナ政策に転換すべきだ、という識者の声があった。だが、表だってそう訴えた上海の感染症専門家の張文宏は、中国メディアおよび習近平のインターネット上の親衛隊「ネット紅衛兵」たちから大バッシングを受けて黙らされた。ゼロコロナは習近平自身が自ら指示した政策であり、欧米を真似て政策転換することは、中国がコロナ政策において敗北したと認めるに等しい。習近平としては絶対受け入れられない。

 2020年の武漢のロックダウンは習近平にとって成功体験だ。欧米で第2次大戦の犠牲者に匹敵する死者が出たのを横目に見ながら、いち早くコロナを封じ込め、経済を回復基調に導いたという自負があった。その政策を今更、欧米式のウィズコロナに転換できるわけがない。

 前出のYouTuber、文昭は「欧米社会はコロナ陽性者数という数字より、経済や人々の暮しを重要視して政策を決める。中国は人民にどれだけ犠牲を強いても目標数字を達成することをますます重視するようになっている。2022年1月はコロナ政策における欧米社会と中国の徹底的な分岐点を示した」と語っていた。

 感染者(の可能性がある者を含む)全員をどこか僻地に強制移住させ、社会から排除してゼロコロナだと拍手喝采するのも、貧困農村の村民全体を強制移住させて「脱貧困」達成だと胸を張るのも、ウイグル人から信仰と言葉を奪ってウイグル人も中華民族の一員だとうたうのも、香港の異見・異論者を全員駆逐して香港には愛国者しかいない、というのも、実はだいたい発想が同じである。中国共産党に不都合なものは、力づくで存在しないことにする。習近平が気に入らないものは見えないところに隠すやり方だ。

 だから、そんな見せかけの平和と安定の中で、北京冬季五輪という平和とスポーツの祭典を楽しめるのか、楽しんでいいのか、ということをやはり一人ひとりが考えてほしいところである。五輪自体がすでにぼったくり男爵たちの利権運動会に成り下がっている、と言われてしまったら、何をかいわんや、だが。』

中国外商投資法への実務対応とVIEストラクチャーへの影響

中国外商投資法への実務対応とVIEストラクチャーへの影響
https://www.businesslawyers.jp/articles/684

 ※ 『VIEの正式名称は、Variable Interest Entities(変動持分事業体)である。すなわち、出資の方式によらずに、関連の契約書の締結により、中国国内の中核会社を実質的に支配し、連結するというスキームである。』、というものだ…。

 ※ 詳細について、説明できるほどの知識も、力量も持ち合わせていない…。

 ※ ごく一般的な、素人的な感想・印象及び理解の助けとなるような話しを、語っておく…。

 ※ まず、あらゆる「企業体」は、「利益の獲得」と「獲得した利益の構成員への分配」を目的とする。

 ※ そして、その「分配(配分)」の基準は、出資した価額の多寡に従うことになる。  株式会社を例にすれば、出資者は株主(構成員)となり、株主総会での議決権や利益配当を受ける権利を有し、その基準は、「持ち株数(=出資額)」によることになる…。


 ※ 別に、企業体の仕組みは、「株式会社」形態に限らない…。「合名会社」「合資会社」「有限会社」「合同会社」なんて形態もある。しかし、いずれも企業体の運営に必要な「出資」を行って、「構成員」となり、企業経営の意思決定に参画し、利益の配分を受ける権利を有するわけだ…。そういう企業体に対する権利の総体を、「持分(もちぶん)」と称する。
 平たく言えば、出資しているわけだから、その出資分に応じて、経営にも口を出させろ、利益も応分に配分しろ…、ということだな…。

 ※ しかし、「外国人による投資の規制」の網がかけられると、持分を有しているということは、逆に具合が悪くなる…。

 ※ そこで、法的には直接的に「出資」しているわけでは無い(持分、というわけではない)というような「体裁」をとりながら、「実質的には」出資した場合と「同等の」「支配(影響を及ぼす)」という方策を探ったわけだ…。

 ※ それが、直接には「出資」していないが、各種の「契約」でガチガチに固めることによって、「中核会社」を「実質的に支配する」スキーム…、ということなんだろう…。
 ※ 物権と債権という視点から比喩的に捉えれば、「所有権」ではないが、契約でガチガチに固めることによって、「債権の総体」として、「所有権」みたいなものにできるだけ近づけるという感じか…。

『 目次

「外商投資法」の適用範囲
VIEストラクチャーとは
    VIEストラクチャーの概念
    VIEストラクチャーの契約スキーム
    税金面の考慮
外商投資法がVIEストラクチャーに与える影響

 2019年3月15日、「中華人民共和国外商投資法」(以下、「外商投資法」という)が、中国全国人民代表大会第2回会議により可決され、2020年1月1日より正式に施行される。

 2011年から、中国において外商投資法の起草・研究が行われ、公布されるまで約8年がかかった。外商投資法が公布されるまでは、外商投資に関する主な法律は、いわゆる「外資三法」だった。すなわち、1978年12月鄧小平氏が外国人投資法の作成を指示したあとに公布された「中華人民共和国中外合弁経営企業法」(1979年)、「中華人民共和国外資企業法」(1986年)、「中華人民共和国中外合作経営企業法」(1988年)の3つの法律である。外商投資法の公布は、外資三法時代の終了および新しい外商投資基本制度枠組の確立を意味する。

 外商投資法では、参入前内国民待遇およびネガティブリストという外資による参入の法律制度、各政策の平等適用、知的財産権の保護強化、中国国内企業および外資企業の組織機構の統一、外商投資の保護体制、情報報告制度、独占禁止審査および国家安全審査制度を確立させた。同法の全文につき、弊事務所の翻訳をご参照いただきたい。

 本稿は、外商投資法の実施によりVIEストラクチャーに与える影響を分析していく。

「外商投資法」の適用範囲

 外商投資法2条の規定によれば、同法は、中国国内における外商投資に適用される。すなわち、本法に定められる「外商投資」とは、外国の自然人、企業またはその他の組織が直接または間接的に中国国内において行う投資活動とされている。そして、外商投資の具体例につき、以下のように列挙している。

(1)外国投資者が単独または他の投資者と共同で中国国内において外商投資企業を設立すること。

(2)外国投資者が中国国内企業の株式、出資持分、財産持分またはこれらに類似する権益を取得すること。

(3)外国投資者が単独または他の投資者と共に中国国内において新設プロジェクトに投資すること。

(4) 法律、行政法規または国務院が規定するその他の方法による投資。

 以上の(4)でその他の外商投資につき、包括的な定めとなっているが、VIEストラクチャーが含まれるかは明確ではない。

また、2015年には、「外国投資法パブリックコメント」のなかで、VIEストラクチャーは外国投資法に適用されると明確に規定され、中国国内で広く議論された。

しかし、最終公布された外商投資法では、VIEストラクチャーについて言及せず、同法がVIEストラクチャーに適用されるかについては不明確のままとなった。

VIEストラクチャーとは
VIEストラクチャーの概念

 VIEの正式名称は、Variable Interest Entities(変動持分事業体)である。すなわち、出資の方式によらずに、関連の契約書の締結により、中国国内の中核会社を実質的に支配し、連結するというスキームである。

 VIEストラクチャーは当初、新浪(Sina)が米国上場する際に利用されていた。このスキームを利用する有名なインターネット企業は、たとえば、アリババをはじめ、バイドゥ、テンセント、Sohuなどがあり、さらに、21st Century Education Group、 Nio(蔚来)、Bilibili、iQIYIなど、教育産業から電気自動車産業まで、多様な業界で利用されている。

 海外スキームの部分につき、特に中国国内であまり用いられていない優先株または転換社債等の形式で資金調達できる。また、VIEストラクチャーには、いくつかの種類があり、以下の図を例として説明する。

VIEストラクチャーとは
VIEストラクチャーの契約スキーム

 VIEストラクチャーの核心は、実質的支配および利益移転である。よって、VIEストラクチャーに関する契約は主に2種類あり、1つは、運営に関する実質的支配契約、主に「ローン契約」「持分に関する質権設定契約」「コールオプション契約」「投票権契約」等であり、

もう1つは、利益移転に関する契約、主に「独占的技術コンサルティングおよびサービス契約」等が含まれる。

ローン契約

主に経営陣とWFOE(Wholly Foreign-Owned Enterprise、外資独資企業)の間で締結される。WFOEは、経営陣に対し、無利息のローンを提供し、中核会社の資本金またはWFOEが同意する使用目的に使用される。

独占的技術コンサルティングおよびサービス契約

WFOEおよび中核会社の間で締結される。WFOEは中核会社に対し、技術コンサルティングおよびサービスを提供し、中核会社はWFOEに対し、技術コンサルティングおよびサービス費用を支払う。

持分に関する質権設定契約

経営陣、WFOEおよび中核会社で締結される。経営陣は、中核会社の持分のすべてをWFOEに質権を設定し、関連の質権登記をし、中核会社によるWFOEへの技術コンサルティングおよびサービス費用の支払を担保する。

投票権契約

WFOE、経営陣および中核会社において締結される。中核会社の投票権は、すべてWFOEにより行使されることが定められる。投票権には、主にWFOEに以下の権利行使の授権を与えることが含まれる。

(1)中核会社の株主会に参加し、経営陣を代表し、株主会決議を署名すること。

(2)法律および中核会社の定款に定められている、経営陣が株主としてのすべての権利を行使すること。

(3)経営陣の授権代表として、中核会社の法定代表者、董事長、董事、監事、総経理およびその他の高級管理人員等を指名及び任命すること。

コールオプション契約

WFOE、経営陣および中核会社で締結される。将来、中国法が改正され、外資には、中核会社の業務領域に資本参加が認められる場合を想定し、経営陣は、WFOEの指示に従い、中核会社の一部またはすべての持分を、当時中国法に認められる最低の価格でWFOEに譲渡することが求められる。同時に、コールオプション契約には、持分譲渡の手続きを詳細に定め、持分譲渡に必要な持分譲渡契約書が附属書として添付され、さらに、中核会社の経営陣が持分譲渡に同意し、優先買取権を放棄し、持分譲渡の登記および中核会社の工商変更登記に関する承諾書も添付されなければならない。

税金面の考慮

 VIEストラクチャーの場合、海外での上場を想定するケースが多く、税金面において、かなり工夫されている。

 香港会社により、WFOEに100%を出資する理由は、一定の条件が満たされれば、WFOEは香港会社に配当する場合、10%の税率ではなく、5%が適用されることである。

 また、香港会社の上に100%のBVI親会社を置く理由は、合法的に香港税法の規定を回避することにある。すなわち、香港会社の株式を譲渡する場合、株式価値の1,000分の2に相当する印紙税を回避することができる。たとえば、将来、BVI会社の親会社であるケイマン会社が中核会社の権益を処理する場合、ケイマン会社が保有するBVI会社の株式を譲渡すれば、香港に対して印紙税を納付する必要がない。

 さらに、通常、香港会社は、親会社のBVI会社に対し配当する場合、BVI会社は、親会社のケイマン会社に対し配当するとき、免税される。

外商投資法がVIEストラクチャーに与える影響

 VIEストラクチャーに関する業務領域は、禁止または制限類の外商投資領域に属するものが多く、外商投資法がVIEストラクチャーに適用されるとなれば、実質的支配の具体的な状況により、VIEストラクチャーは外商投資法に抵触する可能性がある。

 その場合、外商投資法36条1項の規定によれば、外商投資参入ネガティブリストに定められている投資禁止分野に投資した場合、関係主管部門に投資活動の停止が命じられ、期限付きの持分、資産の処分またはその他必要な措置を講じられ、投資実施前の状態に回復するようと命じられると定められているため、VIEストラクチャーの解消が求められる可能性が高い。

 また、外商投資法36条1項の規定によれば、外商投資参入ネガティブリストに規定される投資制限のある参入特別管理措置に違反した場合、状況により、オフショアスキームおよびVIEストラクチャーの解消が求められる可能性がある。上述の 2-1で述べたとおり、VIEストラクチャーにより上場している会社が多く、違法性が認められれば、資本市場に大きな影響を与えることが予想される。

 しかし、実務上、中国国内において、いくつかの規定により、VIEストラクチャーに対する制限がなされているものの、立法の角度からは、これらの規定は、法律よりレベルが低いものにとどまっている。よって、現在の法的枠組の下、VIEストラクチャーによる投資は依然として行われると予想される。ただし、将来、中国は関連規定を公布し、VIEストラクチャーの性質を明確にし、たとえば、実質的支配人がオフショアの主体である場合には外商投資と認定し、実質的支配者が中国国内の主体である場合には非外商投資と認定する可能性が否定できない。

 また、状況が変化すれば、VIEストラクチャーは明確に規制される可能性もある。さらに、2019年11月14日、U.S.-China Economic and Security Review Commission(USCC)がアメリカ連邦議会に対して提出した報告 1 のなかに、VIEストラクチャーを使用する中国企業によるアメリカ証券取引所での上場を禁止する法律を公布すべき内容があった。中国がVIEストラクチャーを規制する可能性がある一方で、アメリカにおいてもVIEストラクチャーが規制される可能性がある。

2019 Report to Congress of the U.S.-China Economic and Security Review Commission, One Hundred Sixteenth Congress, P24, P170, P537を参照。 ??

唐 紅海

T&K法律事務所
2006年横浜国立大学大学院国際社会科学研究科修了。2010年中国弁護士登録。日本の法律事務所、企業での8年間の法務経験、北京市天元法律事務所上海事務所のパートナー5年経験、GVA法律事務所を経て2020年T&K法律事務所に入所。主な業務分野は、クロスボーダーM&A、中国独占禁止法、訴訟、仲裁など。』

サウジ、中国協力で弾道ミサイル製造か 米CNN報道

サウジ、中国協力で弾道ミサイル製造か 米CNN報道
イラン核協議に影響も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN23ETZ0T21C21A2000000/

 ※ バイデン民主党政権は、「人権外交」を標榜する…。

 ※ しかし、世界には「人権国家」ばかりでは無く、「米国の世界戦略」からは、「戦略上の要衝」たる国家がある…。

 ※ その「戦略上の要衝国家」が、「非人権国家」だった場合、どうするのか…。

 ※ 「人権」を優先するのか、「世界戦略」を優先するのか…。

 ※ そういう「ジレンマ」に陥るわけだ…。

 ※ そういう米国の「立ちすくみ」を見て、その間隙を突こうとする勢力も、あるわけだ…。

『【ワシントン=坂口幸裕】米CNNは23日、米情報機関の分析としてサウジアラビアが中国の協力を得て独自の弾道ミサイルを製造していると報じた。サウジが自国生産できる能力を持てば敵対するイランを刺激し、同国の核合意再建に向けた交渉に影響を与える可能性がある。

CNNによると、ホワイトハウスを含む政府高官がここ数カ月の間に中国がサウジに弾道ミサイル技術を複数回移転したことを示す情報について説明を受けた。独自に入手した衛星写真も掲載し、中国の支援を受けて建設した製造施設だと伝えた。射程や積載量などは不明だとしている。

弾道ミサイルは長距離にある対象物への攻撃も可能で、核や化学兵器などの大量破壊兵器の運搬手段として使用できる。大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が代表例になる。

サウジはこれまでも中国から弾道ミサイルを購入してきたが、自国生産できる能力はなかったとされる。サウジは米国にとって最大の武器売却国だが、日米欧などは弾道ミサイル技術の拡散を防ぐ枠組みを設けている。イランなど周辺国の脅威に対抗するため、枠組みに入っていない中国に頼ったとみられる。

サウジが自前生産に乗り出せばイランを巻き込んだ軍拡競争が加速して中東の軍事バランスは不安定になりかねない。11月末に再開したイラン核合意の再建に向けた交渉では米欧が核開発に加え、イランの弾道ミサイル開発も問題視してきた。サウジが弾道ミサイルの製造を始めれば、反目するイランが開発停止を拒む要因になる。

イラン核合意は2015年にイランと米英独仏中ロの6カ国が結んだ取り決めで、イランが原子力活動を制限する見返りに国際社会が関連する制裁を解除した。米国のトランプ前政権が18年に一方的に離脱すると、反発したイランは核合意が定める濃縮度の上限を超えてウラン濃縮を拡大するなど逸脱行為を重ねる。

米歴代政権は中東安定や原油の安定供給を優先し、同盟国と位置づけるサウジの人権侵害を事実上黙認してきた。しかしサウジ政府批判で著名な記者を殺害した事件などを受け、人権問題を重視するバイデン政権とサウジとの関係はぎくしゃくする。

バイデン政権が主催して9~10日にオンライン形式で開いた「民主主義サミット」にもサウジを招かなかった。こうした対米関係がサウジを中国に傾斜させるリスクが表面化してきた格好だ。』

キリンのミャンマー合弁暗雲 従来型のリスク管理に限界

キリンのミャンマー合弁暗雲 従来型のリスク管理に限界
編集委員 渋谷高弘
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH083EO0Y1A201C2000000/

 ※ 仲裁とは、お互いが納得する「仲裁人」をあらかじめ定めておき、その「仲裁人」の「仲裁判断」には、「従う」ということを「約束(契約)」しておくという形の「紛争解決方法」だ…。

 ※ こういう風に、「国と国とをまたぐ、”渉外案件”」は、紛争解決が相当に困難となる…。

 ※ 「裁判」「判決」至上主義的な発想をする人も多いと思うが、こういう”渉外案件”の場合、どの国の法律が適用されるのか、どの国のどの裁判所が管轄権を持つのか…、という「出発点」自体が、「紛争」となる…。

 ※ いずれ、あらかじめの「契約」が拠り所となるが、「想定外」「取り決め(契約)外」のことが生じることが多々ある…。

 ※ ましてや、このキリンの問題のように、「経済的な利益」以外のことが、「問題となること」は、「想定して」いないだろう…。

 ※ 「経済活動」とは、「互いに経済的な利益を得ること」が話しの中心で、「国際社会における、正義を追求すること」は、本来の活動目的ではなかったハズだ…。

『キリンホールディングス(HD)がミャンマーにおける国軍系企業との合弁解消で苦闘している。国軍系企業に持ち分を手放してもらうようシンガポールで国際仲裁に打って出たが、前途は険しい。国軍系企業は現地の裁判で先行している。国際仲裁は従来の事業リスクの回避策としては有効だったが、「人権」「環境」といった新たなリスクに対応するため、企業は意識改革や事前調査を強める必要がある。

Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。

「キリンとしては合弁を解消した上で事業を継続したい」(磯崎功典社長)。キリンは6日、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)に仲裁を申し立てた。仲裁をテコに、キリンHDが51%、国軍系企業のミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)が49%出資する現地の合弁ビール会社「ミャンマー・ブルワリー」について、MEHLの持ち分の売却を迫る戦略のようだ。

ミャンマーでは2月に国軍によるクーデターが発生した。キリンはMEHLとの交渉で、別の現地企業などにMEHLの持ち分の売却を促す考えだった。しかしMEHLは非協力的で、11月にはキリンに無断で合弁会社の清算をミャンマーの裁判所に申し立てた。キリンは「合弁契約などに違反している」と反発し、国際仲裁に踏み切った。

会社清算の司法手続きが先行

とはいえ、キリンにとって情勢は厳しい。17日には、ミャンマーの裁判所で第2回目の手続きが進むなど、合弁会社を清算する案件が先んじる。対する国際仲裁の手続きは一般には1~2年以上かかるため、現地の司法手続きが先行する。仮にキリンに不利な結論が出た場合、キリンは「(日本とミャンマー両政府が結んだ)投資協定に基づく政府間交渉という場も使わせてもらう」(磯崎社長)とする。

数年後に国際仲裁でキリンに有利な判断が出ても、MEHLが従う公算が大きいとはいえない。ミャンマーは仲裁判断を尊重することを定めた国際条約に加盟している。ただ、同国の仲裁法は「ミャンマーの国益に反する場合は、承認・執行を拒否できる」と規定する。MEHLはこの規定を盾に、仲裁判断に従わない可能性がある。いずれにせよ、キリンにとって先行きは極めて不透明だ。

従来の国際ビジネスの感覚でいえば、キリンのリスク管理に不備があったわけではない。SIACに仲裁を申し立てられたことがそれを証明する。合弁事業では紛争となった場合に備え、解決手段を契約で合意しておくのが一般的だ。現地の裁判では不利になりかねないからで、仲裁地はロンドンやシンガポール、香港などが選ばれることが多い。

日本貿易振興機構(ジェトロ)などによると、2020年にSIACに申し立てられた仲裁は1000件を超え、世界シェアはトップ級。国際仲裁に詳しいシンガポール在住の弁護士は「SIACの利用が盛んなのは、中立的な判断が期待できるからだ」と話す。シンガポールで仲裁に持ち込めたことで、キリンは合弁契約で紛争への備えを怠っていたわけではないといえる。

スズキやドコモも国際仲裁を利用

これまで合弁事業や国際的な資本提携で生じた紛争は、想定した利益やシナジー(相乗効果)が出ないなど案件の成否に関わる案件が多かった。紛争の解決に、国際仲裁の提起が奏功したケースもある。よく知られるのが、11年から16年にかけてのスズキと独フォルクスワーゲン(VW)との資本提携解消問題だ。

スズキと独フォルクスワーゲン(VW)との資本提携解消問題では国際仲裁の提起が奏功した(浜松市、スズキ本社)

スズキは経営の独立を求め、筆頭株主だったVWの保有するスズキ株19.9%の買い取りを巡りロンドンで仲裁を申し立てた。株の売却を渋るVWとの争いは激烈だったが、15年8月に「VWに保有するスズキ株の売却を命じる」などとの仲裁判断を得て、スズキは約4600億円(当時の為替レート換算)で自社株を買い戻すことができた。

NTTドコモも、14年からインドの財閥タタ・グループと合弁解消を巡って対立。不振の現地合弁会社に対する26%の出資分の買い取りをタタ側に求め、15年にロンドンで仲裁を申し立てた。17年に約1450億円(同)の損害賠償金を受け取り、和解した。

従来事例と異なる2つの点

いずれのケースも決着まで3年以上の歳月と労力がかかったが、不調に陥った合弁や外資との資本提携の解決に、国際仲裁が一定の効果があることを示す事例だった。ところが今回のキリンのケースは、従来と大きく異なる点が少なくとも2つある。

まず合弁解消に踏み切る理由だ。キリンのミャンマーでのビール事業は利益が出ている。理由は、国軍の行動が「キリンの人権尊重の考えに反する」(磯崎社長)ため、国軍系企業との合弁を続けられないと判断したことにある。国際的な非政府組織(NGO)や機関投資家からも「人権侵害に加担する国軍系企業との合弁は許されない」との強い圧力がある。

2つ目は、紛争相手が仲裁を尊重する可能性が低く、有利な仲裁判断が得られても効果を見込みにくいことだ。ミャンマー国軍系企業のような相手には、万全な合弁契約を結ぶとか中立が期待できる仲裁機関に持ち込むといった、従来の契約リスク管理手法が通用しにくい。つまり合弁を結んでしまえば、事後にリスクを低減することが難しい。

2015年の総選挙で民主派が圧勝し、ミャンマーの高度成長を期待して日本企業の投資熱は一気に高まったが…(15年の総選挙の結果に喜ぶミャンマーの市民ら)=AP

「キリンはミャンマーでの合弁を検討し始めた段階で、提携先の人権デューデリジェンス(調査)をすべきだった」。人権とビジネスの問題に詳しい蔵元左近弁護士は指摘する。キリンの合弁は15年スタート。18年に合弁会社から国軍への資金流出が疑われると国際人権団体の批判を受けた。キリンは20年に国際的な調査会社を起用して調査を続けたものの、疑義は払拭できなかった。すでに時機を失していたといえる。

「世界の空気」への感度磨け

国連は11年に「ビジネスと人権に関する指導原則」を公表した。企業に対して、自社やサプライチェーン(供給網)で人権問題が発生していないかデューデリジェンスを実施し、問題を是正することを求めた。しかし日本では、中国の香港や新疆ウイグル自治区における人権問題が注目された20年ごろまで、同原則の知名度は低かった。

キリンなど日本企業のミャンマーへの投資熱は、11年の民政移管、15年の総選挙の民主派圧勝で一気に火が付いた。当時、ミャンマーの高度成長を期待する声が強かったとしても、人権問題をはらむ国軍系企業との合弁には慎重に臨むべきだった。蔵元弁護士は「日本企業も当時からNGOと対話していれば、世界の空気が分かったはず」と指摘する。

国際ビジネスを始める前に現地の許認可制度や税制、独禁法制などを調べるのは法務部門として当然のリスク管理だ。しかし現在は、そこに「ESG(環境・社会・企業統治)関連リスク」が加わった。キリンの苦境は他山の石だ。グローバル企業は、ESGリスクを常に意識するサステナビリティー(持続可能性)経営が必須となっていることを、トップや法務部門は肝に銘じる必要がある。

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白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説

欧米を中心にESG投資が拡大し世界で影響力を高めている中で国連のガイドラインなどをもとに企業は環境・人権などで明確な方針を掲げ自社や自社の取引先で問題がないか定期的に調査し是正する必要がある。

問題が発覚すればキリンのように訴訟に持ち込み解決を求めることは適切だが相手が政府となると対応が複雑になる。

世界では権威主義的な体制が増えており、新興国でビジネスを展開する日本企業はESG観点からの経営改善と情報開示を急ぐ必要があるが、同時に環境・社会的な観点で訴訟に持ち込まれる事例も増えていくと予想される。

経営者や取締役会は重要な企業リスクとして世界の動向を把握しリスク管理体制を強化しなければならない。

2021年12月20日 7:26 』

香港議会選、親中派の圧勝確実 民主派排除で投票率最低

香港議会選、親中派の圧勝確実 民主派排除で投票率最低
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM177HU0X11C21A2000000/

『【香港=木原雄士】香港の選挙管理当局は20日、19日投票の立法会(議会、定数90)選挙の直接選挙枠の暫定投票率が30.2%だったと発表した。2000年の43.57%を大幅に下回り、過去最低だった。中国による選挙制度の見直しによって、選挙前に親中派の圧勝が確定し、市民にしらけムードが広がった。

開票作業が進み直接選挙枠(20議席)は親中派が全勝した。香港メディアによると、自ら親中派でないと主張する「中間派」の当選は1人にとどまる見通しで、民主派はゼロになる。投票率は前回16年の立法会選は58%、19年の大規模デモのさなかに行われた区議会(地方議会)選挙は71%だった。

今回の選挙は中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が「愛国者による香港統治」を掲げて導入した新制度のもとで初めて行われた。前回まで全議席の半分を占めていた市民の投票で決まる直接選挙枠が全90議席中の20議席に激減し、当局が認める「愛国者」以外は立候補できなくなった。

事実上、中国共産党に批判的な民主派を排除する仕組みで、主要な民主派政党は候補者の擁立を見送った。市民からは「支持できる候補者がいない」との声が相次ぎ、海外に逃れた活動家も白票の投票や棄権を促していた。

候補者のうち「自称民主派」や「中間派」は十数人にとどまった。こうした候補も出馬にあたり親中派の推薦を得ているため、市民の支持は広がらなかった。親中派が議席をほぼ独占し、当局の決定を追認するだけの「ゴム印議会になる」(米議会の超党派諮問機関)との指摘が出ている。

香港政府は大規模な宣伝を展開し、公共交通機関を無料にするなど、なりふり構わず投票率を上げようとしたものの、行楽地に出かける人が相次いだ。

政府は林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が20~23日に北京を訪問すると発表した。習氏と会談して、選挙結果を報告する可能性がある。林鄭氏は19日夜、「過去、反中国勢力が選挙を通じて政治システムに入り、立法会にさまざまな混乱を引き起こした。今回の選挙はバランスが取れ、公正だった」などとする声明を出した。』

[FT]「民主主義を兵器化」と米国を非難する中国

[FT]「民主主義を兵器化」と米国を非難する中国
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB131IG0T11C21A2000000/

『中国政府は、バイデン米大統領が主催した民主主義サミットを狙った広報キャンペーンを打ち出した。共産主義国家である中国も、世界の偉大な民主主義国家の一つとして認められるに値すると主張している。

中国は米国主導で開かれた民主主義サミットを鋭く批判した=ロイター

バイデン氏が9~10日に開いたサミットに先駆けて、中国の習近平政権は数々の白書やセミナーを通じて同国の政治制度の長所を自賛し、自らの民主的モデルを世界の他の国に押し付けようとしていると米国を批判した。

中国外務省の汪文斌副報道局長は、「公然と民主主義サミットと呼ばれるものを開いて地政学的な利益のために分裂と対立をあおり、それによって民主主義を兵器化しようとしている」と米国を非難した。

中国政府にとってさらに屈辱的だったのは、バイデン氏が招いた参加者のリストに中国が領土の一部と主張している台湾の代表や、中国が圧力を掛けている香港の民主化運動の関係者らが並んでいたことだ。

米ワシントンにあるシンクタンク、スティムソン・センターの中国外交政策専門家であるユン・スン氏は「中国が憤慨しているのは、サミットが中国を孤立させ、中国共産党の正当性を損なうものだからだ」と解説する。「そこには香港や台湾(の代表が出席していたこと)そのものではなく、もっと根深い問題がある」という。

共産党支持者は、民主主義は結局のところ手段ではなく目的だと主張する。そして新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)封じ込めやインフラ建設といった中国の成功例を挙げる。

「中国の制度は機能しており、中国を取り巻く環境にも即している」。元中国外交官で現在は北京にあるシンクタンク、全球化智庫(CCG)に務めるビクター・ガオ氏はそう指摘する。「混乱や不安定を公共の敵とみなし、経済発展のための安定を維持することで中国は幸運にも今日の体制を作り上げることができた」

国外で通用しないロジック

さらに中国の支持者は欧米、特に米国の権力の抑制と均衡の制度に重点を置いた民主主義はあまり市民の期待に応えていないと考える。

香港の親中派議員である葉劉淑儀(レジーナ・イップ)氏は、昨年民主派の議員が一斉に辞任して、立法会(議会)は変わったと指摘する。以前は議員らは多くの政府法案を阻止するべく投票していた。

葉氏は「反対派は立法会を拒否権の行使機関に変えた」と話す。「あらゆる法案を拒否し、中国に関係するものすべてに反対した。中国の一部として、香港は自国政府に反対して政府事業を差し止める議会を持つことは許されない」と同氏は説明する。

こうした主張は中国国内では評価されるが、アナリストらは政治的・市民的自由を欠く中国は海外で自国を売り込みにくくなっていると指摘する。

スティムソン・センターのスン氏は「民主主義は統治のプロセスではなく結果で定義されるべきだという考え方を中国がもてあそんでいることに海外の人は納得しないだろう。それは内輪のロジックであって、外向きには通用しない」と話す。

シンガポールの元外交官、ビラハリ・カウシカン氏は「(民主化への)政治的進化に至る道筋は1つしかないという考えは、事実上間違っている」とし、中国政府支持者に同調する。

一方で、「それを何と呼ぼうが、中国のやり方はそんなに魅力的なものとは思わない」と話す。

同氏は、習氏が「党やイデオロギー的な規律に関する自身の考えを党にのませることで、党の能力が損なわれている」間でさえ、中国の経済と人々は大きな変化を遂げていたと指摘する。

「経済が変化して人々も変わるなら、政治制度も進化しなければならない。それは私が中国に関して抱く長年の疑問の一つだ」とカウシカン氏は語った。

By Tom Mitchell

(2021年12月10日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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「この貴重な銀の燭台を使って、正しい人間となるのです」

司教「この貴重な銀の燭台を使って、正しい人間となるのです」
https://www.eiga-square.jp/title/les_miserables/quotes/1

『妹の飢えた子どものためにパンを盗み、19年に渡り徒刑場に入れられていたジャン。仮釈放となったジャンだが、世間の風当たりは強く、食べるものにも困っていた。そんなジャンに、司教が食べ物と宿を提供してくれる。だが、ジャンは司教の厚意を裏切り、銀食器を盗んで逃げ出す。警察に捕まって司教の前に連れ出されたジャンを許した上に、司教はさらに銀の燭台も渡す。司教の温かい心に触れたジャンは改心する。』

『重要な部分に触れている場合があります。

司教「だが、忘れないように、兄弟よ。神の御心です。この貴重な銀の燭台を使って、正しい人間となるのです。殉教者たちの証言と、イエスの苦難と血によって、神はあなたを暗闇から連れ出してくれます。私は神のためにあなたの魂を救うのです」

Bishop: But remember this, my brother. See in this some higher plan. You must use this precious silver to become an honest man. By the witness of the martyrs, by the passion and the blood, God has raised you out of darkness. I have saved your soul for God. 』

ジャン・バルジャンの真の改心~ミュージカルでは語られないプチ・ジェルヴェ事件
https://shakuryukou.com/2021/06/12/dostoyevsky369/

私はこの国で生きる全てのあなた(外国籍)が差別を受けず、相談出来る所を作ったり、家族を呼べるようにしたりします!

日本に外国人の方は280万人以上います!私はこの国で生きる全てのあなた(外国籍)が差別を受けず、相談出来る所を作ったり、家族を呼べるようにしたりします!
https://twitter.com/8ueBd6tf29iYRpZ/status/1469638413234368515

 ※ オイオイ…。

 ※ 一体、どこの国の政党なんだ…。

民主主義

民主主義
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E4%B8%BB%E7%BE%A9

『民主主義(みんしゅしゅぎ、英: democracy、デモクラシー)または民主制(みんしゅせい)とは、人民が権力を握り、みずから行使する政治思想や政治体制のこと[2]。

古代ではアテナイの民主政が有名であり、近代では市民革命により一般化した政治の形態・原理・運動・思想で[3][4]、民主主義に基づく社会は「市民社会」、「ブルジョア社会」、「近代社会」などと呼ばれる[5][6][7]。対義語は神権政治、貴族政治、寡頭制、独裁制、専制政治、全体主義、権威主義など[8]。 』

『デモクラシー

「デモクラシー」(democracy)の語源は古代ギリシア語の δημοκρατία(dēmokratía、デーモクラティアー)で、「人民・民衆・大衆」などを意味する δῆμος(古代ギリシア語ラテン翻字: dêmos、デーモス)と、「権力・支配」などを意味する κράτος(古代ギリシア語ラテン翻字: kratos、クラトス)を組み合わせたもので、「人民権力」「民衆支配」、「国民主権」などの意味である [9]。

この用語は、同様に「優れた人」を意味する ἄριστος(古代ギリシア語ラテン翻字: aristos、アリストス)と κράτος を組み合わせた ἀριστοκρατία(古代ギリシア語ラテン翻字: aristokratía、アリストクラティア。優れた人による権力・支配。貴族制や寡頭制などと訳される)との対比で使用され、権力者や支配者が構成員の一部であるか全員であるかを対比した用語である。

古代ギリシアの衰退以降は、「デモクラシー」の語は衆愚政治の意味で使われるようになった。古代ローマでは「デモクラシー」の語は使用されず、王政を廃止し、元老院と市民集会が主権を持つ体制は「共和制」と呼ばれた。

近代の政治思想上で初めて明確にデモクラシー要求を行ったのは、清教徒革命でのレヴェラーズ(Levellers、平等派、水平派)であった[10]。

近代の啓蒙主義以降は、「デモクラシー主義」は自由主義思想の用語として使われるようになった(自由民主制主義)。更にフランス革命後は君主制・貴族制・神政政治などとの対比で、20世紀以降は全体主義との対比でも使用される事が増えた。なお政治学では、非民主制(の政体)の総称は「権威主義制(権威主義制政体)」と呼ばれる。

日本語で「デモクラシー」は通常、主に政体を指す場合は「民主政」、主に制度を指す場合は「民主制」、主に思想・理念・運動を指す場合は「民主主義」などと訳し分けられている。なお政治学では、特に思想・理念・運動を明確に指すために「デモクラティズム」(英: democratism、民主主義(思想))が使用される場合もある。

なお、現代ギリシャ語ではδημοκρατία(ディモクラティア)は「民主主義」を表すと同時に「共和国(共和制)」を表す語でもあり、国名の「~共和国」と言う場合にもδημοκρατίαが用いられる。 』

『主義

「主義」という漢語は、伝統的な中国語の語義によれば「主ノ義」すなわち君主の事であり書経や左伝に見られる用法である。これをdemocracyやrepublicに対置させる最初期のものはウィリアム・マーティン(丁韙良)万国公法(1863年または64年)であり、マーティンは a democratic republic を「民主之国」と訳した[11]。 しかしこの漢訳は、中国や日本でその後しばらく見られるようになる democracy と republic の概念に対する理解、あるいはその訳述に対する混乱の最初期の現れであった。

マーティンより以前、イギリスのロバート・モリソン(馬礼遜)の「華英字典」(1822年)は democracy を「既不可無人統率亦不可多人乱管」(合意することができず、人が多くカオスである)という文脈で紹介し、ヘンリー・メドハースト(麥都思)の「英華字典」(1847年)はやや踏み込み「衆人的国統、衆人的治理、多人乱管、少民弄権」(衆人の国制、衆人による統治理論、人が多く道理が乱れていることをさすことがあり、少数の愚かな者が高権を弄ぶさまをさすことがある)と解説する。

さらにドイツのロブシャイド(羅存徳)「英華字典」(1866年)は「民政、衆人管轄、百姓弄権」(民の政治、多くの人が道理を通そうとしたり批判したりする、多くの名のある者が高権を弄ぶ)と解説していた。

19世紀後半の漢語圏の理解はこの点で一つに定まっておらず、陳力衛によれば Democracy は「民(たみ)が主」という語義と「民衆の主(ぬし、すなわち民選大統領)」という語義が混在していたのである。

一方で日本では democracy および republic に対しては当初はシンプルで区別なく対処しており、1862年に堀達之助が作成した英和対訳袖珍辞書では democracy および republic いずれにも「共和政治」の邦訳を充てていた。これが万国公法の渡来とその強力な受容により「民主」なる語の併用と混用の時代を迎えることとなる。 』

 ※ 下記にあるとおり、歴史上さまざまな「勢力」が、自己の統治の「正統性」を主張するために、あるいは「学者」が真剣に「あるべき統治の姿」を導き出すために、「民主主義」を唱え、研究した…。

『民主主義の種類

民主主義の代表的な種類・分類には以下があるが、その分類や呼称は時代・立場・観点などにもよって異り、多くの議論が存在している。

直接民主主義
スイス・グラールス州の州民集会。2014年。
詳細は「直接民主主義」および「#ルソー」を参照

直接民主主義は、集団の構成員による意思が集団の意思決定に、より直接的に反映されるべきと考える。直接民主主義の究極の形態は、構成員が直接的に集合し議論して決定する形態であり、高い正統性が得られる反面、特に大規模な集団では物理的な制約や、構成員に高い知見や負担が必要となる。また議員など代表者を選出する形態でも有権者の選択が重視され、議員は信任されたのではなく有権者の意思を委任された存在であり、有権者の意思に反する場合はリコールや再選挙の対象となりうる。

古代アテナイや古代ローマでは民会が実施された。現代ではイニシアチブ(国民発案、住民発案など)、レファレンダム(国民投票、住民投票など)、リコール(罷免)が直接民主主義に基づく制度とされ、都市国家の伝統を受け継ぐスイスやアメリカ合衆国のタウンミーティングなどでは構成員の参加による自治が重視されている。

間接民主主義

2007年フランス大統領選挙で投票する女性
詳細は「間接民主主義」、「#代表制原理」、および「#代表制」を参照

間接民主主義(代表民主主義、代議制民主主義)は、主権者である集団の構成員が、自分の代表者(議員、大統領など)を選出し、実際の意思決定を任せる方法・制度である。主権者による意思決定は間接的となるが、知識や意識が高く政治的活動が可能な時間や費用に耐えられる人物を選出する事が可能となる。選挙制度にもより、議員の位置づけ(支持者や選挙区の代表か、全体の代表か)、選挙の正当性(投票価値の平等性、区割りなどの適正性、投票集計の検証性など)、代表者(達)による決定の正当性(主権者の意思(世論、民意)が反映されているか)などが常に議論となる。

自由民主主義

詳細は「自由民主主義」および「ブルジョワ民主主義」を参照

自由民主主義(自由主義的民主主義、立憲民主主義)は、自由主義による民主主義。人間は理性を持ち判断が可能であり、自由権や私的所有権や参政権などの基本的人権は自然権であるとして、立憲主義による権力の制限、権力分立による権力の区別分離と抑制均衡を重視する。古典的には、選出された議員は全員の代表であり、理性に従い議論と交渉を行い決定する自由を持つと考える。

宗教民主主義

宗教における民主主義。キリスト教民主主義、会衆制、仏教民主主義、イスラム民主主義など。

社会主義

社会主義における民主主義には、フェビアン協会等による社会民主主義の潮流、民主社会主義、マルクス・レーニン主義(いわゆる共産主義)によるプロレタリア民主主義、人民民主主義、新民主主義などがある。

ジェファーソン流民主主義

詳細は「ジェファーソン流民主主義」を参照

アメリカ合衆国大統領トーマス・ジェファーソン等による民主主義。共和制、自立を重視し、エリート主義に反対し、政党制と弱い連邦制(小さな政府)を主張した。

ジャクソン流民主主義

詳細は「ジャクソン流民主主義」を参照

アメリカ合衆国大統領アンドリュー・ジャクソン等による民主主義。選挙権を土地所有者から全白人男性に拡大し、猟官制や領土拡張を進めた。
草の根民主主義

詳細は「草の根民主主義」を参照

市民運動や住民運動など一般民衆による民主主義。ジェファーソン流民主主義を源泉とし、フランクリン・ルーズベルトが提唱した[13]。

戦う民主主義

詳細は「戦う民主主義」を参照

第二次世界大戦後のドイツ等、自由を否定する自由や権利までは認めない民主主義。 』

『歴史(※ 省略する)』

人の心はなぜ「壊れやすい」のか? 進化医学の観点から考える

人の心はなぜ「壊れやすい」のか? 進化医学の観点から考える
【橘玲の日々刻々】
(2021年12月2日)
https://diamond.jp/articles/-/289267

 ※ ただ、こういう説を「敷衍(ふえん)」していくと、「ヒトは、遺伝子に100%規定されている。」という結論に行きつき易い…。

 ※ そうすると、「人の自由意志」とは、あり得るのか?という、根本的な疑問につき当たる…。

 ※ 現行のいろいろな社会秩序を維持するための決まりや制度は、ある程度「人の自由意志」というものを前提としている…。

 ※ 例えば、「刑法上の犯罪」だ…。

 ※ 「殺人罪」「窃盗罪」なんかの「故意犯」は、「過失犯」よりも重く処罰されることになっている…。それは、「人を殺してはならない。」「他人の財物を奪ってはならない。」という「規範の問題」が与えられているのに、「あえて、それを破って、犯行に及んでいる。けしからん!」と「非難に値する」と考えるからだ…。

 ※ しかし、それが「生育環境」や、ひいては「遺伝」によって、100%左右されているのだ、と考える場合、そういう「犯行に及んだ人間」を、「非難すること」はできるのか?

 ※ そういう問題を、引き起こす可能性のある説なんだよ…。

『進化医学の大きな成果のひとつは、「ひとはなぜ老いるのか?」という疑問に、科学的に明快な答えを出したことだ。それは、「若いときにより多くの子どもをつくるため」になる。

 その前提にあるのは、リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」説だ。進化とは、より効率的に遺伝子を後世に残せる形質が自然選択されていく単純で強力な仕組みで、「利己的な遺伝子」にとっては、生き物はそのための乗り物(ヴィークル)に過ぎない。当然、ヒトというヴィークルも、わたしたちの幸福を実現するためではなく、遺伝子の都合によって「デザイン」されている。

 カブトムシやミバエの寿命の長さを交配によって変化させる数多くの研究では、若い時期に繁殖する個体を選択していくと、寿命が短くなっていく。逆に、寿命が長くなるように交配させると、とくに自然環境下では、顕著に子孫が少なくなる。』

『身体と心が病気に対して脆弱である理由を、ネシーは6つ挙げている。

1) ミスマッチ:わたしたちの身体や心が、現代的な環境に対応する準備ができてない。
2) 感染症:細菌やウイルスがわたしたちよりも速い速度で進化している。
3) 制約:自然選択には限界があり、欠陥(バグ)をただちに修正できるわけではない。
4) トレードオフ:身体と心の機能には利点(メリット)と難点(デメリット)がある。
5) 繁殖:自然選択は繁殖を最大化するのであり、健康を最大化するのではない。
6) 防御反応:痛みや不安などの反応は、脅威を前にした状況では有用だ。

 わたしたちの身体や心は、健康や寿命を最大化するようにできているのではなく、遺伝子の伝達(複製)を最大化するよう自然選択されている。すなわち、適応度を増すような機会があれば、たとえ健康と幸せを犠牲にしてでも非合理的な行動をとるように「設計」されている。これが身体的な病気と同様に、「心の病」を考えるときの前提になる。』

『自然選択の原理はきわめて明快で、「その種における平均的な個体は、子の数がもっとも多かった個体に似てくる」。これは単なる仮説ではなく、前提がすべて真であれば必然的に成立する演繹的結論で、自然選択がつくり出すのは、「繁殖まで生き残る子の数を最大化できるような脳」ということになる。』

『だとしたら問題は、「そのように“最適化”された脳が、なぜさまざまな不調を引き起こすのか」だろう。この疑問に対するもっとも単純な(そして身も蓋もない)答えは、「ネガティブな情動は有用だから」になる。「情動は私たちではなく私たちの遺伝子に有益なように形づくられている」のだ。

 2人の男がいて、1人はパートナーが他の男とつき合うことに激しい嫉妬を燃やし、妻(恋人)を支配しようとする「家父長制主義者」で、もう1人は「君の人生なんだから、好きにすればいいよ」という「リベラル」だとしよう。このとき、より多くの子どもを残すのがどちらだったかは考えるまでもないだろう。「利己的な遺伝子」は、政治イデオロギーではなく、「複製(コピー)の効率性」にしか興味も関心もないのだ。』

『“嫌な気分(bad feelings)”には、遺伝子にとっては役に立つ“よい理由(good reasons)”がある。それに輪をかけて(わたしたちにとって)やっかいなのは、自然選択が「煙探知機の原理」を採用したことだ。

 トーストをすこし焦がしただけで警報が鳴る探知機は煩わしいが、本物の火事でも警報を鳴らさない探知機より100倍もましだ。この単純な理由から、脳は致命的な事態を避けるために、わずかなことでも大音量で警報を鳴らすよう進化した。パートナーの些細な振る舞いに激怒するのは理不尽だが、他の男の子どもを育てさせられるという「最悪の事態」に比べれば、(「利己的な遺伝子」にとっては)どうでもいいことなのだ。

 ネシーはこれを、「人間の苦しみを生み出す防御反応のほとんどは、そのときだけに限ってみれば不必要だが、それでも完全に正常な反応なのである。このような防御反応はコストが低く、かつ起こり得る甚大な損害も防いでくれるからだ」と述べている。』

『だが「煙探知機」の感度が高すぎると、さまざまな不都合が生じる。不安障害のひとは、人込みを歩くなど、ごく当たり前のことに大きな不安を抱く。公式な診断基準に当てはまるほどの不安障害を一生のうちに体験する割合はおよそ30%で、「人前で発表するのが怖いという人の割合は50%近くにのぼり、その多くが助けを求めている」という。これは「陽気で楽天的」とされるアメリカ人のデータだから、日本人の不安障害はもっと多いにちがいない。

 パニック障害はストレス調整システムの不全で、視床下部から副腎皮質刺激ホルモン(CRH)が一度に大量に放出されると、パニックの症状とほぼ同じ生理学的覚醒が起きる。CRHは、脳の下部に位置する青斑核と呼ばれる部位の細胞を興奮させる。青斑核にはノルアドレナリン含有ニューロンのうち80%が集合しており、ここに電気刺激を加えると、典型的なパニック発作に似た症状が引き起こされる。

 たとえ誤報であったとしても、いちどパニックを経験すると、患者はさらに注意深くその兆候を探すようになり、興奮の度合いが上がり、探知システムの精度も上がっていく。この負のスパイラルによって、発作がさらに起きやすくなる。

 不安障害やパニック障害は「進化の適応」ではないが、なぜ不安やパニックになりやすいひとがいるのかは進化によって説明できるのだ。』

「強制労働者」は、「厚生年金」に加入していた…。

<W解説>「強制徴用」と「厚生年金」の矛盾=韓国の元勤労挺身隊員ハルモニの「死ぬ前に聞きたい一言」
https://www.wowkorea.jp/news/korea/2021/1208/10326301.html

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ なんだかなあ…。

 ※ どーゆーこと?

 ※ しかも、「お城」の前で、「集合写真」なんか撮ってるし…(そして、「焼き増し」した写真、もらってるし。たぶん、全員に配布している)。「奴隷的強制労働に従事してた」んじゃ、ねーのか?

『韓国の市民団体「勤労挺身隊ハルモニ(おばあさん)と共にする市民の会」が日本共産党の衆議院議員・本村伸子氏の支援を受け「日本年金機構」を動かした。元勤労挺身隊員チョン・シニョンさん(91歳)の11か月間の厚生年金加入を認めさせたのだ。

市民団体としては一見、大きな成果を成し遂げたように見えるが、その解釈には色々な見方がある。

そもそも、韓国側は「日本は半島から強制徴用を実施した。被害者は未だに賃金をもらっていない。日本が謝罪と賠償をすべき」と要求する。

国家が非常時に国民に対して行う「徴用」はその歴史が長く、言葉の中に「強制」が含まれている。しかし、韓国では「強制」を強調するためなのか、「強制徴用」を好んで使う。最近は「強制徴用」の他、「強制動員」の言葉もよく使われている。

「強制動員」でも「強制徴用」でも良いが、「厚生年金」との矛盾は生じないのか。日本はヨーロッパから学び、1940年代から厚生年金制度を実施し、韓国の年金制度は日本から学んだものだ。「強制動員」されたとする労働者が「厚生年金」に加入していたことは、どうも違和感が残り、後味が悪い。

太平洋戦争中の日本は1944年9月まで、半島に対する徴用をためらい、朝鮮半島出身者の「徴用」が可能になったのは10か月間あまりだった。しかも、米軍の攻撃で釜山と下関との船便が途絶えたこともあり、実際、1945年の終戦まで日本への徴用が可能だった期間は6か月間あまりしかない。

91歳のチョンさんと一緒に名古屋の三菱工場で働いた94歳のヤン・グムドク(梁錦徳)さんは、勤労挺身隊員になった経緯を自伝「死ぬ前に聞きたい一言」に詳細に書いてある。

韓国南西部の全羅道ナジュ(羅州)出身のヤンさんは、小学校6年生の時の1944年5月、日本人の校長から「中学校に進学させてあげる」という言葉にだまされたと回顧している。韓国メディアはあまり言わないが、当時はヤンさんの17歳の時だ。

当時、「男尊女卑」の儒教的な慣習の上、貧しい家庭の娘は小学校の入学が遅れたり、途中休学をさせられたりしたので、17歳の小学6年生はあり得ることだ。少なくとも、その時のヤンさんは子どもではなかったとのこと。

ヤンさんは勉強と運動が優秀で学級長となった。日本に行って中学校に進学したい、貧しい環境でも未来を自分の力で切り開きたい前向きな少女だったようだ。

小学校で「日本行き」に手を挙げたが、家に帰ってそれを話したら父親は激怒した。ヤンさんは翌日「日本に行かない」と担任に話したが、「指名を受けてから行かないとなれば、両親が警察署に入れられる」と言われたという。ヤンさんはその言葉を聞いて怖くなり、「棚から父のハンコをこっそり取り出して担任教師に渡した」と回顧している。

こうしてヤンさんは勤労挺身隊の隊員として日本に渡った。同じ地域で合計288人の女性が「連れて行かれた」と表現されているが、少なくとも17歳の場合でも、保護者の判子は必要だったようだ。

ヤンさんは、三菱重工業の名古屋航空機製作所で働くようになった。名古屋城が背景になっている当時の「団体集合写真」を未だに持っている。強制動員された労働者に都合の悪い集合写真を渡した理由は分からない。

1944年12月7日、ヤンさんは工場で「東南海地震」に被災した。

「休み時間に10分先に入った故郷の先輩チェ・ジョンレと同期キム・ヒャンナムが崩れた壁の下敷きとなり、その場で死んだ」と自伝に記録されている。その地震で288人中、少女6人が亡くなった。崩れた壁の隙間に閉じ込められ命を救われたヤンさんは「その時、左肩を負傷し、今でも後遺症がある」と話している。

終戦から2か月後、1945年10月21日に故郷に戻るまで、ヤンさんは三菱重工業で「重労働をしても賃金を一切受けとれなかった」と話している。「『君たちの故郷の住所を知っているから間違いなく月給を送ってあげる』という日本人たちの言葉は全て嘘だった」とも話している。

しかし、その「日本人」の約束は20年後の1965年に果たされた。日韓国交正常化の時、日本政府は韓国政府に国家予算に匹敵する資金を提供し、ヤンさんのような韓国国籍になった「債権者」に金銭を支払おうとしたものの、韓国政府がそれをまとめて支払うと日本政府に約束していた。

11か月分の給料を貰っていないと、ヤンさんは1990年代に日本の裁判所に損害賠償請求訴訟を起こしたが、敗訴した。韓国で起こした裁判では勝訴した。そのため、韓国裁判所から三菱重工業に対してヤンさんら原告1人あたり慰謝料1億~1億5000万ウォン(約957万~1436万円)の支払いが命じられた状態だ。

この問題は日韓関係の大前提を覆す可能性があり、この10年間、韓国と日本の友好関係を願う日韓の人々を苦しめている。また、国家ぐるみで「強制動員」された労働者が福祉制度の「厚生年金」に加入していたなら、人類史に前例のない事である。

1945年、約束された給料が戦後の混乱で元勤労挺身隊ハルモ二の手に入らなかったなら、日本に非がある。しかし、20年後の1965年に、国交正常化と同時に約束を果たした日本から預かった金銭を、56年間も元勤労挺身隊ハルモ二に渡していない韓国政府は一体、何をしているのか?』

NY市議会、外国人の参政権を承認 米最大規模

NY市議会、外国人の参政権を承認 米最大規模
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1005C0Q1A211C2000000/

 ※ しかし、早速に共和党から「異論」が出て、「憲法訴訟」になっているようだ…。
 ※ 最高裁の「判事の構成」は、トランプ前大統領の「置きみやげ」で、「保守派が優勢」になっている…。

 ※ 「本決まり」になるまでには、まだまだ紆余曲折がありそうだ…。

『【ニューヨーク=吉田圭織】米ニューヨーク市議会は9日、外国人にも参政権を与える法案を賛成多数で可決した。2022年1月1日に発効する予定。同市に滞在する外国人のうち約80万人に選挙権が新たに与えられる見通しだ。

ニューヨーク市に30日以上滞在し、永住権や就労許可を得ている外国人が対象となる。市長選や市議会選などで投票できるようになる。不法入国時に18歳以下だった「ドリーマー」と呼ばれる若者も対象になる。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は外国人参政権を容認する姿勢を示す。22年1月に就任するアダムズ次期市長は賛成の立場を明らかにしている。米国で同市のような大都市が外国人に参政権を与えるのは初めて。

外国人の参政権を認める自治体は現在、メリーランド州の9つの市、バーモント州の2つの市など。同様の動きはマサチューセッツ州やイリノイ州、首都ワシントンでも検討されている。民主党の支持者が多い自治体が大半とみられる。

一方、共和党からは「過激な政策だ」として反対の声が出ており、今回のニューヨーク市の取り組みは法廷闘争に発展する可能性が高い。共和党全国委員会が8日に発表した声明によると、今年に外国人に選挙権を与えたバーモント州で訴訟を起こしている。』

【中国ウォッチ】安倍氏の台湾有事発言に異例の強硬対応

【中国ウォッチ】安倍氏の台湾有事発言に異例の強硬対応─中国高官「火遊びで焼け死ぬ」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021120800645&g=int

 ※ そんなに「大ごと」になっているとは、知らんかった…。

 ※ それが、国内向けの「から騒ぎ」なのか、真に安部さんの「政権への影響力」を慮っての「釘刺し」なのか、その両方なのか…。

 ※ いずれ、時の政権が、日本国の「存立危機事態」だと認定すれば、「自衛力」は発動される…。そのために作った「法律」だからな…。

 ※ まあ、武力攻撃事態 武力攻撃予測事態 存立危機事態 緊急対処事態
  と、いろいろあるようだ…。

 ※ 別に、安倍さんが判断するわけのものでも無い…。「時の政権」の判断するところのものだ…。

平成十五年法律第七十九号
武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=415AC0000000079

『安倍晋三元首相が講演で「台湾有事は日本有事だ。日米同盟有事でもある」と述べたことに対して、中国側は強く反発し、外務省が北京駐在の日本大使を呼びつけ、主要公式メディアが安倍氏を名指しで非難するなど強硬な対応を示した。日本の政府高官ではない政治家の言動について、中国側がこれほど大げさな抗議をするのは異例だ。(時事通信解説委員・西村哲也)

台湾有事なら「恐ろしい結果」 現状変更企てと中国非難―米長官

◇夜に日本大使呼び出す

 中国外務省の発表によると、華春瑩外務次官補は安倍氏が講演した12月1日の夜に垂秀夫大使を呼んで「厳正な申し入れ」を行い、安倍氏の発言について「中国の内政に対して粗暴に干渉し、中国の主権に公然と挑戦し、はばかることなく『台独』(台湾独立)勢力を後押しした」と批判した上で、日中間の四つの政治文書の原則に反すると主張した。
 実際には、安倍氏は台湾独立を支持する発言をしておらず、1972年の日中共同声明などで示された2国間関係の原則から外れたことを言ったわけではない。

 華次官補はさらに、日中戦争の歴史を取り上げて、日本側に「歴史を深く反省し、歴史の教訓をくみ取る」よう促し、中国の主権を侵害したり、台独勢力に誤ったシグナルを送ったりしないよう要求。日本が誤った道を進んでいけば、「必ず火遊びで焼け死ぬだろう」と警告した。

 「火遊びで焼け死ぬ」は、習近平国家主席(共産党総書記)が11月16日のバイデン米大統領とのオンライン会談でも使った言い回しで、「台湾問題に介入する者は、自分が火だるまになって滅びる」という意味だ。

 中国外務省報道官も12月1日の定例記者会見で安倍氏の発言にコメントし、「大胆にも軍国主義の古い道を再び歩み、中国人民のレッドライン(譲れない一線)を越えようとする者は、誰であっても必ず頭を割られて血を流すことになろう」と語った。

 また、国務院(内閣)台湾事務弁公室の報道官は同2日、安倍氏を批判するとともに、民進党政権が「外部勢力」と結託して、台湾独立を図るのは非常に危険だと警告した。

 安倍氏は今も有力政治家だが、政府を代表する立場にはないので、中国側が日本政府に文句を言うのはお門違いだ。北京の日本大使館によれば、垂大使は華次官補に「政府を離れた方の発言の一つ一つについて、政府として説明する立場にない」「中国側の一方的な主張は受け入れられない」と強く反論。同時に「台湾をめぐる状況について、日本国内にこうした考え方があることは中国として理解する必要がある」と伝えた。

◇日本の軍事介入警戒論も

 国営通信社の新華社や党機関紙・人民日報系の環球時報なども次々と批判の論評を発表。新華社は、日本には「戦後の束縛を打破し、軍事的拡張の古い道を再び歩む」ことを考えている政治家がいると決めつけた。

 また、環球時報は岸田内閣について「(安倍氏の発言内容を事前に)知っていながら黙認したに違いない」「安倍氏の影響から脱していない」といった中国の日本研究者たちのコメントを紹介した。

 新華社のベテラン記者が開設したといわれる微信(中国版LINE)アカウント「牛弾琴」も、安倍氏の発言は中国への挑発であると同時に、岸田文雄首相との主導権争いだと指摘した。中国の日本ウオッチャーに、安倍氏が岸田内閣の対中政策を左右するほど大きな影響力を持っているとの見方が多いことが分かる。

 今春以降、日米首脳会談などの共同文書に相次いで「台湾海峡の平和と安定の重要性」が明記されたことから、中国では台湾問題について日本の介入に対する警戒が強まった。
 11月18日には、公式シンクタンクである社会科学院日本研究所の研究員が台湾海峡情勢に日本が軍事介入する可能性について分析し、警戒を訴える異例の論文を発表。その中で、中国側が台湾問題に関連して特に注意すべき人物として、安倍氏と弟の岸信夫防衛相を挙げていた。

 しかも、習主席はバイデン大統領とのオンライン会談で、中国の「核心的利益」とされる台湾問題に関して「断固たる措置」を取る可能性に言及するなど厳しい姿勢を示し、政権首脳としての外交力をアピール。異例の総書記・国家主席3選を果たすため、自画自賛の新歴史決議(同16日全文公表)と合わせて、自分の政治的威信を高める宣伝工作を展開していた。

 中国側としては、習主席は台湾問題に対する外国の介入を許さない強力なトップリーダーだと宣伝している中で、安倍氏の台湾有事発言が飛び出したことから、あえて大騒ぎして日本側にくぎを刺そうとしたとみられる。 』

中国、法律の国外適用推進 習主席「断固主権守る」

中国、法律の国外適用推進 習主席「断固主権守る」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021120701151&g=int

 ※ 一応、一般的な話しをすれば、ある国家の「統治権」は、その国の「国民」に及ぶ(属人主義)。
 ※ 他方で、各国家は、その「領土」内に「統治権」が及ぶ(属地主義)。

 ※ すると、A国民がB国にいる場合、A国法が適用されるのか、B国法が適用されるのか、という問題が生じてしまう…。

 ※ 両国間に、「条約」があれば、それで解決される。

 ※ また、西側諸国では、「法の支配」「人権」「三権分立制」なんかの、「民主国家における共通基盤」みたいなものがあるから、大体、そう「突飛なこと」にはならない。
 ※ しかし、そういう「共通基盤」が無い場合は、どうなるのか…。

 ※ オレも、あまり考えたこと無いし、文献読んだことも無いんで、よく分からない…。
 ※ なにせ、「中国式民主が、ある」とか言ってるからな…。

 ※ 『「2国間や多国間の司法協力を進め、外国関連の法執行効力を高め、国家主権、安全、発展の利益を断固として守る必要がある」』とは、具体的にどうするつもりなんだろう…。

『【北京時事】中国共産党の習近平総書記(国家主席)は6日、党政治局の集団学習会を開き、国内法を外国に適用する制度の構築を推進するよう指示した。国営新華社通信が7日報じた。

詳細は不明だが、昨年施行した香港国家安全維持法は海外在住者も適用対象としており、同様の法整備が進む可能性がある。

【中国ウォッチ】党紙が謎のトウ小平氏礼賛論文 習主席主導の新歴史決議に異論?

 習氏は「2国間や多国間の司法協力を進め、外国関連の法執行効力を高め、国家主権、安全、発展の利益を断固として守る必要がある」と説明した。

 また、各党組織や幹部に司法の独立を支持するよう求め、「干渉や介入のための職権利用は許さない」とも強調した。中国では裁判所を含めすべての司法機関が党の指導下に置かれている。 』

【図解・社会】NHK受信料訴訟の主な争点と最高裁判決(2017年12月)

【図解・社会】NHK受信料訴訟の主な争点と最高裁判決(2017年12月)
https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_saiban20171206j-07-w640

 ※ 既に、「大法廷判決」が出てたんだな…。

 ※ 知らんかった、もしくは、チラッと見たが、忘れてしまっていた…。

 ※ 『大法廷は受信料制度について、「憲法の保障する国民の知る権利を実質的に充足する合理的な仕組み」と指摘。契約を強制する放送法の規定は「適正、公平な受信料徴収のために必要で憲法に違反しない」と判断した。裁判官15人中14人の多数意見。』ここが、ポイントか…。

 ※ まあ、確かに「災害列島」だから、各県に「支局」を設置して、「アナウンサー」や「職員」を置く必要はある…。天気情報、地震情報、台風情報、洪水情報、噴火情報、軽石情報なんてのは、日常生活にとって必須情報だ…。

 ※ それを「支える制度」として、「受信料強制徴収」制度も、「憲法違反じゃない。」と言うことなんだろう…。

 ※ これを全て「民放」にしてしまったのでは、「視聴率合戦」「スポンサー支配」になってしまうのは必定だ…。

 ※ 釈然としないが、「代案」出せと言われても、ちょっと困る…。

『NHK受信料「合憲」=テレビ設置時から義務-「知る権利を充足」最高裁が初判断

※記事などの内容は2017年12月6日掲載時のものです

 NHKの受信料制度をめぐり、テレビを持つ人に契約締結を義務付ける放送法の規定が憲法に反するかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は6日、「国民の知る権利を充足する」として、規定を合憲とする初判断を示した。

 大法廷は「テレビ設置時にさかのぼって受信料の支払い義務が生じる」とも判断した。判決は全国で900万世帯を超える未払いへの徴収を後押しする可能性があり、大きな影響を与えそうだ。

 放送法は、テレビなどの受信設備を置いた人は「NHKと受信契約をしなければならない」と規定している。この規定が憲法に違反しないかが最大の争点で、裁判で正面から合憲性が問われたのは、1950年のNHK設立以来初めてだった。

 大法廷は受信料制度について、「憲法の保障する国民の知る権利を実質的に充足する合理的な仕組み」と指摘。契約を強制する放送法の規定は「適正、公平な受信料徴収のために必要で憲法に違反しない」と判断した。裁判官15人中14人の多数意見。

 その上で、契約を拒んだ人に対し、NHKが承諾を求める裁判を起こし、勝訴が確定した時点で契約が成立すると判示。テレビの設置時にさかのぼって受信料の支払い義務が生じるとの初判断も示した。木内道祥裁判官は「設置時からの支払い義務はあり得ない」とする反対意見を述べた。

 裁判になったのは、2006年に自宅にテレビを設置した東京都内の男性。契約申込書を送っても応じないとしてNHKが11年に提訴した。

 男性側は、契約は視聴者の意思で結ぶべきで、規定は憲法が保障する「契約の自由」に反すると主張した。NHK側は受信料制度には十分な必要性と合理性があるとして合憲だと反論していた。

 大法廷は男性側の主張を退け、双方の上告を棄却。未払い分約20万円の支払いを命じた一、二審判決が確定した。』

NHKの逆転勝訴確定 映らぬテレビに契約義務

NHKの逆転勝訴確定 映らぬテレビに契約義務
https://news.yahoo.co.jp/articles/f82bde02313ebe5a8c73d8c48461818bad0aa589

 ※ スゲーな…。

 ※ NHKが映らないように「細工」「加工」したテレビでも、受信料を取られるんだぜ…。

 ※ 一体、どういう「法理」を使ったものやら…。

『 NHK放送を視聴できないよう加工したテレビを自宅に設置した東京都の女性が、受信契約を締結する義務がないことの確認を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(堺徹裁判長)は2日付で、女性側の上告を退ける決定をした。

【図解】各国公共放送の受信料制度

 女性勝訴とした一審判決を取り消し、NHK側の逆転勝訴とした二審判決が確定した。』

日大の田中理事長逮捕 5300万円脱税容疑

日大の田中理事長逮捕 5300万円脱税容疑―東京地検
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021112900553&g=soc

 ※ 『自宅から2億円超の現金が見つかり』…。

 ※ まあ、スゲー話しだ…。

 ※ 「現金」という時点で、たぶん「後ろ暗いカネ」ということなんだろう…。

 ※ 銀行口座だと、たちまち「足がつく」からな…。

 ※ 前にもちょっと語ったが、「税法違反」だと、「行政の自己執行権」との絡みがあるから、「裁判所の令状主義」が弱められているんだよね…。カネの問題なんで、ある程度は「誤った執行でも、カネで解決すればいい。」という認識に立脚している…。

 ※ だから、「カネにまつわる悪いことしてる輩」は、「検察」よりも「国税」の方を恐れる…。

 ※ もちろん、日大をめぐる「権力構造」に変化が生じて、「政治力の後ろ盾」が弱まった…、という事情があるんだろう…。

『東京地検特捜部は29日、所得税約5300万円を脱税したとして、所得税法違反容疑で日本大学理事長の田中英寿容疑者(74)を逮捕した。

<関連ニュース 日大病院建設をめぐる背任事件>

 逮捕容疑は、業者から受領したリベートを除外するなどして所得を隠し、2018年と20年の所得税計約5300万円を脱税した疑い。

 特捜部は、日大本部などを家宅捜索した9月と、日大元理事の井ノ口忠男(64)、医療法人「錦秀会」(大阪市)前理事長の籔本雅巳(61)両被告=いずれも背任罪で起訴=を逮捕した10月、関係先として田中容疑者の東京都杉並区の自宅を捜索。関係者によると、この際、自宅から2億円超の現金が見つかり、所得税法違反の疑いがあるとみて調べを進めていた。 』

憲法改正「機は熟している」

憲法改正「機は熟している」 将来の総裁選出馬に意欲 自民・茂木幹事長
(2021年11月21日)
https://www.jiji.com/jc/v4?id=20211118motegiinterview0001

 ※ これ、11月21日の記事なんだが、「憲法改正」、けっこう「前のめり」に語っている…。

 ※ 参院選で勝利した時は、本気で「政治日程」に乗せる気があるのかもしれない…。
 ※ 今までとは、少し風向きが違って来た感じだ…。

 ※ 台湾有事事態もあり得る情勢なんで、某国様に尻でも叩かれたのか…。

『スピード感を持って党改革進める
インタビューに答える自民党の茂木敏充幹事長=2021年11月18日、東京都千代田区【時事通信社】

 自民党の茂木敏充幹事長が時事通信の単独インタビューに応じた。10月の衆院選で前任の甘利明氏が地元選挙区で敗れて辞任。これを受け、急きょ登板した茂木氏に、岸田政権の政策課題や党改革の方向性、来年の参院選に向けた取り組みなどを聞いた。(インタビューは2021年11月18日に行いました)

 ―党改革実行本部の本部長に就任した。記者会見では「3カ月以内ぐらいには何かの結論を出したい」と述べたが、どのような論点で進めていく考えか。

 スピード感を持ってやりたい。党改革実行本部の第1回会合を来週にも開き、早急に改革の方向性を打ち出していきたい。実行本部では前法相の上川陽子幹事長代理が座長に、若手で元法相の山下貴司議員には事務局長に就いてもらい、具体的な議論を進めていきたい。

 一つのテーマとしては、党役員の任期制限をはじめとする人事のあり方だ。岸田文雄首相も総裁選の際、「1期1年、3期まで」という話をされているが、こういった人事のあり方や政党のガバナンス、近代政党としてのルール作りを検討していきたい。

 早い段階でできるものから実行していきたい。「聞く力」とも言っているが、国民との距離を縮めるためにインターネットを活用し、党員や国民との対話集会を開催するなど、ただ開くだけではなく、そこから出てきた意見を党の政策に反映していくことも進めていきたい。例えば安全保障や経済、社会保障など、いろいろなテーマ別に。必ずしも政策でなくてもよい。

 改革の全体像も提示するが、報告書を作ることに意味があるわけではない。実行できることから、スピード感を持って実行に移す。「自民党は進化している」という姿を国民に示していきたい。

 ―来年夏には参院選がある。幹事長として陣頭指揮を執るが、どのような政策を訴えていくか。

 経済対策は真水で30兆円を超えることが大きなメッセージになると思っているが、こういった経済対策を補正予算にしていく。さらに来年度に向けての税制改正の中で、分配政策を進めるために賃上げを進めた企業に対する税制上の措置を取るなど、来年度本予算の編成と対策で切れ目なく講じていきたい。

 こういった政策を速やかに実行に移すことによって、新型コロナウイルスの影響を受けている家計や事業者への支援、そして早期の景気回復を図ると同時に、日本経済の新たな成長や活力を生み出し、成長と分配の好循環を実現していきたい。

参院選へ体制立て直し
インタビューに答える自民党の茂木敏充幹事長=2021年11月18日、東京都千代田区【時事通信社】

 今回の衆院選では、今まで以上に接戦区が非常に多かった。最終的に競り勝った選挙区が多かったが、いくつかの地域では厳しい結果にもなった。参院選に向け、競り勝った選挙区ではその勢いを維持しながら、大阪など大変厳しい結果となった地域の立て直しを急ぎたい。

 ―獲得目標の議席は。

 獲得議席(の目標を言うの)は少し早いと思うが、候補者が決まってない選挙区もあるのでフレッシュな新人や女性など、アピール力のある候補者の選定を急ぎたい。参院選は衆院と比べて選挙区も広い。候補者自身の魅力や活動はもちろんだが、自民党全体としての政策実現力や将来ビジョンが問われる極めて重要な選挙だ。全力で取り組みたい。

 ―衆院選では野党が候補者の一本化を進めた。参院選でも改選数1の「1人区」で野党陣営が一本化するかが焦点になる。立憲民主党内でもそこが争点になっているが、どう見ているか。

 今回(衆院選)は88の選挙区が与野党1対1の対決で、立民と共産が一本化した候補者と戦った。88選挙区中、結果的には自民党が58勝30敗と、ほぼ3分の2を取ったわけだ。私もいろいろなところに応援に行ったが、自民党の候補者、それから地域、地方組織、地方議員も全力で取り組んだ。

 立民が、自衛隊を否定し、この厳しい安全保障環境の中で日米安保を否定する共産党と野合するということに対する国民の皆さんの拒否感は強かったことも事実なのではないか。(野党共闘を)今後どうされるかは、それぞれの党が決めることだ。

 ―共闘はマイナスの方が多かったとの分析か。

 それは分からないが、結果的には(自民が)58勝30敗だったということは事実だ。』

『ポスト岸田? いつかは期待に応えなきゃ
インタビューに答える自民党の茂木敏充幹事長=2021年11月18日、東京都千代田区【時事通信社】

 ―衆院選の結果、憲法改正に前向きな勢力が3分の2を超えた。岸田首相も改憲を進めるため党内の体制を強化するよう指示した。どう議論を進めていくか。

 カウントの仕方はなかなか難しいが、衆院選により少なくとも自民党以外にも憲法改正に前向きな考えを持った勢力、議員が増えたのは事実だ。

 これまで一度も(改憲の是非を)判断する機会がなかった国民の皆さんも、自らが判断する機会を待っているのではないか。例えば、コロナ禍を経験し、今まで自然災害は想定していたと思うが、感染症も含めた緊急事態への国民の認識も高まっていると思う。

 憲法改正について党の考え方はまとまっており、今後、議論の主戦場は国会の場に移っていく。さまざまな政党とも議論を深めていきたい。実際には衆参の憲法審査会で議論することになるわけだが、具体的な議論を活発に進めてもらい、それが具体的な選択肢やスケジュールにつながっていくことを期待したい。

 ―憲法改正推進本部を「実現本部」へ改称する狙いは。

 党の公約でも「憲法改正実現」との言葉を使っている。お約束した言葉遣いで、よりコミットメントが強まった表現かなと思う。

 ―国民投票に持ち込むことは大変だ。長期政権だった安倍政権もできなかった。岸田政権のうちに国民投票まで進めるか。

 もちろんスケジュール感を決めるのは国会の現場だと思うが、かなり機は熟しているということも確かだと思う。形式で物事が進まないということではなく、実質的な議論をする中で、自民党としてもこの4項目(9条への自衛隊明記など)だと。これを押し付けるというよりも、各党がいろいろな考えがあるだろうから、それを持ち寄る中で、どういう選択肢をまず優先的に取り上げるのか。こういう議論の進め方を行っていただければと思っている。

岸田政権を全力で支える

 ―閣僚や党の役職を歴任し、直前まで外相を務めた。今回幹事長に就き「ポスト岸田」の呼び声も高くなってきていると思うが、どう応えるか。

 今、幹事長(という立場)だから、私が「ポスト岸田」という議論をするのはちょっとおかしいが、幹事長として岸田政権を全力で支える、ということに尽きる。その上で、グループ(派閥)の仲間や支援者の皆さんの期待に、いつかは応えていかなきゃならない。こういう自覚はしっかり持っているつもりだ。

 ―幹事長就任に当たって「親しみを持ってもらえるような幹事長に」と言っていたが、何か意識していることは。

 国民との直接の対話もあるが、やはりいろいろな意味でマスコミを通じて国民の皆さんに発信をする。ストレートに、そして率直に、物が伝わるよう心掛けていきたい。

 ―「自民党が変わったと国民に受け取ってもらう改革を進める」と発言するなど、国民の目線を意識していると思うが、その背景にある危機感とは。

 やはり自民党というのは、政権与党として確かに守らなくてはいけない部分があるが、大切なものを守るために時代を先取りしながら変わっていくことが極めて重要ではないか。国民感覚からずれていると思われないようにするということは非常に大切なのではないか。

 今回の文書通信交通滞在費(文通費)の問題についても、今までだと野党が先に進めて最終的に自民党もついていくことが多かったのではないかと思うが、今回、最初に党として決めたのは自民党だ。その翌日から手続きに入っている。やはり国民感覚から見て(10月31日投開票の衆院選で当選した新人・元職が)1日しか勤めていないにもかかわらず(10月分の)100万円全額をもらえるのは「おかしいよね」と。こういう感覚には素直に応えていきたい。

 ―経済対策に関する公明党との協議が、政調会長レベルではなく幹事長間で始まったが、どのような理由からか。

 今回コロナによって困ってらっしゃる方や学生、18歳以下の若い人、もしくは子育て世代に対する支援策で、給付金の部分については特にスピード感を持って進めたいということだった。協議は(通常)政調会長レベル、幹事長レベル、最終的には党首レベルということになるが、早く決めようということで2段階目から始めたということだ。

 ―迅速かつ円満に決まった一方で、所得制限に関しては「世帯内で所得の最も高い人」の年収を基準とする児童手当の制度を援用した。所得制限の基準については「世帯で合算すべきだ」という議論もある。児童手当の仕組みの見直しは。

 児童手当の仕組みを見直すことは今後の議論としてあり得べきことだと思っているが、まずスピード感を持って困っている方にお届けをする。今使える制度を使わないと、それはできないわけだ。合算するとなると新たに市町村が世帯主じゃない方々などに対する所得の捕捉を行っていかなければならない。そのためにシステムを変えなければならない。仮に今から始めるにしても5~6カ月は時間がかかってしまう。

 同時に、平等感で言えば、これは必ずしも所得の問題だけではない。例えば金融資産をどれだけ持っているか。これによっても全く違ってくる。持ち家の方と借家の方でもいろいろ違ってくる。何をもって平等なのかは、今後よく議論していく必要があるのではないか。(聞き手=政治部平河クラブ 大塚洋一、堀内誠太)

自民党の茂木敏充幹事長

◇茂木氏略歴

 茂木 敏充氏(もてぎ・としみつ)66歳。米ハーバード大院修了。自民党政調会長、経済再生担当相、外相。衆院栃木5区、当選10回(旧竹下派)』