国軍の独善、ミャンマー混迷 樋口建史前大使に聞く

国軍の独善、ミャンマー混迷 樋口建史前大使に聞く
日本政府は最悪見据え、企業と情報共有を
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD058I30V00C21A4000000/

『国軍によるクーデターから2カ月あまり。ミャンマーでは市民らの抗議活動が続き、すでに500人を超える市民が殺害されるなど混迷が深まっている。ミャンマー情勢はどう推移していくのか。日本はどう向き合えばいいのか。前駐ミャンマー大使(元警視総監)の樋口建史氏に話を聞いた。(聞き手は編集委員 坂口祐一)

国民民主連盟(NLD)を率いるアウン・サン・スー・チー氏と、国軍のミン・アウン・フライン総司令官。大使在…

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大使在任中に2人の「当事者」と何度も会談するなど、双方の事情に通じた樋口氏が発したのは「事態は悪化の一途をたどっており、好転する展望は持てない。それを前提にした決断が必要になる」という厳しい言葉だった。

――市民に対する残虐な行為が、なぜここまでエスカレートしているのか?

「国軍は本気で自分たちが正義だと思い込んでいる。武器で鎮圧する以外の術(すべ)も知らない。2014年にタイで起きたクーデター後の対応処理をモデルにした甘い見込みが外れ、先鋭化しているように見える。1988年の民主化運動を軍が鎮圧したときでさえ外国人には手を出さなかったが、今回はNLD政権に協力したオーストラリア人が拘束され、アメリカンセンターに銃弾が撃ち込まれるなど、一線を越えている」

「ミン・アウン・フライン総司令官とは大使在任中、個別の会談を含め20回近く会った。政治的野心は感じたが、ロヒンギャ迫害問題で話した際には現場の写真を示しながら国軍の立場を丹念に説明するなど、良識のある信用できる人物だと思っていた。だが今回の事態を見れば、国軍にも彼自身にも国を率いる資格がまったくないことは明らかだ。見抜けなかった不明を恥じている」

――この先の展開をどう見ているか?

「残念ながら、明るい展望は描けない。想定される事態の一つは、国軍が弾圧と殺りく、大量の身柄拘束で抵抗する民衆に恐怖を植え付け、ねじ伏せてしまうというものだ。そのうえで経済対策と次の総選挙の日程を打ち出すつもりだろう」

「総選挙を経て国軍と一体の政権をつくってしまえば、欧米や日本も『民主政権』としてある程度認めざるを得なくなる――そう読んでいると思う。もちろん選挙で勝つためには、スー・チー氏を排除しNLDを非合法化するといった手段をとるはずだ。それまでは国際社会からいくら非難されようと断固譲らず、隣国や東南アジア諸国連合(ASEAN)を融和的な姿勢に引き込みながら、耐えしのごうと考えているのだろう」

駐ミャンマー大使当時の樋口氏(右端)とアウン・サン・スー・チー氏(左から2人目、2018年3月、ネピドーの外務省)=一部画像処理しています

――総選挙を実施すると表明したところで、事態が収まるとは思えないが?

「総選挙を経て国際社会に認められるというのは、『予測される事態』というより、国軍がその可能性にすがりついているシナリオ。そこでもう一つのあり得る予測は、国家統治が機能しない混迷状態。市民の抵抗がさらに拡大すると40万人の国軍と7万人の警察では制御し切れなくなる。10年間も民主社会の空気を吸ってきた国民は、何をされようと軍政を受け入れないのではないか。加えて国境地域の少数民族武装勢力も反国軍の姿勢を取り始めており、今後、戦闘が頻発する可能性がある」

「こうして国軍が完全に手詰まりとなり、総司令官の求心力が低下していけば、軌道修正を図るか、退役するか、軍内部でクーデターが起きるか。最悪のケースとして、かつての軍政時代のような鎖国状態に向かうこともあり得る」

――日本はどう対応していけばいいのか?

「甘い見通しや客観性を欠いた思い込みを捨てるのが大前提。一般論ではなく、国軍の偏狭な本質や現地の情勢をよく見て事態の推移を冷静に見通す必要がある。その分析のうえに立って、対応を判断しなければならない」

「対処にあたって日本が大事にすべきなのは、もちろんミャンマーの人たちの人権であり、命。ミャンマー国民は日本に圧倒的な信頼を寄せている。政府はミャンマー国民の命をどうやったら救えるか、そのために何ができるかを最優先で考える。そのうえで、日本の国益を守るための対応が求められる」

ミン・アウン・フライン国軍総司令官と会談する当時の樋口大使(2017年10月、ネピドーの国軍迎賓館)

――日本の国益とは、具体的には?

「『アジア最後のフロンティア』といわれたミャンマーには400社を超える日本企業が進出している。日本政府もそれを後押ししてきた。そのことは私自身責任を感じている。今回のことで、ミャンマーはいつでもクーデターが起き得る、カントリーリスクの高い国になってしまった。まずは、いま困難に直面している企業をどう守れるか、だ」

「現状は、すでに健全なビジネスができる状況にない。もちろん判断するのはそれぞれの企業だが、撤退まで視野に入れ決断を迫られている企業の相談に対しては、政府も大使館もできる限りの対応をしてもらいたい。最悪を見据えた掛け値のない情勢認識が共有されるべきだと思う」

「政府開発援助(ODA)の見直しも避けられない。2011年以降、積み上がった円借款は1兆円規模に達している。新規案件は凍結するとして、進行中の案件をどうするか、またどうやって資金を回収するか。いずれも難しい問題だが、支援する前提条件が覆った今、抜本的な見直しが迫られる。国軍との防衛交流なども再検討せざるを得ないだろう。現地に残っている邦人約1600人の安全も、帰国を含めて見極めを急がなければならない」

――日本政府は国軍にも独自のパイプがあるので、それを生かして調停すべきだ、といった指摘もあるが?

「現状では、日本は国軍の存続計画から外れているのだと思う。仮に会談を申し入れたとしても、宣伝に利用されるだけで聞き入れるとは考えにくい。逆にいきり立たせることになりかねない。だが国の運営が破綻し国軍が追い詰められる事態になれば、接触し、プランを示すことができるのではないか。そのためにも米国と認識を共有し、制裁面でも足並みをそろえておく必要がある」

――厳しい態度で臨むと、国軍を中国側に追いやる結果になる、と懸念する声もあるが?
「それほど単純な構図ではない。中国にとって内政不干渉は絶対譲れない一線だが、今回のクーデターは中国にとってはむしろ迷惑で、苦々しく思っているはず。国軍の背後に中国がいると信じるミャンマー国民は多い。このため反中感情が高まり、石油、ガスのパイプラインなどミャンマー国内の中国の権益が危うくなっている。中国にとっては自国の権益を確保することがすべて。そのためには手段を問わないが、目的に照らして合理的な行動をとるはずだ」

「中国の動きをあえて読めば、国際的な非難が集中する市民の殺害をやめさせ、国軍がもくろむ次の総選挙を国際社会が受け入れざるを得ない環境を整えようとするだろう。そのためには内政不干渉になじみのあるASEANを取り込み、中国に歩調を合わさせようとするのではないか。少数民族武装勢力への影響力の行使も考えられる」

「ただ忘れてならないのは、国軍自身が、中国以外の選択肢がない状況に戻りたいとは考えてはいないということだ。日本も国際社会も、この点を念頭において行動すべきであろう」

樋口 建史(ひぐち・たてし)
1953年生まれ。愛媛県出身。78年東大法卒、警察庁入庁。北海道警本部長、警察庁生活安全局長、警視総監などを歴任。DNA型データベースや携帯電話の本人確認、防犯カメラを使った捜査などの仕組みを導入した。2014年~18年、駐ミャンマー大使を務める。現在、カジノ管理委員会委員。

対ミャンマーODA全面停止に慎重 政府、中国を警戒

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF026NJ0S1A400C2000000/

『日本政府はミャンマーへの政府開発援助(ODA)の全面的な停止に慎重な立場だ。茂木敏充外相は2日の記者会見でミャンマーの国連大使が日本に投資中断を求めたことについて「事態の推移や関係国を注視しながら、どういった対応が効果的かよく考えていきたい」と述べるにとどめた。

日本によるミャンマーへのODAは2019年度で1893億円にのぼる。支援額を明らかにしていない中国を除けば、最大の支援国とされる。政府は新規案件は当面、見合わせる方針で、国軍に事態の改善を促す。全面停止すれば中国によるミャンマーへの影響力が強まると警戒する。

加藤勝信官房長官は記者会見で経済協力について「事態の沈静化や民主的な体制の回復に向けてどのような対応が効果的か具体的に検討していく」と語った。日本は国軍との対話も維持しており、欧米が実施する国軍関係者への制裁はしていない。』

軍の空爆にミャンマー国内の武装勢力も対決姿勢、市民も参加

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:軍の空爆にミャンマー国内の武装勢力も対決姿勢、市民も参加
http://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/5250149.html

『現在軍に拘束されているアウン・サン・スー・チーAung San Suu Kyi氏が率いる与党NLD=国民民主連盟等の議員らで組織する「連邦議会代表委員会」は、国内の少数民族の武装勢力にデモ隊の側に立ってともに戦うよう呼びかけた。
Map-of-the-Karen-State-それに応じた武装勢力が市民に加勢する動きが出て、タイ国境に近い東部カイン州 (Kayin State、カレン州Karen Stateは旧称)で2021年3月27日午前、カレン民族同盟(KNU)の傘下組織が国軍拠点を制圧したのに対し、国営テレビは3月28日夜「停戦協定に署名している勢力の一部が協定に違反して軍の拠点を攻撃した(反政府組織カレン民族同盟(KNU:Karen National Union)と政府は2012年1月12日停戦合意)」と伝え、軍が南東部カレン州の武装勢力から27日に攻撃を受けたことを認めた。

FireShot Webpage Screenshot #311 – ‘Thousands flees3.reutersmedia.net

即座に軍は27日夜、20年ぶりとなる同州への報復空爆を実施し、空爆は27日に続き28、29日も続いた。KNUによると、27日夜に空爆を受けたのはKNU第5旅団の支配地域にある7つの村で、3人が死亡した。
空爆を避け、約1万人の住民が避難を強いられ、このうち約3000人がタイに越境し、ミャンマー情勢は緊迫の度合いが増している。タイのプラユット首相兼国防相は29日、ミャンマーからの避難民の流入拡大に備えていると明かした。記者団に「避難民流入は好ましくないが、人権の観点から状況を注視している」と述べた。写真は3月28日、ミャンマー南東部カイン州で空爆から非難した少数民族カレン族の住民。参照記事

FireShot Webpage Screenshot #310 – ‘ミャンマー軍の空爆逃れ3000人カレン族の団体は声明を出し、ミャンマー軍による空爆を受けて住民3000人以上が隣国のタイに向けて避難を始めたと訴えている。ミャンマー東部の川を挟んだ国境付近では、非難する住民がタイ側へ小舟などで越境したが、タイ軍は負傷者以外をミャンマー側へ送り返している。デモの行き詰まりから、武装勢力に参加する市民も出始めていると言う。写真右、ミャンマー東部カイン州で空爆を受け、サルウィン川を越えタイのメホンソンMae Hong Son(メーホンソン)に避難した少数民族カレンら。

kokang2FireShot Webpage Screenshot #315 – ‘【解説】同国に多数存在する少数民族系武装勢力のうち、タアン民族解放軍(TNLA)、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)、アラカン軍(AA)の3勢力も30日、報復を警告する共同声明を発表。「もし(国軍が弾圧を)やめずに市民の殺害を続けるならば、われわれは抗議デモ参加者らと協力し反撃する」と表明した。国際人権連盟(FIDH)Screen-Shot-2018-05-04-at-2.25.01-PM-900×401は、もしこうした武装勢力が武器を取れば、事態は悪化し内戦に陥る恐れがあると懸念を示している。 参照記事 参照記事
ミャンマーの人権監視団体「政治囚支援協会(AAPP:Assistance Association for Political Prisoners )」は3月30日、同国で続く国軍の弾圧により死亡したデモTNLA-on-parade-e1494579713291参加者が510人に上ったと発表した。ただし実際の死者数は、これよりも大幅に多い可能性があるという。過去ブログ:2021年3月ミャンマー軍がデモ隊に向けロケット弾RPGを発射か?映像 2月ミャンマー国軍がクーデター 指導者、大統領拘束と経緯 2019年12月ミャンマー復興の日本の支援歓迎される 2011年10月「中国の勝手は許さない!」とミャンマー国民が中国に反発 2010年11月中国の影がちらつくミャンマー情勢とカレン族

FireShot Webpage Screenshot #313 – ‘解任されたミャンマー国連大使2021年4月2日:政情混乱が続くミャンマーで、紛争が激化するリスクが高まっている。民主派は国軍に対抗するため、国内の少数民族武装勢力に接近している。ミャンマーのチョー・モー・トゥン(Kyaw Moe Tun)国連大使:右 は4月1日、日本経済新聞のインタビューで、武器を持たない市民が犠牲になっていると指摘した。民主派が少数民族武装勢力とともに、将来的に国軍に代わる「連邦軍」の創設をめざす考えを明らかにした。だが国軍の兵力40万人に対し、最大勢力のワ州連合軍でも2万人にとどまる。内戦は主に山間部でのゲリラ戦で、少数民族武装勢力に国軍の本拠地を制圧する能力はない。

ミャンマー軍事政府は4月2日、国連の警告に答え、停戦を表明したと報道されたが、詳細は不明 英文記事
https _cdn.cnn.com_cnnnext_dam_assアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)

国家顧問が率いる国民民主連盟(NLD)による文民政府を代表するミャンマーのチョー・モー・トゥン国連大使は2021年2月26日、国連でクーデターを非難し、ミャンマーの国営放送は翌27日、同国外務省がチョーモートゥン国連大使を解任したと報じた。この後国連で、ミャンマー政府を代表する国連大使が誰かをめぐる対立が起き、2人が正統な「大使」と主張する事態になっている。1人は国連総会でミャンマー国軍のクーデターに抗議し、国連大使を解任されたチョー・モー・トゥン氏。もう1人は、解任後に代理大使に任命されたティン・マウン・ナイン国連次席大使だ。 参照記事 参照記事 参照記事

2021年4月3日:軍は、デモ隊に協力して基地を攻撃した少数民族の武装勢力に対し、4月1日から1か月間の停戦を呼びかけていたが、1日、みずから停戦を無視して南東部のカレン州で空爆を行った。軍はさらに地上部隊も派遣して砲撃を行い、カレン族の武装勢力が、これに反撃を開始して戦闘になっているもよう。現地の人権団体によると治安部隊による発砲などでこれまでに550人が死亡した。参照記事』

中国、ASEANとミャンマー情勢協議

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0141N0R00C21A4000000/

『中国がミャンマー情勢を巡り、東南アジア諸国連合(ASEAN)との連携強化に動いている。王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は2日までの日程で、ASEAN4カ国の外相を招いて会談している。米国や欧州各国によるミャンマーへの干渉をけん制し、中国の影響力を確保する狙いだ。米国も取り込みに動いており、米中による引き抜き合戦の様相もみせる。

中国・福建省を訪問しているのは、シンガポール、インドネシア、マレーシア、フィリピン4カ国の外相。訪問に先立ち、中国外務省の華春瑩報道局長は3月30日の記者会見で「中国とASEAN関連国との関係を新たな高みに押し上げ、地域の平和と安定をよりよく維持したい」と話した。

王氏は31日にシンガポールのバラクリシュナン外相と会談。「ASEANが内政干渉しない原則を堅持し、ASEANのやり方でミャンマー情勢の安定を促進することを支持する」と伝えた。

今回訪問した4カ国は、ミャンマー国軍によるクーデターで米欧が制裁に動いていることを懸念している。制裁でミャンマーがさらに混乱すれば、ASEAN全体に影響が及びかねないためだ。

ASEANは自らが仲介する形での問題解決を目指しており、3月上旬にインドネシアが主導して非公式の外相会議を開いた。

ミャンマー国軍がデモの弾圧を強めたことで、米欧は制裁を強化したが、状況は悪化している。王氏の発言はASEANが解決を探る姿勢を容認するとともに、欧米をけん制した格好だ。

タイのドーン外相は3月30日、インドネシアのジョコ大統領が開催を提唱する首脳会議が4月に実現するとの見通しを示した。4カ国の外相にとっては首脳会議を前にミャンマーに影響力を持つ中国の支持を取り付ける狙いがあるとみられる。

中国にとっても、3月中旬の米中外交トップによる協議が物別れに終わり、米欧が対中制裁を発動した後にASEAN4カ国の外相を訪中させた意味は大きい。

中国と米欧の溝が広がる中で東南アへの影響力を誇示できるためだ。ASEANと連携して中国大陸からインド洋に陸路で抜けられる交通の要衝に位置するミャンマーの情勢を巡り主導権を握り続ける戦略だ。

バイデン米政権も手をこまねいていない。マレーシアのヒシャムディン外相は3月31日、自身のフェイスブックで、ブリンケン米国務長官から電話があったと明かした。ミャンマーと南シナ海の情勢を巡り意見を交換したという。

ロイター通信によると、米国務省のプライス報道官は31日に「中国はその影響力を利用して、ミャンマーでの軍事クーデターの責任者に責任を取らせるべきだ」と批判した。

(北京=羽田野主、ジャカルタ=地曳航也、シンガポール=中野貴司)

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国連安保理、ミャンマー国軍を「強く非難」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN020CI0S1A400C2000000/

『【ニューヨーク=吉田圭織】国連の安全保障理事会は1日、前日に見送ったミャンマー情勢を巡る報道発表を出した。「(ミャンマー国軍による)平和的なデモ参加者に対する暴力行使や、女性と子供を含む数百人もの市民の殺害を強く非難する」と強調した。

「報道発表」は理事国15カ国の全会一致が必要だが、公式文書として出される報道声明より影響力は小さい。

安保理はデモ参加者による死者数が増加していることを受け、「急激に悪化している状況を深く懸念している」とし、国軍に対して最大限の抑制を求めた。国連のブルゲナー事務総長特使(ミャンマー担当)による東南アジア訪問も歓迎し、「特使の一刻も早いミャンマー訪問を願う」とした。

安保理は3月31日に非公開の緊急会合を開き、制裁の可能性や報道発表について協議した。安保理外交筋によると、中国がさらなる時間を要請したため発表が遅れた。

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米、対中圧力の手緩めず 人権報告書 ウイグル「民族虐殺」を指弾

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN312JD0R30C21A3000000/

『【ワシントン=永沢毅】米国務省は30日に公表した世界各国の人権状況に関する2020年版の報告書で、中国・新疆ウイグル自治区や香港などでの人権弾圧を非難した。中国との体制間競争の根幹をなす人権問題でバイデン政権が圧力を強めている。

報告書はバイデン政権では初めての公表となった。約200カ国・地域を対象にしている。中国に関しては100万人以上のウイグル族が恣意的に投獄されたり、200万人以上が「再教育」施設に通わされたりしていると指摘。不妊手術の強制が横行し、信教の自由も制限されているとして、国際法上の犯罪である「ジェノサイド(民族大量虐殺)」が続いていると非難した。

香港では、反政府活動を取り締まる香港国家安全維持法の施行に触れて「中国共産党は国際的な誓約に反し、政治的自由と自治を組織的に破壊してきた」と断じた。米国の大学で中国人留学生が監視対象になっている恐れ、自己検閲している例まであげた。

ウイグルでの弾圧をジェノサイドと認定したのはポンペオ前国務長官だった。ブリンケン国務長官は就任前に認定を踏襲する意向を示していたが、国務省の公式の文書に明記したことでバイデン政権の正式な見解となった。

「バイデン大統領は人権問題を外交政策の中心に戻すと約束した。私たちはあらゆる手段を駆使し、人権を侵害する者の責任を問う」。ブリンケン氏は30日の記者会見でこう力説した。今回の報告書をその手段の一つに位置づけた。

バイデン政権は3月下旬、ウイグルの人権問題で欧州連合(EU)や英国、カナダなどと対中制裁で足並みをそろえた。人権問題はトランプ前政権で傷ついた米欧同盟の再構築の足がかりにもなる。

もっとも、人権問題では米国自身も深刻な黒人差別を抱えており、白人警官による黒人暴行死事件の裁判は、主要メディアが生中継するほど全米の注目を集めている。米アラスカ州での米中外交トップの協議では、中国側が「米国がより良く対処するよう望む」とこの問題をあげつらう場面があった。

「欠点に立ち向かう能力と意思が民主主義と独裁政治の違いだ」。ブリンケン氏は会見でこう訴え、中国共産党の統治体制の問題点を指摘した。

バイデン政権の人権重視の姿勢は他の強権色の強い国家の糾合を招くリスクもある。国軍によるクーデターがおきたミャンマーには米欧が軍幹部らへの制裁を科したが、対中接近の可能性がかねて懸念されている。イランは中国と25カ年に及ぶ経済・安全保障を巡る協定を結び、反米共闘の姿勢を鮮明にした。

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中国、米人権報告書に反発

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM31CB00R30C21A3000000/

『【北京=共同】中国外務省の華春瑩報道局長は31日の記者会見で、中国当局による少数民族ウイグル族への「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を非難した米国務省の人権報告書に対し「虚偽情報に基づいた世紀のうそだ」と強く反発した。

華氏は、国際法上のジェノサイドの定義は「特定の集団を全部または一部、消滅させるために加える暴行」だと指摘。新疆ウイグル自治区のウイグル族の人口は過去四十数年で550万人から1280万人に増加しており、「こんなジェノサイドを見た人がいるか」と反論した。

その上で、ジェノサイドの認定には厳格な法的手続きが必要であり「悪意を持った政治的なレッテル貼りには利用できない」と強調した。

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安保理、ミャンマー情勢で緊急会合 欧米は制裁に言及

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN31EG20R30C21A3000000/

『【ニューヨーク=吉田圭織】国連の安全保障理事会は31日、国軍によるデモ弾圧で悪化するミャンマー情勢を巡り、英国の要請で非公開の緊急会合を開いた。安保理外交筋によると、欧米の理事国は制裁の可能性について言及したが、中国とロシアが反対した。会合後に報道発表を出す準備も進めていたが、中国がさらなる時間を求めた。

会合終了後に英国のウッドワード国連大使は記者団に対し、ミャンマー国軍が27日に一日に100人以上を殺害したことを受け、「国軍による市民の殺害を最も強い言葉で非難する」と批判した。市民の弾圧が続くなか、「安保理が取れる次のステップについて協議を続ける」と述べた。

日本経済新聞が入手した国連のブルゲナー事務総長特使(ミャンマー担当)の演説内容によると、安保理に対して同氏は「民政への復帰を支援するのは我々の義務だ」と強調し、「手元にある全ての手段を検討し、団結して行動をとるよう呼びかける」と訴えた。

ブルゲナー氏は「2月上旬のクーデター以来、520人以上の人々が殺害された」とも述べ、「大量殺りくがいまにも起こりそうだ」と警鐘を鳴らした。同時に国民への弾圧を続ける国軍と少数民族武装勢力の緊張が高まっており、内戦につながる可能性も上昇していると警告した。

だが、国連の要求に安保理が応えるのは困難な情勢だ。中国やロシアなどミャンマーの内政問題だとする国々と欧米の理事国の意見の隔たりは続いている。中国の張軍国連大使は「一方的な圧力や制裁などの強制的な措置は緊張と対立をさらに高め、状況をさらに複雑にするだけだ」と述べた。

ロシアのポリャンスキー国連次席大使は記者会見で30日、「国軍に対して最終通告をしたい気持ちは分かるが、暴力行為を扇動することになる」と指摘し、「安保理は状況をさらに悪化させてはいけない」との見解を示した。

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米国、ミャンマー国軍へ制裁強化 一般国民にも影響

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM3044D0Q1A330C2000000/

『【ヤンゴン=新田裕一、バンコク=村松洋兵】米国がミャンマー国軍への制裁を強めた。29日には投資・貿易の2国間協定の協議停止を発表し、優遇関税の見直しにも言及した。デモ隊らへの弾圧をエスカレートさせる国軍に圧力をかけるため、一般の国民にも影響がおよぶ制裁をせざるを得なくなってきた。

ミャンマー国軍や警察はデモ隊だけでなく、民家内の市民や子供にも無差別に発砲している。民間団体の政治犯支援協会によると、…

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民間団体の政治犯支援協会によると、市民弾圧による死者数は29日時点で510人となった。

米国は国軍への圧力を強めた。米通商代表部(USTR)の声明によると、2013年に署名した「貿易・投資枠組み協定」に関わる取り組みを、民主的に選ばれた政府が戻るまで停止する。協定は政府間協議の開催などを定めている。

USTRはミャンマーからの輸入品を対象にした特恵関税制度の見直しも表明した。約5000品目の関税を免除し、柱となる縫製産業などの成長を後押ししてきた。20年12月末に一旦失効したため米議会で継続させる制度を議論しているが、ミャンマーは対象外になる可能性が出てきた。

米国は段階的に制裁を科してきたが、当初は国軍に的を絞った。2月中旬、まずミン・アウン・フライン国軍総司令官ら軍関係者10人と現地企業3社を制裁対象リスト(SDNリスト)に加えた。米国内の資産を凍結し、米国企業との取引を禁止した。その後も他の国軍関係者や家族らを対象に加えたが、彼らが米国内に持つ資産はほとんどないとみられ、実効性は疑問視された。

3月下旬には、2つの国軍系企業、ミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)とミャンマー・エコノミック・コーポレーション(MEC)を制裁対象に加えた。両社は金融や携帯通信、港湾などの事業を展開し、国連調査団が19年にまとめた報告書によると約150社の関連企業を抱える。国軍の資金源を断つ狙いだった。

それでも国軍の弾圧は止まらないため、今回は貿易・投資分野も制裁対象に加えた。2国間協定や特恵関税のほかに、ミャンマーの主要な輸出品目である天然ガス産業も候補に挙がる。同国の人権状況を調査している国連のアンドリュース特別報告者(米元下院議員)は、ミャンマー石油ガス公社(MOGE)を制裁対象に加えるべきだと提言している。

かつての軍事政権時代は、国軍に近い大手財閥も制裁対象だった。最終的には米国企業によるミャンマーへの新規投資や金融取引、貿易の禁止まで踏み込んだ。

ミャンマーは半世紀に及ぶ軍政期を経て、2011年に民政移管した。民主化と並行して、金融制度やビジネス法制の整備など、近代的な資本主義経済の基盤づくりを急いで進めた。日米欧など各国の政府・企業は、新投資法や新会社法の制定、資本市場の育成、労働・環境基準の整備などを競って支援した。そうした経済の近代化も大きく逆行しかねない。

米欧の制裁強化は、ミャンマーで事業展開する外資企業にも大きな影響を及ぼす。英フィナンシャル・タイムズは23日、国際的な人権・環境保護団体が米シェブロンやトタルに対し、MOGEにロイヤルティー(使用料)などの支払いを停止するように求めたと報じた。

日本勢ではキリンホールディングスがMEHLとの合弁でビール生産を手掛ける。MEHL側の持ち分比率が49%のため米国の制裁対象外だが、現地では激しい不買運動が行われ、スーパーの商品棚から姿を消した。25日をめどに稼働再開を予定していた工場の状況は「保安上の理由からコメントは控えたい」(キリン広報)としている。

人権侵害に制裁法「いかがなものか」 公明代表

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『公明党の山口那津男代表は30日の記者会見で、人権侵害に関与した外国の当局者へ制裁を科す法整備について「いかがなものか」と慎重な考えを示した。法整備をめぐって与野党の有志議員が超党派の議員連盟を近く発足させる予定だが、現状で公明党の参加者はいない。

人権侵害を理由として外国当局者に制裁を科す法律は海外で「マグニツキー法」と呼ばれる。既に法整備している米欧の主要国は中国のウイグル族への人権問題を巡り、対中制裁に踏み切った。与野党では人権保護を重視する米欧との連携を促す動きがある。

ウイグルの人権問題を巡り「経済や人事交流の極めて厚い中国との関係も十分に配慮し、摩擦や衝突をどう回避するかも重要な考慮事項だ。慎重に対応する必要がある」と主張した。

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