日本人は中国を敬っていない! だが「いずれ崇拝するようになる」

日本人は中国を敬っていない! だが「いずれ崇拝するようになる」=中国
https://news.searchina.net/id/1704786?page=1

『近年、急速に台頭してきた中国だが、「中国は国力に見合うだけの崇拝を日本人から得られていない」として不満に思う中国人は多いのだという。だが、中国メディアの百家号は11日、「日本人は将来、中国を崇拝することになる」と主張する記事を掲載した。

 記事はまず、中国はこれだけ発展し、国力も日本を大きく上回ったというのに「日本は中国を敬っていない」として不満を持っている中国人は多いと紹介した。日本は古代中国から多くを学んだのに、近代から現代においては対立することが多いため、「日本は恩を忘れた」と感じている中国人が多いと論じた。しかし記事は、「日本は必ず中国を崇拝するようになる」ので気に病むことはない、と主張した。

 続けて、「日本は必ず中国を崇拝するようになる」と主張する理由として、日本人は「強者を崇拝する」傾向があるからだと説明し、いつの時代も日本は最強の国を崇拝してきたと振り返っている。唐の時代には唐を崇拝し、明の時代には明を崇拝し、近代に入ってからは英国や米国が崇拝の対象となったと主張した。

 それで記事は、日本に崇拝されるためには「強くなれば良い」と論じた。現時点では米国が世界最強なので、政治・経済・文化・軍事の全てで台頭し、米国を超えて世界一になれば、日本は自然と中国を崇拝するようになると主張。その時には、日本は再び中国文化を受け入れ、全面的に学ぶようになるだろうと期待を示している。

 中国のネット上では、「とにかく強くなればほかの国から尊敬される」との主張をよく見かける。しかし、このような考え方をしているうちは、日本を含め他国の尊敬を勝ち得ることはできないのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)』

日中関係、接近と緊張 陰の主役は米国

日中関係、接近と緊張 陰の主役は米国
日中国交正常化50年㊤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA20CES0Q1A221C2000000/

『2022年は日中の国交正常化から50年の節目となる。接近と緊張を重ねた半世紀を経て両国の経済力は逆転した。中国の台頭に伴って米中対立の構図が鮮明となり、日中ともに新たな関係のあり方を探るのが難しい状況となった。

日中関係を振り返ると陰の主役は常に米国だった。50年前、日本が中国との国交正常化にカジを切ったのも1972年2月のニクソン米大統領の訪中がきっかけだ。

いつか米中が日本の頭越しに手を結ぶのではないかと考えると、おちおち眠れない――。朝海浩一郎氏は57年から6年間の駐米大使時代に警鐘を鳴らしていた。

米側は「Asakai’s Nightmare(朝海氏の悪夢)」などと呼んだが「悪夢」は現実となる。71年7月、ニクソン氏が突然、中国訪問を発表。日本側に正式に伝わったのはその3分前だったとされる。

佐藤栄作政権は情報収集能力がないと批判され求心力を失う一因となった。ベトナム戦争撤退を検討していた米国はソ連へのけん制で中国に接近した。そうした国際情勢を見誤った結果だった。

後を継いだ田中角栄首相は就任後すぐに訪中し、72年9月29日の日中共同声明で国交を結んだ。日本は政府開発援助(ODA)などを通じて中国の発展に貢献した。

89年の冷戦終結は中国を巡る環境を変えた。民主化運動を弾圧した89年の天安門事件で中国は国際社会で孤立する。米欧は制裁に踏み切ったが隣国との関係を重視した日本は距離を置いた。中国からの要請で92年には天皇陛下の訪中も実現させた。

中国側には日本との距離を密にして米欧からの包囲網を破る思惑があった。

中国経済の転機は2001年に訪れる。9月に起きた米同時テロに揺れていた国際社会は12月の中国の世界貿易機関(WTO)加盟を歓迎した。

特に米国では経済の自由化によって中国の政治体制にも好影響が及ぶとの楽観論が広がった。その半面、日本では経済面で台頭する中国への警戒感が高まり始めた。

日本が国民総生産(GNP)で旧西ドイツを抜き世界2位になったのは68年。中国は42年後の10年に国内総生産(GDP)で日本を超えて2位となった。このころから中国の周辺国への威圧的な態度が目立つようになる。

沖縄県・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件も10年の出来事だ。

この時期に中国の強硬姿勢を許したのはオバマ米政権下で米中関係が比較的良好だった背景がある。その間に中国は軍事予算を拡充させ、南シナ海でも領有権の既成事実化を続けた。

笹川平和財団の小原凡司上席研究員は「00年代は米国は対テロ・対中東に傾斜し、中国の脅威に関心を払ってこなかった」と指摘する。

今また米中関係が日中関係に影を落とす。17年に発足したトランプ政権は関税引き上げなど強い態度で臨み、米中関係を逆回転させた。21年にバイデン政権に代わり対立は鮮明となった。

半世紀前に米大統領補佐官としてニクソン訪中をお膳立てしたキッシンジャー氏以来、米国は中国と一定の関係を保ちながら変化を促す関与政策を取ってきた。日本もこの路線に左右されてきたが、いまや米国で対中楽観論は消えた。

日本にとっては中国は隣国であり最大の貿易相手国でもある。対応は一層難しくなる。松田康博東大教授は「日中関係は抑止力を高めながら決定的な対立を避けるマネジメントの時代に入った」と分析する。

中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は昨年11月の林芳正外相との電話協議で国交正常化50周年を機に「正しい軌道に沿って長期安定を図るべきだ」と呼びかけた。「対中、対米の関係をうまく処理するよう望む」とも強調した。

日中間には過去4つの政治文書がある。毛沢東を中国指導者の第1世代と数え、世代ごとに文書を結んできた。第5世代にあたる習近平(シー・ジンピン)国家主席とまだ5つ目の文書を交わせずにいることは先を見通せない現在の日中関係を映す。』

米国「東アジア版NATO」を加速化…「クアッド・プラス」

米国「東アジア版NATO」を加速化…「クアッド・プラス」への圧力、韓国の選択は
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/37718.html

※ ちょっと激しく雑用に見舞われているんで、今日はこんなところで…。

『米日豪印の「4カ国安保対話」が水面上に浮上 
 
米国の狙いをうかがわせたビーガン発言 
「インド太平洋地域にはNATOがない 
4カ国が先に始めるのが重要」 
中国を包囲する集団安保体制を構築する意思 
 
米日同盟、グローバル同盟の主軸に 
オーストラリアやインドと様々な軍事演習 
「クアッド」結成のための基礎固め中 
 
「クアッド・プラス」への圧力、韓国の選択は 
来年、米次期政権で本格化する見込み 
米中の間で韓国のバランス外交が試験台に 
中途半端に巻き込まれた場合は、中国の反発は必至 』

『香港問題と南シナ海などをめぐり鋭く対立している米中が、9日にテレビ電話会議で開かれた東アジア首脳会議(EAS)の外相会議で初めて向き合い、熾烈な舌戦を繰り広げた。米中の対立が激しさを増すにつれ、中国牽制に向けた米国のインド太平洋戦略が、米国、日本、オーストラリア、インドによる「4カ国安全保障対話」(クアッド、QUAD)などで具体化されており、両国の間で“外交的バランス”を守ろうとする韓国政府の賢明な対応が求められる。

 カン・ギョンファ外交長官は9日、テレビ電話会議で行われたASEANプラス3(韓中日)、韓-ASEAN、東アジア首脳会議の外相会議に順に出席した。同日の会議の目玉は、米国のマイク・ポンペオ国務長官と中国の王毅外交部長が共に出席した東アジア首脳会議の外相会議だった。ポンペオ長官は昨年は同会議に出席しなかったが、今年は2日に出席する意向を表明した。彼は同日の記者会見で「我々は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)や北朝鮮、南シナ海、香港などをはじめ、トランプ大統領が米中関係で互恵性を回復するため、いかなる努力をしてきたかについても言及するつもりだ」と述べた。今回の会議を“中国牽制”と共に、理念を同じくする同盟国・パートナー国間の“結束の誇示”の舞台に活用する考えを明らかにしたのだ。

 これと関連し、スティーブン・ビーガン米国務副長官は先月31日、米印戦略的パートナーフォーラムで、インド太平洋地域には「明らかに北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)のような多国間構造がない」としたうえで、(クアッドと呼ばれる)4カ国が先に始めることも非常に重要であろう」と述べた。この発言が注目を集めたのは、米国が2010年代に入って推進した対中国牽制の動きが「リバランス戦略」や「インド太平洋戦略」など抽象的概念を超え、対中包囲のための集団安保体制「クアッド」構想などに具体化しているからだ。

 中国を牽制するために「リバランス戦略」を掲げたオバマ政権は、2015年4月に米日防衛協力指針の改正を通じて米日同盟をグローバル同盟に強化した。トランプ政権はその後、日本を中心パートナーとし、2017年11月に「自由で開かれたインド太平洋」を両国の共同戦略にすると共に、米国防総省は2019年6月に「インド太平洋戦略報告書」を発表し、韓国や日本、オーストラリアなどインド太平洋地域の同盟国・パートナー国と力を合わせて中国の挑戦をはねのけ、地域の覇権を維持する意思を明らかにした。米国はこうした決意を誇示するかのように、同時期にアジア太平洋軍司令部の名前を「インド太平洋軍司令部」に変えた。

 以後、米日は太平洋~インド洋でオーストラリアやインドなどと多様な形態の合同軍事演習を行い、クアッドの結成に向けて基礎を固めてきた。彼らは昨年9月にはニューヨークで初めて4カ国外相会議を開き、「『自由で開かれたインド太平洋構想』の実現に向けて協力する」ことで合意した。

 韓国に関しては具体的な動きはないが、米国がインド太平洋の繁栄と発展の「核心軸」(linchpin)と呼ぶ韓米同盟の戦略的重要性を考えると、「クワッド」を拡大した「クワッド・プラス」には何らかの形で参加を要請するものとみられる。9日、横須賀に空母を置く米海軍第7艦隊は、「統合された多国間領域の作戦遂行のため」米駆逐艦がハワイからグアムまで、韓国・日本・オーストラリア海軍とともに航海すると明らかにした。

 これまで韓国政府は、米国が首脳会談などで反中国色の強いインド太平洋戦略に触れるたびに、ASEAN諸国との経済協力を深める独自の戦略「新南方政策」を打ち出してきた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、昨年6月30日に訪韓したトランプ大統領との首脳会談後、「開放性・包容性・透明性という域内協力の原則に基づき、韓国の新南方政策と米国のインド太平洋政策間の調和と協力を推進することにした」と述べており、チョ・セヨン前次官も7月9日のビーガン副長官との外交次官韓米戦略対話で、このような基調を維持した。

 クアッド構想の具体化に向けた動きは、来年1月末に米次期政府が発足した後、本格化するものとみられる。ビーガン副長官も11月の米大統領選挙の日程を考慮したように、「トランプ政権2期か次期大統領の第1期に一度試してみるといいと思う」という意見を明らかにした。現在トランプ大統領もバイデン民主党大統領選候補もインド太平洋戦略推進には意見が一致しており、誰が当選しても「クアッド」構想が進められる可能性が高い。

 もちろん、米中の間でバランスを維持しようとする韓国やインド、ASEANなどの抵抗と中国の強い反発で、計画が順調に実行されるかどうかは不透明だ。韓国が安易な判断を下した場合、「中国と韓国の戦略的協力パートナー関係を新たな段階に引き上げよう」(先月22日、楊潔チ外交担当政治局員)と提案した中国が強く反発するものと予想される。
キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/961552.html
韓国語原文入力:
訳H.J
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日豪「準同盟」の防衛協力強化 共同訓練推進へ協定署名

日豪「準同盟」の防衛協力強化 共同訓練推進へ協定署名
対中抑止を念頭
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA05CJT0V00C22A1000000/

『日本とオーストラリアは6日、自衛隊と豪軍が共同訓練をしやすくする「円滑化協定」に署名した。日本が他国と交わす防衛協力に関する主要協定は豪州との間で結び終えた。中国への抑止強化に向けて「準同盟」の関係を強化する。

岸田文雄首相は同日、モリソン豪首相とのオンライン協議で「日豪の安全保障協力を新たな段階に引きあげる画期的な協定だ」と述べた。モリソン氏は「この協定により両国の責任はますます重要になる」と語った。

両首脳がまとめた共同声明は中国への懸念を強調する内容になった。

中国軍や海警局が活発に活動する東シナ海について「現状を変更し緊張を高めようとする威圧的な一方的行動に対する強い反対」を表明した。台湾海峡の平和と安定の重要性を訴え、新疆ウイグル自治区での人権侵害にも触れた。

こうした安全保障環境を踏まえ、豪軍と自衛隊のより大規模で複雑な訓練を円滑に進めるため協定を署名したと説明した。

協定は互いの国を訪れる際の手続きや、相手国内に入った部隊の法的な立場を規定するものだ。

滞在先の国の法令を尊重する義務を明記したうえで、船舶や航空機で部隊が入国する際の手続きを省略する。活動中に車両を運転したり武器を使用したりする際のルールも定める。

滞在中に事件や事故を起こした場合の対応も盛り込む。豪州は死刑制度を廃止しており、日本で豪軍の兵士が凶悪事件を起こした場合の扱いが壁になっていた。公務中なら裁判権は豪州がもち、公務に従事していない間は日本の法律を適用する形で決着した。

米軍が日本で活動する際の法的扱いは日米地位協定が定めている。日本が米国以外の国とこうした協定を持つのは初めてだ。「準同盟国」と位置づける豪州との防衛協力強化の象徴にする。

日本が英国と交渉中の円滑化協定も日豪の協定が基礎となりえる。豪州とは交渉開始から署名まで7年半かかった。日本の外務省は日豪協定をひな型にして他の国との交渉をより迅速に進められるとみる。

日豪は防衛協力の機会を増やしている。陸上自衛隊の離島防衛部隊「水陸機動団」は2021年6~8月に豪州へ渡って豪陸軍、米英の海兵隊との訓練に加わった。広大な演習場を使い、敵艦による離島侵攻を防ぐための戦術を確認しあった。

豪軍の兵力は陸海空あわせて6万人弱だ。22万人超の自衛隊に比べて規模は小さいものの、戦地での活動実績がある。03年に始まったイラク戦争は開戦時から実戦部隊を派遣した。自衛隊は豪軍の経験を学び対処力を高める。

日本は豪州と防衛協力に関する協定を整備してきた。10年に訓練の際に燃料などを融通しあう「物品役務相互提供協定(ACSA)」に署名した。機密情報をやりとりする「情報保護協定」は12年に合意した。

防衛技術の輸出や共同開発に必要となる「防衛装備品・技術移転協定」も14年に結んだ。安全保障問題について協議する外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)は07年に始め、これまでに9回開いた。

21年には自衛隊が外国の艦艇や航空機を警護する「武器等防護」を豪軍に対して実施した。米国以外では初の事例となった。日本にとって豪州は米国を除くと最も防衛協力の整備が進んでいる国といえる。

日本は英国やインド、フランス、ドイツなどとも安保上の交流を深めている。米国以外の国と積極的に関係をつくるのは中国の軍事力に対処するためだ。

中国は21年後半、台湾が設定する防空識別圏に多数の戦闘機を接近させるなど活発な軍事活動を展開した。太平洋上で空母から艦載機を発進させる演習も実施した。

中国が台湾に侵攻すれば南西諸島が戦域に入るとの見方は多い。日米は豪州やインド、欧州各国と結束する姿勢を示して抑止力向上を狙う。

特に豪州はインド太平洋地域への関与拡大で先行する。日米豪印の「クアッド」や米英豪の「オーカス」など多国間の枠組みに積極的に参画する。日本は豪州との関係を「先駆的なモデルケース」として他国にも防衛協力を呼びかける方針だ。』

<統合抑止>米国海兵隊と自衛隊が日本最大規模の二国間実動訓練を完了

<統合抑止>米国海兵隊と自衛隊が日本最大規模の二国間実動訓練を完了
https://www.epochtimes.jp/p/2022/01/84195.html

 ※ 今日は、こんなところで…。

『米国海兵隊と陸上自衛隊(JGSDF)が実施していた日本史上最大規模の二国間実動訓練「レゾリュート・ドラゴン21」演習が2021年12月17日に終了した。 米国海兵隊の第3海兵師団と第3海兵遠征軍(3MEF)および陸自の東北方面隊・第9師団の4,000人超の兵士・隊員が、「機動展開前進基地作戦(EABO)」を踏まえた戦術、技術、手順の訓練に従事した。

2,900キロ超にわたる日本列島全域で機動展開前進基地作戦を組み込んで実施された統合作戦においては、航空自衛隊、米国空軍、米国陸軍、米国海軍、米国宇宙軍の数百人の兵士・隊員等も支援を提供している。

陸自第9師団の幕僚長を務める黒羽明1等陸佐は、「当訓練は戦術技巧の相互向上を目的として能力、装備、戦闘方法の相互理解を深化することが日米間の相互運用性を改善する上で非常に重要である」と述べている。

雨氷と降雪の中、大部分が紛争環境での対抗方式の実弾射撃訓練を想定して設定されている演習場で、米国海兵隊兵士と自衛隊隊員は小規模な部隊展開して複数の主要地点に攻撃拠点を確保するために空域や地上に必要機能を配備する訓練に取り組んだ。 部隊は機動展開前進基地作戦の基本に従い、海上標的に対する模擬攻撃の同期に必須となる二国間地上戦術調整所(BGTCC)などの機能を急速に構築した。

二国間地上戦術調整所では、センサーネットワークの相互運用性、地上における二国間の精密射撃、米国海兵隊と空自の航空機、海上の「ラルフ・ジョンソン(USS Ralph Johnson)」ミサイル駆逐艦を活用するという手段でマルチドメイン作戦の調整を行う。

第4海兵師団の火力支援調整将校(FSCO)であるベン・リーディング(Ben Reading)少佐は、「レゾリュート・ドラゴン演習では米軍と自衛隊が一丸となって計画策定、標的データの共有、標的攻撃に使用する兵器・機器の選択、実際の攻撃を実施する」とし、「二国間地上戦術調整所はこうした活動を行うために軍が同盟国と集まる場所としての役割を果たす」と説明している。

同じ頃、約320キロ離れた地点では、米国海兵隊と自衛隊が二国間射撃指揮所と長距離精密射撃機能を構築している。これにより、海上標的に対する模擬攻撃の実行が可能となるだけでなく、陸自の地対艦ミサイル(SSM)システムと米国海兵隊の高機動ロケット砲システム(HIMARS)を使用した対艦作戦を支援できる。

今回の演習において米軍の機動展開前進基地作戦を指揮した野戦砲兵将校のジェイコブ・アモン(Jacob Amon)大尉は、「相互に多くの事柄を学び合い、この戦闘で独特な能力を開発することで場所や時間を問わずに標的を攻撃できる戦闘力を強化することができる」とし、「陸自隊員は専門性が高く、知識も豊富で、自身の任務を非常に忠実に果たす能力を備えている」と話している。

レゾリュート・ドラゴン21演習は包括的なマルチドメイン海上攻撃演習で大詰めを迎えた。同訓練では、海上標的に対してリアルタイムで模擬射撃任務を実行する統合「キルウェブ(Kill Web)」(攻撃されやすい情報ノードを最小化し厳しい競合環境下で効果的な状況を維持するために連接すること)の一端として、地対艦ミサイルと高機動ロケット砲システムの配備に成功した。米軍と自衛隊が装備する陸・空・海ベースのセンサー機能により戦域の認識能力が拡張され、海上で標的を確認できるデータが得られる。こうしたデータが二国間地上戦術調整所で処理され、海上拒否による抑止を支えるために領域全体で運用・配備されている資産との射撃任務が調整される仕組みである。

第4海兵師団の司令官を務めるマシュー・トレーシー(Matthew Tracy)大佐は、「米軍と自衛隊は強力に連携することができる。これにより、その種類を問わずあらゆる戦闘において全領域で統合して作戦を実行することで、日本が主権を有する全領土の防衛を確保し地域の平和と安全を脅かす脅威を打ち負かすことができる」とし、「60年以上にわたり、日米はインド太平洋地域全域の平和と安全の礎として手を携えてきた」と述べている。』

【独自】海自潜水艦に1000キロ射程ミサイル

【独自】海自潜水艦に1000キロ射程ミサイル…敵基地攻撃能力の具体化で検討
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20211229-OYT1T50258/

『政府は、海上自衛隊の潜水艦に、地上の目標も攻撃可能な国産の長射程巡航ミサイルを搭載する方向で検討に入った。ミサイルは海中発射型とし、自衛目的で敵のミサイル発射基地などを破壊する「敵基地攻撃能力」を具体化する装備に位置づけられる見込みだ。

 複数の政府関係者が明らかにした。相手に発見されにくい潜水艦からの反撃能力を備えることで、日本への攻撃を思いとどまらせる抑止力の強化につなげる狙いがある。配備は2020年代後半以降の見通しだ。

 岸田首相は22年末に改定する安全保障政策の基本指針「国家安全保障戦略」に、「敵基地攻撃能力」の保有について明記することを目指している。保有に踏み切る場合、潜水艦発射型ミサイルは有力な反撃手段の一つとなる。

 搭載を検討しているのは、陸上自衛隊の「12式地対艦誘導弾」を基に新たに開発する長射程巡航ミサイル「スタンド・オフ・ミサイル」。射程は約1000キロ・メートルに及び、敵艦艇などに相手のミサイル射程圏外から反撃することを想定する。将来的には敵基地攻撃への活用も可能とみられている。

 スタンド・オフ・ミサイルは現在、航空機や水上艦からの発射を前提にしている。防衛省は22年度予算案に開発費393億円を盛り込んだ。

 潜水艦に搭載する場合、浮上せずに発射できるよう、垂直発射装置(VLS)を潜水艦に増設する方式や、既存の魚雷発射管から発射する方式などが検討されている。自衛隊は、スタンド・オフ・ミサイルより射程は短いが、魚雷発射管から発射する対艦ミサイルは既に保有している。

 中国は日本を射程に収める弾道ミサイルを多数保有するほか、近年、日本周辺海域や南・東シナ海で空母を含む艦隊の活動を活発化させ、軍事的挑発を強めている。北朝鮮も核・ミサイル開発を進めている。

 日本を侵略しようとする国にとっては、先制攻撃で自衛隊の航空機や水上艦隊に大打撃を与えても、どこに潜むか分からない潜水艦から反撃される可能性が残るのであれば、日本を攻撃しにくくなる。

 自衛隊の潜水艦は現在21隻体制で、航続性能や敵に気付かれずに潜航する静粛性などに優れ、世界最高水準の技術を誇る。

 政府はこの潜水艦の能力を生かし、弾道ミサイルによる攻撃や、艦隊などによる日本の 島嶼 部への侵略を防ぎたい考えだ。 』

安保戦略など改定、防衛費増額伝達へ 日米2プラス2

安保戦略など改定、防衛費増額伝達へ 日米2プラス2
1月にオンライン開催
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA24D8O0U1A221C2000000/

『日米両政府は2022年1月に外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)をオンラインで開く。日本は22年末に国家安全保障戦略を改定する方針や22年度予算案で防衛費を増やした経緯を説明する。軍備を増強する中国の抑止を議論する。

日本は林芳正外相と岸信夫防衛相、米国はブリンケン国務長官とオースティン国防長官が出席する。

日米2プラス2を開くのは今年3月以来、10カ月ぶり。開催の間隔は米軍普天間基地の返還を議論した1995~96年、在日米軍の再編を話し合った2005~06年に匹敵する短さだ。

オンラインで開催するのは初めてとなる。今回は林、岸両氏の訪米を調整したが、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の流行を踏まえて断念した。

21年3月の協議では中国が沖縄県尖閣諸島周辺などで活発に活動していることを受け、同盟を強化すると申し合わせた。日本は成果文書に「自らの能力を向上させる決意」と明記した。

22年1月はその後にどれだけ日本が防衛力強化に取り組んだかを示す場だ。

柱は22年中に国家安保戦略と防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画の3文書を改定する話だ。経済安全保障や極超音速兵器などへの対応を盛り込むと米国に伝える。

相手のミサイル基地をたたく「敵基地攻撃能力」も3文書の改定に向けて検討する。中国や北朝鮮などで迎撃が難しい極超音速ミサイルの実用化が進み、日本は自前で抑止力を向上させる必要があるためだ。

中国の脅威や台湾海峡の安定の重要性に関して、米国側が3文書に明記するよう求める可能性もある。

日本は同盟強化の裏付けとして防衛費の増額も伝える。21年度補正予算とあわせ国内総生産(GDP)比で1.1%を確保したと言及する。

22年度予算案で米軍が関わる事業も紹介する。

鹿児島県馬毛島への自衛隊基地整備で3183億円を措置した。米軍が空母艦載機の発進・着艦を訓練する滑走路などを移転する。現在は太平洋上の硫黄島(東京都)で実施しており、岩国基地(山口県)など米軍施設から遠い。

米軍普天間基地(沖縄県)の名護市辺野古への移設をめぐって米軍キャンプ・シュワブの南側で埋め立てが進む現状も説明する。予算案に1220億円を計上した。宇宙分野やサイバー・電子戦分野で日米が共同訓練する予算に関しても話す見通しだ。』

新たな日米共同作戦計画と最前線の楽園

新たな日米共同作戦計画と最前線の楽園
https://kotobukibune.at.webry.info/202112/article_27.html

 ※ 今日は、こんなところで…。

『1.日米外務・防衛閣僚オンライン会合

来月7日にアメリカで開催予定だった外務・防衛閣僚会合「2+2」がオンライン形式での開催に変更されることが明らかになりました。

日米「2+2」については、今年3月に東京都内で開催されたのに続いて、年内にもう一度、実施する方向で検討が進められていたのですけれども、日米両国の政治日程から年内の開催が難しくなったため、林外相と岸防衛相が年明けにアメリカを訪問し、来月7日に行う方向で調整が進められていました。

これが突然のオンライン会談となった訳です。

政府関係者によれば、「2+2」がオンライン会談になったことを受け、岸防衛相の訪米は見送られる方向となりました。ただ、林外相は来月4日からニューヨークの国連本部で開かれる核拡散防止条約(NPT再検討会議)への出席にむけ、ぎりぎりまで調整を進めると報じられています。

岸田総理は来月17日の通常国会までに訪米し、バイデン大統領との会談を目指していると言われていますけれども、複数の政府関係者によると「オミクロン株の影響で相当厳しい」との見通しを示しているほか、アメリカ側からも「バイデン大統領も高齢のため避けた方がいいのではないか」との意向が伝えられているようです。

そもそも、首脳会談前の露払いにあたる「2+2」がオンラインになったのですから、この時点で対面での日米首脳会談はほぼ無くなったとみてよいのではないかと思います。

やはり、北京冬季五輪に対して明確に「外交ボイコット」と公言できなかったことなど、バイデン政権側から、岸田政権に一定の不信感が持たれているからではないかと思います。

2.新たな日米共同作戦計画

それでも「2+2」そのものがキャンセルにならなかったのは、勿論、行う必要があるからです。

複数の日本政府関係者によると、自衛隊とアメリカ軍が、台湾有事を想定した新たな日米共同作戦計画の原案を策定したことが分かったと報じられています。

これは、台湾有事の緊迫度が高まった初動段階で、九州から台湾まで続く南西諸島にアメリカが臨時基地を設置して海兵隊を投入するというものです。

臨時基地には高機動の砲兵ロケットシステムを配備し、自衛隊は弾薬や燃料などの補給を担当。後方支援も行うとしています。

この計画を年明けの「2+2」で正式な計画策定に向けた作業開始に合意する見通しだと報じられています。

台湾有事が迫っているとされる中、流石に日本にとっての安全保障に直結する事項は先延ばしには出来ません。

3.遠征前進基地作戦

今年4月、アメリカ海兵隊のデイヴィッド・バーガー司令官は、『フォース・デザイン2030:年次改訂版(Force Design 2030 Annual Update)』を発表しました。

これは1年前に公表された改編構想をアップデートしたもので、海兵隊の将来像をより具体化したものです。

この中で、アメリカ海兵隊が従来の強襲揚陸作戦による戦力投射から脱却し、対艦ミサイルを含む分散型拠点を一時的に敵対勢力の影響下にある海域内の島嶼や沿岸部に前進配備することによって、海軍のシーコントロールを図るという作戦構想の転換を図っています。

この分散型拠点を前進配備するという作戦は「遠征前進基地作戦(EABO: Expeditionary Advanced Base Operation)」と呼ばれ、それを実現する部隊として「海兵沿岸連隊(MLR: Marine Littoral Regiment)」を配置するとしています。

従来の強襲揚陸作戦が海上・航空優勢を獲得してから行われるのに対し、遠征前進基地作戦(EABO)は、海上・航空優勢獲得のために作戦する艦隊をサポートするもので、拮抗する敵対勢力が存在する中での作戦行動となります。

そのため、海兵隊が一時的に小規模かつ分散した拠点を前進させることが主眼となり、その拠点は、対艦火力、局地防空、航空燃料・弾薬の再補給に必要な能力を有し、かつ、迅速に展開できる機動性に富んだものとなります。

そして、海兵沿岸連隊(MLR: Marine Littoral Regiment)は遠征前進基地作戦(EABO)を実現するために特化された部隊です。

現存する3個海兵連隊を改編してハワイ、沖縄及びグアムに配置するものとみられています。

それぞれの海兵沿岸連隊は歩兵大隊及び長射程対艦ミサイル中隊を基幹とする沿岸戦闘団(Littoral Combat Team: LCT)を中心とし、防空、対空監視警戒、航空燃料・弾薬再補給を任務とする沿岸防空大隊(Littoral Anti-Air Battalion)及び兵站大隊(Combat Logistics Battalion)から編成されます。

報道によれば、2022年までに仮編成を完結、実際の部隊活動などを通じて検証を進めつつ、続く2個連隊を改編していく計画とされています。

一方、陸自も近年、南西地域の防衛態勢整備に注力。2016年に与那国島に警戒監視のための部隊を新編したのに続き、奄美大島と宮古島に新たな部隊を配置、現在も石垣島での部隊新編の準備を進めています。

特に奄美大島と宮古島に配置された部隊は、それぞれ中隊規模の歩兵部隊、地対艦ミサイル部隊及び地対空ミサイル部隊で、海兵隊ほどの機動力はないものの、その戦闘力と機能は海兵沿岸連隊と同じ質を持っています。

更に、これら部隊を事前に島嶼部に配置することで、有事における後続部隊の来援を容易にする効果もあります。

このように陸自の動きもアメリカ軍の遠征前進基地作戦(EABO)構想とリンクしているのではないかと思います。

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4.高機動ロケット砲システム「HIMARS」

今回の計画では、アメリカ海兵隊が設置する臨時基地には高機動砲兵ロケットシステムを配備するとしていますけれども、これは長射程の阻止砲撃用としてアメリカ陸軍が開発した装輪式自走多連装ロケット砲(High Mobility Artillery Rocket System:HIMARS)のことと思われます。

HIMARSは、1980年代初頭にロッキードマーチン社を中心に、米・英・仏・独・伊5カ国で共同開発された地対地ロケット弾システムである多連装ロケットシステム(MLRS:Multiple Launch Rocket System)の小型版として主にアメリカ軍の緊急展開部隊である空挺部隊と海兵隊、迅速な輸送で集中的な運用が可能な軽歩兵師団に配備されています。

HIMARSは、タイヤで移動するいわゆる装輪式車両で、車体後部にはロケット弾の発射装置が設けられています。この発射装置には、射程数十kmのGPS誘導ロケット弾「GMLRS」6発や、数百kmもの射程を有する「陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)」1発を搭載することができます。

HIMARSの最大の特徴はその展開能力の高さで、自力で長距離を走破できることはもちろん、車体重量が軽いためにC-130をはじめとする各種輸送機によって空輸することもできます。

この空輸によって、例えば島嶼部など陸路では到達できないような場所にも速やかに展開できるという特徴も持っています。

更にHIMARSの展開は陸地だけではありません。船の上でも運用できます。

2017年10月にアメリカのカリフォルニア州沖で実施されたアメリカ海軍と海兵隊の合同演習である「ドーンブリッツ」では、輸送艦「アンカレッジ」の飛行甲板上から海兵隊のHIMARSがロケット弾を発射し、約70km先の地上標的に命中させています。

ですから、海自護衛艦「ひゅうが」や「いずも」の格納庫の片隅にでもHIMARSを載せておけば、飛行甲板を使わないときに、HIMARSを出してやれば簡易ミサイル艦に化けることも可能になるという訳です。

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5.最前線の楽園

陸自は与那国島に警戒監視のための部隊を新編したのに続き、奄美大島と宮古島に新たな部隊を配置、現在、石垣島での部隊新編の準備を進めていると先述しましたけれども、防衛省は2022年度末に陸上自衛隊のミサイル部隊を配備する予定です。

新たに常駐するのは、地対艦・地対空ミサイルの運用部隊と、武力攻撃や大規模災害への初動対応を担う警備部隊の計500~600人規模の部隊で、駐屯地は石垣市の市街地から離れた島内のゴルフ場跡地などに作り、隊舎や弾薬庫、訓練場なども設けるとしています。

この計画について、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙が「The Island Paradise Near the Front Line of Tensions Over Taiwan」という記事を掲載しています。

記事では、「少し前まで日本は、領土問題や第二次世界大戦の遺産、貿易問題などで緊張が高まることがあっても、中国を主に経済的な機会としてとらえていた。北京が国家安全保障に深刻な脅威をもたらすという考えは、主に右派の先入観に基づくものだった」という考え方が変化したと述べています。

そして、この変化について、神奈川大学で日本の外交・安全保障政策を研究するコリー・ウォレス助教授による「政治的見解の変化は、日本が長年にわたり文化的、経済的、安全保障上の利益を共有してきた台湾の問題で特に顕著だ」との指摘を紹介しています。

6.時代遅れの琉球新報

12月25日、今回の台湾有事を想定した新たな日米共同作戦計画について、琉球新報は「台湾有事日米共同作戦 『軍の暴走』は認められない」という社説を掲載しました。

その内容は次のとおり。

・台湾有事が起きれば米軍が台湾軍を支援するため、米軍基地が集中する沖縄が巻き込まれる。
・自衛隊が後方支援などを行えば、必然的に自衛隊基地も攻撃対象となる。
・軍隊は住民を守らない。
・他国の戦争への介入は明らかな憲法違反だ。
・自国を戦場にする愚を犯してはならない。
・日本政府は、有事を起こさせない真剣な外交に全力を傾注すべきだ。

いつものあっち系のロジックです。琉球新報が嫌がることは中国が嫌がっていることでしょうから、この計画は非常に効果があるとみてよいのではないかと思います。

けれども、先述したニューヨークタイムズ紙の記事と比べると、日本の中国に対する見方が変化しているとしたニューヨークタイムズ紙に対し、琉球新報は、戦争に巻き込まれる論とか、本土は沖縄なんてどうでもいいと思っている論で、視野の広さの違いが浮き彫りになっています。

世論の変化は選挙となって現れます。先の衆院選でも自民は前回2017年の衆院選から1議席増やし、「オール沖縄」との勢力図が2対2と同数になっています。

今後、琉球新報のような見方はどんどん時代遅れとなり、それが表にも見えてくるようになるのではないかと思いますね。』

日米共同訓練始まる オスプレイ参加も/岩手

日米共同訓練始まる オスプレイ参加も/岩手
https://news.ibc.co.jp/item_44846.html

『陸上自衛隊とアメリカ軍の日米共同訓練が4日始まり、岩手県の滝沢市と八幡平市にまたがる岩手山演習場も会場の一つになっています。訓練ではアメリカ軍の輸送機「オスプレイ」の参加も予定されています。

防衛省によりますと、日米共同訓練は4日から今月17日まで、岩手山演習場や北海道、青森県、宮城県の演習場あわせて6か所で行われます。期間中はアメリカ軍の輸送機オスプレイを使った輸送訓練などが予定されていて、12機程度が参加することになっています。オスプレイが県内で使用されれば初めてとなります。オスプレイの飛行日時や飛行ルートは明らかにされておらず、県は11月、東北防衛局に対して県民の安全や日常生活への配慮に向けた対応を求めています。』

日米共同訓練「重大な挑戦」 ロシア外務省が懸念伝達

日米共同訓練「重大な挑戦」 ロシア外務省が懸念伝達
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021122500061&g=int

『【モスクワ時事】ロシア外務省のザハロワ情報局長は24日の声明で、北海道で今月行われた自衛隊と米軍の共同訓練に関し、政府として日本側に懸念を伝えたと明らかにした。

ロシア公館に火炎瓶 ウクライナ

 声明は、「対ロシア国境付近」という実施場所と訓練規模などから、安全保障上の「重大な挑戦と潜在的脅威」と見なさざるを得ないと主張した。17日に在ロシア日本大使館幹部を外務省に呼び出し、こうした見解を伝えたという。 』

日韓を決める次の5年 安保が促す戦略外交

日韓を決める次の5年 安保が促す戦略外交
風見鶏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM202MO0Q1A221C2000000/

『「韓半島(朝鮮半島)には3つの国がある」。大統領選ムードが日々高まる韓国で時折こんな言葉を聞く。「3つの国」とは韓国内の保守と革新、そして北朝鮮だ。それぐらい保革が国を分けて対立する。

大統領選は2カ月半後に投開票を迎える。与党の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事と保守系野党の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検察総長による事実上の一騎打ちだ。

世論調査では野党による政権交代を望む声が多いが、2人とも多くのスキャンダルを抱え、結果は読み切れない。

大統領任期である「次の5年」をどう過ごすか。激しい対立は多くの人々の生活がかかっているからでもある。大統領の権力は政府関係機関の2万人近い幹部人事を左右し、影響は企業の人事に及ぶ。

日韓の懸案を放置した文在寅(ムン・ジェイン)政権の退場は、日本が対韓アプローチを再考するタイミングになる。3年前の元徴用工判決から日韓関係は悪化の一途をたどり、底を打つにはほど遠い状況だ。

次の5年、日本の安全保障は二正面作戦を強いられる環境が待ち受ける。

最大の懸案は台湾有事だ。2022年秋の中国共産党大会で習近平(シー・ジンピン)国家主席が続投を決めれば悲願の台湾統一は現実的課題となる。中国軍は増強を続け、米国には習指導部が3期目を終える27年にも台湾侵攻に乗り出すとの指摘がある。

朝鮮半島は軍拡の速度が増している。北朝鮮の兵器開発に関する5カ年計画には、大型核弾頭やワシントンを打撃する大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発メニューが並ぶ。米韓のシンクタンクは北朝鮮が27年までに200超の核兵器を持つと予測する。

韓国は備えを急ぐ。22年からの国防中期計画によると、5年間で315兆ウォン(約30兆円)を主に北朝鮮ミサイルの探知や迎撃、先制打撃を加えるシステム開発に投じる。この間に日韓の防衛費は実額で逆転するとみられる。

朝鮮半島有事への対応は日米韓の安保協力にかかっているが、日韓の防衛協力はこの3年間で後退した。共通の装備品も多いにもかかわらず、みすみす遠ざかる現状は効率的ではない。

政策研究大学院大の道下徳成教授は「対中国を意識すれば、韓国を日米豪印4カ国の枠組み『Quad(クアッド)』にひき付ける努力が要る」と戦略外交の重要さを説く。

日韓対立の原因となった元徴用工訴訟は、日本企業の資産を現金化する手続きが一歩ずつ進む。文政権は何も手を打っておらず、このままなら懸案は次期政権に先送りされる。

2人の大統領候補はいずれも日韓関係の改善を唱えている。保守系の尹氏は日本との安保連携の必要性を訴える。韓国の選挙で肯定的な対日姿勢を示すのは勇気がいる。

新政権がすぐに解決策を示す可能性は低いが、現金化の回避へ外交的な努力をする余地はある。双方に意思があれば、動くかどうかは指導者の判断次第だ。

韓国政界には15年の慰安婦合意時に外相だった岸田文雄首相への期待が大きい。一時の日本不買運動は廃れ「新型コロナウイルス禍が終わったら日本を旅行したい」という声を耳にすることも増えた。

「次の5年で修復できないなら、韓日関係は日朝関係のように停滞が固定化する」。韓国の知日派は焦りを深める。新政権による約束の履行が日韓関係改善の一歩となる。

(ソウル=恩地洋介)』

中国、橋本会長らを「歓迎」 対日批判は抑制―北京五輪

中国、橋本会長らを「歓迎」 対日批判は抑制―北京五輪
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021122400884&g=int

『【北京時事】来年2月から開催される北京冬季五輪・パラリンピックで、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長らが出席することに関し、中国外務省の趙立堅副報道局長は24日の記者会見で「歓迎を表明する」と述べた。一方、日本政府関係者の派遣見送りについて「スポーツを政治化しないという約束を実行するよう日本側に促す」と不快感を示した。

北京五輪、閣僚派遣見送り 人権重視、米英に同調―橋本組織委会長ら出席へ・政府

 趙氏は「中日が双方のオリンピック開催を相互に支持するという約束」の履行も求めたが、対日批判は抑制した。中国は米英などが新疆ウイグル自治区の人権侵害などを理由に表明した「外交ボイコット」に反発したが、追随する国は多くなく、問題を騒ぎ立てるのは得策ではないと判断した可能性がある。日本側が「外交ボイコット」という言葉を使わないなど一定の配慮が見られることも影響したもようだ。 

 中国は東京五輪で、中国オリンピック委員会主席を兼ねる苟仲文・国家体育総局長を派遣した。2014年ソチ冬季五輪の習近平国家主席、18年平昌冬季五輪の韓正筆頭副首相と比べ出席者の格は下がり、新型コロナウイルスの影響や日中関係の冷え込みを考慮したとみられる。

 日中は政治体制が異なり、苟氏は政府の閣僚級とはいえ、政府を指導する共産党では上位約200人を占める中央委員の一人という位置付け。一方、北京五輪に出席する日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は五輪組織トップとして苟氏と同格で、橋本氏は参院議員も務める。中国側のメンツはほぼ保たれた格好だ。

 新型コロナの感染拡大を警戒する中国側は、「簡素」で「安全」な大会運営をうたい、大規模な「五輪外交」は行わない姿勢を示してきた。ロシアのプーチン大統領は15日、習氏とのオンライン会談で五輪開会式に出席すると確約し、対米結束を誇示。中国は、一部友好国首脳の出席をアピールし、米側陣営の異論をかき消す構えだ。 』

中国、橋本会長らの出席「歓迎」 北京冬季五輪

中国、橋本会長らの出席「歓迎」 北京冬季五輪
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM249K60U1A221C2000000/

『【北京=羽田野主】来年2月に開催する北京冬季五輪に東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子会長らが出席することについて、中国外務省の趙立堅副報道局長は24日の記者会見で「歓迎する」と表明した。そのうえで「スポーツを政治問題にしないという約束を実行するよう促す」と注文をつけた。

日本政府が「外交ボイコット」との表現を使わなかったことを評価しているとみられる。習近平(シー・ジンピン)指導部は日本が「外交ボイコット」を表明し、東南アジアや欧州などにも影響が広がる事態を懸念していた。

【関連記事】北京五輪、政府代表団見送り 「日本自ら判断」首相重視 』

首相「総合的に勘案し自ら判断」 五輪に政府代表送らず

首相「総合的に勘案し自ら判断」 五輪に政府代表送らず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA249Q30U1A221C2000000/

『岸田文雄首相は24日、2022年2月からの北京冬季五輪・パラリンピックに政府代表団を派遣しない対応について「総合的に勘案し適時自ら判断を行った」と説明した。「特定の名称を用いることは考えていない」と話し「外交ボイコット」との言葉は用いなかった。首相官邸で記者団の質問に答えた。

「国際社会における普遍的な価値である自由、基本的人権の尊重、法の支配が中国においても保障されることが重要だ」と指摘した。

同時に「東京大会が示したように五輪・パラリンピックは世界に勇気を与える平和スポーツの祭典であるということも強く感じている」と強調した。

中国が普遍的価値を保障していないのかと質問され「中国の状況は様々な意見があり、少なくとも日本側はこうした考え方が大事であると伝えた。中国の評価うんぬんはいろんな議論がある」と語った。』

日米同盟の質転換を象徴 駐留経費「強靱化予算」に

日米同盟の質転換を象徴 駐留経費「強靱化予算」に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA208N20Q1A221C2000000/

『日米両政府が21日、2022~26年度の在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に実質合意した。駐留費用の「肩代わり」一辺倒をやめ、共同訓練など日本の抑止力強化につながる分野を重視した。日本は自前の防衛力強化をめざしており、駐留経費の新合意は日米同盟の質の変化を象徴する。

【関連記事】
・米軍駐留経費を増額、年2110億円で合意 5年で1兆円超
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岸信夫防衛相は21日の記者会見で「厳しい安全保障環境に日米が肩を並べて立ち向かっていく決意を示すことができた」と語った。これまでの「思いやり予算」という通称を「同盟強靱(きょうじん)化予算」に改めるとも主張した。

今回の駐留経費の負担増を自前の防衛力強化に向けた「投資」とできるかどうか、引き続き支出の検証は必要となる。

思いやり予算は人件費や光熱水費など米軍の駐留経費の一部を肩代わりし、日本側が金銭面から米軍の活動を補完するものだった。これを共同で実質的な抑止力の強化につなげていくというのが新たな合意の狙いだ。

例えば新たに設けた「訓練資機材調達費」は自衛隊と米軍が一体で活動するのに必要な経費に充てる。日米双方の能力を高めるための投資を駐留経費負担から拠出するのは初めてとなる。

仮想空間で日米が共同訓練するための「シミュレーター」を導入する。人工知能(AI)がつくる仮想敵との戦闘訓練が可能で、基盤となる米軍のシステムに自衛隊の機器もつなぐ。大量の戦闘機を飛ばす大規模訓練を再現し共同作戦能力を高める。

米軍は日本にステルス戦闘機「F35」などの最新鋭装備を配備、展開する。米軍と協力する機会が増えれば自衛隊の能力を高める契機にもなる。

日本側は米側との協議で負担の増額要求を受け入れる代わりに負担内容の質を変えるよう求め、米側も光熱水費などの減額を認めた。

光熱水費は在日米軍基地に暮らす兵士や家族の光熱水費も含み、安全保障上の運用との関わりは薄い。

レーダーを起動する際の電気代など運用に直接関わる部分に絞る。現行の年間234億円から段階的に減らし25~26年度は年133億円とする。

今回の駐留経費を巡る合意は4月に当時の菅義偉首相とバイデン米大統領が共同声明で言及した「新たな時代における日米同盟」の考え方に沿ったものだ。

特に22年は日米同盟の転換点となる。

日本政府は国家安保戦略や防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画の3文書の同年末までの改定をめざしている。米国は中国に対抗するため同盟国に応分の負担を求めており、日本も3文書の改定を通じ自国の防衛力強化に道筋をつける。

防衛費の増額もその一環だ。日本は21年度補正予算と22年度予算案で合計6兆円超を計上する。これからは「1年6兆円台」が目安となり5年前と比べて1割以上増やす。中期防でこうした方針を盛り込む。

駐留経費の一部を日本が負担する仕組みは1978年に始まった。円高の進行で基地内の従業員の労務費が高騰し、米軍が日本に肩代わりを求めた。当時の金丸信防衛庁長官は国会審議で「思いやりがあってもいい」と発言し日本の費用拠出に理解を求めた。

当時は米ソ冷戦期で、日本にとって在日米軍はソ連を抑止するのに不可欠だった。日本が米軍の駐留を費用面で支える仕組みはこの時から定着した。

思いやり予算は90年代まで増え続け、99年度は歳出ベースで2756億円を計上した。米軍が使うボウリング場やゴルフ場の整備などにも使われ批判の的になった。2000年代からは無駄を削減し人件費や光熱水費などに限定していった。

米軍は日本の防衛費の伸びに連動させて日本側の駐留経費の負担増も求めていた。在韓米軍の駐留経費を一部負担する韓国にも同様の理由で増額を迫っている。

韓国の場合は19年に支出した1兆389億ウォン(980億円)のうち基地で働く韓国人の人件費が5割、施設整備費が3割を占める。

駐留経費を肩代わりする構図は同じだが日本の負担割合は高い。米国防総省が04年に発表した米軍経費負担率は日本が74%で、韓国の40%やドイツの32%より突出した。防衛省の試算によると15年度も86%にのぼった。

米国には急速に軍事力を強める中国への危機意識がある。国防費を最近6年で26%増やしたが、それでも中国の5割増にはとどかない。

米議会が15日可決した22年会計年度(21年10月~22年9月)の国防予算の総額は7780億ドル(88兆4千億円)で前会計年度から上乗せできたのは5%程度だった。中国に対抗するため同盟国に負担の分担を求めざるをえない状況となっている。

(安全保障エディター 甲原潤之介)』

台湾担当の企画官、外務省が新設へ 22年度から

台湾担当の企画官、外務省が新設へ 22年度から
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1723Y0X11C21A2000000/

『外務省は2022年度に台湾を巡る課題を扱う企画官ポストを新設する。自民党の17日の外交部会で方針を説明した。台湾情勢の緊張を踏まえて体制を強化する。佐藤正久外交部会長が記者団に明らかにした。

新ポストは中国・モンゴル第一課に置き、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海情勢も担当する。

佐藤氏は記者団に「安全保障や外交、経済安保で台湾に関する仕事が増えている。大きな一歩だ」と語った。

外務省はすでに海外の人権問題に対処する企画官を22年度に設けると発表している。中国政府による新疆ウイグル自治区での人権侵害などが念頭にある。』

中期防改定、防衛費5年で初の30兆円 日米協力の基盤に

中期防改定、防衛費5年で初の30兆円 日米協力の基盤に
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA13BIL0T11C21A2000000/

『政府は2022年末の改定をめざす中期防衛力整備計画(中期防)で防衛費の5年間の総額を初めて30兆円台とする調整に入った。現行計画から3兆円増やし1年当たり6兆円の水準を目指す。中国の軍備増強を念頭に日米新時代の協力強化の基盤づくりにつなげる。

21年度補正予算案で7700億円を盛り込み、22年度予算案では過去最大の5.4兆円を計上する見込みだ。合わせた6兆円規模を改定の目安とする。

政府は中期防で防衛装備品の取得費などを積み上げて5年間の予算総額を示す。米軍再編の関連経費は含まない。現行計画は19~23年度の予算総額をおよそ27.5兆円とした。これを1年前倒しで改定し次期計画で23〜27年度分を1割程度増やす。

21年4月に当時の菅義偉首相とバイデン米大統領が共同声明のなかで新時代の日米協力のあり方として「日本は自らの防衛力を強化することを決意した」と盛り込んだ。

中期防で示す増額方針はその具体策にあたる。米国は安全保障の関心を中国や北朝鮮など東アジアやインド太平洋地域に移しており、同盟国である日本も応分の役割を果たすよう期待を寄せる。

防衛費の増額分は主に新規装備品の取得や、中国や台湾に近い南西諸島への部隊の展開やミサイル防衛の強化に充てる。

地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替となる艦艇の整備や35年ごろに配備する「次期戦闘機」の開発費も必要になる。21年度補正予算案でもP1哨戒機やC2輸送機、弾薬の費用などを前倒しで取得する予定だ。

サイバー防衛や宇宙、電磁波といった「新領域」への対応も拡充する。宇宙から相手国軍の動きに関する情報を集める人工衛星やサイバー攻撃に対処する技術の研究などに予算を投じる。すでに米国、中国などは新領域に手厚い予算を充てている。

政府は当初予算の防衛費の目安を国内総生産(GDP)の1%以内としてきた。新型コロナウイルスの影響が出る前の19年度の名目GDPは557兆円程度。中期防の改定で1年当たりの防衛費が6兆円規模に膨らめばこの枠を超える公算は大きい。

背景には日本周辺を巡る情勢が冷戦期よりも厳しくなっているとの認識がある。

中国による台湾への軍事行動が懸念され、有事になれば日本も米国から軍事面での協力を求められる可能性はある。米中対立が激しくなるほど米国の同盟国である日本にとっても安保上の緊張は高まる。

たとえば中国や北朝鮮は極超音速ミサイルの開発を急いでいる。速度が速く軌道も変則的で、日本の今のミサイル防衛体制では迎撃は難しい。敵基地攻撃能力の保有など実質的な抑止力につながる最新装備の研究・開発を進める必要がある。

米国の国防予算は年80兆円で、中国も20兆円ほどに膨らむ。中国はこの10年で8割増えた。韓国の国防費は日本に並び、数年内に逆転するとの予測がある。

一方で日本の財政状況は依然厳しい。総花的に防衛費を増額するのではなく、安保環境の変化に即して抑止力の実効性を高める分野に予算を充てる「選択と集中」が不可欠となる。必要な分野に充当されなければ増額への批判も出かねない。

政府は22年度予算案に盛り込む防衛費(米軍再編経費を含む)を過去最大の5.4兆円規模とする見通しだ。安保環境の急速な変化を踏まえて10年連続で増やす。

防衛省は21年度補正予算案で積んだ7700億円と合わせた包括的な予算と捉え「防衛力強化加速パッケージ」と位置付ける。計6.2兆円の予算規模は中期防改定に向けた1年当たりの防衛費の目安となる。

防衛費が効率的に運用されているかという点検はますます重要になる。

日本の防衛費の多くは米国などから装備品を取得する際に複数年に分けて支払う後年度負担に充てている。大量購入する最新鋭ステルス戦闘機「F35」もこの制度を利用する。約束した納期までに装備品が届かない例もあり運用改善が課題になっている。

【関連記事】
・防衛費、GDPの1%超す可能性 10年連続増の5.4兆円
・「1人4万円」負担は重いか 防衛力強化へ予算増額

イブニングスクープ
翌日の朝刊に掲載するホットな独自ニュースやコラムを平日の午後6時頃に配信します。』

米国に頼れない世界に備えよ(The Economist)

米国に頼れない世界に備えよ(The Economist)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB120KP0S1A211C2000000/

『80年前、旧日本軍は米ハワイの真珠湾を攻撃した。これは重大な過ちだった。世界で最も強大な国を参戦させ、結果的に大日本帝国は壊滅状態に陥ることになった。日本の軍将は「我々は眠れる巨人を起こし、すさまじい決意を抱かせてしまった」と述懐したとも言われる。

米シカゴの街角。かつて米国政府の徴兵のシンボルだったアンクル・サムは新型コロナ禍でステイホームを訴えかけるために使われている=ロイター

今では、日本は平和主義で豊かで革新的だ。日本を敗戦から再建したのは日本人だが、それを容易にしたのは日本を打ち破った超大国だった。米国は資本主義の自由民主主義国家としての日本の誕生を支えただけでなく、日本が自由に貿易し、成長できる世界秩序も構築した。この秩序は完璧とはいえず、あらゆる国で適用されているわけでもない。それでも、過去のどの秩序よりも優れていた。

米国はそれまでの超大国とは違い、軍事的優位を利用して、規模で劣る同盟国を犠牲にして商業的な利益を得ることはしなかった。大抵の場合、自ら共通のルールに従った。このルールに基づく体制のおかげで、多くの国が戦争を回避し、豊かになることができた。
中ロ、イランが米国を試す

だが残念なことに、米国はそのようなリベラルな秩序を保証する役割に疲れてしまったようにみえる。再び眠りについたわけではないが、決意は弱まり、敵にその意思を試されている。

ロシアのプーチン大統領はウクライナ国境付近に大量の部隊を集結させ、侵攻をちらつかせている。中国は台湾の防空識別圏に頻繁に戦闘機を飛ばしたり、(砂漠に)建造した米軍空母の模型を標的としてミサイル攻撃の演習をしたり、極超音速兵器を実験したりしている。イランは核協議で自国の主張を一切譲らず、話し合いは決裂が避けられないとの見方が広がっている。

つまり、中ロという2つの独裁体制の大国が民主主義体制下の土地を占拠する恐れがあり、イランは核拡散防止条約(NPT)を破って核兵器を開発すると脅しをかけている。こうした大胆不敵な行為を阻止するために米国はどこまで関与するつもりなのか。

バイデン米大統領の発言は、強硬姿勢を感じさせることもある。7日のプーチン氏とのオンライン形式での首脳協議では、ロシアがウクライナに新たに攻撃を仕掛ければ重大な結果を招くことになると警告している。米国の対イラン制裁は維持し、10月には米国は台湾を防衛する「責任」があるとも発言した。

もっとも、バイデン氏の側近は米国の政策に変更はないと強調している。米国はこれまで、中国が台湾に侵攻した場合、中国軍を撃退するために米軍を派遣するかどうかについて明言することを避けてきた。中国の侵攻を挑発するような台湾の行為を誘発するのを防ぐのが狙いだった。

中国はバイデン氏の発言が失言だったのか、それとも、強硬な立場をしたたかに示唆しただけだったのかを測りかねている。米下院は12月7日、国防予算の大幅な増額を認めた。バイデン氏は9~10日に、「民主主義サミット」を開催し、ルールを尊重する民主主義陣営の国々に結束を呼びかけた。

ハードパワー行使に及び腰

だが、米国は世界の多くの地域でハードパワーを行使することに二の足を踏んでいる。ワシントンではタカ派もハト派も実質的に「自制」を訴えている。ハト派は国際秩序を維持するために力を行使しようとすれば、米国は必然的に海外で無用な負け戦に巻き込まれると主張する。一方のタカ派は中国に対抗するという唯一重要な課題に専念すべきだと訴える。

いずれにせよ世界各地で、米軍は撤収を余儀なくされている。その結果、世界は不安定化し、紛争のリスクが高まっている。バイデン氏がアフガニスタン撤収で大失態を演じたことで、米国は友好国を守り、敵国を抑止する意欲がないのではないかという疑念が高まっている。多くの国が米国の計画立案能力に疑いを抱きはじめている。

バイデン氏が米国による「核の傘」について明言しないため、同盟国の間では米国の核兵器による保護に対する信頼がぐらついている。バイデン氏はトランプ前大統領のように同盟国を侮辱することはないものの、相談して意見を求めないことも多く、長い間米国の力の源泉となってきた信頼の絆にほころびが出ている。

そのような大統領を選んだ米国の風潮も軽視できない。米国はもはや1990年代のような自信に満ちあふれた覇権国ではない。米国に比肩する国はまだないとはいえ、同国の相対的な力は確実に低下している。イラクとアフガニスタンでの苦い経験を経て、米有権者は海外の紛争に米軍を派遣することに慎重になっている。

米国の党派対立は、かつては瀬戸際で踏みとどまっていたが、今では多くの面で米国の政策をまひさせている。議会に承認されず依然空席のままになっている大使級ポストの数は90を超える。米国はアジアでの軍事連携を補完できるはずの経済連携協定への参加も拒んでいる。昨年の大統領選の混乱やマスク着用などを巡る論争など、政治騒動が続くなかで、米国は分断を深め、国際社会で継続的な決意を示すことができなくなっている。

世界に積極的に関与するかつての米国の復活を期待することは難しい。それどころか、2024年にはトランプ氏が再選される可能性がある。世界でリベラルな秩序を維持するには、主要国は、米国の存在感が低下する状況に備えつつも、米国にできる限り関与を促しながら、自らの役割を果たさなくてはならない。

防衛力強化へ各国が努力を

既に動きはみられる。日本とオーストラリアは台湾防衛を支援する姿勢を示している。英国は米国と協力して、オーストラリア向けに原子力潜水艦の推進技術の供与に乗り出している。今月発足したドイツの新政権はロシアに対する強硬姿勢を強めることを示唆している。

各国は米国の存在が小さくなった世界にこれまで以上に適応していく必要がある。民主主義国、特に欧州は国防関連費を増額すべきだ。台湾やウクライナのように侵攻されるリスクがある国・地域は、大国との戦いに備えて防衛力を強化するなど、自国が簡単にのみ込まれないようにすべきだ。各国が備えを強化すればするほど、敵国に攻撃される可能性は低くなる。

ルールに基づく秩序を支持する国々は情報共有を積極的に進める必要がある。日本と韓国の間のような、不幸な過去を巡る不毛な争いは水に流すべきだ。各国は公式にも非公式にも同盟を深化させ、拡大すべきだ。インドは利己主義を捨てて、非同盟主義を転換し、オーストラリア、日本、米国との4カ国の枠組み「クアッド」にしっかりと踏み込むべきだ。

北大西洋条約機構(NATO)はウクライナの加盟を承認できない。ロシアは既にウクライナの領土を占領しているが、NATOの条約では加盟国が攻撃を受けた場合には全加盟国に対する攻撃とみなすと明記されているためだ。それでも、NATO加盟各国は、武器と資金の供与や軍事訓練といった協力を通じてウクライナの自主防衛力強化に手を貸すことは可能だ。
リベラルな秩序が崩壊すれば、米国の同盟国は多大な苦難に見舞われるだろう。そうなれば、米国民自身もどれほどその秩序から恩恵を受けていたかに気付き、衝撃を受けるかもしれない。だが、全てが失われるわけではない。民主主義国が一丸となって取り組めば、少なくともルールに基づく制度の一部は保たれ、不幸な弱肉強食の時代に逆戻りすることは防げる。これは、世界で最も重要で難しい課題の一つと言える。

(c) 2021 The Economist Newspaper Limited. December 11, 2021 All rights reserved.

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中ロ、「米民主陣営」に反発 選別基準に疑問の声も

中ロ、「米民主陣営」に反発 選別基準に疑問の声も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN103TP0Q1A211C2000000/

 ※ 『米国の都合で世界を色分けすることになれば、既存の同盟の枠組みや友好関係にも影を落としかねない。』…。

 ※ 「パクス・アメリカーナ」を支え得ると米国が考える「国家群」ということだろう…。

 ※ そして、それは、「米国の国益」の観点から判定される…。

『9日に開幕した米政府主催の「民主主義サミット」をめぐり、中国やロシアなどが批判を強めている。バイデン米大統領は価値観を共有する日本や欧州の主要国などと権威主義に対峙する狙いで参加国・地域を選んだが、「除外組」には中ロだけでなく米国と良好な関係を維持する国も含む。世界を色分けする米国の手法への反発も強い。

中国外務省の汪文斌副報道局長は10日の記者会見で「米国式の基準で世界を民主と非民主に二分しようとし、分裂と対立を扇動する米国の行動は世界に大きな動揺と災いをもたらすだけだ」と批判した。ロシアも「冷戦時代の思考の産物で、イデオロギー対立と世界の分裂をあおり新たな分断を生み出す」と強く非難した。

バイデン政権の選別の基準を疑問視する声は米国内からも上がる。米ワシントン・ポスト紙は今回招待されたパキスタンやフィリピンの人権問題に触れ「資格があるとは思えない国も含まれる」と報じた。ホワイトハウスのサキ大統領報道官は招待の基準を問われても「参加や招待はその国の民主主義への取り組みを承認する印でなく、不承認の印でもない」と明確に答えなかった。

英エコノミスト誌がまとめた「民主主義指数(2020年)」では招待国の平均値は7.0と非招待国の3.6を大きく上回る。だが、6を超えたハンガリーは欧州連合(EU)加盟国の中で唯一サミットに招かれず、ハンガリーのシーヤールトー外相は「無礼だ」と怒りをあらわにした。

東南アジア諸国連合(ASEAN)では、加盟10カ国のなかで招待したのはインドネシア、フィリピン、マレーシアのみだった。シンガポール外務省は「招待状を受け取っていない」と回答。ベトナムは共産党一党支配体制を維持し、党や政府に批判的な言論は厳しく規制される。外資系メディアなどへのアクセスを拒むなど言論を統制する。

タイは14年に軍事クーデターを主導したプラユット氏を首相とする親軍政権が続き、政権退陣や王室改革を求める反体制デモを厳しく取り締まる。ドーン副首相兼外相は「招待されれば参加の是非を判断しなければならなかった」と述べ、米中対立の踏み絵を避けられたとの見方を示す。

米国にとって中東の同盟国であるサウジアラビアやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)も招待しなかった。蜜月だった前政権と対照的に、バイデン政権はサウジの人権状況に厳しい目を向ける。北大西洋条約機構(NATO)に加盟するトルコも招かなかった。米国の都合で世界を色分けすることになれば、既存の同盟の枠組みや友好関係にも影を落としかねない。』