「AUKUS nuclear submarine deal raises questions about India’s role in Quad coalition」

Wyatt Olson 記者による2021-9-25記事「AUKUS nuclear submarine deal raises questions about India’s role in Quad coalition」
https://st2019.site/?p=17540

『このたびAUKUSが出来て、クワッドはどうなるんだというのがインド人の抱いている疑問である。
 インドは2016に国産原潜の『アリハント』を就役させた。しかし『アリハント』はSSBNなので、SSNのような精密な立体的機敏性は必要とされていない。

 インドはかつて米国にSSNを売ってくれとリクエストしたことがあったが、まったく相手にされなかったのである。それと比べて豪州に対する優遇は、どうなのよ、というのが、正直な気持ちだろう。

 しかし米国とインドはすでに防衛技術と貿易のイニシアチブ協定を締結しており、ペンタゴン内にそのためのインド人も常駐している。これにもとづいて、軍事同盟条約を結んでいない外国としては特別に、インドに対するUAV技術の移転の相談が進んでいるのである。

 おそらくインドはフランスに対してここぞとばかりに、潜水艦用の核エンジンを技術移転しろ、ともちかけるであろう。フランスも売る気になるだろう。

 フランスはラファール戦闘機の艦上機型×57機をインド海軍に対して提案しているが、これにはますます注力されるだろう。インドは今回のAUKUSをこころよく思わないはずなので、これに乗るかもしれない。

 ※陸上型のラファールであれほど懲りてもフランスは、インドを含む世界中に自国製の武器を売り込み続けるしか黒字を維持する道がない。かくしてフランスは、21世紀の「没義道」国家に堕落し切ったのである。このような姿に日本もなりたいのか? なりたくないだろう。そこをよくわかるように解説したのが2017年の拙著『日本の兵器が世界を救う』です。

 アメリカンエンタープライズ研究所のザック・クーパーは、インドと違って日本が米英に原潜技術を求めることはない、と断言。民生用の原発ですら、それを推進したいと政治家が言えば、大炎上する世情なので。

 クーパー君いわく、日本はインドと違ってAUKUSを不快には思っていない。原潜技術も不要だと思っているが、なにか別の軍事技術の供与を米英から得られるようになるという期待は、日本の中にはあるだろう。

 ※余談だが、リチウム電池とディーゼルエンジンを組み合わせた潜水艦は、日本が最初じゃない。これを最初にやったのはボーイング社のXLUUVである『オルカ』なのだ。『オルカ』は最初は、有人でも動かせるようにしようと、無人実験機の『エコー・ボイジャー』のハルをエクステンドした。しかし思い切って無人と決め、かつ、リチウム+ディーゼル にしたことで、なんと最長行動時間が6ヵ月でも行けると確かめられた。原潜に遜色ないのである。しかも、水兵を集める苦労も、士官を訓練する手間も要らない。思うに台湾などはこの『オルカ』のサイズの有人豆潜航艇を自主的に建造して大量配備するべきであった。さすれば豪州海軍に台湾以南の南シナ海を守ってもらう必要だって半減していたはずなのである。

日本の兵器が世界を救う 武器輸出より武器援助を!
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米、TPP復帰しない意向 「国内投資が優先」

米、TPP復帰しない意向 「国内投資が優先」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB251BO0V20C21A9000000/

『【ワシントン=共同】米国務省のプライス報道官は24日の記者会見で、日本が参加し、中国や台湾も加盟申請した環太平洋連携協定(TPP)について、現状では復帰しない意向を示した。「世界に通用する競争力を強化するために国内に投資することが最初の仕事だ」と述べた。

プライス氏は2016年に米国がTPPに署名した当時から世界の状況が大きく変化したと強調し「バイデン大統領は現状のままの協定なら参加しないと明言している」と語った。

中台の申請に関しては加盟国の意向を尊重するとした上で、中国は「非市場的な貿易慣行と他国に対する経済的な威圧が判断要素になるのだろう」と指摘。台湾については「世界貿易機関(WTO)の責任ある加盟国であり、民主主義の価値観を信奉していることも判断されるだろう」と語った。

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日米豪、インド引き込み対中包囲網 問われる米の求心力

日米豪、インド引き込み対中包囲網 問われる米の求心力
4カ国首脳、初の対面会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN24DLC0U1A920C2000000/

『日本と米国、オーストラリア、インドは24日、4カ国の首脳による初の対面会議をホワイトハウスで開いた。対中国の包囲網構築を急ぐバイデン政権は民主主義の価値を共有する大国で、米と同盟関係にはないインドの取り込みを重視する。経済安全保障を中心に協力拡大に踏み出した背景には、相対的な国力低下への米国の危機感がにじむ。

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「『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けてめざましい進展をみせている」。バイデン米大統領は24日、菅義偉首相らを前に成果を力説した。共同声明には首脳会議の定例化を盛り込み、サイバー・宇宙分野での協力枠組みの創設を打ち出した。菅首相は会議後、記者団に「日米豪印の取り組みが完全に定着した」と語った。

日米豪印の枠組みは「Quad(クアッド)」と呼ばれる。英豪と作った「AUKUS(オーカス)」とならび、重層的な多国間協力を通じて中国に対抗するバイデン政権の戦略に沿う。日豪はいずれも米国の同盟国で、安保協力を前面に据えるオーカスは米英豪の事実上の軍事同盟といえる。

一方、インドは歴史的に「非同盟」主義をとる。今回の共同声明に「中国」の文字がなく、安保の要素を薄めたのはインドへの配慮が色濃い。声明づくりに関わった交渉筋によると、インドは半導体や高速通信規格「5G」を軸にした経済安保での協力拡大を求めた。

中国との国境係争地で対立を抱えるインドは、中国に依存する経済構造の転換を模索している。国別の貿易額は中国が最多で半導体や太陽光パネルなどの調達を中国からの輸入に頼るためだ。

米国は半導体大手クアルコムや太陽光発電大手ファースト・ソーラーなど米企業5社との会談もお膳立てした。インドのモディ首相はクアルコムに対し、同国政府が補助金制度を使って半導体関連の供給網を国内に整える方針を示し、秋波を送った。

クアッドはバイデン政権にとって「自由で開かれたインド太平洋」戦略の中核だ。法の支配や航行の自由といった価値を共有できる国々で連帯する概念で、現状変更を試みる中国を念頭に置く。安倍晋三前首相が2016年8月のアフリカ開発会議(TICAD)で提唱した構想が下敷きとなっている。

日本政府は9月初旬に菅首相の退陣が決まった時点でクアッド会議の早期開催は難しいとの判断に傾いていたが、対面開催にこだわる米側の要請に応じた。

バイデン政権には開催を急ぐ事情がある。アフガニスタンからの米軍撤収に伴う混乱で民主主義陣営のリーダーとしての資質に疑問符がつき、米議会でも厳しい批判にさらされた。オーカスの創設でも豪州との潜水艦建造契約をほぼ一方的に破棄されたフランスの批判を招いたばかりだ。

24日のクアッド首脳会議では、環太平洋経済連携協定(TPP)も議題にのぼった。国内の雇用を重視してTPPへの再加盟に動けないバイデン政権を揺さぶるかのように、中国は正式に加盟を申請した。

中国の申請に対してはマレーシアやシンガポールが歓迎の意向を表明した。中国包囲網の実効性を高めるには東南アジア地域を巻き込んでいくことも重要だが、中国への経済依存度が高い国や地域も多く立場は様々だ。南シナ海への関与も含めて、どこまで中国の周辺国を引き込むことができるのか。米国の求心力が問われる。(ワシントン=永沢毅、竹内宏介、ニューデリー=馬場燃)』

オーストラリア軍艦艇も防護対象進む日米一体、安保法6年

オーストラリア軍艦艇も防護対象
進む日米一体、安保法6年
https://nordot.app/812252659163217920?c=39546741839462401

『集団的自衛権行使を容認する安全保障関連法は成立から19日で6年を迎えた。今年6月には、平時から自衛隊が他国軍の艦艇や航空機を守る「武器等防護」の対象にオーストラリア軍が加わり、活動範囲が拡大。日米の運用一体化も着実に進む。米中対立の激化や台湾海峡情勢の緊迫化で、日本が偶発的な衝突に巻き込まれるリスクへの懸念もつきまとう。
 岸信夫防衛相は17日の記者会見で「安保法成立で日米同盟はかつてないほど強固になり、抑止力、対処力も向上した」と意義を強調。

 米軍への武器等防護は昨年25件と過去最多。弾道ミサイルの警戒監視や日米共同訓練の任務に当たる部隊が対象だった。』

試される国際秩序、中国TPP申請 貿易・安保切り離せず

試される国際秩序、中国TPP申請 貿易・安保切り離せず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA174WC0X10C21A9000000/

 ※「プライオリティ」ということを、常に考えた方がいい…。

 ※「安全保障」と「経済価値」が衝突するときは、直ちに安全保障>経済活動…だと、オレは価値判断している…。

 ※ たとえ、一部の国民が失われても、生き残った残存勢力の国民が、必ずや立ち上がり「復興」してくれると信じているからだ…。

 ※ そういう「強靭な残存国民」を、どう育成していくのかということを、考えた方がいい…。

 ※「生存競争」「自然淘汰」というのは、何も「種の保存」に限ったことじゃ無い…。
 ※「国家・国民」にも、当てはまる話しだ…。

 ※ 泣き言ばっかり垂れて、他人がしてくれることを要求ばかりしているような種類の「国民」だけが残存しているならば、「国(クニ)」としては、滅亡する他は無い…。

 ※「一国の興亡」は、そういう「国民としての性質・能力」にかかっている…。

『自由主義陣営が主導する国際秩序が中国に試されている。中国は16日、環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請した。巨大な国内市場を武器に自国に都合のよいルールづくりを目指す中国を受け入れれば秩序は保てない。米中の対立が激しさを増す中、TPP加盟国は安全保障の観点も交えた判断を迫られる。

中国の加盟申請に各国は身構える。「高い基準を満たす用意ができているか見極める必要がある」(梶山弘志経済産業相)。17日、日本の閣僚からは慎重な発言が相次いだ。国有企業への補助など、中国の経済ルールでは加盟交渉入りは難しいとみる関係者が多い。

オーストラリアも難色を示す。同国が新型コロナウイルスの発生源に関して独立調査を求めたことに反発した中国は、豪産大麦やワインに高関税を課し、一部の食肉や石炭の輸入を制限した。

オーストラリアのテハン貿易・観光・投資相は声明を出し「(豪中の間では)閣僚間で取り組むべき重要な問題がある」と指摘。中国が高関税などの問題を解決しない限りは、中国の交渉入りを支持しない姿勢を示唆した。巨大市場の力をちらつかせて強権を振りかざす中国のやり方にTPP加盟国は懸念を強める。

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中国が受け入れられるとの見方は多くないが、それでも申請したのは、米国が新たな自由貿易協定の締結に後ろ向きな中、その隙をつく狙いもあった。習近平(シー・ジンピン)国家主席は17日に講演し、米国などを念頭に「ルールという旗印を使って国際秩序を壊し、対抗と分裂を作り出す行動に反対しなければならない」と語った。

そもそもTPPは日米が主導し、インド太平洋で中国に対抗する経済圏をつくる構想だった。ただ17年に米トランプ政権が離脱を表明。日本政府は中国への対抗には米国の復帰が最善とみるが米国では反対論が根強い。

米国務省の報道官は16日、「中国の非市場的な貿易慣行と他国に対する経済的な威圧が(加盟を認めるかどうかの)加盟国の判断要素となるだろう」と述べた。

TPPには対中国で安全保障上の焦点となっている台湾も加盟への関心を示す。米国、英国、オーストラリアは15日、対中国を念頭に新たな安保協力の枠組みを創設した。欧州連合(EU)は16日に「インド太平洋協力戦略」を公表し、台湾との関係強化を打ち出した。その直後のTPP加盟申請は、通商だけの意味合いにとどまらない。

現在加盟する11カ国の実質国内総生産(GDP)は世界の1割超で、中国が加わると3割になる。安全保障上の中国の脅威が高まる中、加盟国は単純に経済の観点で判断できない状況になっている。(江渕智弘、北京=川手伊織、ワシントン=鳳山太成)

この記事の英文をNikkei Asiaで読む 』

中国が放ったくせ球 TPP加盟申請、日米分断の思惑も

中国が放ったくせ球 TPP加盟申請、日米分断の思惑も
Angle 高橋哲史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1765G0X10C21A9000000/?n_cid=NMAIL006_20210917_Y

『中国が環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請した。実現のメドは立っていないのにこのタイミングで突然、一歩踏み出したのはなぜか。

「(中国がTPPに加盟申請すれば)日本にとっては試練になるだろう。断れば中国と敵対することになるからだ。かといって、簡単に受け入れるわけにもいかない。米国が絶対に同意しないからだ」

2020年11月、北京大学国際関係学院の賈慶国・前院長にインタビューしたときの発言だ。賈氏は国政の助言機関である全国政治協商会議の常務委員も務め、中国の外交政策に深く関わる。

インタビューの3日後、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席がTPPへの参加を「積極的に考える」と表明した。賈氏はそれを事前に知ったうえで、「TPP参加」の思惑を語ったとみられる。

中国がTPPへの加盟を真剣に考え、準備を進めてきたのは事実だ。特に2017年に発足したトランプ米政権がTPPから離脱し、中国に貿易戦争を仕掛けてからその動きを加速させた。米国に対抗するため、アジア太平洋地域の貿易ルールづくりで主導権を握りたい。中国の真意はそこにあった。

中国の李克強(リー・クォーチャン)首相が初めてTPP参加に意欲を示したのは、20年5月だ。新型コロナウイルスの猛威が世界を襲い、4月に予定していた習氏の国賓訪日が延期になった直後だった。

米国をけん制するために習氏の訪日を何としても実現したかった中国は、それまで「TPP参加」を口にしてこなかった。日中首脳会談で話題にすれば日本が米国との板挟みになり、習氏の訪日に難色を示しかねないと判断していたからだ。

習氏訪日のメドが立たなくなり、日本に配慮する必要はなくなった。20年11月に習氏が検討を表明してからは、いつでも正式に参加申請できる状態だった。

中国自身、TPPの高いハードルをクリアし、すぐに加盟できるとは思っていない。それでも今のタイミングで申請したのは、米国が主導するかたちで中国包囲網の構築が進んでいる状況と無縁ではないだろう。

米国、英国、オーストラリアは15日、対中国を念頭に新たな安全保障協力の枠組みを創設した。米英は中国から圧力を受ける豪州に原子力潜水艦の技術を提供する。欧州連合(EU)は16日、「インド太平洋協力戦略」を公表し、台湾との関係強を打ち出した。

日本が主導する現在のTPPには11カ国が参加し、英国も加盟を申請している。経済面に限れば、巨大市場の中国を取り込むメリットは大きい。中国の参加に前向きな加盟国が現れるかもしれない。中国はTPP陣営の足並みを乱すつもりだろう。

日本の立ち位置は難しい。中国を門前払いすれば、習指導部が対日批判を強めるのは必至だ。かといって中国に甘い顔をみせれば、米国が反発する。中国のTPP加盟申請には日米分断の思惑も透ける。その真意を冷静に見極める必要がある。

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吉野直也政治部長と高橋哲史経済部長が自民党総裁選、衆院選とその後の経済・外交の行方を展望するライブ配信イベントを27日午後6時から開きます。お申し込みはこちらです。
https://www.nikkei.com/live/event/EVT210820001

経済・社会保障グループ長(経済部長) 高橋哲史
大蔵省(現・財務省)を振り出しに霞が関の経済官庁や首相官邸、自民党、日銀などを取材。中国に返還される前の香港での2年間を含め、計10年以上に及ぶ中華圏での駐在経験をもつ。2017年4月からは中国総局長として北京を拠点に中国の変化を報じ、21年4月に帰国した。』

〔将来作戦と当面作戦〕

アメリカ軍の作戦は「ふたつの時間軸」がある
 「将来作戦」と「当面作戦」が連続性と相関関係を保持しつつ全体計画を立案

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)9月14日(火曜日)
通巻第7050号  
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小山修一『自衛隊はアフリカのジブチで何をしているのか』(育鵬社)より

『アメリカ兵との交流で分かったことは、兵站と情報重視という、日本の自衛隊がもっとも不得手な分野で歴然とした差違であったという。

大東亜戦争でも、日本の暗号は解読されて、作戦は筒抜けだった。日米軍人の思考の違いに関しては、「日本人は一般的に戦略や危機管理の分野に弱いと云われるが、このような違いは日本とアメリカの思考の違いからきているのかも知れない。アメリカのものの考えたか、とくに作戦を考える際には「多層的な空間の概念」と「連続性のある時間の概念」に顕れているという。

わけても「時間の概念」について、アメリカ軍の作戦は「ふたつの時間軸が存在している」と著者は指摘する。

 「将来作戦」と「当面作戦」が時間的要素の作戦概念であい、連続性と相関関係を保持しつつ全体計画を立案し、実行する。

それゆえ著者個人は「自衛隊は10年から20年遅れでアメリカ軍の行ってきたことを細々と追随しているように感じる」という(188p)

ジブチ現場の自衛隊の活動内容、その仔細な内容が理解できた。』

日米豪印の首脳会談、24日開催

日米豪印の首脳会談、24日開催 米ホワイトハウス
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13D4N0T10C21A9000000/

※ これに、菅さん、出るんだぜ…。

※ まあ、呼びつけられているんだろうが…。

※ 総裁選の日程が、17日告示、29日投票という中でだ…。しかも、退任は決まっているのにだ…。

※ 菅さんの「真骨頂」は、「会食・会合」を通じての、人脈形成・情報収集能力と言われている…。

※ こっちの準備期間中は、その手足を縛られたも同然だ…。多数派工作どころの話しじゃないだろう…。

※ まあ、日米関係、日本国の置かれた地位、日本国総理大臣の置かれた地位なんてものは、そういうものだ…。

『【ワシントン=永沢毅】米ホワイトハウスは13日、日本と米国、オーストラリア、インドの4カ国による「Quad(クアッド)」首脳による初の対面式の会談を24日にホワイトハウスで開くと発表した。声明で「新たな多国間枠組みも含め、21世紀の試練に立ち向かうためインド太平洋地域への関与を優先していることを示す」と強調した。

強権路線に傾斜する中国への対抗を意識し、「自由で開かれたインド太平洋戦略」を一段と進める。米国は連携の深化をはかる分野として、新型コロナウイルス対策、気候変動、先端技術・サイバー空間をあげた。

日本からは退陣を表明している菅義偉首相が出席する。退陣が決まっている首脳の国際会議への出席は異例だ。4カ国は3月に初の首脳会談をオンライン形式で開催した。』

対越関係強化を強調 日中閣僚、相次ぎハノイ訪問

対越関係強化を強調 日中閣僚、相次ぎハノイ訪問
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091200232&g=int

『【ハノイ時事】日本の岸信夫防衛相、中国の王毅国務委員兼外相が10日から12日にかけて、相次いでハノイを訪問し、ベトナムとの関係強化を互いにアピールした。「地政学的に東南アジアと東アジアが重なり合い、地域で重要な役割を果たす」(岸氏)と期待されるベトナムをめぐり、日中が積極的に外交戦略を展開した。

日ベトナム、防衛装備協定に署名 東・南シナ海の航行の自由確認

 岸氏は11日、日越防衛相会談を開催。日本からの武器輸出を可能とする日越防衛装備品・技術移転協定の署名にこぎ着け、「両国の防衛協力が『新たな段階』に入った」と表明した。12日には、グエン・スアン・フック国家主席、ファム・ミン・チン首相を表敬訪問した。
 王氏は10日、ファム・ビン・ミン副首相と2国間の定期会合を開催。新型コロナウイルスの流行封じ込めに苦戦するベトナムに、ワクチンを追加供与する考えを伝えた。11日には、グエン・フー・チョン共産党書記長らを表敬し、関係強化を強調した。』

中国政策で岸田氏を警戒する米国

中国政策で岸田氏を警戒する米国、希望は河野太郎首相
菅政権崩壊を“予測”していたワシントン、安倍再登板にも期待
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66808

『日米共同声明という「羅針盤」は残る
 米国の対日専門家たちは、菅義偉首相(自民党総裁)の退陣表明について総じてこう見ている。

「菅氏は、新型コロナウイルス禍が好転せず、局面打開を狙った東京五輪の強行開催は国民の反発を招いた」

「局面打開を懸けて探った衆院解散、人事刷新という延命策も成就せず、万策尽きたためだ」

「ジョー・バイデン政権発足後、最初に対面会談の外国首脳として菅氏をホワイトハウスに招いたのも菅氏個人というよりも最重要同盟国・日本の首相だったからだ」

「その結果、米国の最重要課題になっている対中戦略、特に台湾海峡に対する現状認識の共有を共同声明に明記するなど日本を巻き込んだ」

「菅政権下で強固な日米関係はより制度化された(Institutionalized)わけだ」

「つまり、菅政権下で安倍晋三前政権の対米路線を引き継ぐ日本政府の外交安保当局のスタンスが推進された。菅・バイデン両首脳は共同声明という『羅針盤』を残したからだ」

 ホワイトハウス報道官は、こう述べている。

「バイデン大統領は、新型コロナウイルスや気候変動、北朝鮮、中国、台湾海峡の平和と安定の維持など日米の共通の課題に対する菅首相の指導力に感謝している。日米同盟は強固であり、今後も添い合い続ける」

 米国にとって、菅氏は安倍政権の忠実な継承者としてありがたい存在だった。米有力シンクタンクの日本専門家の一人はこう米国の本音を吐露する。

「菅氏は、Backroom Dealer(縁の下の力もち)であり、とてもではないがMass Leader(大衆を引き付けるリーダー)ではないと見られていた」

「米政府内外の日本専門家たちは、菅氏はあくまでも安倍氏の空席を短期的に埋める『中継ぎ投手』として見ていた。いずれ「本格派投手」に交代することを予測していた」

「その時期が若干早かったか、予測通りだったか。いずれにしても想定外のことではなかった」』

『米情報調査機関:対米戦略公約は弱体化
 その「本格派投手」とは誰なのか。次期自民党総裁、内閣総理大臣は誰なのか。

 全世界の政治、外交、経済などの動きを事前に予測する民間の情報調査機関、「レイン・ネットワーク」(RANE Network)の傘下プロジェクト、「ストラットフォー」*1(Stratfor)は9月3日時点で今後の政局を以下のように予測・分析をしている。

*1=ストラットフォーは、テキサス州プラトノに本社を置く米情報調査機関。全世界に情報網を持っており、各国政府機関、大企業、シンクタンクを顧客にしている。その情報、予測、分析は高く評価されている。

一、菅氏の後任を狙う政治家は数人いるが、そのほかに安倍晋三前首相の再出馬のミステリーがくすぶっている。同氏が総裁選に立候補すれば選ばれることは間違いない。

二、立候補が確実視されている河野太郎改革担当相は、党内でも強力な派閥(麻生太郎副総理兼財務相を領袖とする麻生派、国会議員53人)に属している。安倍内閣の外相として安倍氏の政策に深く関与してきた。有権者にも支持者が多い。

三、ハト派の元外相、岸田文雄・前自民党政調会長(宏池会・岸田派、国会議員46人)はいち早く立候補を表明している。だが世論調査では有権者の支持は芳しくない。

 岸田氏は日本は対米、対中関係でバランスをとるべきだと考えている。2020年の安倍氏退陣の際、安倍氏は岸田氏を推したと信じられている。

四、超タカ派で対中強硬派・無派閥の高市早苗・前総務相も立候補を目指しているが、立候補に必要な国会議員数20人を得るのは難しい状況にある。

五、元防衛相の石破茂氏は世論調査では高い支持率を得ている。貧富の格差是正を唱えているからだ。だが今回もまだ立候補するかどうか態度を留保している。

六、安倍氏の立候補については今のところ噂の域を出ていない。しかし党内での広範囲な支持があることを考えると、出れば容易に選出されるだろう。

七、菅氏の後継者(総選挙で自民党は議席を失うため)が総理・総裁になった場合は、政権運営は極めて難しく、公明党に対する依存度は増大する。

八、前述の候補者が総理・総裁になっても長期的に政権を維持することは困難で、かつてのような「次から次と首相が変わる回転ドア」のような時代」(the era of revolving-door prime ministers)の再来になりそうだ。

九、その結果、長引く経済のスタグフレーション、激化する中国との競争関係に直面している日本の内政・外交政策は不安定化する可能性がある。

 これを防ぐには党内三大派閥が菅政権をサポートしてきたように後継者を一致協力して支える以外にない。日本が一貫性のある内政、外交政策を堅持するにはこれしかない。

十、誰が菅氏の後継者になろうとも11月29日に衆院議員の任期が切れ、同日か、それ以前に総選挙が実施される。自民党(現在276議席)が衆院議席の絶対過半数を割ることになれば、(今まで以上に)公明党(現在29議席)との連立を組む以外にない。

十一、公明党は反核、反武装対立を主張してきた。公明党への依存度が強まれば、自民党はこれまで菅政権が堅持し推進してきた米台の戦略的協力関係の是認や中国の南シナ海、東シナ海への海洋進出、台湾に対する脅威に対抗するための軍事力強化といったスタンスを弱めざるを得なくなるかもしれない。

(https://worldview.stratfor.com/)』

『自民党内に世代交代の波
 菅氏が政権運営に行き詰まった要因について外交問題評議会の、シーラ・スミス上級研究員は、ブログでこう指摘している。

「一向に好転しない新型コロナウイルスによるパンデミック禍に打つ手なしの菅政権に対するフラストレーションは極限に達していた。病棟が不足したから自宅療養を奨励するに至って国民世論の堪忍袋の緒は切れてしまった」

「自民・公明連立政権には、次から次とスキャンダルが襲い掛かった」

「選挙違反で有罪判決を受けた元法相の補欠選挙では野党候補に負け、パンデミック禍の最中には公明党議員が禁じられていた会食に出席、最後のとどめは菅氏が地元・横浜市長選に推薦した候補の惨敗だった」

 さらに同氏は自民党内にくすぶっている世代交代論が菅氏の延命工作を封じてしまったとみている。

「世間一般の通念からすると、これら挑戦者たちはまだ身をかがめて総裁選の行方を見守っている」

「ワクチン接種普及を担当する河野太郎・行革担当相(58)は職務に専念しているように見えるが、いつ総裁選に立候補するか世間の目は彼に注がれている。同氏の新著『日本を前に進める』は各書店の店頭に山積みされている」

「若いが人気抜群の自民党のスター、小泉進次郎・環境相(40)は、次期内閣では重要閣僚として入閣するとのうわさが流れている」

「安倍氏や麻生氏と近い甘利昭・元経産相(72)は(二階俊博氏=82=の後任の)幹事長に色気を見せているらしいし、茂木敏充外相(65)も次は党幹部のポストを狙っている」

「この秋の日本の政治は予想以上に流動化し、面白くなってきた」

(https://www.cfr.org/blog/politics-heat-tokyo)』

『優柔不断な親中派の岸田氏に警戒心
 米国では共通しているのは、今のところフロントランナーの岸田氏に対するネガティブな評価だ。

 同氏は、2012年12月から17年8月まで4年8カ月、安倍第2次、第3次、第3次1次改造、第2次改造時の外相を務め、米政界や国務省関係者にも友人、知人が数多くいるはずなのに、米国の外交・安保関係者からは敬遠されているのだ。

 なぜか。米上院外交委員会関係者の一人はこう指摘する。

「所属する派閥、宏池会は元々、親中派が多く、岸田氏が特に親中派の古賀誠元会長の側近だったことが災いしているのではないか」

 ブルームバーグ通信社のイサベル・レイノルズ記者は岸田氏の対中認識を質した。岸田氏はこう答えている。

「時代は大きく変化している。中国も変わった。中国は今や国際社会で大きな存在になっている。私は中国の権威主義的な態度に懸念している」

「台湾は、米中関係行き詰まりのフロントラインになっている。香港(中国による民主化運動弾圧)や新疆ウイグル(少数民族抑圧)の状況を見ると、台湾海峡は次の大きな問題になるだろう」

「台湾有事は日本にとっても重大な影響を与える。日本はそうした脅威に備えるために防衛費を引き続き増やしている」

「(台湾有事の際に日本はどうするか、との質問には)法律に照らして行動するだけだ」

 レイノルズ記者は岸田氏の答えにこうコメントをつけている。

「麻生副総理は『台湾危機に際して日米はともに台湾を防衛せねばならない』と言った。また岸信夫防衛相の『台湾防衛は日本の防衛に直接リンクしている』と述べていた」

(https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-09-03/top-contender-to-lead-japan-warns-taiwan-is-next-big-problem)』

『岸田氏の答えは、明らかに4月、菅首相とバイデン大統領とが署名した共同声明に明記された「台湾海峡の平和と安全の重要性」に対する認識から後退している印象を受ける。

参考:日米声明「台湾海峡」明記 初の会談、中国の威圧に反対: 日本経済新聞 (https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE170BH0X10C21A4000000/)

 岸田氏、河野氏、石破氏の中で米国は誰に首相になってもらいたいのか。

 日本政治に精通する元外交官の一人は「内政干渉はしたくないが」と言いつつ、こう言い切っている。

「岸田氏は長いこと外相だったからワシントンでは名前も顔も売れている。その一方で中国問題など主要な政策では岸田氏はソフトで、煮え切らないというか、決断力に欠けるという評価があった。ある種の警戒心がある」

「誰がどう言ったというわけではないが、私の感覚では、米国では岸田氏よりも河野氏の方が好かれている。ベストな首相候補だ」

「その理由は同氏のバックグラウンド(ジョージタウン大学卒、防衛相、外相歴任)。抜群の英語力。明快な発言。若いし、ルックスもいい」

「米議会やシンクタンクのタカ派は(防衛問題に強い)石破氏が好きなようだが、総裁選の立候補に必要な推薦人を集められるかどうかだ」

 河野氏については、官僚に対するパワハラ疑惑やら閣議決定をタテに官僚の作成した政策素案の撤回を求めるなど物議をかもしているようだ。

 また総裁候補選びでは、選挙基盤の弱い若手議員が「選挙の顔」を求めて、派閥幹部の意向に応じない構えを見せている。情勢は流動化、複雑化している。

 本稿は、あくまでも米国の対日問題専門家たちの「総理・総裁候補評定」を書き留めたもの。

 そこには、誰が首相になっても不安定化する政権が、今後の日米関係に暗い影を落としかねないという米国の危惧の念が感じ取られることは間違いない。』

「菅氏は信頼できる同志」 ハガティ前駐日米大使

「菅氏は信頼できる同志」 ハガティ前駐日米大使
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021090400166&g=int

『【ワシントン時事】菅義偉首相の官房長官時代を知る前駐日米大使のハガティ上院議員は3日、菅氏の退陣表明を受けて声明を出し「信頼できる同志であり、パートナーであり、『課題解決者』だった。共に仕事をする中で、どんな困難も過大ではなかった」と振り返った。

米政権「強固な同盟変わらず」 日本の不安定化懸念の報道も―菅首相退陣

 ハガティ氏は在任中、沖縄県の在日米軍基地問題などをめぐって菅氏と頻繁に面会し、信頼関係を構築してきた。声明では、インド太平洋地域で中国や北朝鮮、ロシアの脅威が増していると指摘した上で「(菅氏は)かつてないほど強化された日米の戦略的関係に今後も多大な貢献を続けると確信している」と期待を示した。』

米政権「強固な同盟変わらず」 日本の不安定化懸念の報道も

米政権「強固な同盟変わらず」 日本の不安定化懸念の報道も―菅首相退陣
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021090300724&g=int

『【ワシントン時事】米ホワイトハウスの報道担当者は3日、退陣を表明した菅義偉首相について「バイデン大統領は新型コロナウイルスや気候変動、北朝鮮、中国、台湾海峡の平和と安定の維持など、共通の課題に対する指導力に感謝している」と語った。その上で「日米同盟は強固であり、今後もそうあり続ける」と強調した。

菅首相退陣で株価急伸 日経平均500円超高

 米メディアは菅氏の表明を相次いで速報した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)は、菅氏が政権発足からわずか1年で退陣することに触れ、「米国にとって最も重要な同盟国の一つで再び政権が不安定化する」と懸念を示した。
 ワシントン・ポスト紙(電子版)は、新型コロナ対策の失敗が内閣支持率の急落につながったと分析。ニューヨーク・タイムズ紙(同)は安倍政権で長く官房長官を務めた菅氏を「陰の権力者」と表現し、「公の場では常に気まずそうだった」と評した。』

「U.S. Marine F-35Bs to Operate off Largest Japanese Warship Later This Year」

Sam LaGrone 記者による2021-9-1記事「U.S. Marine F-35Bs to Operate off Largest Japanese Warship Later This Year」

『海兵隊司令官のデイヴィッド・バーガー大将は水曜日、海兵隊のF-35Bが今年11月に海自の『いずも』上から作戦すると語った。

 またその直後には海兵隊のF-35Bが英海軍の空母『QE』(R08)上にもお邪魔する予定だと。

 『いずも』と『かが』は艦首の最上甲板が不等片四角形であったのを長方形に改装する。工事は『いずも』で先行している。
 2023年度以降、自衛隊にF-35Bが42機納入され、艦上機となる。

 ※尖閣を守るためだけなら空母は要らない。「クワッド」を構成して四国連合艦隊で台湾、比島、ボルネオ島を防衛したいというのが、米軍上層の希望だろう。

米国最上層からの要望は財務省をオーバーライドするがゆえに自衛隊にとっても都合がいい。先島群島上に点々とF-35B用の臨時予備基地を平時から準備しておこうとしても、反日諸政党の妨害活動に遭って、話が進むわけがない。空母の方が千倍も話は早いのである。』

 ※ 韓国の「軽空母」も、この延長線上にあるんだろう…。

アメリカの「アフガン敗戦」から日本が学ぶべき教訓

アメリカの「アフガン敗戦」から日本が学ぶべき教訓
スカボロー礁事件でフィリピン防衛のコミットメントを反故に
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66748

『(北村 淳:軍事社会学者)

 アメリカ政府が自ら主導して育成しようとしていたアフガニスタン政府ならびにアフガニスタン軍を捨て去って撤収逃亡したという状況を捉えて、中国が、台湾やフィリピンそれに日本などに対して、「アメリカの口車に乗っているととんでもないことになるぞ」と脅しをかけ始めた。

 もっとも日本においては、日本をはじめとする同盟国や台湾のような実質的同盟国に、アフガニスタンでの米軍撤退を当てはめるべきではないといった類いの論調が散見される。しかしそれはとんでもない誤りである。

 本コラムでもたびたび取り上げているように、バイデン大統領が副大統領であり、かつ現バイデン政権のアジア太平洋安全保障政策の司令塔を務めるキャンベル国家安全保障会議総合調整官兼大統領副補佐官(国家安全保障担当)が国務次官補(東アジア太平洋担当)であったオバマ政権時代に、アメリカ政府は同盟国フィリピンの苦境をあっさりと見捨ててしまった──2012年のスカボロー礁事件である。

 すなわち、アメリカ政府が米比相互防衛条約に基づき防衛のコミットメントをフィリピン政府に確約していたにもかかわらず、スカボロー礁周辺海域を中国に占拠されてしまうと、オバマ政権は実質的に無視してしまったのだ。それ以降、現在に至るまでスカボロー礁は中国の実効支配下にある(本コラム2021年2月11日、2021年3月11日など参照)。』

『「ちっぽけな島」を守る戦争に突入した英国

 スカボロー礁はちっぽけな環礁であるため、台湾などとはレベルが違う話との考え方もある。だが、日夜中国と対峙している米海軍関係者たちはそのような平和ボケ的思考を最も恐れている。

 なぜならば、スカボロー礁をはじめ南シナ海で中国が軍事拠点化を進めている多くの環礁一つひとつはちっぽけな土地であっても、それらを軍事拠点とした場合の周辺海域空域への影響力は極めて大きいものとなるからだ。

 そして何よりも、いくら面積は小さく狭小な島嶼環礁といえども、フィリピンなり、ベトナムなり、日本なり、主権国家にとっては領土には変わりはなく、台湾全土やアフガニスタン全土の主権を失うのと、「主権喪失」という国家の危機という重大事実という点においては何ら差異がないのである。

 アメリカ政府による「ちっぽけな島を巡っての戦争には賛同しかねる」との失言に対してイギリスのサッチャー首相が激怒し、「頼りにならないアメリカ」の直接的軍事協力に頼ることなくフォークランド戦争に突入したのも、このような理由によっているのだ。』
『いずれにせよ、スカボロー礁事件で同盟国フィリピンを見捨てたバイデン大統領が、今回は、以前より撤収は決まっていたとはいえ、アフガニスタン内部の軍事情勢分析を蔑(ないがし)ろにしたうえに誤った撤収作戦を発令したために、アメリカ軍史上最悪の醜態ともみなせる逃亡劇を展開するに至ったのである。

アフガン戦争最後の米軍戦死者たちを悼む戦闘靴のディスプレイ(写真:米海兵隊ハワイ基地)
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日本の手前勝手な思い込み

 米軍の最高指揮官としてのバイデン大統領は、「自国を防衛するために戦う意思のないアフガニスタン政府やアフガニスタン軍を守るためにアメリカ人の血を流す必要はない」と語って、無様なアフガニスタンからの逃亡劇を自己弁護している。

 この言葉は、日頃から日本の平和ボケ的状況を危惧する、日本周辺での作戦に関与している多くの米軍関係者たちの言葉と寸分違わない。彼らは常日頃、「たとえ同盟国といえども、自ら自国を防衛するための意思、すなわち“will to fight”を持たない連中のためにアメリカの若者の血を流すことをアメリカ国民は容認しない」と口にしている。』

『日本政府や多くの政治家は、微々たる国防費総額をもってして日本政府も国防に努力を傾注しているかのごとき妄言を吐いている。しかし、厳しさを増しつつある日本を取り巻く軍事環境から判断すると、5年間で少なくとも2倍以上に増額しなければ「国防費増額」とはとても言えない状況である。

 そして国防費を急増できない場合には、かつて武士階級が自らの階級利益を捨て去って国軍を構築したように、国防当局自身が防衛組織の抜本的改革に踏み切って、日本防衛にさして役立たない部署を飼い殺しにしている状況から脱却する、といった、名実ともに我が身を削っての国防努力が必要となる。

 しかしながら、こうした自助努力の意思がない日本政府や国会は、ただただアメリカの軍事力にすがり付き、ことあるごとに「日米同盟の強化」というスローガンを繰り返すのみである。おまけに日本にとって日米同盟が絶対的に不可欠であると信じ込むだけでなく、アメリカ側にとっても日米同盟がアメリカの死命を制する重要同盟関係であるかのように手前勝手に思い込んでしまっている。

 このような状況から即刻脱却しなければ、中国共産党政府が恫喝(あるいは忠告!?)し始めたように、尖閣諸島が中国に奪取される状況をバイデン大統領が完全に放置し、「たとえ同盟国といえども、わずかGDPの1%程度しか国防費に割り当てず、中国との対決の主役となる海洋戦力(海自戦力、各種航空戦力、ミサイル部隊などの陸自戦力など)の飛躍的強化も企てずに、アメリカに頼ろうとするばかりの日本のために、多くのアメリカの若者の血を流し、莫大な国費を投入する必要は毛頭ない」と演説することになりかねない。 』

茂木外相 アフガンの大使館機能ドーハに移す方針

茂木外相 アフガンの大使館機能ドーハに移す方針 米軍撤退で
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210831/k10013234561000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

『茂木外務大臣は閣議のあとの記者会見で、アメリカ軍のアフガニスタンからの撤退が完了したことなどを受けて、一時閉鎖した日本大使館の機能を、タリバンとのパイプを持つ、カタールのドーハに移す方針を明らかにしました。

この中で茂木外務大臣は、アメリカ軍のアフガニスタンからの撤退が完了したことについて「軍を中心にした退避オペレーションというフェーズから、新たなフェーズに入っていくと考えている。出国を希望される方々の安全な退避のために、どういう手段がとり得るのか考えていきたい」と述べました。

そのうえで茂木大臣は、一時閉鎖したアフガニスタンの大使館について「仮の事務所をトルコのイスタンブールに置いているが、今後はおそらくタリバンが政治事務所を置いているカタールで、いろいろなコミュニケーションが行われることになる」と述べ、大使館機能をカタールのドーハに移す方針を明らかにしました。

また、茂木大臣は、記者団が、自衛隊機を派遣したタイミングが適切だったか質問したのに対し「状況が刻々と変化するなか、日本として取り得る手段を考え、派遣も決して遅かったとは思わない。空港近くで自爆テロが起こったことによって、退避を希望していた方々が、まだ退避できない状況にいることは残念だ」と述べました。』

アフガニスタンからの退避 派遣の自衛隊機の撤収決定

アフガニスタンからの退避 派遣の自衛隊機の撤収決定 岸防衛相
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210831/k10013234941000.html

『アフガニスタン情勢の悪化を受け、岸防衛大臣は、日本人などを国外に退避させるために派遣していた自衛隊機について、輸送の終結を命じ、撤収させることを決めました。』

日台「与党版2プラス2」に反対、中国「内政干渉だ」

日台「与党版2プラス2」に反対、中国「内政干渉だ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM279F10X20C21A8000000/

『【北京=羽田野主】自民党の外交、国防両部会長が27日、台湾の与党・民進党で外交、防衛分野を専門とする立法委員(国会議員)とオンラインで協議したことに反発した。中国外務省の趙立堅副報道局長は同日の記者会見で「台湾は中国の一部で、いかなる形式の公式往来も断固反対する」と強調した。

趙氏は「日本側に中国への内政干渉をやめて、台湾の独立勢力に誤った信号を送らないように要求する」と述べた。』

日台「与党版2プラス2」初開催

日台「与党版2プラス2」初開催 対中抑止を議論
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA273540X20C21A8000000/

『自民党と台湾の与党、民主進歩党(民進党)は27日、外交・防衛政策の責任者がテレビ会議で初めて協議した。東・南シナ海に進出する中国への抑止策を巡り意見交換した。日本側は外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の「与党版」と位置づけ、議員レベルの外交を深める。

開催は自民党が呼びかけ、佐藤正久外交部会長と大塚拓国防部会長が参加した。台湾民進党の立法委員(国会議員)で主に外交を担う羅致政氏や国防担当の蔡適応氏と議論した。
日台間は国交がないため、政府の閣僚が表立って活動するのが難しい。佐藤氏は「政府間の実務者交流は制限がある。与党の責任者が政策を積み重ねることが日台関係の強化につながる」と述べた。

佐藤氏らは半導体大手、台湾積体電路製造(TSMC)の生産拠点の日本誘致で後押しを求めた。羅氏らは日台共同の途上国への支援を提案した。4氏は両党の枠組みを保ち、新型コロナウイルスの感染収束を見極めて対面の会談を開く方針も確認した。

日本政府は今年に入り、台湾有事の可能性を踏まえた動きを強める。日米両政府は4月、首脳会談の共同声明としては52年ぶりに台湾に言及した。「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調」と記し「両岸問題の平和的解決を促す」と唱えた。

日本は6月以降、新型コロナのワクチン340万回分を台湾に供与した。自衛隊は7月、台湾防衛を念頭に米軍やオーストラリア軍などと共同訓練を実施した。』

〔台湾内部の複雑な事情…。〕

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)8月26日(木曜日)
通巻第7028号  
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 ★アンディ・チャンのアメリカ通信  ★アンディ・チャンのアメリカ通信 
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アフガンの次は台湾か
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 世界の歴史に残るアフガンの撤退に大失敗をやらかしたバイデンは、その後の記者会見でも続けて自己弁護と嘘の陳述を繰り返したが、今では彼の信用度は限りなくゼロである。アフガンの次は台湾じゃないかと誰もが言い出している。

 中国は米国は頼りにならぬ、米国は台湾を捨てる、台湾は自力防衛ができないと宣伝している。米国国務省はバイデンが大失敗を犯した後、米国が台湾を放棄することは絶対にないと言明した。台湾は自力で防衛できる。攻撃されたら中国に壊滅的な攻撃、例えば三峡ダムを破壊すると言う。これほどの国辱を犯したにも拘らず、バイデンとサヨク政治家はアフガンに取り残された外国人の安否と脱出について一言も言及していない。諸国は米国を信用できなくなったのである。

 アフガンの次は台湾だと言われている。バイデンの無責任な態度で台湾の安否が心配になる。多くの人が台湾の将来についてさまざまな予想を述べている。将来のことは誰もわからないが、私なりに台湾の将来について米中台の三方面から分析してみよう。

 米国:バイデンは「アフガンの為に我々の血を流すことはしない」と言ったから台湾の為に血を流すことも拒否するかもしれない。バイデンの戦略顧問、Jake Sullivanは嘗てヒラリーの選挙参謀をしていた2016年に中国が保有している1.14兆ドルの米国債と引き換えに台湾を放棄しようと提案してヒラリーが良い意見だと言ったことがあった。

ヒラリーが当選しなかったので台湾、東南アジアは救われたのかもしれない。でもアメリカの政治はそれほどクリントン、オバマやバイデンに左右されるはずがない。

 米国では反戦気分が民間にみなぎっているが、サリバンのようなサヨクの意見(陰謀)は別として米国が台湾を放棄することはまず絶対にない。

中国が台湾を併呑すれば米国は太平洋防衛線をグアムとハワイまで引き下げ、アジア諸国との同盟関係を失い、日本、韓国も中国の脅威に晒される。中東は中国の一帯一路が欧州まで伸びて中国覇権が完成する。

つまり台湾を放棄することはアメリカが世界のリーダーから転落し、パックスアメリカーナが崩壊することだ。台湾の地位はそれほど重要なのだ。

 ▼米議会とペンタゴンは台湾重視に傾斜しているが。。

 中国:台湾は中国の派遣進出にとって非常に重要だから中国はどうしても台湾を併呑したい。だがバイデンのアフガン失策で台湾が危なくなったのではなく、国会とペンタゴンはこれまで以上に台湾を重視するようになった。

中共が下手に台湾を攻撃したら大きな戦争になるかもしれず、小さな紛争を起こしても台湾と米国の手痛い反撃をうけるだろう。中国は台湾を併呑するためさまざまな戦略を考慮しているはずだが、ひとまず先に台湾海峡で小さな紛争を起こして米国の出方を見ると思われる。

 武力で台湾を攻略して台湾の経済基礎を破壊するようなことはせず、メディアの宣伝と台湾にいる親中派の籠絡などが主要戦略となるだろう。

武力で台湾を攻撃すれば大きな戦争となって米国、日本の他に英国、オーストラリアなども参戦する。中国が大戦争で勝てる見込みはない。

武力よりも宣伝の方が効果がある。アメリカは頼りにならない、台湾の為にアメリカ人の血を流すことはない、台湾は地力防衛ができないと宣伝して台湾人を恫喝する。その上で台湾内部の親中派を籠絡し買収する。

台湾を籠絡するだけでなく諸外国に働きかけて台湾を孤立させる。これならあまり金がかからないし米国も干渉できない。軍艦を使って海上封鎖や大量の漁船を台湾海峡の中間線まで接近させるなども戦略の一つだろう。台湾の漁船を拿捕してアメリカの反応を見るのも一つの方法だ。

 台湾:台湾は中国の領土ではない。台湾人の90%は反中国である。

中国の武力侵略が成功しても民衆の反抗が続くから兵隊が上陸し占領しても補給が続かないし米国も黙っているはずがない。

そこまでやれば日本や英国も援軍を送るだろう。武力で台湾に侵入しても台湾人の反抗はどこまでも続く。それよりメディア宣伝で台湾民衆の反中国意識と戦意を削ぐ方が安上がりだ。

台湾を武力で併呑するのは難しいが台湾には親中派がいる。外省人、国民党上層部、軍の上層部の他に中華統一促進党と呼ぶ台湾最大の黒社会グループがいる。中共が武力攻撃すれば内応するゲリラが内応する可能性が高い。

つまり台湾内部の親中派はアフガン国内のタリバンみたいなものだ。いつ内乱を起こすかわからない。

 国民党上層部には馬英九、朱立倫などの親中派がいる。彼らは今でも「92共識」と呼ぶ台湾と中国は同宗同族だと言って中共と媾和条約を結ぶことを主張している。媾和論とは「香港方式の台湾併呑」であるから台湾人は大反対だが、中国の宣伝と恫喝に内応して媾和論を唱える親中派が出てくるだろう。

 蔡英文総統は台湾は米軍に頼らず自衛するべきだと言ったが、台湾が「中華民国」の国名を維持し続ける限り中国の圧力が絶えない。

中国は台湾が独立すれば直ちに攻撃すると恫喝している。台湾独立を主張する民意が不十分である上に政党の民進党が反対する。これが現状である。

台湾が独立するには米国をはじめ世界各国が台湾を独立国と認めてからようやく現実となる。

▼台湾の軍隊は戦えるか?

台湾は徴兵制から募兵制になったので90%の兵隊が台湾人の兵士になった。彼らの訓練の程度や士気、戦闘能力と祖国防衛の決心がどれほどかは未知数である。

軍の最上層部は今でも外省人だし海軍には青幇の分子が多く、台湾の青幇は中国の青幇と繋がっている。民間にも竹聯幇、統一促進党などがいる。

 台湾の軍隊は戦えるかという疑問の他に、米国はどこまで台湾の軍隊を信用しているかという問題もある。

米国はこの数年の間に台湾に最新式武器を提供してきた。だが米国は台湾に提供した戦闘機を操縦して中共に寝返った事件や、最新情報を中共に売った上級将校がいたことも忘れていない

つまり米国は台湾に最新軍備を提供しても米軍兵士の血を流すことはしないと思う。第7艦隊が台湾を防衛するに違いはないが陸軍は派遣しないはずだ。

 以上が米中台の三方面から見た現状分析だが単なる私論として諸氏の参考にしたい。

               (アンディ・チャン氏は在米評論家)

【独自】尖閣情勢の緊迫化に対応

【独自】尖閣情勢の緊迫化に対応、海保が大型巡視船4隻新造へ…25年度までに81隻体制に
https://news.yahoo.co.jp/articles/6ad8d5ed6c610b3aa086f050adeb92609c9b1135

『 海上保安庁は大型巡視船の建造計画を増強し、来年度から新たに4隻の建造を始める方針を固めた。無人航空機による海上監視も開始する方針で、いずれも来年度予算の概算要求に関連費用を盛り込む。沖縄県の尖閣諸島など緊迫化する日本周辺海域の情勢を踏まえ、海保全体の体制強化を図る。

【写真】尖閣諸島警備へ長時間航行が可能な最大級巡視船…11月にも配備

 政府は2016年12月、尖閣情勢の緊迫化などを受けて海保の体制強化を決定し、現在は、69隻の大型巡視船(1000トン以上)を24年度までに77隻に増やす計画で進めている。今回、この計画に4隻を上積みし、25年度までに81隻とする。

 新造を予定するのは、総トン数3500トン級3隻と1000トン級1隻で、25年度までに完成させる。今年度の補正予算が編成されれば、前倒しして計上することも想定している。配備先は今後、正式決定する。

 また、三陸沖や能登半島沖などで昨年に飛行実験を行った無人航空機は、1機を導入し、運用する。地上から人工衛星を通じて操縦し、搭載カメラで海上を確認できる。外国漁船による違法操業が問題化する日本海の好漁場「大和(やまと)堆(たい)」などの監視や海難救助に投入される見通しだ。

 海保では、巡視船艇全382隻の4割近くが25~20年の耐用年数を超えており、砕氷能力を持つ大型巡視船「そうや」(1978年就役)など複数を造り替える。

 尖閣諸島では、中国海警船による接続水域の航行が常態化し、今年の航行日数は23日現在で217日となり、過去最多だった昨年を上回るペースとなっている。領海侵入も26件にのぼり、現場だけでなく、応援派遣などで海保全体の負担が増している。中国では今年2月、海警船の武器使用条件を定めた海警法も施行され、海保のさらなる体制強化が求められている。』

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