中国、奄美・沖縄の世界自然遺産にくぎ

中国、奄美・沖縄の世界自然遺産にくぎ 尖閣念頭
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021072801213&g=pol

『【北京時事】中国外務省の趙立堅副報道局長は28日の記者会見で、世界自然遺産への登録が決まった「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」に関し、「将来いかなる理由でも範囲を拡大しないという約束を日本が誠実に守ることを希望する」と述べた。

防衛白書に反対表明 「台湾に手出しするな」―中国

 中国はかつて、範囲が沖縄県・尖閣諸島に拡大される可能性があるという理由で登録に反対しており、改めて日本側にくぎを刺した格好。趙氏は「世界遺産委員会の決定は日本の約束にも言及しており、実際の行動で世界遺産の名誉と決定の権威を守ってほしい」と強調した。』

独占:外国企業は中国の没収のリスクを計画しなければならない

独占:外国企業は中国の没収のリスクを計画しなければならない:サントリーCEO
https://translate.google.com/translate?sl=auto&tl=ja&u=https%3A%2F%2Fwww.newsweek.com%2Fexclusive-foreign-businesses-china-must-plan-risk-confiscation-suntory-ceo-1614091

『(※ 翻訳は、Google翻訳文)

北京と外界との間の緊張がますます高まる中、過去20年間に将来の市場であると信じていたものに巨額の投資を行ってきた多国籍企業は、決定的な選択に直面しています。関係の悪化を見越して中国への彼らの露出?それとも、関係が安定することを期待して、彼らはコースを維持しますか?ニューズウィークとの率直なインタビューで、ビールとスピリッツのメーカーであるサントリーの新浪剛史CEOは、中国のビジネスを行うリスクが高まっていることを認めました。本土の会社の資産に何が起こり得るかという最悪のシナリオ。
習近平

中国の新華社が提供したこの写真では、中国の大統領兼党首の習近平が、2021年7月1日木曜日に中国の北京で開催された与党共産党の100周年を記念する式典でスピーチを行います。中国共産党は100周年を迎えます。経済の進歩と社会の安定を示し、リラックスする意図がないという政治的権力に対する鉄の握りを正当化することを目的としたスピーチと壮大な展示で、創立記念日。 AP経由のLiXueren / Xinhua

「中国で生産設備を拡張するかどうかを決める必要があります」と新波氏は言います。「没収の可能性があることを知って、中国にもっと投資すべきか?リスクを冒すかどうか?どの程度か?100億円[円、つまり9100万ドル]なら、おそらくそうではない。50億か?おそらくだから、没収をどの程度許容できるかを判断しなければならない。それがリスク分析だ。遅かれ早かれ決定しなければならないと思う」と語った。

グローバルビジネスを行うすべてのCEOがそのような計算を行いますが、中国の規模と急速な成長は、通常、これらの会話が会議室のドアの後ろにとどまっていることを意味します。新浪は、サントリーの中国チームと彼自身の結論に満足しているので、率直にそれを認めました。「私たちは間違いなくそこにいなければなりません」と彼はきっぱりと言います。

これは、日本の多国籍企業が何十年にもわたって行ってきた結論です。中国は日本の最大の貿易相手国であり、各国は経済的に深く絡み合っています。中国が外国直接投資(FDI)の最大の全体的な受取人として米国に取って代わった2020年に、中国への日本の投資は113億ドルでした。全体として、そこに1,416億ドルを投資しました。これは、米国よりも200億ドル近く多い金額です。

サントリーの結論は、中国市場向けの製品を製造する企業の意思決定を推進するよく知られた理由に一部起因しています。「中国の消費者に適した製品を製造する必要があります」と新波氏は言います。 「」

CEOによると、企業から消費者へのデジタルプラットフォームである「Bto C」の設定は、サントリーにとって非常に重要です。つまり、リアルタイムの消費者データを大量に抱えるアリババやテンセントなどの中国企業と協力することを意味します。彼は、「データは常に北京政府によって監視されている」ことを十分に理解してそうしています。

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日本政府とその企業は、米国と同様に、人工知能、電気通信、コンピューターなど、国防の要素を備えたすべての分野に最先端の技術を投資することについて、はるかに慎重になっています。サントリーのような消費者向け製品会社は、中国への投資を快適に感じることができますが、「テクノロジー[会社]はそうではありません」と新浪は認めています。
皮肉なことに、サントリーのような消費者製品会社が中国にいる必要がある理由の1つは、テクノロジーです。具体的には、中国の人工知能の進歩。「中国に滞在することは、最先端のAI技術を備えているため、大きな意味があります。消費者の分野では非常に進歩しています。したがって、私たちは間違いなくそこにいなければなりません」と彼は言います。「私はそのリスクを冒します。」

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議論
銃を所有する市民は無料の市民です

Colionノワール
VS
アメリカは無意味な銃暴力の流行に直面している
ジョンE.ローゼンタール
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中国が日本を核攻撃する動画が与えたインパクト

中国が日本を核攻撃する動画が与えたインパクト
https://kotobukibune.at.webry.info/202107/article_29.html

『1.六軍韜略

このほど、中国が日本を核攻撃するという動画をネットに挙げて海外で大きく取り上げられています。

これは、中国の民間軍事評論グループのオンライン軍事チャンネル「六軍韜略」が制作した5分50秒ほどの動画で、「日本が台湾有事に軍事介入すれば、中国は即座に日本への核攻撃に踏み切る」という内容です。

「六軍韜略」とは六つの陸軍戦略という意味で、中国人民解放軍の幹部だった人物らを中心とし、独自のサイトを運営しています。サイトは昨年11月に開設され、約130本の動画を掲載している。各動画は5万~2000万ほどの再生回数があり、影響力のきわめて大きな軍事情報サイトだといわれています。

件の動画は7月11日に一般向けの動画サイト「西瓜視頻」に掲載されました。

その主な内容は次の通りです。
・日本では安倍晋三前総理が進め、菅義偉総理が続けた極右反中路線や新軍国主義が蔓延し、中国に戦争を宣言する国民的な基礎を固めた。とくに最近では麻生太郎副総理が「中国が武力で台湾を併合しようとすれば、日本はアメリカとともに台湾を防衛する」と言明し、岸信夫防衛相、中山泰秀防衛副大臣らも同様の趣旨を語っている

・もし中共の台湾武力統一に日本が介入した場合、たとえ一兵卒、一機一艦の戦力を出動させても、中共は対等に反撃するだけでなく、日本と全面的に開戦し、初戦から日本が2度目の無条件降伏を宣言するまで核兵器を使い続ける。中共は、日本の戦争に対する忍耐力を攻撃し、戦争の代償を払える余裕がないと認識させることができれば、日本はうかつに台湾のために出兵できない。

・「中国の平和的台頭」を保障するためには、核政策の調整が必要である、日本は最近何度も率先して中国人に危害を加えている。日本は世界で唯一の被爆国であり、政府も国民も原爆のことをよく覚えているのは、日本がそのような「独特の感情」を持っていたからこそであり、したがって中共の日本に対する核での抑止力は「効果が倍になる」。中国の対日核攻撃はごく小規模でもその目的を達成できるだろう。

・中国は1964年に核兵器を開発して以来、たとえ有事でも核兵器は戦争の相手国より先には使わないという「核先制不使用」の政策を明示してきた。核攻撃は中国が核の被害を受けた場合のみの報復に限るという方針だが、日本だけは例外とする。中国が日本を先制核攻撃の標的という例外にする背景には、近年の国際情勢の変化があり、これまでの不先制使用が時代遅れになったという面もある。また中国は日本への核攻撃の際には、尖閣諸島(中国名・釣魚島)と沖縄(中国側は琉球と呼称)を奪回する。両域とも中国の領土に戻すか、あるいは独立を認めるかは、その後、検討していく。
この動画は233万回以上も再生され、瞬く間に拡散し、多くのネットユーザーの間で話題になりました。

2.拡散した問題動画

7月12日、アメリカのRFA(Radio Free Asia)がこの動画をツイッターでつぶやき、アメリカにまで拡散し始めました。

すると、中国政府はすぐさまこの動画を削除し、さらにウェイボーに投稿されたこの動画へのコメントまで徹底して削除したのですね。これがまたアメリカで大きな話題となりました。

7月14日には、アメリカのNEWSWEEKが「China Officials Share Viral Video Calling for Atomic Bombing of Japan(中国当局が日本への原爆投下を呼びかける動画をシェアした)」というタイトルで事の顛末を報道しました。

もっとも、この記事本文では「中国共産党の宝鶏市委員会が運営するアカウント」が件の動画を投稿したとなっていますからChina Officials(中国当局)というよりは、地方政府当局といったほうがよいかもしれません。

件の動画について、一部のネットユーザーは、「中共が同意しない観点は放送されないので、放送できるということは、少なくとも中共が反対していないことが窺える。しかし確かに、中共は狂気の沙汰と言えるほどの非情な悪魔であることがわかるだろう。21世紀において、人権の価値はすでに世界のほとんどの国や人民に認められている。戦争や特に大量破壊的兵器の使用は、目的を問わず罪悪であり、反人類のものである」と非難しているところを見ると、削除したとはいえ、中国政府の本音がここに潜んでいるのかもしれません。

3.背後に中国人民解放軍がいる

この動画について殆ど報じない国内メディアは問題外として、いろんな見方がされています。

産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏はこの動画について、「この日本核攻撃論は中国政府の公式方針ではないとしても、共産党委員会サイトに転載されたということは、政府が暗に日本への威嚇の効果を認め、拡散を容認しているということになる」として、中国の軍事戦略に詳しい前アメリカ海軍大学教授で、ワシントンの大手研究機関「戦略予算評価センター」上級研究員のトシ・ヨシハラ氏の見解を紹介しています。それは次のとおり。

・米欧側では、「中国の政府や軍の公式の戦略ではない」としてこの動画を軽視する向きも出てくるだろう。動画が中国当局によりすぐに当初のサイトから削除されたことも軽視の理由になるかもしれない。だがこの動画が示しているのは、中国側全体の日本に対する国家的、国民的な感情だという大きな構図を見失ってはならない。憎悪に満ちたナショナリズムの扇動なのだ。

・この種の対外嫌悪は中国共産党政権により意図的に奨励されている。とくに日本の国家と国民に対する敵対心は中国の一般だけでなく、エリートと呼べる政策形成層にも深く根を下ろしている。この種の歪んだ対日観は、戦略的な危機に際して間違った判断、錯誤の決定を生む危険が高い。だから日米両国はともに中国のそうした歪みを是正する必要がある。

・さらに懸念されるのは、どのような条件下で中国当局が公式の核戦略から逸脱するのかという疑問を、この動画が提起した点だ。中国政府が日本への核の威嚇をどんな状況で行使するのかを、日米同盟として考えなければならない。近年、人民解放軍が核戦力を拡大し、とくに米国には届かないものの日本を射程に納めたDF-26のような中距離弾道核ミサイルの増強を急いでいることを日米両国は警戒すべきだ。
古森氏は、今回の動画は日本側が決して無視することはできない中国側の新しい日本核攻撃論だと警鐘を鳴らしています。

一方、中国問題グローバル研究所所長の遠藤誉氏は、件の動画が「宝鶏市人民政府の公式ウェブサイトではなく、たかだかその中の政法委員会という一部局の、しかも『西瓜視頻』におけるアカウント上での動画に過ぎない」と述べています。

そして、人民解放軍との関連についても、「六軍韜略」のアカウント上に人民解放軍の軍人が登場したのは過去一度、2012年12月に退役した元中国人民解放軍南京軍区副司令官の王洪光氏だけだとし、その彼も過激な言動をすることから、軍から「軍のスポークスマンではない王洪光の発言は、彼の個人的な見解でしかなく、ネットユーザーたちは王洪光の言動を過大に評価したり、過剰に反応して騒いだりしてはならない」と睨まれた人物だったと指摘しています。

そうしたことから、「六軍韜略」の背後には「中国人民解放軍がいる」と位置付けるのは適切ではないと遠藤氏は述べています。

遠藤氏は、「米中が覇権争いをしている最中に、日本を敵に回して、習近平には何一つ良いことはない」とし、台湾が「現状維持」を選択する限り、台湾武力攻撃は中国にはいかなるメリットもなく、国際社会からの非難を浴びて孤立を招くよりも、中国経済がアメリカを追い抜く日をじっと狙っている、と述べ、習近平主席が恐れているのは、「中国内のナショナリズムだ」と結論づけています。

4.中国の心理作戦

更に、アメリカ歴代政権の国務省、中央情報局(CIA)、国家情報会議などで対中国政策を担当した専門家で、ジョージ・ワシントン大学の教授を務めるロバート・サター氏は件の動画について次のような見解を示しています。
・今回の動画で明らかにされた日本への核攻撃という戦略は、中国年来の日本に対する敵意や憎悪を示すだけでなく、自国の政策の追求のためには軍事力行使、さらには核攻撃の意図を表明して相手に圧力をかけるという中国の近年の恫喝外交の典型だといえる。

・日本への核攻撃という戦略は、中国が示してきた「たとえ戦争が起きても先には核兵器を使わない」という原則や「核兵器を持たない相手には核攻撃はしないと」いう原則にも反する。だからこの動画によって、中国の「公約」は信用できないことが証明されたともいえる。

・日本としては、この動画に代表される中国の基本的な対日姿勢や、日本に対する威嚇や脅迫という要素を改めて認識して、対中姿勢の強化に努めるべきだ。この動画の内容に、日本側として懸念を強めるべきである。

・ただし、現在の中国指導部は米国との軍事衝突を避けたいというのが本音だという点も認識しておくべきだろう。中国政府は強硬なレトリック(言辞)を用いるが、米軍との全面衝突につながる台湾への武力侵攻は現段階では避けたいとしている。だから日本の台湾有事への参戦という事態も、現在はまだ現実的ではない。

・中国の習近平政権が米国との軍事衝突を回避し、米国との経済面での絆の断絶を避けたいと考えていることは、最近、米国に亡命した中国政府高官らの証言からも確実だといえる。いま米国と軍事衝突しても中国側に勝算がなく、経済断交も中国経済への打撃が大きすぎるという計算が、習近平政権の現在の対米政策の基本だとみられる。
このようにサター氏は「言葉だけで日本の政策を変えようとする中国の心理作戦」というのですね。筆者もこの線が一番可能性が高いと思います。

けれども、だからといって日本は何もしないというのもおかしな話です。

この動画は台湾、インド、韓国、欧州などのメディアですぐに報じられ、特にアメリカのフォックスニュースは、「中国共産党は日本に対して、台湾有事に介入すれば核攻撃と全面戦争を仕掛けると警告する動画を発信した」などと激しく反応しています。

せめて国内メディアもフォックスニュースといわずとも、こんな動画が流されているということくらいは報じるべきですし、日本国民もオールドメディアだけでなく、幅広く情報を収集し自分で考えていく。対中世論を形成していくことも大事になってくるのではないかと思いますね。 』

北京五輪、開催地変更を

北京五輪、開催地変更を
米議会、企業に圧力要求
https://nordot.app/792871190326755328?c=39546741839462401

『【ワシントン共同】米議会の「中国に関する議会・政府委員会」は27日、来年の北京冬季五輪の有力スポンサー企業を呼んでオンライン公聴会を開いた。議員らは中国新疆ウイグル自治区でのジェノサイド(民族大量虐殺)などの人権問題を指摘し、スポンサーとしての影響力を活用して北京五輪の開催地変更に向けて国際オリンピック委員会(IOC)に圧力をかけるよう要求した。

 出席したのはコカ・コーラやクレジットカードのビザ、民泊仲介エアビーアンドビーなど5社の幹部。』

中国の「日本を核攻撃」動画、非道な恫喝に米国で激しい反発

中国の「日本を核攻撃」動画、非道な恫喝に米国で激しい反発
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66240

『動画では、「中国は、日本が台湾有事に一兵卒でも一軍用機でも送って参戦した場合、ただちに日本に核攻撃を行う。この戦いは全面戦争であり、日本が完全に降伏するまで核攻撃を続ける」と日本を威嚇している。

 中国で拡散したこの動画は、有事の際の日本防衛を誓約する同盟国の米国でも波紋を広げた。米国の中国専門家の間では、非核国を威嚇する核兵器保有国・中国の無法ぶりを非難する一方、現在の中国の指導部が本音としては台湾攻撃や米国との戦争を避けており、日本への核攻撃という威嚇も言葉だけの恫喝戦術に過ぎないという見解も表明された。』
『7月11日、中国の民間軍事評論集団「六軍韜略」が一般向けの動画サイト「西瓜視頻」に「核攻撃での日本平定」と題する動画を掲載した。その内容は、中国が台湾に武力侵攻して戦闘が起き、日本が参戦した場合、中国は即時に日本に核攻撃を行い降伏させるという、核兵器で日本を恫喝する「対日戦略」だった。』

『この動画は台湾、インド、韓国、欧州などのメディアですぐに報じられた。また米国でもフォックス(FOX)ニュース、CNN、ニューズウィーク、ラジオ・フリー・アジア(RFA)などの大手メディアによって詳しく報道された。

 このところ米国のバイデン政権は、中国の核戦力の増強や「核先制不使用」政策の変更の兆しに懸念を表明していた。だから、たとえ民間とはいえ明らかに中国当局の承認を得ていた日本への核攻撃シナリオの動画に、米国では激しい反発が起きた。』

『とくにフォックスニュースのテレビ報道は米側の厳しい反応を反映していた。

 同報道はまず冒頭で「中国共産党は日本に対して、台湾有事に介入すれば核攻撃と全面戦争を仕掛けると警告する動画を発信した」と述べ、この動画を明白に中国政府の意向を示す脅しだとみなしていた。

 そのうえで、この脅しはこれまで中国が宣言してきた「核先制不使用」や「非核国への核不使用」の政策に違反し、核拡散防止条約(NPT)の精神にも反するとし、さらには、中国外務省の強硬声明で知られる趙立堅報道官の「日本はその心理を改めねばならない」という最近の日本糾弾の言葉を紹介し、今回の動画も中国の同様の反日姿勢に沿うという点を指摘していた。』

『中国の対外戦略に詳しいロバート・サター氏は「言葉だけで日本の政策を変えようとする中国の心理作戦」であるとの見解を明らかにした。サター氏は過去40年ほど、米国歴代政権の国務省、中央情報局(CIA)、国家情報会議などで対中国政策を担当した専門家だ。現在はジョージ・ワシントン大学の教授を務める。

 サター氏の見解の要旨は次のとおりである。

・今回の動画で明らかにされた日本への核攻撃という戦略は、中国年来の日本に対する敵意や憎悪を示すだけでなく、自国の政策の追求のためには軍事力行使、さらには核攻撃の意図を表明して相手に圧力をかけるという中国の近年の恫喝外交の典型だといえる。

・日本への核攻撃という戦略は、中国が示してきた「たとえ戦争が起きても先には核兵器を使わない」という原則や「核兵器を持たない相手には核攻撃はしないと」いう原則にも反する。だからこの動画によって、中国の「公約」は信用できないことが証明されたともいえる。

・日本としては、この動画に代表される中国の基本的な対日姿勢や、日本に対する威嚇や脅迫という要素を改めて認識して、対中姿勢の強化に努めるべきだ。この動画の内容に、日本側として懸念を強めるべきである。』

『・ただし、現在の中国指導部は米国との軍事衝突を避けたいというのが本音だという点も認識しておくべきだろう。中国政府は強硬なレトリック(言辞)を用いるが、米軍との全面衝突につながる台湾への武力侵攻は現段階では避けたいとしている。だから日本の台湾有事への参戦という事態も、現在はまだ現実的ではない。

・中国の習近平政権が米国との軍事衝突を回避し、米国との経済面での絆の断絶を避けたいと考えていることは、最近、米国に亡命した中国政府高官らの証言からも確実だといえる。いま米国と軍事衝突しても中国側に勝算がなく、経済断交も中国経済への打撃が大きすぎるという計算が、習近平政権の現在の対米政策の基本だとみられる。』

『サター氏の以上の発言は、今のところ中国には台湾武力侵攻の意図がないから「日本への核攻撃」も現実的な警告ではない、という意味だといえよう。つまりは言葉だけで日本に圧力をかけて、日本の対台湾や対中国の政策を中国側に有利に変えさせようという心理作戦、政治作戦だというわけだ。

 脅しをかけられた当事国の日本としては、これもまた認識しておくべき考察だといえよう。』

〔台湾を台湾として扱う流れ…。〕

Chinese Taipei at the 2020 Summer Olympics
https://en.wikipedia.org/wiki/Chinese_Taipei_at_the_2020_Summer_Olympics

『(※ 翻訳は、Google翻訳文)

チャイニーズ・タイペイは2020年の東京オリンピックに出場する予定です。当初は2020年7月24日から8月9日まで開催される予定で、COVID-19パンデミックのため、大会は2021年7月23日から8月8日まで延期されました。 「チャイニーズ・タイペイ」とは、台湾がオリンピックを含む一部の国際機関やスポーツイベントに参加するために使用する指定名です。一般名「台湾」も正式名称「中華民国」も、主に中華人民共和国の反対により使用することはできません。また、夏季オリンピックでは10年連続出場となる。

オリンピックチームは2020年夏季オリンピックに出場するROCチームとは関係ありません。ROCチームは、ロシアの中立的なアスリートで構成され、国名の使用が禁止されています。』

※ と言うことで、公式(取り決め)では、「 台湾がオリンピックを含む一部の国際機関やスポーツイベントに参加するために使用する指定名です。一般名「台湾」も正式名称「中華民国」も、主に中華人民共和国の反対により使用することはできません。 」ということになっている…。

ホストタウン一覧
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/hosttown_suisin/gaiyou_dai1.html

※ 官邸のサイトだ…。ハッキリと、表記されているな…。

五輪開会式での入場順で台湾が中国の一部として扱われずに「台湾」としてカウントされていたと発覚
https://you1news.com/archives/33469.html

NHK和久田麻由子アナ「台湾です」と紹介
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202107230001178.html

『<東京オリンピック(五輪):開会式>◇23日◇東京・国立競技場

東京オリンピックの開会式が23日、東京・国立競技場で行われた。

台湾は場内アナウンス、プラカードの表記は英語、日本語とも「チャイニーズ・タイペイ」で、NHKも字幕は「CHINESE TAIPEI」だったが、和久田麻由子アナウンサー(32)は「台湾です」と紹介。バドミントンの有力選手について触れた。

大会公式サイトで事前に発表されていた「あいうえお」順の入場順では、台湾の入場はチェコ共和国の後となっていたが、実際は大韓民国の後に登場した。』

開会式入場は五十音順で 五輪組織委、各国に伝達
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65845050U0A101C2CC1000/

『東京五輪・パラリンピック組織委員会が五輪開会式の選手団の入場について、日本語で国・地域名を表記した五十音(あいうえお)順で実施すると、各国・地域の国内オリンピック委員会(NOC)に伝えたことが分かった。複数の大会関係者が明らかにした。

組織委は五輪開会式の選手団入場について、日本語で国・地域名を表記した五十音(あいうえお)順で実施すると、各国・地域の国内オリンピック委員会(NOC)に伝えた
日本で1964年に開催された前回の東京五輪、72年札幌、98年長野の両冬季五輪は、国際的な分かりやすさを重視して英語表記のアルファベット順で実施しており、五十音順は初めて。世界の注目を集める舞台を通じ、日本固有の文化を発信する狙いがある。具体的な表記は今後調整し、詳細な順番を発表する。

国際オリンピック委員会(IOC)の規定では、入場は五輪発祥国のギリシャを先頭、開催国を最後とし、他の参加国・地域は開催国の言語表記順と定められている。2016年リオデジャネイロ五輪はポルトガル語、18年平昌冬季五輪は韓国語の表記順で実施した。

組織委は日本政府と調整の上で、来年7月23日に開幕予定の東京五輪で五十音順を採用することを決め、10月の会議でNOC側に伝えた。東京五輪のテレビ放送では、日本人選手名のローマ字表記を「名・姓」の順ではなく、日本語表記と同じ「姓・名」に変更することも決まっている。

IOCは昨年12月、一部の入場順を発表。ギリシャに続く2番目を難民選手団、最後の3カ国については28年ロサンゼルス五輪を開催する米国、24年パリ五輪のフランス、日本の順に登場する。〔共同〕 』

五輪開会式、台湾は104番目に入場 蔡総統「一緒に頑張りましょう」 日本にエール
https://news.yahoo.co.jp/articles/79a30424ea04141267f6d6ff17271b8ae8c93726

『(台北中央社)日本時間午後8時から開かれる東京五輪開会式で、台湾代表団は104番目に入場する。台湾代表団の旗手を務めるのは、テニス男子の盧彦勳と重量挙げ女子の郭婞淳。このほか、カヌー女子の張筑涵、競泳女子の黄渼茜、体操女子の丁華恬の3選手が入場行進に参加する。

行進順は日本語で国・地域名を表記した五十音(あいうえお)順で実施され、チャイニーズタイペイ名義で出場する台湾は、1984年に中国が五輪に復帰して以降、初めて中国より先に入場することになる。

公式資料によれば、チャイニーズタイペイは韓国の後、タジキスタンの前に入場する。中国は110番目。主催国の日本は最後に登場する。入場行進には200を超える国・地域の選手が参加する。

東京五輪には、台湾代表選手68人が計18競技に出場する。

▽ 蔡総統、ツイッターで日本語メッセージ

東京五輪開会式の開催を前に、蔡英文(さいえいぶん)総統は23日夕、ツイッターにビデオメッセージを投稿した。「台湾の選手たちと主催国、日本に大きなエールを送りしましょう」と呼び掛け、日本語で「一緒に頑張りましょう」と激励した。

(謝静雯/編集:名切千絵) 』

※ 「50音順」で「チャイニーズ・タイペイ」は、「タジキスタン」よりは、「後」のハズだ…。

※ それを、「タジキスタン」よりも「前」に入場させている…。

※ その結果、「 チャイニーズタイペイ名義で出場する台湾は、1984年に中国が五輪に復帰して以降、初めて中国より先に入場することになる。 」ということになった…。

※ まあ、日本政府(及び、それを忖度した周辺機関)も、いろいろと踏み込んで来ているようだ…。

「157日」で途切れる

「157日」で途切れる、中国船の尖閣周辺の連続航行
五輪開会に配慮の見方
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA211UA0R20C21A7000000/

 ※ 台風は、来てるし、洪水も起こってる(人も、亡くなっている)というのに、ご苦労なこった…。

https://tenki.jp/satellite/japan-south/

『海上保安庁によると、沖縄県・尖閣諸島周辺で続いてきた中国海警局の船の航行が20日は確認されなかった。2012年9月の尖閣国有化以降、最長を更新してきた尖閣周辺の接続水域の連続航行は157日で途切れた。

22年に北京冬季五輪の開催を控える中国が、東京五輪の開会に配慮したとの見方がある。海上保安庁は台風6号の接近に備えた退避ではないかとみている。

尖閣周辺海域では2月13日以降、中国船が入れ替わりながら毎日、接続水域の航行を続けていた。7月19日に4隻の船が接続水域を離れ、20日は入らなかった。

沖縄県尖閣諸島周辺で警備する海上保安庁の巡視船(手前)と中国海警局の船舶=仲間均氏撮影・共同

中国は1970年代から、尖閣諸島を自国の領土だと主張する。日本が2012年に国有化すると、中国船による尖閣への接近が増えた。今年2月に海警局を準軍事組織に位置づける海警法を施行し、活動は一段と活発になった。

周辺の航行にとどまらず、日本の領海への侵入も相次ぐ。1~6月の領海侵入日数は26日と、前年同期の12日を大きく上回った。今月も既に10~12日と14日の計4日侵入している。

なかには機関砲のようなものを搭載した船もある。日本の漁船に接近する事案も増え、海保が安全確保などの対応に迫られている。

海警局の船は20年2~8月にも111日連続で接続水域に入った。この時も台風の接近が影響したとの見立てがあった。9月以降はまた日常的に航行するようになり、昨年は航行日数が通年合計で333日に達した。今年は昨年に並ぶペースで確認されている。』

対中強硬、国際協調は道半ば バイデン政権半年

対中強硬、国際協調は道半ば バイデン政権半年
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15F0V0V10C21A7000000/

『【ワシントン=永沢毅】バイデン米大統領は外交・安全保障政策で国際協調路線への回帰を打ち出し、最重視する中国との競争への態勢を整えることに努めてきた。欧州やアジアからの厳しい視線は和らいだが、米国がめざす対中包囲網の構築に必ずしも賛同が得られたわけではない。対米協調の度合いには濃淡がある。

「私たちは民主主義とその指導者が国民や世界のために機能することを行動で示さないといけない」。バイデン氏は15日、ドイツのメルケル首相の訪米にあわせてまとめた「ワシントン宣言」でこう強調した。専制主義との戦いと位置づける中国との競争に打ち勝つ決意を改めて明確にした。

バイデン氏はその手立てとして①同盟国との関係修復②民主主義や自由など価値観の重視③米経済の競争力底上げ――の3つを掲げる。「同盟国は私たちにとって最も素晴らしい資産だ」。同盟国を軽んじたトランプ前大統領との対比を意識し、バイデン氏はこう繰り返してきた。

ブリンケン国務長官らを中国との協議の前に日韓に派遣し、米ロ首脳会談に先だってバイデン氏が欧州諸国と緊密な擦り合わせを進めたのはこうした配慮があった。

同盟国・友好国の心証は大きく変わった。米ピュー・リサーチ・センターが日本や英国など12カ国を対象に実施した世論調査で、国際問題への米大統領の対応を「信頼する」と答えた人の割合は75%とトランプ前政権末期の17%から急上昇した。米国に好感を持つ人も34%から62%に好転した。

各国が対中強硬で米国に追随するかはまた別の話となる。米上院が14日に全会一致で可決した「ウイグル強制労働防止法案」。強制労働によるものではないと証明しない限り、中国の新疆ウイグル自治区からのあらゆる製品の輸入を禁じる。下院でも可決されれば、バイデン氏の署名を経て成立する公算が大きい。

とはいえ、実効性を担保するには欧州やアジアでも同様の措置をとる必要があるが、そうした機運はうかがえない。欧州連合(EU)はウイグル問題で約30年ぶりに対中制裁を科したが、内容は中国当局者の資産凍結や渡航禁止など象徴的な意味合いが強い。日本は法的枠組みがないと主張して制裁を控えており、米欧とは一線を画す。』

日米欧、中国機関関与のサイバー攻撃を公表

日米欧、中国機関関与のサイバー攻撃を公表
https://www.sankei.com/article/20210719-ADJMUJBJMFJH5CMXWJJ4K3MHZM/

1『【ワシントン=黒瀬悦成】米国と日本、北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)、英国やカナダなど機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ」構成国を含む各国は19日、米マイクロソフトの企業向け電子メールソフト「エクスチェンジサーバー」が3月にサイバー攻撃を受け、全世界で被害が続出した問題で、中国情報機関の国家安全省に連なるハッカー集団が実行した可能性が高いと結論付けたと発表した。

NATOが中国のサイバー攻撃に言及するのは初めて。国際社会がこれほどの規模でサイバー空間での中国の無法行為に一斉に声を上げるのは極めて異例だ。

問題のサイバー攻撃は、中国情報機関に支援された中国のハッカー集団「ハフニウム」が実行し、米国だけで計2万以上の金融機関や中小企業、地方自治体などがデータ抜き取りなどの被害を受けたとされる。

各国および機関は、中国による悪質なサイバー攻撃が経済や安全保障への重大な脅威となっているとの立場から、3月のサイバー攻撃を含む中国情報機関主導の違法なサイバー活動に対し懸念を表明した。

同時に各国や機関がサイバー攻撃の脅威やネットワーク防衛に関する情報を共有し、同盟・パートナー諸国との集団的なサイバー対策の強化を目指す構えを打ち出した。

バイデン政権高官は、米国で最近、ランサムウエア(身代金ウイルス)を使って米企業に巨額のカネを要求するサイバー攻撃があったと指摘。企業に数百万ドル(数億円)規模の身代金を要求する事例もあったとしている。米政府は一連の行為について、中国政府に懸念を表明したという。

米政府が独自に発表した勧告では、中国政府系ハッカー集団が米国と同盟諸国を標的にした50以上のサイバー攻撃の手口を暴露し、その対策を解説している。』

日米豪印首脳「年末までに対面会談めざす」

日米豪印首脳「年末までに対面会談めざす」 官房長官
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA197IE0Z10C21A7000000/

『加藤勝信官房長官は19日の記者会見で、日米豪印が連携する「Quad」(クアッド)の枠組みに関し「年末までの対面の首脳会談を目指す」と述べた。「具体的な日程や開催場所は決まっていない」とも話した。

日米豪印の首脳は3月、オンライン形式で協議した。年内に対面形式で首脳会談を開くと一致した。』

米欧日、中国のサイバー攻撃を一斉非難

米欧日、中国のサイバー攻撃を一斉非難 対抗措置辞さず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN192JH0Z10C21A7000000/

『【ワシントン=中村亮】米国や欧州、日本の各政府・機関は19日、中国のサイバー攻撃を一斉に非難した。中国政府とつながるハッカーが世界でランサムウエア(身代金要求型ウイルス)などによる攻撃を行い、経済活動の脅威になっているとみなした。バイデン米政権は同盟国とともに中国へ圧力をかけて是正を求める。

日米や英国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)が中国を非難した。米政府高官は18日、記者団に対し「米国と同盟国、パートナー国は中国に責任を取らせるための追加行動を排除しない」と強調し、対抗措置を講じる構えを見せた。サイバー攻撃に関する懸念を中国政府高官に伝えた。

米ホワイトハウスは19日の声明で、3月に発覚した米マイクロソフトのサーバー向けソフトに対するサイバー攻撃について、中国国家安全省と協力関係にあるハッカーが実行したと断定した。これとは別に米司法省は19日、数年にわたって外国政府などを標的にサイバー攻撃を仕掛けた中国国家安全省の関係者ら4人を起訴したと明らかにした。

米連邦捜査局(FBI)や米国家安全保障局(NSA)は19日、中国のハッカーが利用する約50の手口などを公表し、世界の政府機関や企業に警戒を呼びかけた。

ラーブ英外相は19日、「中国政府は組織的なサイバー攻撃を止めねばならない。そうでなければ、その責任を負うことになる」とコメントした。日本外務省は「自由、公正かつ安全なサイバー空間という民主主義の基盤を揺るがしかねない悪意あるサイバー活動は看過できない」と強調した。EUは中国に対して国際ルールを守るよう要求した。』

「人権か自由貿易か」米国の対中規制、企業の対応難しく

「人権か自由貿易か」米国の対中規制、企業の対応難しく
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD11DGF0R10C21A6000000/

『米国が人権をキーワードに、対中国の規制を強めている。「ユニクロ」のシャツの差し止めで注目された輸入規制が拡大し、企業はサプライチェーンの見直し検討などの難題を抱える。ただ米国の動きは、自由貿易を前提とする国際ルールの例外だ。中国側も対抗措置を取り始めており、日本企業は米中双方の動きに目を配る必要がある。

米国、ウイグル関連で制裁拡大

米国務省など6省庁は13日、米政権がこれまで導入してきた新疆ウイグル自治区での人権侵害を理由とする対中制裁を列挙し、関連する法令の順守を企業に促す勧告を出した。2020年7月の勧告を更新し高リスク分野の範囲を広げた。

米国は20年12月にウイグル産綿製品の一部を、21年1月には全てを輸入禁止。日本企業も「ユニクロ」製品が輸入を差し止められた。5月には中国の水産大手を、6月下旬には太陽光パネルに使うポリシリコンを扱う企業を一部輸入制限の対象とした。

これらの水際規制は、正式には「違反商品保留命令」といい、1930年関税法307条を根拠にする。強制労働により外国で生産された商品の輸入を制限する条項だ。2016年に適用範囲を拡大した改正法が施行されたほか、21年4月には民主党議員が当局の陣容を拡大するための予算措置を提案した。

6月には米商務省がポリシリコン部材を手掛ける中国の5社・団体への輸出規制もかけるなど、バイデン政権は強制労働を根拠とした規制執行を強化し続ける。

人権保護は重要だが、自由貿易の原則を曲げてまで、米国が規制を打ち出せる根拠はどこにあるのだろうか。

国際ルールの「例外」

関税貿易一般協定(GATT)11条1項は、輸出入の制限を原則禁じている。だが、例外が設けられており、上智大学の川瀬剛志教授は「強制労働による産品については、同20条の『公徳の保護のために必要な措置』と『刑務所労働の産品に関する措置』による例外規定が適用される可能性が高い」と説明する。「公徳」には人権が含まれる。「刑務所労働」は、犯罪を理由にしたものでなくても、自由を奪われた施設において労働が行われるのであれば該当するという。

とはいえ、例外として認められるには、米国に保護主義的な意図や中国を狙い撃ちする意図がないかという点をクリアする必要がある。ウイグル関連製品の禁輸措置については、「同様の強制労働や民族浄化が行われている他の国の製品についての対応が甘いとすれば、恣意的・不当な差別とみなされる可能性がある」(同教授)。

中国政府は現時点では、ウイグル関連の輸入規制について世界貿易機関(WTO)のパネルで争う姿勢は見せていない。だが仮に争われたら「WTOでは例外を認めるのは稀。輸入禁止措置が本当に人権保護という効果を生んでいるのかという点を厳しく精査するだろう」(経団連の森田清隆・統括主幹)という。

日本貿易振興機構(ジェトロ)ニューヨーク事務所の藪恭兵氏は「輸入を差し止められた企業側も個別に、米政府に不服を申し立てることは可能」と指摘する。強制労働で生産されたとされるステビアの粉末を輸入していた米国企業が罰金を命じられた件では、同社は当局と交渉し大幅減額にこぎつけた。

中国も対抗

米中の規制合戦は当初、国家安全保障を自由貿易原則への免責に使っていた。米国は「人権」は「安保」よりもさらに中国をたたきやすい道具とみているのかもしれないが、中国も変化球で対抗している。

6月に中国で施行された「反外国制裁法」は、中国企業に対する外国の差別的措置に協力することを禁止。「違反した場合は、外国企業であっても損害賠償請求の対象になるリスクがある」(石本茂彦弁護士)。

宇賀神崇弁護士は「日本企業は『踏み絵』を迫られている」と指摘する。米中の溝が深まり続ける以上、どちらかの国の規制に牴触する事態は生じうる。企業はいざとなったら平場で自らの行為の正当性を主張し、規制の矛盾を争うぐらいの心構え、準備が必要だ。また、国際的な政治問題に発展している以上、政府も企業単位では収集しきれない情報を提供するなどして日本企業を後方支援すべきだろう。

(編集委員 瀬川奈都子)』

〔隣国k国人の頭の中…。〕

【コラム】日本の台湾海峡恐怖症
https://ameblo.jp/edamamemame/entry-12687090979.html

『麻生太郎副総理が、台湾防衛に言及しました。

【風を読む】麻生氏のまっとうな「台湾発言」 論説副委員長・榊原智
 麻生太郎副総理兼財務相が5日の講演で、中国が台湾に武力侵攻するケースを念頭に「間違いなく(安全保障関連法上の)存立危機事態に関係してくると言っても全くおかしく…
リンク
http://www.sankei.com

麻生太郎副総理兼財務相が5日の講演で、中国が台湾に武力侵攻するケースを念頭に「間違いなく(安全保障関連法上の)存立危機事態に関係してくると言っても全くおかしくない。日米で台湾を防衛しなければならない」と語った。集団的自衛権の行使で台湾を防衛するとのメッセージを内外に発信したことになる。

ところで、

韓国は半島ですけれども、

実質的には島国です。

陸の孤島です。

でも韓国がシーレーンについては心配するのを見たことがほぼありません。

韓国人は韓国が実質島国である認識がありません。

韓国は島国だよ。

だって陸路がないじゃない?

国外旅行のことを”海外旅行”って言うじゃない?

と指摘すると、非常に驚きます。自分達が陸の孤島である認識がない。

まあ常に「陸続きのお隣さん」を意識しているからでしょうけど。

それと、朝鮮戦争時の日本を、「重要な補給基地」ではなくて、「人んちの戦争で金儲けして経済復興した憎き国」とのみ解釈するからでしょうけど。

韓国は日本の半島再侵略に備えてミサイルの射程距離延長や海軍増強や日本との戦力比較を怠りませんけれども、

シーレーンについては心配するのをほぼ?全く?見たことがありません。

中国が南沙諸島に軍事基地を建設した時も、南シナ海ほぼ全域に中国の領海を主張した時も、航行の自由作戦にも、台湾有事を心配した際にも、

中国によって海運が封鎖されることを恐れたことが、たぶんありません。

シーレーンはアメリカに丸投げであるから。

あるいは、中国と仲良くしさえすれば済む話しなのに、何を恐れて毛を逆立てるのかという立場か、

どちらか、もしくは両方なのだと思います。

日本は侵略国扱いですが、朝鮮戦争で北朝鮮軍と共に韓国を襲った中国の義勇軍は、あれは建前重視で国としては敵国認定されていないんでしょうかね。

そう言えば、対中国でなく対日本であっても

いつも仮想敵国日本との戦いをシミュレーションする韓国人さんたちにも、対日本戦での補給を心配するのを見たことがありません。(1回くらいあったかも)

日本を敵とすれば韓国へのシーレーンは全て断たれますが、

まあその場合は、正義の連合国、中国かアメリカが日本のシーレーンを全て断ってくれるでしょう。(韓国的には)

北朝鮮を通じて中国ロシアが陸路で十分に補給してくれる見通しを持っているのかもしれません。

実際、韓国人さんたちは、トランプー安倍以前までは、米韓同盟は韓国を日本の侵略から守ってくれる同盟だと思っていました。もちろん北朝鮮からも守りますが。

だからトランプ-安倍ラインによる日米安保の関係は、韓国にとっては国防と外交への衝撃、転換点でした。

アメリカが日本に肩入れする。ならば誰が日本の侵略から韓国を守ってくれるのか?

引き続きアメリカが日本をコントロール下に置く前提ではあっても、

新たな同盟を探す、でなければ自分達の戦力を増強させることが必要です。

韓国は今年のミサイル協定でアメリカから中距離弾道ミサイルの射程距離延長の許可を得ました。今後は日本全土を射程に入れることができます。

アメリカが最初は北朝鮮以遠の射程距離を禁じていたのが、韓国南端からでも北朝鮮を射程に入れたいという韓国の要求に応じて東京までには至らない射程距離を許し、ついに日本全域までを決定的に許すのはどういう算段なのかなと素人なりに考えて見ました。

これにより韓国軍の日本への軍事的優位性が保証され、したがって韓国も安心してアメリカの同盟国のままでいることができます。

また、これは可能性としてはどうかなとも思うのですが、

一人で世界の警察だったアメリカが、同盟国らにそれぞれの自衛および地域連携を課すことにより、

もしや朝鮮半島有事の際に、韓国がアメリカに頼らずとも独自に北京までを射程に入れる能力を持つ必要性があるのかなとか。(作戦統帥権移譲の懸案もありますし)

日本全域にミサイルを落とす気満々、逆に中国とやり合う気持ちは韓国にはサラサラないとしてでも、アメリカの期待値として、能力的には可能という状態にはなります。

以下、尖閣諸島とシーレーン防衛に敏感な日本を不思議に思う韓国の記事です。

【コラム】日本の台湾海峡恐怖症
2021/07/18 07:56

Chosun Online | 朝鮮日報 』

オードリー・タン氏の訪日中止 IOCから通知で断念

オードリー・タン氏の訪日中止 IOCから通知で断念―台湾
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071800218&g=int

『【台北時事】台湾行政院(内閣)は18日、東京五輪の開会式出席を目的に19日から訪日を予定していた唐鳳(オードリー・タン)政務委員(閣僚)について、派遣を取りやめると発表した。

IOCバッハ氏「コロナ持ち込まない」 五輪開幕控え菅首相と会談

 行政院によると、国際オリンピック委員会(IOC)が新型コロナウイルス対策のため、開会式に出席できるのは選手以外に、国家元首や政府のトップなどに限ると各国に通知。行政院は唐氏とも協議の上、派遣を断念することにした。』

中国 東京五輪に過去最大規模 777人の代表団派遣と発表

中国 東京五輪に過去最大規模 777人の代表団派遣と発表
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210715/k10013139971000.html

『中国は、来週開幕する東京オリンピックに国外で開かれる大会としては過去最大規模となる777人の代表団を派遣すると発表しました。一方、前回の夏と冬の大会で派遣した特別代表を派遣するかどうかは、今のところ明らかにしていません。

中国オリンピック委員会は14日、東京オリンピックに派遣する選手やスタッフなど代表団の名簿を発表しました。

それによりますと、代表団は選手431人を含む777人で、中国政府でスポーツを管轄する国家体育総局の※コウ仲文局長が団長を務めます。その規模は国外で開かれる大会としては過去最大だということです。

一方、中国政府は前回2016年のリオデジャネイロ大会と2018年の冬のピョンチャン(平昌)大会には、習近平国家主席の特別代表として副首相や共産党最高指導部のメンバーを派遣していますが、東京大会に派遣するかどうかは今のところ明らかにしていません。

中国政府としては、アメリカが大統領夫人であるジル・バイデン氏の開会式出席を決める中、4回目の緊急事態宣言が出されている東京都内の新型コロナウイルスの感染状況などを考慮しながら、ぎりぎりまで特別代表の派遣の可能性を見極めようとするものとみられます。

※コウは「くさかんむりに句」』

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒 島しょ防衛強化

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒 島しょ防衛強化
「台湾の安定重要」初明記
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA09BCT0Z00C21A7000000/

『防衛省は13日に公表した2021年版の防衛白書で、台湾情勢の安定が日本の安全保障に重要だと初めて明記した。台湾有事になれば170キロしか離れていない沖縄県・尖閣諸島の防衛に波及しかねないと警戒する。従来と比べ、具体的な「日本の守り」への言及に力点を置いたのもそのためだ。

台湾情勢について「わが国としても一層緊張感を持って注視していく必要がある」と指摘した。20年版で中国と台湾の軍事力の動向を「注目していく必要がある」などとしていた表現を強めた。

中台衝突が起きて米軍が参戦すれば日本も影響は避けられない。集団的自衛権を行使し、邦人を救出する米艦を防護したり、米軍基地を狙うミサイルを迎撃したりする必要が生じる。政府・与党内で「台湾有事は日本有事と一体だ」との見方が広がる。

台湾から近い沖縄県・与那国島や尖閣諸島は台湾有事の際に戦域になりかねない。尖閣などが巻き込まれれば武力攻撃事態となり日米で離島防衛にあたることになる。

戦後、日本の防衛は旧ソ連の抑止が主題だった。防衛白書も旧ソ連による着上陸侵攻を見据えた対応に記述を割いた。冷戦後は国連平和維持活動(PKO)など自衛隊の国際協力や災害派遣の紹介に重点を置いた。

10年代は北朝鮮の核ミサイルの脅威に焦点を当ててきたが、潜在的な懸念の対象は中国だった。

これまでも尖閣周辺での活動に懸念を示す表現は毎回盛ってきたが、今回はより具体的な国土防衛への言及を前面に打ち出した点で異なる。

島しょ防衛はその一例だ。中国に近い南西諸島を念頭に、攻めてくる相手の攻撃圏外から発射できる国産の長射程ミサイルを開発する計画を挙げた。陸上自衛隊が運用する「12式地対艦誘導弾」の射程を伸ばす。敵艦を離島に近づきにくくし、相手の攻撃を抑止する。

地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の計画停止と、代替となる艦船導入も記載した。地上配備は北朝鮮からのミサイル対処が目的だったものの、海上で運用すれば南西諸島防衛にも活用できる。

明確な武力攻撃ではないグレーゾーン事態への対処にも紙幅を割いた。相手が武力攻撃にあたらない範囲で現状変更を試みてくる可能性に触れた。中国が海軍ではなく海警局を使って尖閣諸島に上陸してくる事態などを想定しているとみられる。

グレーゾーン事態が長引けば「明確な兆候のないまま、より重大な事態へと急速に発展していくリスクをはらむ」とも訴えた。武装した工作員に対処するため警察との共同訓練の必要性に触れたコラムも載せた。

今回初めて米中関係に関する項目を設けた。米中対立が激しくなれば日本も無関係でいられないとの認識を映す。人工知能(AI)など先端技術を巡る競争も一層激しくなると予測した。

中国は00年以降、急激な軍拡で戦闘機やミサイルを増やす。東アジアに限ると中国の優勢は明らかだ。大量の対艦弾道ミサイルなどを配備し、米軍が中国近海まで近寄れない戦略をとる。

米中対立の文脈で尖閣諸島の問題に言及したのも従来の白書にない特徴といえる。米軍の対日防衛義務が尖閣諸島に及ぶと重ねて表明する米国に、中国が「強く反発している」と触れた。

尖閣問題を初めて単独のコラムとして取り上げた。尖閣周辺で領海侵入を繰り返す中国海警局の船の活動を「そもそも国際法違反」と断じた。過去の白書では国際法上の評価は触れず「全く容認できない」などと記しただけだった。

海警局を準軍事組織と位置づけた2月施行の海警法も「国際法との整合性の観点から問題がある」と明確に指摘した。一連の表現からは尖閣周辺での海警局の船の活動がグレーゾーン事態や有事に発展しかねないとの危機感がにじむ。

防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画は18年の策定から2年半たつ。防衛白書が記すように、この間の東アジアの安保環境の変化は激しい。台湾や尖閣有事を抑止するためにも防衛力強化の不断の見直しが不可欠となる。

(安全保障エディター 甲原潤之介)

防衛費、GDP1%枠超も視野 中国への抑止力に
防衛白書は9年連続増となった2021年度の防衛関係費も説明した。22年度も増額傾向は続く見通しで、国内総生産(GDP)比で1%以内としてきた目安を超える可能性がある。岸信夫防衛相は1%にこだわらず予算要求する方針だ。

中国が急ピッチで軍備強化を進め、このままでは東アジアで日米と中国の軍事力の差が一層開きかねない。防衛省は日米が連携して防衛力を高めることが中国への抑止力となり、台湾や沖縄周辺での紛争回避につながるとみる。

白書によると20年度の日本の防衛費はGDP比で0.94%となり19年度の0.90%からわずかに上昇した。3%超の米国とロシア、2%超の韓国、オーストラリア、フランスと比べ差は大きい。白書は主要国と比較し「対GDP比は最も低い」と指摘した。

防衛省は予算を増やして離島防衛能力の向上を狙う。島で敵の上陸を阻止する「水陸機動団」の拡充や、装備品や弾薬、食料を運ぶ海上輸送部隊の新設を計画。護衛艦などの新造にも充てる。

東アジアでの中国の軍事的優位が強まるほど、中国と対峙する東シナ海での防衛力強化が重要になる。静音性の高い潜水艦といった日本が優位性を持つ技術への投資も不可欠だ。
現在より探知能力に優れた潜水艦用ソナー開発や、日本周辺の浅い海域を航行する潜水艦の動きを捕捉するためのレーダー、上空から監視する哨戒機やヘリコプターなどの性能向上にも取り組む。

対空戦闘力では最新鋭ステルス戦闘機「F35A」や艦艇からの飛行が可能な「F35B」の購入を進める。現在の主力戦闘機「F15」も電子戦に対応するよう改修する。

【関連記事】[社説]防衛白書の危機意識を丁寧に説明せよ

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渡部恒雄のアバター
渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員

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分析・考察 防衛白書で指摘する一連の中国の拡張姿勢が、直接に日本の生存への脅威となっている状況が明確になり、その意識を米国だけでなく欧州諸国など広く国際社会が共有するようになっているにも関わらず、日本の防衛関係費がGDP比で1%レベルと群を抜いて低いことは、同盟国の米国だけでなく、国際社会からも疑問視されるようになっています。日本自身の防衛努力が地域と世界の安定に貢献し、逆にそれを怠ることは責任を果たさない態度と認識されるという現実を、今回の防衛白書は指摘しているのだと思います。
2021年7月14日 7:40いいね
19
岩間陽子のアバター
岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授

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分析・考察 「日米が連携して防衛力を高めることが中国への抑止力となり、台湾や沖縄周辺での紛争回避につながる」ここが大事だと思います。抑止とは、戦争が起こる前にそれを防ぐことです。日本が防衛努力をすることは、戦争の可能性を高めるのではなく、低めるのだということを、国民にしっかり理解してもらう必要があります。日本周辺での武力紛争の可能性が高まっているからこそ、抑止を考える必要がある。そのために効果的な防衛費の使い方とはどのようなことなのか、を議論する必要があります。
2021年7月14日 12:34いいね
3 』

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒 島しょ防衛強化

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒 島しょ防衛強化
「台湾の安定重要」初明記
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA09BCT0Z00C21A7000000/

『防衛省は13日に公表した2021年版の防衛白書で、台湾情勢の安定が日本の安全保障に重要だと初めて明記した。台湾有事になれば170キロしか離れていない沖縄県・尖閣諸島の防衛に波及しかねないと警戒する。従来と比べ、具体的な「日本の守り」への言及に力点を置いたのもそのためだ。

台湾情勢について「わが国としても一層緊張感を持って注視していく必要がある」と指摘した。20年版で中国と台湾の軍事力の動向を「注目していく必要がある」などとしていた表現を強めた。

中台衝突が起きて米軍が参戦すれば日本も影響は避けられない。集団的自衛権を行使し、邦人を救出する米艦を防護したり、米軍基地を狙うミサイルを迎撃したりする必要が生じる。政府・与党内で「台湾有事は日本有事と一体だ」との見方が広がる。

台湾から近い沖縄県・与那国島や尖閣諸島は台湾有事の際に戦域になりかねない。尖閣などが巻き込まれれば武力攻撃事態となり日米で離島防衛にあたることになる。

戦後、日本の防衛は旧ソ連の抑止が主題だった。防衛白書も旧ソ連による着上陸侵攻を見据えた対応に記述を割いた。冷戦後は国連平和維持活動(PKO)など自衛隊の国際協力や災害派遣の紹介に重点を置いた。

10年代は北朝鮮の核ミサイルの脅威に焦点を当ててきたが、潜在的な懸念の対象は中国だった。

これまでも尖閣周辺での活動に懸念を示す表現は毎回盛ってきたが、今回はより具体的な国土防衛への言及を前面に打ち出した点で異なる。

島しょ防衛はその一例だ。中国に近い南西諸島を念頭に、攻めてくる相手の攻撃圏外から発射できる国産の長射程ミサイルを開発する計画を挙げた。陸上自衛隊が運用する「12式地対艦誘導弾」の射程を伸ばす。敵艦を離島に近づきにくくし、相手の攻撃を抑止する。

地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の計画停止と、代替となる艦船導入も記載した。地上配備は北朝鮮からのミサイル対処が目的だったものの、海上で運用すれば南西諸島防衛にも活用できる。

明確な武力攻撃ではないグレーゾーン事態への対処にも紙幅を割いた。相手が武力攻撃にあたらない範囲で現状変更を試みてくる可能性に触れた。中国が海軍ではなく海警局を使って尖閣諸島に上陸してくる事態などを想定しているとみられる。

グレーゾーン事態が長引けば「明確な兆候のないまま、より重大な事態へと急速に発展していくリスクをはらむ」とも訴えた。武装した工作員に対処するため警察との共同訓練の必要性に触れたコラムも載せた。

今回初めて米中関係に関する項目を設けた。米中対立が激しくなれば日本も無関係でいられないとの認識を映す。人工知能(AI)など先端技術を巡る競争も一層激しくなると予測した。

中国は00年以降、急激な軍拡で戦闘機やミサイルを増やす。東アジアに限ると中国の優勢は明らかだ。大量の対艦弾道ミサイルなどを配備し、米軍が中国近海まで近寄れない戦略をとる。

米中対立の文脈で尖閣諸島の問題に言及したのも従来の白書にない特徴といえる。米軍の対日防衛義務が尖閣諸島に及ぶと重ねて表明する米国に、中国が「強く反発している」と触れた。

尖閣問題を初めて単独のコラムとして取り上げた。尖閣周辺で領海侵入を繰り返す中国海警局の船の活動を「そもそも国際法違反」と断じた。過去の白書では国際法上の評価は触れず「全く容認できない」などと記しただけだった。

海警局を準軍事組織と位置づけた2月施行の海警法も「国際法との整合性の観点から問題がある」と明確に指摘した。一連の表現からは尖閣周辺での海警局の船の活動がグレーゾーン事態や有事に発展しかねないとの危機感がにじむ。

防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画は18年の策定から2年半たつ。防衛白書が記すように、この間の東アジアの安保環境の変化は激しい。台湾や尖閣有事を抑止するためにも防衛力強化の不断の見直しが不可欠となる。

(安全保障エディター 甲原潤之介)

防衛費、GDP1%枠超も視野 中国への抑止力に
防衛白書は9年連続増となった2021年度の防衛関係費も説明した。22年度も増額傾向は続く見通しで、国内総生産(GDP)比で1%以内としてきた目安を超える可能性がある。岸信夫防衛相は1%にこだわらず予算要求する方針だ。

中国が急ピッチで軍備強化を進め、このままでは東アジアで日米と中国の軍事力の差が一層開きかねない。防衛省は日米が連携して防衛力を高めることが中国への抑止力となり、台湾や沖縄周辺での紛争回避につながるとみる。

白書によると20年度の日本の防衛費はGDP比で0.94%となり19年度の0.90%からわずかに上昇した。3%超の米国とロシア、2%超の韓国、オーストラリア、フランスと比べ差は大きい。白書は主要国と比較し「対GDP比は最も低い」と指摘した。

防衛省は予算を増やして離島防衛能力の向上を狙う。島で敵の上陸を阻止する「水陸機動団」の拡充や、装備品や弾薬、食料を運ぶ海上輸送部隊の新設を計画。護衛艦などの新造にも充てる。

東アジアでの中国の軍事的優位が強まるほど、中国と対峙する東シナ海での防衛力強化が重要になる。静音性の高い潜水艦といった日本が優位性を持つ技術への投資も不可欠だ。
現在より探知能力に優れた潜水艦用ソナー開発や、日本周辺の浅い海域を航行する潜水艦の動きを捕捉するためのレーダー、上空から監視する哨戒機やヘリコプターなどの性能向上にも取り組む。

対空戦闘力では最新鋭ステルス戦闘機「F35A」や艦艇からの飛行が可能な「F35B」の購入を進める。現在の主力戦闘機「F15」も電子戦に対応するよう改修する。

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員

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分析・考察 防衛白書で指摘する一連の中国の拡張姿勢が、直接に日本の生存への脅威となっている状況が明確になり、その意識を米国だけでなく欧州諸国など広く国際社会が共有するようになっているにも関わらず、日本の防衛関係費がGDP比で1%レベルと群を抜いて低いことは、同盟国の米国だけでなく、国際社会からも疑問視されるようになっています。日本自身の防衛努力が地域と世界の安定に貢献し、逆にそれを怠ることは責任を果たさない態度と認識されるという現実を、今回の防衛白書は指摘しているのだと思います。
2021年7月14日 7:40いいね
19
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岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授

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分析・考察 「日米が連携して防衛力を高めることが中国への抑止力となり、台湾や沖縄周辺での紛争回避につながる」ここが大事だと思います。抑止とは、戦争が起こる前にそれを防ぐことです。日本が防衛努力をすることは、戦争の可能性を高めるのではなく、低めるのだということを、国民にしっかり理解してもらう必要があります。日本周辺での武力紛争の可能性が高まっているからこそ、抑止を考える必要がある。そのために効果的な防衛費の使い方とはどのようなことなのか、を議論する必要があります。
2021年7月14日 12:34いいね
3 』

中国、防衛白書に反発 「台湾問題に手を出すな」

中国、防衛白書に反発 「台湾問題に手を出すな」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1397M0T10C21A7000000/

『【北京=羽田野主】中国外務省の趙立堅副報道局長は13日の記者会見で、2021年版の防衛白書に反発した。「いかなる国が台湾問題に手を出すのも絶対に許さない」と強調した。「強烈な不満を示し、断固として反対する」と話した。

中国海警局の公船が沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵入をくり返している実態について「尖閣諸島とその付属する島しょは中国の不可分の領土だ」と従来の見解をくり返した。今年制定した海警法に関しては「国際法に完全に適合している」と述べた。

日本政府が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」の戦略にも触れ「冷戦思考で歴史の後退だ。ゴミの山に捨てられるべきだ」と主張した。

【関連記事】
・防衛白書、台湾有事の日本波及を警戒 島しょ防衛強化
・「台湾情勢の安定重要」 防衛白書に初明記
・中国・習氏「台湾統一は歴史的任務」 党創立100年式典
・中国・習氏「外部の圧迫許さぬ」 強権堅持、人民軍増強 』

日米首脳共同声明の“台湾問題言及”に込められた真の意味

日米首脳共同声明の“台湾問題言及”に込められた真の意味
https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00728/

 ※ これは、一読しといた方がいい…。

 ※ 「台湾問題」と「台湾海峡問題」…。

 ※ 似ているが、外交用語としては、「明確に、意味が異なる」らしい…。

 ※ こういう風に、「用語一つとっても」、相手に伝わる「含意」が異なり、お互い「神経すり減らしながら」、こっちの「考えていること」を、時には「明確に」時には「わざと曖昧に」伝え、相手側からも、同様に、考えていることを「受け取ったり」するわけだ…。

 ※ そういう「やり取り」を重ねながら、お互い「腹(ハラ)の内」を探り合って、「レッドライン」を読み合ったりして行くわけだ…。

 ※ 北朝鮮のミサイル問題が、盛んだった頃の話しだ…。

 ※ オレの身内(その時、もう90近い年の婆さんだった)が、テレビのワイドショーを視て、「ストレス」に耐え兼ねたんだろう…。

 ※ 「さっさと、やってしまえばいいのに…。」と言ったのを聞いて、驚愕した記憶がある…。

 ※ 90近い婆さんが言う分には、笑って聞き流せば足りる…。

 ※ しかし、国の舵取りを担っている人々は、そうはいかんだろう…。

 ※ 国民一人一人の「幸福」「安心安全」を考えて、「辛抱強く」「粘り強く」いかんとな…。

『2021年4月16日の日米首脳共同声明で、日米両国は「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに両岸問題の平和的解決を促す」と台湾問題に言及した。

その背景にはバイデン政権のしたたかな対中戦略が透けてみえる。

この問題は二つの視点から考えることができる。第一は、1969年11月の佐藤・ニクソンの日米首脳共同宣言と2021年の菅・バイデンの日米首脳共同宣言の台湾問題の違いである。前者では、「台湾地域における平和と安全の維持」とし、後者では、「台湾海峡の平和と安定の重要性」としている。ここでの相違は、前者が「台湾地域」としているのに対し、後者では「台湾海峡」としている点にある。

外務省の見解では、「中華民国の支配下にある地域」は「台湾地域」と読み替えている。すなわち、日中国交正常化の時に条件として示された復交三原則のちの「一国一制度」を尊重し、台湾(中華民国)は中国(中華人民共和国)の一部であるとし中国を刺激しない表現をとったのであろう。

一方、「台湾海峡」という海洋上の固有名詞で「台湾地域」という地域名では呼ばなかった。「台湾海峡」はそのもっとも狭い部分で幅130キロあり、海洋法でいう領海は沿岸から22.2キロであるので、台湾海峡のほとんどはどの国の船も航行が自由な国際海峡となり、航行の自由がある。台湾海峡の「安定と重要性」を指摘することで、今後は必要とあれば米国および同盟国は台湾海峡における「自由の航行作戦」などの作戦を展開しうるということを宣言している。

また、21年の日米首脳共同宣言では「両岸問題の平和的解決を促す」という言葉を付け加えている。この表現は05年5月13日の胡錦涛総書記と連戦主席会談に関するコミュニケでも「両岸の平和と両岸関係の安定した発展を促す」という表現を使うなど、この表現は一見、中国を刺激しない柔軟な表現にもとれる。

こういった、いわゆる「台湾条項」をめぐる戦後の日本の対応は、一見矛盾するような日米同盟と日中提携を両立させてきた歴史でもある。日本は1969年11月の日米共同宣言後も中台問題の「平和的解決」という言葉を使ってきた。96年の日米安全保障共同宣言では、日米安保条約の適用範囲を極東からアジア太平洋地域に拡大した。さらに、それに続く日米防衛協力の指針(ガイドライン)の見直し、その後の日米同盟の再定義過程で台湾有事はHidden Agenda(懸案事項)であり続けたが、日米首脳間の公式文書で「台湾」に言及しなかった。

台湾問題言及に込められた意味

しかし、今回は首脳共同宣言で台湾問題を言及した。しかも「(台湾の)安全の維持」より一歩踏み込んだ「(台湾の)安全の重要性」と一歩踏み込んだ言葉を使用している。これは、「両岸問題の平和的解決を促す」という付け加えられた言葉を併せて考えると、平和的な解決であれば認められるが、武力統一は認めないという強い宣言とも受け取れる。
そのために、バイデン大統領は6月9日から8日間の欧州歴訪を行った。民主主義同盟を再活性化することで、対中封じ込めを行うことに狙いがあった。まず英コーンウォールでのG7サミット(先進国首脳会議)に先だち、「特別な関係」である英国のボリス・ジョンソン首相と「新太平洋宣言」を出した。「大西洋憲章」は第二次大戦中、当時のチャーチル英首相とルーズベルト米大統領による戦後処理に関する宣言であり、民主主義体制の基礎となった。

その後、バイデン大統領は台湾に関する「台湾海峡の平和と安定」という同じ表現を日米首脳会談、米韓首脳会談、G7サミットでも使い、中国に警告を発した。そして最後に、バイデン大統領は欧州歴訪の「総仕上げ」としてロシアのプーチン大統領と6月16日に会談した。中国包囲網に集中するため、ロシアとの関係安定化がどうしても必要であった。そして、バイデン大統領は10月に予定されている習近平国家主席との会談に臨む。

民主主義同盟の復活がなるかどうかは、そのシステムへの参加国(G7、NATO、それにインド、韓国等)がどれだけ本気で参加するかどうかにある。特に、イタリア、ドイツ、韓国などの国は中国とかなり深い関係にあり、どう民主主義同盟に貢献させるかが鍵となる。
経済安全保障と軍事的抑止

台頭する中国に対して民主主義同盟ネットワークを再構築して「封じ込め」を狙うのがバイデン政権の「大戦略」だとするならば、それを実行するための「戦略」は第一に外交・安全保障政策目標を経済手段で達成する経済安全保障、第二に軍事的抑止にある。そして、その両者のクラッシュポイントが台湾となる。

バイデン大統領は大統領就任早々の2月24日に「サプライチェーンを見直す大統領令」を出し、半導体などを重要部材とした。具体的には中国のチョークポイントである半導体のサプライチェーンを同盟国とともに構成して、中国をデカップリングすることが目的にある。

半導体はスマートフォン、自動車、近代兵器製品などに用いられ、産業競争力や安全保障に大きく影響する。そして半導体の工場立地別の2020年の生産能力シェアは台湾がトップであり、韓国、日本、中国、米国と続いている。

もし台湾を中国に完全に牛耳られれば、米国にとっては致命傷となる。逆に、米国が台湾を押さえれば、中国を半導体で制することができる。つまり、台湾は米中衝突の舞台となっているわけである。

また、日米首脳共同宣言でバイデン政権から課せられた課題は、日本が経済安全保障を率先して行うことである。この点、中国を米国の定める「ルール化」に従わせる一助を担うことになろう。

しかし、アメリカの「ルール化」が日本の国益にマッチしない場合もでてこよう。それをどうするかがポイントとなる。日本企業の中国への依存度は高く、日本独自の国益に基づく経済安全保障上の「ルール化」が必要となるはずである。そのためには、日米間のルール化交渉がまず必要となり、そのうえで日本独自の経済安全保障政策が展開されるべきであろう。

日本はどこまで関与するのか

バイデンの第二の戦略は中国に対する軍事的封じ込めにあり、具体的には第一列島線(沖縄からフィリピンを結ぶ)の内側に中国を封じ込めることである。その中でも台湾は米軍にとり第一列島線上にある戦略上の要石である。米インド太平洋軍デビッドソン司令官が、米上院軍事委員会で「今後6年以内に中国が台湾を侵攻する可能性がある」という衝撃的な発言を3月9日にしたのは周知の事実である。

台湾を中国に制覇されれば中国海軍は第一列島線を突破し、太平洋に自由に航行ができるようになる。そうなれば、横須賀基地を母港とする空母ロナルド・レーガンにとっては、その目の前に中国漁船や中国海警局巡視船、さらに潜水艦が現れ非常な脅威にさらされる。また、佐世保を母港とする海兵隊の強襲揚陸艦「アメリカ」にとってもしかりであり、在日米軍の再編が考えられるかもしれない。

しかし、台湾有事の場合、米国は台湾を死守するであろうか。この点、昨年に国防総省とランド研究所の台湾をめぐる中米戦争のシミュレーションで、「米国の負ける可能性が高い」というショッキングな報告が出ている。中国の軍備強化に対し、米国だけでの抑止は困難となっており、バイデン政権はクワッド(米日豪印)に加えて英国、フランス、ドイツといったNATO諸国にも応援を依頼する戦略をとる。

また、中国は地上発射式中距離弾道ミサイルを日本に向けて1250基以上保有しているが、米国はゼロである。このため、米国は中距離核戦力(INF)全廃条約を2019年9月に破棄し、対中ミサイル防衛網をつくることを目論んでいる。

デビッドソン司令官はPDI(太平洋防衛イニシャティブ)に基づき、南シナ海や台湾海峡で軍事的圧力を増す中国への抑止力強化を狙い、「第一列島線」に地上配備型ミサイル網を構築すべき」と強調した。その一環として日本列島にミサイル網が張り巡らされれば、台湾への抑止効果が格段上がることとなる。しかしながら、地元がその展開を認めるかどうか大きな課題となろう。

元来、台湾をめぐる日本の対応は、1969年の日米首脳共同宣言以降は変化していなかった。すなわち、台湾有事の際には「事前協議」が日米間で必要とされるが、「もし台湾有事のときに在日アメリカ軍の出撃を拒否するように中国側が申し入れてきてもこれに応じることはない」という取り決めとなっている。このため、台湾有事は日本有事となるわけであり、時間的ロスはないというのがこれまでの解釈である。

ところが、今回の日米共同宣言で日本は台湾防衛へさらなるコミットメントしたことになるが、どこまで貢献できるのであろうか。台湾有事の際には存立危機が認められるのか、集団的自衛権が行使されるのかも問われよう。

バナー写真:海上自衛隊のイージス艦「こんごう」(手前)と米海軍第7艦隊の指揮艦「ブルーリッジ」(奥)の共同訓練=2021年3月29日、東シナ海[米第7艦隊提供](時事)

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒

防衛白書、台湾有事の尖閣波及を警戒 島しょ防衛強化
「台湾の安定重要」初明記
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA09BCT0Z00C21A7000000/

『防衛省は13日に公表した2021年版の防衛白書で、台湾情勢の安定が日本の安全保障に重要だと初めて明記した。台湾有事になれば170キロしか離れていない沖縄県・尖閣諸島の防衛に波及しかねないと警戒する。従来と比べ、具体的な「日本の守り」への言及に力点を置いたのもそのためだ。

台湾情勢について「わが国としても一層緊張感を持って注視していく必要がある」と指摘した。20年版で中国と台湾の軍事力の動向を「注目していく必要がある」などとしていた表現を強めた。

中台衝突が起きて米軍が参戦すれば日本も影響は避けられない。集団的自衛権を行使し、邦人を救出する米艦を防護したり、米軍基地を狙うミサイルを迎撃したりする必要が生じる。政府・与党内で「台湾有事は日本有事と一体だ」との見方が広がる。

台湾から近い沖縄県・与那国島や尖閣諸島は台湾有事の際に戦域になりかねない。尖閣などが巻き込まれれば武力攻撃事態となり日米で離島防衛にあたることになる。

戦後、日本の防衛は旧ソ連の抑止が主題だった。防衛白書も旧ソ連による着上陸侵攻を見据えた対応に記述を割いた。冷戦後は国連平和維持活動(PKO)など自衛隊の国際協力や災害派遣の紹介に重点を置いた。

10年代は北朝鮮の核ミサイルの脅威に焦点を当ててきたが、潜在的な懸念の対象は中国だった。

これまでも尖閣周辺での活動に懸念を示す表現は毎回盛ってきたが、今回はより具体的な国土防衛への言及を前面に打ち出した点で異なる。

島しょ防衛はその一例だ。中国に近い南西諸島を念頭に、攻めてくる相手の攻撃圏外から発射できる国産の長射程ミサイルを開発する計画を挙げた。陸上自衛隊が運用する「12式地対艦誘導弾」の射程を伸ばす。敵艦を離島に近づきにくくし、相手の攻撃を抑止する。
地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の計画停止と、代替となる艦船導入も記載した。地上配備は北朝鮮からのミサイル対処が目的だったものの、海上で運用すれば南西諸島防衛にも活用できる。

明確な武力攻撃ではないグレーゾーン事態への対処にも紙幅を割いた。相手が武力攻撃にあたらない範囲で現状変更を試みてくる可能性に触れた。中国が海軍ではなく海警局を使って尖閣諸島に上陸してくる事態などを想定しているとみられる。

グレーゾーン事態が長引けば「明確な兆候のないまま、より重大な事態へと急速に発展していくリスクをはらむ」とも訴えた。武装した工作員に対処するため警察との共同訓練の必要性に触れたコラムも載せた。

今回初めて米中関係に関する項目を設けた。米中対立が激しくなれば日本も無関係でいられないとの認識を映す。人工知能(AI)など先端技術を巡る競争も一層激しくなると予測した。

中国は00年以降、急激な軍拡で戦闘機やミサイルを増やす。東アジアに限ると中国の優勢は明らかだ。大量の対艦弾道ミサイルなどを配備し、米軍が中国近海まで近寄れない戦略をとる。

米中対立の文脈で尖閣諸島の問題に言及したのも従来の白書にない特徴といえる。米軍の対日防衛義務が尖閣諸島に及ぶと重ねて表明する米国に、中国が「強く反発している」と触れた。

尖閣問題を初めて単独のコラムとして取り上げた。尖閣周辺で領海侵入を繰り返す中国海警局の船の活動を「そもそも国際法違反」と断じた。過去の白書では国際法上の評価は触れず「全く容認できない」などと記しただけだった。

海警局を準軍事組織と位置づけた2月施行の海警法も「国際法との整合性の観点から問題がある」と明確に指摘した。一連の表現からは尖閣周辺での海警局の船の活動がグレーゾーン事態や有事に発展しかねないとの危機感がにじむ。

防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画は18年の策定から2年半たつ。防衛白書が記すように、この間の東アジアの安保環境の変化は激しい。台湾や尖閣有事を抑止するためにも防衛力強化の不断の見直しが不可欠となる。

(安全保障エディター 甲原潤之介)

防衛費、GDP1%枠超も視野 中国への抑止力に
防衛白書は9年連続増となった2021年度の防衛関係費も説明した。22年度も増額傾向は続く見通しで、国内総生産(GDP)比で1%以内としてきた目安を超える可能性がある。岸信夫防衛相は1%にこだわらず予算要求する方針だ。

中国が急ピッチで軍備強化を進め、このままでは東アジアで日米と中国の軍事力の差が一層開きかねない。防衛省は日米が連携して防衛力を高めることが中国への抑止力となり、台湾や沖縄周辺での紛争回避につながるとみる。

白書によると20年度の日本の防衛費はGDP比で0.94%となり19年度の0.90%からわずかに上昇した。3%超の米国とロシア、2%超の韓国、オーストラリア、フランスと比べ差は大きい。白書は主要国と比較し「対GDP比は最も低い」と指摘した。

防衛省は予算を増やして離島防衛能力の向上を狙う。島で敵の上陸を阻止する「水陸機動団」の拡充や、装備品や弾薬、食料を運ぶ海上輸送部隊の新設を計画。護衛艦などの新造にも充てる。

東アジアでの中国の軍事的優位が強まるほど、中国と対峙する東シナ海での防衛力強化が重要になる。静音性の高い潜水艦といった日本が優位性を持つ技術への投資も不可欠だ。
現在より探知能力に優れた潜水艦用ソナー開発や、日本周辺の浅い海域を航行する潜水艦の動きを捕捉するためのレーダー、上空から監視する哨戒機やヘリコプターなどの性能向上にも取り組む。

対空戦闘力では最新鋭ステルス戦闘機「F35A」や艦艇からの飛行が可能な「F35B」の購入を進める。現在の主力戦闘機「F15」も電子戦に対応するよう改修する。

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分析・考察 防衛白書で指摘する一連の中国の拡張姿勢が、直接に日本の生存への脅威となっている状況が明確になり、その意識を米国だけでなく欧州諸国など広く国際社会が共有するようになっているにも関わらず、日本の防衛関係費がGDP比で1%レベルと群を抜いて低いことは、同盟国の米国だけでなく、国際社会からも疑問視されるようになっています。日本自身の防衛努力が地域と世界の安定に貢献し、逆にそれを怠ることは責任を果たさない態度と認識されるという現実を、今回の防衛白書は指摘しているのだと思います。
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