IOC会長、東京五輪観客の有無「4~5月に判断」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR250450V20C21A2000000/

【パリ=白石透冴】国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は24日、東京五輪・パラリンピックの会場に観客を入れるかの判断は「4月か5月初めになる」との見通しを示した。新型コロナウイルスの感染拡大状況を見極めたい一方で、準備を円滑に進めるために7月の開催直前に決めることは避けたいとした。

バッハ会長は理事会後の記者会見で「ギリギリまで判断を遅らせるのは、チケットなどの準備に時間が必要なのでできない。4月か5月初めになるだろう」と語った。デュビ五輪統括部長は「4月の終わりが適切な時期だと思う。国内と国外の観客で別の判断をするかもしれない」との見解を示した。

東京五輪は観客を入れるかが焦点の一つになっている。無観客となれば900億円とされるチケット収入が組織委員会に入らなくなる恐れがあるため、日本側は慎重な判断を迫られている。一方バッハ氏は「参加者には安全な環境が用意される」と語り、開催するという考えに揺らぎがないことを強調した。

一方IOCは32年五輪の開催候補地として、オーストラリア東部ブリスベンと優先的に対話すると発表した。正式決定ではないが、候補地として関心を示したインドネシア、中国などを抑えて選ばれる可能性が高まった。

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ドラギ伊首相「あらゆる手段でコロナ対策」所信表明演説

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR17DW60X10C21A2000000/

『【ウィーン=細川倫太郎】イタリアのドラギ新首相は17日、議会上院で所信表明演説をした。新型コロナウイルスに対し「あらゆる手段を使いパンデミック(世界的大流行)と闘う」と強調。迅速なワクチン接種や経済復興に全力を注ぐ考えを表明した。

ドラギ氏が率いる連立政権は、最大与党の左派「五つ星運動」や極右「同盟」など幅広い政党で構成する。17日に上院、18日に下院での信任を得て、正式に発足する。

ドラギ氏は「我々は戦後間もない政府と同じように、新たな復興に着手する責任がある」と述べた。イタリアは新型コロナが欧州でいち早く流行し、経済や社会が甚大な打撃を受けた。同国では医療従事者や高齢者ら約130万人がワクチンを接種したが、ドラギ氏は施設やボランティアのスタッフを増やしてスピードを速める。

イタリアは欧州連合(EU)から新型コロナからの復興基金として2000億ユーロ(約25兆円)以上が割り当てられる見通し。経済復興へ復興基金は欠かせなく、ドラギ政権は早急に資金の使い道を示した計画を策定し、欧州委員会に提出する。

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NY司法長官、Amazonを提訴 コロナ対応めぐり

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN17EFO0X10C21A2000000/

 ※ 『訴状によると、アマゾンは2020年3月以降、ニューヨーク州でコロナ感染が急拡大した時期に、ニューヨーク市内スタテン島の倉庫とクイーンズ区の物流拠点で多くの従業員がコロナ検査で陽性となったにもかかわらず、拠点の消毒や確認の周知など適切な安全対策を怠ったまま事業を継続した。また、職場の安全対策に問題を提起した従業員に対し、解雇などの報復的措置をとった。

ジェームズ司法長官はアマゾンが職場の適切な安全確保や内部告発者の保護を義務づけるニューヨーク州の労働法に違反したと主張。「アマゾンが人よりも利益を重視し、従業員の健康や安全の確保を怠ったことは明らかだ」と非難し、解雇された従業員への補償や「不法行為」で得た利益の返還を求めている。』

 ヒデー話しだ…。人々の「簡単・お手軽・安上がり」の欲望追求の背後には、こういう”犠牲”が横たわっている…。

 しかも、『一方でアマゾンはこれに先立ち、12日にブルックリン連邦地裁にジェームズ司法長官を提訴した。職場や従業員のコロナ安全対策の規制では連邦法が州法に優先するとし、ジェームズ司法長官に同社を訴える権限はないと主張している。』と主張して、争っている…。

 ※ こういう「本質ずらし」「はぐらかし」は、敏腕・凄腕弁護士(法律家)の得意技だ…。

 ※ そして、延々と、「手続き論」での争いが続いて行くことになる…。

『【ニューヨーク=西邨紘子】ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は16日、米アマゾンの新型コロナウイルスをめぐる従業員向けの対応が不適切だったとして、ニューヨーク州最高裁判所に同社を訴えた。

訴状によると、アマゾンは2020年3月以降、ニューヨーク州でコロナ感染が急拡大した時期に、ニューヨーク市内スタテン島の倉庫とクイーンズ区の物流拠点で多くの従業員がコロナ検査で陽性となったにもかかわらず、拠点の消毒や確認の周知など適切な安全対策を怠ったまま事業を継続した。また、職場の安全対策に問題を提起した従業員に対し、解雇などの報復的措置をとった。

ジェームズ司法長官はアマゾンが職場の適切な安全確保や内部告発者の保護を義務づけるニューヨーク州の労働法に違反したと主張。「アマゾンが人よりも利益を重視し、従業員の健康や安全の確保を怠ったことは明らかだ」と非難し、解雇された従業員への補償や「不法行為」で得た利益の返還を求めている。

一方でアマゾンはこれに先立ち、12日にブルックリン連邦地裁にジェームズ司法長官を提訴した。職場や従業員のコロナ安全対策の規制では連邦法が州法に優先するとし、ジェームズ司法長官に同社を訴える権限はないと主張している。

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NY州、高齢者施設のコロナ死者数公表遅れ 知事に批判

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16DT20W1A210C2000000/

『【ニューヨーク=大島有美子】米東部ニューヨーク州が高齢者施設での新型コロナウイルスによる死者数の公表が大幅に遅れたほか過少に発表していたことがわかり、州議会議員などからクオモ州知事への批判が相次いでいる。クオモ氏は15日の記者会見でデータの提供が遅れたことを認めた。意図的にデータを隠蔽したとの見方からクオモ氏の責任を問う声も上がっている。

20年3~4月にコロナ感染が急拡大したNY州では、医療施設…

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20年3~4月にコロナ感染が急拡大したNY州では、医療施設の増強が間に合わず、3月下旬に高齢者施設でのコロナ患者受け入れを要請した。受け入れた施設が患者の遺族などから訴えられないように免責条項もつけた。ただ重症化しやすい高齢者が集まる施設に患者を収容したことで、感染が広がり死者数も急増。当時から州の対応について有権者や連邦議会議員からの批判の声が出ていた。

州司法長官の事務局が1月末に公表した調査では「州が公表した高齢者施設でのコロナ死者数は実際より50%ほど少ない可能性がある」とした。州の保健当局が高齢者施設の入居者のコロナ感染者のうち、病院に搬送された後で死亡した場合は高齢者施設の死者数に入れていなかったためだ。

会見するニューヨーク州のクオモ知事(15日)

NY州は6日に高齢者施設での死者数を修正。1月下旬時点で8700人超と公表していたが、2月5日までの累計死者数を1万3197人と発表した。クオモ氏は15日の記者会見で死亡場所の区分けによる違いで「すべてのデータは正確に報告している」と強調した。

クオモ氏の側近が、トランプ前政権の司法省から求められていた高齢者施設の死者数の開示について、政争の具となるのを避けるため「凍結した」と述べたことも明らかになった。司法省への対応を優先し、州議会議員や記者からの質問にも数カ月回答しなかった。クオモ氏は「皆忙しかった。(議員や記者などへの回答を)より優先すべきだった」と釈明した。

シエナ大学が16日に発表した世論調査によると、クオモ氏の職務遂行能力についての支持率は51%と、1月時点の56%から低下した。特に高齢者施設における死者数のデータ公開については「評価する」が39%、「評価しない」が55%だった。クオモ氏は「政治ではなく、データや事実、科学に基づき判断する」と折に触れて強調していただけに、データ公表の遅れに対する不信感が強まっている。

同州の対応については、「住民の信頼を裏切るものであり、(州知事令など)知事の特別権限を再検討すべきではないか」(民主党のNY州議会議員)「すぐに訴追されるべきだ」(NY州選出で共和党のステファニク下院議員)など批判の声が出ている。一部の州議会議員はコロナ下で知事に与えた非常事態権限を剥奪すべきだと訴えている。

米の感染ペース、減速鮮明 一部でワクチン在庫不足も

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN115DP0R10C21A2000000/

『【ニューヨーク=野村優子】米国で新型コロナウイルスの感染ペースの減速が鮮明となってきた。1日あたりの新規感染者数はおよそ3カ月ぶり、新規死者数もおよそ1カ月ぶりの低水準となった。ワクチンについては米国民の1割超で接種が進む一方、在庫不足も一部地域で発生している。各地で規制緩和が進むなか、気の緩みによる感染再拡大の懸念も出ている。

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米ジョンズ・ホプキンス大によると、米東部時間11日午後3時(日本時間12日午前5時)時点の米国の感染者数は2734万人、死者数は47万人超となった。世界最大の感染国となる米国だが、10日の新規感染者数(7日移動平均)は約10万4千人と、1月上旬につけたピークから約6割減となり、昨年11月以来の低水準をつけた。新規死者数(7日移動平均)も約2800人となり、減少傾向が続いている。

ワクチン接種も進んできた。米疾病対策センター(CDC)によると、11日時点で4639万回分のワクチンが接種されており、少なくとも1回接種した人は3472万人となった。これは世界最多で米人口の1割強にあたるものの、当初想定していたペースを大きく下回る。マサチューセッツ州では接種加速を図るため11日から、75歳以上の高齢者の接種に同伴した人も、ワクチンを接種できるようにした。

ワクチン普及に向けて、薬局やスーパーなど小売店での接種も始まる。薬局チェーン大手CVSは11日から、ウォルグリーンズは12日から一部店舗での接種を始める見通しで、ホームページを通じて予約を受け付けている。米政府は6500店舗に100万回分を供給する見通しだが、CDCによると当初の供給数は限定的になるという。

ワクチン不足も懸念されている。カリフォルニア州ロサンゼルス市は、ワクチンの在庫不足により一部の大規模接種所を12~13日に閉鎖すると発表した。米大リーグ、ドジャースの本拠地であるドジャースタジアムも接種所となっていたが、こちらも閉鎖される予定。ガルセッティ市長は10日、「今週は1万6千回分しか届いておらず、これはほぼ1日分の接種回数にしかならない」と述べた。

米政府も、ワクチンの確保を急ぐ。バイデン政権は11日、2回の接種が求められるファイザー製とモデルナ製のワクチン2億回分を追加購入する契約を締結したと発表。米政府によるワクチン購入量は計6億回分となる。バイデン大統領は11日、訪問先のNIH(米国立衛生研究所)で7月末までに3億人分のワクチンを供給できるとの見通しを示した。従来は、夏の終わりまでに供給するとしていた。

感染ペースが落ち着いてきたことから各地で規制緩和が進んでおり、気の緩みを警戒する向きもでている。米ニュースサイト、アクシオスが実施したアンケート調査によると、コロナ前の生活に戻ることが健康面に中程度から重大なリスクになると答えた人の割合は66%と、10月以来の低水準になったという。

こうした中でCDCは10日、2重にマスクを着用することで感染リスクを大幅に削減できるとの研究結果を発表。医療用マスクの上に布マスクを重ねて着用した場合、せきによる飛沫を92.5%防止する効果があったという。

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高井宏章のアバター
高井宏章
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 米国の大都市ですらワクチン調達に苦慮しているのを見ると、日本が計画通りに接種を進められるか、不安になります。一方で、感染状況の深刻さを考えると、より多くの人命を救うためには欧米の方が優先度が高いようにも思えます。
開発、供給とも異例のスピードで進んでいるとは思いますが、早く「打ちたい人が誰でも打てる」状態になってほしいものです。
2021年2月12日 10:23いいね
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鈴木一人のアバター
鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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ひとこと解説 ワクチン接種が進むことで新規感染者が減ってくるというのは素晴らしいこと。ただ、これまでの爆発的な感染拡大は感謝祭、クリスマスといった大きな感染拡大イベントが続いた結果でもあり、先日のスーパーボウルが再度拡大のイベントになるかどうかを注視したい。また一部の変異株ではワクチンの有効性が低くなるという話もあるので、このまま一直線に新規感染者が減っていくかどうか、楽観するのはまだ早いような気がしている。
2021年2月12日 8:31いいね
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[FT]アフリカ諸国 欧米以外からのワクチン調達に躍起

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM041PB0U1A200C2000000/

『新型コロナウイルスワクチンの世界的な争奪戦が繰り広げられる中、アフリカ諸国は、ワクチン開発でリードする欧米以外の国からワクチンを確保しようと懸命だ。特に、中国とロシアからの調達を目指す動きがアフリカ全体で目立つ。

ケニアからギニアまで、多くのアフリカ諸国が中国やロシアとワクチン供給の協議中だ。世界保健機関(WHO)などの主導で共同購入したワクチンを公平に配分する国際枠組み「COVAX(コバックス)…

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世界保健機関(WHO)などの主導で共同購入したワクチンを公平に配分する国際枠組み「COVAX(コバックス)」は発展途上国の人口の少なくとも20%に接種できる量のワクチンを確保することを目指しているが、それを補う分を両国から調達しようとしている。

アフリカで最も人口が多いナイジェリアのエハニレ保健相は1日夜、同国の医薬品規制当局がロシアとインドから2種類のワクチンの資料を受け取ったと報道陣に語った。ナイジェリアは世界的にワクチンが不足する中、必要量を確保しようと必死だ。欧米で開発されたワクチンは、その供給量のほとんどをすでに先進国があらかじめ確保してしまっており、アフリカ諸国が入手するのは困難な状況だ。

ナイジェリア ワクチン争奪戦に「厳しい目」

「資金力のある富裕国が予約購入で自国の分を確保し、欧州では一部の国の間で奪い合いが起きているようなワクチン確保競争の現状を、我々は厳しい目で見てきた」と同相は批判した。WHOの推計では、これまでに製造されたワクチンの95%は、すでに先進10カ国が購入したとしている。

エハニレ保健相は、同国の食品医薬品管理局(NAFDAC)が導入を検討しているワクチンの名称を明かさなかった。しかし、ロシアは、自国で開発したワクチン「スプートニクV」を熱心に売り込んでいる。英医学誌ランセットは2日、スプートニクVについて臨床試験(治験)の最終段階で91.6%の効果が確認されたとする論文を発表した。ギニアとアルジェリアは、すでに同ワクチンの使用を承認している。

一方、中国は、アフリカへの影響力拡大のための重要な戦略として、過去1年間、ワクチン外交を積極的に展開してきた。習近平(シー・ジンピン)国家主席は2020年8月に、アフリカへのワクチン供給を「優先課題」だと表明した。中国医薬集団(シノファーム)が開発したワクチンは中国国内での使用が承認されているが、アフリカへの供給は開始されていない。

ナイジェリア大統領直属のコロナ対策タスクフォースを率いるボス・ムスタファ氏は、他の国々でワクチン接種が急速に進んでいる現状について、ナイジェリア国民の自由な海外渡航の障害となる可能性があると警告した。「我々もワクチン接種が遅れないように全力を尽くす必要がある」とムスタファ氏は強調した。

ナイジェリア政府によると、同国は2月から、COVAXを通して、最初の1600万回分のワクチンを受け取ることになっている。さらに、アフリカ連合(AU)を通して、追加の4100万回分を4月末に受け取る手はずになっている。AUは、英アストラゼネカ製ワクチン4億回分に加えて、他のメーカーの2億7000万回分を確保している。

南ア インド製ワクチンの輸入を開始
南アフリカは今週、アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発し、インドのセラム・インスティチュート・オブ・インディアが製造したワクチン(インド名はコビシールド)の最初の供給を受けた。南ア政府は、COVAXに頼りすぎとの国内批判をうけ、医療従事者用に150万回分のコビシールドを発注した。

WHOアフリカ地域事務所で予防接種およびワクチン開発責任者を務めるリチャード・ミヒゴ氏は、COVAXを通しての供給と各国の自前の購入により、アフリカ諸国は、21年末までに人口の30-35%に接種するという目標を立てるのが現実的だろうと述べた。

ケニア保健省のパトリック・アモス保健局長は、21年中に2000万回分のワクチンを無償で調達できるようにCOVAXと協力していると語った。同時に、中国、ロシア、インドともワクチンの供給について協議中であると明かした。「様々なワクチンを使ったハイブリッドな接種体制になるだろう」と言う。

ワクチン供給に不可欠なコールドチェーン(低温物流)能力がアフリカにあるかどうかを不安視する声もあるが、AUと各国の中央および州政府は、冷凍保存・輸送能力は、過去数カ月に大きく増強されたとしている。

アフリカ最大の航空会社エチオピア航空は、アフリカおよびラテンアメリカ諸国に医療機器を輸送してきた実績があるが、中国の深圳からアディスアベバに冷凍ワクチンを空輸するための輸送路を確保した。同航空によれば、アディスアベバに輸送されたワクチンは、アフリカ全土に供給される。

これまでのところアフリカは新型コロナウイルスの感染が最悪の状況にはなっていない。この地域の人口は世界全体の17%を占めるが、各国政府の統計によれば、コロナウイルスの感染による死者の数は全体の4%にとどまる。しかし、現在、感染の第1波より深刻な第2波に襲われている。

By Neil Munshi, Andres Schipani and David Pilling

(2021年2月3日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

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アフリカの人口ランキング
https://ecodb.net/ranking/area/G/imf_lp.html

アフリカのコロナ感染者のランキング
https://abp.co.jp/perspectives/business/Corona_data.html

[FT]医療用酸素不足が途上国で深刻 コロナ対応で窮地

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM033EU0T00C21A2000000/

『新型コロナウイルス患者の治療に必要な医療用酸素の需要がここ数カ月間で世界的に急増し、供給が追いつかなくなっており、低・中所得国で多数の患者が救命治療を受けられなくなる懸念が高まっている。

医療用酸素の需要は過去3カ月で2割以上増加し、それを上回る国も多い。生産者は溶接などの産業用酸素を医療用に転換し始めているものの、企業や保健専門家の指摘によれば、資金や集中的な取り組みが乏しく、病院や診療所では集…

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生産者は溶接などの産業用酸素を医療用に転換し始めているものの、企業や保健専門家の指摘によれば、資金や集中的な取り組みが乏しく、病院や診療所では集中治療が必要な患者の急増に対応するための十分な量が確保できていない。

「あらゆる場所で需給が極度に逼迫している。アフリカ、欧州、北米では、今回の第2波で需要がうなぎ登りに増加した。問題は酸素の入手できるかどうかよりも、人員や、病院ネットワークと各施設につながるロジスティクスにある」と産業ガス世界大手、仏エア・リキードのシニアバイスプレジデント、ジャンマルク・ドロワイエール氏は語る。

非政府組織(NGO)や医療従事者は、各国の公的機関や企業、寄付者に一層の支援と行動を呼びかけており、ワクチンと医薬品の配布とともに酸素の増産と輸送強化を求めている。

「国際社会や多くの国の対応はあきれるほど遅い。新型コロナワクチンが接種可能になるまでは、酸素こそが命を救う上で医療における最も重要な装備だ。我々は広域的な人道危機に陥ろうとしている」と慈善団体、英セーブ・ザ・チルドレンのケビン・ワトキンス最高経営責任者(CEO)は話す。

ブラジル、ナイジェリア、ペルーなどで需要が急増
複数の医療慈善団体がまとめた「新型コロナ酸素需要トラッカー(COVID-19 Oxygen Needs Tracker)」の推計によると、低・中所得国の酸素需要は1日当たり1020万立方メートルを超えており、昨年11月時点の850万立方メートルから増加している。ブラジル、ナイジェリア、ペルーなどで需要増が激しい。

問題の一つは、酸素生産の世界市場が複雑か寸断されていることだ。つまり、エア・リキードやリンデなどの大手生産者と病院での現地製造が分断している。一方で、医療用に確保可能な量や使用量に関するデータは限られている。

世界保健機関(WHO)の臨床医療分野を率いるジャネット・ディアス氏はこう語る。「問題は非常に深刻だ。酸素自体は空気中からただで手に入るが、医療用酸素として使うには技術がいる」

多くの小国や低所得国では不足状態がますます深刻化している。過去数週間で2人の閣僚と複数の高官が新型コロナに感染で死亡したアフリカのマラウイでは、大統領が酸素ボンベの購入資金を国内の銀行やクラウドファンディングに頼る事態になっている。

ブラジルのマナウスでは、酸素ボンベ不足により、医師が手動の人工呼吸器の使用を余儀なくされている。空軍が酸素ボンベを離れた都市から運んでいる一方、著名人らが輸送費用を負担したり、ベネズエラが酸素を提供したりする動きもある。

ナイジェリアで新型コロナ流行の中心地となっているラゴス州のババジデ・サンウォオル知事は、新型コロナ患者の治療を担う主要病院での酸素需要が過去数週間で5倍に跳ね上がっており、近々さらに2倍に増える見込みだと述べた。「補給をする上で、それ自体が巨大(負担)だ」

低所得国ではワクチン入手もメド立たず
米国や欧州の大半の国を含む富裕国は、希少なワクチンの確保に力を入れて自国民を守ろうとしているが、低所得国は今後何カ月間にもわたって確保できる見通しが立たない。

今後は病院を埋めつくす患者に十分な酸素が供給できなくなるうえ、そうなれば、抗炎症薬として使われる安価なステロイド剤「デキサメタゾン」などの命を救える治療法にほとんど効果がなくなる。ラテンアメリカやアフリカでは、そのように警鐘を鳴らす政治指導者や医師が増えている。

「ワクチンだけでは対処できない。現状で届けられるものの提供を増やすことで、より多くの命を救える可能性がある。多くの場所では酸素の確保がネックだ」と世界エイズ・結核・マラリア対策基金のピーター・サンズ事務局長は話す。

酸素供給の改善を訴える官民パートナーシップ「エブリ・ブレス・カウンツ・コアリション」のコーディネーター、リース・グリーンスレイド氏は、世界銀行や寄付者の反応がちぐはぐで不十分だと指摘する。「新型コロナ患者が必要とする酸素の量が膨大であるため、今となってはより大規模な緊急解決策が必要だ」

支援プログラムはあるが調整役が不在

世界銀行は昨年、60億ドル(約6300億円)の新型コロナ対策助成金および低金利ローンプログラムを立ち上げたが、これまでに半額しか支出されていない。世銀は、酸素の確保への支援を正式に要請してきた国は少ないとしており、より大規模な資金提供に向けて調整を急ぐと表明している。

調整役の不在が問題を悪化させている。個別の保健システムがそれぞれ物資を購入する一方、サプライヤーは財政が逼迫した当局からの支払いが滞る事態を恐れている。医療慈善団体クリントン健康アクセスイニシアチブのバイスプレジデント、ザッカリー・カッツ氏は「市場が秩序を欠いている」と強調する。

酸素供給は、輸送、生産、安全管理、定期的な装置の整備が難しく、今回のパンデミック以前でさえ、発展途上国の多くでは供給が乏しかった。

世界銀行で健康・栄養・人口分野の世界責任者を務めるムハンマド・ペイト氏は、「最も脆弱な保健システムを持つ国々が、今回の危機で矢面に立っている」と語った。

By Andrew Jack, Michael Pooler, Neil Munshi and David Keohane

(2021年2月1日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

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ロシア20年GDP3.1%減、コロナで消費振るわず

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『【モスクワ=小川知世】ロシア連邦統計局は1日、2020年の実質国内総生産(GDP、速報値)が前年比3.1%減だったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の制限や原油安が響き、GDPの約半分を占める消費も振るわなかった。政府はワクチンの接種を進め、経済の回復を急ぐ。

通年の経済成長率が前年比でマイナスとなるのはウクライナ問題を巡る欧米の対ロ制裁の影響が出た15年以来。産業部門別ではホテルや外食、運輸、鉱業などが大きく落ち込んだ。経済発展省は21年の実質GDPが前年比3.3%の増加に転じると予測している。

ロシアは国産ワクチンを最終段階の臨床試験の完了に先立って承認し、18歳以上の全ての希望者に対象を広げた大規模接種を1月に始めた。政府は21年中に国民の60%が接種を受けられるとしている。同国の感染者は1日1万8000人前後のペースで増えている。

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EU、ワクチン輸出制限 英製薬の供給減通告受け

EU、ワクチン輸出制限 英製薬の供給減通告受け
3月末まで・事前購入契約の会社が対象 途上国向けなどは除外
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR290DD0Z20C21A1000000/

 ※ 『EUが強硬姿勢に出る背景には、米英に比べたワクチン接種の遅れがある。欧州では感染力の高い変異種の広がりなどで収束の見えない状態が続く。ワクチンが数少ない望みだ。ドイツは9月に総選挙を控え、ワクチン供給が遅れれば国民の不満が高まる。

両者の対立は深まる一方だ。欧州メディアは28日、ドイツ当局がアストラゼネカ製ワクチンについて65歳以上の高齢者への使用を推奨しない方針だと報じた。高齢者の効果についてデータが不十分だとの理由だが、ドイツによる報復との見方もくすぶる。

同社の広報担当者は「最新の臨床試験(治験)の分析で65歳以上の効果を確認している」と反論。英当局も「有効性が足りないと示すものはない」と同社を支援する。

ベルギーの保健当局は同日、アストラゼネカのワクチンを生産する国内工場に立ち入り検査した。欧州委員会の要請で生産状況などを確認したとみられる。』

 ※ 『欧州委は29日、これまで非公表だったアストラゼネカとの契約書も公表した。フォンデアライエン欧州委員長はこれに先立ち、独ラジオに「法的拘束力のある注文があり、契約書は明快だ」と訴えた。

しかし公表された契約書は黒塗りにされた部分も多い。アストラゼネカは「最善の努力をする」と表記している箇所もあり、EUが主張するように法的拘束力のある契約なのか、事実関係が明らかになったとは言いがたい。』

 ※ 「黒塗り」とか、「ノリ弁」とか、どっかの国の国会でも聞いた話しだな…。

 ※ だんだん、「泥仕合」になってきた観があるな…。

 ※ 日ごろは、「理性的に。」とか、「協調を、重んじて。」などと言っていても、イザともなれば、この体たらくだ…。

『【ロンドン=佐竹実、ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は29日、新型コロナウイルス用のワクチンの輸出制限措置を導入すると発表した。英製薬大手アストラゼネカがEU向けのワクチン供給の大幅削減を通告したのを受けて、必要な量を確保するための措置に踏み切る。

輸出制限では、EUが事前購入契約を結び、ワクチン開発などの資金を支援した製薬会社に対して、EU域内で製造したワクチンの出荷計画を…

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輸出制限では、EUが事前購入契約を結び、ワクチン開発などの資金を支援した製薬会社に対して、EU域内で製造したワクチンの出荷計画を事前に申告し、許可を得るように義務づける。アストラゼネカを含めた製薬会社に契約を守るよう圧力をかける狙いがありそうだ。

数日内に制度を始め、3月末までの時限措置とする。世界保健機関(WHO)などが主導する新興・途上国にワクチンを配るための国際枠組み「COVAX(コバックス)」向けの輸出は対象外とする。輸出制限がワクチン・ナショナリズムを過熱させるとの批判に配慮した。

記者会見したドムブロフスキス上級副委員長(通商政策担当)は「透明性を高めるのが目的で、世界貿易機関(WTO)などの国際ルールに沿っている」と主張。EU高官は記者団に「輸出禁止措置ではない」と説明した。

発端はアストラゼネカが22日、EUへの1~3月の供給量を過去に合意していた8千万回分の半分以下の3100万回分へ削減すると通告したことだ。ベルギーの委託先工場での生産量が想定を下回るためとの理由からだ。

EUは同社と2020年8月に最大4億回分の事前購入契約を結び、開発資金や生産体制整備のために3億ユーロ(約378億円)を支払ってきた。欧州委員会のキリヤキデス委員(保健衛生担当)は「信頼を回復するために契約上および道義上の義務を果たしてほしい」と求める。EUで医薬品を審査する欧州医薬品庁(EMA)は29日、英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大学が開発した新型コロナワクチンの条件付き承認を勧告した。

英工場でのワクチン生産はほぼ計画通りに進んでいる。このためEUは英国工場での生産分や備蓄などで不足を補うべきだと求めている。アストラゼネカは「契約は『最善を尽くす』ことだ」と主張。EUと合意していた供給量には法的拘束力がないとの立場で議論がかみ合わない。

EUのミシェル大統領はデンマークなど加盟4カ国の首脳に宛てた書簡で、ワクチン確保へ法的手段を模索する考えも表明した。製薬会社にEUが契約したワクチンの供給を強制的に守らせる方法を検討しているとみられる。

EUが強硬姿勢に出る背景には、米英に比べたワクチン接種の遅れがある。欧州では感染力の高い変異種の広がりなどで収束の見えない状態が続く。ワクチンが数少ない望みだ。ドイツは9月に総選挙を控え、ワクチン供給が遅れれば国民の不満が高まる。

両者の対立は深まる一方だ。欧州メディアは28日、ドイツ当局がアストラゼネカ製ワクチンについて65歳以上の高齢者への使用を推奨しない方針だと報じた。高齢者の効果についてデータが不十分だとの理由だが、ドイツによる報復との見方もくすぶる。

同社の広報担当者は「最新の臨床試験(治験)の分析で65歳以上の効果を確認している」と反論。英当局も「有効性が足りないと示すものはない」と同社を支援する。

ベルギーの保健当局は同日、アストラゼネカのワクチンを生産する国内工場に立ち入り検査した。欧州委員会の要請で生産状況などを確認したとみられる。

欧州委は29日、これまで非公表だったアストラゼネカとの契約書も公表した。フォンデアライエン欧州委員長はこれに先立ち、独ラジオに「法的拘束力のある注文があり、契約書は明快だ」と訴えた。

しかし公表された契約書は黒塗りにされた部分も多い。アストラゼネカは「最善の努力をする」と表記している箇所もあり、EUが主張するように法的拘束力のある契約なのか、事実関係が明らかになったとは言いがたい。

フランスでは一部地域で米ファイザーなどのワクチンが足りず、接種できない事態も生じている。アストラゼネカ製も遅れれば経済再開が遠のく。

先進国のワクチン争奪戦は世界のコロナ危機対応にも影を落とす。WHOのテドロス事務局長は「ワクチン・ナショナリズムは世界的大流行を長引かせるだけだ」と警鐘を鳴らす。

ハンガリー、中国製ワクチンを承認 EUで初

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR29ET30Z20C21A1000000/

『【ウィーン=細川倫太郎】中欧ハンガリーは29日、中国医薬集団(シノファーム)が開発した新型コロナウイルスのワクチンを欧州連合(EU)加盟国として初めて承認した。500万回分を購入する。域内での中国の影響力拡大を警戒するEUとハンガリーの間で隙間風が一段と強まりそうだ。

オルバン首相は地元メディアの取材に「私はこのワクチンを最も信頼している。中国人はこのウイルスを最も早くから知っている」と述べ、自身も接種する考えを示した。22日にはロシア製のワクチン「スプートニクV」を200万回分調達することで合意。EU加盟国として初めてロシア製のワクチン使用を暫定認可することを決めている。

オルバン首相は自身もシノファームのワクチンを接種する考えだ=ロイター

EUはワクチンを一括購入し、人口比に応じて加盟国に配分する仕組みをとっている。ただ、製薬大手の生産体制が整わず、英米に比べ供給が大幅に遅れている。オルバン首相は「EUは遅すぎる」と非難し、域外から独自に調達するとしていた。

ハンガリーは中国の広域経済圏構想「一帯一路」に参画し、インフラ整備などで経済関係を深めている。2024年の開校を目標に、首都ブダペストに復旦大学(上海市)のキャンパスを誘致する準備も進めている。EUは人権問題など価値観が逆行する中国が域内で存在感を高めれば、結束が揺らぎかねないと警戒する。

人口約1000万人のハンガリーでは、新型コロナの累計の感染者数は約36万人、死者は約1万2000人となっている。1月中旬にはバルカン半島のセルビアもシノファームのワクチンを調達した。

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