各国で紛争に発展するワクチン・パスポート : 机上空間

各国で紛争に発展するワクチン・パスポート : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/27264133.html 

 ※ コロナがあぶり出したものとして、「厳然たる格差」「政府の無策」の他に、もう一つある…。

 ※ それは、「グローバル経済の知らないうちの浸透」だ…。

 ※ 世界は、知らないうちに、深く結びついて、「相互依存の世界」になっていた…。
 ※ 日本の誇る自動車産業も、東南アジアの部品供給に目詰まりを起こして、減産を強いられる…。もちろん、「半導体の供給不足の問題」もあるが…。

 ※ コンテナ輸送で、商品や部品を取り寄せていたものは、「物流網が機能しない」と、お手上げだ…。

 ※ こういう問題は、日本一国が「感染者の激減で、もはや収束だ!バンザーイ!」しても、何の解決にもならない…。

 ※ グローバルに収束するのを、待つ他はない…。

 ※ そういうことなんで、それまでは、ひたすら「国内経済回して」じっと耐え忍んで、時を稼ぐしかない…。

 ※ 「インバウンド需要の取り込み」なんてのは、一体いつのことになるのか…。

 ※ 「カジノを含む統合型リゾート構想」「大阪万博を、関西経済の起爆剤に!」なんてのは、全てポシャリだ…。

 ※ その前に、「東京オリパラを、日本経済の起爆剤に!」が、見事にポシャったしな…。

 ※ せいぜいが、「Go to トラベル」「Go to 飲食」「クーポン券」「ポイント還元」くらいのものか…。

 ※ 後は、「一律10万円!」の「カネ配り」か…。

 ※ まあ、財務省が許さんだろうしな…。

『除々に最悪から脱しつつある武漢肺炎。経済の復興も本格化してきました。休眠して錆びついていた設備を再稼働するがごとく、各所でシステム的な軋みが発生して、まったく潤滑に動いていません。一つには、国によってパンデミックの事情が、まったく違うという問題があります。そして、グローバル化で、物流が正常に動いている事を前提に組まれていたシステムが、目詰まりを起こして機能していません。

世界は、既に一国の中で全てが片付いていた時代ではなく、何か製品を一つ組み立てるにしても、その部品は、もっとも安く、品質の高い物を取り寄せられる地域から輸入する時代です。消費者は、その恩恵を受けていたわけですが、その前提として物流システムが滞りなく循環している事が条件です。一つでも止まれば、製品は完成せず、何かで代用すれば、コストの上昇に繋がります。

経済が停滞すれば、政権の命脈が断たれる事にもなるので、政府サイドからすれば、一日でも早くパンデミックを終息させなければなりません。その為に、手持ちの手札で、最も早く手が打てるのが、未だ製薬会社から何ら保証も出されていないワクチン接種です。緊急事態という事で、製薬会社に対して、ワクチン接種でどんな副作用が出ても、責任が免除される契約になっています。副作用が出た場合の訴訟の相手は、接種を進めた国になります。

イスラエルは、首相と製薬会社の個人的な伝手と、定価の2倍で買うという契約で、世界で最も早くワクチン接種を始めて、最速で70%の接種率を達成しました。しかし、一度低下した感染者数は、変異株が現れると増加し、ロックダウンの緩和によっても増えました。その為、3度目の接種(ブースター・ショット)を推進しています。

ワクチンの効果が思いの外に早く薄れてきた事に焦った政府は、囲い込むようにワクチンを打たないと生活に支障が出るような政策を打っています。目指しているのは、集団免疫の確保です。イスラエルもワクチン接種を強要できないのですが、ワクチン・パスポートを所持していないと、入れない場所、移動の制限、公務員では出勤制限などを行って、生活に支障が出るようにして、接種圧力を強めています。

ワクチンを打たなくて良い代わりに、PCR検査を2日に一回やって、結果を報告する義務を設けるなど、かなり面倒な制度も始めました。しかも、ワクチンを拒否して行う場合、この検査の費用は自費です。一回に1000円ほどの費用がかかるようです。

学校などでは、感染が確認されると、その学校が3週間閉鎖されるので、クラスの生徒の中で、ワクチン接種をしていない生徒に対する接種圧力が高まっています。「君たちのせいで、学校が閉鎖されて、学習が遅れる」という父兄を巻き込んだ同調圧力ですね。

状況は、バイデン大統領が、大統領令でワクチン接種の義務化を命じたアメリカでも起きています。内容は、イスラエルと同じで、従業員が100人を超える企業に対して義務化し、公務員の場合、接種を拒否すると解雇もありえるとしています。

これに対して、ワクチン接種に対する政策は、州の権限であるとする、いくつかの州が反旗を翻し、義務化に賛同した経営陣に対して、航空会社のパイロットがストライキで抗議をしています。便が欠航になった為、各空港では大混乱が発生して、乗り換えを便を探す旅客でロビーが一杯になりました。

はっきり言ってしまえば、政府の立場としては、強制的にワクチン接種を進めたいのです。どこの政府でもです。しかし、それを言い出す事は、自由主義社会としてタブーを犯す事になるので、世論や制度を総動員して、ワクチン接種圧力を高めていると言えます。

ただし、客観的な事実を言えば、安全性の確認も、可能な範囲でとれているし、感染率を下げた実績もありますが、現在、流通しているワクチンは、製薬会社が副作用に対して、何ら責任を取らない事が確定している物です。普及を急ぐ為の緊急処置として、特例で認められています。

因果関係が証明されていないものの、接種後に死亡した例も報告が出ています。多くの場合は、基礎疾患を持っていたり、高齢だったり、ワクチンが抗体を作る過程の負荷に体が耐えられなかったのではないかと推測されます。また、突貫製造の弊害で、異物混入なんてのもありました。

こういう状況ですので、ワクチンの接種は自由意志とされているのですが、社会生活を続ける上で、事実上、弊害が多すぎて、接種をせざるを得なくなっています。数字にしてしまえば、不都合が起きる確率は、全体に対して低く、集団免疫を得るほうが優先されるというのが、政府の考えです。

こうした効率主義的な政府の態度に対して、各地で暴動が起きています。イタリア、イスラエル、アメリカなど、積極的に報道されないので、なかなか様子が伝わってきませんが、SNSに投稿された現地の様子を撮影した動画などを見ると、結構、本格的な暴動です。

どこのメディアも、基本的にスタンスが政府よりなので、討論会でも結果ありきで進行していて、最終的には未接種の人間は、独りよがりの迷惑な人間という扱いになっています。その為、こうした暴動は、首都で起きない限り、報道すらされません。

ワクチン接種以外に短期で有効な手が無い以上、副作用や接種後死亡例との因果関係も、追跡調査される事も無いでしょうから、実は私達は判断する材料すら持っていません。』

緊急事態宣言・まん延防止の全面解除 政府が決定

緊急事態宣言・まん延防止の全面解除 政府が決定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2815S0Y1A920C2000000/

『政府は28日、新型コロナウイルス対策で発令中の緊急事態宣言と「まん延防止等重点措置」を期限の30日で全面解除すると決めた。宣言地域で禁止していた飲食店での酒類提供を全国で解禁する。1カ月ほど行動制限を残し段階的な緩和を探る。経済再開に向け新型コロナとの共存が試される。

政府が28日に首相官邸で開いた新型コロナ対策本部で決定した。これに先立ち、菅義偉首相は衆院議院運営委員会で「感染拡大に対する社会の対応力を高めながら、感染対策と日常生活の回復の両立に取り組んでいく」と強調した。

宣言地域は北海道、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、広島、福岡、沖縄の19都道府県。重点措置は宮城、福島、石川、岡山、香川、熊本、宮崎、鹿児島の8県だ。

解除が決まれば4月4日以来およそ半年ぶりに全国で宣言と重点措置が発令されていない状況になる。沖縄県は5月、東京都は7月から宣言が継続していた。

宣言地域では飲食店の酒類提供を一律禁止し、営業時間は午後8時までと規定してきた。要請に従わない店舗には新型コロナに対応する新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき命令や違反者に過料をかけることもできた。

政府は宣言を解除した地域で酒類提供する飲食店について、都道府県などの感染対策に関する認証を受けた店は営業時間を午後9時まで、それ以外は午後8時までとするよう要請する。酒類を出せる店舗や時間は都道府県がこの範囲内で判断する。

宣言や重点措置地域でなくても都道府県の時短要請などは特措法で認めている。命令や違反への過料を適用することはできない。

西村康稔経済財政・再生相は28日、内閣府で記者団に「飲食店に協力をいただけるようしっかりと協力金を支給する」と訴えた。

自治体が出す協力金は、国が必要額の8割を地方創生臨時交付金から財源支援する。自治体とともに店側へ要請を受け入れるよう対応を促す。宣言地域などで活用してきた支援措置を解除後も続ける。

政府は感染の再拡大を防ぐため、宣言解除後は行動制限を段階的に緩和する方針だ。当面は制限を残しつつ感染状況を見ながら経済活動を徐々に再開する。

飲食店の営業時間や酒類提供のほか、イベント開催についても1カ月の経過措置を置く。宣言や重点措置の地域では「定員50%以内かつ上限5千人」と制限してきた。解除後は「定員50%以内かつ上限1万人」を基準とする。

10月以降は接種証明を活用した飲食店などでの実証実験を進める。ワクチンの接種歴や検査での陰性証明を活用して制限をさらに緩和する仕組みだ。基本的対処方針では「技術実証に際しては行動制限の緩和は特例的に取り扱う」と明記した。

経過措置や実証結果を踏まえた緩和の進め方は首相の退陣後、10月4日にも発足する次期政権で判断する。首相は「次の政権にもしっかり引き継いでほしい」と話した。

冬の到来を念頭に第6波の備えも必要になる。基本的対処方針には「臨時の医療施設の開設」などが必要と記した。田村憲久厚生労働相は足元の感染動向について「また増えてくる可能性は十分にある」と指摘する。

行動制限が急に緩めばリバウンドを招きかねないと専門家は懸念する。無症状の人が感染を広げるリスクもあり、検査の拡充が必要になる。国と地方、医療現場、民間で総力をあげて新型コロナとの共存を可能にする体制づくりが求められる。

【関連記事】
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[FT]デルタ型急増で高まる中国製ワクチンへの懸念

[FT]デルタ型急増で高まる中国製ワクチンへの懸念
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB113JT0R10C21A8000000/

『中国では新型コロナウイルスの感染が再拡大し、湖北省武漢市で最初の感染が確認されて以来、最悪の状況に陥っている。国産ワクチンの有効性に関するデータが不足するなかで、その品質を巡る懸念も高まっている。

中国製ワクチンの変異ウイルスに対する持続的な有効性は現時点で証明されていない=ロイター

中国国家衛生健康委員会が9日発表した新型コロナの新規市中感染者数は94人となり、中国本土で確認された感染者数は計1603人に達した。

このうち数百人は7月に東部の江蘇省南京市の国際空港から広がったインド型(デルタ型)の変異ウイルスの感染が疑われている。中国ではこの1年間、クラスター(感染者集団)を小規模かつ局所的に抑え込んできたが、ここに来て新たな感染が全土に急拡大している。

中国では国有医薬大手の中国医薬集団(シノファーム)と民間の中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の2社が新型コロナワクチンを製造しているが、急増するデルタ型ウイルスに対する有効性を証明する厳密な研究は公表されておらず、実際に効くのかどうかに注目が集まっている。

新たに出現する変異ウイルスに対する有効性が低下するとなれば、すべてのワクチンにとって問題だ。だが、「独ビオンテック・米ファイザー」や「英オックスフォード大・アストラゼネカ」、米モデルナ製のワクチンと異なり、中国製ワクチンのデルタ型への有効性に関する研究結果は専門家の厳格な査読を受けた国際的学術誌には発表されていない。
公の場での議論は禁物
武漢市では再び感染者が確認されたのを受け、全住民への抗体検査が実施された=ロイター

しかも中国ではこの問題を公的な場で議論することがタブー視されている。

中国共産党の機関紙、人民日報の記者は先週の記者会見で南京市の保健当局に対し、最近発生した感染者のうちワクチン接種後に感染する「ブレイクスルー感染」は何件あったか質問した。

当局はその内訳を公表しなかったばかりか、事情に詳しい関係者によると、この記者はそれから1時間もたたないうちに上司から懲戒処分を受けた。

米外交問題評議会(CFR)のグローバルヘルス担当上席研究員、黄厳忠氏は南京市当局が当該データを保有していたはずだと指摘する。中国政府はワクチンの接種状況を詳細に追跡し、個人の行動履歴情報をデジタルで管理する「健康コード」システムとリンクさせているからだ。

「デリケートな話題」だからこそ、当局が質問への回答を避けたと黄氏はみている。

発症予防率は低下

中国の公衆衛生の専門家は中国製ワクチンについて新たな変異ウイルスにも有効だと主張する。だが一方で、発症予防率が低下している点は認めているため、今後の接種推進活動に支障を来す恐れもある。

黄氏は「有効性の低下を示すデータを公表すれば、集団免疫を獲得する時期が遅れるかもしれないとのメッセージを国内に発信することになる」と語った。

中国の感染症専門家である張文宏氏は先週、上海の空港で最近発生した感染にブレイクスルー感染者が含まれていることを認めた。ただ、濃厚接触による感染者が出なかったため、引き続きワクチンはまん延防止に有効だと強調した。

中国国務院(政府)高官によると、過去1年以内にワクチン接種を受けた人には3度目の接種(ブースター接種)はほぼ必要ないことがこれまでの研究で示されている。とはいえ、高齢や基礎疾患など高いリスクを抱える人には追加接種を検討するという。

中国のワクチン接種率は当初低調だったが、政府のインセンティブや感染再拡大への不安を背景に足元では急速に進み、7日時点で17億7000万回分が投与された。

5億7000万回分を100カ国に輸出

北京を拠点とする調査会社ブリッジ・コンサルティングによると、世界保健機関(WHO)がシノバック製とシノファーム製のワクチンを今年承認したのを機に、5億7000万回分が100カ国以上に出荷された。

しかし、新たな変異ウイルスに対する持続的な有効性が証明できていないため、途上国にワクチンを供給する中国政府の取り組みが頓挫する可能性もある。中国本土以外で行われた初期の研究をみても一致した結論は出ていない。

7月に米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載されたチリのワクチン接種に関する研究によると、シノバック製ワクチンはブラジルで最初に確認されたガンマ型を含む変異ウイルスに対して66%の発症予防効果、88%の重症化予防効果を発揮した。

一方、査読を経ずに発表されたスリランカの別の研究では、シノファーム製ワクチンを282人の被験者に接種したところ、デルタ型については自然感染と同程度の抗体反応が得られた。

それ以外の研究結果は望み薄だ。中国政府の委託で香港大学が医療従事者を対象に実施した最近の研究では、ビオンテック製ワクチンを2回接種した方が、シノバック製を2回接種したより約10倍の中和抗体を獲得できた。

接種戦略を修正する国も

インドネシアではシノバック製ワクチンの接種を受けた医師数百人が感染したのを受け、モデルナ製の追加接種を開始した=ロイター

確実なデータが十分に得られないなかで、ワクチン接種計画の大半を中国製が占める一部の国では接種戦略の修正に動き始めている。

7月に公表された査読前の研究論文によると、シノバック製ワクチンによって体内で作られた中和抗体は6カ月後に著しく減少した。基準値を上回る抗体量を検出できた被験者は全体の約3分の1にとどまったという。

だが、2回目を接種した約6カ月後に3回目を接種したグループの抗体量は、追加接種を受けなかったグループの5倍に上昇した。

アラブ首長国連邦(UAE)とトルコは一部の人を対象に中国製ワクチンの3回目接種を実施済みで、モンゴルも同じ戦略を今月採用する方針だ。

フィリピンとタイはこれに追随するか、または中国製と他のワクチンの混合接種にするかを近く決定する。

インドネシアでは、シノバック製ワクチンの接種を受けた医師数百人がその後に感染したのを受け、医療従事者を対象にモデルナ製の追加接種を開始した。マレーシアは7月、シノバック製の使用を供給分がなくなり次第打ち切ると発表した。

香港政府のコロナ対策顧問を務める許樹昌(デビッド・ホイ)氏は、シノバック製ワクチンを2回接種した人を対象に追加接種の影響を調査することを明らかにした。許氏は英フィナンシャル・タイムズ(FT)の取材に対し、「追加接種をシノバック製とビオンテック製のどちらにすべきか、これから実証していく」と語った。

By Christian Shepherd and Primrose Riordan

(2021年8月10日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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接種7割では集団免疫難しく

接種7割では集団免疫難しく デルタ型で目安8割超に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC029TZ0S1A800C2000000/

『新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の広がりで、ワクチンによる集団免疫の獲得が遠のいている。従来型ウイルスでは人口の6~7割の接種が目安とされたが、デルタ型は8~9割に上がった公算が大きい。接種率を最大限に上げる努力を続けつつ、コロナとの共存も視野に入れた出口戦略が必要になる。

「国民の70%が接種しても、恐らく残りの30%が防護されることにはならない」。政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は7月29日、こう述べた。実際、人口の6~7割が2回接種したイスラエルやアイスランドでもデルタ型の感染者が増えている。

日本政府によると国内で9日までに2回接種した人の割合は34%。月内の4割到達をめざす。
集団免疫とは免疫を持つ人が一定以上の割合になって感染の連鎖が起きにくくなり、流行が収束していく状態。無防備な集団で感染者1人が何人にうつすかを示す基本再生産数から、集団免疫に必要な接種率の目安(しきい値)をはじける。

仮に集団免疫が達成できなくても、接種率を高める意義は大きい。入院や死亡を防ぐワクチンの効果はデルタ型でも90%以上と高い。完全ではないが感染を減らす効果も確認されている。

達成が難しくなった最大の理由はデルタ型の感染力の強さだ。その基本再生産数を英インペリアル・カレッジ・ロンドンは5~8程度、米疾病対策センター(CDC)は5~9程度と推定する。

おたふく風邪(基本再生産数4~7)や風疹(同5~7)並みか、水ぼうそう(水痘、同8~10)に近い。5と仮定するとしきい値は80%、6なら83%に上がる。英国の有力医学誌ランセットの呼吸器内科専門誌も、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のマーティン・ヒバード教授の「基本再生産数が6~7であれば集団免疫のしきい値は85%程度」との見解を報じた。

従来型ウイルスの基本再生産数は2.5~3程度と推定されていた。2.5ならしきい値は人口の60%、3なら67%となる。これが集団免疫を獲得できる接種率の目安が「人口の6~7割」とされてきた根拠だった。

デルタ型に対してはワクチンの効果が下がる性質も影響する。イスラエルや英スコットランドでの調査によると、感染予防効果は米ファイザー製ワクチンの2回接種後で「64~79%」と英国型(アルファ型)の「90%以上」より低い。接種から時間がたつと感染や発症を防ぐ効果が下がる可能性も指摘されている。

京都大学の古瀬祐気特定准教授(感染症学)は「8割でコロナを撲滅できると思っていたが、ゴールが変わった」と指摘。逆に「6~7割の接種率では、緊急事態宣言が出る世の中が続いてしまう」と警鐘を鳴らす。

日本ではファイザーや米モデルナのワクチンの接種対象年齢は12歳以上。接種率8割を達成するには、12歳以上の9割近くに接種しなくてはならない。これに近い水準まで接種が進められれば、コロナの流行を小規模で散発的なものに抑えられる可能性があるが、ハードルは高い。

国立国際医療研究センターの氏家無限・予防接種支援センター長は「接種率を高めるのは難しい。ワクチン接種で先行する米国でも完了した人は18歳以上の6割にすぎない。接種を忌避する人にどう働きかけるかが政府など関係者の課題になる」と話す。

国全体の接種率だけでなく、年齢別や地域ごとの接種や感染・入院などの状況を分析し、接種の促進策を練ることが重要になる。東京大学の稲葉寿教授(数理人口学)は「流行の中心に優先的に接種することは有効」と指摘。活動範囲が広くて接触の機会も多い若年層や「3密」の環境で働く人らが想定される。

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・ワクチン接種率「6~7割」でも集団免疫難しく 尾身氏
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米、ワクチンで中国に対抗 東南アジアへ供給拡大

米、ワクチンで中国に対抗 東南アジアへ供給拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0428V0U1A800C2000000/

『【ワシントン=永沢毅、ジャカルタ=地曳航也】米国は新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)が猛威を振るう東南アジア諸国連合(ASEAN)各国にワクチンの供給を拡大する。地域では中国製のワクチンが広く普及しているが、効果に対する不安も広がっている。デルタ型に対しても比較的高いとされる欧米製の有効性をテコに、中国のワクチン外交に対抗する戦略だ。

ブリンケン米国務長官は4日のASEANとのオンラインによる外相会合で、バイデン政権としてASEANへのワクチン支援を加速する考えを示した。地域には計2400万回分を供与済み。これに加え、米国として世界に提供を約束している5億回分の一部をASEAN加盟国に振り向ける方針だ。

意識するのは中国だ。米国務省高官は「コロナとの戦いで(ASEANの)信頼できるパートナーになりたい。私たちは無料でワクチンを提供し、見返りを期待していない」と話した。

中国は東南アジアでの影響力を高める戦略の一環として、ASEAN各国に積極的にワクチンを提供してきた。王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は3日のASEANとの外相会合でこれまでに地域に1億9000万回分以上のワクチンを提供したと述べ、実績を強調した。人口規模が大きいインドネシアやフィリピンでは国内調達済みの半数超が中国製だ。

ASEAN各国は、接種を完了した人の割合が相対的に低く、中国製のワクチンの効果を示す明確なデータはない。ただ、ここに来て効果を不安視する人も増えている。

インドネシアの医師団体によると、同国ではワクチンの国民接種が始まった1月から7月27日までの間、医師348人が新型コロナにより死亡した。国内調達済みのワクチンの8割超を中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製が占め、医師の大半が接種を受けていただけに、中国製の有効性を巡る不安感が広がった。

中国製ワクチンが5割を占めるタイでも、保健省が4月から7月10日の間にシノバック製の接種を完了した医療従事者のうち618人がコロナに感染したとのデータを公表した。その中には死者や重篤者も含まれる。

インドネシア政府は7月からワクチン接種を済ませた医療従事者に米モデルナ製のワクチンを追加接種する措置を始めた。マレーシア政府は7月に予定していたシノバック製の調達を終え次第、米ファイザーや英アストラゼネカ製の確保を急ぐ方針を決めた。

タイでは医学会で追加接種の必要性の議論が始まった。ASEAN内の指導者でも特に中国寄りとされるカンボジアのフン・セン首相もアストラゼネカ製を接種した。接種完了率が高い英国やイスラエルでは、ファイザー製やアストラゼネカ製はデルタ型にも有効とのデータがあり、ASEAN各国も欧米製に期待を寄せる。

インドネシアのルトノ外相は今週、ワシントンを訪れ、コロナ対応の支援を引き出すためホワイトハウス高官や製薬関連企業幹部との会談を重ねている。2日には製薬大手のイーライ・リリーや、バイオ企業アークトゥルス・セラピューティクスの幹部と会談したと自身のツイッターで明らかにした。

中国もワクチンの質で逆風に立たされていることを意識している。シノバックの広報担当者は7月下旬、マレーシアの国営ベルナマ通信の取材に同社製ワクチンは重症化を防ぐなどの点で変異ウイルスにも有効だとの見解を示した。一方、追加接種に対応するため、デルタ型への効果がさらに高い製品の開発を進めていると表明した。

中国は6月時点で21種類の新たなワクチンの臨床試験を実施している。王氏は3日のASEANとの外相会合で地域へのワクチン支援を継続する考えを示したうえで、巻き返しを狙う米国を念頭に「科学上の課題の政治化に断固反対する」と訴えた。』

中国シノファーム製ワクチン、高齢者の半数が抗体反応ゼロ

中国シノファーム製ワクチン、高齢者の半数が抗体反応ゼロ
https://www.newsweekjapan.jp/amp/stories/world/2021/07/post-96769.php?page=1

『中国医薬集団(シノファーム)の新型コロナウイルスワクチンの有効性を年齢層別に調べたハンガリーの研究で、高齢者に形成される抗体レベルが他の年齢より低いことが示された。

同ワクチンを2回接種した450人を調査。50歳未満では約90%の人に一定以上の抗体ができたが、60歳では抗体反応ゼロが約25%、80歳ではこれが約50%だった。一部の高齢者が抗体をまったく作れないことは、高齢者間の流行発生を防ぐ手だてが別に必要なことを示しているとしている。』

[FT]ドイツ、未接種なら行動制限も

[FT]ドイツ、未接種なら行動制限も 首相側近発言が波紋
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2723B0X20C21A7000000/

『独首相府のブラウン長官は、向こう1カ月で新型コロナウイルスの感染が大きく広がる恐れがあり、ワクチン未接種者は再び日常生活の制限を強いられるかもしれないとの考えを示した。

ドイツで新型コロナウイルスのワクチンを接種するため長い列を作る人々=ロイター

ブラウン氏は25日付の独紙ビルト・アム・ゾンタークに掲載されたインタビューで、現在の増加ペースが続けば、9月下旬までに新規感染者数が1日あたり10万人に達する可能性があると述べた。

ドイツでは5月にようやく感染者数の伸びが鈍化し、規制緩和が可能になった。独政府の感染症対策の専門機関であるロベルト・コッホ研究所によると、25日時点では人口10万人あたりの新規感染者数が13.8人と低水準にとどまっている。しかし、ここ1週間の増加率は高く、政府関係者が警戒を呼びかけている。

「週ごとの新規感染者数が60%増となった。デルタ株の感染ペースがこのまま継続した場合、極めて高水準のワクチン接種率や行動の変化を通じて対処しなければ、わずか9週間後には(10万人あたりの)新規感染者が850人に上るだろう」とブラウン氏は話した。

そうなれば、任期が16年間に及んだメルケル首相の後継者が決まる重要な9月の連邦議会選挙の時期に、感染の新たな波が重なる。

支持率低迷に苦しむ与党

メルケル氏の与党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を中心とする中道右派政権は今春、高止まりする感染者数や長期的な行動規制のほか、汚職疑惑によって支持率を急激に落とした。CDUの支持率はその後いったん持ち直したものの、7月の壊滅的な洪水被害を受けて2%低下し、28%にとどまっている。

ブラウン氏は、全面的かつ厳格なロックダウン(都市封鎖)がドイツでまた必要になるとは思わないとしつつ、感染の第4波が押し寄せれば、ワクチン接種完了者に比べ、ワクチン未接種者の行動が大きく制限される可能性があると警告した。

「ワクチン未接種者は、検査を受けてもなおリスクが高すぎるため、レストラン、映画館、スタジアムなどに行けなくなるかもしれない」という。

ワクチンの接種・未接種によって規制を分けることについて、世論の反応はまだ不透明だ。

だがCDU・CSUの首相候補であるアルミン・ラシェットCDU党首は、ブラウン氏の発言を批判した。「民主主義国において、自由は特定のグループのためだけにあるのではない」と述べ、ワクチン未接種者も検査で陰性と診断される限り、接種完了者と同じように出かける権利を認められるべきだと続けた。

2回目のワクチン接種をしない人々も

ドイツではワクチン接種プログラムの出足が鈍かったものの、ここ2カ月で弾みがつき、現在の接種率は1回目で60%、2回目で48%に達している。ただ最近はまた伸び悩み、2回目の接種予定日に姿を現さない人も多い。

感染はとりわけ若者の間で広がっている。独紙ターゲスシュピーゲルの報道によると、屋内で集まれる人数の規制を緩和した北部ニーダーザクセン州では、ナイトクラブで感染して自主隔離を強いられている若者が何百人にも上る。

南西部バーデン・ビュルテンベルク州のウィンフリート・クレッチマン州首相は、今年秋に第4波に見舞われる可能性を以前から懸念しており、ワクチン接種義務化の可能性を排除しないと明言した。

クレッチマン氏は独DPA通信に対し、「(接種義務化が)必要になる変異ウイルスの登場はあり得る」と語った。感染力の高さから、はしかの予防接種が介護施設で義務付けられているのと同じだと位置づけた。

「ワクチンの効果を下げる変異ウイルスが存在すれば、直ちに困難な状況に追い込まれる」

By Erika Solomon

(2021年7月25日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053 』

新型コロナウイルスワクチン接種率の推移【世界・国別】
https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/vaccine.html?lo=4&a=1

世界のワクチン接種状況
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/vaccine/world_progress/

 ※ 「累計数」出すことに、なんか意味があるのか?

 ※ 「総人口」を無視して、どーすんの?

 ※ 頭、湧いてるのか?

担当者が発注作業忘れて姫路市へのワクチン供給が8割減

担当者が発注作業忘れて姫路市へのワクチン供給が8割減 集団接種の予約停止
https://news.yahoo.co.jp/articles/d7d168bc0c3fb6aff171ae3de5515c53a86cfc29

 ※ オイオイ…。何をやっているんだ…、という感じだな…。

 ※ 「発注を忘れ」とか、許されん話しだろう…。

『兵庫県姫路市は新型コロナウイルスワクチンの発注作業を忘れて、国からの供給量が当初の見込みより約8割少なくなることが分かりました。

 姫路市によりますと、7月5日~9日に国のシステムを通じて行う新型コロナワクチンの発注作業を担当者が忘れ、8月の1週目と2週目に国から割り当てられるはずだったファイザー社製のワクチンが、約3万3000回分から大幅に減り、約7000回分しか届かない見込みだということです。

 市は7月13日、国からの通知を見て発注忘れに気が付いたということで、兵庫県に対して不足分を供給してもらえるように調整を進めています。

 この影響で市は7月13日から集団接種会場の予約を急きょ停止していて、供給量が確定し次第、受付を再開したいとしています。』

中国、3300億円支援表明 日米と脱コロナ主導権争い―APEC臨時会議

中国、3300億円支援表明 日米と脱コロナ主導権争い―APEC臨時会議
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021071600841&g=int

『【シドニー、北京時事】アジア太平洋経済協力会議(APEC)臨時首脳会議が16日、オンライン形式で開かれた。新華社通信によれば、出席した習近平中国国家主席は新型コロナウイルス危機への対応で「発展途上国向けにワクチン5億回分以上を供与した」と強調した上で、今後3年間で30億ドル(約3300億円)の国際支援を行う方針を表明。推進する「ワクチン外交」をアピールし、対中強硬姿勢を鮮明にする米国と「脱コロナ」に向けて主導権争いを演じた。会議には菅義偉首相と、バイデン米大統領も参加。危機からの回復が進む経済情勢などを協議した。

米中、「脱コロナ」貢献競う ワクチン、インフラでけん制―APEC首脳会議

 首脳らは会議終了後に声明を公表し、危機克服に向けて「安全で効果的、品質が保証されて手頃な価格のワクチンの公平な利用を加速すること」が重要との認識を示した。議長国ニュージーランドのアーダーン首相は会議に先立ち、バイデン氏と電話で会談。米国とともに「ワクチン確保に努力する」と語った。バイデン氏は大統領としてAPEC首脳会議に初参加した。

 首脳会議では、菅首相が目前に迫った東京五輪の安全・安心な開催を説明。日本で製造するワクチン3000万回分をめどに供給すると改めて述べた。

 21カ国・地域が参加するAPECの臨時での首脳会議開催は初のケース。定例の首脳会議は11月に開かれる。』

40度の熱、激烈な頭痛 接種後に記者襲った「デルタ型」

 ※ ワクチン1回打ったくらいじゃ、やはり十分な「抗体」は、できないのか…。

 ※ 貴重な体験談だ…。

『新型コロナウイルスで感染力の強いインド型(デルタ型)などの変異型が、日本でも急速に拡大している。ワクチンが本来の効果を発揮するには2回接種の上に一定期間が必要とされ、接種1回の人などは変異型への感染リスクがまだ高い状態といえる。職場での1回目の接種後に変異型陽性が判明した記者(45)は、連日の高熱と激しい頭痛に苦しんだ。接種途中も感染への厳重警戒が必要だ。

東京本社で米モデルナ製ワクチンの1回目を打ったのは6月24日。腕に多少痛みがあったくらいで目立った副作用はなかった。接種後も夜の会合は避けており、通勤時間も早朝かラッシュアワー後で、人混みに接する機会はなかった。2回目の接種は7月末に予定されていた。

熱が出たのは接種9日後の7月3日土曜の夜だった。布団に入って熱っぽさを感じ、測ってみると38度ほどあった。この日は静岡県熱海市で土石流が発生、翌4日の日曜は朝から臨時出社し対応に当たる予定だった。「朝までには熱も下がるだろう」。安易にそう考え、そのまま眠ろうとした。

急激に上がる体温 くぎを打たれるような頭痛
だが体温は上昇を続け、4日未明には39度になった。寝付けず何度も体温計を確認するが全く下がらない。そのうち、大量の汗をかき始めた。1時間ほどで服がずぶぬれになるので、そのたびに着替える。寝間着用にとユニクロでまとめ買いしていたTシャツ5枚は朝までに底をついた。

普段の風邪なら、これだけ汗をかけば熱は引いた。だが夜明けごろになっても体温は高いままで、仕事は無理だと判断し、上司に業務の代打をお願いする連絡を入れた。

熱が上がるにつれ、経験したことのない激しい頭痛を感じるようになった。頭をほんの少し動かそうとするだけで、頭骨にくぎを打ち込まれるような衝撃が走る。あおむけから横に向き直るのすら難しいほどで、同じ体勢のまま必死に熱と痛みに耐えるしかなかった。
非常階段を上ってPCR検査へ

5日月曜の朝になっても熱は39度前後で引かなかった。発熱外来を探すと、自宅近くのクリニックが、午前の一般診療の終了後に発熱者を診るというので予約した。「時間になったら入り口前から電話してほしい」という。

3階にクリニックが入るビルの前に着き、電話を入れると、建物外側の非常階段から担当者が下りてきた。エレベーターは避けて階段で上る仕組みだ。事前にウェブ経由で提出していた問診内容に基づき受け付けを済ませると、まもなく診察室に呼ばれた。

「明確に判断する材料はないが、コロナが怪しくないことはない。ワクチンの影響による発熱にしては、接種から時間がたちすぎているし」。医師は難しい表情だった。感染者との接触に心当たりがない一方で、高熱が続く理由も見当たらない。「PCR検査をしましょう」。別室で唾液をプラスチックの試験管に採って提出した。待合室では既に何人もの人が順番待ちをしていた。結果は翌朝分かるという。

「結果は……陽性でした」 即日入院へ
翌6日午前8時半ごろに医師から連絡があった。「昨日の検査の結果は……陽性でした」。ショックは大きかった。どこで、なぜ、どうすれば。たくさんの「?」が、もうろうとする頭を駆け巡った。「このあと保健所から連絡があるので指示に従ってください」。電話口の声が淡々と説明を継いだ。

3時間ほどして保健所から電話が来た。症状に基づく東京都の入院判断フローチャートによると、39度の発熱は入院相当になる。症状が出て既に4日、消耗を感じていたこともあり入院調整をしてもらうことになった。「感染が相次いでいて本日中には決まらないかも」と言われたが、1時間ほどで入院先決定の連絡が届いた。

念のため登校を見合わせていた10歳の息子は、テーブルに突っ伏して泣いていた。学校やニュースでコロナの話題が日常化していても、やはり近親者の感染は恐怖を呼ぶのだろう。

病院到着、CTに直行 レムデシビル点滴も

着替えをまとめ、まもなく保健所から自宅に派遣されてきた専用の送迎タクシーに乗った。前部と後部の座席がシートで隔ててあり、後部座席には掃除機のような吸引ノズルが設置され、轟音(ごうおん)をたてて空気を吸い込んでいた。

病院につくと車いすにのせられ、コンピューター断層撮影装置(CT)室に直行した。「通常は先に同意書をとりますが、こういう状況なので」と医師は言った。撮影が終わると、複雑にゾーニングされた病棟内を運ばれ、4人部屋の病室に通された。

病室に入るとほぼ同時に、レムデシビル(ベクルリー)の点滴が始まった

レムデシビル(ベクルリー)に関する製造元の米ギリアド・サイエンシズの説明文書。副作用の可能性などが記載されている
CTの撮影画像がすぐに届き「一部肺炎の白い影が見えます」と説明を受けた。採血が行われ、抗ウイルス薬のレムデシビルの点滴もその場で始まった。

「肺炎症状はあるものの酸素吸入はしない」レベルだと、厚生労働省などによる診療の手引きによれば「軽めの中等症」に位置づけられる。肺炎の所見がなければ軽症、肺炎があり酸素吸入も必要なら重めの中等症だ。集中治療室(ICU)や人工呼吸器を使うほどになれば重症扱いとなる。

指先で測る血中酸素濃度は95%前後の値を指した。数値は常時監視されており、大きく下がるとナースステーションでアラートが鳴る。

カーテンで仕切られたブースはほぼ2メートル四方。ベッドのほかは周りにちょっとした物入れがあるだけで狭く、最初の問診で「閉所恐怖症はありませんか」と尋ねられたのに納得した。共用のトイレとシャワーも部屋にあり、部屋から出るのは厳しく禁じられた。買い物は週2回、必要品を看護師に伝えてコンビニで買ってきてもらう。入院中にシーツ類の交換は無し。家族の面会も不可だ。

未体験の40度台 幻覚らしき症状も
病院に移っても高熱と頭痛は変わらなかった。毎食後に解熱鎮痛剤のアセトアミノフェンが処方され、服用後2~3時間ほどは38度前後に下がるものの、再び上昇することを繰り返した。夜は特に厳しく、入院初日は夜中に40.7度、翌日も40.2度まで上がった。全く眠れず、ひたすら歯を食いしばって夜明けを待った。

血中酸素濃度は常時監視され、大きく下がると警告が出る
40度台の発熱は未経験だった。まぶたを閉じると、視界が暗くなるのではなく、鮮やかな色彩の見知らぬ世界が広がった。目覚めているのに夢を見ている感覚で、幻覚のように感じた。

特効薬がない以上、高熱も頭痛も、対症療法で症状が落ち着くのを待つほかない。食欲はなかったが出された食事はなんとか口に運び、眠れなくても安静に横たわって、ひたすら熱と痛みがおさまるのを待った。

入院3日目になって、ようやく熱が引き始めた。結局、入院前から数えて39度台を3日間、40度台を2日間記録した。解熱剤なしでも3日続けて発熱がないことを確認して退院となるまで、9日間を病院で過ごした。

途中、保健所から「スクリーニング検査の結果、『L452R』の変異型への感染が確認された」と電話があった。デルタ型に特徴的にみられる変異だ。市中での広がりを身をもって実感させられた。

感染避ける取り組み重要 家族にも影響大きく
せきは多少出たものの一貫して息苦しさはなく、症状の中心は発熱と頭痛にとどまった。それでも高熱が何日も下がらないと「いったいいつまで続くのか」と絶望感を覚えた。

眠れぬ夜、別の部屋からは激しくせき込む声が一晩中聞こえていた。深夜に突然、大音量のER(救急)コールが病棟中に鳴り響いたこともあった。一定割合で途中から重症化するケースがあるとされ、先行きへの恐怖もなかなか消えなかった。

医療従事者にかける負担も重い。常に防護服にゴーグル、マスクでの対応を迫られ、患者4人が入る同じ部屋の中でも、1人に1度対処するごとに手袋を替えて消毒を徹底する。個人用防護具(PPE)が不足した昨年の第1波を思うと背筋が寒くなる。

食器は全て使い捨てだ

トレーも紙製の使い捨て。看護師は患者個々のブースに出入りするごとに毎回手袋を替える
妻と息子はPCR検査で陰性だった。ただ現行の運用ルールでは陰性でも14日間の外出自粛が求められる。2週間学校に通えない影響は小さくない。

感染源ははっきりしなかったが、マスクと手洗いを欠かさない、不要不急の会合や人混みは避けるなど、基本的な感染防護の重要性を改めて痛感した。「ワクチンも1回打ったし、そろそろみんなで飲みにいってもいいか」。もしそんなライトな感覚で感染したとしたら、その後に待っている事態がもたらすマイナスは、まったく割に合わない可能性がある。(山本有洋)

8月中旬の新規感染2400人超 都モニタリング会議が予測

東京都は15日のモニタリング会議で、変異ウイルスが広がっている影響で4週間後の8月11日には1週間平均の1日あたりの新規感染者が2400人を超えるとの見通しを示した。14日時点の病床使用率は34%で、2023人が入院している。
国立感染症研究所の分析では、都内ではすでに49%が感染力の強いインド型(デルタ型)に置き換わり、8月下旬にはほぼ全て置き換わる。都内では6月以降、感染者の9割を50代以下が占め、若年層の感染が拡大している。7月6日~12日の新規感染者のうち40代は18.3%、20代は30.9%に上った。専門家は「あらゆる世代に感染リスクがあるという意識をより強く持つよう啓発する必要がある」と訴えている。 』

中国ワクチン接種者、2回目はアストラ製

中国ワクチン接種者、2回目はアストラ製 タイ政府方針
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS129S70S1A710C2000000/

『【バンコク=村松洋兵】タイのアヌティン保健相は12日、新型コロナウイルスワクチンについて、1回目に中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製を接種した人に対し、2回目は英アストラゼネカ製を使用する方針を明らかにした。シノバック製を2回接種した人の感染が相次いでいるためだ。

タイは主に自国生産するアストラゼネカ製と、中国から輸入するシノバック製を使用している。国内でインド型(デルタ型)などの変異ウイルスが広がっている中で、シノバック製を2回接種した医療従事者約600人の感染が判明したため方針を改めた。

シノバック製を2回接種済みの医療従事者にアストラゼネカ製や米ファイザー製を追加接種することも決めた。アヌティン氏は「(ワクチンの混合接種により)質の高い免疫をつくることができる」と述べた。

首都バンコクなどでは医療体制が逼迫しており、感染者の自宅療養を認める方針も決めた。これまでは無症状の人も含めて、感染者全員に入院を義務づけていた。タイの12日時点の累計感染者数は約34万5000人で、このうち約32万人が国内で変異ウイルスが見つかった4月以降に確認された。』

インドネシア、医療従事者に追加接種へ

インドネシア、医療従事者に追加接種へ 米モデルナ製
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM09BN00Z00C21A7000000/

『【ジャカルタ=地曳航也】インドネシアのブディ保健相は9日の記者会見で、すでに新型コロナウイルスのワクチンを規定回数接種した医療従事者に米モデルナ製のワクチンを追加接種する方針を発表した。147万人を対象に来週にも始める。

インドネシア政府は1月から国民への無償接種を初めた。医療従事者は優先職種とし、すでに大半が接種を終えた。一方、足元では国内でインド型(デルタ型)が拡大し、感染した医療従事者が重症化したり死亡したりする例が相次ぐ。

医療従事者は主に中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製のワクチンを規定回数の2回接種したもようだ。政府はシノバック製がデルタ型に十分に対応できていないことを懸念し、米国などから供給されるモデルナ製の追加接種を決めた。ブディ氏は「既存の変異型に最大限の免疫を提供する」と強調した。

インドネシアのルトノ外相は2日、米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と電話し、米国からモデルナ製のワクチン400万回分の供与を受けることで合意した。ブディ氏は同社製ワクチンが週内にも国内に届くとの見通しを示した。

これに関連し、アイルランガ調整相(経済担当)は記者会見で、3日からジャワ島とバリ島で強化した行動制限の対象地域をスマトラ島やカリマンタン島の一部などにも広げる方針を示した。』

米ファイザー、追加接種の必要性訴え

米ファイザー、追加接種の必要性訴え 保健当局と会談へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN12D410S1A710C2000000/

『【ニューヨーク=野村優子】米製薬大手ファイザーは12日、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種の必要性をめぐり、米保健当局と会談を行うことを明らかにした。追加接種のワクチンについては、必要性を訴えるファイザー側に対して、米当局などは不必要との見解を示していた。

会談は、米東部時間12日夕(日本時間13日朝)にも行われる。米紙ワシントン・ポストによると、米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ大統領首席医療顧問のほか、米疾病対策センター(CDC)のワレンスキー所長や米食品医薬品局(FDA)のウッドコック局長代行が出席する見通しだ。

ファイザーは8日、ワクチン接種を終えた人の免疫をさらに高めるため、3回目の追加接種のワクチンについて8月にもFDAに承認申請を行う見通しを発表していた。感染力の強いインド型(デルタ型)をはじめとする変異ウイルスの感染拡大のほか、時間の経過とともにワクチンの有効性が薄れるとの研究が出ているためだ。

【関連記事】
・イスラエル、ワクチン3回目の接種開始 免疫力低い成人に
・3回目接種で免疫強化、2社が許可申請へ 英など検討

イスラエル保健省はデルタ型の広がりを受け、ファイザー製ワクチンの有効性が94%から64%に下がったとの研究結果を公表している。ファイザーはこの研究に触れた上で、「有効性を維持するためには、2回目の接種完了から6~12カ月以内に3回目を接種する必要がある」と指摘していた。

しかし、ファイザーの発表を受けてFDAとCDCは同8日、「ワクチンを完全に接種した人は現時点で追加接種を必要としない」との共同声明を出した。追加接種については「科学的に必要性が示された場合の準備をしている」とし、現時点では必要性が高くないとの認識だ。

ファウチ氏は11日、新規入院患者の9割がワクチン未接種者であることを踏まえ「人々に今、追加接種を促す必要はない」と米メディアに述べた。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長も12日、記者会見で「今の優先事項は、まだワクチン接種していない人の接種を進めることだ」と述べている。』

デルタ型に効果、ワクチン2回接種が必要 仏研究

デルタ型に効果、ワクチン2回接種が必要 仏研究
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08FGU0Y1A700C2000000/

『【ニューヨーク=野村優子】フランスの研究によると、新型コロナウイルスワクチンが感染拡大が深刻となる変異ウイルスのインド型「デルタ型」に対して効果を発揮するために、2回のワクチン接種が必要であることがわかった。1回のみの接種では効果がほとんどないという。査読付きの論文が8日、英科学学術誌「ネイチャー」に掲載された。

同研究は仏パスツール研究所などが進めた。2回の接種が求められる米製薬大手ファイザー製と英アストラゼネカ製のワクチンを接種した人の血液サンプルを分析した。デルタ型や英国型(アルファ型)、南アフリカ型(ベータ型)に対して、接種後に体内で生成されウイルスの働きを抑える「中和抗体」がどの程度効果を発揮するか調べた。

その結果、デルタ型とベータ型に対しては1回目の接種後に10%でしか中和抗体の効果が確認されなかったのに対し、2回目の接種後は95%だったという。アルファ型と比較しても、効果は大きく低下した。中和抗体の働きに対して抵抗力を持つことがわかった。

これを踏まえて論文は「ファイザーまたはアストラゼネカのワクチンを1回接種した場合、デルタ型とベータ型に対しては効果が低い、あるいは全くない」と結論づけた。

デルタ型は従来型に比べて感染力が強く、世界で感染拡大が深刻となっている。米疾病対策センター(CDC)の推計によると、米国でも6月20日~7月3日の新規感染の52%をデルタ型が占めるまで拡大している。』

フィリピン、日本提供のワクチン到着 100万回分

フィリピン、日本提供のワクチン到着 100万回分
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM088520Y1A700C2000000/

『【マニラ=志賀優一】日本政府がフィリピンに無償提供する新型コロナウイルスワクチンが8日夜、マニラ首都圏の空港に到着した。日本で製造した英アストラゼネカのワクチン約100万回分が届けられ、ワクチン接種が遅れているフィリピンのコロナ感染抑制に活用される。

到着にあわせて開かれた祝典ではフィリピン側からドゥテルテ大統領ら、日本側からは在フィリピン日本大使館の中田昌宏公使らが出席した。ドゥテルテ氏は「日本はあらゆる開発計画で心強いパートナーだ」と謝辞を述べた。

茂木敏充外相が6月15日にフィリピンを含む東南アジアへのワクチン供給を発表し、その後輸送に向けて準備を進めてきた。日本からフィリピンへの輸送は郵船ロジスティクスやANAホールディングスなどが手がけた。

フィリピン保健省によると、同国の新型コロナ累計感染者数は8日時点で140万人を超える。東南アジアではインドネシアに次いで多い水準だ。

英オックスフォード大の研究者らがつくる「アワー・ワールド・イン・データ」によると、フィリピンでは1回目を含めワクチンを接種した比率は10%未満にとどまる。新規感染者が急拡大した3~4月に比べると感染状況は落ち着いたものの、ワクチン接種が急務となっている。』

ファイザーには使用の有効期限がある。

ファイザーには使用の有効期限がある。イスラエルでは初期入荷分の期限が来ている。

『タイムズ・オヴ・イズラエル』紙のstaffによる2021-7-6記事「After Palestinians reject deal, Israel to send 700,000 vaccines to South Korea」
https://st2019.site/?p=17102

『イスラエルは韓国に70万射分のファイザーワクチンを送る。これらは、期限切れが迫っている瓶である。
 火曜日に両国間で合意した。

 直前、イスラエル政府はパレスチナ自治区に対してこのワクチンをやろうと申し出でいたのだが、パレスチナ政府は「期限切れ間近のワクチンなどいらぬわ」とはねつけていた。その分が韓国向けに回される。なおイスラエル国内ではこの同じロットを若者向けに注射している。

 今回譲渡されるワクチンの有効期限は、今月末までである。
 そして韓国は、このお返しとして、今年の末までに、同量の、新品のワクチンを、イスラエルへ返納する。

 空輸は数日後から始まるであろう。韓国の役人が来てワクチンを検収する。

 パレスチナに対しては総計100万射分をやろうという話だった。ところがその最初の10万射の期限が6月末であったので、パレスチナが拒否してきた。おなじロットをイスラエルでは十代の若者に注射している。

 イスラエル国内では7月末までに140万射分のファイザーが期限切れになるという。
 イスラエル政府は7月9日までに12歳から15歳の若者30万人にそれを射ってしまいたい。そうすれば、第二射を期限内に使えるので。

 イスラエルがファイザーから入手することになっているワクチンの総量は非公開である。

 前の首相のネタニヤフが、ブースターショット(第三射)が必要となるかもしれないと考えて、4月に、さらに1800万射分をファイザーに発注したことは分かっている。その荷はまだ到着していない。

 イスラエルの総人口は930万人で、そのうち560万人は、すでにファイザーを、すくなくも1射、受けている。うち520万人近くは、すでに第二射も済ませた。』

中国、東南アにワクチン供給拡大探る

中国、東南アにワクチン供給拡大探る
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM29DOM0Z20C21A6000000/

『【シンガポール=中野貴司】中国は東南アジア各国への中国製の新型コロナワクチンの供給拡大も目指している。域内の国々では欧米製ワクチンの確保が難しいことから、接種率を上げるために効力が比較的低いとされる中国製ワクチンを受け入れる動きも出ている。

「新型コロナ対策の相互協力を通じて、両国の親密な関係がさらに強固になることを望んでいる」。マレーシアのヒシャムディン外相は6月16日、中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相から50万回分の追加ワクチン供給の申し出を受けたとして謝意を述べた。日本がマレーシアを含む東南アジア5カ国へのワクチン提供を発表した翌日の出来事だった。

新型コロナの感染者が高止まりするマレーシアは6月1日以降、ロックダウン(都市封鎖)が続き、約2割にとどまるワクチン接種率(1回以上ワクチンを接種した国民の割合)の引き上げが喫緊の課題になっている。ただ、欧米製ワクチンの確保は思うように進んでいない。6月下旬時点で到着したワクチンの約4割が科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製で、中国製なしでは接種の加速は難しいのが実情だ。

直近の1日あたりの新規感染者数が2万5千人を超え過去最多を更新するインドネシアも、到着済みワクチンの約9割が中国製だ。中国と南シナ海の領有権問題で対立するベトナムは中国製のワクチンを受け入れていなかったが、6月に初めて中国製の輸入に踏み切った。3%台にとどまる接種率の低さが受け入れ容認につながった。

ただ、中国製ワクチンは多くの国々にとって欧米製が不足する中でのやむを得ない選択であり、有効性への不信感が消えたわけではない。シンガポール政府は6月30日、市民がシノバック製ワクチンを受けてもイベントに参加する前に課されているコロナ検査は免除されないとの見解を明らかにした。』

自治体のワクチン接種、一転ブレーキ 職域接種に続き

自治体のワクチン接種、一転ブレーキ 職域接種に続き…政府の見通しの甘さ露呈<新型コロナ>
https://www.tokyo-np.co.jp/article/113591

『新型コロナウイルスのワクチン接種を加速してきた政府が一転してブレーキを踏み始めた。米モデルナ製を使った職場・大学接種の申請停止に続き、河野太郎行政改革担当相は29日、米ファイザー製を使った自治体での接種のスピードダウンに言及。接種の能力を高めようとしてきた自治体や企業は方針転換を迫られる。背景にあるのは、ワクチンの需要と供給のバランスに関する政府の見通しの甘さだ。(井上峻輔)

◆自治体への配送、7月当初は6割に

 ファイザー製のワクチンの供給は、本格化した4~6月が約1億回分だったのに対し、7~9月は約7000万回分に減る。自治体への2週間ごとの配送量も現在の1872万回分から、7月当初は1287万回分と約6割になる。

 全国知事会は25日、配分の急減を前に、政府に「必要なワクチンを現場のスケジュールに合わせて適時適切に供給できるよう万全を尽くしてほしい」と要請。これに対し、河野氏は29日の記者会見で「どこかの段階でペースを供給と合わせて考えていただく必要がある」と表明。政府のワクチン在庫量を含む供給能力が自治体から分かりにくいことも影響し、認識の差があらわになった。

◆政府、全国の在庫把握できず

 実情を把握しきれていないのは政府側も同じで、田村憲久厚生労働相が22日の記者会見で「各自治体間、医療機関の中に在庫がたまっている可能性がある」と指摘。今後は調整のため、調査を進める考えを示した。

 これまで政府は自治体をせかし続けてきた。菅義偉首相は4月の記者会見で7月末までの高齢者接種完了を表明。間に合わない自治体には、前倒しを強く求めた。ワクチン供給が急減すれば、自治体は急速に膨らんだ接種態勢の縮小を迫られる。実際、岐阜県各務原市は8月から、首相要請を受けて2カ所から8カ所に増やした集団接種会場を全て閉じると決めた。

◆加速の反動でブレーキ 職域接種と重なる構図

 アクセルを強く踏み、反動でブレーキを踏む構図は職場接種の申請の一時停止と重なる。
 企業・大学から「予想をはるかに超える申し込み」(首相)があっただけでなく、企業側の従業員数を超える過大な申請や、政府側の審査の甘さなどの要因が重なり、自治体の大規模接種会場と合わせて供給可能な上限を超えた。

 既に申請済みの企業については、政府は申請の中身を精査して全体量を減らした上、配送時期をずらすため希望より延期を求めることも検討する。既に1回目を打った企業は「そのまま動いていく」(河野氏)と2回目も確実に配送する方針を示している。

【関連記事】ワクチン接種「1日100万回」到達も安定供給に課題 モデルナとの契約量5000万回分を上回る可能性も 』

新型コロナワクチン拒否、その理由は?

新型コロナワクチン拒否、その理由は?
https://medical.jiji.com/news/44651

『日本各地の2万6,000人を対象にワクチン接種の是非を調査

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は世界的な公衆衛生上の問題となっているが、流行収束に必要な集団免疫の獲得には、大規模なSARS-CoV-2ワクチン接種が鍵を握る。集団免疫確立に際し、ワクチン忌避は大きな障害の1つとなる。

 日本でSARS-CoV-2ワクチン忌避者の実態を調査した研究は数千人規模のものであり、日本全国を対象にしたものはなく、大規模研究に基づくワクチン忌避者の実態調査が求められていた。

 そこで大久保氏らは、今年2月にCOVID-19に対するインターネット調査(Japan “COVID-19 and Society” Internet Survey;JACSIS)を実施。対象は日本全国に在住の計2万6,000人で、選択バイアスを軽減するため、参加者の性、年齢、社会経済状況などの分布が2016年の国民生活基礎調査の参加者と同様になるように調整された。

 参加者からSARS-CoV-2ワクチン接種の是非を聴取し、「接種したい」「様子を見てから接種したい」「接種したくない」の3つの選択肢の中から、「接種したくない」と回答した方をワクチン忌避者と定義し、背景別にワクチン忌避者の割合を算出した。』

『忌避の大きな理由は副反応への懸念

 ワクチン忌避者は全体で11.3%だった。年齢・性別に見ると、若年女性の15.6%から高齢男性の4.8%と大きなばらつきがあった(図1)。』

『ワクチン忌避の理由については、副反応に対する懸念が73.9%と突出して高く、効果への疑念が19.4%と続いた(図2)。』

『ワクチン忌避に関わる要因については、政府やコロナ政策への不信感がある者や、重度の気分の落ち込みがある者で忌避率が高かった(図3)。また、一人暮らし、低所得(年収100万円未満)、学歴が中学校または短期大学/専門学校卒業の者も忌避率が高かった。』

『以上の結果を踏まえ、大久保氏らは「ワクチン忌避者の傾向が示された。ワクチンの信頼性に関する情報提供や接種に対するポジティブな感情を引き起こすメッセージの発信など、忌避者に対して有効なSARS-CoV-2ワクチン接種率向上の施策が求められる」と考察している。なお、詳細はVaccines(2021; 9: 662)に報告された。』