新型コロナの特徴とは?かぜやインフルエンザと肺炎の違い、重症化について
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1253.html
※ 雑用に見舞われているんで、今日は、こんなところで…。
※ もう一度、風邪(かぜ)、インフルエンザ、新型コロナ感染症肺炎の違いなんかを、復習しておこう…。
※ まず、「炎症」が起きる”場所”が違うんだよね。
※ 風邪の場合は、上気道がやられるというくらいで、「とどまって」いる…。
※ しかし、そこからさらに「奥に侵入される」と、気管や気管支までやられてしまう…。
※ インフルエンザは、こういう辺りまで侵入する…。
※ さらにはその先にある「肺胞」までもやられてしまう…。「肺胞」までやられて、「炎症」状態になると、「肺炎」となる…。
※ 新型コロナは、ここまで「侵入してくる」んだ…。
※ 身体にあらわれる「症状」にも、違いがある…。
※ 肺胞までやられて、「肺炎」となると、「酸素を体内に取り込むこと」ができなくなるから、いくら「呼吸しても」「息苦しい」状態となる…。
※ 血中酸素濃度も下がるから、身体の各細胞に、「酸素が、供給されなく」なる…。
※ この血中酸素濃度を、簡易的に測定するのが、「パルスオキシメーター」だ…。
※ こういう状態の人が、肺炎となりやすい…。
※ 肺炎になるのは、別に、「ウイルス」だけが原因では無い…。
※ 新型コロナが問題となる前には、「肺炎球菌」という細菌(ウイルスよりも、大きい。黄色ブドウ球菌とかの名前は、聞いたことがあるだろう)の方が、問題だった…。
※ 毎年、高齢者が罹患(りかん)して、けっこうな数が亡くなるんで、その「対策ワクチン」を一定の年齢に達した「ご老人」に、無料で接種したりしてた…。
※ そういう状況だったところへ登場したのが、この「新型コロナウイルス感染症」だ…。
※ 一定の割合で「重症化」し、肺炎を引き起こして、「人口呼吸器」が必要となる人が、「続出した」…。
※ どこの国でも、そんなに「大量の人口呼吸器必要患者」が発生することは、想定されていなかった…。「医療提供体制」が対応できず、どの国も右往左往したわけだ…。
※ トリアージ(医療リソースが限定されているんで、患者に”優先順位”をつけて、治療する患者と、そうでない患者を”選別”すること)を、泣く泣く実行した国もあった…。
※ 日本でも、「入院できず」「自宅待機」を迫られて、「自宅で亡くなる人」も出て、散々だった…。
※ いろいろ調べると、この新型コロナウイルスは、「ACE2」という受容体(細胞に侵入するときに使用するたんぱく質の配列(いわゆる、スパイクたんぱく質)を持っていて、「肺で増殖しやすい」性質を持っている…、ということが分かった…。
※ そして、また最近の報告では、「オミクロン株」は、この「肺炎まで引き起こす」ケースが、以前の株より「少ない」のでは、との説も出されている…、という状況なわけだ…。
『肺炎を起こすのは高齢者に多い
肺炎は、かぜやインフルエンザと同様に感染症の一つで、肺に炎症が起こる病気をまとめて「肺炎」といいます。一般には、細菌やウイルスの感染による急性のものを差し、重症化して命に関わることもあります。
また、高齢者は肺炎を起こしやすく、肺炎による死亡も高齢者になるほど多いといわれており、かぜやインフルエンザにかかると、肺炎になることがあります。
高齢者の場合、入院しているときや介護を受けている場合も、肺炎にかかりやすいとされています。
かぜ・インフルエンザと肺炎の違い
かぜのウイルスは、鼻やのど、いわゆる上気道に感染することがほとんどです。インフルエンザの場合は、ウイルスが上気道に加え、気管や気管支に感染することもあります。
一方、肺炎は肺そのもの、いわゆる「肺胞」にウイルスや細菌が感染し、炎症を起こします。肺胞は酸素と二酸化炭素の交換を行う組織ですが、肺炎の場合、この肺胞が炎症を起こすために息苦しさが起こります。
かぜやインフルエンザのウイルスが肺胞まで達することは、あまりありません。ただし、かぜやインフルエンザにかかって、気管や気管支まで感染して炎症を起こしていると、肺炎の原因である細菌が肺まで侵入しやすくなり、肺炎になるリスクがあります。
また、かぜと肺炎では発熱や症状も異なります。
かぜの場合、発熱はあまり持続せず、症状も鼻水やのどの痛みなど上気道の症状にとどまることが多いのですが、肺炎の場合は、発熱が持続し、せきやたん、呼吸困難などの呼吸器症状が目立つほか、寒気さやだるさといった全身の症状も起こります。また、肺炎になると、黄色や緑色の膿のようなたんが出るのも特徴です。
ただし、高齢者は肺炎にかかっていても発熱やせきといった症状が出にくいため、肺炎に気づきにくいことがあります。食欲がなかったり、ぐったりしているなど、普段と違って活動に乏しい様子があれば肺炎を疑うようにし、家族など周囲の人も注意しましょう。
肺炎を防ぐには
肺炎の予防が特に重要なのは、肺炎にかかりやすいとされている高齢者のほか、次のような人です。
呼吸器病(COPDなど)
喫煙している
心臓病、脳卒中、肝臓病、腎臓病、糖尿病
えん下機能が低下している
低栄養・運動能力低下で体がぜい弱
これらの肺炎のリスクが高い人は特に、「肺炎球菌」のワクチンを予防接種することがすすめられます。肺炎球菌は、市中感染の肺炎では原因としてもっとも多いとされ、特に高齢者の感染が非常に多い細菌です。
ワクチンには23価ワクチンと13価ワクチンがあり、13価ワクチンのあとに23価ワクチンを接種することで、予防効果が増強される可能性が期待されています。23価ワクチンには高齢者などに一部公費助成がありますので、市区町村に問い合わせてみましょう。
肺炎の検査と治療
肺炎が疑われると、発熱や呼吸数などを調べ、胸部X線検査、尿検査、たんの検査、血液検査などを行います。肺炎球菌が原因の場合、抗原が尿中に出てくるため、尿検査をするとわかります。たんも結核との鑑別を行うために必要な検査です。
肺炎とわかれば、原因となる病原体に合わせた抗菌薬を使って治療します。症状が軽ければ外来で治療できますが、重症化しやすい人は入院治療になります。
新型コロナウイルスと肺炎
新型コロナウイルスに感染すると、発症した人のおよそ80%は軽症のまま治りますが、20%は1週間ほどで重症化します。さらに5%は集中治療室に入り、2~3%は致命的な状態になると報告されています。
重症化する人は、当初、かぜのような症状がだらだらと続き、1週間ほどたってから呼吸困難があらわれます。重症化すると、血液が固まってできる「血栓」ができやすくなるといわれ、エコノミークラス症候群(肺塞栓)、や脳梗塞など血管の障害が起こることがあります。
新型コロナウイルスは鼻やのどに感染しやすく、この点はかぜと似ていますが、さらに肺自体にも感染して肺炎を起こします。新型コロナウイルスは、細胞のACE2という受容体と結合して侵入するのですが、肺の細胞にはこのACE2が多数あるため、感染しやすいのです。
新型コロナウイルスの場合、発熱は長くは続かず1日か2日で治ることもあります。そのため、治ったと勘違いする人も少なくありません。また、新型コロナウイルスは、症状のない人でも感染力があるということが知られています。このことから、無症状でも肺炎を起こしている可能性があると考えられます。
たとえ症状がなくても、感染を広げないためには、マスクをつけることが大切です。
新型コロナウイルスの治療
発症の2、3日前から発症の8日後くらいまで、新型コロナウイルスは増殖するため、感染しやすい状態になっています。この時期には抗ウイルス薬(レムデシビル)が有効といわれています。酸素吸入が必要な中等症から重症の成人の患者では(バリシチニブ)も併用します。
重症化する場合、発症後5日目くらいから症状が重くなるとされ、サイトカインストームという過剰な免疫反応が起こりやすくなります。この時期は、ステロイドなどの免疫調整薬が有効といわれています。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2020年10月号に詳しく掲載されています。』