2019年の日中貿易 総額、輸出額、輸入額とも軒並み減少

2019年の日中貿易
総額、輸出額、輸入額とも軒並み減少
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2020/7a3c80fbbd73f456.html

2020年4月7日

ジェトロが財務省貿易統計と中国海関(税関)統計を基に、2019年の日中貿易を双方輸入ベースでみたところ、総額は前年比3.7%減の3,407億3,296万ドルとなり、3年ぶりに減少に転じた(表1参照、注1、注2)。

表1:日中貿易の推移(双方輸入ベース)(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)
年月 輸出額
(日本→中国) 伸び率 輸入額
(中国→日本) 伸び率 総額 伸び率 貿易収支
2010年 176,225,091 34.8 153,424,723 25.2 329,649,814 30.2 22,800,368
2011年 194,296,265 10.3 184,128,640 20.0 378,424,904 14.8 10,167,625
2012年 177,649,842 △ 8.6 188,450,182 2.3 366,100,025 △ 3.3 △ 10,800,340
2013年 162,114,236 △ 8.7 180,840,622 △ 4.0 342,954,857 △ 6.3 △ 18,726,386
2014年 162,512,019 0.2 181,038,865 0.1 343,550,884 0.2 △ 18,526,847
2015年 142,689,642 △ 12.2 160,624,606 △ 11.3 303,314,248 △ 11.7 △ 17,934,964
2016年 144,996,448 1.6 156,631,816 △ 2.5 301,628,264 △ 0.6 △ 11,635,368
2017年 164,865,658 13.7 164,542,081 5.1 329,407,739 9.2 323,577
2018年 180,234,250 9.3 173,598,618 5.5 353,832,868 7.4 6,635,632
2019年 171,514,651 △ 4.8 169,218,304 △ 2.5 340,732,955 △ 3.7 2,296,347
2019年
1月 13,747,142 △ 0.8 16,878,411 7.6 30,625,553 3.7 △ 3,131,270
2019年
2月 11,089,137 0.4 11,514,954 △ 17.6 22,604,090 △ 9.7 △ 425,817
2019年
3月 14,084,386 △ 13.8 13,482,278 5.9 27,566,664 △ 5.2 602,108
2019年
4月 15,539,523 1.4 13,901,148 2.2 29,440,672 1.8 1,638,375
2019年
5月 13,176,426 △ 15.9 14,016,072 △ 1.1 27,192,497 △ 8.9 △ 839,646
2019年
6月 14,002,763 △ 4.8 12,750,127 △ 3.5 26,752,891 △ 4.2 1,252,636
2019年
7月 14,594,818 △ 12.6 14,899,782 5.9 29,494,600 △ 4.1 △ 304,964
2019年
8月 14,365,561 △ 8.9 13,352,861 △ 4.3 27,718,422 △ 6.8 1,012,699
2019年
9月 15,158,135 △ 6.7 15,063,598 3.3 30,221,733 △ 2.0 94,537
2019年
10月 14,139,802 △ 7.3 14,737,797 △ 11.8 28,877,599 △ 9.6 △ 597,995
2019年
11月 15,294,766 △ 0.1 14,498,883 △ 13.0 29,793,648 △ 6.8 795,883
2019年
12月 16,322,194 16.4 14,122,393 △ 0.8 30,444,587 7.7 2,199,801

注1:輸出額は中国の通関統計による対日輸入額、輸入額は日本の財務省貿易統計による対中輸入額。
いずれも貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。
注2:伸び率は前年比および前年同月比。
注3:機械処理の関係上、他の統計とは計数の値が異なる場合がある。
注4:暦年の数値は確定値。各月の数値は速報値を使用。
参考:為替レート(円/ドル):2014年 105.74、2015年 121.05、2016年108.66、2017年112.10、2018年110.40、2019年109.02(米国連邦準備制度理事会発表)。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

輸出(中国の対日輸入、以下同じ)は4.8%減の1,715億1,465万ドル、輸入は2.5%減の1,692億1,830万ドルとなった。その結果、日本の中国に対する貿易収支は22億9,635万ドルと、3年連続の黒字を維持したが、前年より黒字幅は大きく縮小した。

輸出:米中貿易摩擦などを背景に、4年ぶりにマイナスに
輸出は前年比4.8%減の1,715億1,465万ドルと2015年以来4年ぶりに減少に転じた。構成比で最大品目の電気機器は集積回路が増加したものの、全体では減少した(表2参照)。

表2:2019年の日本の対中輸出(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値、-は値なし)
HSコード品目 金額 伸び率 構成比 寄与度
全品目 171,514,651 △ 4.8 100.0 —
第85類 電気機器およびその部分品 43,619,638 △ 1.9 25.4 △ 0.5
階層レベル2の項目8542 集積回路 17,291,186 9.2 10.1 0.8
階層レベル2の項目8536 電気回路の開閉用、保護用または接続用の機器 3,704,298 △ 7.3 2.2 △ 0.2
階層レベル2の項目8541 ダイオード、トランジスターその他これらに類する半導体デバイス、光電性半導体デバイス(光電池を含む) 3,688,862 △ 13.2 2.2 △ 0.3
階層レベル2の項目8532 コンデンサー 3,611,126 3.3 2.1 0.1
階層レベル2の項目8504 トランスフォーマー、スタティックコンバーターおよびインダクター4 2,029,338 7.0 1.2 0.1
第84類 原子炉、ボイラーおよび機械類 36,417,826 △ 10.5 21.2 △ 2.4
階層レベル2の項目8486 半導体、集積回路またはフラットパネルディスプレーの製造用機器 8,928,891 △ 14.1 5.2 △ 0.8
階層レベル2の項目8479 機械類(固有の機能を有するものに限る) 3,702,752 △ 3.8 2.2 △ 0.1
階層レベル2の項目8443 印刷機、その他のプリンター、複写機およびファクシミリ 2,124,302 △ 4.8 1.2 △ 0.1
階層レベル2の項目8481 コック、弁 1,791,811 0.6 1.0 0.0
第87類 鉄道用および軌道用以外の車両 17,921,778 △ 1.5 10.5 △ 0.1
階層レベル2の項目8703 乗用自動車その他の自動車 10,989,964 9.1 6.4 0.5
階層レベル2の項目8708 自動車の部分品および付属品 6,761,153 △ 15.0 3.9 △ 0.7
第90類 光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器および医療用機器 15,170,060 △ 4.3 8.8 △ 0.4
階層レベル2の項目9013 液晶デバイス、レーザーおよびその他の光学機器 2,926,052 △ 23.9 1.7 △ 0.5
第39類 プラスチックおよびその製品 9,672,298 △ 1.5 5.6 △ 0.1
第29類 有機化学品 6,505,860 △ 12.3 3.8 △ 0.5
階層レベル2の項目9001 光ファイバー、光ファイバーケーブル、偏光材料製のシートおよび板並びにレンズ 2,523,073 5.9 1.5 0.1
階層レベル2の項目9031 測定用または検査用の機器および輪郭投影機 2,064,428 △ 3.5 1.2 △ 0.0
第72類 鉄鋼 4,712,135 △ 17.3 2.8 △ 0.5
第33類 精油、レジノイド、調製香料および化粧品類 3,711,681 34.7 2.2 0.5
第38類 各種の化学工業生産品 3,484,813 △ 1.0 2.0 △ 0.0
第74類 銅およびその製品 3,105,536 △ 17.0 1.8 △ 0.4
第73類 鉄鋼製品 2,296,522 △ 10.2 1.3 △ 0.1
注1:上2桁分類で構成比1.0%以上を抽出し、金額降順で記載。
注2:太字は2桁分類の金額ベースで上位5位。
出所::Global Trade Atlasからジェトロ作成

品目別の特徴

電気機器(第85類、伸び率マイナス1.9%、構成比25.4%、寄与度マイナス0.5)は、全体の39.6%を占める集積回路(8542)が9.2%増と堅調に推移した。一方、光電性半導体デバイスおよび発光ダイオード(854140)をはじめとする半導体デバイス(8541)が13.2%減、電気回路の閉鎖用、保護用または接続用の機器が7.3%減となるなどして、電気機器全体では1.9%減となった。

機械類(第84類、伸び率マイナス10.5%、構成比21.2%、寄与度マイナス2.4)は、米中貿易摩擦などを受けた中国の設備投資の需要減を背景に10.5%減となった。製造用機器(8486)が14.1%減の2ケタ減となっており、うち、フラットパネルディスプレー製造用の機器(848630)が28.3%減で、最大の押し下げ要因となった。半導体デバイス・集積回路製造用の機器(848620)は2月を除いて8月まで前年同月比マイナスが続いたが、9月以降はプラスに転じ、通年で金額は2.4%増、数量は14.5%減となった。

車両(第87類、伸び率マイナス1.5%、構成比10.5%、寄与度マイナス0.1)のうち、乗用車(8703)は、ハイブリッド車(870340)および排気量1,500cc超3,000cc以下の乗用車(870323)の輸出がそれぞれ116.3%増、9.5%増と好調だった。一方、排気量3,000cc超の乗用車(870324)の輸出が23.9%減へと落ち込み、乗用車全体では9.1%増となった。自動車部品(8708)は、全体の66.9%を占めるギヤボックス・同部品(870840)が19.5%減となり、自動車部品全体では15.0%減となった。

精密機器(第90類、伸び率マイナス4.3%、構成比8.8%、寄与度マイナス0.4)は、液晶デバイスなど(9013)が23.9%減となり、精密機器全体では4.3%減となった。

化粧品(第33類、伸び率34.7%、構成比2.2%、寄与度0.5)は、全体の84.5%を占める美容用、メーキャップ用または皮膚の手入れ用の調製品など(3304)が35.1%増と好調だった。

輸入:電気機器や衣類・同付属品の減少で3年ぶりのマイナス

輸入は前年比2.5%減の1,692億1,830万ドルと3年ぶりに減少に転じた。品目別では、スマートフォンなどの携帯電話端末の大幅減で電気機器が減少し、また、衣類・同付属品のASEANシフトがより一層進み、減少が目立った(表3参照)。

表3:2019年の日本の対中輸入(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値、-は値なし)
HSコード品目 金額 伸び率 構成比 寄与度
全品目 169,218,304 △ 2.5 100.0 —
第85類 電気機器およびその部分品 46,275,146 △ 4.0 27.4 △ 1.1
階層レベル2の項目8517 電話機およびその他の機器 18,157,690 △ 9.4 10.7 △ 1.1
階層レベル2の項目851712 携帯回線網用その他の無線回線網用の電話 13,247,177 △ 13.0 7.8 △ 1.1
階層レベル2の項目851762 その他の機器(音声、画像その他のデータを受信、変換、送信または再生するための機械) 3,569,589 7.7 2.1 0.1
階層レベル2の項目8528 モニターおよびビデオプロジェクター 2,580,493 14.7 1.5 0.2
階層レベル2の項目8541 ダイオード、トランジスターその他これらに類する半導体デバイス、光電性半導体デバイス(光電池を含む) 2,575,090 △ 0.1 1.5 △ 0.0
階層レベル2の項目8544 電気絶縁をした線、ケーブルおよび光ファイバーケーブル 2,054,494 △ 6.2 1.2 △ 0.1
階層レベル2の項目8504 トランスフォーマー、スタティックコンバーターおよびインダクター 1,915,276 1.2 1.1 0.0
階層レベル2の項目8542 集積回路 1,837,382 △ 2.2 1.1 △ 0.0
第84類 原子炉、ボイラーおよび機械類 31,834,066 3.6 18.8 0.6
階層レベル2の項目8471 自動データ処理機械 13,170,502 11.5 7.8 0.8
階層レベル2の項目8443 印刷機、その他のプリンター、複写機およびファクシミリ 2,352,481 0.9 1.4 0.0
階層レベル2の項目8473 事務用機器などに専らまたは主として使用する部分品および付属品 2,213,443 5.4 1.3 0.1
階層レベル2の項目8415 エアコンディショナー 1,932,988 △ 3.4 1.1 △ 0.0
第61類 衣類および衣類付属品(メリヤス編みまたはクロセ編みのものに限る) 8,068,011 △ 5.3 4.8 △ 0.3
第62類 衣類および衣類付属品(メリヤス編みまたはクロセ編みのものを除く) 7,830,011 △ 7.6 4.6 △ 0.4
第94類 家具、寝具 5,022,258 2.7 3.0 0.1
第90類 光学機器精密機器および医療用機器 4,955,022 1.3 2.9 0.0
第39類 プラスチックおよびその製品 4,919,470 △ 2.7 2.9 △ 0.1
第95類 玩具、遊戯用具および運動用具 4,623,653 △ 7.2 2.7 △ 0.2
第87類 鉄道用および軌道用以外の車両 4,298,102 △ 3.8 2.5 △ 0.1
第73類 鉄鋼製品 4,188,206 2.0 2.5 0.0
第29類 有機化学品 3,638,703 △ 6.3 2.2 △ 0.1
第63類 紡織用繊維のその他の製品 2,740,377 △ 0.3 1.6 △ 0.0
第28類 無機化学品および貴金属、希土類 2,610,735 △ 12.7 1.5 △ 0.2
第42類 革製品、ハンドバッグ 2,604,731 0.2 1.5 0.0
第64類 履物およびゲートル 2,550,098 △ 7.9 1.5 △ 0.1
第16類 肉、魚または甲殻類、軟体動物もしくはその他の水棲無脊椎動物の調製品 2,512,432 △ 2.6 1.5 △ 0.0
第76類 アルミニウムおよびその製品 2,026,270 △ 1.0 1.2 △ 0.0
第00類 特殊取扱品 1,700,668 △ 8.0 1.0 △ 0.1
注1:上2桁分類で構成比1.0%以上を抽出し、金額降順で記載。
注2:太字は2桁分類の金額ベースで上位5位。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

品目別の特徴

電気機器(第85類、伸び率マイナス4.0%、構成比27.4%、寄与度マイナス1.1)は、全体の39.2%を占める電話機(8517)が前年比9.4%減と1割近く減少した。このうち、主要品目であるスマートフォンなどの携帯電話端末(851712)は単価低下と数量減少により、前年の増加から13.0%減に転じ、金額ベースで2012年以来の低水準となった(数量ベースでも同様)。一方、モニターやプロジェクターなどの受像機器(8528)は数量が2桁増となり、金額ベースで14.7%増となった。

機械(第84類、伸び率3.6%、構成比18.8%、寄与度0.6)は、全体の41.4%を占める自動データ処理機械(8471)が11.5%増となった。このうち、主要品目であるノートパソコン(847130)は数量の増加もあり、全体で16.4%増となった。また、全体の6.1%を占めるエアコンディショナー(8415)は猛暑の影響で好調だった前年の2桁増から3.4%減に転じた。

衣類・同付属品(第61類、伸び率マイナス5.3%、構成比4.8%、寄与度マイナス0.3、第62類、伸び率マイナス7.6%、構成比4.6%、寄与度マイナス0.4)について、第61類(メリヤス編みまたはクロセ編みのもの)は5.3%減となり、全世界からの輸入に占める構成比は59.0%と1996年以来初めて6割を割り込んだ。第62類(メリヤス編みまたはクロセ編み以外のもの)は7.6%減で、全世界からの輸入に占める構成比は54.7%と前年(57.7%)に続き減少した。

家具、寝具(第94類、伸び率2.7%、構成比3.0%、寄与度0.1)のうち、全体の36.0%を占める椅子(9401)は3.8%増、全体の25.3%を占める家具(9403)は4.4%増となった。椅子のうち、回転タイプのものは12.0%増となった。

無機化学品(第28類、伸び率マイナス12.7%、構成比1.5%、寄与度マイナス0.2)について、全体の20.9%を占める主要品目の金属酸化物(2825)の数量が3割以上増加し、金額ベースでも22.0%増となったものの、そのほかの主要品目の単価が1~2割と大幅に減少したことにより、全体でマイナスとなった。

日本の輸出額に占める中国の構成比が減少し2位に

財務省の貿易統計によると、日本の貿易における中国の構成比は、輸出が19.1%で前年比0.4ポイント縮小した(表4、表5、図1参照、注3)。一方、輸入は23.5%で0.3ポイント拡大した(表6、図2参照)。その結果、貿易総額に占める中国の構成比は21.3%と、前年比0.1ポイント縮小した(図3参照)。

表4:2019年の日本の貿易相手上位5カ国・地域およびASEAN・EU(財務省統計)
(単位:100万ドル、%)(△はマイナス値、-は値なし)

輸出

国・
地域名 金額 伸び率 構成比 寄与度
総額 705,528 △ 4.4 100.0 —
米国 139,798 △ 0.2 19.8 △ 0.0
中国 134,690 △ 6.4 19.1 △ 1.3
韓国 46,250 △ 11.9 6.6 △ 0.8
台湾 43,002 1.5 6.1 0.1
香港 33,626 △ 3.1 4.8 △ 0.1
ASEAN 106,207 △ 7.2 15.1 △ 1.1
EU 82,116 △ 1.6 11.6 △ 0.2

輸入

国・
地域名 金額 伸び率 構成比 寄与度
総額 720,738 △ 3.7 100.0 —
中国 169,218 △ 2.5 23.5 △ 0.6
米国 79,083 △ 3.1 11.0 △ 0.3
オーストラリア 45,447 △ 0.6 6.3 △ 0.0
韓国 29,613 △ 7.9 4.1 △ 0.3
サウジアラビア 27,625 △ 18.2 3.8 △ 0.8
ASEAN 107,764 △ 4.0 15.0 △ 0.6
EU 89,097 1.3 12.4 0.1

総額

国・
地域名 金額 伸び率 構成比 寄与度
総額 1,426,266 △ 4.1 100.0 —
中国 303,909 △ 4.3 21.3 △ 0.9
米国 218,880 △ 1.3 15.4 △ 0.2
韓国 75,862 △ 10.4 5.3 △ 0.6
台湾 69,863 0.5 4.9 0.0
オーストラリア 59,935 △ 4.6 4.2 △ 0.2
ASEAN 213,971 △ 5.6 15.0 △ 0.9
EU 171,213 △ 0.1 12.0 △ 0.0
注1:EUは28カ国として計算。
注2:伸び率は前年比。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

表5:日本の輸出に占める中国、米国の構成比 (財務省統計)(単位:100万ドル、%)

年 対世界 対中国 対米国
金額 伸び率 金額 伸び率 構成比 金額 伸び率 構成比
2010年 770,046 32.7 149,679 36.6 19.4 118,675 26.8 15.4
2011年 823,544 6.9 162,013 8.2 19.7 126,075 6.2 15.3
2012年 798,447 △ 3.0 144,174 △ 11.0 18.1 140,096 11.1 17.5
2013年 714,866 △ 10.5 129,093 △ 10.5 18.1 132,400 △ 5.5 18.5
2014年 690,824 △ 3.4 126,459 △ 2.0 18.3 128,785 △ 2.7 18.6
2015年 624,889 △ 9.5 109,236 △ 13.6 17.5 125,819 △ 2.3 20.1
2016年 645,052 3.2 113,890 4.3 17.7 130,102 3.4 20.2
2017年 698,329 8.3 132,839 16.6 19.0 134,811 3.6 19.3
2018年 738,143 5.7 143,962 8.4 19.5 140,100 3.9 19.0
2019年 705,528 △ 4.4 134,690 △ 6.4 19.1 139,798 △ 0.2 19.8
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

表6:日本の輸入に占める中国、米国の構成比 (財務省統計)(単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)

年 対世界 対中国 対米国
金額 伸び率 金額 伸び率 構成比 金額 伸び率 構成比
2010年 694,297 25.8 153,425 25.2 22.1 67,443 14.4 9.7
2011年 856,046 23.3 184,129 20.0 21.5 74,485 10.4 8.7
2012年 885,838 3.5 188,450 2.3 21.3 76,237 2.4 8.6
2013年 832,628 △ 6.0 180,841 △ 4.0 21.7 69,825 △ 8.4 8.4
2014年 812,954 △ 2.4 181,039 0.1 22.3 71,386 2.2 8.8
2015年 648,084 △ 20.3 160,625 △ 11.3 24.8 66,590 △ 6.7 10.3
2016年 607,728 △ 6.2 156,632 △ 2.5 25.8 67,459 1.3 11.1
2017年 672,096 10.6 164,542 5.1 24.5 72,155 7.0 10.7
2018年 748,487 11.4 173,599 5.5 23.2 81,586 13.1 10.9
2019年 720,738 △ 3.7 169,218 △ 2.5 23.5 79,083 △ 3.1 11.0
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

図1:日本の輸出に占める主要地域の構成比(グラフ)

日本の輸出に占める主要地域の構成比は、 2010年 中国19.4 米国15.4 ASEAN14.7 EU11.3、 2011年 中国19.7 米国15.3 ASEAN15.0 EU11.6 、 2012年中国18.1 米国17.5 ASEAN16.2 EU10.2、 2013年米国18.5 中国18.1 ASEAN15.5 EU10.0、 2014年米国18.6 中国18.3 ASEAN15.2 EU10.4 、 2015年米国 20.1中国17.5 ASEAN15.2 EU10.6、 2016年 米国20.2 中国17.7 ASEAN14.8 EU11.4、 2017年米国19.3 中国19.0 ASEAN15.2 EU11.1、 2018年中国19.5 米国19.0 ASEAN15.5 EU11.3、 2019年米国19.8、中国19.1 ASEAN15.1 EU11.6だった。この間の日本の輸出額は、2010年 7,700億ドル、2011年 8,235億ドル、2012年 7,984億ドル、2013年 7,149億ドル、2014年 6,908億ドル、 2015年 6,249億ドル、2016年 6,451億ドル、2017年 6,983億ドル、2018年 7,381億ドル、2019年 7,055億ドルであった。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

図2:日本の輸入に占める主要地域の構成比(グラフ)

日本の輸入に占める主要地域の構成比は、 2010年 中国22.1 米国9.7 ASEAN14.6 EU9.6、 2011年 中国21.5 米国8.7 ASEAN14.6 EU9.4、 2012年中国21.3 米国8.6 ASEAN14.6 EU9.4、 2013年中国21.7 米国8.4 ASEAN14.1EU9.4、 2014年中国22.3 米国8.8 ASEAN14.3 EU9.5、 2015年中国24.8 米国10.3 ASEAN15.1EU11.0、 2016年中国25.8 中国11.1 ASEAN15.2 EU12.3、 2017年中国24.5 米国10.7ASEAN15.3 EU11.6、 2018年中国23.2 米国10.9 ASEAN15.0 EU11.8、 2019年中国23.5、中国11.0 ASEAN15.0 EU12.4だった。 この間の日本の輸入総額は、2010年6943億ドル、2011年 8560億ドル、2012年8858億ドル、2013年8326億ドル、2014年8130億ドル、2015年6481億ドル、2016年6077億ドル、 2017年6721億ドル、2018年7485億ドル、2019年7207億ドルだった。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

図3:日本の貿易総額に占める主要地域の構成比(グラフ)

日本の貿易総額に占める主要地域の構成比は、 2010年 中国20.7 ASEAN14.6 米国12.7 EU10.5、 2011年 中国20.6 ASEAN14.8 米国11.9 EU10.5、 2012年 中国19.7 ASEAN15.3 米国12.8 EU9.8、 2013年 中国20.0 ASEAN14.8 米国13.1 EU9.7、 2014年中国20.4 ASEAN14.7 米国13.3 EU9.9、 2015年中国21.2 ASEAN15.2 米国15.1 EU10.8、 2016年 中国21.6 ASEAN15.0米国15.8 EU11.9、 2017年中国 21.7ASEAN15.1 米国15.2 EU11.3、 2018年中国21.4 米国14.9 ASEAN15.2 EU11.5、 2019年中国21.3 米国15.3 ASEAN15.0 EU12.0 だった。 この間の日本の貿易総額は2010年1兆4643億ドル、2011年1兆6796億ドル、2012年1兆6843億ドル 、2013年1億5475億ドル、2014年1兆5038億ドル、2015年1兆2730億ドル、2016年1兆2528億ドル、2017年1兆3704億ドル、2018年1兆4866億ドル、2019年1兆4263億ドル だった。
出所:Global Trade Atlasからジェトロ作成

日本の対世界貿易において、中国は輸出額で2018年に2012年以来6年ぶりに米国を上回り第1位となったが、2019年は再び第2位だった。日本の対世界輸出の減少(4.4%減)に対する寄与度(マイナス1.3ポイント)は最大だった。一方、貿易総額と輸入額では引き続き第1位となった。それぞれ2007年以降13年連続、2002年以降18年連続で第1位となっている。

表7:(参考)日中貿易の推移(財務省統計)(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値)

年 輸出額 伸び率 輸入額 伸び率 総額 伸び率 貿易収支
2010年 149,678,986 36.6 153,424,723 25.2 303,103,709 30.6 △ 3,745,737
2011年 162,013,144 8.2 184,128,640 20.0 346,141,784 14.2 △ 22,115,496
2012年 144,173,787 △ 11.0 188,450,182 2.3 332,623,970 △ 3.9 △ 44,276,395
2013年 129,092,691 △ 10.5 180,840,622 △ 4.0 309,933,313 △ 6.8 △ 51,747,930
2014年 126,459,184 △ 2.0 181,038,865 0.1 307,498,049 △ 0.8 △ 54,579,681
2015年 109,236,224 △ 13.6 160,624,606 △ 11.3 269,860,831 △ 12.2 △ 51,388,382
2016年 113,889,670 4.3 156,631,816 △ 2.5 270,521,485 0.2 △ 42,742,146
2017年 132,839,145 16.6 164,542,081 5.1 297,381,226 9.9 △ 31,702,936
2018年 143,962,135 8.4 173,598,618 5.5 317,560,753 6.8 △ 29,636,483
2019年 134,690,414 △ 6.4 169,218,304 △ 2.5 303,908,718 △ 4.3 △ 34,527,890
2019年
1月 8,793,757 △ 15.9 16,878,411 7.6 25,672,168 △ 1.8 △ 8,084,654
2019年
2月 10,320,010 3.2 11,514,954 △ 17.6 21,834,964 △ 9.0 △ 1,194,944
2019年
3月 11,739,813 △ 13.5 13,482,278 5.9 25,222,091 △ 4.1 △ 1,742,465
2019年
4月 11,044,266 △ 9.7 13,901,148 2.2 24,945,414 △ 3.4 △ 2,856,882
2019年
5月 10,442,839 △ 10.0 14,016,072 △ 1.1 24,458,911 △ 5.1 △ 3,573,233
2019年
6月 11,529,717 △ 8.4 12,750,127 △ 3.5 24,279,844 △ 5.9 △ 1,220,410
2019年
7月 11,350,259 △ 6.6 14,899,782 5.9 26,250,041 0.1 △ 3,549,523
2019年
8月 11,302,203 △ 8.1 13,352,861 △ 4.3 24,655,064 △ 6.1 △ 2,050,658
2019年
9月 10,945,040 △ 2.8 15,063,598 3.3 26,008,638 0.6 △ 4,118,558
2019年
10月 12,235,578 △ 6.5 14,737,797 △ 11.8 26,973,375 △ 9.5 △ 2,502,219
2019年
11月 12,035,165 △ 1.5 14,498,883 △ 13.0 26,534,048 △ 8.1 △ 2,463,718
2019年
12月 12,951,766 3.7 14,122,393 △ 0.8 27,074,159 1.3 △ 1,170,627
注1:2019年1~12月は確報値。2018年以前は確定値。
注2:伸び率は前年比および前年同月比。
出所:Global Trade Atlasよりジェトロ作成

注1:
この分析は、日本の対中輸出を中国の輸入統計でみる「双方輸入ベース」となっている。貿易統計は輸出を仕向け地主義、輸入を原産地主義で計上しており、香港経由の対中輸出(仕向け地を香港としている財)が日本の統計では対中輸出に計上されない。中国の輸入統計には日本を原産とする財が全て計上されていることから、日中間の貿易は、いずれかの国の貿易統計より、日中双方の輸入統計をみた方が実態に近いと考えられる。このため、日本の対中輸出は中国の通関統計による対日輸入を、対中輸入は日本の財務省統計による対中輸入を使用している。なお、2018年の日中貿易は、調査レポート参照。
注2:
財務省貿易統計の円ベース(輸出確報、輸入9桁速報)では、総額が33兆1,273億円(前年比5.6%減)、輸出が14兆6,827億円(7.6%減)、輸入が18兆4,446億円(3.9%減)となった。
注3:
この分析は貿易総額、輸出額、輸入額の全て、財務省貿易統計に基づいている。

執筆者紹介
ジェトロ海外調査部中国北アジア課
方 越(ほう えつ)
2006年4月、ジェトロ入構。展示事業部海外見本市課、金沢貿易情報センターを経て2013年6月から現職。

執筆者紹介
ジェトロ海外調査部中国北アジア課
森 詩織(もり しおり)
2006年4月、ジェトロ入構。海外調査部中国北アジア課、ジェトロ広島、ジェトロ・大連事務所を経て、2016年9月から現職。

首相、米ファイザー社にワクチン追加供給要請へ

首相、米ファイザー社にワクチン追加供給要請へ
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1643V0W1A410C2000000/

『【ワシントン=重田俊介】米国訪問中の菅義偉首相は米製薬大手のファイザーに新型コロナウイルスワクチンの追加供給を要請する調整に入った。17日、ファイザー幹部と電話協議する。日本が確保するワクチン量を増やす。

複数の同行筋が明らかにした。政府はファイザーと1億4400万回(7200万人)分、英アストラゼネカと1億2000万回(6000万人)分、米モデルナと5000万回(2500万人)分の契約を結んでい…

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1643V0W1A410C2000000/

政府はファイザーと1億4400万回(7200万人)分、英アストラゼネカと1億2000万回(6000万人)分、米モデルナと5000万回(2500万人)分の契約を結んでいる。

このうち現時点で承認を終えたのはファイザー製だけだ。同社製以外は接種開始の時期のメドはたっていない。田村憲久厚生労働相は3月、アストラ、モデルナの両社のワクチンについて「早ければ5月、6月に薬事承認が出る可能性がある」との見方を示した。

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アストラのワクチンは欧州で接種後に血栓ができる事例が報告されている。ドイツ政府が原則として60歳以上に使用を限定する方針を示すなど、日本への供給日程も見通せなくなってきた。

首相は6月までに全国民分のワクチンを確保すると約束している。アストラやモデルナの承認が遅れれば計画に狂いが生じるとの懸念が広がる。

首相はワクチン担当に河野太郎規制改革相を指名した。首相が民間企業に直接働きかけることには政府内で慎重論もあったものの、訪米の機会をいかすべきだと判断した。

これまではファイザーから6月末までに1億回(5000万人)分を供与される予定だった。65歳以上の全ての高齢者が2回接種できる量を6月までにまかなえる算段がついた。その後に控える一般向け接種の確実な道筋は描けていない。

ファイザーが日本への追加供給を認めれば、基礎疾患者や一般の人への接種開始の時期が早まる可能性がある。

新型コロナに関し、変異ウイルスの拡大などで収束の兆しが見えていない。首相は訪米前も愛知県などにまん延防止等重点措置の適用方針を決めた。ワクチンの早期普及を収束の「切り札」と期待している。

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クリックするとビジュアルデータへ https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-vaccine-status/

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鈴木亘
学習院大学経済学部 教授
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分析・考察

ワクチンに関しては、政府から、うまくいっているという情報しか出てこないが、そのどれもが不確定な情報であり、本当のところどうなっているのか皆目わからない。しかし、渡米した首相が、バイデン大統領に会うと同時にファイザー製薬に直談判しなければならない状態では、とても順調だとは思われない。

アストラゼネカやモデルナのワクチンについて、厚労省の承認手続きがうまく進まないのであれば、「緊急使用許可」を政治決断するべきではないか。他国では既に使用されているわけであるから、緊急事態として時限的に承認すればよい。ただ、厚労省が後で責任を取らされるのでは役人たちは動かなくなるので、政治が決断する必要がある。

2021年4月16日 19:06 (2021年4月16日 22:46更新)

仏パリのエリート層が秘密夕食会、国民から怒り 潜入動画で判明

仏パリのエリート層が秘密夕食会、国民から怒り 潜入動画で判明
2021.04.07 Wed posted at 07:35 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35168942.html

『(CNN) フランスの首都パリのエリート層が豪華レストランで秘密の夕食会に興じ、新型コロナウイルス対策の制限措置を無視する行動を取っていたことが潜入取材でわかり、国民から怒りの声が上がっている。パリ検察は捜査に着手した。

仏テレビM6が2日放映した映像には、高級レストラン2軒がマスクを付けない客で混み合う様子が映っている。

動画では、覆面ジャーナリストの女性がシャッターの閉じた夕食会場に入り、白いグローブをはめた接客係からあいさつを受けている。女性は誰の代わりに招かれたのかと聞かれ、「ひとたびドアをくぐれば、もうコロナはありません」と告げられる。

レストランの給仕長が、メニューはひとり160ユーロ(約2万円)からだと説明する声も聞こえる。490ユーロを支払う客はシャンパンを楽しみながら、トリュフを添えたフォアグラや、生姜ソースをかけたラングスティーヌを堪能できる。

動画は続けて、タペストリーや絵画をあしらった豪華な店で行われた別の夕食会の様子も放映。客同士が頬を合わせキスする姿が映っている。

パリ検察の報道官は5日、CNNに対して「危険行為と未申告労働の疑いで調べを進めている」と説明。「一連の集まりが衛生規則に違反して開かれていなかったかを検証し、主催者や参加者の可能性がある人物を特定する」と述べた。

新型コロナの第3波と闘うフランスでは昨年後半から、レストランが閉鎖された状態が続く。マクロン大統領が新型コロナの流行は「制御不能」になるリスクがあると警告する中、先週には「限定的なロックダウン(都市封鎖)」を開始した。

今回のスキャンダルにネット上では怒りの声が上がり、5日には「#OnVeutLesNoms(名前を知りたい)」というハッシュタグがトレンド入りした。』

[FT]ロシア製ワクチン EUが治験の倫理性など調査へ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB091080Z00C21A4000000/

『欧州連合(EU)の医薬品規制当局は、ロシア製の新型コロナウイルスワクチン「スプートニクV」の臨床試験(治験)において倫理的・科学的基準に反する行為がなかったか、来週から調査を開始する。

欧州医薬品庁(EMA)が調査するのは、スプートニクVの治験が「医薬品の臨床試験に関する基準(GCP)」に基づいて実施されたかどうかだ。EMAの承認プロセスに詳しい人物がフィナンシャル・タイムズ(FT)に語ったところ…

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EMAの承認プロセスに詳しい人物がフィナンシャル・タイムズ(FT)に語ったところによると、同ワクチンの治験は非倫理的な方法で進められた疑いがあるという。GCPは医薬品の臨床試験を適切に計画および実施するための国際的に認められた基準だ。
軍人らの治験参加を強制か

ロシアの説明によれば、スプートニクVは、同国の政府系ファンドであるロシア直接投資基金(RDIF)が資金を提供して国営研究所が開発し、治験には軍人と公務員が協力した。だがロイター通信の報道によると、一部の参加者は上司から治験に参加するよう圧力をかけられたという。

RDIFのドミトリエフ総裁は、強制があったことを否定し、FTの取材に対し「(治験参加者が)圧力をかけられた事実はなく、スプートニクVはすべての臨床基準を満たしている」と回答した。またEMAによる調査は来週から開始される予定であることも明らかにした。

ロシアはスプートニクVを欧州のワクチン問題に対する解決策として売り込んでいる。だがEUの欧州委員会でワクチン接種プログラムを担当するブルトン委員は3月、欧州は「スプートニクVを全く必要としていない」と発言した。ロシア政府はこれに反発し、欧州委員会はロシア製ワクチンに偏見を持っていると批判した。

EMAはスプートニクVを審査中であり、EU圏内での使用を許可するか否かの結論はまだ出ていない。EMAは、臨床試験がGCPに合致していることを承認の条件としている。

EMAは「基準が順守されていれば、治験参加者の権利、安全や健康が守られており、臨床試験のデータが信頼できるという保証になる」と述べ、順守状況について懸念があれば、調査を命じる場合があると付け加えた。ロシアでの調査を含め、現在予定されている、または進行中の調査についてはコメントを控えた。
「59カ国で審査済み」とロシア側反論

ドミトリエフ氏は、すでにスプートニクVを承認した59カ国の規制当局は「治験データを非常に厳密に審査し、GCPの順守状況に満足している」と指摘した。

同氏は続けて、「我々はEMAがGCPについて懸念しているとの情報は把握していない。そのような情報をリークすることは、公平・無差別とされるEMAの承認プロセスの信頼性を損なおうとする人間がやりそうなことだ」と述べた。

またこれとは別に、EMAはロシアにあるスプートニクVの生産施設を5月に調査する計画だが、ドミトリエフ氏によれば、ワクチンを発注した国の調査官の視察を受け入れるため、数日間延期されるという。「我々はワクチンを購入すると約束した国の調査官を優先する。欧州委員会とは違う」

難航するワクチン接種プログラムを巡り、EUへの批判は高まりつつある。人口比で見たEUのワクチン接種率は英国や米国を大きく下回っており、当局はその原因の一つとして、ワクチンの不足問題をあげる。

EU加盟国であるハンガリーとスロバキアは、EMAの承認を待たず、緊急規則を利用してスプートニクVワクチンを購入した。だがスロバキアの首相は、ロシア製ワクチンの購入を決定したことで閣僚からの反発に遭い、3月に辞任に追い込まれた。

EU加盟国の大半が感染「第3波」への対応に追われ、欧州諸国の多くで新規感染者数、入院者数、死亡者数が増加するなか、ワクチン不足は切実な問題となっている。

By Donato Paolo Mancini and Henry Foy

(2021年4月7日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/

(c) The Financial Times Limited 2021. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.
英フィナンシャル・タイムズ(FT)と日経新聞の記者が、アジアのテクノロジー業界の「いま」を読み解くニュースレター「#techAsia」の日本語版をお届けします。配信は原則、毎週金曜。登録はこちら。
https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?me=B009&n_cid=BREFT053

中国製ワクチン、有効性54% 欧米製を下回る

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0702I0X00C21A4000000/

『【サンパウロ=外山尚之】南米チリのチリ大学の研究者らは6日、中国の製薬会社、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製のワクチンの有効性が54%だったと発表した。欧米製ワクチンより低く、新興国での集団免疫の獲得に時間がかかる可能性がある。

スペイン国営通信EFEなどが報じた。2回接種し、2週間が経過した後の有効性を調べた。シノバック製ワクチンは、ブラジルでの治験で50.4%、トルコで83.5%…

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シノバック製ワクチンは、ブラジルでの治験で50.4%、トルコで83.5%という有効性が発表されている。チリの場合、感染を減らす効果は限定的なものの、重症化率を抑える効果があったため、集中治療室(ICU)の占有率の緩和などの効果が見込めたという。

チリは世界有数の速さでワクチンを接種しており、5日時点で全人口の2割強の国民が2回接種を終えた。これまでに接種したワクチンの9割以上がシノバック製だ。

新型コロナのワクチンでは英アストラゼネカ製の有効率が76%で、ファイザーは91%と中国製よりも高い。欧米諸国が欧米製ワクチンを買い占めており、新興国では中国やロシア製のワクチンが主流となっている。

研究チームのエドゥアルド・エンゲル博士は「より有効性の高い(欧米製の)ワクチンを入手できる国に比べ、集団免疫の獲得は大きな挑戦だ」と述べ、新興国でコロナ禍収束に時間がかかる可能性を指摘した。

欧州、北朝鮮と距離開く アジア政策を見直し

欧州、北朝鮮と距離開く アジア政策を見直し
欧州総局編集委員 赤川省吾
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2149O0R20C21A3000000/

『アジアへの関心を高める欧州が北朝鮮政策で強硬姿勢を明確にしている。在平壌大使館を大幅縮小するとともに、密輸やミサイル開発への警戒を強めた。米国とともに民主主義を支えてきた欧州は、対中国政策だけでなく、強権国が増えているアジア外交全般の見直しに動いている。

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編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。

英国政府は3月中旬、外交・安全保障の新指針「統合レビュー」でアジアシフトを打ち出し…

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英国政府は3月中旬、外交・安全保障の新指針「統合レビュー」でアジアシフトを打ち出し、北大西洋条約機構(NATO)も年次報告書で「中国の台頭」を指摘した。欧州ではアジア外交の重要性が飛躍的に高まっている。

足元では欧州主要国がアジアに海軍を送る動きが相次ぐ。主眼は中国けん制だが、実は北朝鮮もにらむ。「北朝鮮の制裁回避に対する警戒監視活動」。在日フランス大使館は3月、フリゲート艦「プレリアル」を日本に派遣した理由を、こう説明した。

欧州各国は平壌に大使館を置くが、現在はほとんどがもぬけの殻。「外交官は全員待避した」(ポーランド外務省報道官)、「大使はストックホルムで勤務中」(スウェーデン外務省報道官)。取材によると、平壌での外交活動はほぼ停止した。

きっかけは2020年2月、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念する北朝鮮当局からの通告だ。「外交官であっても移動を制限する」。各国大使館に書簡が届いた。

外交官の移動の自由をうたうウィーン条約の精神に反し、事実上の軟禁状態となって業務に支障が出るだけではない。大使館員が体調不良になっても、医療チームを平壌に送ることができない。

「人権を説く欧州が、ひどい労働環境で外交官を働かせることはできない」。匿名で取材に応じた欧州の政府高官は言う。前例をつくれば、似たようなことを要求する強権国が相次ぐ恐れもある。抗議の意味も込めて、20年末までにほとんどの欧州外交官が平壌を離れた。
欧州は北朝鮮とイランなどが技術者の交流を続けているとにらむ。写真は21年1月の軍事パレード、朝鮮中央テレビが放映した=共同

北朝鮮は以前、欧州でぜいたく品や外貨を調達していた。欧州は半ば黙認していたが、北朝鮮が2017年に核・ミサイル実験をエスカレートさせると方針を転換し、包囲網を狭めてきた。

ポーランドが北朝鮮の出稼ぎ労働者の受け入れを停止し、ルーマニア外務省報道官は「国連の北朝鮮制裁を厳格に守る」と取材に答えた。ドイツ政府は20年、在独北朝鮮大使館が敷地内で運営する宿泊施設を外貨獲得施設とみなして閉鎖させた。ドイツの情報機関、連邦憲法擁護庁は北朝鮮が欧州で核・ミサイル部材を買い付けているとにらんで警戒を強める。

居心地が悪くなった北朝鮮は正規の外交ルートを避け、直接、欧州の政治家に接触している。

英独仏の欧州議会議員(当時)3人は18年秋、欧州議会のマカリスター外務委員長の反対を押し切って訪朝した。「訪問にあたって外交ルートは使わなかった」。そのうちの一人、仏極右政党、国民連合の重鎮ゴルニッシュ氏は取材に証言した。5日間滞在し、農業施設などを見学した。

ドイツ野党・左派党の重鎮モドロウ氏(左)は、北朝鮮の金日成主席と一緒に遊覧船に乗り、会食した仲だ(写真は1996年、ロイター)

18年には旧東独の閣僚評議会議長(首相)で、いまはドイツ野党・左派党の長老会議長、モドロウ氏も訪朝した。同氏への取材によると李洙墉(リ・スヨン)党副委員長(当時)から招かれたという。モドロウ氏は1984年に金日成主席が訪欧した際、つきっきりで接待したことがあり、北朝鮮との縁は深い。19年にもドイツの与党議員らが訪朝した。

コロナ禍で平壌入りが難しくなったいまはビデオ会議などで欧州政界と北朝鮮の接触は続く。

北朝鮮の狙いは欧州政界に直接、アプローチできることを示し、強硬姿勢に傾く欧州の外交当局をけん制することだ。日本でも一部の国会議員らの訪朝が物議をかもした。独自外交を繰り広げる政治家は存在するが、欧州の外務当局者は異口同音に「北朝鮮の手口に動揺してはいけない」と述べ、甘い顔はみせない。

ストックホルムの閑静な住宅街にある在スウェーデン北朝鮮大使館(2018年に撮影)

もっとも、外交官らが接触を完全に遮断したわけではない。欧州に点在する北朝鮮大使館と、欧州各国の外務省は接点がある。「外交交渉こそが朝鮮半島の非核化に適切な手段」。英外務省報道官は取材に答えた。朝鮮労働党が党大会を開いた1月、ドイツなどが一斉に接触し、党大会の狙いを問うた。

欧州各国は収集した北朝鮮情報をEUの主要機関が集まるブリュッセルに持ち寄り、定期的に意見交換している。EUを離脱した英国も時折、情報交換の輪に加わっているとみられる。そもそも英独スウェーデンの3カ国は、ドイツが旧東独時代から平壌に持つ巨大な建物を大使館として共同利用している。

米朝対話の機運が再び盛り上がれば、欧州は交渉場所となる可能性がある。アジア政策を担当する欧州の政府高官は「すぐに動き出すとは思っていない」と語るが、潮目が変われば、交渉の下準備に応じる心づもりをしている。中立国スウェーデンが米朝の仲介役に乗り出す可能性もある。

これまで日本は自らの安全保障を考える際、米国とアジア太平洋諸国を主眼に置いてきた。これからは欧州との連携をもっと探ってもいい。軍事的な抑止力はともかく、国際世論を形成するうえで欧州の外交力は無視できない。

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ワクチン輸出、中国が席巻 外交や経済で攻勢も

ワクチン輸出、中国が席巻 外交や経済で攻勢も
チャートは語る
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCA2950I0Z20C21A3000000/

新型コロナウイルスのワクチン不足が世界的に強まるなか、中国が輸出攻勢をかけている。中国製を承認・契約した国・地域は70に達した。国際往来再開を促す「ワクチンパスポート」でも中国は先手を打つ。自国の調達を最優先する先進国を尻目に、中国が外交・経済の両面で新興・途上国への影響力を一段と強める可能性がある。

中国政府の公式サイトや国連児童基金(ユニセフ)のデータなどをもとに中国製ワクチンの供給先を集計し…

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中国政府の公式サイトや国連児童基金(ユニセフ)のデータなどをもとに中国製ワクチンの供給先を集計したところ、少なくとも70カ国・地域が承認や契約をしたことが分かった。寄付を受けた国・地域は37にのぼる。マスク供給や医師派遣を含めると、中国のコロナ支援は100カ国以上に広がる。広域経済圏構想「一帯一路」沿線だけでなく、中南米の非署名国にも影響力を高めている。

英医療調査会社エアフィニティによると、中国は3月末までに1億1500万回分のワクチンを輸出した。インドはライセンス生産するアストラゼネカ製など6300万回分、英国や日本に輸出する欧州連合(EU)は5800万回分にとどまる。生産量も中国は約2億3千万回分と、米欧やインドを引き離す。

「中国はパンデミック(世界的流行)直後からワクチンに投資してきた」(エアフィニティのラスムス・ベック・ハンセン最高経営責任者=CEO)。中国は先駆けてワクチンの原材料生産を拡大。国内感染者が少なく海外供給を優先できる利点もある。国内では大都市での接種を優先し、人口2100万人超の北京市では900万人が接種した。全国では人口100人あたり8回程度にとどまるものの、輸出への反発は少ない。

高所得国がワクチン確保に躍起となっていることも新興・途上国の中国依存に拍車をかける要因となっている。米デューク大学によると、英米など先進国は接種回数を加味した接種可能人数で人口の2倍以上のワクチンを契約する。EUの契約数は全世界の2割強にあたる10億人分以上に達する。中国製やロシア製が中低所得国の限られた選択肢となった面もある。

ワクチン輸出の遅れで、中国製に乗り換える動きもある。インドは国内供給を優先するため、国内生産するアストラゼネカ製の輸出中断を決めた。インドから供給を受けていたネパールはその後、中国から80万回分の寄付を受けた。EUではハンガリーが中国製を承認。同ワクチンを接種したオルバン首相は「恐れるべきでない」と呼びかけた。

中国製ワクチンには外交カードの側面もちらつく。南米ガイアナは中国の寄付表明を受けた後に台湾と対外事務所開設の合意を破棄。米調査会社ロジウム・グループのアナリスト、マシュー・ミンジー氏は「ワクチン供給を中国だけに頼れば外交リスクを抱えるおそれがある」と語る。

国際往来の再開が待たれるなか、中国は自由な渡航を促す「ワクチンパスポート」の導入でも先手を打つ。接種歴を示す「国際旅行健康証明」の発行や、中国製ワクチンを接種した外国人の入国手続き簡素化を相次ぎ発表。中国製を承認していない先進各国にとって、接種歴を相互承認するかが大きな課題となる。

EUでは欧州医薬品庁(EMA)が審査・勧告したワクチンの接種者に限り、EU規模の移動を認める構え。中国製は審査の段階に入っていない。中国製ワクチンを活用した「ワクチンパスポート」が世界に広がれば昨年春以来、世界でほぼ止まってきたビジネスや観光などの人の往来再開で中国が大きく先行。欧米などはこれに取り残されるおそれもでてくる。

(西野杏菜、北京=川手伊織、ブリュッセル=竹内康雄)

ワクチンパスポート 自由な移動・渡航へ布石

新型コロナウイルスのワクチンの接種歴やPCR検査の結果などを証明するもの。経済の正常化に向けて、国内での行動制限緩和や海外との自由な渡航を促すことを目的に各国で導入や議論が進んでいる。イスラエルではスポーツジムや飲食店の利用時に接種証明の提示が必要で、米ニューヨーク州もイベント中心に運用を始めた。欧州連合(EU)は今夏までに「デジタルグリーン証明書」の導入を目指しており、域内での自由な移動を再開したい考えだ。

国境を越えた自由な往来を目指すためには、接種したワクチンの相互承認が必要となる。中国は世界に先駆けて「国際旅行健康証明」を導入したが、先進国のほとんどで中国
製ワクチンは承認されていない。中国外務省が相互承認に向けた交渉を進めており、自由な渡航ルール作りに先手を打った形だ。

ワクチンパスポートには倫理上の懸念もくすぶる。妊娠やアレルギーなどの何らかの事情でワクチンの接種を控える人や、接種の優先順位が低い若年層への差別につながりかねないとの声も多い。日本は国内での導入は予定していないものの、海外渡航する際に接種証明が求められる場合を想定し、発行を検討している。

チャートは語る https://www.nikkei.com/theme?dw=19040301

日本経済新聞社はデータ分析を強化します。「チャートは語る」では様々なデータの分析で経済や市場、企業などの潮流を浮き彫りにします。

ワクチン輸出、中国が席巻 外交や経済で攻勢も(4日 更新)
EV充電器、日本では足踏み フランスは人口比で3倍(3月28日 更新)

「一億総中流」もはや過去 成長と安全網、両輪で パクスなき世界 繰り返さぬために(4)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODL031FV0T00C21A4000000/

『コロナ禍で鮮明になった世界の分断は、日本にとって対岸の火事ですか――。

「女性や非正規労働の雇用に深刻な影響が出ている。自殺の増加や孤独・孤立の問題に真正面から向き合っていく」。菅義偉首相は3月16日、新型コロナウイルスの非正規雇用の緊急対策関係閣僚会議で訴えた。

【前回記事】
陰謀論に試されるネット 見識が生かす「利器」の真価

2020年に非正規雇用者は前年比で75万人減と比較可能な03年以降で最大の減少幅となった。一方で正規は35万人増えている。飲食・サービ…

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飲食・サービスなどを除けば大企業の正社員の多くには雇用危機が及ばず、コロナ禍で社会の断層は深まった。

特に影響が大きいのが女性だ。野村総合研究所はパート女性らのうち勤務シフトが5割以上減り、かつ休業手当を手にしていない「実質的失業者」は、20年末の90万人から21年2月に103万人に増えたと推計する。

労働力調査によると、母子世帯は20年10~12月に71万世帯と、前年同期から13万世帯も増えた。労働政策研究・研修機構の20年11月の調査では、ひとり親世帯の6割が20年末にかけ暮らし向きが「苦しい」と回答した。

過去30年の低成長で生活保護の受給者も増えていた。コロナ禍は、中間層の厚みを背景に社会の安定を誇った「一億総中流社会」が過去のものであることを鮮明にした。

断層は過去にもあった。大正期、農業から工業に産業の中心が変わる過程で「新中間層」と呼ばれるサラリーマンが都市に誕生。安定した賃金を得て豊かになった層が大衆文化をつくり、大正デモクラシーを生んだ。

だが波に乗れない農家や中小企業の労働者の生活水準は低いまま。くすぶる不満は1923年の関東大震災や29年の世界恐慌で高まった。国民は政党や財閥への不信を募らせ、軍国主義の台頭を招いた。

金融恐慌が発生した1927年、銀行では取り付け騒ぎが起きた=共同

原因の一つは組織優先の文化だ。「リーダーの劣化と組織の硬直化」。20年秋、民間経営者や若手国会議員ら有志の勉強会「プロジェクトT」は日本の課題をこう結論づけた。明治維新では西郷隆盛らが独創性を発揮した。途中から集団の論理を重んじる風潮が強まり、国家のかじ取りを誤り戦争の「転落の歴史」をたどったと指摘する。

個より組織を優先させる構造は、重厚長大な製造業が経済を引っ張る高度経済成長期に好都合だった。終身雇用、年功序列の制度を通じ、「豊かになるため組織の一員として忠実に働く」という労働者の思いと経済成長は軌を一にしていた。

00年以降、デジタル経済を中心に世界のゲームのルールが変わったが、官民とも時代に即した人材育成が遅れた。一橋大の森口千晶教授は「バブル崩壊後の30年、日本は多方面で静かに進む危機に抜本的な改革ができなかった」と話す。

政府は目下、官民で過去最大の計120兆円規模を投じ、科学技術の振興と若手研究者の育成を掲げる。同時にコロナ対策で、ひとり親や女性、非正規らを対象に合計200万円まで貸し付ける。誰もが安心し子育てできる環境をつくる。

変われる日本と変われない日本は過去に何度も姿を見せた。デジタル化の遅れなど日本の旧態依然ぶりを浮き彫りにしたコロナ禍。変えるべきものを変え、成長の道筋を取り戻す。それが忍び寄る分断を防ぐための前提になる。(おわり)

「パクスなき世界」取材班 加藤貴行、島田学、押野真也、大越匡洋、竹内弘文、生川暁、鳳山太成、松浦奈美、奥田宏二、江渕智弘、大島有美子、清水孝輔、高橋元気、佐伯遼、北川開、松田崇、宮沢翔、熊田明彦、天野由衣、塩山賢、森田英幸で構成しました。

北朝鮮、物資不足深刻に 外交官が相次ぎ脱出

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM023N80S1A400C2000000/

『【ソウル=恩地洋介】北朝鮮に駐在する各国の外交官や国際機関の職員が、相次いで北朝鮮外へ避難したことが判明した。新型コロナウイルスの流行を受けて中朝貿易を全面停止した影響で、食糧や医薬品などの物資不足が深刻なためだ。貿易再開に向け、中朝首脳による会談の準備が進んでいるとの観測もある。

トロッコで北朝鮮を脱出したロシアの外交官と家族ら(2月、ロシア外務省のテレグラムから)=共同

在北朝鮮のロシア大使館は1日、平壌駐在の各国外交官が大量に北朝鮮から脱出したとフェイスブックで明らかにした。英国、ベネズエラ、ブラジル、ドイツなど12カ国の代表部の建物に鍵がかけられ、国際人道組織の外国人職員も全員が離れた。

ロシア外務省は2月にも、同国大使館の外交官や家族がトロッコを使い、自力でロシアに越境する映像を公開したことがある。平壌ではロシアや中国、キューバなど9カ国の大使が残って業務を続けているもようだ。

年明け以降、各国の大使館などがSNS(交流サイト)を通じ、生活必需品が不足していると訴えてきた。ロシア大使館は医薬品の欠乏により「健康問題を解決する可能性がない」と投稿した。

2月に開かれた朝鮮労働党の会議では、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が電力不足で炭鉱の生産が止まっていると説明した。交換用の部品がなく操業が止まった大規模工場もある。

韓国の国家情報院は、昨夏の水害も響き、北朝鮮の穀物が需要に対して100万㌧不足していると見積もった。韓国大統領直属の諮問機関副議長を務める丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一相は「食糧が尽きかけており、5月には餓死者の発生が報じられるかもしれない」と指摘する。

北朝鮮が中国との境界を完全に閉じたのは2020年1月下旬。ウイルスの流入を恐れ、この間は中国からの物資受け入れを絶ってきたが、ここにきて4月中にも中朝貿易が再開されるとの観測が広がっている。

北朝鮮は2月、新たな中国大使に李竜男(リ・リョンナム)前副首相を任命した。3月下旬には金正恩氏が習近平(シー・ジンピン)国家主席に対米共闘を呼びかけるメッセージを送り、習氏は「中朝関係を強固に発展させたい」と応じた。

2日付の韓国紙・東亜日報は、韓国の徐薫(ソ・フン)国家安保室長が3月に訪韓したブリンケン米国務長官に「中朝首脳会談の準備が進められている」と伝えたと報じた。

北朝鮮指導部は市民に「自力更生」を唱え続けている。朝鮮中央通信の報道によると金正恩氏は3月下旬以降、3回にわたって住宅建設の着工式や現場を訪れ「自立経済の潜在力を誇示すべきだ」などと指導した。

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比大統領「ワクチン接種、順番守れ」 市長らの氏名公開

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM309V00Q1A330C2000000/

『【マニラ=志賀優一】フィリピンで3月から始まった新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、ドゥテルテ大統領が「接種の優先順位に従うべきだ」と警鐘を鳴らしている。最優先の医療従事者向けを進めるなかで、先に割り込んで接種した市長らの氏名を公表し批判した。十分な量のワクチンを確保できないなか、新規感染者数が急増しており警戒感が高まっている。

ドゥテルテ氏はこのほど、医療従事者への投与が実施されるなかで先にワクチンを接種した複数の市長の氏名を公表したほか、有名人の子供らも接種したとの情報があることを明らかにした。フィリピンでは170万人におよぶ医療従事者へのワクチン接種を進めているが、その優先順位に従わなかったという。市長らには説明を要求した。

同国では中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製のワクチンを輸入しているほか、世界保健機関(WHO)などが主導するワクチンを共同購入・分配する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」を活用している。

ドゥテルテ氏はWHO側から「(ワクチン接種の)優先順位に従わなければWHOの支援を失うかもしれない」と伝えられたという。3月29日にはシノバック製のワクチン100万回分が同国に到着したものの、人口約1億人のフィリピンでは必要数の確保は遠い。

大統領や首相などが自ら率先してワクチンを接種することで、安全性を訴え効率的な接種を呼びかける国もある。こうした理由で市長らが接種することをドゥテルテ氏は「グレーゾーン」と呼び問題視する。

世論調査会社パルスアジアが3月26日に発表した調査によると、フィリピンで新型コロナのワクチンがあれば接種するかという質問に対して61%が「接種しない」と答えた。安全性に対して抱く懸念が理由だ。順次対象を広げる見通しで、今後課題となりそうだ。

フィリピンではウイルスの変異株の感染拡大を受けて、3月以降感染者が急増している。29日には1日あたりの新規感染者数が過去最多の1万人超となった。2020年夏に記録した水準を超え「第2波」が本格化していることから、マニラ首都圏などでは再び外出・移動制限を厳格化するなど対策を進めている。

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インド中間層、新型コロナで4割減 首相支持率に陰り

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB012AY0R00C21A4000000/

『【ニューデリー=キラン・シャルマ、ムンバイ=花田亮輔】新型コロナウイルスの感染拡大がインド市民の雇用や収入を直撃している。米調査会社ピュー・リサーチ・センターの推計では、中間層は2020年に3200万人減り、貧困層は2倍に増えた。高い支持率を維持してきたモディ首相の人気にも陰りが見える。外資が有望視していたインドの個人消費にも打撃となる。

ニューデリーに住むディーパック・クマールさん(29)は20…

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ニューデリーに住むディーパック・クマールさん(29)は20年、職を失い、今は歩道でフライドポテトを売り、1日200~250ルピー(約300~380円)を稼ぐ。以前はホテル専属の電気技師として月1万5000ルピーの給料を得て、パーティー向け食事手配の副業でも月8000~1万ルピー稼いでいた。だが「ホテルは閉鎖され、パーティーも開かれなくなった」。

美容室で働いていた妻も仕事を失い、約30万ルピーあった貯金は底をついた。

クマールさんのように生活苦に陥る人々が急増するきっかけとなったのは、20年3月に実施した全土規模の厳戒なロックダウン(都市封鎖)だ。公共交通機関が止まり、企業は事業を中断した。国内総生産(GDP)は20年4~6月期に前年同期比で約24%減り、過去最悪の落ち込みとなった。直近の同年10~12月期は前年同期比でプラス成長を回復したが、0・4%増にとどまり、かつての高成長は跡形もない。

インド準備銀行(中央銀行)は7日に金融政策決定会合を開く。景気刺激のためには利下げが求められるが、物価上昇を警戒して5会合連続で政策金利を年4%で据え置くとみる専門家は多い。準備銀は消費者物価指数(CPI)上昇率の中期目標を「2~6%」と定めるが、2月の速報値は5.03%で、1月の4.06%から上昇傾向だ。

ピュー・リサーチ・センターによると、1日の収入が2ドル以下の貧困層は20年だけで7500万人増え、世界全体の貧困層の増加数の6割近くを占めた。貧困層は11年から19年にかけて3億4000万人から7800万人に減った。20年には5900万人に減少するはずだったが、新型コロナで逆に1億3400万人へ増えた。

消費の中心となる中間層(1日の収入が10・01~20ドル)は11~19年に2900万人から8700万人に増えた。しかし、20年にはその4割にあたる3200万人が中間層から脱落した。

インドでは10億人以上が低所得層(同2.01~10ドル)にとどまっているという。

ほぼ同じ人口を抱える中国では新型コロナを早期に抑え込んだ。ピュー・リサーチ・センターは、20年に中国で減った中所得層は約1000万人にとどまった。

インディア・レーティングス・アンド・リサーチのエコノミスト、スニル・クマール・シンハ氏は「新型コロナの打撃が最も大きな業種は、インド経済の56~57%を占めるサービス業だ」と指摘する。製造業の規模が大きい中国では多くの人が仕事を続けることができ、新型コロナの打撃が限定的だったと説明する。

インドで生活苦に陥る庶民が増え、モディ氏の支持率にも響き始めた。現地メディアの1月の世論調査によると、回答者の74%が首相の業績を「良い」または「優れている」と評価した。これは20年8月時点の78%からわずかに低下した。

独与党、ワクチン接種遅れで失速 迫る緑の党、政権交代に現実味

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR01FP10R00C21A4000000/

『【ベルリン=石川潤】ドイツの連邦議会選挙(総選挙)が半年後に迫るなか、メルケル首相の与党、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の支持率が急落している。新型コロナウイルスの感染が再び広がるなかでワクチンの市民への接種が遅れたことが響いており、メルケル首相への支持も落ち込んでいる。支持率2位の環境政党、緑の党との差は急速に縮まっており、総選挙後の政権交代シナリオも現実味を帯びてきた。

「私たちの行動によって、感染者の急増に再びブレーキを掛けることができる」。メルケル首相は1日、ビデオメッセージで復活祭の休暇中の移動などの自粛を訴えた。英国型の変異ウイルスによる感染の第3波に直面し、医療システムの負担増への懸念が高まってきたためだ。

だが、メルケル氏のメッセージは多くの有権者にはむなしく響く。公共放送ARDが1日発表した世論調査によると、メルケル政権の仕事ぶりに満足しているという回答は35%にとどまった。2020年4月の63%から大きく落ち込んでいる。メルケル氏の与党CDU・CSUの支持率は1年前の40%近くから、最新の1日時点で27%にまで低下した。2位の緑の党とはわずか5ポイントの差だ。

支持率の急落の主因は、市民へのワクチン接種の遅れだ。英オクスフォード大学の研究者らが運営するアワー・ワールド・イン・データによると、ワクチンを少なくとも1回接種した人の割合(3月30日時点)は11%で、英国(45%)、米国(28%)を大きく下回る。

ドイツ国内では、メルケル政権がEUの欧州委員会にワクチン調達を任せた結果、十分な供給が得られない結果を招いたことへの批判の声が広がっている。米製薬大手ファイザーと共にワクチンを開発したビオンテックはドイツの企業だけに、ドイツへの供給が滞る現状への市民の不満は根強い。

感染拡大の抑え込みに向けた州政府への指導力にも疑問符がついている。ドイツ政府は3月3日、感染者が増えれば元に戻すという約束でロックダウン(都市封鎖)の段階的な緩和に踏み切った。ところが、感染の第3波が来ても一部の州がロックダウンの再強化をためらい、それがさらに感染を広げるという事態を招いた。

3月23日には復活祭期間中のロックダウン強化を決めたが、準備不足で翌日に撤回するという失態を演じ、統治能力の低下を印象づけた。マスク取引で与党議員が利益を得ていたスキャンダルも追い打ちをかけた。

経済協力開発機構(OECD)の予測によると、ドイツの2021年の実質成長率は3.0%にとどまる。200兆円規模の経済対策を繰り出した米国の6.5%を大きく下回る見通しだ。ロックダウンが長引くなか、企業や自営業者らへの補償が不十分という不満もある。

これまで9月26日の総選挙後の新政権はCDU・CSUと緑の党の連立でほぼ決まりとみられてきた。ところがCDU・CSUの支持率急落で、緑の党がドイツ社会民主党(SPD)などと組んで政権を奪う可能性も出てきた。ドイツで初めて緑の党出身の首相が誕生する展開もあり得る。

1月に就任したばかりのラシェットCDU党首は早くも正念場に(3月29日)=AP

今後はCDU・CSUが新しい首相候補の選出によって巻き返せるかどうかが焦点となる。同党は秋に引退するメルケル氏に代わって「選挙の顔」となる後任首相の候補を5月までに決める。

有力なのは1月にCDU党首に選出されたラシェット氏と、姉妹政党であるCSUのゼーダー党首だ。議員数で勝るCDUのラシェット氏が首相候補になるのが順当だが、西部ノルトライン・ウェストファーレン州首相のラシェット氏は、ロックダウン緩和で感染を拡大させたと批判されている。

ARDの調査によると、CDU・CSU支持者のうち、ラシェット氏が「よい首相候補」になるとの回答は約3割にとどまる。厳格な感染対策を唱える南部バイエルン州首相のゼーダー氏の約8割との人気の差は大きい。

ラシェット氏はメルケル氏と同じ中道派のリーダーとして党首に就いたが、感染対策ではゼーダー氏がメルケル氏に近い。独メディアによると「ラシェット氏は首相にならず、メルケル氏の最後の犠牲者になる」との声も党内から漏れ始めた。

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欧州でコロナ債務「帳消し」論 ピケティ氏ら提唱 ECB総裁「考えられない」と一蹴

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR31EWG0R30C21A3000000/

『【パリ=白石透冴】フランスを中心としたユーロ圏で、欧州中央銀行(ECB)や各国中銀が保有する国債約3兆ユーロ(約390兆円)の「帳消し」を求める議論が出ている。新型コロナウイルス対策で借金が積み上がっているためで、経済学者を中心にした賛成派は増税や緊縮を防ぐ唯一の方法と主張する。ECBは「考えられない」(ラガルド総裁)と議論を一蹴している。

「コロナ禍の借金の未来は?」(3月下旬の仏経済紙レゼコー…

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(3月下旬の仏経済紙レゼコー)。仏政財界やメディアは、コロナ禍で膨らんだ債務をいかに減らすかの議論が活発だ。きっかけは2月、ベストセラー「21世紀の資本」で知られるトマ・ピケティ氏ら仏独伊スペインなどの経済学者約150人が共同で「徳政令」を求める意見書を発表したことだ。

ユーロ圏各国が発行した国債の約3割を保有するECBや各国中銀が、償還を求めないことで、各国政府の財政を健全化すべきだとの提言だ。個人や機関投資家が保有する国債の扱いは変えない。

ピケティ氏らは、各国政府は自国の中銀とECBを直接・間接的に保有しており、ECBや中銀による国債買い取りは自分で自分に借金しているのと同じだと主張する。

賛成派の仏経済学者ジェザベル・クペスベラン氏は国債の償還を求めないことで「国が財政破綻を起こす可能性が下がり、国債の信頼性が高まる。市場の混乱は引き起こさない」と取材で語った。賛成派は経済学者が中心だが、欧州議会議長でイタリア人のサッソリ氏は2020年11月、伊メディアに「興味深い議論だ」と語った。

前例のない提案にECBや各国政府は否定的だ。ECBのラガルド総裁は2月、仏メディアの取材に「考えられない」と一蹴している。コロナ禍以前に発行した国債も対象とするのか、どのように意思決定するのかなど手続き上も不明点が多い。

反対の立場を取る仏景気経済研究所のアンリ・スタディニアク氏は「急なインフレも起きていない段階で国債の心配をする必要はない。見直すべきは財政規律を定めた欧州連合(EU)のルールだ」と語る。

議論が起きる背景には、コロナ禍で急激に増えた各国の借金がある。外出制限で影響を受けた業界への支援を繰り返し、21年の国内総生産(GDP)比累積債務はフランスとスペインがそれぞれ120%超、イタリアでは約160%に達する見通しだ。

フランスでは各党が債務の扱いについて意見表明する場面が増えており、22年大統領選で争点になる可能性がある。

マクロン大統領の与党「共和国前進」は3月下旬、「安易で非生産的な考えだ」とする声明を出して帳消し論を批判した。超低金利の市場環境では国債発行で集めた資金を成長戦略に充てるのが正しいなどと論じた。野党の中道左派社会党で前回大統領選に出馬したアモン氏らは帳消し論を主張している。

多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

伊藤さゆりのアバター
伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究理事
コメントメニュー

ひとこと解説 欧州の財政出動の規模は米英に比べて小さく、欧州域内では過剰債務国ほど対策規模が小さい。IMF(国際通貨基金)の「財政モニター」データ・ベースから、確認できる傾向です。
英米との差は、平時のセーフティーネットの厚さで説明できる部分もありますが、過剰債務国の慎重姿勢は、信用危機の再燃や、現在、停止中の財政ルールの再適用を意識せざるを得ないから。結果として危機対応として必要な対応が講じられず、傷痕がより深く、長く残る結果となることが懸念されています。

債務「帳消し」議論の背景は理解できるものの、ユーロ参加国政府の広い賛同を得ることは考えられません。
見直すべきはルール、という意見に賛成です。

2021年4月2日 15:34いいね

クリスティーヌ・ラガルド
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8C%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%89

『経歴
パリ9区にて、ロベール・ラルエットとニコル・カル夫妻の第1子として誕生。四人兄弟で3人の弟がいる[2][3]。幼年時代をル・アーヴルで過ごし、そこでカトリックの教育を受けた[4]。 10代の頃はアーティスティックスイミングの選手であり、フランスのナショナルチームに所属していた[5] [6]。16歳の時に父が亡くなり、以後母ニコルが1人で子供4人を育てた[7]。1974年にバカロレアを取得。パリ第10大学を卒業し、更に、グランゼコールの一つであるエクス=アン=プロヴァンス政治学院を卒業した。ENAの入学試験に2度失敗しているが、自身はこの失敗を後悔していないと述べている[8]。

卒業後の1981年、アメリカの国際ロー・ファームであるベーカー&マッケンジーのパリ・オフィスで弁護士として働き始める。1995年よりベーカー&マッケンジーのシカゴ本部でのエグゼキューティヴとなり、1999年よりチェアマンに選ばれた。

ジャン=ピエール・ラファランに発掘され、2005年にアメリカから帰国。ドミニク・ド・ヴィルパン内閣の農業・漁業相などを経て、2007年6月からフランソワ・フィヨン内閣の経済・財政・産業相(財務大臣に相当)に就任する。G8最初の女性財相でもある。

2006年には、アメリカの経済誌『フォーブス』が取り上げた世界最強の女性30に選出されている。反トラスト法、労働法専門の弁護士としても著名であり、ベーカー&マッケンジーの所長に女性で初めて就任した。

2011年6月28日、IMFの理事会にて専務理事に全会一致で選出された[9]。女性として初のトップ就任である。かつてラガルドと同じくフランス経済・財政相からIMF専務理事に転じたドミニク・ストロス=カーンが2011年5月に性的暴行容疑で逮捕・起訴されIMF専務理事を辞任したため、その後任の最有力候補として名が挙がっていた[10]。

2019年7月、欧州中央銀行次期総裁に就任が決定。同年11月1日に就任[11]。女性初の総裁となる。これに伴い、9月12日にIMF専務理事を退いた。』

途上国金融支援「8月実施」 IMFの外貨調達枠拡大―米財務省

『【ワシントン時事】米財務省は1日、新型コロナウイルス危機で打撃を受けた途上国の支援策として、国際通貨基金(IMF)が提案した外貨調達枠の拡充策が、8月に実施されるとの見通しを示した。途上国の回復は世界や米国経済にも貢献するとして、拡充策を支持する立場を強調した。

 IMFは、加盟国がドルや円などを調達できる権利「特別引き出し権(SDR)」を6500億ドル(約72兆円)相当拡大し、外貨不足にあえぐ途上国の資金繰りを支援する枠組みを検討。7日に開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の議題となる。

 加盟国はSDRをIMFへの出資比率に応じて受け取る。現行計画では、最大出資国の米国に約17%、低所得国に3%、中国を除く新興・途上国に33%がそれぞれ配分される見通し。
 米財務省筋は、配分計画はIMFの最高意思決定機関である総務会で今夏に承認された後、8月に実施されるだろうと説明した。』

国際通貨基金
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%9A%E8%B2%A8%E5%9F%BA%E9%87%91

『出資額と議決権
IMFの融資財源の大半は、主に加盟国が払い込むクォータ(出資割当額)を原資としており、更に一部加盟国からの借り入れによってクォータ資金を補っている。低所得国向けの譲許的融資及び債務救済は、別途、拠出ベースの信託基金により賄われている。[35]

IMFでの議決権は一国一票ではなく、下記のクォータ(出資額)による。各加盟国は基礎票(約750票)に加え、出資額100,000SDRごとに1票が与えられる。[36]2010年のクォータ改革によって新興国の占める比率が大幅に高まり、BRICs4国は常時10か国入りした。出資比率は2018年1月現在下記の通り。現在第15次一般クォータ見直しの議論が進行中であり、2019年秋の年次総会までに見直しを完了することとしている。[37]』

「大きな政府」成長力底上げカギに バイデン米政権

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN31ENJ0R30C21A3000000/

『【ワシントン=大越匡洋】バイデン米大統領は3月31日、今後8年でインフラや研究開発などに2兆ドル(約220兆円)を投じる構想を表明し、「大きな政府」への傾斜をさらに強めた。日本も2021年度予算で過去最大の総額106兆円超を計上。危機対応で前例のない規模に政府債務が膨らむ財政を持続的に運営するには、成長力の底上げへ投資対象の重点化がカギとなる。

「底辺から経済をつくり上げる」。バイデン氏は東部ペン…

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バイデン氏は東部ペンシルベニア州ピッツバーグで計画を公表し、こう訴えた。3月中旬に民主党主導で1.9兆ドルの「米国救済計画」を成立させたばかり。それから間を空けず、経済政策の次の青写真を示した。

巨額の財政資金を一気に費やす「救済計画」と異なり、今回の「米国雇用計画」は投資が8年にわたる。新型コロナウイルス危機を脱するためだけでなく、平時も政府が経済に関わり、雇用を生むために財政を使う。そんな政権の基本路線を際立たせた。

老朽化した道路や橋の刷新などに6210億ドル、安全な水道網の整備に1110億ドル、高速通信網の普及に1000億ドル――。計画には気前のよいメニューが並ぶ。気候変動や災害に対応する投資を増やし、新たな成長につなげる考えも強調した。

財源は企業増税を想定する。17年のトランプ減税で35%から21%に下がった法人税率を28%に上げる。さらに多国籍企業の課税強化など、これまでの公約に沿った内容で15年かけて2兆ドルを賄うと提案した。

実現への道筋が見えているわけではない。米国の歳出入改革は議会の専権事項で、上院は民主、共和が各50議席で勢力が拮抗する。野党共和党は計画公表前から「計画は大増税につながる『トロイの木馬』」(マコネル共和党上院院内総務)と反対してきた。民主党内でも左派に「気候変動への対応が不十分」との不満がくすぶる。

たとえ財源を確保できても課題は残る。コロナ禍の財政出動により、2月時点の予測ですでに米連邦債務総額は国内総生産(GDP)の130%に膨らみ、第2次大戦直後の最悪期(1946年、119%)を上回る。一時的に景気をふかすだけでなく、中長期の成長軌道を描けなければ、膨張債務を超低金利で支える危機モードから抜け出せない。

シンクタンクのタックス・ファンデーションによると、法人税率の28%への引き上げは長期的にGDPを0.8%押し下げるという。その負の効果を打ち消すだけでなく、さらに新しく成長を生み出す目算はあるのか。バイデン氏は語っていない。

代わりにバイデン氏が付け加えたのは「中国との競争に打ち勝つ」という政治的な味付けだ。与野党を問わず、米国にとって対中戦略は最大のテーマ。人工知能(AI)など先端分野の研究開発に1800億ドル、半導体をはじめとするサプライチェーン(供給網)の強化や製造業の振興に3000億ドルを投じると計画に盛った。

バイデン政権は医療や育児などの支援策も詰め、近く公表する。まだ封印している富裕層への増税策も同時に打ち出す可能性がある。「パラダイムを変えたい」というバイデン氏の賭けは、政府の肥大化という非効率を社会全体に広げる恐れをはらむ。

日本も財政頼みに傾斜 民間主導路線 どう推進

新型コロナウイルス禍は、政府債務がもともと高水準だった日本にも、危機回避へ欠かせない財政出動の拡大を迫った。2020年度は大型の補正予算を3回組み、合わせると約70兆円だ。21年度の当初予算にも予備費5兆円を積み、一般会計は総額106兆円と過去最大になった。

だが財政頼みには限界もある。東京都立大学の宮本弘曉教授は、財政刺激が民間の需要を引き出す乗数効果は高齢化する経済で弱まる傾向にあると指摘する。経済刺激が長期化すれば、効果が切れた際に経済活動が冷え込む「財政の崖」への対処も難しくなる。

産業構造が大きく転換するなか、これから伸びる環境技術やデジタル化の分野で民間主導の技術革新を生み出せるかが潜在成長率を高めるカギになる。政府債務残高が国内総生産(GDP)比で米国の約2倍と先進国で突出する日本は、財政支援の「量」だけではない工夫が一段と求められる。

IMF、コロナで「貧富の差拡大」 ワクチン・教育に懸念

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN015XU0R00C21A4000000/

『【ニューヨーク=後藤達也】国際通貨基金(IMF)は1日、新型コロナウイルスが世界的に貧富の格差を拡大させたとの分析結果を公表した。所得格差だけでなく、国によって医療やワクチン接種、学校の運営にも大きな差が出ている。財政余地が限られる国も多く、IMFは歳出の効率化や分配が欠かせないと指摘している。

IMFによると、厳しい貧困のもとにいる人々は2020年に世界で9500万人増えた。特に財政に余裕が乏しい国では不平等が今後数年でさらに拡大する可能性が高いという。IT(情報技術)などの技術進展によりスキルの低い仕事が減り、所得格差が一段と広がるおそれもある。

コロナによる教育の寸断も深刻だ。新興国や発展途上国は先進国と比べ、学校が閉鎖された期間が長い。ワクチンの接種も先進国より遅れており、今後も学校の再開に時間を要するおそれがある。教育の機会を失った子供は長期間にわたって所得などの不平等を被るおそれがある。IMFは不平等拡大に対処するため、ワクチン接種や教育といった問題により焦点を当てて政策対応を考えるべきだと各国に訴えている。

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〔世の中が騒然とすると、流言飛語が飛び交うようになる…。〕

 ※ 世に流通する「風説」「流説」の本質は、二条河原の落書の頃から、殆ど変わっていないと思われる…。

 ※ 世の中が「騒然」とすると、人々は「将来の見通し」を希求する…。それで、少しでも「それの参考になること」を求め、時には、「思考を停止し」、そういう「流言」に縋ってしまうことも、生じる…。

 ※ また、「真相はこうだ!」式の、歯切れのよい「断定!」「一刀両断!」に惹きつけられることも、生じる…。

 ※ しまいには、下記「ええじゃないか」にもあるように、「奇妙奇天烈な」大衆運動に走ることも、起こる…。

 ※ ストレスに耐えきれなく、なるんだろうな…。

二条河原の落書
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E6%9D%A1%E6%B2%B3%E5%8E%9F%E3%81%AE%E8%90%BD%E6%9B%B8

『此頃都ニハヤル物 夜討 強盗 謀(にせ)綸旨
召人 早馬 虚騒動(そらさわぎ)
生頸 還俗 自由(まま)出家
俄大名 迷者
安堵 恩賞 虚軍(そらいくさ)
本領ハナルヽ訴訟人 文書入タル細葛(ほそつづら)
追従(ついしょう) 讒人(ざんにん) 禅律僧 下克上スル成出者(なりづもの)

器用ノ堪否(かんぷ)沙汰モナク モルル人ナキ決断所
キツケヌ冠上ノキヌ 持モナラハヌ杓持テ 内裏マシワリ珍シヤ
賢者カホナル伝奏ハ 我モ/\トミユレトモ
巧ナリケル詐(いつわり)ハ ヲロカナルニヤヲトルラム

為中美物(いなかびぶつ)[注釈 1]ニアキミチテ マナ板烏帽子ユカメツヽ 気色メキタル京侍
タソカレ時ニ成ヌレハ ウカレテアリク色好(いろごのみ) イクソハクソヤ数不知(しれず) 内裏ヲカミト名付タル
人ノ妻鞆(めども)ノウカレメハ ヨソノミル目モ心地アシ
尾羽ヲレユカムヱセ小鷹 手コトニ誰モスヱタレト 鳥トル事ハ更ニナシ
鉛作ノオホ刀 太刀ヨリオホキニコシラヘテ 前サカリニソ指ホラス

ハサラ扇[注釈 2]ノ五骨 ヒロコシヤセ馬薄小袖
日銭ノ質ノ古具足 関東武士ノカコ出仕
下衆上臈ノキハモナク 大口(おおぐち)ニキル美精好(びせいごう)[注釈 3]

鎧直垂猶不捨(すてず) 弓モ引ヱヌ犬追物
落馬矢数ニマサリタリ 誰ヲ師匠トナケレトモ
遍(あまねく)ハヤル小笠懸 事新キ風情也

京鎌倉ヲコキマセテ 一座ソロハヌエセ連歌
在々所々ノ歌連歌 点者ニナラヌ人ソナキ
譜第非成ノ差別ナク 自由狼藉ノ世界也

犬田楽ハ関東ノ ホロフル物ト云ナカラ 田楽ハナヲハヤル也
茶香十炷(ちゃこうじっしゅ)[注釈 4]ノ寄合モ 鎌倉釣ニ有鹿ト 都ハイトヽ倍増ス

町コトニ立篝屋(かがりや)ハ 荒涼五間板三枚
幕引マワス役所鞆 其数シラス満々リ
諸人ノ敷地不定 半作ノ家是多シ
去年火災ノ空地共 クソ福ニコソナリニケレ
適(たまたま)ノコル家々ハ 点定セラレテ置去ヌ

非職ノ兵仗ハヤリツヽ 路次ノ礼儀辻々ハナシ
花山桃林サヒシクテ 牛馬華洛ニ遍満ス
四夷ヲシツメシ鎌倉ノ 右大将家ノ掟ヨリ 只品有シ武士モミナ ナメンタラニソ今ハナル
朝ニ牛馬ヲ飼ナカラ 夕ニ賞アル功臣ハ 左右ニオヨハヌ事ソカシ
サセル忠功ナケレトモ 過分ノ昇進スルモアリ 定テ損ソアルラント 仰テ信ヲトルハカリ

天下一統メズラシヤ 御代ニ生テサマ/\ノ 事ヲミキクゾ不思議ナル
京童ノ口スサミ 十分ノ一ヲモラスナリ

注釈
^1 田舎から入ってくる美味しい料理・食べ物。
^2 粗放な風流絵(ばさら絵)を描いた派手な扇
^3 大口(下袴の一種)に精好地を用いること。この大口を上の袴を省略して着ることを「ばさら姿」と呼んでいた。
^4 十種類の茶を飲んで銘柄を当てる「十種茶」と、十種の香を聞いて銘柄を当てる「十種十炷(じっしゅじっしゅ)」を掛けたもの。

安国寺恵瓊
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%9B%BD%E5%AF%BA%E6%81%B5%E7%93%8A

『天正元年(1573年)12月12日付児玉三右衛門・山県越前守・井上春忠宛書状で、「信長之代、五年、三年は持たるべく候。明年辺は公家などに成さるべく候かと見及び申候。左候て後、高ころびに、あおのけに転ばれ候ずると見え申候。藤吉郎さりとてはの者にて候」と書いており、織田信長の転落と、その家臣の羽柴秀吉の躍進を予想し、結果的にそれが的中したことで恵瓊の慧眼を示す逸話としてよく引き合いに出される[12]。これより派生して、『太閤記』における恵瓊は、無名時代の秀吉に「貴方には将来天下を取る相がある」と予言し、後年予言通りに天下人となった秀吉から領地を与えられる役どころとなっている。』

ええじゃないか
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%88%E3%81%88%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%8B

『ええじゃないかは、日本の江戸時代末期の慶応3年(1867年)8月から12月にかけて、近畿、四国、東海地方などで発生した騒動。「天から御札(神符)が降ってくる、これは慶事の前触れだ。」という話が広まるとともに、民衆が仮装するなどして囃子言葉の「ええじゃないか」等を連呼しながら集団で町々を巡って熱狂的に踊った。

伊勢神宮の御札が降るおかげ参りと違い、ええじゃないかの御札は地域で信仰されている社寺の御札が降ったため、現地で祭祀が行われる事が多かった[1]。降札があると、藩に届け出た上で屏風を置く、笹竹で家を飾る、酒や肴を供えるなどして町全体で札を祀った。名古屋の場合、降札後の祭事は7日間に及び、その間は日常生活が麻痺した。』

『目的
その目的は定かでない。囃子言葉と共に政治情勢が歌われたことから、世直しを訴える民衆運動であったと一般的には解釈されている。これに対し、倒幕派が国内を混乱させるために引き起こした陽動作戦だったという噂を紹介するものもある[2]。』

『歌詞
岩倉具視の『岩倉公実記』によると、京の都下において、神符がまかれ、ヨイジャナイカ、エイジャナイカ、エイジャーナカトと叫んだという。八月下旬に始まり十二月九日王政復古発令の日に至て止む、とあり、明治維新直前の大衆騒動だったことがわかる。また、ええじゃないか、の語源は、京の都下で叫ばれた言葉であったようだ。

歌詞は各地で作られ、例えば「今年は世直りええじゃないか」(淡路)、「日本国の世直りはええじゃないか、豊年踊はお目出たい」(阿波)といった世直しの訴えのほか、「御かげでよいじゃないか、何んでもよいじゃないか、おまこに紙張れ、へげたら又はれ、よいじゃないか」(淡路)という性の解放、「長州がのぼた、物が安うなる、えじゃないか」(西宮)、「長州さんの御登り、えじゃないか、長と醍と、えじゃないか」(備後)の政治情勢を語るもの、などがあった。』

眞相はかうだ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9E%E7%9B%B8%E3%81%AF%E3%81%8B%E3%81%86%E3%81%A0

『眞相はかうだ[注釈 1](真相はこうだ、しんそうはこうだ)は、大東亜戦争(太平洋戦争)敗戦後の被占領期、連合国軍最高司令官総司令部 (GHQ/SCAP) の占領政策の一環として、1945年(昭和20年)12月9日より10回に亘(わた)りNHKラジオ第1放送及び第2放送で同時放送された宣伝番組[1]。』

『概要
1945年(昭和20年)12月9日放送開始。毎週日曜の夜8時からの30分番組で、その前後に当時人気の番組が配置、編成されていた。再放送を含めほぼ毎日のように放送された。

登場人物は、軍人とその親友である民主主義者の文筆家というのが主な設定であった。軍人が「太郎」という男の子となっていたという情報もある[1]。

「脚本は、その中心をアメリカ人が占めたGHQ内部部局の民間情報教育局(CIE)ラジオ課が担当し、1931年(昭和6年)の満州事変から終戦(日本の降伏)に至るまでの15年間に軍国主義者の犯罪や国民を裏切った人々を白日の下に、偽りない事実を、などという論評で、叙情的な音楽や音響効果音を駆使しながら、ドキュメンタリー形式を装ったドラマ仕立てに編成された番組であった」という[2]。

「眞相はかうだ」の元となったのは「Now It can be told(今だから話せる)」と題した第二次世界大戦中のイギリスの番組を、GHQ上層部が民間情報教育局へ企画として持ち込み、「日本の変革をするため」に実施をされた[3][4][5]。

当番組は、日本人の精神構造から軍国主義的な精神を排除するようコントロールすることを目的としていた。その為ならば、真珠湾攻撃や原爆投下などの罪を日本側に押し付けるといった事実の捏造も行われていた[1]。

番組の内容を巡って、これらはGHQ作成であることが隠蔽されたためにNHKへ手紙、電話などが殺到した[2]。その中には「あの放送は面白い、軍部の罪悪をもっと徹底的にたたいてくれ」と好意的に捉える意見もあったが、それらが抗議や非難などの批判的な内容が大半であることを知ったGHQは、その成果を取り入れてより巧妙にそれに続く番組を作成[2]、昭和21年(1946年)2月以降「眞相箱」、「質問箱」などへ形を変えながら1948年(昭和23年)1月まで放送された[1]。

「眞相箱」は、疑問に回答するという形式を取り、また、日本の短所だけでなく長所の面も随所に挿入されるなど、国民への聴き心地の良さも取り入れられた[2]。真実の中に巧妙に織り交ぜられた虚偽等々の手法が用いられたこれらの番組の思想は、プレスコードやラジオコードなどのGHQの指令により言論統制されていた実情もあり、次第に国民の間に押し広められていった[2]。これを批評した雑誌の対談記事は、民間検閲支隊(CCD)による検閲により「占領政策全般に対する破壊的批判である」という理由で「全文削除」に処されている[6]。

『眞相はかうだ』は『太平洋戦争史』を劇化したもので、これらGHQによるプロパガンダは「各層の日本人に、彼らの敗北と戦争に対する罪、現在及び将来の苦難と窮乏に対する軍国主義者の責任、連合国の軍事占領の理由と目的を、周知徹底せしめること」を眼目として開始され、「大東亜戦争」という用語(1941年/昭和16年12月12日、東條内閣閣議決定、「今次戦争ノ呼称並ニ平戦時ノ分界時期等ニ付テ」第1項「今次ノ對米英戰爭及今後情勢ノ推移ニ伴ヒ生起スルコトアルヘキ戰爭ハ支那事變ヲモ含メ大東亞戰爭ト呼稱ス」)の抹殺(使用禁止)及びそれに代る「太平洋戦争」という用語の導入によってそれが持つ意味、価値観が入れ替えられることとなった[7]。

(「大東亜戦争#GHQによる使用禁止」も参照)

櫻井よしこや保阪正康が、「これら一連のGHQによる歴史観は、現在主流の根底を占めることになっている」との見解を示している[2][8]。』

陰謀論に試されるネット 見識が生かす「利器」の真価 パクスなき世界 繰り返さぬために(3)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN17CMH0X10C21A3000000/

『あなたは正しい情報をもとに世界を見ていると思いますか――。

「新型コロナウイルスのワクチンは生物実験だ」。3月20日、米国やオーストリア、スイス、カナダなど、世界各地で同時に政府のコロナ対策に抗議するデモが開かれた。陰謀論を信奉する集団「Qアノン」やワクチン反対論者、トランプ前大統領の支持者らが各地でデモを繰り広げた。

【前回記事】
労働者襲う新たな産業革命 デジタルの富、社会に広く

メディアの格付け機関、ニュースガードによると、米動画サイト「オディシー」で2020年11月~21年2月にフランス語の動画本数が英語を上回った。仏語圏の主要SNS(交流サイト)から排除された陰謀論者らが活動の場を米企業が運営するサイトに移したとみられている。サイト上では過激な言葉や真偽不明の情報が飛び交う。

メディア史に詳しい京都大学の佐藤卓己教授は人々の間で情報が拡散する仕組みについて、「語り手と受け手の相互作用で増殖する構造は同じ…

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メディア史に詳しい京都大学の佐藤卓己教授は人々の間で情報が拡散する仕組みについて、「語り手と受け手の相互作用で増殖する構造は同じだが、拡散する範囲・速度が上がっている」と指摘する。

情報を伝達する技術はこの100年で様変わりした。米国で4人に1人が電話を使うまでに要した時間は35年。テレビは26年、携帯電話は13年それぞれかかり、インターネットは7年だった。今後も情報を伝達するツールは多様化し、急速な勢いで消費者に浸透する。この流れは戻ることはない。

技術の進歩は生活を便利で豊かなものにする「利器」として機能してきた。コロナの発生が確認されてから1年もたたぬうちに複数のワクチンが開発され、量産化された。かつて黒死病(ペスト)やスペイン風邪の流行では原因の特定ができずに多くの死者を出したのと比較すれば、人類は確実に進歩を遂げているといえる。

一方で、誰かが意図的に虚偽情報を流したり、根拠のない噂話が広まったりする社会構造は今も昔も変わらない。19世紀末から広まった「シオン賢者の議定書」。ユダヤ人が世界を支配しようとしていると記した偽の書物は、人々の反ユダヤ主義の感情をたき付けた。大虐殺に行き着いた過去を経た今でも、憎悪犯罪を引き起こしている。

米マサチューセッツ工科大学が300万人が拡散したツイッターの投稿を分析したところ、フェイク(虚偽の)ニュースは根拠が確かなニュースと比べて6倍の速さで拡散することが分かった。一般的に、虚偽のニュースは人々の好奇心を刺激する内容を含むことが多いため、瞬く間に拡散する傾向があるという。

陰謀論などのフェイクニュースは瞬く間に拡散する(米ラスベガスでQアノンのプラカードを掲げる男性)=ロイター

急速なデジタル技術の発展は国家統治のあり方をも変えた。中国は人工知能(AI)や顔認証などの技術で14億人を監視する「デジタル権威主義」を確立した。アジアやロシア、アフリカなどへの監視ノウハウの輸出も進む。監視の対象は他国にも及び、民意形成への介入も試みる。

米国家情報長官室は昨年の米大統領選でロシアのプーチン大統領が、トランプ前米大統領を有利にするための情報工作を承認した可能性が高いとの報告書を発表した。

欧州の中でもメディアリテラシーの高い国と評される北欧フィンランド。画像がどう加工されるか、プロパガンダとは、ニュースの信ぴょう性は……。旧ソ連やロシアの脅威に直面し続けてきたこの国では、小学校から情報やデジタル技術への対応策を学ぶ。

自由な情報の流通は民主主義の根幹だ。私たちは日々押し寄せる新たな情報や技術を使いこなし、自由や民主主義を守る知恵が試される時代に生きている。

宮城・山形で感染者急増、重なる生活圏影響も

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB254RB0V20C21A3000000/

『宮城・山形両県で新型コロナウイルスの感染が急拡大している。感染者数の推移を見ると、宮城県の感染拡大に伴い山形県でも増加。県庁所在地の仙台市と山形市は隣接し、経済的な結びつきが強い。広域的な生活圏の人の行き来が影響したとみられる。

東北6県でまず感染者が増えたのが宮城県だ。3月17日に初めて1日あたり100人を突破。24日には171人、31日には過去最多となる200人(速報値)の感染が確認された。宮…

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宮城県は25日に仙台市全域の飲食店への時短営業要請を再び始めた。

宮城県に続いて山形県でも感染者が急増。山形県と同県寒河江市は27日、山形市に続いて2カ所目となる独自の緊急事態宣言を発令した。人口4万人の寒河江市は直近1週間で21人の感染が確認され、発表時点の人口あたりの感染者数は1都3県を上回る。

佐藤洋樹市長は「ここ2~3日は驚愕(きょうがく)する数字で危機的だ」と警戒感を強める。山形県内では山形、寒河江の2市を中心に感染拡大が続き、27日は県内全体で過去2番目に多い45人の感染を確認した。

宮城県の村井嘉浩知事は感染拡大の背景について「『Go To イート』の再開が気の緩みにつながったのは事実」とする一方、仙台市の郡和子市長は23日の記者会見で「具体的な要因を解明していくのは難しい」と明言を避けた。

地元経済を分析する関係者は「イート」事業再開に加え、3月上旬の県内の大型ショッピングモール開業など複合的な要因が関係したとみる。また「東日本大震災から10年を迎えた3月11日前後に首都圏などから人の流入が増えた」という。

JR東日本によると、3月1~21日の東北新幹線(那須塩原―郡山間)の利用者は新型コロナが広がる前の2019年の同時期と比べて65%減。2月の福島県沖地震の発生前(2月1~13日)の同74%減より減少幅が縮小した。乗客数については「増加傾向にある」(仙台支社)とみている。

市境を接する仙台市と山形市の経済的な結びつきは強く、朝晩は5分間隔で運行する高速バスで1時間程度。JRの在来線でも直結している。1日4000人近くが通勤通学で行き来しており、自治体が求める往来自粛も通勤通学などは除外している。現在は首都圏などに起因する感染も増加。「年度末の人事異動や進学・就職など、人の動きが活発になっている」(山形県健康福祉部)

感染対策の多くは都道府県ごとになるが、生活圏が重なる両県のようなケースにどう対処するか。東北にとどまらず、感染の第4波に備えて全国に共通の課題が突きつけられている。

労働者襲う新たな産業革命 デジタルの富、社会に広く パクスなき世界 繰り返さぬために(2)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGG180SZ0Y1A310C2000000/

『あなたは進歩を歓迎しますか――。

「壊滅的な打撃だ」。英西部ウェールズのスケーツ経済相は危機感をあらわにした。約40年にわたって地域経済を支えてきた米フォード・モーターのエンジン製造拠点、ブリジェンド工場が2020年9月に閉鎖になったときのことだ。

【前回記事】
酷似する危機の予兆 豊かさ90年ぶり低迷

18世紀後半から始まった産業革命。ウェールズは産炭地としてエネルギー供給で貢献した。フォードは100年前に世界初の量産車を世に出した20世紀を代表する…

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フォードは100年前に世界初の量産車を世に出した20世紀を代表する企業だ。産業構造の転換期、ともに岐路に立つ。

大量生産を通じ物質的な豊かさをもたらした製造業は、社会の安定と繁栄を支える力を失いつつある。英国では1960~70年代に雇用全体の3割近くを占めたのが近年は1割未満だ。

グローバル化やデジタル化、そして脱炭素。次々起こる変化に企業は揺れる。19世紀後半に生まれた内燃機関で動く車は電動化の潮流にもまれる。エンジン生産の見直しは世界の自動車業界が向き合う課題だ。

かつての産業革命も世界のありようを根本から変えた。繊維産業から始まった機械化は生産性を劇的に向上させ、経済成長をもたらした。激しい変化ゆえに「痛み」も大きかった。手工業で生計を立てていた働き手は自らの技能が役に立たなくなる苦境に直面。中程度の賃金の仕事は減り、富は工場経営者に集中して格差が拡大した。

18世紀後半から始まった産業革命は経済成長をもたらした一方で、労働者に「痛み」を強いた=ゲッティ共同

英オックスフォード大のカール・フレイ氏は庶民が工業化の恩恵を享受するまで「70年を要した」と話す。当時の労働者の苦悩を調べ、栄養状態の悪化で1850年に生まれた人の身長は1760年生まれの人より低い傾向にあったと指摘した。

社会が不安定になった19世紀の英国では「ラッダイト」と呼ばれる機械破壊運動が起きた。それでも政府などは労働者の不満を押さえ込み技術を採用。英国は競争力を高め覇権国家になった。

現代もヒトに置き換わる技術が広がる。調査会社リサーチ・アンド・マーケッツの予測では、産業用ロボットの市場は27年に1017億ドル(約11兆円)と20年の2.3倍に膨らむ。人工知能(AI)の進化もめざましい。

価値の源泉がモノからデータやソフトウエアに移り、「GAFA」に代表されるIT(情報技術)企業が力を握る時代。労働者は勤勉さでは評価されず、優れた頭脳とスキルをもつ一握りの人材が「高評価」を得る。

生み出す付加価値の差は賃金に反映される。米労働省の19年の統計によるとコンピューター・情報関連の職種の年収(中央値)が8万8千ドルにのぼるのに対し、製造部門の職種は半分以下の3万6千ドルと大差がついた。

激動期、労働者の痛みがいつ収束するかは見えない。だが技術の進歩を拒んだ国家や社会は衰退の道をたどる。

自動車産業の黎明(れいめい)期を引っ張った欧州。業界団体や独フォルクスワーゲン(VW)などの企業、有力大学は産業競争力に加え、「経済的・社会的責任を果たすため、労働力の再教育に多大な投資が必要」との考えで一致した。毎年労働者の5%にデジタル関連などのスキルを習得してもらう投資を始める。数年で対象は70万人、総額70億ユーロ(約9100億円)との試算もある。

富を社会に広く行き渡らせることができない「勝者総取り」のゲームはどこかで行き詰まる。個々人のスキルを21世紀仕様に高めつつ、誰もがデジタル革命の恩恵を享受できるような枠組みをどう構築していくか。政府や企業の知恵が問われている。

「パクスなき世界」第5部
(1)酷似する危機の予兆 豊かさ90年ぶり低迷

格差と不平等が常態となり、富の再配分が弱まった社会はもろい。公共心や他者への寛容さを失い、異質なものを安易に排斥するムードが漂う…続きを読む

「パクスなき世界」第1部~第4部を読む

不連続の未来へ 「パクスなき世界」第1部まとめ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63110190X20C20A8000000/?n_cid=DSREA001

世界は変わった。新型コロナウイルスの危機は格差の拡大や民主主義の動揺といった世界の矛盾をあぶり出した。経済の停滞や人口減、大国…第1部まとめを読む
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63110190X20C20A8000000/?n_cid=DSREA001

自由のパラドックス 「パクスなき世界」第2部まとめ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65020570V11C20A0EA8000/?n_cid=DSREA001

民主主義が衰えている。約30年前、旧ソ連との冷戦に勝利した米国は自国第一に傾き、自由と民主主義の旗手の座を退いた。かつて自由を希求…第2部まとめを読む
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65020570V11C20A0EA8000/?n_cid=DSREA001

大断層の先に目を凝らす 「パクスなき世界」第3部まとめ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO67368890W0A211C2EA8000/?n_cid=DSREA001

新型コロナウイルスの危機は低成長や富の偏在といった矛盾を広げ、世界に埋めがたい深い断層を刻んだ。過去の発想で未来は描けない…第3部まとめを読む
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO67368890W0A211C2EA8000/?n_cid=DSREA001

いまは夜明け前 「パクスなき世界」第4部まとめ https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF108JQ0Q1A210C2000000/?n_cid=DSREA001

持つ者と持たざる者の差が開き、世界を切り裂く「K字」の傷。衰える米国と、力を増す中国。豊かさが行き渡らず、人の声に耳を傾けない不寛容…第4部まとめを読む
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF108JQ0Q1A210C2000000/?n_cid=DSREA001

パクスなき世界へ https://www.nikkei.com/theme/?dw=20081701&n_cid=DSBNPAX

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岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授
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分析・考察 イギリスは幸い、上からと下からの改革主義が結びついて、選挙権を拡大し、労働組合の声を政党が吸い上げ、既存の体制を改革して乗り切ることができました。しかし同時期、フランスを発端にヨーロッパ中をくりかえし革命の波が襲い、最終的にはロシアで共産革命が起こります。都市労働者層の増大に、政治が対応しきれなかったからです。20世紀に入り、社会民主主義が議会制度の中で、労働組合の声を政治に反映し、労働者の生活を改善していく方法が見出されました。しかし今、産業構造の激変により、労組が衰退し、社会民主党が力を失っています。底辺の人々の声を吸い上げる新しい仕組みが見出されなければ、再び政治の大変動がやってきます。

2021年4月1日 2:19いいね
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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別の視点 技術は進歩しても、人間社会はすぐに劇的に変化するわけではない。貧富の格差による生活苦だけでなく、感情的な反発が人種差別やヘイトクライムにつながるというのも過去に繰り返されてきたこと。こうした問題を解決していくのが技術ではなくガバナンス。しばしば貧富の格差を覆い隠すためにナショナリズムに訴え、他国民に対しての優越感でごまかすということもなされてきたが、今もまさに同じようなことが起こりつつある。技術の進歩により生まれた格差を埋めていくには政治的な再分配と、技術がカバーできない分野に雇用を生み出すこと。それを支えるガバナンスのイノベーションが求められている。

2021年3月31日 19:41いいね
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