金融、IT競争力が左右 みずほ障害で浮き彫り エンジニア比率は米30%、日本4%

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF051E60V00C21A4000000/

『みずほフィナンシャルグループの一連のシステム障害は、日本の金融機関に共通する課題を浮き彫りにした。システムの維持更新に追われ、中長期的な競争力を左右するIT運用の高度化や新たな事業モデル構築につながる投資は欧米金融機関に比べて手薄になっている。

坂井社長は5日の会見で基幹システムの運用について、最適な人員配置に課題があったことを認めた。2019年に稼働した基幹システムが軌道に乗るなかで、肝心の運用に緩みが出ていた構図が浮かぶ…

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2019年に稼働した基幹システムが軌道に乗るなかで、肝心の運用に緩みが出ていた構図が浮かぶ。

みずほは02年と11年に大規模なシステム障害を起こした反省を踏まえ、合併前の旧行の継ぎはぎだったシステムを一本化し、全面的に刷新する方針を12年3月に決めた。14年4月の時点で3100億円だった「MINORI」(ミノリ)の開発費は4500億円まで膨らみ、数度の延期を重ねて19年7月までに全面稼働した。

5日の会見で坂井氏は「一連の障害に直接的な因果関係は判明していない」と強調したが、運用が安定するなかでシステムの制御を担う専門の人材を減らしてきたことが明らかになった。

金融庁へ提出した報告書でも「制御系の知識や経験を有する人材」や「(システムの構築を担った)ベンダーの常駐サポート」が減っていた点を認めている。坂井社長は5日の会見で「横断的なチェックがおろそかになっていた面もある」と話した。

銀行の日常業務を支えるシステムは競争力そのものを左右する。戦略的な活用は国内銀行に共通した課題でもある。

金融庁によると、米国の大手行は全従業員に占めるITエンジニアの割合が約30%なのに対し、日本では4%弱にとどまる。たとえば米JPモルガン・チェースはビッグデータの専門家を含めて5万人のエンジニアを抱え、IT投資に年100億ドル(約1兆1000億円)規模の資金を投じている。

米国の銀行ではIT予算の約6割を既存のサービスを改良する目的で投じるのに対し、国内銀行では既存の金融サービスを維持する目的の投資が7割を占めるとの調査もある。

米の金融機関は新しい金融技術を持つベンチャー企業との連携もオープンな形で進めてきた。米国では「スーパー地銀」と呼ばれる大手行に次ぐ位置の銀行も、オンラインの住宅融資やセキュリティー関連など、相次ぎフィンテック企業に投資をしている。

半面、国内銀行は再編後のシステム統合に多額の費用を投じてきた。システム統合後も膨大な維持費がかかり、戦略的な分野に資金を投じる余地は乏しいとの指摘もある。

経済産業省はITシステムに関するリポートで、日本企業がデータ活用などによる事業モデルの変革を遂げられなければ、年間最大12兆円の経済損失が生じる「2025年の崖」を警鐘した。

リポートでは、日本企業がシステムの維持更新の費用負担が高いことや、保守運用の担い手不在を懸念している。みずほのような課題は日本企業全体に横たわっており、警鐘が現実のものとなる可能性は小さくない。

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山崎俊彦
東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授
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貴重な体験談

「IT競争力が左右」するのは金融業界に限ったことではありません。よくある笑い話に、「うちの会社はIT障害が何も起きない。IT部門には無駄に給料を払っているだけだ。くびに/縮小/解散しよう。」と決断したところ障害が起こりまくってしまって「君等がちゃんとやってくれていたお陰だったのか・・・」ということが分かったいうものがあります。「ごん狐」のような世界。

2021年4月6日 7:56

Oneみずほの落とし穴 システム障害、真の教訓は

Oneみずほの落とし穴 システム障害、真の教訓は
本社コメンテーター 上杉素直
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK010VS0R00C21A4000000/

『既視感に襲われた。みずほ銀行が2月末からの2週間で4度のシステム障害を起こした。そのドタバタを見ていて思い出したのは、2002年と11年の大規模なシステム障害よりもむしろ、13年に明るみに出た反社会的勢力への融資にまつわる不祥事だ。
反社会的勢力への融資の存在は当時の経営トップまで報告されていたにもかかわらず、「報告はなかった」と間違った説明をした。世間の視線が一気に厳しくなったきっかけは、そんな…

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世間の視線が一気に厳しくなったきっかけは、そんな事後対応の失敗であり、組織としての危機管理の甘さだった。

今回、2月28日に起きた最初のシステム障害は、一部の定期預金を紙の通帳のないデジタル口座へ移す作業が引き金になった。ふに落ちないのは翌3月1日におわびの記者会見に臨んだ幹部たちがデジタル口座という言葉にまったく触れなかった点だ。

素早く正確で丁寧な情報開示は不祥事対応のイロハのイ。翌日になっても状況をつかめずにいたなら問題だし、知っていて説明しなかったのだとしたらより深刻だ。こんな姿を目にすると、過去の失敗からいったいなにを学んだのかとがっかりする。

親会社のみずほフィナンシャルグループは第三者委員会を設けて原因を探り、金融庁は立ち入り検査で実態を洗い出すそうだ。一連のシステム障害をもたらしたプログラムの欠点や運用の課題は遠からずはっきりするだろう。それはそれで改めるしかない。

だが、今回のドタバタで浮かび上がった一番重要なポイントは、いざトラブルが生じたとき適切に対処できない組織の弱さやガバナンスの不具合にちがいない。発火点はシステム障害だったが、燃え上がらせてしまった原因は顧客をはじめとする関係者への対応のまずさ、感度の鈍さだ。

では、組織の風通しを悪くする問題の根はどこにあるのか。要因はさまざまに絡み合うが、新しいみずほを形づくる土台として16年にスタートしたカンパニー制という陣立てに目を向けたい。顧客のニーズをつかむ商品やサービスをグループ一体となって提供する「One(ワン)みずほ」戦略の要となる仕掛けだ。

カンパニー制のそもそもの理念に反対する人はいないだろう。5つのカンパニーは個人や企業など顧客の属性ごとに分かれ、銀行、証券会社、信託銀行の各組織に横串を通す形で存在する。それぞれのカンパニー長は収益責任を負い、あたかも会社のトップような指揮命令の権限をもつ。

もっとも、新しい試みが良いことばかりもたらす保証はなく、落とし穴がどこかに潜んでいると考えたほうがいい。カンパニー制を強力に進めるほど、副作用だって大きくなる。負の側面が今回の不祥事で垣間見えたのではないかという問いかけだ。

よくよく注意しないとカンパニー制が生み出してしまう負の側面を2つ挙げたい。いずれも「カンケツ」が失われる現象だ。

まずは簡潔。銀行や証券という既存の組織の縦ラインに、カンパニーという横の軸が重なり合う。どれだけ縦と横の役割分担をうたっても、業務をとりまくややこしさや複雑さは明らかだ。

そして完結。かつてに比べて銀行は独立した組織として尊重されなくなった。頭取は銀行にまつわるすべての事柄を決める最終権限があるかといえば、そうでない。その裏返しとして、責任の所在もあいまいになりやすい。

半期に一度の部店長会議は以前は頭取が自分の思いを伝える舞台だった。しかし最近は持ち株会社のカンパニー長たちへと主役の座が移ったらしい。頭取人事よりカンパニー長人事のほうがグループにとって大事になった、と受け止める幹部は少なくない。

やや乱暴なたとえを示そう。安倍前政権は官邸主導を強めるため、省庁の幹部人事を掌握し、波長の合う役人を首相の周りに登用した。結果として政策の実行部隊であり専門家集団である役所の一部にしらけたムードが広がり、士気は下がったといわれる。

同じ構図で持ち株会社を官邸に、銀行を省庁に見立てたらどうだろう。一歩間違えば銀行の現場に近年の霞が関のような空気が忍びこまないか。最近、みずほの人たちと話していると、そんな心配が頭をよぎることがある。

もちろん、だからといってカンパニー制や持ち株会社主導のグループ運営をやめればよいという話にはならない。グローバルに戦っていくには銀行と証券の連動は必須の条件だ。要は、いかにバランスをとりながら、効果的に組織を回していくかという鉄則におのずと行き着くだろう。

どうすればよいか、答えはとっくにわかっている。「都合の悪い話であっても持ち株と銀行、証券の関係者が互いに腹落ちするまで意見を言い合おう」。カンパニー制を始めたころ、当時の経営陣の1人はそう話して回った。

縦に横にと組織を張り巡らせるだけでなく、コミュニケーションも縦横斜めに繰り返す。上意下達に偏らず、現場の息づかいをきちんと共有できなければ組織を的確に動かせるわけがない。みずほに限らず、業容を広げようと陣立てを見直すすべての銀行、あらゆる企業に当てはまる。

今度は見て見ぬふりをせず、組織のカルチャーにまで踏み込んでもらいたい。不祥事から学べるかどうかの分岐点にいる。

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上杉 素直

金融ビジネスや金融政策、税制・財政をはじめとする経済政策、社会保障の現場を取材してきた。2010年からのロンドン駐在では欧州債務危機に揺れる政治や行政、人々の暮らしをのぞいた。編集委員を経て18年から現職。

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みずほ障害「組織スキルが低下」 金融庁に報告書危機管理官を設置へ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF316CT0R30C21A3000000/

『2月末から相次いだシステム障害を受け、みずほ銀行が31日に金融庁へ提出した報告書の概要が分かった。全国にある7割強のATMが一時動かなくなった2月28日のトラブルを念頭に「組織的なスキルが低下するとともに、横断的な統制が機能しなかった」と明記。障害時の迅速な対応に備える危機管理の担当者を設置することも盛り込んだ。

報告書では約2週間で4件起きた障害について「社会に広く不安を与え、極めて重く受け止め…

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報告書では約2週間で4件起きた障害について「社会に広く不安を与え、極めて重く受け止めている」と陳謝。「4つの事案に因果関係は確認されず、一つの障害がほかの事象を連鎖的に引き起こしたものではない」と結論づけた。2019年までに移行した新しい基幹システムについては「障害に対応する機能は想定通りに作動した」とし、システム自体に大きな問題はないとの認識を示した。

発端となった2月末の障害は、全体の73%にあたる4318台のATMが一時動かなくなるなど利用者に不信感を与えた。現金を引き出そうとした利用者のキャッシュカードや預金通帳を取り込んだ件数は5244件にのぼる。

引き金となったのは、1年以上にわたって記帳されていない定期預金の口座をデジタルに移す作業だった。データの処理量が事前に準備した容量を超えてパンクし、作業を復元する「自動取り消し処理」もできなくなる二重エラーが発生。ATMの取引をつかさどる区画に波及し、カードを取り込む事象につながった。

一般的にカードが吸い込まれると、利用者は備え付けの電話でオペレーターに問い合わせる。不正利用がないと確認できれば遠隔からの操作などを通じ、利用者にカードを返却する取り決めだ。

ところが障害の起きた28日は日曜日で、朝9時の時点でオペレーターは15人弱にとどまっていた。問い合わせが急増した午前10時以降に電話で応対できなかった割合は90%台で高止まりし、利用者をATMコーナーで長時間待たせる結果につながった。

緊急時の連携にも課題を残した。ATMが広範囲で止まっていると担当部へ情報が上がったのは午後1時過ぎ。幹部が全拠点に出勤を指示したのは午後2時半ごろだったが、休日でメールを閲覧できる端末を携行していない管理職が多かった。本部が顧客への対応で明確な指示を出したのも午後5時半と後手に回った。

こうした対応について「全体像を組織として早期に把握するに至らなかった」と指摘。「役員への報告が断片的な情報にとどまり、適切なタイミングで指示ができなかった」と振り返っている。

システムの運用面では「全体を俯瞰(ふかん)した確認が不十分だった」と総括した。新しい勘定系システムが安定的に稼働し、制御を手掛ける担当者も減少。システムを構築したベンダーからなる組織は解散していた。「制御などに関する組織的なスキルやノウハウが低下するとともに、横断的なチェックや統制が十分に機能しなくなっていた」という。

今後の対応策として、システムの改修にあたっては多層的に点検する態勢を整える。カードを取り込んだATMの仕様については、4月末から9月末にかけて順次見直すという。日常的に危機管理のノウハウを磨き、危機時の迅速な対応につなげる担当者も設置する。みずほはこうした方針を4月上旬をめどに開く記者会見で説明することにしている。

日銀、緩和副作用に配慮 株や国債「市場支配」意識

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF198E00Z10C21A3000000/

『日銀が19日の金融政策決定会合で決めた政策修正は、8年間に及ぶ大規模緩和で生じた副作用への配慮が色濃くにじんだ。上場投資信託(ETF)の購入を柔軟にしたり、長期金利の変動幅を事実上広げたりして緩和の持続力は高めたが、肝心の2%の物価目標の達成は遠い。資産市場における日銀の存在感が過度に高まり、緩和策をやめられなくなっている実態も浮かぶ。

日銀は2013年4月から大規模な金融緩和策を始めた。黒田東彦総裁…

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黒田東彦総裁は「2年で2%の物価上昇目標を念頭に、必要な措置はすべて取った」と宣言し、国債やETFなどを大量に買う異例の政策を決めた。長短金利操作などの政策変更を経つつ緩和策を続けたが、8年たっても2%目標達成の道筋はみえない。足元の消費者物価は新型コロナウイルス禍の影響もありマイナス圏に沈む。

それでも日銀が大規模緩和を続行するのは、物価の押し上げ効果を見込むというよりも自らの市場での存在感が高まりすぎ、安易に「出口」に向かえなくなっている面がある。日銀の国債保有比率は13年3月末の13%から昨年末に45%まで高まった。コロナ対応の財政出動で公的債務残高は一段と積み上がり、日銀が超低金利政策を続けて財政不安を防ぐ構図も強まっている。

国債市場は「日銀支配」で値動きが乏しくなり、金融機関の収益機会の喪失といった副作用が出ている。日銀が今回の政策修正で長期金利の誘導策で認める変動幅を見直し、プラスマイナス0.25%程度と若干広げたのも、市場機能の一段の低下を食い止める狙いがある。だが、多少の金利変動を認めても効果には限界がある。

日銀のETF購入も難路に入っている。開始から10年以上がたち、ETFの保有残高は時価で約50兆円に膨らんだ。東京証券取引所の時価総額の約7%を占める。「物言わぬ株主」の日銀の存在が企業の経営監視の緩みにつながるといった批判が出ている。

こうした副作用を意識し、日銀は政策修正で原則年6兆円としていたETF購入額の目安を削除した。これまでは株高局面でも「緩和の後退」と受け取られるETF購入の大幅減に動きづらかった。今後は市場が混乱した場面でのみ買うなどよりメリハリをつけた対応が可能になる。

ただ、黒田総裁は19日の記者会見で「ETFの買い入れを減らそうとか、(売却による)出口を考えているわけでは全くない」と語った。株式市場への影響の大きさを考慮し、日銀が自ら出口戦略を語れない状況に陥っている。

緩和策を続ける主目的は物価上昇ではなく、市場の安定に変質しつつある。黒田総裁は「市場の安定に向けた対応と物価目標の達成は矛盾せず、表裏一体だ」と強調した。現実には、強力な金融緩和が生んだ歴史的な株高とデフレ懸念のくすぶる物価との不均衡は広がる。

コロナ禍の影響が残るなかで経済・物価を下支えする緩和策を続けつつ、資産バブルの助長や金融システムの揺らぎなど、新たな危機の発生を抑えられるのか。黒田日銀の政策運営は一段と難しさを増した。

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日銀、緩和継続へ政策修正 午後3時半から会見ライブ中継

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF194WQ0Z10C21A3000000/

 ※ 「買い支え」から、徐々に足抜きしていく方向性のようだな…。

 ※ これだけ、「株高」になっているからには、しごく「まっとう」な話しだと思う…。

 ※ 「市場崩壊」の責任を、押し付けられるんじゃ、堪ったものじゃないからな…。

 ※ 「乱高下」を均して(ならして)いく感じに、なるんだろう…。

 ※ ますます、「皆さん、自己責任でおやり下さい。」ということだろう…。

『日銀は19日の金融政策決定会合で、金融緩和の長期化を見据えた政策修正を決めた。上場投資信託(ETF)購入は原則年6兆円の目安を削除した。株高局面は購入を見送り、市場の混乱時に積極的に買う姿勢を明確にした。買い入れ対象は東証株価指数(TOPIX)連動型のみとする。将来のマイナス金利深掘りを可能にするため、金融機関に上乗せ金利を付ける制度もつくる。

黒田東彦総裁が19日午後3時半から記者会見を開き、決定内…

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黒田東彦総裁が19日午後3時半から記者会見を開き、決定内容を説明する。日経電子版は記者会見を生中継する。

ETFの購入は昨年3月に新型コロナウイルス対応で設けた年12兆円の上限をコロナ収束後も継続し、市場混乱時など必要に応じて買い入れを実施するとした。一方、原則で年6兆円としていた購入の目安は削除した。株高局面では購入を見送り、危機時の対策という位置づけを明確にした。

ETFの買い入れ対象は指数の構成銘柄が最も多い東証株価指数(TOPIX)連動型のみとし、日経平均株価連動型は外す。

不動産投資信託(REIT)の購入も上限の年1800億円は継続する一方、原則年900億円の目安は削除した。

短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%程度に誘導する長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)は大枠を維持したうえで運営方法を変える。

まず長期金利は従来プラスマイナス0.2%程度としていた変動幅を同0.25%程度と若干広げ、声明文に明記した。金利が変動しやすくして、金融機関が国債売買などで収益を上げる機会を広げる。一方、金利が大幅に上昇する場面では、特定の年限の国債を固定金利で無制限で買い入れる措置を連続して行う「連続指し値オペ制度」を導入することも決めた。
日経電子版では本日午後6時30分から、今回の政策修正のポイントや黒田総裁の発言について、みずほ総合研究所の門間一夫氏(元日銀理事)と編集委員の清水功哉がスピード解説する。

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みずほはもっと危機感を 顧客離れはじわり進む

みずほはもっと危機感を 顧客離れはじわり進む
編集委員 前田昌孝
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH0438S0U1A300C2000000/

『長年生きていれば、システムトラブルの1つや2つには出くわすこともある。筆者は格安航空会社の便に乗るときに、搭乗ゲートの改札機の故障に見舞われた。それでも無事、目的地にはたどり着いた。個々の社員が何をすべきかよく理解していたからだろう。みずほ銀行の行員は顧客に前代未聞の迷惑を掛けていたときに、何をしていたのだろうか。殿様商売の意識が抜け切れていないとは思いたくないが……。

10年ほど前の話だ。九州を…

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10年ほど前の話だ。九州を友人と旅行し、現地解散をした後に福岡発成田行きのジェットスター・ジャパンの便に1人で乗った。なぜかべた遅れだったが、運休はしないという。ところが、搭乗直前にゲートの機械が動かなくなった。通常は改札機にQRコードをかざしてゲートを通る。この日は係員が座席表を書いた紙を持ち、手作業で一人ひとりの搭乗券を確認して飛行機に案内した。

とにかく予約客は全員、乗ることは乗った。しかし、法規制なのか安全上の理由なのか知らないが、搭乗客数のカウントが始まった。搭乗ゲートの通過客数と一致しないと飛べないようだった。「エイブル、ベーカー、チャーリー、ドッグ……」。乗客を数える客室乗務員の声が今でも耳に残っている。座席のアルファベットを唱えるだけでは発音が似ていて混同する恐れがあるため、フォネティック(音声)コードで表現するのが、世界共通のルールらしい。

なかなか数が合わない。客室乗務員はそのたびに最前列まで戻って数え直すから、ぴったり合うまで小一時間かかった。成田空港に着陸したのは門限の深夜0時(当時)直前だった。東京都内に向かう電車もバスも最終が出てしまったから、空港の椅子で一夜を明かすことになった(もちろん補償はない)が、いずれにしても航空会社は「目的地まで乗客を運ぶ」という使命は果たした。

過去に2度の大規模システム障害を起こしたみずほ銀行には、危機下の行動を定めた事業継続計画(BCP)はないのだろうか。今回の一連のトラブルの初日は2月28日(日)だった。トラブルの報道のなかには「大安吉日の日曜日だったから、結婚式のご祝儀用のお金を引き出そうとした人もいたのではないか」というのんびりした論調もあったが、そんな生易しい問題ではない。

そもそも、ご祝儀ならば、古いお札が出てくるかもしれないATMでの一発勝負などに賭けないのではないか。何が問題かというと、クレジットカードの利用代金、マンションの管理費・修繕積立金、賃貸住宅の賃料などの引き落とし日は、取りっぱぐれないように、給料日後の27日ごろに設定してあることが多いのだ。

今年は2月27日が土曜日、28日が日曜日だから、引き落としは3月1日になる。ATMでの現金入金や、ATMやオンラインバンキングを使った振込入金は日曜日でも即時に反映するから、3月1日に引き落とされるお金は2月28日までに口座に入れればいい。この重要な日にカードを吸い込んだまま返さないなど、万死に値するような罪といえる。

なぜすぐに行員が現場に急行して、おわびと状況説明をしないのか。場合によっては、急きょ店舗を開け、小口現金の引き出しや、決済用の資金の入金に応じてもよかったのではないか。経営陣も中間管理職も社外取締役も思考停止に陥っていたのか。こんな銀行に金融システムの一翼を担わせるのは、ブレーキがない自動車を走らせるのと大差ない。

使命を忘れた企業が株式市場で評価されないのは、当然だ。みずほフィナンシャルグループの前身の3行の時価総額は、1989年末には合計で34兆2000億円もあった。現在はリーマン・ショック後のへこんだ局面から多少は戻ったとはいえ、4兆円程度だ。配当と株価の騰落とを合算した投資収益率を計算すると、2月末までの15年間でマイナス71.0%とメガバンク3行のなかで最も低い。

金融システムは1日24時間、週7日動いている。金融庁や日銀が日曜日に直ちに動いたのかどうかも疑問だ。トラブルの報告はいつ受けたのか。金融機関の対応をモニタリングしていたのか。他行の応援なども視野に動いていたのか。まさか週明けになってから報告を聞き、行政処分を考えるといった手ぬるい対応ではあるまい。

一連のいきさつは国会で細かく追及すべきだ。みずほ銀行の首脳陣はもちろん、氷見野良三金融庁長官も黒田東彦日銀総裁も参考人として招き、どう動いたのかをつまびらかにしてほしい。

顧客が離れていけば、銀行の行員も多少は危機感を覚えるだろうが、現状では地域銀行の顧客だった地方の親から都心に住む息子や娘への相続も多く、個人預金の残高が着実に増えている。決算説明資料によると、2005年3月末から20年12月末にかけての増加率は60.6%と、三菱UFJ銀行の51.9%や、国内銀行全体の52.2%(20年9月末まで。日銀調べ)を大きく上回っている。

サービスが差別化されているわけではないのに、手数料は高い。個人客向けのみずほ銀行の手数料は、スイスフラン建ての外貨預金をする場合を除き、メガバンク3行のなかで最も高い。ATMの利用手数料を時間帯によって2段階にするなど、超複雑でもある。20年3月からは会員制サービスのルールも大幅に変え、住宅ローンを借りる、投資信託を買うなど銀行に収益をもたらす取引をしない限り、預金残高をいくら積んでも、他行宛て振込手数料を無料にしなくなった。

従来は500万円以上の預金があれば、月数回は無料だった。その程度の預金者は山ほどいるかもしれないが、多くは長期に取引している顧客だろう。ロイヤルティー(忠誠心)を示すコア顧客をないがしろにして、どうやってビジネスを発展させることができるのか、筆者が最も理解できないところだ。

88年のことだったが、札幌市で地下鉄東豊線の豊水すすきの駅と栄町駅との間が開業したころに、北海道の金融事情を取材に行ったことがある。都市銀行の一角だった北海道拓殖銀行がプールや温泉を備えた大型レジャー施設「札幌テルメ」(現シャトレーゼガトーキングダムサッポロ)に多額の融資をして、羽振りがよかったころだ。

地方銀行である北海道銀行は東豊線の開業区間の各駅ごとに小さな支店を開設し、主に個人客相手の商売をしようとしていた。首都圏にも店舗網がある拓銀の経営陣はそれを鼻で笑い、「いまどき支店を設けて個人預金をコツコツ集めるなんて、たいして意味はないですよ。預金が必要ならば、市場から取ってくればいいんです」

拓銀は97年11月17日に経営破綻した。銀行口座を他行に移すのは面倒だから、ずさんな経営をしていても目に見えて顧客が減るなどということはないだろうが、いろいろなかたちでツケは回ってくるだろう。

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黒田氏発言、米株上昇を誘発

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD00003_Z00C21A3000000/

『週末に1兆9000億ドル規模の追加コロナウイルス対策に議会通過の見通しが立ち、8日のニューヨーク(NY)市場寄り付き前には10年債利回りが1.6%を再突破していた。米ダウ工業株30種平均の時間外取引でもマイナス圏で推移していた。

そこに著名投資家デビッド・テッパー氏がメディア経由で発言。「大きなリスクは除去された。今、株価に弱気にはなれない」と強気の見解を述べた。

その理由として、日本人機関投資家が米国債買いに走り、10年債利回りも現水準で安定方向に向かう可能性を指摘した。

特に「長期金利変動幅を大きく拡大することが必要とも思っていない」との黒田東彦日銀総裁による衆院財務金融委員会での発言を重視。日本の生保など機関投資家は、今後、米国債購入に動かざるを得ない。為替ヘッジコストも含め、彼らにとって非常に魅力あるイールド(利回り)になるからだ、と述べた。

このカリスマ発言は、ウォール街でも、ただちに話題になった。

テッパー氏の発言で株価が動いた事例は少なくない。

特に週明けで長期金利上昇により市場が方向感を模索中のタイミングでのカリスマ発言なので、格好の買い材料となった。ダウ工業株30種平均もマイナス圏からプラス圏に転換。その後、上昇して306ドル高で引けた。

日本人の視点では、米国のカリスマ投資家が週明けの日本市場をフォローしていることは興味深い。テレビの司会者が「ジャパン、ジャパン」と連呼するなかで、他の出演者が「ジャパン??」とキツネにつままれたごとき表情を示していたことも印象に残った。

なお、市場の中期的関心は次に控えるバイデン政権のインフラ・グリーンエネルギー関連「景気刺激策」に徐々にシフトしている。まだ、実質的に白紙に近い状態だが、1兆ドル規模の追加財政出動となる可能性もあり、ドル金利への影響も懸念される。民主党はコロナ救済案を単独強行採決したので、今回の景気刺激策は極力共和党と話し合いの姿勢を見せている。それゆえ時間はかかりそうだ。

仮に、さらに1兆ドル財政投入が追加された場合、それでもテッパー氏の予言どおり米10年金利が基本的に安定化の方向で収れんするのか。そのレベルは1.5%なのか、1.8%なのか。2%ともなれば、さすがに米連邦準備理事会(FRB)も動かざるを得まい。

そして、日本の機関投資家が荒れるドル金利の平定役となるのか。カリスマのご託宣が試される時期が来そうだ。

豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuotoshima@nifty.com 』

みずほATM障害、デジタル口座移行が一因 見積もり甘く

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF0474W0U1A300C2000000/

『みずほ銀行は4日、2月28日に起きたATMの障害は「デジタル口座」への移行に関する作業量の見積もりの甘さが要因のひとつだったと明らかにした。定期預金などで1年以上にわたって記帳がない複数の口座をまとめ、データを段階的に移し替える計画を立てていた。今回の障害を受けて移行の延期を検討する。

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みずほATM障害、危うい月末処理 必然の「パンク」

みずほは1月18日以降に口座を開設した顧客から、通帳1冊につき1100円(税込み)の発行手数料を取り始めた。既存の預金者でも通帳への記帳が1年以上なければデジタル口座へ自動で移るため、対象となる顧客データに関連する作業が生じた。

障害が原因でATMから出せなくなっていたキャッシュカードや預金通帳(全5244件)のうち、3日までに約9割を利用客のもとに返却したことも明らかにした。2日時点では約8割にとどまっていた。
多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

村上臣のアバター
村上臣
リンクトイン日本代表
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分析・考察

大きな影響があったみずほATM障害の詳細が明らかになってきました。未だにわからないのが、バッチ処理の負荷により働いた自衛策がなぜATMでの通帳・キャッシュカードの飲み込みにつながったか、という点です。処理ができない場合は受け付けない、つまり読み込んですぐに排出する動作をするのが適切な処理だと思います。長年に渡るシステム統合を完了したみずほ銀行ですが、システム全体の整合性はとれているのか。利用者の不安を払拭する継続的な情報公開が求められます。

2021年3月5日 8:56』

〔みずほ銀行の歴史は、苦闘の歴史…。〕(その3)

 ※ 下記の記事は、「SE目線」で見た「みずほ銀行の統合プロジェクト」の実相だ…。

 ※ 非常に参考になるんで、キャプチャさせてもらった…。

みずほ銀行の統合プロジェクト終焉で人月バブル崩壊か?
2021年3月1日
https://ityarou.com/ithitokoto022/

〔みずほ銀行の歴史は、苦闘の歴史…。〕(その2)

CIOはどこにいる みずほ銀行システム統合における苦闘の19年とは【編集部オススメの書籍】
https://enterprisezine.jp/article/detail/13421

『「IT業界のサグラダファミリア」。そう揶揄されることもあった、みずほ銀行における「勘定系システム」の刷新と統合プロジェクト。2011年6月に開始されたプロジェクトは、2度に亘った延期の結果、2019年7月に完了しました。なぜ2度に亘る延期を行ったのか、そしてCIOを筆頭とした現場はどのようにプロジェクトを結実させたのか。みずほ銀行におけるシステム統合の19年を網羅した一冊を、今回は取り上げたいと思います。』

『苦闘の19年 新勘定系システム「MINORI」の開発
 今回紹介するのは、「みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」という一冊。巨額の予算が投入された史上最大のITプロジェクトとして、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。1980年代末から利用され続けていた勘定系システムは老朽化し、2002年4月と2011年3月に2度も大規模なシステム障害を起こしました。これを機会に2011年6月から本格的に開始された新勘定系システム「MINORI」の開発プロジェクトは、2度にわたる大幅なスケジュールの延期を決断しなければならないなど、苦難の連続でした。

CIOはどこにいる
 1992年12月22日、第一勧銀と富士銀、興銀の経営統合に伴って「みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)」と改められ、同時に既存の情報システムの統合方針が明らかにされました。このとき、発表された構成メンバーにはCSOやCFO、CRO、CCOの名前はあるものの、CIOが記載されていませんでした。記者の「CIOは経営会議のメンバーではないのでしょうか」という質問に、当時の山本頭取は「ぬかりなくやる所存」と回答しています。

 「戦略的なIT活用」を掲げながらもCIOというポジションを設けておらず、本格的な勘定系システムの開発を経験したことのある担当役員は皆無だったのです。さらに、2002年4月までの間に三行の担当役員はすべて人事異動。体制面での大きな不備が統合当時から存在していました。

 そして、CIO不在のなかで2002年4月に最初の大規模システム障害を引き起こし、新システムへの刷新を試みるも2011年3月に2度目の大規模システム障害を引き起こして、金融庁から異例の業務改善命令が下されしまいます。

 では、なぜこのような最悪の事態を迎えたのか。本書では、そのさまざまな要因を解説するなかでCIOの責務についても言及しています。

 実はこのとき、みずほFGとみずほ銀行、みずほコーポレート銀行にはそれぞれ情報システム部門が存在し、CIOも会社ごとに別だったのです。つまり、システム障害が起きてもCIOをはじめとした情報システム部門同士で情報共有をすることができず、方針もバラバラの状態でした。

 これを反省し、2012年6月にみずほFGの安部グループCIOが、常務取締役に就任。さらに、みずほFGの取締役副社長とみずほ銀行の副頭取も兼務。1992年以来、取締役会のメンバーでなかったCIOが、ようやく経営トップに位置した立場でシステム刷新を推し進めることができるようになったのです。

 企業におけるCIOの重要性は、組織が大きくなるほど高まっていきます。本書では、「MINORI」の開発プロジェクトの成否に欠かせない存在として随所で描かれるため、CIOに対する認識を深める契機にもなることでしょう。

 このほかにも、情報システムは経年劣化しブラックボックス化してしまうことを、大規模システム障害とともに解説してあったり、システム部門以外との連携の重要性が説かれたりと、システムに関わるすべての方の知見が深まる内容となっています。

 みずほ銀行のシステム刷新の歴史は負の側面だけで描かれることも多いのですが、本書ではリアルな現場な声と細緻なレポートによって、第三者視点でしっかりと19年におよぶ歴史を紹介しています。

 CIOの活躍がますます期待される現在の日本において、本書は改めてCIOの役割とはなにかということを考えることができる一冊となっています。ぜひ、本書でCIOと情報システム部門の在り方を考えてみてはいかがでしょうか。』

〔みずほ銀行の歴史は、苦闘の歴史…。〕(その1)

みずほ銀行
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%E9%8A%80%E8%A1%8C#:~:text=%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%E9%8A%80%E8%A1%8C%20%EF%BC%88%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%E3%81%8E%E3%82%93%E3%81%93%E3%81%86%E3%80%81%E7%95%A5:%20%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%20%E3%80%81%20%E8%8B%B1:%20Mizuho%20Bank,%20Ltd.;,%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E9%8A%80%E8%A1%8C%20%E3%81%A8%E5%90%88%E4%BD%B5%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E7%99%BA%E8%A1%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%20%E3%80%82%202013%E5%B9%B4%EF%BC%88%E5%B9%B3%E6%88%9025%E5%B9%B4%EF%BC%897%E6%9C%881%E6%97%A5%E3%80%81%E5%BE%93%E5%89%8D%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%E9%8A%80%E8%A1%8C%E3%81%AF%EF%BC%88%E6%B3%95%E4%BA%BA%E6%A0%BC%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%EF%BC%89%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E9%8A%80%E8%A1%8C%EF%BC%88CBK%EF%BC%89%E3%81%AB%E5%90%B8%E5%8F%8E%E5%90%88%E4%BD%B5%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%EF%BC%88%E6%B3%95%E4%BA%BA%E6%A0%BC%E3%81%A8%20SWIFT%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%20%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AFCBK%E5%81%B4%E3%80%81%20%E7%B5%B1%E4%B8%80%E9%87%91%E8%9E%8D%E6%A9%9F%E9%96%A2%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%20%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AF%E6%97%A7%E3%81%BF%E3%81%9A%E3%81%BB%E9%8A%80%E8%A1%8C%E5%81%B4%E3%82%92%E7%B6%99%E6%89%BF%EF%BC%89%E3%80%82

『設立の経緯
2002年(平成14年)、当時みずほホールディングス傘下であった第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行の分割・合併により、旧みずほ銀行(存続行は旧第一勧業銀行で、みずほ統合準備銀行を吸収合併)とみずほコーポレート銀行(存続行は旧富士銀で、旧興銀を吸収合併)が誕生した。第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行は、何れも20世紀の日本における超一流かつ最大級の銀行であった。

行名のみずほ(瑞穂)とは、「みずみずしい稲の穂」の意とされ、「瑞穂国」(葦原千五百秋瑞穂国)は、日本書紀に登場した日本の美称でもある。日本を代表する銀行を目指すとのことで、この商号とされた。』

・第一勧業銀行
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%8B%A7%E6%A5%AD%E9%8A%80%E8%A1%8C

『歴史
合併
1971年、第一銀行(国内資金量順位6位)とかつての特殊銀行だった日本勧業銀行(同8位、勧銀)が合併し、総資産では富士銀行を抜いて国内第一位の都市銀行として誕生した。都市銀行同士の合併は第二次世界大戦後初であった。この合併には神戸銀行が加わる計画もあったが、同行は離脱、翌々年に太陽銀行と合併し太陽神戸銀行が発足する運びとなる。

第一・勧銀はこの合併について「第一の店舗は東京圏中心で、融資先には重化学工業が多い。一方、勧銀の店舗は地方部にも分散しており、融資先には中小製造業及び流通・運輸・小売業が多い。このため補完効果が高いうえ、互いに中位行でかつ非財閥系であり、対等合併が可能である」とその意義を説明した。特に第一側には財閥系銀行との合併にアレルギーを示す人間が多く(詳細は後述)、勧銀が非財閥系であることは合併相手の選定において極めて重要な要素だった。

大蔵省は、「規模の利益を生かし、経営基盤の強化を図り、さらに国民経済の要請に応えることは、金融効率の趣旨にかなうもの」とこれを評価し、後進のみずほ銀行はホームページにおいて「国民各層と広範なお取引を頂き、真に国民的、中立的な銀行をつくり上げてきました」とし、非財閥系かつ全ての都道府県庁所在地に支店を置いた合併行の特徴を評している。[2]』

・富士銀行
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E9%8A%80%E8%A1%8C#:~:text=%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E9%8A%80%E8%A1%8C%20%EF%BC%88%E3%81%B5%E3%81%98%E3%81%8E%E3%82%93%E3%81%93%E3%81%86%E3%80%81%20%E8%8B%B1%E7%A7%B0%20%EF%BC%9A%20The%20Fuji%20Bank,%20Limited,%E5%AE%89%E7%94%B0%E8%B2%A1%E9%96%A5%20%E7%B3%BB%E3%81%AE%E5%AE%89%E7%94%B0%E9%8A%80%E8%A1%8C%E3%81%8C%E3%80%81%20%E8%B2%A1%E9%96%A5%E8%A7%A3%E4%BD%93%20%E7%AD%89%E3%82%92%E7%B5%8C%E3%81%A6%201948%E5%B9%B4%20%EF%BC%88%E6%98%AD%E5%92%8C23%E5%B9%B4%EF%BC%89%E3%81%AB%E5%95%86%E5%8F%B7%E5%A4%89%E6%9B%B4%E3%81%97%E3%81%9F%20%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%8A%80%E8%A1%8C%20%E3%80%822

『歴史
戦前 – 安田銀行

旧富士銀行(安田銀行)横浜支店、1929年建築(横浜市認定歴史的建造物)

1864年、安田財閥の創始者・安田善次郎は江戸日本橋乗物町(現在の東京都中央区日本橋堀留町)に露天の乾物商兼両替商・安田屋を開業した。2年後の1866年には日本橋小舟町へ移り安田商店と改称。発足したばかりでまだ信用力のない明治新政府の不換紙幣や公債を率先して引き受け、その流通に積極的に協力。1870年に正金金札等価通用布告がなされると、これらを額面引き換えし更なる巨万の利益を得ることになる。

1876年、この強固な資本を基盤に川崎八右衛門と共に日本橋小舟町に第三国立銀行を開業。また1880年には、本体の安田商店を合本安田銀行に改組した。こうして資本金20万円、従業員31人、店鋪数3をもって銀行としての歴史が始まった。明治の日本にあって、安田銀行は鉄道・築港などの大規模公共事業に資金を提供し、政府や自治体からの信頼を厚くする。そして、当時の東京府東京市や大阪府大阪市の二府もその中に含まれ、その後の富士銀行の本金庫業務(指定金融機関)としての地位、「公金の安田」の名声を築いていくこととなる。

時代が大正に移ると、第一次世界大戦や関東大震災、それに続く不況によって社会情勢は不安定化。資金力・信用力が脆弱な中小の銀行は経営難に陥ったが、安田銀行はこれを援助し、時には吸収・合併を行い預金者の救済にあたった。こうして親密となった11行が1923年に大合同して新:安田銀行となる。資本金1億5000万円、預金5億4200万円、貸出金5億2100万円、店鋪数211、従業員数3,700人などいずれの分野においても国内首位となり、この座は1971年の第一勧業銀行誕生まで不動であった。

初代安田銀行末期の店舗網は栃木県から東北方向に伸びていた。

統合参加10行の概要
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この節の加筆が望まれています。

第三銀行
詳細は「第三国立銀行」を参照
同行は、大阪で国立銀行免許を安田が譲り受けて設立。安田系の大合同に参加したなかで、2番目の規模ではあったが、初代安田銀行との店舗の重複は東京(小舟町本店)と横浜の2店舗であり、その他は大阪、山陰地方などに店舗を有していた。

明治商業銀行
同行はもともと安田と加賀前田家によって設立。安田系銀行として安田、第三に次ぐ規模の銀行であった。本店は東京八重洲に置き東京府内を中心に群馬県数ヶ所と石川県金沢市、長野県松本市に計22店舗を有していた。

根室銀行
1898年に北海道根室町に柳田藤吉が設立(設立時より安田善次郎が顧問就任)した。翌年の増資に際し安田が引き受けることになった。道内(道央・道南を除く)各地に全19店舗を置いていた。営業店として現存するのは、みずほ銀行釧路支店、帯広支店(当時の支店建物は十勝信用組合本店として利用されている)。 なお、昭和中期に日本勧業銀行帯広支店の営業権を富士銀行が引き受けた。みずほ帯広支店は旧日本勧業銀行帯広支店の場所にある。

神奈川銀行
現在の横浜市神奈川区に本店を置き明治恐慌や大戦後不況などで不調となったのち全支店廃止し、本店内に第三銀行神奈川支店が設けられ有価証券も第三銀行に譲渡された。安田系となった銀行としては参加11行の中でもっとも遅い。営業店としては現在のみずほ銀行横浜駅前支店。現存する第二地銀の同名の銀行とは無関係である。

信濃銀行
小坂善之助ら8名により私立銀行として設立したが1905年末に生糸価格の暴落もあり苦境に陥り1908年に安田の手により救済された。店舗は長野県中心に18店舗有していた。営業店としては現在のみずほ銀行長野支店。1928年(昭和3年)に設立された信濃銀行とは歴史的に全くの別銀行である。

京都銀行
1894年に開業するも7年後の1901年の恐慌により経営は悪化。安田の手により救済された。現存する同名の銀行とは無関係である。店舗は京都府、福井県に6店舗を有していた。営業店としては現在のみずほ銀行京都支店。

百三十銀行
1878年に松本重太郎が大阪市東区(現在の中央区)高麗橋に資本金25万円で第百三十国立銀行として設立した。旧徳島藩士の小室信夫と組んで、宮津や福知山の旧藩士を説き、金禄公債を資本金として出資させるのに成功した。初代頭取には、小室の父佐喜蔵が、取締役には渋谷、稲田、松本誠直が就任し、重太郎は取締役兼支配人となった。1880年には重太郎が頭取に就任した。こうして1896年には、貸出額は住友銀行をしのぎ、在阪銀行のトップの座を占めた。1898年、国立銀行の満期解散にともない、同行は普通銀行に転換し、百三十銀行と改称。同行は百三十六銀行、大阪興業銀行、小西銀行、西陣銀行、福知山銀行、八十七銀行を合併し、1902年末には資本金325万円、大阪・京都・滋賀(末期には撤退)・福井・福岡に15店舗をもつ大銀行となったがその後の1904年(明治37年)に休業・破綻により安田が救済しそれ以降安田系の銀行となる。安田銀行への大合同直前には前記の地域に加え、朝鮮半島にも4店舗所を含む27店舗を有していた。営業店としては現在のみずほ銀行大阪支店ほか。

日本商業銀行
1895年に開業。翌年には福岡県門司町と北海道小樽町に進出。さらには営業満期となった第百三国立銀行を吸収合併。現在の神戸市兵庫区に本店を置き店舗は兵庫県内はもとより、山口県、福岡県、長崎県長崎市、北海道小樽市に全13店舗を有していた。本店は営業店としては現在のみずほ銀行神戸支店。

二十二銀行
詳細は「二十二銀行」を参照
1876年の国立銀行条例改正と共の有志により第二十二国立銀行を設立。その後1897年に二十二銀行と改称。当時の地方銀行としては屈指の規模を誇るが1901年に苦境に陥り安田の手に委ねられた。岡山市に本店を置き、店舗網は岡山県を中心に香川、広島県内に全23店舗を有していた。営業店としては現在のみずほ銀行岡山支店ほか4店舗。

肥後銀行
前身は第六国立銀行。現在の同名の銀行とは異なる。1877年に福島市で開業した後、1892年に本店を東京に移すものの最終的には熊本市に移転していた。そのなかで大阪支店の廃止や第九銀行の吸収合併などを行った。統合直前には熊本県を中心に全19店舗を有していた。営業店としては現在のみずほ銀行熊本支店。

戦後 – 富士銀行

旧:富士銀行鳥取支店(1951年~1968年撤退・完全廃止まで使用 建物としては島根銀行鳥取支店)
終戦後の財閥解体によって安田銀行は安田家と決別する意思のもとに、1948年(昭和23年)、富士銀行と改称。「富士」という新商号は、日本最高峰である富士山にちなんでおり、「国民[注 2]」「共立」「日本商業[注 3]」「富士[注 4]」などの中から京浜地区の行員によるアンケートの結果選ばれたものである。戦前からの強みであった公金取り扱いに加えて、芙蓉グループの結成により一大企業系列の中核となった。

個人向け業務の分野でも「みなさまの富士銀行」をキャッチコピーに掲げ、創業80周年を迎える1960年には「カラコロ富士へ」(=下駄履きで気軽に入れる銀行)を新たに採用。法人・個人の双方に強い名門都銀として、また東京都及び特別区との強いつながりから「東京の地銀」として長らく歩んだ。

こうして紛れもない上位行として君臨するが、1970年代以降は第一勧業銀行が発足して長年君臨していた預金量業界トップの座を奪われるなど、その地位は徐々に低下していた。このため、1970年代後半には同じく都銀上位行であった三和銀行との合併を画策し、業界トップの座の奪回を狙っていた。東京本店の富士銀行と大阪本店の三和銀行は店舗網のバランスでも補完性が非常に高く、経営状態、総資産も両行ほぼ同じで事実上の非財閥銀行同士であり、吸収されるリスクも皆無であったため互いに合併のメリットが大きかった。更に三和銀行系の多くの企業が富士銀行を準主力行、もしくは三和銀行と並ぶ主力行にしていた[注 5] ため、合併交渉も順調に進み三和とは合意寸前にまで達したが、金融業界全体が護送船団方式にどっぷりつかっていた当時では「巨大銀行の誕生は預金の寡占につながり、銀行業界にとって好ましくない」という理由で大蔵省からの認可が下りなかったため、この合併はご破算となってしまった。

1980年代に入ると、住友銀行が積極的な営業を展開する中、平和相互銀行を吸収合併。首都圏攻勢の足場を築き、バブル期に突入するとより一層営業に力を入れた。焦る富士は対抗して営業部隊を投入、白兵戦を繰り広げ「FS戦争」(両社の頭文字から。「富士住友戦争」とも言う)と呼ばれる熾烈な貸出競争を繰り広げ、1988年10月、住宅を担保にどんな使途でも自由に使えるカードローンである「住活ローン」の取り扱いを拡大し、翌年9月には「絵画担保ローン」も導入[4]。バブル景気に踊った。また富士は、元々は三和銀行と繋がりの深かった大阪に本店を置く有力な信用組合であった大阪府民信用組合の経営に深く関与するようになり、富士から府民信組に対する紹介預金の過半がイトマン事件で逮捕された許永中や伊藤寿永光の関連企業に流れていたことが発覚した[5]。さらに当時の府民信組理事長が画策していた大阪南部を基盤としていた河内信用組合と府民信組の合併が実現した際には、府民信組理事長は余剰となった店舗を富士に譲り渡すとの内諾を富士の関西駐在役員と交わしていた[6]。』

バブル崩壊 – 統合

1990年代、不良債権問題・金融システム不安の拡大と並行して、富士銀行の経営は悪化の一途を辿る。金融ビッグバンの流れに乗って1994年に富士証券(現:みずほ証券)・1996年に富士信託銀行(現:みずほ信託銀行)を設立するなど業績改善を図ったが、いずれも収益の柱となるには至らなかった。また、前年に日本興業銀行に合併の打診をしたが、破談になった。しかし、これが第一勧銀・興銀との統合へとつながったことは否めない。

1997年11月には山一證券が自主廃業、親密だった富士は「山一を支援するだけの余力がなかった」と市場からみなされ、株価が暴落する事態になった。同年6月に1,860円だった富士銀行株は、翌1998年(平成10年)10月には252円まで値下がりしている。国内50拠点を統廃合、海外拠点をほぼ半減し、1998年(平成10年)から2000年(平成12年)にかけて行員1,700名のリストラを余儀なくされた。金融早期健全化法に基づく公的資金注入は、都銀の中でも最大規模の1兆円に達した[7]。

1999年には系列の安田信託銀行(現:みずほ信託銀行)が経営危機に陥り、第三者割当増資を引き受け救済子会社化するが、もはや富士独力での再建は不可能だった。ここで浮上したのが第一勧業銀行との連携であった。2行の傘下にあった富士信託銀行と第一勧業信託銀行を合併し、第一勧業富士信託銀行とした上で、安田信託の中でも比較的高収益だった法人・年金部門を分割譲渡。こうした経緯から第一勧銀との関係が生まれ、みずほFG発足へとつながっていった。この連携の素地には1969年にクレジットカード業務を行うために設立した合弁会社であるユニオンクレジットの成功による両行の信頼関係が存在していた。また、1960年代後半に地方店舗整理の際日本勧業銀行と一部店舗を交換(相手行店舗と統合)した。

ニューヨーク事業所の罹災

合併統合を目前にした2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件で、ハイジャックされたユナイテッド航空175便が世界貿易センタービル南棟78-84階に衝突した。ニューヨーク支店および現地法人等は南棟79-82階に入居し、現地採用を含め約700人ほどが勤務に従事していた。このうち支店長のほか、米州営業部長、米州営業管理部長、みずほキャピタルマーケッツ社長など12名が犠牲となった[8][9]。事件の翌年12月に犠牲となった1行員の妻がこれについて綴ったエッセイを上梓し[10]、2004年9月11日には2時間ドラマ「9・11 NYテロ真実の物語」としてフジテレビ系のプレミアムステージ枠にて実写化・放映された。

2005年9月11日、みずほFG本部前(事件発生当時の富士銀行本店)に追悼の慰霊碑が設置された。ニューヨーク市消防局から寄贈されたもので、犠牲者の名が刻まれている。みずほFGが本社を置く大手町タワーが完成後には慰霊碑もタワーと同区画内に設けられた緑地である「大手町の森」の中に移設され、毎年9月11日には献花台が設置される。

テロについての詳細はユナイテッド航空175便テロ事件参照

みずほ銀行発足へ
2002年4月1日に、第一勧業銀行に「カスタマー・コンシューマー銀行業務に関する諸営業」を承継させ、また同行から「コーポレート銀行業務に関する諸営業」を承継し、並びに日本興業銀行を合併。みずほコーポレート銀行と改称した。2002年から2013年までの富士銀行の法定手続上の承継会社はみずほコーポレート銀行であった[注 6]。2013年7月1日にみずほコーポレート銀行がみずほ銀行を吸収合併。行名をみずほ銀行に改めた。

甘い運用、顧客にしわ寄せ みずほATM障害

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF011H70R00C21A3000000/

『みずほ銀行で2月28日に起きた障害は、ATMに入れたキャッシュカードや通帳が戻らないという異例の不具合で利用者の不安を広げた。想定の甘さからシステムの自衛機能が裏目に出た形で、顧客を長時間、店舗に足止めするなど事後対応のまずさが浮き彫りになった。早急に再発防止策を講じなければ信頼回復は難しい。

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今回の障害とその後のトラブルは複数の原因が重なって起きた。1つ目はそもそもの想定の甘さだ。定期預金は満期…

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定期預金は満期を月末に設定している預金者が多く、月末の処理件数が増えることが多いのにこの認識が薄かった。

みずほ銀行は1日の記者会見で、障害の直接の理由について、定期預金のデータ移行時に使うメモリーの容量不足だったと説明した。臨時と通常の処理件数の合計が、準備していたメモリーの容量を超えたためにパンクしたという。27日は合計60万件で問題は起きなかったが、28日に同70万件に増えた途端に容量を超えたとしている。

記者会見した片野健・常務執行役員もデータ移行自体は「それほど難易度の高い作業ではない」と説明しており、そもそもの認識の甘さが障害を招いた形だ。

2つめはシステム設定での誤算だ。トラブルの発生を受けて防衛機能が設計通りに働いたものの、システムを守ることを過剰に優先する設定にしていたため顧客に迷惑をかけてしまった。

みずほは会見で定期預金データの移行作業で障害がおきたと説明したが、なぜこれがATMにキャッシュカードや通帳が吸い込まれることになるのかはわかりにくい。

2019年に稼働させた新システム「MINORI」は基幹システム(ハブ)に、預金や融資などの個別業務(スポーク)をつかさどるシステムが連なる構成だ。どこかに問題が発生すると「すべての取引が止まらないよう、その他の取引の間口を閉じていく」(藤原弘治頭取)機能がある。過去に大規模な障害を起こしたみずほがトラブルを最小化するために埋め込んだ設計という。

今回は定期預金のシステムが障害を検知し、本体システムへのダメージを避けるためにATMの利用を制限した。もともとATMには不正利用を防ぐためにカードをATM内にとどめておく機能もある。一つ一つの機能は誤作動ではないが、全体としては大前提である「顧客に迷惑をかけない運用」(藤原頭取)に反する形になった。

最大の問題はトラブルがおきた後の対応のまずさだ。28日にはキャッシュカードをATMから取り出せず、多くの預金者が店舗内に長時間とどまらざるを得なくなった。週末で店舗などに行員がおらず、4時間以上待たされた利用者もいた。

みずほはこういう場合に備える対応マニュアルを用意してはいた。しかしカードや通帳を取り出せなかった人が累計5244件まで膨らみ、対応が追いつかなかった。

富士、第一勧業、日本興業の3行が統合したみずほ銀は長く、バラバラのシステムをつなぎ合わせて使ってきた。この3行とそれぞれのシステムを手掛けてきたベンダーの利害を優先した複雑なシステムになっていたとされ、結果的に新会社の発足当初から大規模な障害を引き起こした。

こうした反省を踏まえ、みずほは4000億円以上を投じて統合システムを刷新した。今回はシステムがバラバラという問題を解消した上で障害が起こった点が、過去の障害とは異なる。

今のシステムもメインフレームと呼ぶ基幹部分を日本IBM、預金などを富士通、融資や外国為替業務を日立製作所、全銀システムとの接続はNTTデータと、大手システムベンダーが分担している。しかし藤原頭取は「すべてはみずほ銀行、みずほグループの責任だ」と強調した。システム自体ではなく、それを運用する側に問題があったとの認識を示した。

ネットが社会に広く浸透する中、システム停止などのトラブルは今やどの業界でも起こりうる。問題が大きくならないよう日々の運用を磨くとともに、発生したときに備える姿勢がカギになる。

リスク管理に詳しい白井真弁護士は「銀行は社会的インフラであり、高いレベルのリスク管理が求められる」と指摘する。「2重3重のセーフティーネットを設けておく必要がある」と話す。

国立情報学研究所の佐藤一郎教授は「自動車では故障が起きた時に自動でブレーキをかけるなど事故が起きないようにする仕組みがある」とし、金融でも「利用者に迷惑がかからないようにすることが大事だ」と話す。

金融庁幹部は「なぜ、みずほだけこれほど『定例的』に障害が起きるのか。よくよく原因を分析する必要がある」と話す。銀行法に基づく報告徴求命令を出し、詳細な原因究明と再発防止の徹底を求める方針だ。

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上杉素直
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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分析・考察 巨費を投じて新システムをつくったのに障害が起きる状況を見るにつけ、それを動かす人の知恵がやはり大切なのだと思い知らされます。今回のみずほのケースでは、良かれと思って用意したシステム上の仕組みが結果的に混乱を増幅してしまいました。機械が矛盾に気づくわけはなく、本来なら人の手による素早いコントロールが必要でした。AIなどの最新技術を使った商品やサービスがあらゆる産業に広がりつつあります。みずほの障害から導かれる教訓は広く通じるのではないでしょうか。
2021年3月2日 8:16 (2021年3月2日 8:48更新)
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みずほ支店内ATM復旧、駅など100カ所以上は未稼働

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF0107V0R00C21A3000000/

『みずほ銀行は1日、一部のATMが正常に稼働せず、預金を引き出せなくなる障害がほぼ復旧したと明らかにした。全国の支店にあるATMの復旧作業は終わり、午前7時以降、すべて稼働している。駅や商業施設など支店外の100カ所以上にあるATMは午前7時の時点で未稼働だ。利用を止めていたインターネットバンキングは全取引を再開した。

みずほでは2月28日午前からシステムに障害が生じ、同日夜7時半過ぎの時点で全国に設置している5395台にのぼるATMのうち、過半の2956台で使えない状態となった。1日午前7時の時点で店舗内のATMはすべて復旧し、支店外に置かれたATMの再開も順次進めていくという。

みずほは障害の原因を、定期預金に関するデータを移行する作業で生じた不具合だったとしている。操作中のATMからキャッシュカードや預金通帳が戻らず、28日に店内で長時間待たされた利用者も少なくない。影響はネットバンキングにおよび、定期預金の預け入れができない状態にもなっていた。

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キャッシュカードや通帳を取り出せなくなった場合、本人へ連絡したうえで後日に返却する。代替策としてセブン銀行やイオン銀行、ローソン銀行で預金を引き出した利用客には手数料も返金するという。

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長引くマイナス金利、綻ぶ「芸術作品」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF232GD0T20C21A2000000/

 ※ 「マイナス金利の導入」…。最初聞いたときは、耳を疑った…。

 ※ なにしろ、お金を「預けると」、「金利を”取られる”」という話しだからな…。

 ※ 断片的には、その「カラクリ」を聞いていた…。

 ※ しかし、はっきり明言しているものには、お目にかからなかった…。

 ※ この記事で、そこの部分が明確になった…。

 ※ 『金融機関が日銀に預ける残高に適用する金利を3つに分け、マイナス金利の導入以前の残高の一部はプラス0.1%、法定準備額などはゼロ%、それ以外はマイナス0.1%とする仕組みだ。』

 ※ と言うことで、全部が「マイナス金利」になるわけじゃない…。

 ※ しかし、「マイナス金利」になる部分(各銀行の貸付にまわせる部分)については、「なんとか、汗をかいて、リスクを取って、極力貸付に回してくれ。」ということだろう…。

 ※ 『銀行が余剰資金を当座預金に積むのではなく投融資に回すよう促し、経済の活性化につなげる狙いがあった。』と、記事にもあるしな…。

『「金利誘導が近い将来うまくいかなくなるのではないか」。最近、市場関係者が懸念の入り交じった視線を向けている指標がある。無担保コール翌日物金利だ。

金融機関が短期の資金を貸し借りする際の代表的な金利で、ここのところ上昇基調にある。直近の1月の平均金利はマイナス0.01%台半ばと約1年ぶりの高水準となった。マイナス金利政策を導入した2016年以来、約5年ぶりの高さも視野に入る。

背景を読み解くうえで、日銀がマイナス金利政策とセットで導入した日銀当座預金の「3層構造」をおさらいする必要がある。金融機関が日銀に預ける残高に適用する金利を3つに分け、マイナス金利の導入以前の残高の一部はプラス0.1%、法定準備額などはゼロ%、それ以外はマイナス0.1%とする仕組みだ。銀行が余剰資金を当座預金に積むのではなく投融資に回すよう促し、経済の活性化につなげる狙いがあった。

その後、日銀は20年3月に新型コロナウイルス対応の特別オペ(公開市場操作)を導入した。金融機関がこの制度を使うとゼロ金利の適用枠が増える。マイナス金利で短期市場から資金を調達しゼロ金利で預けると、利ざやが稼げてしまう。この結果、短期の資金調達が活発になり、無担保コール翌日物金利が上がる構図が生まれた。

「金利がマイナス圏で推移している分には問題ない」というのが日銀内の一般的な見方だが、政策委員からは「緩和姿勢の後退といった誤ったメッセージと市場に受け取られないよう留意する必要がある」との意見も出ている。

3月からは地域金融機関の再編や経営改善を支援する制度も始まる。改革を促すため、一定の条件を満たした地銀などの当座預金に金利を0.1%上乗せする「あめ玉」も用意した。短期市場で有力なプレーヤーである地銀の資金需要が高まり、無担保コール翌日物金利がプラス圏に浮上する可能性もある。

日銀が金利上昇を抑えるにはオペで資金供給を増やすのが常道だが、「疲弊している市場機能が一段とゆがむ恐れもあり、実際は難しい」(短資会社)。日銀内外で3層構造の見直し論も取り沙汰され始めている。

「3層構造は考え抜かれた芸術作品」。マイナス金利の導入当時、こう評する市場関係者もいた。市場のゼロ金利制約を乗り越えつつ、金融機関に過度な負担がかからないよう配慮した制度設計だったからだ。導入から5年以上たち、複雑さを増したマイナス金利政策は、「芸術作品」に綻びを広げつつある。

(古賀雄大)

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日銀がETF買い抑制? 懸念が生む日本株伸び悩み

日銀がETF買い抑制? 懸念が生む日本株伸び悩み
証券部 佐伯遼
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD222GR0S1A220C2000000/

 ※ 『日銀はETF買い入れの主目的をリスクプレミアムの縮小としている。市場の不安心理による株価の下押し圧力を意味する。日銀が従来のパターンを崩してまでETF買いを見送ったのは、「リスクプレミアムを縮小する必要がない割高な状態に株価が突入したと判断した」可能性があるというわけだ。』

 ※ これからすると、現状は、「日銀がわざわざ”下押し圧力”を、縮小に持っていく必要が無いくらい、十分に”下押し圧力”は、取り除かれている。」ということだろう…。

 ※ 「下押し」どころか、「もはや、バブルじゃないのか…。」という説も、ちらほら出てきてるくらいだからな…。

 ※ 「あとは、全くの自己責任で、やってくれ。」ということだろう…。

 ※ 日銀にすれば、「バブルの原因を作った!」と言われるのも、「(ETFの買い入れを止めて)バブル崩壊の引き金を引いた!」と言われるのも、イヤだろうからな…。

『2010年以降、日本株を支えてきた日銀の上場投資信託(ETF)に変化の兆しが現れている。前週18~19日には従来なら買い入れていたタイミングにもかかわらず日銀は買いに動かなかった。日銀が日本株を「割高」と判断したとの警戒感も浮上し、日本株の上値を抑えているようだ。

22日の東京市場で日経平均株価は232円(0.78%)高の3万250円で午前の取引を終えた。一時は上げ幅が400円を超えて3万458円に達…

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一時は上げ幅が400円を超えて3万458円に達し、16日に付けた終値ベースでの30年半ぶり高値(3万467円)に迫る場面もあった。ただ、午後の取引を始めると急速に伸び悩み、一時は3万100円を割り込む場面もあった。

日本株伸び悩みの主因は日本の取引時間中、米ダウ工業株30種平均の先物が米金利の上昇を嫌気して下落したことだ。ただ、需給面での支えに対する信頼の揺らぎも株価の重荷となっている。

「日銀のETF買い入れ動向に明確な変化が生じている」。野村証券の池田雄之輔チーフ・エクイティ・ストラテジストは22日付のリポートでこう指摘した。

日銀は従来、前場の東証株価指数(TOPIX)が0.5%超下落するとETF買い入れに動くという市場の経験知があった。日銀はルールを公表していないが、2016年4月以降、前場にTOPIXが0.5%超下落した局面では全てETFを買い入れてきた。それが18、19日と前場のTOPIXがそれぞれ前日の終値比で0.54%、0.76%下落したにもかかわらず、日銀の買い入れは出動しなかった。

「日銀が現在の株価水準を『割高』と受け止めているとの懸念が株式市場の雰囲気を悪くしている」。岡三証券の松本史雄チーフストラテジストは指摘する。日銀はETF買い入れの主目的をリスクプレミアムの縮小としている。市場の不安心理による株価の下押し圧力を意味する。日銀が従来のパターンを崩してまでETF買いを見送ったのは、「リスクプレミアムを縮小する必要がない割高な状態に株価が突入したと判断した」可能性があるというわけだ。

日経平均が30年半ぶりに3万円を回復して1週間が経過した。日本株最大の株主となった日銀の買いは、大台の回復に寄与した。だが、日銀は3月の金融政策決定会合での政策点検で、ETFの購入枠にとらわれず必要な時だけ買い入れる形に改める見通し。政策修正を目前に控え、日銀買い入れの変化は市場心理に一抹の不安を投げかけている。

ミャンマー政変、国際協調の揺らぎを不安視

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF094NL0Z00C21A2000000/

『「中央銀行の総裁まで辞めさせられたみたいだ」。ミャンマーで起きた国軍によるクーデターを巡り、日銀が情報収集を急いでいる。

1日、ミャンマー国軍はクーデターの強行により立法・行政・司法の全権を掌握した。民主化を主導してきた国家顧問のアウン・サン・スー・チー氏らが拘束された今回の政変では、ミャンマー中銀の総裁も解任。ロイター通信によると、後任には軍事政権下で総裁を務めたタン・ニェイン氏を再任命したという。…

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クーデターの影響は「中銀の独立性」にも及びつつある。

10年前の民主化を機に、高成長を見込んで日本の企業や金融機関が相次ぎ進出したミャンマー。金融制度や市場インフラの整備でも日本の官民が貢献してきた。ミャンマー中銀の基幹システムは国際協力機構(JICA)の協力事業として、NTTデータや大和総研が開発・構築に携わった。

実は日銀との関係も深い。これまでにミャンマー中銀の職員を日銀の本支店に研修で受け入れたり、日銀OBがミャンマー中銀のアドバイザーを務めたりした。

金融協力の枠組みでは「チェンマイ・イニシアチブ」の存在が大きい。金融危機時に外貨準備を多国間で機動的に融通しあい、対外債務の支払いに支障が生じないよう流動性を供給する国際金融の安全網だ。当初は日中韓とインドネシアやフィリピンなど東南アジア諸国連合(ASEAN)5カ国で始まった枠組みだが、後からミャンマーを含む残りのASEAN各国も加わった。

ミャンマーがチェンマイ・イニシアチブに正式参加したのは2010年。黒田東彦総裁が当時、アジア開発銀行(ADB)の総裁を務めていた時期だ。ADBは2日、政変を危惧する声明文をすぐに公表した。「ミャンマーに深刻な後退をもたらしかねない現状を深く懸念している」

米欧諸国はクーデターで成立した軍事政権に対して制裁を視野に入れ、経済的結びつきが強い中国は静観を続ける。民主化の動きが巻き戻されれば、官民投資が停滞する恐れもある。「チェンマイ・イニシアチブはミャンマーにとって国際社会とのつながりを保つ意義がある一方、軍事政権が続けば制度として使われにくくなるのでは」。日銀をはじめ世界の中銀は事態を静観しているが、日銀内では国際協調の揺らぎを不安視する声も出ている。

(南毅郎)

「まだフロッピー」の現実 地銀、現状維持が改革阻む

「まだフロッピー」の現実 地銀、現状維持が改革阻む
地銀大改革(4)
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 ※ 「最も安価で合理的」…。確かに、ユーザー目線では、そうなんだろう…。

 ※ しかし、「部分解」は、全体を見た場合の、「最適解」とは限らない…。

 ※ そういう「ユーザー様のご要望」を叶え続けるためには、まず、FDDの方を整備し続ける必要がある…。

 ※ しかし、マザボにすらFDDの「ソケット」は存在しなくなり、ミツミもFDDの生産を廃止した…。

 ※ それどころか、会社自体が「上場廃止」となり、ミネベアに統合された…( ミツミ電機 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%84%E3%83%9F%E9%9B%BB%E6%A9%9F

 ※ メディアの方も、もはやソニーも、日立マクセルも、TDKも、製造しなくなった…。

 ※ (一方、太陽誘電は、「会社の姿かたち」を変化させて、しぶとく生き残り、それどころか、業績拡大中のようだ…。
  太陽誘電 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E8%AA%98%E9%9B%BB
  
  売上高3000億円達成が目前に迫った太陽誘電の2020年戦略
太陽誘電 社長 登坂正一氏インタビュー
2020年01月30日 11時30分 公開
 https://eetimes.jp/ee/articles/2001/30/news037.html

 ※ そういう状況では、もはや、「ユーザー様のご要望」を叶え続けることは、できない…。

『「まだフロッピーディスク(FD)を使っているのかと驚かれるが、これが現実なんです」。3.5型の雄だったソニーが国内販売を止めて10年。山形市の山形銀行事務センターには、今も多い日で1日400枚が県内各地から郵送されてくる。業務を担う山銀システムサービス業務第一部長の剣持勇が、重ねられた束を前に苦笑いした。

利用するのは自治体や中小事業者など「現状維持」を望む約1000の取引先。山形市幹部は「最も安価で合理的」と…

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山形市幹部は「最も安価で合理的」と強調する。例えば市広報課は広報誌を配布する協力者への謝礼支払いに利用。負担は振込手数料のみで、作業もFD上の既存リストを都度更新するだけですむ。これをネットバンキングに置き換えた場合、新たなリストを作成する手間に加え、決済サービス利用料も必要となる。

ただ銀行側にすれば老朽化したFDの継続利用は「コストがかかるだけ」。読み取りに担当者を配置する必要がある上、返送の手間も生じる。かつては顧客の望むサービスを提供し続けることが利益につながったが、超低金利下ではそれも望みにくい。苦悩の結果、2020年夏、3月末でのFD廃止を顧客に通告した。

人口減で来店客数が減る中、店舗再編の動きも本格化する。南都銀行は20年、全店舗の2割にあたる30店舗を減らした。山陰合同銀行も山陰地方の4分の1、33拠点を統廃合した。福島銀行は「人員を窓口に張り付けていてはもったいない」と、6支店で午後の窓口業務を停止し渉外業務を担わせる。山陰合銀頭取の山崎徹は「収益構造に合わせないと良質なサービスを提供し続けることが難しい」と指摘する。

縮小均衡を打ち破るには、新たな「内需」を創造するほかない。国内最大の鶏卵産地・茨城県を地盤とする常陽銀行は、自らが商圏分析や輸送手配といった商社機能を担い、東日本大震災以後、長く鶏卵輸出を止めていた倉持産業(常総市)の再進出を支えた。

20年9月以降、1月末までに約120万個を香港に輸出した。コンサルティング営業部調査役の永井義久が意気込む。「従来のビジネスモデルには限界があった。客の商売に入り込み一緒に汗をかきながらの伴走型支援をさらに展開し、第2、第3の事例を作りたい」(敬称略)

浅山章、竹蓋幸広、岡部貴典、重田俊介、鈴木卓郎、須賀恭平、四方雅之が担当しました。

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地方銀行、統合か単独か 選択迫る政府・日銀
首相「地銀は真面目にやってない」 政権から改革圧力
SBI流の地銀改革 「数減らしより経営の質を改善」

地方銀行、統合か単独か 選択迫る政府・日銀

地方銀行、統合か単独か 選択迫る政府・日銀
地銀大改革(1)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF247K80U0A221C2000000

『1月14日、福井県を地盤とする福邦銀行が50億円の第三者割当増資を発表した。頭取の渡辺健雄は「地域の金融仲介機能を果たすため」と説明した。その理由自体は地銀の役割に照らせばごく当たり前。注目すべきは相手が県内のトップ地銀、福井銀行であることだ。

福井銀の頭取、林正博は「子会社化が念頭にある」と明言する。距離は徐々に縮めてきた。

2020年3月に業務提携し、5月には福井銀の支店に福邦銀の支店が入る店舗内店舗…

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2020年3月に業務提携し、5月には福井銀の支店に福邦銀の支店が入る店舗内店舗を設けた。入り口の自動ドアは右を青、左を緑のラインが彩る。それぞれのコーポレートカラーの組み合わせで一体感を演出する。若手を集めた合同勉強会では「従来と同じことをやっても立ちゆかない」と説く。

地銀は首相の菅義偉が20年9月の自民党総裁選で「将来的には数が多すぎるのではないか」と言及し、再編論に火がついた。すかさず金融庁が合併・統合を補助金で後押しする異例の制度案をまとめ、日銀も合併行の当座預金に上乗せ金利をつける新たな仕組みを3月に始める。福井・福邦はこうした支援の適用第1号になる可能性がある。

人口減少や超低金利といった構造問題にあえぐ地銀。これまで再編を阻んできた壁も取り除かれた。

「やっとスタートラインに立った」。20年10月1日に誕生した十八親和銀行。長崎市内で開いた記者会見で頭取の森拓二郎は安堵の言葉を漏らした。旧親和銀行を傘下に持つふくおかフィナンシャルグループと旧十八銀行が経営統合に合意したのは16年2月。合併までに4年半も費やした。

同じ長崎県が地盤の2行が一緒になると県内シェアが一気に高まる。競争政策の観点から問題視する公正取引委員会の審査は長引いた。地元企業にも期待と不安が交錯する。結婚式場のウエディング石川は新型コロナウイルス禍で新銀行から資金繰り支援を受けた。社長の石川景士は感謝しつつ「長崎で1強体制が続くことでサービスが低下してほしくない」と強調する。

この案件をきっかけに生まれた20年11月施行の特例法は地銀を向こう10年間、独占禁止法の対象外とした。地域に欠かせないインフラとして寡占に目をつぶってでも体力を高めてもらう狙いだ。

もちろん改革の解は合併・統合に限らない。百十四銀行など四国の第一地銀4行による包括提携「四国アライアンス」。狙うのは柔軟な事業連携だ。情報を持ち寄れば取引先支援の選択肢が広がる。4行で地域商社を設立し、販路開拓でも協力する。東北の地銀で総資産トップの七十七銀行は単独路線を鮮明に掲げる。頭取の小林英文は「再編は当行には関係ない」と強気を貫く。

今に至る地銀改革の端緒は13年に遡る。金融庁が地銀との意見交換会で人口動態や収益力で各行の経営状況を分析した書類を提示し、警鐘を鳴らした。しかけた検査局長の森信親は後に長官に就く。この「森ペーパー」によって「地銀が持続可能なのかに着目するようになった」と金融庁幹部は振り返る。

地銀経営は年を追うごとに厳しさを増す。20年3月期は103行のうち46行が融資などの本業の損益が赤字だった。31行は5期以上連続の赤字。岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長の高田創は「地銀は構造不況にあるとの認識が必要だ」と説く。

「10年後、約6割の地銀が最終赤字になる」。日銀は19年のリポートで、人口減少によって資金需要が細り、利ざや縮小に拍車がかかると警告した。さらに想定外のコロナ禍が地域経済を襲う。

金融庁長官の氷見野良三は毎週オンラインで各地の地銀頭取と意見を交わす。金融システムの安定にさえ目配りしていれば良かった金融行政も変化を求められる。「前例のない課題に試行錯誤している」と打ち明ける。

地銀の経営は地域経済に根ざす。どの地域も成長の制約となる少子高齢化などの大きな流れは止まらない。それぞれの地域でいかに生き残るか。地銀の改革に残された時間は少ない。

各県に複数行が並び、長くオーバーバンキング(銀行過剰)と指摘されてきた地銀。構造不況とコロナ危機が迫る改革の最前線を追う。(敬称略)

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野崎浩成のアバター
野崎浩成
東洋大学 国際学部教授
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分析・考察 再編は持続可能性に向けた解決策ではなく、解決策に向かうための手段の一つに過ぎません。このため、置かれた環境や銀行の経営規模により、必ずしも再編が適当な選択肢ではない場合もあることも認識しておくべきでしょう。
いくつか指摘しておきたい点があります。
第一に、銀行の数は諸外国に比べて多いわけではありません。経済規模調整後の米国は日本の銀行数の7.6倍もあります。
第二に、オーバーバンキングというよりオーバーデポジットによる過当競争です。貸出では使いきれない預金を抱え、特にリスクの高い債務者を避け優良な借り手に群がる傾向が強いため、金利競争が激化しています。
これらを踏まえた、戦略見直しが急務です。
2021年2月3日 7:58いいね
18

中空麻奈のアバター
中空麻奈
BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部 副会長
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今後の展望 そんなこと、全部わかっていたこと。超低金利、人口減少、過疎化、オーバーバンキング。よくぞここまで耐えている、くらいの経営環境にある。統合支援も重要だが、地域金融機関が持っている資産に基づく個人情報をさらに活かすビジネス機会への規制緩和はもうないか。地域経済に根付いているサステナブルな技術を地域だけに埋もれさせていないか。そういった小さな技術をまとめてサステナブルファイナンスとして資金を誘導できないか。地方債に優遇税制を適用できないか。地方にVCを集められないか。・・・など、地方に資金を根付かせる工夫が足りないのではないか。地方創生が空回りしていることと地方銀行の苦境はワンセットである。
2021年2月3日 8:55いいね
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追い詰めない長官 未踏の金融行政は手探り

追い詰めない長官 未踏の金融行政は手探り
経済部 岡部貴典
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF263W80W1A120C2000000/

『「コロナ後の新しい社会を築くなかで要となるのは地域金融機関の皆さんだ」。13日、地方銀行頭取との非公開の意見交換会で氷見野良三金融庁長官は企業の資金繰り支援への協力を訴えた。「再編に向けた覚悟を求められるのではないか」と身構えた地銀関係者を追い詰めるようなコメントはなく、安堵のため息が漏れた。

氷見野氏の発言が注目されたのは、近年の歴代長官が年頭に厳しいメッセージを発信してきたからだ。遠藤俊英前…

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遠藤俊英前長官は2年前に「(経営統合を含めた)抜本的な経営改革は自らの任期中に決断し、実現するとの強い認識を持ってほしい」と各行の頭取に具体的な行動を迫った。

再編を唱える菅義偉首相の意向を踏まえ、金融庁は昨年末、合併・統合する地銀に対して補助金を交付する制度の導入を打ち出したばかり。日銀も3月をメドに地域金融機関向けの支援策を始める。地銀幹部が必要以上に金融庁の姿勢を気にするのも無理はない。「緊急事態宣言下で地銀には中小企業を支えてもらわないといけない。地銀の立場を気遣ったのだろう」と金融庁幹部の一人は推察する。

民間金融機関にとって極めて大きな経営判断となる合併や統合の是非について、規制当局がどこまで関与すべきかは難しい。実際に金融庁はかねて「地銀の合併は選択肢の一つ」との姿勢を示しつつ、銀行の判断に委ねてきた。ただ今夏にも導入する交付金制度は返済を前提としない。「なぜ地銀にだけアメを配るのか」という批判も覚悟し、金融行政として大きく踏み込んだのは事実だ。

日本の地域金融行政には海外からも関心が高まる。米ウォール・ストリート・ジャーナルは昨秋「日本の地銀支援策、世界は注目すべき」と題したコラムを掲載。主要国で超低金利が続けば金融機関の経営が悪化し「世界中の地方銀行で同様の問題が発生する公算が大きい」と指摘した。

日本は金融政策で世界に先駆けてゼロ金利や量的緩和策を導入してきた。金融危機以降に米欧の中央銀行が追随したことから日銀を非伝統的政策の「フロントランナー」と呼ぶ向きもある。地銀再編に向けて補助金を含め相次いで施策を導入する金融庁内では「金融行政もいつの間にかフロントランナーになってしまった」との声が漏れる。

金融システムの安定を担う規制当局にとって、地銀改革を通じた地方経済の再生というテーマは未踏の領域だ。金融行政もまた試されている。

〔中央銀行の役割の話し〕

あなたが知らない中央銀行とは?その役割をわかりやすく解説
https://greenapple-investment.com/the-task-of-centralbank.html

※ ちなみに、米国の場合も画像を見つけたんで、貼っておく…。

※ 米国の場合、経済規模が大きいし、各地域でそれぞれ「実情」も異なるので、「地区連銀」というものに分かれていて、それぞれ「管轄地域」を有している…。

※ 日本の「中央銀行」にあたる「FRB」は、その「地区連銀」の集合体…、と言った組織になっている…。

※ ただし、果たしている役割(やっていること)は、日銀と同じだ…。