なぜAOKIは“うまみ”の少ない五輪のために、「危ない橋」を渡ったのか

なぜAOKIは“うまみ”の少ない五輪のために、「危ない橋」を渡ったのか
スピン経済の歩き方
2022年09月13日 10時57分 公開
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2209/13/news075.html

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ 「タコ壺社会」からの、「圧力」に抗しきれなかったんじゃないか…。

 ※ 日本社会は、ある意味、無数の「タコ壺」から構成されているとも言える…。

 ※ ギョーカイとは、「タコ壺」により構成されている社会のことだ…。

 ※ 「タコ壺」及び「それを、取りまく界隈」は、あまりに「心地よく、ウットリするくらい安穏」だ…。

 ※ 「タコ」は、「タコ壺」に籠っている限り、惰眠を貪り続けられる…。

 ※ 外の世界に、どんなに「波風」が立とうと、「タコ壺」には影響しない…。

 ※ こういう「タコ壺」は、数限りなく存在する…。

 ※ 経済界、産業界、官界、政界、労働会、教育界、医師会、歯科医師会、獣医師界、介護業界…。

 ※ そういう「タコ壺」業界を、「票田」として組織化し、まとめ上げているのが、「某政党」だ…。

 ※ 選挙ともなれば、巨大な「集票マシーン」として機能する…。

 ※ 今日も今日とて、タコ達の惰眠の「寝息」が、聞こえてくるな…。

 ※ 「タコ壺化」は、別に「山岳地帯」の「専売特許」じゃ無いんだ…。

『先週、紳士服大手AOKIの前会長・青木拡憲氏が贈賄疑惑を認め始めた、とマスコミ各社が報じた。

 東京2020組織委員会の元理事・高橋治之氏に便宜を図ってもらうように依頼をして資金提供したことを認め、その理由を「組織委内で重要な立場にいたため」などと供述したというのだ。

贈賄容疑で逮捕されたことを受け、AOKIホールディングスがコメント(出典:AOKIホールディングス)

 「でしょうね」というリアクションの人も多いかもしれない。東京五輪は招致段階から多くの専門家が「裏金が飛び交う“利権の祭典”になる」と予想しており、ここにいたるまでさまざま「疑惑」が浮かんでは消えを繰り返してきたからだ。

 例えば、本連載でも『なぜ大手マスコミは「電通の疑惑」を報じないのか 東京五輪の裏金問題』(16年5月24日)で紹介しているが、英・ガーディアン紙が東京五輪の裏金疑惑を報じ、大手広告代理店・電通の関与も指摘された。同社は「スポーツビジネスの第一人者」と言われる高橋元理事の古巣だ。

 ちなみに、IOC幹部に日本の裏金が配られていたとされていたとき、JOCの副会長として存在感を示していたのは、田中英壽・日大前理事長。不透明な金銭授与が問題視され、東京地検特捜部に脱税で逮捕された「日大のドン」が絶大な影響力があったということからも、五輪の内幕でどういう類いの「カネ」が飛び交っていたのかは容易に想像できよう。
トラブルが続いた東京オリンピックは、閉幕後も(写真提供:ゲッティイメージズ)

 そんな「五輪汚職」の全貌については、これから少しでも明らかになっていくことを期待したいが、ビジネスパーソンとして気になるのは、そんな利権争奪戦の内情より、こんなシンプルな疑問ではないか。

 なぜAOKIは“うまみ”の少ない五輪ライセンス商品のために、企業の社会的信用を失墜させるような「危ない橋」を渡ろうと思ったのか――。』

『「費用対効果」の低い五輪ライセンス商品

 ご存じの方も多いだろうが、五輪ライセンス商品は言うほど「バカ売れ」するようなモノではない。例えば、五輪・パラリンピックの国内最上位スポンサーにあたる「ゴールドパートナー」だったスポーツ用品大手のアシックスは、日本選手団が表彰式で着用したウェアやボランティアのユニホーム、公式応援Tシャツなどを手がけたが、売れ行きは芳しくなく、オリパラ関連の収支が赤字だったと明らかにしている。

 もちろん、これは「無観客五輪」によって、会場周辺でTシャツやらを販売できなかった影響もあるのだが、そもそも日本の消費者が「五輪ライセンス商品」にそこまで思い入れがないことも大きい。

 野村総合研究所が閉会式直後に全国の20~60代の男女3564人に実施したアンケート調査では、オリンピックを機に「東京2020オリンピック大会関連グッズ(Tシャツ、キーホルダー、ポスターなど)」を購入したのはわずか2.6%しかいなかった。そして注目すべきは、実に91.7%が「東京2020オリンピック大会を機に購入した商品はない」と回答しているのだ。
東京2020オリンピックを機に買ったもの(出典:野村総合研究所)

 賛否はあったが、いざやったら国民の多くはメダルラッシュに大盛り上がりで「夢をありがとう」と感動をする人もたくさんいた。が、だからと言って、五輪エンブレムがついた商品を爆買したり、お祭りムードに浮かれて財布のヒモが緩んだりするほど、消費者は単純ではないのだ。

 このようなシビアな現実から、スポンサー企業の「費用対効果」の悪さも指摘されていた。IOCや組織委員会に多額のスポンサー料を払ったところで宣伝効果も微妙で、ブランドイメージが爆上がりするわけでもない。ましてや「実利」も少ないとなれば当然だろう。

 そんな「費用対効果の悪い五輪」に、「裏金」まで突っ込むAOKI経営陣の判断にモヤモヤする人も多いのではないか。
東京オリンピックのスポンサーになることのメリットは?(出典:野村総合研究所)

 国立競技場の工事を落札するとか、警備業務のすべてを受注するという超巨大事業ならば、決定権のある人間とズブズブに癒着することは、構図としては理解できる。許されることではないが、営利企業として「危ない橋」を渡るだけの見返りがあるからだ。

 ただ、AOKIが便宜を図ってもらおうとしたのは「スーツ」だ。正直、そこまで巨大なカネを生むものではない。また、スポーツアパレルならばアスリートの活躍でドカンと売れるかもしれないが、「メダルに感動したからスーツを買おう」という発想にはなりづらい。つまり、逮捕覚悟で汚職をするほど「うまみ」がないように見える。』

『五輪のスーツはビミョーな結果に

 実際、高橋元理事に販売期間の延長を依頼したという「東京2020オリンピックエンブレムスーツ」も汚職をしたわりには、かなりビミョーな結果となっている。

 AOKIでは19年8月から「東京2020オリンピックエンブレム ストレッチウォッシャブルスーツ」(3万9000円)などの”東京2020公式ライセンス商品”を発売しており、販売数は累計3万着を突破したという。特に盛り上がったのがやはり五輪本番だ。

 『東京2020オリンピックエンブレムスーツの受注が高まっており、開催前と比較し、販売着数は約1.2倍と大変ご好評をいただいております』(21年7月29日プレスリリース)
東京2020オリンピックエンブレム ストレッチウォッシャブルスーツ(出典:AOKI)
(出典:AOKI)

 ここだけ聞くと「汚職効果」があったように感じるだろうが、紳士服大手として真っ当に勝負をしているスーツと比べると、この「3万着」はかなり見劣りする。それは20年11月に発売以降、大ヒットをしている「パジャマスーツ」だ。

 これはパジャマの快適さとスーツのフォーマルさを兼ね備えたセットアップスタイルで、8000円台で購入できるという手頃さもあって、22年春までに累計販売数は10万着を超えている。高額なオフィシャルサポーター料や高橋元理事に賄賂を払うカネがあるのなら、「パジャマスーツ」のような時代に合わせた新商品の開発に投資をしたほうがはるかに堅実だし、費用対効果があるように思えてしまうだろう。

 「異業種参入組」の動きをみても、そのような結論にならざるを得ない。

 例えば、18年3月から販売され人気を博しているスーツ型作業着「ワークウェアスーツ(WWS)」はコロナ禍でも支持されており、21年5月には前年同月比1000%という売り上げとなり、これまでの累計販売数は15万着を超えた。
ワークマンの「リバーシブルワークスーツ」が売れている(出典:ワークマン)

 また、ワークマンは21年2月に同社初のスーツ「SOLOTEX 使用リバーシブルワークスーツ」(上下セットで4800円)、3月に「高通気」で夏向きの「DotAir 使用リバーシブルワークスーツ」(同4800円)を15万着限定で生産したところ、ともに店舗入荷後に即完売している。

 確かに、これらの機能性スーツよりも「東京2020オリンピックエンブレムスーツ」は高額だ。しかし、そのぶんだけ高額な五輪ライセンス料を払わないといけないし、高橋元理事に賄賂も払わないといけない。しかも、販売期間は決められている。

 社会的信用を失墜させる恐れのある汚職で高価格帯のスーツを3万着売るよりも、マーケティングや素材開発に投資して、廉価なスーツを10万着売っていくほうがどう考えても経済的だ。なぜAOKIの経営陣は、そんな当たり前の判断ができなかったのか。』

『「東京五輪」という妄想

 このような話をすると、「これだから素人は困る、五輪のオフィシャルサポーターをしています、という宣伝効果はカネには換え難いものがあるのだ」とか「グッズがそんなに売れなくてもブランドイメージや社会的信用度が増すことを考えれば安いと判断したのでは」と主張される方もいらっしゃるだろう。

 ただ、本件で筆者が理解に苦しむのは、まさしくそこなのだ。というのも、AOKIの元会長らは、東京五輪に対して国内外からダーティーなイメージが定着してから汚職に踏み切っているからだ。
(写真提供:ゲッティイメージズ)

 東京地検特捜部の逮捕容疑によれば、AOKIが高橋元理事にオフィシャルサポーター契約や公式ライセンス商品の販売契約で便宜を図って欲しいと依頼をしたのは17年1月からで、実際に「コンサル料」なる賄賂を払い始めるのは同年10月からだ。

 先ほども申し上げたように、16年5月から国内外のメディアがJOCや電通の「五輪裏金疑惑」を追及している。つまり、AOKIの元会長らは、世間に「五輪の裏にはきな臭い話が山ほどあるんだな」というイメージが急速に広まりつつあったタイミングに、疑惑の渦中にあった高橋元理事の汚職に本格的に関与し始めているのだ。

 「大胆不敵」というべきか、「自分たちは何をしても許される特権階級だ」などと思い込んでいるのでは、と不安になってしまうほどのモラルの壊れっぷりだ。

 AOKIほどの大企業の経営陣がなぜこんな大逆風の中、メディアからも疑惑の目を向けられていた高橋元理事に裏金を払おうと決断したのか。なぜ「うまみ」の少ないライセンス商品を、犯罪に手を染めてまで売ろうと思ったのか。

 これから捜査や司法の場で、ご本人たちの言葉で語られるだろうが、本質的なところで言ってしまうと、経営陣の皆さんが「昭和の妄想」を引きずっていたことが大きいのではないかと個人的には感じている。

 それは一言で言ってしまうと、「オリンピックをやると景気が良くなって日本経済も復活する」という妄想だ。学校の近代史の授業などでも、1964年の東京五輪というのは、日本が戦後の復興から、世界第2位の経済大国に成長をしたきっかけになったイベントとして教えられる。』

『自分たちが好むサクセスストーリーに

 東京五輪開催に合わせて、新幹線や高速道路などのインフラが整備されカラーテレビも普及したことで、景気が良くなった。それが高度経済成長期の起爆剤になった――というのが定番のストーリーだが、実はこれはまったくの妄想だ。日本人がよくやる「まったく関係のない2つの出来事を結びつけて、自分たちが好むサクセスストーリーにする」という悪い癖が出てしまった「後付けのストーリー」だ。

 そもそもオリンピックで経済成長するなんてムシのいい話があるのなら、世界は「経済大国」であふれているはずだが、現実はそうなっていない。むしろ、過去のオリンピック開催国を見れば、公共事業などの建設バブルと観光ビジネスを瞬間風速的に生むが、その後は反動で「五輪不況」に陥るのがお約束で、競技施設は大赤字を生んで廃墟になったりする。近年では、リオデジャネイロがいい例だ。
東京2020オリンピックエンブレム ストレッチウォッシャブルスーツ(出典:AOKI)

 マスコミはあまり触れないが、実は日本も1964年の東京五輪後に不況になっている。しかし、その4年後、1968年に西ドイツのGDPを抜いて、世界第2位の経済大国になった。これは「五輪の奇跡」でもなんでもない。

 このとき、日本のマスコミは技術大国として国際社会で知られた西ドイツを抜いたので、「日本の技術は世界一ィ」と狂喜乱舞したが、この年に抜いたのは人口だ。先進国やある程度の規模まで成長した国の場合、GDPは人口に比例をする。

 今、中国のGDPは日本の3倍程度まで成長しているが、これは中国の技術力が日本の3倍になったからだと思っている日本人はいないだろう。単純に人口が圧倒的に多いので、経済水準が上がるとGDPもドカンと跳ね上がっているだけだ。

 高度経済成長期の日本も同じことが起きただけに過ぎないが、多くの日本人は「自分たちは特別!」という思いが強いので、「人口増」という客観的な事実から目をそらし、「チームワーク」「技術力」「労働者が勤勉」という精神論と経済を結びつけてしまった。
「五輪の奇跡」はあったのか

 オリンピックもその一つだ。巨大スポーツイベントなので建設バブルや消費が瞬間風速的に膨らむが、薬物でドーピングしているようなものなので反動ですぐに不況に陥る。もちろん、このイベントに合わせて企業の技術革新や新しいビジネスが生まれるというメリットもあるが、それらは五輪が「マスト」というものでもない。事実、GAFAはアトランタ五輪で生まれたものではないし、中国経済の発展は北京五輪のおかげではない。

 しかし、前回の東京五輪を経験したあの時の「熱気」を体験した世代は、オリンピックをやれば日本全体が元気になって経済も良くなってあらゆる問題が解決をするという「幻想」を抱いてしまう。青木前会長もその1人だ。』

『ムシのいい話なんてない

 日立ハイテクが運営するWebメディア『minsaku』で連載された、ノンフィクション作家・野地秩嘉氏の「TOKYOオリンピック2020と技術レガシー」では、AOKIの公式ユニフォームについても紹介されており、そこでは若かりし日の青木前会長が1964年の東京五輪を観戦した際に、「いつか商売を成功させて、オリンピックの審判団の服を作りたい」という思いを抱いたことが紹介されている。

 『決勝の後、席を立つ観客もいたが、青木は審判団を見ていた。いや、審判が着る制服と帽子をじっと見ていた。

 「スマートで、かっこよかった。オレは今は行商だ。だが、いつか商売を成功させて、オリンピックの審判団の服を作りたい」』(参照リンク)

 断っておくが、このような夢を持つことが悪いことなどと言っているわけではない。これがAOKIを一代であれほど大きくさせた原動力のひとつになったわけなのだから、1964年の東京五輪は、当時の日本人に「夢」を抱かせる有意義なスポーツイベントだったのだとも感じる。

 が、その「夢」への強すぎる思いが、経営者としての目を曇らせてしまったのではないか、と指摘したいのだ。

 ここまで紹介したように、五輪にはその国が抱える構造的な不況を解決させるような神通力はない。そこにいくら大金を突っ込んでも利権を握る一部の人々が潤うだけで、国民の生活は豊かにならない。1964年のときのように、スポンサー企業が五輪をきっかけに急成長なんてムシのいい話もない。

 青木前会長のような有能な経営者がそれを分からないわけがない。にもかかわらず、あのように「うまみ」もない、リスクしかないような「汚職」に手を染めてしまった。「夢」への強い執着が状況判断を狂わせたとしか思えない。

 今回の事件からビジネスパーソンが学べることは、五輪、万博、IR(カジノを含む統合リゾート)、さらには経済安全保障なんていう「巨大利権」にいっちょかみをしたところで、苦労の割にはそれほど大もうけはできないということだ。』

『現時点の登場人物を見ると

 今では信じられないだろうが、10年前は立派な経済人たちが大真面目で「東京五輪で日本経済復活!」「東京五輪をきっかけに日本は再び高度経済成長期になる」なんて言っていた。だが、五輪をしても日本経済は何も変わっていない。「コロナが悪い」「五輪反対派のせいだ」といろいろ言い訳をする人もいるだろうが、シンプルに人口減少で国力が落ちている今の日本では、昭和のような「利権でメシを食う」というビジネスモデルが成立しなくなっているだけの話なのだ。

 “五輪汚職”がどこまで広がるかは分からないが、現時点の登場人物を見る限り、紳士服、出版、駐車場という「人口減」のあおりをモロに受けている企業ばかりだ。

 これが今の日本経済を象徴している。巨大利権に頼っても、経済は決して良くならないということだ。国民もいい加減そろそろ「五輪」に過剰な期待をのっけるのはやめるべきではないか。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。』

安倍氏が『絶対に高橋さんは捕まらないようにします。、、」

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:安倍氏が『絶対に高橋さんは捕まらないようにします。、、」
view-source:https://nappi11.livedoor.blog/archives/5372066.html

『東京都が2016年五輪の招致に敗れ、再び次の2020年五輪招致に向けて正式に立候補を表明した約1年3カ月後。2012年12月に、それまで下野していた自民党が再び政権に返り咲き、第2次安倍晋三内閣がスタートした。
 
安倍政権が肝煎りで推進した五輪招致のキーマンとなる男は、当時の状況について知人にこう話している。 「最初は五輪招致に関わるつもりはなかった。安倍さんから直接電話を貰って、『中心になってやって欲しい』とお願いされたが、『過去に五輪の招致に関わってきた人は、みんな逮捕されている。私は捕まりたくない』と言って断った。

だけど、安倍さんは『大丈夫です。絶対に高橋さんは捕まらないようにします。高橋さんを必ず守ります』と約束してくれた。その確約があったから招致に関わるようになったんだ」  しかし、その五輪招致が実を結び、大会が無事終わった後、約束の主、安倍元首相は凶弾に倒れ、招致のキーマンだった男は司直の手に落ちた。
 
a400b973-s

東京地検特捜部は8月17日、受託収賄の疑いで東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の元理事、高橋治之容疑者(78)を逮捕した。高橋氏は大会スポンサーだった紳士服大手の「AOKIホールディングス」から総額5100万円の賄賂を受け取っていたとみられている。  
20220906ax20S_o

高橋氏はゴルフを通じてAOKIの創業者で前会長の青木拡憲と知り合い、17年9月に自ら経営するコンサルタント会社「コモンズ」でAOKIと顧問契約。その後、AOKIが東京五輪のスポンサーになる過程で、便宜を図り、他にもAOKI側から競技団体へ拠出された寄付金の一部、2億3千万円が高橋氏の元に渡っていたことも発覚した。  

贈賄側も青木前会長、実弟で前副会長の青木寶久氏や寶久氏の秘書役だった専務執行役員も逮捕された。

参照記事 参照記事:元理事、受託収賄容疑で再逮捕 贈賄側KADOKAWA元専務らも―五輪汚職7600万円授受 過去ブログ:2022年9月EUも中国の強制労働と関係がある製品の域内輸入禁止を検討 参考:東京五輪利権疑惑の電通元専務・高橋治之氏の実弟は「長銀を潰した男」 森辞任で「汚れた五輪」浮き彫り…カネ、差別、変異型流入』

特捜部 森喜朗元首相を参考人聴取 東京五輪汚職事件

特捜部 森喜朗元首相を参考人聴取 東京五輪汚職事件
https://www.nippon.com/ja/news/fnn20220909414861/

 ※ おーや、おや…。

 ※ 森元にまで、汚染範囲が広がる気配だな…。

 ※ 「不透明な金の流れ」とかの調査・捜査は、済んでいるのか…。

 ※ 銀行口座使っている限り、金の流れ自体は、隠しようが無いからな…。

 ※ それこそ、ケースに詰めて、現金を運びでもしない限りは…。

 ※ そして、「巨額の現金」の発見は、それ自体が「後ろ暗いカネ」であることの「動かぬ証拠」となる…。

 ※ しかし、「現金運ぶ・保管する」とかはまた、リスクが大きすぎる話しだしな…。
 ※ 「癒着の構図」というわけか…。

『東京オリンピックをめぐる贈収賄事件で、東京地検特捜部が、大会組織委員会の会長だった森喜朗元首相を、参考人として聴取していたことがわかった。

関係者によると、特捜部は、組織委の会長だった森喜朗元首相から、参考人として、東京都内で複数回事情を聴いたという。

森元首相は、9日は石川県の県議会を訪れている。

大会組織委・元理事の高橋治之容疑者(78)は、大会のスポンサー選定などで便宜を図る見返りに、AOKIホールディングス側とKADOKAWA側から賄賂を受け取った疑いが持たれていて、聴取で、森元首相は、高橋容疑者にスポンサー選定の権限を持たせていたかなどの説明を求められたものとみられる。

森元首相の代理人は、「捜査に支障を来すといけないので回答は控えます」としている。

(FNNプライムオンライン9月9日掲載。元記事はこちら)

https://www.fnn.jp/

[© Fuji News Network, Inc. All rights reserved.]』

KADOKAWA幹部ら2人逮捕 五輪組織委元理事に贈賄容疑 東京地検

KADOKAWA幹部ら2人逮捕 五輪組織委元理事に贈賄容疑 東京地検
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220906/k10013805451000.html

 ※ だんだん、事件は、思わぬ「広がり」を見せて来たな…。

『東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー契約をめぐる贈収賄事件で、大会スポンサーだった出版大手KADOKAWAの幹部ら2人が組織委員会の高橋治之元理事(78)におよそ7000万円の賄賂を提供していたとして、東京地検特捜部に贈賄の疑いで新たに逮捕されました。
また、高橋元理事と元理事の知人の会社代表が受託収賄の疑いで逮捕されました。東京地検特捜部はさきほどからKADOKAWA本社の捜索を始めました。』

「第一人者」影響力頼み AOKI、五輪公式商品販売狙う

「第一人者」影響力頼み AOKI、五輪公式商品販売狙う
五輪汚職㊤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE021R00S2A800C2000000/

『東京五輪・パラリンピックから1年。東京地検特捜部が大会を巡る不透明な資金の本格解明に乗り出した。大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)は容疑を否認し、徹底抗戦の構えだ。大会スポンサーだったAOKIホールディングス(HD)前会長の青木拡憲容疑者(83)から高橋元理事は何を依頼され、どう動いたのか。汚職事件の背景を追った。

【関連記事】

・5100万円のコンサル料、五輪組織委元理事への賄賂と認定
・五輪組織委・高橋元理事を逮捕 受託収賄容疑で東京地検
・五輪組織委元理事、なぜ逮捕? 祭典の裏で疑惑絶えず

「公式ライセンス商品の早期審査」「選手団の公式服受注のための人脈紹介」――。2018年9月のある日、東京都内の飲食店。高橋元理事とAOKI側の会食の席で、AOKI側から元理事に、五輪を巡って尽力を期待する内容が伝えられた。高橋元理事は黙って聞いていたという。

逮捕容疑となったのは、高橋元理事がAOKI側から理事という職務に関して依頼を受け、五輪スポンサー契約とライセンス商品の製造・販売に便宜を図る見返りに巨額の資金を受領した疑いだ。浮かび上がったのは、広告大手電通の専務を務め「スポーツビジネスの第一人者」とされる高橋元理事と大会スポンサーだったAOKIの特異な関係。両者の親交はいつ始まったのか。

東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の理事会に出席した高橋治之理事(当時)=2015年9月28日、東京都内

原点は09年にさかのぼる。AOKIが著名なゴルフ大会に協賛した際の契約を仲介したのが高橋元理事だった。自社のジャケットを身にまとった優勝選手や企業のロゴマーク。反響に喜んだ青木前会長は契約話を持ち込んだ高橋元理事との関係性を吹聴したという。

両者の関係は13年にAOKIが東京五輪招致活動に協賛金を出したことで更に深まる。招致に貢献した年下の元理事を「師」と呼び称賛する前会長、元理事が経営する東京・六本木のステーキ店での定期会合――。関係者は「五輪事業参入は青木前会長の悲願だった。高橋さんの力は魅力的だったのだろう」と話す。

高橋元理事は17年1月、大会スポンサー契約を青木前会長に持ちかけた。青木前会長が前向きな反応を示すと、高橋元理事は後日、契約に必要な具体的な金額を提示したという。
その8カ月後、互いに信頼を寄せていた2人は一線を越えていく。17年9月12日、両者間でコンサルティング契約が結ばれ、毎月100万円ずつ支払われることが決まった。同年10月から4年半に渡って支払われた計5100万円が逮捕容疑の「賄賂」に当たる。同じ時期、コンサル契約とは別にAOKI側が計約2億3千万円を支払うことも合意に至った。

コンサル契約を機に、AOKI社内で高橋元理事に「尽力を期待する事項」(同社関係者)をリストアップする作業が動き出した。少数の幹部で検討が重ねられ、専務執行役員が要望書にまとめた。主力の紳士服事業が頭打ちとなるなか、五輪事業を「ブランド力」の強化につなげたいAOKI側の〝本音〟が詰め込まれていた。

高橋元理事に要望が伝えられた18年9月以降、電通出向者が多い組織委マーケティング局に元理事から苦情や指導の檄(げき)が飛ぶようになった。「何をぐずぐずしているんだ」「それじゃ商売にならない」。AOKI側の要望に含まれていた商品審査などを担当していたのが同局だった。

東京五輪選手団ユニホームの発表会に出席したAOKIホールディングスの青木拡憲会長(当時)=2020年1月、東京都内

国内外のスポーツ界に顔が広く、海外の要人に広い人脈を持っていた高橋元理事。02年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会や五輪招致を巡るロビー活動でも中心的役割を担ったという。電通関係者は「スポーツ分野で高橋さんの意見は絶対」と影響力の強さを明かす。AOKI側の要望は実現し、審査を通過したAOKIのライセンス商品は19年夏に発売。計3万着以上売り上げ、PR効果も高かったとみられる。

「AOKIに便宜を図ったとしか考えられないでしょ」「コンサル業務なんて実態がない」。東京・霞が関の法務・検察合同庁舎の一室。22年7月から断続的に続いた特捜部検事の調べに、高橋元理事は一貫して容疑を否定してきた。

経費総額が1兆4238億円にのぼった東京大会。巨額の資金が動いたスポーツの祭典の舞台裏で何が起きていたのか。特捜部は22年春ごろから捜査に乗り出し、関係先を幅広く家宅捜索して関連証拠を押収した。容疑を巡って高橋元理事らと全面対決の構図となる中、特捜部はスポーツビジネス界の大物とカリスマ創業者による汚職事件の解明に向け、捜査を本格化させる。

最新の社会ニュース・コラム・調査報道 https://www.nikkei.com/society?n_cid=DSREA_society_top 

ニューズレター https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?n_cid=DSREA_newslettertop 

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

森幹晴のアバター
森幹晴
弁護士・東京国際法律事務所 代表パートナー
コメントメニュー

ひとこと解説

五輪が不正疑惑に発展した。偉い人が利権を不正に使って利益を得たとするならば、いかがわしさしか感じない。検察側の筋立てが真実か否か、全面対決となりそうだ。本件は、単純収賄でなく、受託収賄での嫌疑で、検察側の立証のハードルは高い。コンサル料が賄賂に該当するか、組織委員会の職務との関連性、請託の内容を特定できるか等、争点は多岐にわたる。一昔前は、贈収賄のような密室での犯罪は、客観証拠が残らず、当事者の供述が頼りだった。特捜部の調べは7月頃から始まって、1か月余りと短期間での逮捕となった。高橋氏は一貫して否認とあるので、関係者のメール等の記録などの証拠が存在する可能性がある。全容解明を期待したい。
2022年8月18日 8:13 』

統一教会、警察に強い国会議員への働きかけ等に月1億円

田中龍作ジャーナル | 統一教会、警察に強い国会議員への働きかけ等に月1億円
https://tanakaryusaku.jp/2022/07/00027408

『統一教会問題の生き字引がこの人だ。有田芳生参院議員(25日まで任期)が、きょう、国会内で立憲民主党の議員たちにレクチャーした。太字が有田氏の発言。

 「固有名詞が書き込まれているので見せられないけど、警察がどこに捜索に入るかのリストです」。有田氏は資料をかざした。

 2004年、警視庁が作成したリストには統一教会幹部ら約50人の自宅が書き込まれている。だが捜索は行われなかった。政治が警察に圧力を掛けたのである。

 安倍元首相を暗殺した山上容疑者を取り調べている奈良県警にも政治の圧力が掛かっている。

 警察に強い国会議員への働きかけと裁判費用は月に1億円、ひと月に、である。

 こうして統一教会が摘発を逃れてきた結果、被害は拡大に拡大を重ねた。

 全国霊感商法対策弁護士連絡会の集計によると被害総額は1230億円以上に上る(1987~2021年)。統一教会を“成長産業”にしたのは政治の力だった。

「他野党と合同でヒアリングすることは考えていないのか?」。出席した議員から西村幹事長に質問が飛んだ。=25日、衆院会館 撮影:田中龍作=

 警察の摘発がなくとも悪名が轟くようになると、統一教会は名称変更で目先を眩まそうと画策した。

 元文科省事務次官の前川喜平氏が文化庁総務課長だった時(1997~98年)、統一教会が名称変更の申請をしてきたが、前川氏は却下した。実態に変化がないからだった。

 ところが下村博文氏(安倍派)の文科相時の2015年に名称変更が認められる。不自然だ。

 週刊誌などの問い合わせに下村博文事務所は「大臣にお伺いを立てることはない」と否定してみせた。

 ところが有田芳生事務所は当時(2015年)に文化庁に名称変更の件で問い合わせをしていた。

 文化庁は「(下村)大臣に事前に説明いたしました」と回答した。下村氏の真っ赤なウソは有田氏によって白日の下にさらされたのである。

 本家韓国の統一教会は(日本のように)宗教法人ではなく財団法人。宗教法人を隠れ蓑にして霊感商法をやっているのは日本だけ。

 人々の生き血を啜る悪徳商法が、政治の力によって野放しにされてきたのである。

 統一教会と関わりのある議員の復権を許したら、この国にはペンペン草も生えなくなる。

    ~終わり~ 』

安倍晋三元首相が中国を翻弄した秘策「狂人理論」 「中国が最も恐れた政治家」が使ったアメとムチ

安倍晋三元首相が中国を翻弄した秘策「狂人理論」 「中国が最も恐れた政治家」が使ったアメとムチ
https://toyokeizai.net/articles/-/606101

 ※ 山本五十六の時と同じことを、言おう…。

 ※ 彼の頭脳と行動は、失われて、二度と戻っては来ない…。

 ※ それを前提に、次の策を立案・実行すべきだ…。

 ※ オレ個人としては、「情勢」に与える「力学」としては、「個人の力量」よりも、「地理と歴史の力」の方が、遥かに大きいと思っている…。

『安倍晋三元首相の突然の死により、その外交手腕があらためて注目されている。これから「安倍外交」はさまざまな角度から検証されることになるだろう。しかし、今後の日本外交についてどういう戦略を持っていたかを本人が語る機会はもうない。安倍氏に外交・安全保障について定期的にレクチャーしてきた識者に、日本外交の最大の課題である対中関係にフォーカスして安倍氏の外交構想を描き出してもらった。

「どうも安倍晋三です。アメリカにある中国人女性の『愛人村』と『妊婦村』のルポはとても衝撃的でした」

2016年8月、ワシントン特派員をしていた筆者の携帯が鳴った。電話の向こうは、安倍晋三首相(当時)だった。リオデジャネイロ・オリンピックの閉幕式に出席した帰路、トランジットで立ち寄ったロサンゼルスの日本総領事館から連絡をもらった。

安倍氏は閉会式で、任天堂のゲームキャラクター、スーパーマリオになって登場するというサプライズをやったばかりで少し興奮気味だったのだろうか。直に会話を交わしたのは、このときが初めてだった。国会の答弁や記者会見のときよりも少し声のトーンが高く早口に感じた。

安倍氏はリオデジャネイロ行きの機内で、その1年前に出版した拙著『十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争』(小学館)を読んだそうだ。同著では、習近平氏が中国共産党トップに上り詰めるまでの過程について、権力闘争をキーワードに読み解いている。
安倍氏の質問は詳細で具体的だった

しかし、安倍氏の関心事は、権力闘争ではなかった。本で紹介したロサンゼルス郊外にある中国の政府や高官の愛人が暮らしている「愛人村」や、有力者の夫人らが生まれてくる子どもにアメリカ国籍を取らせるために出産目的で一時渡米して住む「妊婦村」に興味があったようだ。

また、同著の冒頭で記したハーバード大学に留学していた習氏の長女のことについても詳しく尋ねられた。「彼女たちが住む家の価格は」「資金はどのように米国に運ぶのか」「学費をどのように賄っていたのか」……質問は実に詳細で具体的だった。

初めて対面したのは、安倍氏が首相を退任した2020年末のことだ。安倍氏から「中国情勢について意見を聞きたい」と旧知の自民党代議士を通じて連絡があったのがきっかけだった。安倍氏の議員会館を訪れると、あいさつもそこそこに4年前の筆者との電話でのやりとりを振り返った。』

『「あのとき教えてもらった『愛人村』や習近平氏の長女のエピソードは、国際会議の場で本当に役に立ちました。中国共産党や習氏の抱える問題点として説明をする材料となったからです。実は、欧米諸国の首脳には、習氏に対して理解不足による過大評価をする傾向があります」

「ドイツのメルケル首相がその筆頭で、『習主席は反腐敗キャンペーンを展開していてクリーンな政治家だ』と、ある国際会議の場で持ち上げて、中国擁護論を展開していました。そこで私が『習氏の給料は長女のハーバード大学の学費より安いのに、どうやって補填しているのでしょう』と指摘したうえで『愛人村』の話をすると、その場にいた首脳たちは中国の腐敗の現状を知り、会議の流れが変わりました」

欧米首脳による習氏への不自然なまでの評価の高さに、安倍氏は違和感を覚えていたそうだ。それとは対照的に、日本の歴史問題を中心に誤解や過度な批判が広まっていた。その理由が明らかになったのが、アメリカのトランプ大統領が雑談中に発したある一言だった。

「『世界で一番残虐なのは日本兵だ』とナチスドイツの軍人が言っていたそうだ。その日本に100年も支配されていたのだから、中国人が反日感情を持つのも無理はないだろう」

あまりにデタラメな内容に安倍氏が「誰からそんなことを聞いたのか」とトランプ氏に尋ねると、「習主席が先日言っていた」と答えたという。

安倍氏は習氏についてこう評した。

「中国共産党が得意な『心理戦』と『世論戦』を始めとする権謀術数に長けている人物だと感じました。あのまま反論しなければ、政治経験が乏しいトランプ氏らはあっさりと習氏に篭絡されていたでしょう。私がいたるところで中国のネガティブキャンペーンを張っていたから、習氏は私のことを強く警戒していたようですが」

地理的に遠い中国に対する欧米諸国の政治家の理解は必ずしも深くない。アメリカの議会でも、中国と台湾の区別をよくわかっていない議員や議会スタッフを散見する。中国を理解して警戒もしていた安倍氏は、習氏にとっては面倒な存在だっただろう。
対中強硬一辺倒ではなかった

一方、安倍氏は中国に強硬一辺倒だったわけではなかった。

2006年に首相に就任して初めての外遊先として選んだのは中国だった。さらに第2次政権でも18年には日本の首相として約7年ぶりの訪中を果たした。

このときは「日中新時代の到来」を掲げ、「競争から協調」という新たな関係を打ち出した。習政権の肝いり政策、シルクロード経済圏構想「一帯一路」にも一転して支持を表明した。人事面でも、自民党ナンバー2の幹事長に中国共産党と関係が深いといわれる二階俊博氏を据えていた。

安倍氏に対中外交の基本姿勢を尋ねた。

「中国は力の信奉者だと思っています。と同時にメンツを非常に重んじる。硬軟織り交ぜた外交が必要です。私は自ら『嫌われ役』を買って出て安全保障分野では中国に圧力をかけつつ、党内の対中強硬派も説得してきた。一方で、二階さんやほかの閣僚には中国側の顔を立ててもらい、経済分野を中心に協力を持ちかけてもらったことが結果としてうまくいったのだと思います」』

『まさに中国が得意とする「アメとムチ」を使い分ける外交の意趣返しともいえるやり方だ。こうした「安倍外交」について、長年対日政策に携わっている中国政府当局者は振り返る。

「戦後初めて、対米追随ではなく、独自の戦略を持った外交を打ち出した日本の指導者だと評価しています。小泉純一郎氏ばりのイデオロギー色を発しながら、田中角栄氏のように実利的なアプローチも仕掛けてくる。なかなか手の内が読めずに苦労しました。ある意味で、われわれが最も恐れた日本の政治家でした」

この説明を聞いて、中国語の「務実(ウーシー)」という言葉が頭に浮かんだ。「実務的なことを重んじる」「現実的で実りのある」という意味で、中国人が最も好む言葉の一つだ。

事実上の中国包囲網につながる「自由で開かれたインド太平洋構想」や、日米豪印戦略対話(クアッド)を提唱しつつも、「務実」に経済関係を強めたことで、2012年の沖縄県の尖閣諸島の国有化以降、どん底まで落ちていた日中関係を好転させたのだろう。

2020年9月の首相退任後も、中国政府が最も警戒していたのは、時の首相ではなく、安倍氏だった。安倍氏は退任後、台湾問題について積極的な発言を続けていた。安倍氏と筆者との意見交換でも、台湾有事についての質問が最も多かった。

筆者は北京特派員時代から、中国軍の内部資料を元に台湾有事について取材を進めており、ハーバード大学の研究員時代にはアメリカ海軍大学校やシンクタンクで研究を進め、独自に台湾侵攻シナリオをつくっていた。そこでは、台湾有事が起こる前から、中国軍がどのように事態をエスカレーションさせていくのかを精緻に分析した。

① 中国公船による台湾海峡の船舶取り締まり。中国海軍による東シナ海一帯での海上封鎖

② 日本の南西諸島の一部を含めた空域での「飛行禁止区域」の設定

③ 日本や米領グアムの近海への弾道ミサイルの威嚇射撃

こうしたシナリオの概要について、筆者は2021年11月に安倍氏に解説する機会があった。安倍氏はしばらくうつむいてから、つぶやいた。
「台湾有事は日本有事だ」

「日本は望む望まざるに関わらず、確実に巻き込まれますね。国を挙げて対策を考えなければならない。台湾有事は日本有事だ」

安倍氏は翌12月に台湾の民間シンクタンクが開いたシンポジウムで、「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と語った。これに対し、中国外務省報道官は「中国人民の譲れない一線に挑む者は誰であれ、必ず頭をぶつけ血を流すだろう」と、異例の猛反発をした。

その後も中国側は安倍氏に翻弄され続けた。中国政府は、安倍氏が台湾をいつ電撃訪問するかどうか警戒していたようだ。安倍氏は振り返った。』

『「私に具体的な訪台の計画がない段階から、中国外務省が北京の日本大使に抗議したり、東京の中国大使館幹部が外務省に申し入れたりして右往左往していたそうです。放っておけばいいんです。私が『狂人理論(マッドマン・セオリー)』をやれば、中国も日本を挑発しづらくなるし、外交交渉も優位に立てるから」

「狂人理論」とは、何をするか分からないと見せかけ、相手を怖がらせて屈服させるやり方で、アメリカのニクソン大統領がベトナム戦争期に使った。安倍氏があえて「狂人」を演じることで、対中牽制をしていたのだ。
安倍氏は「瓶のふた」であり重しだった 

こうして振り返ってみると、安倍氏は二つの意味で、「瓶のふた」であり、重しであったのだと思う。自他ともに認める対中強硬派だったからこそ、存在自体が中国に対して牽制となった。と同時に経済交渉を進める際に、自民党内や世論の「右派」を説得することができた。

この重しを失った今、日本の対中外交が漂流することを筆者は懸念している。岸田政権が安易な対中融和に傾くこともあるかもしれない。そうなれば、足元を見た習近平政権が日本に対して強硬に出てくる可能性がある。抑えが利かなくなった自民党などの右派が対中強硬に一気に傾くことも考えられる。

議員会館の安倍氏の部屋では、何度か岸田文雄首相とニアミスした。外交を中心に安倍氏に助言を求めていたそうだ。2021年9月の自民党総裁選で最終的に岸田氏を支持した理由を問うと、安倍氏はこう答えた。

「外相として4年8カ月の長期にわたって、安倍外交を支えてくれたことを感謝しているからです。自分の手柄にする政治家が多い中で、岸田さんは常に謙虚に懸命に支えてくれました」

「安倍外交の後継者」として、対中外交を含めたかじ取りをしていくのか。岸田氏の真価が問われている。

峯村 健司さんの最新公開記事をメールで受け取る(著者フォロー)

峯村 健司(みねむら けんじ) Minemura Kenji
青山学院大学客員教授

朝日新聞で北京、ワシントン特派員を歴任。「LINEの個人情報管理問題のスクープ」で2021年度新聞協会賞受賞。「ボーン・上田国際記者記念賞」受賞。2022年から現職。北海道大学公共政策学研究センター上席研究員も兼ねる。』

首に二つの銃創・心臓の壁に穴、輸血と止血に4時間半

首に二つの銃創・心臓の壁に穴、輸血と止血に4時間半「できること尽くしたが…」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220708-OYT1T50257/

『安倍元首相の死亡を受け、搬送先の奈良県立医科大付属病院(橿原市)の吉川公彦院長と治療にあたった福島英賢教授が、8日午後6時過ぎから大学施設で記者会見した。

安倍元首相の国葬、9月27日に日本武道館で開催…政府が閣議決定
記者会見で安倍元首相の状態を説明する福島英賢・奈良県立医科大学教授(右)(8日午後6時20分、奈良県橿原市で)=枡田直也撮影

 福島教授によると、安倍元首相は午後0時20分に病院に到着。すでに心肺停止状態だった。大量の出血があったため、病院側は20人以上で開胸手術を実施。約4時間半にわたって輸血と止血を続けた。

 銃の傷は正面の首のほぼ中央部分と、5センチほど右側の2か所にあり、体内に2発の弾丸が入ったとみられる。

 心臓の壁に穴が開いており、1発が心臓に達していた。左肩の前部にも傷があり、首から入った弾丸が貫通していった可能性がある。

 福島教授は「いろいろなところから出血しており、完全な止血ができなかった」と振り返り、吉川院長は「病院としてできるだけのことを尽くしたが、本当に非常に残念だ」と話した。

安倍元首相が銃撃を受けた事件を伝える本紙号外を求める人たち(8日午後1時32分、東京都中央区で)=沼田光太郎撮影 』

安倍元首相銃撃 真後ろに気取られ斜め後ろの容疑者に気付かず

安倍元首相銃撃 真後ろに気取られ斜め後ろの容疑者に気付かず
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220715/k10013718331000.html

『安倍元総理大臣が奈良市で演説中に銃撃され死亡した事件で、警備にあたっていた警察官が元総理大臣の真後ろを台車を押して横切る男性に気を取られ、斜め後ろから近づく容疑者に気付かなかったことが、警察当局への取材で分かりました。警察庁は、後方の警備が不十分となり襲撃を防げなかったことなど今後、問題点を明らかにしたうえで、要人の警備を見直す方針です。

今月8日、奈良市で演説をしていた安倍元総理大臣が銃で撃たれて死亡した事件から15日で1週間となります。

警察は、奈良市に住む無職の山上徹也容疑者(41)を逮捕して殺人の疑いで捜査する一方、襲撃した容疑者を制止できなかった当時の警備について検証を進めています。

警察当局によりますと、当時、安倍元総理大臣のそばでは、警視庁のSP1人を含む4人の警察官が警備にあたっていて、このうち1人が元総理大臣の後方を警戒していたということです。

しかし、事件の直前、後方を担当していた警察官は元総理大臣の真後ろを台車を押して横切る男性の姿に気を取られ、目で追っていたため、斜め後ろから近づいてきた山上容疑者に気付かなかったということです。

一方、山上容疑者が当初、立っていた歩道には別の警察官が警備にあたっていましたが、会場全体を見渡すように警戒していたため、容疑者が車道に出て歩き出したことに気付いていませんでした。

警察庁は、後方の警備が不十分となり襲撃を防げなかったことなど、今後、当時の問題点を明らかにしたうえで、警備の体制や配置など要人の警備を見直す方針です。

事件当時の警備状況

事件当時の警備の状況が警察当局への取材で明らかになりました。

<態勢は>

投票を2日後に控え、参議院選挙の候補者の応援演説に駆けつけた安倍元総理大臣。

奈良市の大和西大寺駅前の交差点に候補者などとともに立っていました。

この場所はガードレールに囲まれていて、中では警視庁のSP1人を含む4人の警察官が警備にあたっていました。

このうちSPは元総理大臣を見ながら、前方の多くの聴衆を警戒。

また、2人の警察官が元総理大臣の目線と同じ方向にいる聴衆を警戒していました。

そばにいた4人のうち3人が会場前方を中心に警備し、残る1人の警察官が主に元総理大臣の後方の警戒を担当していたことになります。

<容疑者接近、その時…>

午前11時半ごろ、安倍元総理大臣が演説を開始。

まもなく、斜め後ろの歩道上に立っていた山上容疑者が車道に出て歩き出しました。

この時、別の動きがありました。

元総理大臣の真後ろを1人の男性が台車を押して横切る様子が確認されたのです。
後方を担当していた警察官はこの男性に気を取られ、目で追っていたといいます。

一方、山上容疑者が当初、立っていた歩道には別の警察官が警備にあたっていました。

ただ、会場全体を見渡すように警戒していたため、容疑者が車道に出て歩き出したことに気付いていませんでした。

さらに、警察官はいずれもガードレールの内側にいて、外側の車道には配置されていませんでした。

こうして不審な動きに誰も気付くことがないまま山上容疑者は徐々に接近。

元総理大臣からおよそ7メートルの距離で1回目の発射をしました。

<発射後の対応も>

1回目の発射のあと、主に前方の警戒をしていた2人の警察官が、防護板を出して元総理大臣を守ろうとしました。

一方、SPは元総理大臣とやや距離を置いて立っていたことから、元総理大臣に覆いかぶさったり低い姿勢を取らせたりする対応はとれませんでした。

そのおよそ2秒後。

山上容疑者はさらに2メートルほど距離を詰め、2回目の発射をしました。

SPと後方警戒を担当する警察官の2人が容疑者を取り押さえましたが、警察当局によりますと、2回目の発射が元総理大臣の致命傷となったとみられるということです。

今回の警備の問題点として浮かび上がった▽後方の警戒と▽1回目の発射後の対応。

同じ事態を繰り返さないための検証が求められています。

元警視総監「完全な失敗 いろんな問題あった」

警察庁の警備局長を歴任するなど、およそ20年にわたって警備部門に携わってきた※高橋清孝元警視総監は「取り返しのつかない事態が発生してしまい、残念でじくじたる思いだ。要人の命や身辺を守るという任務が全く果たせず、完全な失敗であり、いろんな問題点があった」と述べました。

まず、問題点として演説が行われた場所の選定を挙げました。

※高橋元警視総監は「非常に違和感を感じた。現場は、360度、周囲にさらされている上に演説台の真後ろに道路がある。車で乗り付けて襲撃される危険性がある」と述べ、後方に板を設置するなどして、警戒の範囲を狭める工夫が必要だったと指摘しています。

その上で「事件をきっかけに、今後、全国各地で街頭演説をする際、本当に安全かどうか総点検すべきだ。警察だけでなく、政治家、政党支部を含めてお互い合意をしながら見直すことが必要だ」と述べ、警察庁が各都道府県の警察に一定の基準を示すべきだという考えを示しました。

次に、警察官の配置についても問題があったとしました。

容疑者は、安倍元総理大臣の斜め後ろから車道上を歩いて近づいていて「映像を見る限りでは、後方を警戒している警察官の数が少ない。隙だらけだったのではないか。元総理が演説していたガードレールの内側だけでなく外側・車道側にも警察官が立っていれば、ガードレールを越えることなくすぐに駆けつけることができ、そういう位置取り、態勢が必要だった」と指摘しています。

警察官の対応についても問題点を指摘しています。

※高橋元警視総監は「容疑者が歩道から車道に出た段階で完全に不審者であり、制止しなければダメだ。それができなかったのが一番の課題だ」としています。

そして、容疑者が1回目の発射をした直後の動きについては「SPは警護対象者を命を張って守る役割があり、一番近くにいなければならないが、直近に姿がなかった。もしいれば、元総理に伏せてもらうなどの行動がとれたと思う」と述べ、対応を検証すべきだという考えを示しました。

浮かび上がる数々の課題。

一方、安保闘争や学生運動が激しかった時代と異なり、警察による警備のあり方も柔軟な対応が
必要だとしています。

※高橋元警視総監は「デモの件数は減るなどしているが、逆に、テロや、今回の事件の容疑者のように、見えない敵から重要な人物や施設を守るという時代になり、警備の手法が変わり、難しい時代に入っている。問題点を洗いざらい検証し、必要なことを形にして現場がしっかりと業務を進められるようにしてほしい」としています。

※はしごだか。』

“計画的な犯行”で元首相を銃殺した山上徹也容疑者(41)の“正体”とは

《安倍元首相銃撃》「家を全然出たがらない子だった」「挨拶しても俯いたり、目をそらす」“計画的な犯行”で元首相を銃殺した山上徹也容疑者(41)の“正体”とは
https://bunshun.jp/articles/-/55801

安倍元首相 死因は1発の銃弾による失血死

安倍元首相 死因は1発の銃弾による失血死
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220709/k10013709311000.html

 ※ この記事によると、やはり「散弾」では無く、「一発の銃弾」だったという話しのようだ…。

 ※ 今日は、こんなところで…。

『奈良市で演説をしていた安倍元総理大臣が銃で撃たれて殺害された事件で、司法解剖の結果、死因は1発の銃弾が左右の鎖骨の下の動脈を傷つけたことによる失血死だったことがわかりました。

警察は至近距離から強い殺意を持って発砲したとみていきさつを調べています。

安倍元総理大臣は、8日午前11時半ごろ奈良市の大和西大寺駅近くで演説中に銃で撃たれ、搬送先の病院で死亡が確認されました。

警察は奈良市の無職、山上徹也容疑者(41)をその場で逮捕し、殺人の疑いで捜査しています。

警察によりますと、調べに対し「特定の団体に恨みがあり、安倍元総理大臣がつながりがあると思った。元総理の政治信条への恨みではない」などと供述しているということです。

警察が9日未明にかけて司法解剖を行った結果、死因は左の上腕部から入った1発の銃弾が、左右の鎖骨の下の動脈を傷つけたことによる失血死だったということです。

また、関係者によりますと、現場近くに止めていた選挙カーにも銃弾があたったとみられ、検証作業のため、9日午前に警察署の敷地内に運び入れられました。

事件に使われたのは長さおよそ40センチの手製の銃で、容疑者の自宅からはそれと特徴が似た、手製の銃とみられるものが数丁押収されたということです。

警察は計画的に準備したうえ、至近距離から強い殺意を持って発砲したとみていきさつをさらに調べています。』

「母親が宗教団体にのめりこみ恨み」と男

「母親が宗教団体にのめりこみ恨み」と男
https://nordot.app/918349003052318720?c=302675738515047521

『安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、逮捕された山上徹也容疑者(41)が「母親が宗教団体にのめりこみ恨みがあった。団体と元首相がつながっていると思ったから狙った」という趣旨の供述をしていることが9日、捜査関係者への取材で分かった。』

安倍元総理殺害「山上容疑者」が8畳ワンルームで募らせた宗教団体への恨み

安倍元総理殺害「山上容疑者」が8畳ワンルームで募らせた宗教団体への恨み 本人は「家族がメチャクチャになった」と漏らす
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/07091058/?all=1

『安倍晋三元首相(享年67)が奈良市内で凶弾に倒れてから一夜が明けた。突然の訃報に、いまも内外の要人から哀悼の意が捧げられるが、捜査の焦点は動機の解明へと移っている。取材で浮かび上がってきたのは、容疑者の「孤独」な人生と宗教をめぐる胡乱な情報だった。

 ***

【写真6枚】緊迫と騒乱のなかで繰り広げられた逮捕劇の一部始終

 参院選の応援演説中だった安倍氏を約5メートルの至近距離から銃撃し、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された山上徹也容疑者(41)。

 逮捕後の取り調べで「安倍元総理に不満があって、殺そうと思ってやった」と話す一方で、「(安倍氏の)政治信条に対する恨みはない」とも供述。

 また、「銃や爆弾をこれまで複数製造した」とも話し、安倍氏を撃ったのは自作の銃だったと見られている。

 安倍氏の頸部には2カ所の銃創があり、傷の深さは心臓にまで到達。大量輸血など懸命の処置もかなわず、8日午後5時過ぎに死亡が確認された。

 山上容疑者が住んでいた奈良市内のマンションの隣室の住人によれば、

「挨拶を交わしたことも面識もないが、1~2か月くらい前からノコギリで何かを“キーコ、キーコ”切る音が(山上容疑者の住む)隣から何度か聞こえていた」

 という。

山上容疑者の免許証

警察官が現場で確認していたのは山上容疑者の免許証だった(他の写真を見る)

家賃3万8000円のワンルームマンション

 8日夕方から行われた山上容疑者宅への捜索は、機動隊の爆発物処理班が投入されるなど、物々しい雰囲気のなかで行われた。

 自宅からは「手製の銃が数丁押収」(捜査関係者)され、実際に供述が裏付けられた格好だ。

 山上容疑者宅は約8畳のワンルームマンションで、家賃は「3万8000円」(マンション住人)。

「事件の直前まで、容疑者は大阪府内の人材派遣会社に籍を置いていて、京都府内の倉庫でフォークリフトを運転していました。今年4月、会社に辞職を願い出て5月中旬に退職。いつも一人で昼食を食べるなど、職場では親しい友人などもいなかったそうです」(全国紙社会部デスク)

 1999年に奈良県内の県立高校を卒業した山上容疑者は、3年間、海上自衛隊に入隊していた過去がある。』

『「宗教団体幹部を狙っていた」

 防衛省関係者の話。

「02年に任期制自衛官として海自に入隊後、05に任期満了退官するまで呉基地に勤務していた。護衛艦『まつゆき』に乗船したり、一時、広島県江田島にある海上自衛隊第一術科学校に籍を置いていたこともある。年に数回の射撃訓練の経験もあったが、入隊理由はお金か資格を取る目的だったと聞いている」

 事実、04年に中型自動二輪免許を取り、退官後は測量会社でアルバイトをしながら、宅地建物取引主任者や2級ファイナンシャルプランナーの資格を取得。その後は派遣社員として会社を転々としながら、主にリフト作業の仕事に就いていたという。

 結婚歴もなく、40年余りの人生をひとりで生きてきた山上容疑者。動機については、こうも供述している。

逮捕劇2

SPに取り押さえられた際の山上容疑者(他の写真を見る)

「(本当は)恨みのある宗教団体幹部を狙うつもりだった。安倍元首相が(同団体と)繋がりがあると思い込んで犯行に及んだ」――。

「山上容疑者と母親がある特定の宗教団体の“信者だった”との情報が浮上していて、各メディアが裏取りに走っている。実際、その宗教団体のせいで“家族がメチャクチャになった”と容疑者が話すのを聞いた関係者は存在します。供述に出てくる幹部は実際に現場にはいなかったそうですが、自民党と同団体の繋がりは古くから指摘されてきた。ただ安倍元総理が狙われた真の理由は“謎”のままです」(前出・デスク)

 今後、山上容疑者の口から何が語られるか。一刻も早い真相解明が待たれる。

逮捕劇3

なおも抵抗する容疑者の足をつかむSP(他の写真を見る)
機動隊員

プロテクターを着けて容疑者宅の捜索に向かう機動隊員(他の写真を見る)

デイリー新潮編集部 』

安倍晋三元首相、凶弾に倒れる。 : 机上空間

安倍晋三元首相、凶弾に倒れる。 : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29135123.html

『 政治家の暗殺というのは、戦後の混乱期には、良くあったのですが、まさか安倍元首相が銃撃され、死亡するとは、思いませんでした。例によって、一番最初に異変に気がついたのは、ドル/円のチャートの、普段ではありえない変化からでした。その瞬間は、ニュースも報道していなかったので、「ああ、また、どっかの国の高官が何か口を滑らしたんだろう」くらいに考えていました。まさか、暗殺事件とは思いませんでした。

有名なところでは、旧社会党の浅沼委員長が、青年右翼活動家にナイフで演説中に刺された事件ですね。当時の社会党は、今と違って、党勢が凄く、勢力を拡大していたので、純粋に政治的な理由で、反発した青年活動家に刺されたんですね。学生運動も盛んだった時期ですから、これは動機も理解しやすいものでした。

今回の事件は、どうも報道から伺い知るに、いわゆる、ひろゆき氏が言っていた「無敵な人」、このブログの記事で解説したインセル系の明確な目的も動機も無い暗殺者のように見えます。敢えて言えば、社会から阻害されたと信じる人間が暴発した結果、安倍元首相がターゲットに選ばれたという事です。それゆえ、高い確立で、インセルである可能性が高いです。

類似事件で思いつくのは、レーガン元大統領銃撃事件ですね。この時は、銃弾は近くにいた運の悪い側近に命中して、レーガン大統領は無傷でした。この事件の犯人の青年の動機は、映画スターで人気絶頂だった女優のジョディー・フォスターに認知されたくて、何か大きな事をしたかったというものでした。もちろん、インセルです。つまり、政治的な動機は皆無で、優秀な兄弟に囲まれて劣等感を感じていた末っ子の男子が、童貞をこじらせて、自分を大きく見せる為に凶行に及んだわけです。

このブログでも、インセルと要人襲撃の関連性を記事に書いた事があります。今までの日本人だと、こうした閉塞感、疎外感、挫折感というのは、自分を殺す事で解消する傾向が強かったのです。つまり、自殺が多い原因ですね。しかし、欧米型になってきたというか、アメリカの銃乱射と同じように、他殺によって解消しようとする傾向が日本人にも出てきています。それも、ただの他殺ではなく、一度に大勢を傷つけたり、名の知られた有名人を狙ったり、とにかく今まで阻害されてきた自身のパーソナリティーを社会に認めさせる方向で事件を起こします。

ここで、こういう動機をこじらせる原因として、大きな役目を果たすのが童貞案件です。これ、冗談で言っているのではありません。インセルとは「インボランタリー・セリベイト」の略語で、「不本意な禁欲主義者」を意味します。 自分の容貌を醜いと自覚している異性愛の男性たちで、女性達から蔑視されているせいで恋人ができないと信じています。なので、面識の無い女性を襲ったりする事も多いのですが、何か世間をアッと言わせて、今まで無視され続けてきた事を後悔させてやるぅみたいな方向にベクトルが向くと、有名人襲撃になります。

日本でも、アイドルの握手会で暴れた奴とか、学校を襲撃したりする事件が時々起きますが、この冗談みたいな童貞こじらせというのは、調べてみると結構な割合で該当していたりします。嘘だと思ったら、ご自分で調べてみてください。ジョン・レノンを銃撃した犯人も、インセルである事が判っています。

この手の事件の場合、目的はあって無いようなものなので、襲撃対象も手段も、予測がつきにくく、防ぐのが難しい案件です。ボディーガードを雇うのが日常化しているアメリカでも、レーガン元大統領という標的に弾は命中しませんでしたが、襲撃は成功していて、側近を一人半身不随にしています。至近距離から発砲するのには、成功しているのです。
世の中に神様がいるなら、そいつは相当に意地悪く、冷酷な奴だと思います。』

できない理由を考えるのではなく、できそうなことをできるうちにやろう。

できない理由を考えるのではなく、できそうなことをできるうちにやろう。
https://st2019.site/?p=19910

『防衛費はGDPの3%にしよう。国債を刷りまくろう。
 ロシアの次には中共を亡ぼそう。いますぐ中共経済と縁を切ろう。
 これらはいずれ、日本がしなければならなくなること。だったら今すぐ自民党が主導してやろう。

 要人の警固法について。
 ぜんぶ映っている投稿動画を見た。何をかいわむや。結果がすべてだ。死角をあけてしまい、その死角に入られた。

 謎集。

 火薬は花火を集めたのだとして、発火はどうやった? 電池+ニクロム線か? その電池はグリップ内? トリガーのメカニズムは?

 事前にどこかで試射をしていたはず。それはどこでやった?

 試射をすれば、グリップと前床とバレルの接合のどこかにガタがきて、その補綴の必要を感じたはず。それはどう措置していた? 黒いのはビニールテープではなくダクトテープだよな?

 ガタの問題を解決せず、ビニールテープで本番決行したのだとすれば、この犯人にはもう何の謎もない。失敗のシミュレーションを事前に脳内でできぬ奴。1発目を腰だめで遠くから撃つような奴。その音にびっくりもせずさらに数歩前進して2発目をまた腰だめで撃てる奴。何も考えてない。じぶんが怪我する可能性も考えてない。だが2発撃つことだけはさいしょから決めていた。

 そんな奴のために警固の死角があいてしまい、そんな奴の放ったまぐれ弾に、元総理大臣が、当たってしまったのだ。

 (続報によりまして後日、上記見立てを訂正するだろうと思います。)』

安倍元総理が演説中に後ろから銃撃され心肺停止>死亡

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:安倍元総理が演説中に後ろから銃撃され心肺停止>死亡
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5354600.html

『2022年7月8日午前11時半頃、奈良市西大寺東町の近鉄大和西大寺駅前の路上で、参院選の街頭演説中だった自民党の安倍晋三・元首相(67)が、男に銃撃された。
FireShot Webpage Screenshot #1704 – ‘【顔画像】山上徹也(写真左では、演説中の元首相の後ろに容疑者と思われる男が映りこんでいる。

安倍元首相は救急車とドクターヘリで奈良県立医科大学付属病院(橿原市)に搬送された。消防によると、心肺停止の状態とみられる。現場では、「救急車、救急車」「医療関係者、来てください」などと関係者のどなり声が響き、聴衆からは悲鳴が上がった。救急車は約15分後に到着した。映像:銃撃で元首相が崩れ落ちるまで YOUTUBE映像 予備映像 YOUTUBE映像 写真右は、発砲の在った瞬間。参照記事FireShot Webpage Screenshot #1701 –

‘安倍元総理銃撃FireShot Webpage Screenshot #1698 – ‘安倍元警察関係者によると、安倍元首相は、背後から胸などを散弾銃(或は模造銃)で撃たれたとみられる。発砲音が2回あったとの情報がある。現場で警察官が男1人の身柄を確保し、午前11時32分、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。男は、奈良市大宮町に住む、元海上自衛隊員(2002年~2005年)で職業不詳の山上徹也容疑者(41)。至近距離から発砲したとみられ、銃が見つかった。県警が奈良西署で取り調べを行う。
FireShot Webpage Screenshot #1702 – ‘安倍元首相、yamagamitetsuya-kaogazou-3 

安倍元首相はこの日、午前11時20分頃から、自民党公認候補の応援演説に訪れていた。マイクを握り、自民党候補者の紹介を始めてまもなくして撃たれた。演説を聞いていた無職女性(53)は「安倍さんは駅を背に演説していた。男はその背後から徒歩で近づいて、安倍さんから3~4メートルくらい後ろで立ち止まるといきなり銃で撃った。参照記事 
yamagamitetsuya-sanndannjuu-2FireShot Webpage Screenshot #1708 – ‘【銃yamagamitetsuya-kaogazou-6

追加報道では、元首相は首の右側を撃たれ、左胸に皮下出血があるとされ、現場の路上に落ちていた銃と思われるものは、パイプ2本を黒テープなどで包み、握りのある模造銃のように見える。
FireShot Webpage Screenshot #1703 – ‘

山上徹也容疑者まだどんな銃弾が使われたか公表はないが、大量の白煙が見えることから、手製の銃弾の可能性がある。1発目の発砲では元首相は演説を続け、直後の2発目であおむけに倒れたと言う。抵抗せずに逮捕された犯人は「安倍元総理大臣に対して不満があり、殺そうと思ってやった」「政治信条への恨みではない」と自供していると言う。16時時点で首相の様態は極めて重篤(じゅうとく)。参照記事 参照記事yamagamitetsuya-sanndanjuuyamagamitetsuya-sanndannjuu-twitter 12FireShot Webpage Screenshot #1711 – ‘【写真】

警察官が確認犯行前の現場で、警察官は職務質問で山上徹也容疑者の運転免許証を確認しており、その様子が写真に撮られていた。(画像では、数字などは加工されている)挙動不審だったのか?そこで所持品検査されていれば、、、。参照記事 その後公開された写真で見ると、手製銃なのがはっきりわかり、発砲する瞬間の画像も確認できた。twitter映像:容疑者が後ろに映る

午後5時過ぎ、安倍晋三元首相が亡くなったことが確認されました。ご冥福をお祈り申し上げます。、、記事を書いている途中に入った悲しい訃報だ。彼の最後の演説は、安全地帯に置かれた赤い踏台の上からだった。傷は心臓にまで達していた。犯人は供述で、安倍氏が、ある宗教に関係したのが犯行動機だと警察発表、、。供述では「ある特定の宗教団体に恨みがあり、安倍元総理大臣はその宗教団体と関係があると思って狙った」 

FXHONdhacAIVtrMFXHN6lxVEAAyrAh

安倍晋三元総理大臣は、治療を受けていた奈良県橿原市内の病院で亡くなり、67歳でした。東京都出身で、祖父は日米安全保障条約を改定した岸信介元総理大臣、父は自民党幹事長や外務大臣を歴任した安倍晋太郎氏という政治家一家に育ちました。総理大臣としての連続の在任期間は7年8か月、第1次政権と合わせた通算の在任期間は8年8か月に達し、いずれも歴代最長です。

安倍氏は、総理大臣退任後、しばらく無派閥で活動していましたが、去年秋に9年ぶりに出身派閥に復帰して、党内最大派閥の「安倍派」の会長に就任し外交・安全保障政策や積極財政の必要性などについて活発に発言していました。参照記事 記録映像 記録映像』

安倍元首相暗殺の次に来るもの

安倍元首相暗殺の次に来るもの
https://tanakaryusaku.jp/2022/07/00027350

『きょう昼前、奈良市内で選挙遊説中の安倍元首相が元自衛官(41歳)に銃撃され死亡した。

 憲法改正がかかる選挙の期間中に言論がテロにより封殺されたのである。禍々しい時代の到来を予感させるようで、なんとも薄気味悪い。

 犯人がすぐ真後ろに迫っているのが映像に映り込んでいる。急な日程だったとはいえ警備の抜かりは否めない。

 安倍首相の現職時、警察は予防拘禁のようなことさえしていたのだから。
 
 奈良県警の警備課長と本部長は責任を問われるだろう。

 チョコレートに青酸カリを混入するなどして食品会社を脅迫した事件が1984~85年にかけてあった。犯人を取り逃がした滋賀県警の本部長は焼身自殺を遂げた。

 社会党の浅沼稲次郎が日比谷公会堂で演説中、右翼少年に刺殺される事件があった(1960年)。

 右翼少年は獄中で不可解な自殺を遂げている。

 今回の安倍元首相暗殺事件で警察幹部から自殺者が出たりしないことを願うばかりだ。もちろん犯人の元自衛官にも死んでほしくない。

 たとえ暗渠がポッカリと口を開けて待っているとしても。

安倍首相、現職中の選挙遊説。=2017年、秋葉原 撮影:田中龍作=

 早くもテレビ局は安倍元首相を褒めちぎり始めた。「地球儀を俯瞰する外交」「大衆に飛び込む政治家」などと歯の浮くようなセリフを並べて。森友、加計、桜といった暗部には一切触れない。死者は貶(けな)さないのが日本人の美徳とはいえ。

 「私や私の妻が関わっていたとしたら総理大臣はおろか国会議員も辞めますよ」(2017年2月衆院予算委)。森友事件で野党議員から追及された安倍首相(当時)はこう答弁した。

 安倍首相の「口から出まかせ」がなければ、財務省の職員は自殺に追い込まれずに済んだ。

 安倍元首相の功罪をきっちりと総括して、私たちはテロに怯むことなく乗り越えなくてはならない。

     ~終わり~ 』

手製の銃、管理に死角 ネットで部品購入容易に

手製の銃、管理に死角 ネットで部品購入容易に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE089RN0Y2A700C2000000/

 ※ 現場で撮影された「映像」を見ると、「白煙」がもくもくと上がっている…。

 ※ 「散弾銃」という報道もあったんで、市販されている「猟銃」なんかで使用される「散弾」を使用したのか、と思っていた…。

 ※ しかし、どうも違うようだ…。

 ※ 「弾丸」のほうも、自作のようだ…。

 ※ 「模倣犯」を防止するという観点なんだろうが、「あいまいな」報道ばかりで、判然としない…。

 ※ まだまだ、「謎」は多い感じだな…。

『参院選の応援演説中に安倍晋三元首相が銃撃されて死亡した事件では、規制当局の目が届きにくい手製の銃が使われた。自作の密造銃は米国でも「ゴーストガン(幽霊銃)」と呼ばれ、それを使った殺傷事件も起きており、実態把握の難しさが社会問題化している。インターネット上で簡単に材料や部品を入手できるのが実情で、銃規制のあり方が問われている。

【関連記事】

・容疑者「安倍氏、特定団体につながりと思い込み」
・元海上自衛官の容疑者宅から手製銃数丁

2本の筒を固定するように、グルグル巻きにされた黒いテープ。奈良県警によると、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された山上徹也容疑者(41)は元首相の銃撃に手製の銃を使ったとされる。

安倍氏は背後約5~10メートルの至近距離から撃たれ、首などに銃創がみられたほか、心臓にも大きな傷があったという。奈良県警は容疑者の家宅捜索で、現場で押収したものとは別に、手製の銃のようなもの数丁を押収。事前に銃を自作し、犯行に及んだ可能性があるとみている。

銃刀法では、拳銃や猟銃をはじめ金属性の弾丸を発射するなどして、殺傷能力を持つ銃を「銃砲」と定義し所持などを規制している。今回使われた手製銃も詳しい性能は判明していないが、同法に抵触する銃器とみられる。

事件映像を見た銃器評論家の津田哲也氏は「銃身となる鉄パイプをテープで固定して支えるなどしているが、銃の構造は単純」と語る。

発砲後に大きく上がった白煙にも着目し「通常の銃で使用されるガンパウダー(火薬)と異なり、花火にも使われる黒色火薬と考えられる」と語る。

鉄パイプや部品を固定するテープ、火薬などはいずれも身近で入手でき、一定の知識があれば比較的容易に銃が作れるという。

捜査関係者などによると、山上容疑者は任期付き自衛官として3年間、海上自衛隊に所属していた。銃の構造や扱いに関する知識を持っていた可能性がある。
山上容疑者の自宅があるマンション前の道路で、警戒に当たる警察官ら(8日午後、奈良市)=共同

自作の密造銃が絡む事件は国内で過去にも起きている。自宅で拳銃1丁と銃弾139個を製造したとして18年に兵庫県警などが摘発した会社員の男は、「動画サイトなどで作り方を見た。観賞用に作った」と供述。鉄の板などをインターネットで購入し、一部は業者に加工を依頼して部品にしてもらい、拳銃を組み立てていたとされる。

同年に高性能爆薬を製造したとして名古屋市の大学生が逮捕された事件では、3Dプリンターで作った銃も見つかった。

密造銃は部品や製造方法をネットで容易に入手できるうえ、シリアルナンバー(製造番号)もないことから追跡は難しく規制の網にかかりにくい。

米国ではオンライン購入した部品を組み合わせたり、3Dプリンターを使って密造されたりした銃は「ゴーストガン」と呼ばれ、社会問題化している。

犯罪も増えていることから、米政府は拡散を防ぐため、製造に必要なキットを販売する小売業者に客の身元調査を義務付けるなどの新たな規制を4月に公表。シンガポールでは3Dプリンターによる製造銃だけでなく設計図を無許可で所持することも規制するなど、密造銃が出回らないよう管理を強化している。

(村田篤史、森賀遼太、田辺アリンソヴグラン)』

安倍元首相銃撃、元海上自衛官の容疑者宅から手製銃数丁

安倍元首相銃撃、元海上自衛官の容疑者宅から手製銃数丁
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF087NC0Y2A700C2000000/

『安倍晋三元首相を銃撃した疑いで現行犯逮捕された山上徹也容疑者(41)の自宅マンションへの家宅捜索で、手製の銃のようなものが数丁見つかったことが8日、奈良県警への取材で分かった。山上容疑者は海上自衛隊の元自衛官で、銃を組み立てる訓練を受けていた可能性がある。県警は同日、奈良西署に捜査本部を設置、事件の全容解明を急ぐ。

現場となった奈良市西大寺東町の路上では、黒のテープで巻かれた銃のようなものが発見された。県警によると、銃撃の凶器は長さ約40センチ、高さ約20センチの手製の銃とみられる。同容疑者は「(現場には)電車で来た」などと供述しているという。

家宅捜索では爆発物処理車が出動。捜査員は防弾チョッキや盾、消火器を携え容疑者の自宅に入った。同日夜には危険物が見つかったとして周辺住民に避難を呼びかけ、現場は一時騒然となった。自宅からは手製の銃のようなもの数丁のほか、パソコンや書籍計数十点が押収された。

捜査関係者によると、山上容疑者は任期付き自衛官として3年間、海上自衛隊に所属していた。防衛省によると、任期付きの自衛官は銃の構造を理解する教習のほか、分解して再び組み立て、使用できる状態にする訓練もある。また小銃を使った射撃訓練なども受けるという。

防衛省は「安全に操作し、人に向けて撃たないなど不正使用に関する教育もしている」とした。

同じマンションに居住する60代男性によると、ここ最近は入居者の間で目立ったトラブルがなかったという。

大阪府内の人材派遣会社の関係者によると、2020年秋、求人募集を見た山上容疑者は関西地方の製造業の会社に勤め始めた。派遣先からトラブルの報告はなかったが、今年4月、山上容疑者から「しんどい」などとして退職の申し出があり、5月に派遣先を退職したという。

会社の関係者は「口数は少ないが、攻撃的な感じにも見えない。政治的な思想を感じたことはない」と話した。

自民党奈良県連によると、事件に絡む脅迫はなかった。

【関連記事】

・銃撃の容疑者「安倍氏、特定団体につながりと思い込み」
・奈良県警「捜査を尽くす」 警備責任、明確に答えず
・安倍元首相、死因「失血死とみられる」 搬送先病院

この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Spotlight/Society/Abe-shooting-suspect-s-motive-related-to-specific-organization-police-say?n_cid=DSBNNAR 』