菅首相を支える「秘密結社」にほころび 息を潜める派閥

菅首相を支える「秘密結社」にほころび 息を潜める派閥
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岡村夏樹、山下龍一

2021年4月18日 10時00分
https://www.asahi.com/articles/ASP4K75DQP4GUTFK008.html?iref=com_rnavi_arank_nr02

『米大統領との会談に向けて日本を発った菅義偉首相の傍らに、自民党衆院議員の坂井学官房副長官の姿があった。

 内閣官房副長官は2人の政治家と1人の官僚経験者からなり、首相の政権運営を支える。とりわけ政務担当は首相外交への同行や、官邸と与党の連絡役としての重責を担う。

 首相側近としてこのポストを得た坂井氏が失態を演じたのは、4月1日のことだった。

 首相支持の自民党無派閥議員でつくる「ガネーシャの会」の面々が坂井氏の呼びかけで官邸に集まり、定例の会合を開いたのだ。コロナ感染防止策として、計13人が三つの部屋に分かれて弁当を食べ、マスク姿で意見交換したという。

 行政府のトップが執務する「公務」の場を、派閥的な活動に利用するのは異例中の異例だ。加藤勝信官房長官が厳重注意し、坂井氏ものちに陳謝したが、当初は記者団からの追及に「何が問題なのか」と応じるなど、質問の意図を理解できていない口ぶりだった。

 前代未聞の出来事に、与野党から批判が相次ぎ、首相に近い自民党の佐藤勉総務会長でさえ、「ひいきの引き倒しと見られてもしょうがない。私の政治生活で聞いたことがない。副長官としての認識を改めて頂くことが必要ではないか」と苦言を呈した。

首相が漏らしていた「一番信頼しているのは坂井だ」
 事実上初めて誕生した無派閥出…

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「知識乏しくテストせず」 接触確認アプリ「COCOA」不具合

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210416/k10012977841000.html

 ※ 毎度毎度、同じような話で、ウンザリだが…。

 ※ 日本には、「デジタル化」とか、「コンピューティング」とかの基盤が、全く無い…、ということだ…。

 ※ 賢い人々が集結しているハズの、国家公務員の世界にしてコレだ…。

 ※ 一体、どこに問題があるのか…。どこに、どんな「壁」があるのか…。

 ※ いずれ、黙って放置しておいても、成り行きに任せておいても、問題は解決されなさそうだ…。

 ※ ある程度、外部から強力に、「力(ちから)を注入する」他は、無さそうだな…。


 ※ さりとて、「現実」から遊離しては、「実効性を持たせること」はできない…。

 ※ 気長に、ジワジワやって行く他ない…。

『新型コロナウイルスの接触確認アプリで一部の利用者に通知されていなかった問題で、厚生労働省が調査結果を公表しました。
原因について、アプリの開発などに関する職員の知識が乏しく、不具合を見つけるためのテストを実施していなかったなどと指摘しています。

接触確認アプリ「COCOA」をめぐっては、グーグルの基本ソフト「アンドロイド」の利用者に感染者と濃厚接触した可能性があっても、ことし2月までのおよそ4か月間、通知がされず、把握もできていなかったことが明らかになっています。

厚生労働省の調査チームによる報告書が16日公表され、不具合が見逃された原因について、去年6月に運用を始めた時点で動作確認のテストを行う環境が整備されず、10月に環境が整ってからも優先的な課題とせずにテストを実施していなかったなどと指摘しました。
その背景として、アプリの開発や運用に関する厚生労働省の職員の知識や経験が乏しく、専門的な判断ができる人材が不足していたうえ、頻発する別の不具合の対応や改修に追われ、適切に管理できない状態に陥っていたことなどを挙げています。

また、技術者などが意見を交わすサイトで、問題が発覚する前から不具合の可能性が指摘されていたことについては、サイト上の意見を管理するよう去年9月ごろに委託業者に依頼していたものの、業務の流れや分担があいまいで、具体的な対応が検討されていなかったと指摘しました。

厚生労働省が不具合を隠していた事実は、確認されなかったということです。

今回の問題を受け、厚生労働省は、樽見事務次官と正林健康局長に管理責任があったとして、16日付けでいずれも文書による厳重注意の処分にしました。

厚生労働省は「相次いだ不具合の修正に集中した結果、本来、最優先すべき指摘を見逃していた。業者任せにせず、重要な指摘を見逃さないリテラシーを職員全体で身につける必要がある」としています。

田村厚労相「管理できず反省」

田村厚生労働大臣は記者団に「アプリの開発、運用にあたって厚生労働省の知識や経験が非常に乏しく、人員体制も不十分だった。発注者としてこのプロジェクトを適切に管理できなかったことは非常に反省しなければいけない。専門知識を持った人の力をかしてもらいながら、しっかりと運用していきたい」と述べました。』

【処理水】中国共産党「飲めるというなら飲んでみてほしい」

【処理水】中国共産党「飲めるというなら飲んでみてほしい」 内閣府の園田政務官「ゴクゴク」 | 保守速報
https://hosyusokuhou.jp/archives/48900177.html

 『中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は14日の定例記者会見で、東京電力福島第1原発の処理水について「飲めるというなら飲んでみてほしい」と述べた。麻生太郎財務相の「飲んでも何てことはないそうだ」との発言を踏まえ、海洋放出の方針決定を改めて非難した。

趙氏は「太平洋は日本の下水道ではない」と非難した。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が国際海洋法裁判所への提訴検討を韓国政府に指示したことについても「日本が国際社会の懸念を重視することを希望する」と述べた。

麻生氏は13日、海洋放出の方針決定に関して「もうちょっと早くやったらと思っていた。飲んでも何てことはないそうだ」と発言し、残留する放射性物質トリチウムの濃度は中韓が海洋放出しているものより低いと指摘した。(共同)』

『8: チーズくん(愛知県) [US] 2021/04/14(水) 19:23:00.07 ID:ZykDyDrk0.net
だからこれだって

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201110310428.html

もう飲んでるんだよ実際に 』

中国製EV、日本に本格上陸 佐川急便が7200台採用

中国製EV、日本に本格上陸 佐川急便が7200台採用
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC136SH0T10C21A4000000/

『中国の自動車・部品メーカー、広西汽車集団が小型商用の電気自動車(EV)を日本企業に供給する。SGホールディングス傘下の佐川急便が国内での配送用トラックとして7200台採用することを決めた。EVの普及で先行する中国製のEVが日本に本格上陸する事例となる。

広西は中国南部の広西チワン族自治区柳州市に本拠を構える。供給するEVは軽自動車サイズの商用バンで航続距離は200キロメートル以上。配送拠点から配達先までの短距離を走り、配送拠点で夜間などに充電する。8月に仕様を固めて、広西が9月にも量産を始める。実際の納入は2022年9月になる見通し。

生産を担当する広西のグループ企業は日本経済新聞の取材に対し「量産に向けた準備を進めている」とコメントした。

日本の自動車メーカーが手薄な小型商用分野を市場開拓の足がかりにする。当初は並行輸入車などとして日本に供給する。並行して国内で継続的にナンバーをとるのに必要となる国土交通省の型式認証手続きを進める。

車両の企画開発や製品保証は日本のEV関連スタートアップのASF(東京・港)が担当する。広西はASFからOEM(相手先ブランドによる生産)を受託する形となる。佐川は今回採用するEVのコストを明らかにしていないが、現状のガソリン車の軽ミニバンの130万~150万円を下回る水準とみられる。

小型EV商用車は、採算性や安全性の確保、ブランド維持の観点から日本メーカーがあまり手を付けていない領域だ。三菱自動車が世界初の軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」を11年に発売したが、累計で9100台の販売にとどまる。

中国製EVは商用車ではそろりと浸透し始めた。中国大手の比亜迪(BYD)が日本での納入例を増やしており、上野動物園(東京・台東)やハウステンボス(長崎県佐世保市)などが園内バスとして採用しており、のべ53台を納入済みだ。BYDは22年6月までに100台まで増やすことをめざしている。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む https://asia.nikkei.com/Spotlight/Electric-cars-in-China/Japan-s-Sagawa-to-buy-7-200-low-priced-EVs-made-in-China?n_cid=DSBNNAR

【詳報】処理水 海洋放出の方針

【詳報】処理水 海洋放出の方針 理解はどこまで…?風評対策は?
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210413/k10012971481000.html

『東京電力福島第一原子力発電所の事故の発生から10年以上がたった今も増え続けるトリチウムなど放射性物質を含む処理水。その処分方法について政府は、国の基準を下回る濃度に薄めたうえで海へ放出する方針を決めました。
政府は7年余りにわたる検討を経て方針を決定しましたが、地元を中心に海洋への放出には根強い反対があり、専門家は地元など関係者の理解や納得に課題を残したと指摘しています。これまでのプロセスや海洋放出の具体的な方法、風評被害対策の方針などをまとめました。

去年、政府が開いた意見を聞く会では地元住民や漁業関係者など29団体43人のうち6つの団体と個人が海への放出に明確に反対する意見を表明したほか、福島県内の市町村議会では海洋放出への反対や慎重な対応を求める意見書が相次いで可決されました。

また、今月7日に菅総理大臣と面会した全国漁業協同組合連合会の岸宏会長は「海洋への放出は絶対に反対という考えはいささかも変わらない」と強調していました。
“国・地元 双方向の対話機会が少ない”<専門家>
なぜ、このような状況になったのか。

専門家からは地元を含めた関係者との双方向の対話の機会が少なかったことが影響しているとの指摘があがっています。

国は、処分方法について2013年から有識者による委員会などを設けて検討を行い、去年、国の小委員会が基準以下に薄めて「海か大気中に放出する方法が現実的だ」などとする報告書をまとめました。
この間、2018年に地元住民など一般の人が意見を述べる「公聴会」が開かれ書面による意見募集も行われましたが、あくまでも意見を聞く場だとして関係者との対話や議論はほとんど行われませんでした。

また、政府は処分方針の決定に向けて去年、地元の農林水産業者や全国の商工団体などから意見を聞く会を開きましたが、出席者はほとんどが組織の代表で割り当てられた時間内に意見を述べる形式のため双方向の対話にはなりませんでした。

合わせて書面による意見募集も行われましたが、方針が決定されるまでの間にこうした意見に対する政府としての見解は示されませんでした。

これについて経済産業省は、なるべく多くの意見を聞くためこの形式を採用したとしていて、処分の方向性が決まらない検討の途中では意見のやり取りができる材料がなかったとしています。
“住民の議論参加に課題”<NHKアンケート>
NHKはことし2月、福島県の1200人を対象にインターネットによるアンケートを行いトリチウムなどを含む処理水の処分についても聞きました。

この中で「地元住民などの関係者が十分議論に参加しているか」尋ねたところ
▽「そう思う」は3%
▽「どちらかといえばそう思う」は10.4%だった一方
▽「そう思わない」は37.4%
▽「どちらかといえばそう思わない」は23.8%で
住民がどのように議論に参加するかが課題になっていたことが伺える結果でした。
専門家“政府 関係者の理解得る努力 長期で必要”
原子力と社会との関係に詳しい東京電機大の寿楽浩太教授は、漁業関係者など反対の声も上がる中で政府が方針を決定したことについて「政府側はさまざまな方の意見表明の機会を多く設けた認識だと思うが、当事者としては意見が方針に具体的に反映された手応えを持てていないのではないか。関係者どうしが相互にやり取りしながら解決策を模索していく場が十分に設けられなかったことが惜しまれる」と指摘しました。

そのうえで実際の放出に向けては、関係者の理解を得る努力が長期にわたって必要になるとして「10年の時間を要して十分な納得感が得られていないという声が聞かれる中で政府の責任で決定したのであれば、過去の経緯をきちんと検証し改めて信頼関係を作っていく必要がある」と話しています。
そもそも、トリチウムとは…?
トリチウムは日本語では「三重水素」と呼ばれる放射性物質で水素の仲間です。

宇宙から飛んでくる宇宙線などによって自然界でも生成されるため、大気中の水蒸気や雨水、海水それに水道水にも含まれ、私たちの体内にも微量のトリチウムが存在しています。

トリチウムは通常の原子力施設でも発生し、各国の基準に基づいて薄めて海や大気などに放出されています。

水素の仲間で水の一部として存在するため、水から分離して取り除くのが難しいのが特徴で、福島第一原発の汚染水から多くの放射性物質を除去する装置を使っても取り除くことができません。
国内の原発では1リットル当たり6万ベクレルという基準以下であることを確認したうえで海に放出していて、海外でも各国で基準を定めて放出しています。

トリチウムが出す放射線はエネルギーが弱く空気中ではおよそ5ミリしか進みません。このため人体への影響は外部からのものよりも体内に取り込んだときのリスクを考慮すべきとされています。

国の小委員会は
▽体内で一部のトリチウムがタンパク質などの有機物と結合し濃縮するのではないかといった指摘があることについては、体はDNAを修復する機能を備えていて動物実験や疫学研究からはトリチウムが他の放射性物質に比べて健康影響が大きいという事実は認められなかったと結論づけています。

また
▽マウスの発がん実験でも自然界の発生頻度と同程度で原子力発電所周辺でもトリチウムが原因と見られる影響の例は見つかっていないとしています。

放射性物質の性質に詳しく国の小委員会の委員をつとめた茨城大学の田内広教授は人体への影響を考える際、濃度の大小がポイントだと指摘します。そのうえで田内教授は「トリチウムが体内に取り込まれてDNAを傷つけるというメカニズムは確かにあるが、DNAには修復する機能があり紫外線やストレスなどでも壊れては修復しているのが日常。実験で細胞への影響を見ているが基準以下の低濃度では細胞への影響はこれまで確認されていない」と話していて、低い濃度を適切に管理できていればリスクは低いとしています。
海洋放出はどう行われるのか?
福島第一原発構内のタンクにためられているトリチウムなどを含む処理水は、現状ではトリチウムの濃度が環境中に放出する際の国の基準を超えているため今のままでは海に放出することができません。また、トリチウム以外の放射性物質も濃度が基準を超えているものがあります。
このため、海洋放出に向けてはまずトリチウム以外の放射性物質の濃度が基準以下になるまで改めて専用の浄化設備を通して放射性物質を取り除き、濃度を下げます。

そのうえで、こうした設備で取り除くことができないトリチウムを海水で薄め基準を大幅に下回るレベルにして放出することになります。

国は放出に当たって放出の前後でのモニタリングを強化し、環境に与える影響を確認しながら少量での放出から開始するとし、モニタリングで異常な値が出た場合などには放出を停止するとしています。

トリチウムの濃度を薄め放出するための設備は新たに作る必要があり、今後、設計や放出までの具体的な計画を東京電力が検討し原子力規制委員会の審査を受けることになります。

国は東京電力に対し、2年後をめどに海洋放出を開始できるよう設備の設置などの具体的な準備を進めることを求めています。
その基準は?
トリチウムを環境中に放出する際の国の基準は1リットル当たり6万ベクレル以下と定められています。
国はトリチウムなどを含む処理水を海に放出する際の濃度について、基準の40分の1の、1リットル当たり1500ベクレルを下回る水準まで薄めるとしています。

福島第一原発では汚染水の発生量を抑制するため建屋周辺で地下水をくみ上げ海に放出していますが、この中にもトリチウムは含まれています。

こうした水を海に放出する際の東京電力の自主的な基準は1リットル当たり1500ベクレル未満で、国はトリチウムなどを含む処理水の海洋放出にあたっても同様の水準にするとしています。

また、1年間に放出するトリチウムの量については事故の前、福島第一原発が通常の運転をしていた時に目安とされていた22兆ベクレルを下回る水準となるようにするとし、その値は定期的に見直すとしています。
トリチウム放出量<国内の原発>
また、トリチウムは通常の原子力施設の運転に伴っても発生していて、各国の基準に基づいて薄めて海や大気などに放出されています。国内の原発では1リットル当たり6万ベクレルという基準以下であることを確認したうえで海に放出されています。
国内の原発の1年間のトリチウムの放出量です(2019年度)。
▽関西電力
大飯原子力発電所で56兆ベクレル
高浜原子力発電所で13兆ベクレル
美浜原子力発電所で8600億ベクレル
▽九州電力
玄海原子力発電所で50兆ベクレル
川内原子力発電所で55兆ベクレル
▽四国電力
伊方原子力発電所で16兆ベクレル
などとなっています。

経済産業省のまとめによりますと、福島第一原発事故の前の5年間を平均した年間の放出量は、加圧水型と呼ばれるタイプの原発で18兆から87兆ベクレル、福島第一原発と同じ沸騰水型と呼ばれるタイプの原発で0.02兆から2兆ベクレルとなっています。

東京電力福島第一原子力発電所では事故の前の2010年に2兆ベクレル余り放出されていました。
トリチウム放出量<国外の原発>
国外の原子力施設でも運転をする際にトリチウムは発生し、各国がそれぞれつくる基準に基づいて海洋や大気中へ放出されています。
原発のタイプや施設の種類によって放出量に違いがあり日本にあるタイプのものでは、経済産業省のまとめによりますと、2002年には
▽中国の大亜湾原発で42兆ベクレル
▽アメリカのキャラウェイ原発で同じく42兆ベクレルが放出されています。

このほか
▽カナダのダーリントン原発で2015年に
液体として241兆ベクレル、気体として254兆ベクレルが放出されています。

▽またルーマニアのチェルナヴォダ原発では2002年に
液体で85兆ベクレル、気体で286兆ベクレル
▽韓国のウォルソン(月城)原発では2016年に
液体で17兆ベクレル、気体で119兆ベクレル放出されています。

再処理施設では放出量がより多く
▽フランスのラ・アーグ再処理施設では2015年に
液体で1京3700兆ベクレル、気体で78兆ベクレル
▽イギリスのセラフィールド再処理施設では同じく2015年に
液体で1540兆ベクレル、気体で84兆ベクレル放出されています。
東電の設備能力審査へ 原子力規制委
原子力規制委員会では今後、東京電力が申請するトリチウムを薄めるための設備の能力などの審査を行う見通しで、これに合格しないと設備の稼働は認められません。

タンクにたまった処理水を放出するためにはトリチウムを国の基準以下の濃度に薄めるための専用の設備を作る必要があり、東京電力は今後、福島第一原発の廃炉計画に、新たに作る設備についても反映させ、規制委員会に審査を申請することになります。

規制委員会は東京電力からの申請を受けて、トリチウムを基準以下の濃度に薄める能力が確保されているかや、設備の健全性などを審査の中でチェックします。

審査のほか、建設工事のあとに行われる検査などの手続きもあり、それらに必要な期間について規制委員会の更田委員長は2年程度かかるとの認識を示していて、この審査や検査に合格しなければ設備の稼働は認められません。

また、規制委員会は海洋放出の実施後、福島第一原発周辺の海域で海水に含まれる放射性物質の測定を強化することも検討していて、水質に大きな変化はないか確認するとしています。
風評対策 議論深まらず…
一方、政府による方針の決定まで7年余りの歳月がかかったにもかかわらず、議論が深まらなかったと指摘されているのが風評被害対策です。

去年4月から7回にわたって開かれた地元の農林水産業者や全国の商工団体などから意見を聞く会では、29団体43人のうち半数以上から風評被害対策を示すよう求める意見が出されました。

もともと国はトリチウムなどを含む処理水の処分に伴う風評被害などの社会的な影響について2016年からの国の小委員会の中で議論するとしていました。

しかし報告書では、海洋放出の場合、社会的な影響は特に大きくなるとの指摘があった一方、示された対策は
▽周辺環境のモニタリング強化や
▽測定結果や科学的知見の丁寧な情報発信
それに
▽福島県などが取り組んできた既存の対策の拡充と強化などにとどまり
地元などから具体的な対策が見えないという声が相次ぎました。

経済産業省は理由について処分の方法が決まらない中、仮の話だとしても風評対策について割り切った議論を進めることが難しかったとしています。
国の小委員会の委員を務めた福島大学の小山良太教授は「方法を決定する前に海洋放出の場合にどんな影響や損害があるか事前にシミュレーションして対策を考えることもできたが、国側はその時点で方法を決めたと思われることを気にしていたのではないか。本来であれば事前に影響の大きさや対策の内容、規模感について議論をしたほうが合意形成につながりやすいプロセスだったと思う」と述べました。

また、今後の風評対策については「これまでの風評対策をただ拡充するのではなく水産業や観光など産業の特徴を踏まえてどんな対策は効果があったのか一度、現状を分析するべき。また福島の漁業は本格操業しておらずまだ経営体としてぜい弱なので、流通や消費への対策だけでなく経営体力を強化するような生産基盤に対する支援も必要だ」と指摘しています。
政府は“風評対策に万全”
トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海に放出するにあたって、政府は風評被害の対策に万全を期すことにしています。

具体的には風評の影響を最大限抑えるためトリチウムの濃度を国の基準の40分の1、WHO=世界保健機関が示す飲料水の基準では7分の1程度に薄めたうえで海に放出するとしています。

また、農林水産業者や地元の自治体の関係者なども加わって放出前後の濃度などを監視するモニタリングを強化するとしていて、IAEA=国際原子力機関の協力も得ながら海洋放出が国際慣行に沿って行われることなどの情報を、科学的な根拠に基づいて発信することにしています。

さらに、水揚げを増やすため漁業関係者の設備導入に対する支援事業を継続するほか、地元や周辺自治体の仲買や加工業者の販路の開拓なども支援します。

このほか、観光業などについても風評被害が懸念されるとして、観光客の誘致や地元産品の販売促進など本格的な復興に向けた対策を講じるとしています。

こうした対策を取っても生じる風評被害には東京電力が賠償を行うよう求めています。

そして、関係閣僚による新たな会議を設けて必要に応じて追加の対策を機動的に実施するとしています。
専門家「科学的理解と流通経路の維持を」
風評問題に詳しい筑波大学の五十嵐泰正准教授は、政府が示した風評被害対策について「処理水の安全性について科学的な理解を醸成していくことは非常に重要だが、風評被害の構造的な問題として流通の各段階で取引先が気にするかもしれないという過度なそんたくが発生することで需要そのものが減退し、消費者の理解以前に買えなくなるという状況がある」と指摘しています。

そのうえで「科学的な理解の醸成と車の両輪のように重要なのは福島県や周辺地域の魚介類の流通経路を決して失わないようにしたり、拡大したりする方策をしっかりと示すことだ。売られているのだから大丈夫だという状況を作り続けていくことが大事だ」と述べ、科学的な理解の醸成に加えて生産・加工・流通・消費の各段階での対策の必要性が盛り込まれたことは評価できるとしています。

一方で、風評被害が生じた場合の賠償については「大前提として風評被害が発生した場合に賠償するのは当然だが、賠償を継続している漁業に後継ぎ世代が未来を見い出せるかどうかや子や孫につがせようと思うかは心配で、賠償が長引くほどこの産業に将来展望を見出しにくくなるのではないか。賠償を支払うだけではなく後継者の育成や他業種からの新規参入の促進など、漁業を中核とした地域をどう作っていくかというビジョンも関係者との対話の中から明確にしていくべきだと思う」と話していました。
専門家「このままでは風評避けられず、対策を」
国の小委員会の委員を務めた東京大学の関谷直也准教授は、今回の政府の方針決定について「国民の中でどれだけ処理水についての理解や周知が進んでいるかというと不十分なまま今に至っているのが現状だと思う。このままの状態で放出となれば風評被害の発生は避けられず、放出までの2年間で国民の理解を得るために何をするのか具体的に考えなければならない」と話しています。

さらに最近、東京電力の不祥事が相次いでいることにも触れ「福島第一原子力発電所の事故から10年がたった今、さまざまな問題が出て気の緩みが出ていることを考えると、今は東京電力による処分を信用できる段階ではなく信頼性をどう担保するかも課題だと思う」とも述べて、国民の理解や信用を得ていくことの大切さを指摘しています。

また、国際的に政治問題化している点についても指摘し「この問題に関しては中国、韓国、台湾などでこの数年間、科学的な問題が政治問題化されたまま放っておかれていて課題が逆輸入されている状況もある」と述べ、近隣諸国に向けた情報発信の必要性を訴えました。』

健康保険証 「誤り3万件」が映すマイナンバーの不思議 知っ得・お金のトリセツ(45)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB056F00V00C21A4000000/

『菅義偉首相肝煎り、「デジタル庁」の発足が間近だ。関連法案は6日に衆院を通過し月内にも成立する見通し。デジタルガバメント成否のカギを握るのはいわずと知れた個人番号、通称・マイナンバー。日本に住む1億2000万人超の全員に割り振られている12ケタの数字だ。1960年代まで遡る国民的な侃々諤々(かんかんがくがく)を経て制度そのものは5年以上も前に発足したにもかかわらず、いざ使いこなそうとすると必要になるプラスチック製のICチップ付きカード(マイナンバーカード)の普及率は1割前後の低空飛行を続けてきた。皮肉にも新型コロナウイルス禍での10万円給付金の配布を巡るドタバタで必要性が認識され、税金によるキャッシュバック、マイナポイント事業も相まってようやく3割弱まで普及が進んだ。

個人情報の誤り3万件

だが、問題は依然山積み。最近ではマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする「マイナ健康保険証」の稼働が予定の3月下旬から半年程度の延期を余儀なくされた。”好例”という言葉は適切ではないが「なんでそんな問題が起きるの?」と素朴に疑問を持つと、マイナンバーを取り巻く課題が浮かび上がってくる。

本来であれば3月下旬には準備ができた病院・薬局の受付に顔認証用のカードリーダーが設置され、マイナンバーカードを読み取らせれば瞬時に本人確認ができるシステムの本格導入が始まるはずだった。だが昨年10月以降、健康保険組合など公的医療保険の保険者が持つデータとマイナンバーを突き合わせる作業を進める中で、氏名・年齢など本人の基本情報とマイナンバーとが合致しないケースが多数発見されたのだ。その数は2月には最大3万件に達した。マイナ保険証は受付だけでなく医療データの収集・閲覧も可能な機能を持つため、このまま本番に突入すれば最悪の場合、自分の特定健診データや薬剤情報などが他人の目に触れる恐れさえあった。

データ扱う保険者は約3000 随所にヒューマンエラーの可能性

一体、なぜ? 原因は保険者が持つデータにマイナンバーを加える際の誤りとみられる。国民皆保険の日本では全員が何らかの公的医療保険に加入している。自治体が運営する市町村国保や公務員が入る共済組合の他に民間企業が母体の組合健保や協会けんぽなど計3000以上が存在する。ザックリ割ると1保険者平均10の誤入力があった計算だ。多いか少ないかは微妙だが、保険者によるマイナンバー収集過程を考えると確かに随所に誤りが起きる可能性を内包している。

マイナンバーは「番号法」という法律にガチガチに縛られ運用される。企業や団体はむやみに個人に対して番号の提供を求めてはならず、その取得や保管・管理にも罰則規定のある厳しいルールが課されている。健保は個人から直接マイナンバーの提供を受けられる主体でないため、通常企業を経由して番号を入手する。そして企業の場合の入手方法は会社員個人からの自己申告だ。

12ケタもある個人番号を手書きで提出すれば誤記の可能性は常にある。しかも家族で1番号の健康保険証に対し、マイナンバーは個人ごとの番号だから5人家族なら誤記の可能性も5倍に。原本(マイナンバーカード、もしくは通知書のコピー)との突き合わせ確認をしているはずだが、現場でどこまで徹底できているかは疑問も残る。さらに大企業では外部のデータ入力会社に作業を委託するケースも多い。会社→委託会社→健保と関係者が増えれば、誤入力や情報漏洩の危険性は増大する。

強制と任意のはざま 定まらぬ覚悟

問題のあった3万件については厚生労働省がそれぞれの保険者に伝え、担当者が人海戦術で潰していった結果、現時点では問題はほぼ解消しているという。今後は「ヒューマンエラーが起こりうることを前提にシステム対応を強化する」(厚労省)。この手のことに百%ミスなしがあり得ないのは当然だが、効率化のための仕組みづくりなのに逆説的に膨大な作業量が生じているのは皮肉な現状だ。

それも「なぜ?」と考えるに、行政と国民の間で土台となる共通認識が欠如している現実に行き着く。マイナンバーとはどういう数字で、どう生かし、どう規制するか――。議論の整理を避けたまま運用の拡大は続く。マイナンバー自体は日本に住む全員に好むと好まざるとにかかわらず、いわば強制的に付番されている。にもかかわらず「自己情報コントロール権の侵害」という批判を恐れてか、運用プロセスにおいては随所で「任意」を組み込むことで不要なヒューマンエラーを呼び込んでいるようにもみえる。任意でつくるマイナンバーカードの低普及率しかり、健保の情報収集の誤りしかりだ。問題の在りかについて同志社大学の北寿郎教授は「政府側にマイナンバーを使う覚悟ができていないという根本的な問題があり、利用者側にも誤解を含めてそんな政府を信用していないという事情がある」と指摘する。

山本由里(やまもと・ゆり)

1993年日本経済新聞社入社。証券部、テレビ東京、日経ヴェリタスなど「お金周り」の担当が長い。2020年1月からマネー編集センターのマネー・エディター。「1円単位の節約から1兆円単位のマーケットまで」をキャッチフレーズに幅広くカバーする。

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50年排出ゼロ宣言、自治体急増 総人口1億人超え

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGG2645P0W1A220C2000000/

『温暖化ガスの排出を2050年までに実質ゼロとする目標を宣言した自治体が増えている。19年9月には4自治体だけだったが3月上旬には300を超え、総人口は1億人を上回った。長野県や横浜市など積極的に取り組む地域もある。ただ自治体ごとに取り組みには濃淡があり、今後は具体性が問われる。

菅義偉首相は20年10月26日に政府として「50年ゼロ」を宣言したが、一足早く地方で進んでいる。19年9月時点で宣言した…

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19年9月時点で宣言したのは東京都、横浜市など4自治体だけだったが、首相の宣言時には166自治体に増えていた。

「ゼロカーボン宣言をした自治体の人口カバー率は日本が世界最大ではないか」。21年2月、小泉進次郎環境相は米バイデン政権で気候変動対策を担うジョン・ケリー大統領特使とのオンライン会談で、旗振り役として取り組んだ成果を強調した。

先行するのは長野県だ。20年4月に「気候危機突破方針」を発表し、再生可能エネルギーの生産量を3倍以上にする工程表を作った。全ての建物に50年までに太陽光パネルを設置することを例として挙げる。河川や農業用水などを使う小水力発電も導入できる場所に全て設置するとした。

21年度予算で10億円規模の「ゼロカーボン基金」を新設した。太陽光や小水力、バイオマス発電の立ち上げ資金の貸し付けをする。ゼロカーボンに役立つ技術開発をする企業への補助金にもあてる。県立大学の電力を100%再生エネに切り替えた。県によると国公立大学では全国初となる。

京都市は3月、国内の自治体として初めて、英国やカナダ政府が主導する「脱石炭連盟」に加入した。石炭火力の廃止やクリーンなエネルギーへの転換を求める組織で約35カ国、約35自治体などが加盟している。

横浜市は青森県や岩手県など東北の13市町村と再生可能エネルギーを融通する連携を進めている。東北地方で生み出した電気を横浜市内に供給する予定だ。電気代の一部を東北地方の地域活性化に使う。

エネルギー消費量が大きい大都市は、域内の省エネや再生エネ導入だけで50年ゼロを達成することが難しい。温暖化ガスの排出量を上回る削減効果を実現する「カーボンマイナス」を達成した自治体との協力が重要だ。横浜市らの連携は先行例と注目されている。

東京都や横浜市など大都市の自治体は宣言によって再生エネを調達しやすいことをアピールし、企業誘致など投資を呼び込む狙いだ。過疎の進む自治体は、経済の域内循環や雇用創出、災害に強い街づくりにつなげる。企業からは工場やオフィスに再生エネを求める声が大きくなっている。

政府は自治体の取り組みを後押しする。地球温暖化対策推進法改正案(温対法)では、自治体に再生エネ導入の目標設定を義務づける。20年末から始めた国・地方脱炭素実現会議で6月にも、地域の脱炭素の工程表を作るなど具体的な取り組みを急ぐ。

現状では、大多数の自治体は宣言しただけで具体策はこれからだ。早稲田大学の大塚直教授は「宣言によって自治体はスタートラインに立った。温対法に基づいて再生エネの導入計画を作り実行するといった具体的な取り組みが必要だ」と話す。

世界でも、自治体が気候変動対策で主要な役割をしている。米カリフォルニア州は独自にガソリン車を35年までに禁止する。同州バークリーでは新築住宅や商業施設で天然ガスを禁止するなど独自の取り組みを進めている。日本も自治体や企業の本気度が問われる。(気候変動エディター 塙和也、岩井淳哉)

「グリーン水素」へ東芝系など挑む 脱炭素の切り札に

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ231ZP0T20C21A3000000/

『燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しない水素は、カーボンゼロ実現に向けた有望なエネルギーだ。その製造過程でもCO2を一切、排出しない水素が「グリーン水素」だ。製造に必要な電力は再生可能エネルギーを使う。グリーン水素を作り出す水電解装置の開発・製造では日本、欧州を中心に世界各社がしのぎを削る。

従来型より電力を3割削減へ
横浜市の臨海工業地帯にある東芝エネルギーシステムズの京浜事業所。ここでは燃料電池の…

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ここでは燃料電池の技術を応用した次世代型の水素製造装置の開発が進む。目指しているのは省電力だ。装置が完成すれば、従来型より電力を3割削減できるようになる。

水素には様々な製造法があるが、グリーン水素は水を電気で分解して作る。水電解の方法は、水素の取り出しにイオン交換膜を使う「固体高分子形(PEM形)」と強アルカリの水溶液に電流を流す「アルカリ形」の2つが主流だ。

一方、東芝エネルギーシステムズが開発を進めるのは燃料電池の技術を応用した「固体酸化物形(SOEC)」と呼ぶ方式。水素と酸素を反応させて電気を生み出すのが燃料電池だ。これを逆にして水蒸気と電気から水素を作るのがSOEC方式の水電解装置だ。エネルギーシステム技術開発センター化学技術開発部の長田憲和氏は「PEM形やアルカリ形に比べ省電力に優位性がある。20年代後半には実用化したい」と話す。

製造システムの低コスト化を目指すのはPEM形を製造する日立造船だ。構造を簡素化し部材を減らすなどして、従来品よりも製造費用を抑える製品を開発している。

相次ぐ大規模プロジェクト

グリーン水素を製造する水電解装置の開発では、欧州メーカーが先行している。装置を大型化し、大規模なグリーン水素の製造プロジェクトを次々と打ち出している。

独シーメンス・エナジーは15年から欧州などで大型の水素製造装置の出荷を始めた。19年にはオーストリアで6000キロワットの再エネ電力を使った水素製造装置を納入した。現在は1万7500キロワットの電力で年間約2900トンの水素を製造できる装置の開発に着手している。対応する電力容量が増えれば増えるほど大量の水素を製造できる。

英ITMパワーは、2万4千キロワットの電力で水素を製造する装置を22年後半にも稼働させると発表。ノルウェーのネルもスペインなどで太陽光発電を利用した大規模な製造拠点を展開している。

一方、日本でもグリーン水素の大規模製造プラントの建設が始まっている。旭化成は福島県浪江町の「福島水素エネルギー研究フィールド」で1万キロワットの太陽光発電の電力に対応した製造設備を納入。年間900トンの水素を製造でき、現時点では世界最大規模だ。

地熱発電を利用する取り組みも始まる。21年7月をめどに大林組は大分県九重町で実証プラントを設置する。

ただ、日本国内ではプラントの大型化に課題がある。ボトルネックになるのが再生エネ電力の価格だ。火力発電が主力の日本では再生エネ電力の価格が高止まっている。一方、メガソーラーや大規模な洋上・陸上風力発電設備の設置が進んでいる欧州では安価で再生エネ電力が調達できる。建設費などを含めた再生エネの発電コストを比べると日本は英国やドイツの2~3倍にもなる。

一方、日欧メーカーでタッグを組む事例も出てきた。三菱重工業は20年10月、ノルウェーのハイドロジェンプロに出資。ハイドロジェンプロは、1日あたり水素を4.4トン製造できる9000キロワット級の水電解装置を開発している。

欧州が先行し、日本が技術に磨きをかけている水電解装置だが、北米でもグリーン水素製造に動き始めた。20年11月、エンジンメーカーの米カミンズはカナダの水素製造装置メーカー、ハイドロジェニックスを買収。

今後は中国メーカーの本格参入も見込まれる。上海電気は中国科学院大連化学物理研究所と提携してPEM形のR&Dセンターを新設すると発表。中国では大型プラントの開発計画もある。

日本政府も重視

日本政府は20年12月に発表した「グリーン成長戦略」で水素を重要な産業の一つに位置づけた。経済産業省は水電解装置は50年までに年間で約8800万キロワットの導入が進み、年間の市場規模が約4兆4000億円にまで及ぶと予測する。日本よりも再生エネの導入が先行する欧州市場への日本企業の参入を促す政策も打ち出している。

世界に先駆け水素に着目し、技術開発を続けてきた日本メーカー。だが実用化・大型化では欧州に遅れをとっている。今後は技術力を生かし、海外勢にない製品をスピーディーに市場に投入する開発体制が求められる。

水素は無色透明な気体だが、カーボンゼロの観点から色分けされている。

製造過程で完全に二酸化炭素(CO2)を排出しないのがグリーン水素。水を電気分解して水素を取り出す過程だけでなく、使用する電気も再生可能エネルギーを使う。もし火力発電など化石燃料由来の電力を使うとグリーン水素とは呼べなくなる。

一方、現在世界で作られる水素の9割以上は、もっともレベルの低いグレー水素だ。天然ガスや石炭など化石燃料を燃やしガス化して抽出する。その際、CO2が発生し、大気に放出するとグレーとなる。CO2を地中に埋めてとじ込め、大気中に放出しなければブルー水素になる。

ほかにターコイズ水素もある。天然ガスなどに含まれるメタンを電気で熱分解する製法で、炭素を固体化することでCO2を排出しない。使用する電気は再生エネルギーを使う。さらにはグリーン水素と同じ水電解で、原子力の電力を使うイエロー水素もある。

水素自体はエネルギー源として使うため燃焼させてもCO2を発生しない。だが、その製造過程でCO2を排出してしまってはクリーンエネルギーとは呼べない。最終的にはグリーン水素の製造を目指す動きが欧州を中心に活発になっている。

(柘植衛)

日経産業新聞の記事一覧へ https://www.nikkei.com/theme/?dw=18083101

脱炭素有識者会議が初会合 首相「国際社会の議論主導」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE312Q90R30C21A3000000/

『政府は31日、首相官邸で温暖化ガス削減を議論する有識者会議の初会合を開いた。菅義偉首相は「世界の脱炭素化に積極的に貢献し、国際社会の議論をリードする」と述べた。2050年の温暖化ガス排出実質ゼロの達成に向け、30年までの削減目標や炭素税のあり方を検討する。

学習院大の伊藤元重教授が会議の座長に就いた。ソニーの吉田憲一郎会長兼社長や三井住友フィナンシャルグループの国部毅会長、イオンの三宅香環境・社会貢献担当責任者ら各業界の代表や…

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ソニーの吉田憲一郎会長兼社長や三井住友フィナンシャルグループの国部毅会長、イオンの三宅香環境・社会貢献担当責任者ら各業界の代表や専門家ら10人が参加した。

政府は今夏をメドにまとめる30年までの排出削減目標など関連政策の計画を策定する。有識者会議の議論を政府の計画づくりに反映させる。

首相は「次なる大きな成長戦略を描くうえでも気候変動対策への取り組みは極めて重要だ」と指摘した。「国際的な潮流も踏まえつつ、日本の目指すべき方向性や将来ビジョンについてビジネスの現場や専門的な視点から忌憚(きたん)のない議論をお願いしたい」と語った。

首相は4月9日にバイデン米大統領との初めての首脳会談に臨む。22日には米国主催の気候変動サミットにオンライン形式で参加する。米国など主要国は30年の排出削減目標を重視する。有識者会議での議論を急ぐ。

安保関連の土地取引制限法案、実効性は? 有識者に聞く

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE2417B0U1A320C2000000/

『政府は26日、安全保障上で重要な土地の取引を調査・規制する新法案を閣議決定した。自衛隊の基地周辺や領海の基線となる国境離島で外国資本などが土地を買収し電波妨害や盗聴するのを防ぐ。私権制限への懸念を踏まえ、規制は個人情報保護に留意し「必要最小限度のもの」と明記した。

今国会で成立させ、2022年4月の運用開始をめざす。

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安保関連の土地取引、事前届け出を義務化 法案閣議決定
法案は自衛隊や海上保安庁の施設、原子力発電所など重要インフラからほぼ1キロメート…

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法案は自衛隊や海上保安庁の施設、原子力発電所など重要インフラからほぼ1キロメートルを「注視区域」に指定する。自衛隊司令部の近くや国境離島はより重要性の高い「特別注視区域」とみなす。

国が住民基本台帳などで所有者名や国籍といった最新情報と利用実態をつかみやすくする。重要施設への電波妨害や、ライフラインを遮断するおそれがあれば利用中止を勧告・命令する。従わなければ懲役2年以下か罰金200万円以下を科す。

特別注視区域の規制はより厳しい。所有権が移る場合、氏名や利用目的の事前届け出を義務付ける。届け出がなかったり虚偽の報告だったりすれば罰則の対象になる。

公明党は私権制限の拡大を懸念する立場で「自由な土地取引を阻害しかねない」と主張した。政府は対象区域に「経済的社会的観点から留意」と修正した。市街地など所有者の変化が頻繁な地域を除外できる。

海保施設や重要インフラの周辺は特別注視区域と法案で明記しなかった。離島の漁港も対象から外れる見通しだ。

兼原信克・同志社大特別客員教授「実態把握、経済安保に不可欠」

日本企業への出資などを規制する外為法は土地の売買を対象としていない。新法案で国内の土地取引を調査し規制できるようになれば穴埋めができる。

外資による土地買収は増えている。経済安全保障の観点からも、取引の実態把握は必要だ。これまでは国に権限がなかった。自治体の管理する住民基本台帳などを閲覧できるようになれば実態をつかみやすくなる。

法案が日本人と外国人を等しく扱う「内外無差別」の原則を守るのも評価できる。警戒すべき土地買収は外資だけでない。外資が背後にいる国内企業も安保上の脅威になり得る。

日本で自由な土地取引は規制できないしすべきではない。法案は規制について「最小限度」と明記した。市街地などを対象から外せるようにしたのは妥当な判断だ。

平野秀樹・姫路大特任教授「規制対象が限定的、実効性に不安」

外資の土地取引規制の法整備は大事な一歩だが実効性で不安な部分がある。

主な対象は防衛施設の周辺や国境離島の土地取引だ。中国資本による買収が相次ぐ森林や農地は事前届け出を義務付ける特別注視区域として想定していないという。

安保は防衛や領土にとどまらず、エネルギーや水、食糧、鉱物資源、医療物資と幅広い。法案に基づく調査や規制の対象が限定的になるなら効果に疑問符がつく。国土の利用実態がつかめぬまま、不当に使われ続けるリスクが残る。

日本のように地籍調査が不十分で、広大な所有者不明の土地を抱える先進国は珍しい。政府は法施行後、対象区域の指定や調査のあり方を改めて示す。市街地の画一的な除外など規制の対象や内容が過剰に制限され、実効性が骨抜きにされないよう注視したい。

東北新社の衛星放送チャンネル、5月に一部認定取り消し

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF260V00W1A320C2000000/

『武田良太総務相は26日の閣議後の記者会見で、放送事業会社「東北新社」の衛星放送事業の一部の認定を5月1日付で取り消すと発表した。取り消しの対象は洋画専門チャンネル「ザ・シネマ4K」。同チャンネルは認定を申請した2016年10月時点で放送法が定める外資規制に違反していたとして、武田氏が認定を取り消す方針を示していた。

武田氏は「処分にあわせて受信者への周知など必要な措置をとるよう要請した」と語った。そのうえで「総務省でも認定のプロセスにおける審査が十分でなかったと考えており、こうした事態を二度と起こさぬよう審査体制の強化について検討を進める」と述べた。

ザ・シネマ4Kは4月末で放送できなくなる。周知期間や同チャンネルの契約が1カ月単位であることを考慮し、5月1日付での取り消しとした。放送停止による受信機の誤作動を防ぐため、6月末までは放送終了を知らせるテロップなどの送信は認める。ケーブルテレビなど衛星契約以外の放送は継続できる。

総務省によると、衛星放送の事業認定取り消しは、2007年の別の企業の事例に続いて今回で2例目という。前回は外資規制違反ではなく、経営難による放送休止が理由という。

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放送法は外国法人が議決権の20%以上の株式を持つ場合は、衛星放送などの事業認定をしないと定める。東北新社は16年10月にザ・シネマ4Kの認定を申請し、総務省が17年1月に事業認定した。同社による総務省幹部への接待問題発覚後に、当時の外資比率が20.75%だったことが判明。総務省が取り消しに向け聴聞を実施していた。

東北新社がグループで運営する8チャンネルのうち、ザ・シネマ4Kの認定が取り消しとなる。東北新社はザ・シネマ4Kについて、17年9月に子会社の東北新社メディアサービスへの事業引き継ぎを申請し、同年10月に総務省が認可。現在は子会社が運営する。

東北新社は菅義偉首相の長男が勤務し、総務省幹部に対する複数回の接待が明らかになった。総務省は2月24日、同社から接待を受けたとして谷脇康彦前総務審議官ら幹部11人を処分している。

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技術流出対策に重点 政府、科技基本計画を決定

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE24D5Q0U1A320C2000000/

『政府は26日午前、2021年度から5年間の科学技術政策の指針となる「第6期科学技術・イノベーション基本計画」を閣議決定した。科学技術予算の総額を30兆円にする目標を掲げ、国際競争力の向上を目指す。

中国を念頭に技術流出を防ぐ対策を課題に挙げた。大学や研究機関と連携し、海外企業との共同研究について指針を整備する方針を示した。

基本計画は5年ごとに改定する。菅義偉首相が議長の総合科学技術・イノベーション会議でまとめた。日本の研究力を高め、世界的に需要が高まるデジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素分野の技術革新を主導する狙いがある。

中国への技術流出の脅威が高まっているのを踏まえ、対策を強化する。基本計画には21年の早期に技術保護のための政府の方向性を示すと記した。経済安全保障の観点から海外機関との研究に関して、透明性を確保する仕組みの構築を目指す。

若手研究者の育成も進める。10兆円規模の大学ファンド(基金)を立ち上げ、運用益を大学の研究支援に充てる方針を盛り込んだ。25年度までに生活費相当額を受給する大学院博士課程の学生を約3倍に増やす目標も掲げた。

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安保関連の土地取引、事前届け出を義務化 法案閣議決定

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE252I80V20C21A3000000/

 ※ これも、「やっとか…。」だな…。

 ※ 北海道のどこだかで、やたら「広い土地」が購入され、「外人租界」みたいになっている…、という記事を見たのは、いつだったか…。確か、サンケイの特集だったような気がする…。

 ※ まだ、win7の頃の話しだ…。

 ※ あれから、何年くらい、経ったのか…。

 ※ 『 北海道の千歳市議会では14年、中国資本が航空自衛隊千歳基地に近い苫小牧市内の森林を買い取ったと報告された。 』

 ※ これだとすれば、7年前の話しだ…。

『政府は26日、安全保障上で重要な土地の取引を調査・規制する法案を閣議決定した。自衛隊施設の周辺や離島の土地を取得する場合、氏名や国籍、利用目的を事前に届け出るよう義務付ける。過度な私権制限を防ぐため、規制は「必要な最小限度」と記した。

「重要土地調査等法案」の今国会成立をめざす。2022年4月にも運用を始める。

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安保関連の土地取引制限法案、実効性は? 有識者に聞く

領土問題を担当する小此木八郎国家公安委員長は26日の記者会見で、自衛隊施設周辺や国境離島での不透明な土地買収について「長きにわたり問題視されてきた」と指摘した。「法案は積年の課題への第一歩として大変意義がある」と述べた。

法案は自衛隊や米軍、海上保安庁、重要インフラの施設からほぼ1キロメートルを「注視区域」に指定する。有人、無人の離島も対象になる。政府は住民基本台帳などを使って所有者の氏名や国籍を調べられる。

なかでも自衛隊の司令部や領海の基線となる国境離島は特に重要性の高い「特別注視区域」に分類する。一定面積以上の土地取引に対し、あらかじめ氏名や住所、国籍、利用目的を届け出させる。

対象の区域内で隣接する防衛施設などへの電波妨害や盗聴を確認すれば、利用の中止を勧告する。勧告で改善しない場合は強制力を伴う命令を出す。それでも従わなければ懲役2年以下か罰金200万円以下の罰則を科す。

特別注視区域の取引で事前の届け出がなかったり、虚偽の報告だったりすれば不正利用が確認されていなくても罰則の対象になる。6カ月以下の懲役か罰金100万円以下とする。

政府は対象区域の指定や勧告を出すかどうか第三者の意見を聞いて決める。有識者らでつくる「土地等利用状況審議会」を22年度にも創設する。法施行後、不正な土地利用の防止に向けた基本方針をまとめる。

土地取引を巡る過度な私見制限を危惧する公明党に配慮し、法案は原案から修正した。規制は必要最小限になるよう義務付けた。対象区域の指定は「経済的社会的観点から留意」と記し、所有者が頻繁に変わる市街地などを除けるようにした。

こうした土地の所有者は国籍を問わず調査・規制の対象になる。外国人を日本人と等しく扱う「内外無差別」の原則をとる。外資が背後にいる国内企業が規制の網から漏れるのを防ぐ。

背景には外資による日本国内の土地買収の増加がある。長崎県対馬市で13年、韓国系企業が海上自衛隊施設の隣接地を買収した事例が取り上げられた。北海道の千歳市議会では14年、中国資本が航空自衛隊千歳基地に近い苫小牧市内の森林を買い取ったと報告された。

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脱炭素で30年目標策定 削減幅拡大、首相が米に説明へ

脱炭素で30年目標策定 削減幅拡大、首相が米に説明へ
政府、月内に有識者会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE1234S0S1A310C2000000/

『政府は2030年までの温暖化ガス削減の新たな目標を策定する。従来目標より削減幅を広げ、50年に排出量を実質ゼロにする脱炭素社会の実現に向けた道筋を明確にする。30年の目標を重視する米欧の動きを意識し、遅くとも主要7カ国首脳会議(G7サミット)がある6月までに固める。

米欧は中長期だけでなく、30年の数値に重きを置く。昨年、欧州連合(EU)が90年比で55%減、英国は同68%減と高い目標を掲げた。4…

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昨年、欧州連合(EU)が90年比で55%減、英国は同68%減と高い目標を掲げた。4月には米国やカナダも30年の目途を打ち出す方向だ。

菅義偉首相が4月前半の訪米時にバイデン米大統領へ方針を説明する。1月に発足したバイデン政権は気候変動を重要政策と位置づける。

米国は4月22日に主要排出国などを集めた気候変動に関する首脳会議(サミット)を開く。英国が議長国を務める6月のG7サミットでも脱炭素が主要議題になる。

首相は9日、小泉進次郎環境相に気候変動担当を兼務させた。内閣官房には気候変動対策推進室を新設した。週内にも首相と関係閣僚が協議し、3月中に産業界の代表や専門家らによる有識者会議も立ち上げる。

日本の現時点の30年目標は、安倍晋三前政権が15年に掲げた「13年度比で26%減」だ。首相は就任直後の20年10月に50年の脱炭素社会の実現を表明しており、現行の計画のままでは達成は難しい。

具体的な目標値は今後詰める。世界の研究者による組織「クライメート・アクション・トラッカー」はパリ協定が掲げる気温1.5度以内の上昇抑制の目標達成には13年比60%以上の削減が必要とみる。

温暖化ガス削減のシナリオ分析に詳しい国立環境研究所の増井利彦・統合環境経済研究室長は「日本もEUの90年比55%削減のような思い切った数字を検討すべきだ」と話す。

政府内で米国との同盟強化に共同歩調は欠かせないとの意見が強まっている。首相は18日の記者会見で、日米首脳会談を巡り「気候変動などの様々な課題で連携するとお互いに確認しあいたい」と語った。

日本は当初、11月に英国で開く第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向けて示す方針だったが前倒しする。政府はエネルギー基本計画の改定に合わせ、夏までに30年度の再生可能エネルギーなど電源構成比率をまとめる。

現時点の計画では30年度の再生エネ比率は22~24%で、上乗せする必要が生じる。水素やアンモニアといった新たなエネルギーの導入や、石炭など化石燃料の削減も前倒しが欠かせない。

企業も追加の対応を迫られる。電力を全て再生エネで賄うことを目指す国際的な企業連合「RE100」に加盟する300社弱をみると、欧米企業は8割超が30年を達成時期にしているのに対し、日本企業は7割が50年だ。

米アップルは自ら太陽光発電所の建設に関わり、すでに自社事業の電力を100%再生エネにした。30年には供給網を含めた排出量実質ゼロを目指しており、部品を供給する企業に再生エネなどによる製造を促す。

米マイクロソフトは再生エネと植林、二酸化炭素除去の技術を組み合わせ、30年までに自社の排出量を上回る削減をめざす。

自動車産業は欧州勢を中心に急速な電気自動車(EV)シフトに動く。高級車大手のボルボ・カー(スウェーデン)は30年までに新車販売をすべてEVにする計画だ。

日本勢も日産自動車やホンダなどが排出量実質ゼロを掲げる。いずれも50年に設定しており、どこまで前倒しできるかが課題になる。

首相官邸が経済産業省や環境省など複数府省にまたがる課題の調整を主導する。

経産省などは根拠が固まらない段階で早期に国際社会に数値を示すのに慎重だった。電源構成比率を定める「エネルギーミックス」をまとめ、30年の具体的な目標の設定に取りかかる段取りを描いていた。

加藤勝信官房長官は一連の国際会議に向け「30年の削減目標を示す時期も決めていく必要がある」と説く。「水素、洋上風力などの最大限の導入をはじめ、エネルギー供給のあり方や地方の脱炭素化を幅広く議論したい」とも話した。

30年目標、再生エネ上積み焦点 「40%以上」に賛否

新しい温暖化ガス削減目標の設定では、発電量に占める再生可能エネルギーの比率を2030年度までにどこまで上積みできるかが大きな焦点になる。発電部門は日本の二酸化炭素(CO2)排出量の約4割を占める。原子力も含めた「脱炭素電源」の比率を高めることが、削減目標の深掘りには欠かせない。

今夏にも新しい電源構成を策定する経済産業省は22日までに、再生エネ比率の新目標について経済団体や事業者にヒアリングを実施した。経済同友会は30年に40%、再生エネ導入に積極的な大手企業が集まる日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)は最低で約50%を目指すべきだと主張。足元の18%や今の政府目標である22~24%から大幅な上積みを求めた。

40~50%に引き上げる道のりはまだ見通せない。課題の一つが設置場所の制約。森林を除いた平地などの単位面積あたりの再生エネ発電量をみると日本はすでに世界最大になっている。

12年に始まった再生エネ電力を固定価格で買い取る制度(FIT)のもとで狭い国土に急速に導入した結果、事業者と地元住民との摩擦も目立つ。条例で設置を禁止する自治体も増え、新規案件の障害になっているとの声が事業者からあがる。ヒアリングで同友会は「(40%を目指す上での手段は)検討している最中」などとし、有識者から「裏付けがあってこその目標提示だ」などと指摘が出た。

家計や企業の負担も課題だ。FITの買い取り費用は20年度見込みで既に3・8兆円に上り、標準的な家庭で月800円弱を負担する。意欲的な再生エネ目標を示す経済団体側も一層の負担増には消極的だ。

ここ数年の導入量から見積もると、再生エネの比率はこのままだと「30年に3割に届くかどうか」(経産省幹部)という。

上積みには政府全体で普及を後押しすることが重要になる。農地の転用では農林水産省、環境アセスメントの効率化では環境省の役割が大きい。特に重要なのが住宅・建築物を所管する国土交通省だ。家庭部門は日本の排出量の15%を占める。住宅の省エネや再生エネ設備の設置を促す取り組みの強化が必要になる。

多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

深尾三四郎のアバター
深尾三四郎
伊藤忠総研 上席主任研究員
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ひとこと解説 新産業育成と雇用創出の観点で脱炭素を推進できるか。
欧米での脱炭素政策では、雇用創出力の高い新産業としての再エネの育成に重きが置かれている。企業でのコスト負担を和らげるためのインセンティブとして、カーボンプライシングを導入しながら、環境投資への炭素税収の還元やカーボンクレジットの獲得機会を提供している。日本での脱炭素の議論はコストに目が行きがちで、特にそれは自動車産業で顕著だ。脱炭素を加速するためには、自動車政策と発電政策をセットにし、EV化で生まれる新しいエコシステム全体での雇用創出を見据えながら、カーボンプライシングの導入議論を加速すべきだ。まずは企業や省庁での縦割りの打破が必要となる。

2021年3月23日 7:28 (2021年3月23日 8:21更新)
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高村ゆかりのアバター
高村ゆかり
東京大学未来ビジョン研究センター 教授
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ひとこと解説 深尾さんのコメントに深く同意。日本の温室効果ガス排出量の約85%がエネルギー起源のCO2であることを考えると、2030年の温暖化目標は、2030年のエネルギーのあり方をどう描くかが鍵を握る。エネルギーインフラの整備・転換にかかる時間を考えると2030年の姿が透けて見えるのは確かだが、現状からの手堅い積み上げだけではなく、2050年カーボンニュートラルに向けたエネルギーと産業の構造転換を促す、そのための政策を動員する国の意思を示す目標設定が必要だろう。洋上風力の野心的な目標設定が、内外の企業の参入を促し、次世代の産業化の動きをつくっているようにである

2021年3月23日 8:21いいね
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LINEでの行政サービスを停止 総務省 政府、各省庁で利用状況を調査

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE18DVS0Y1A310C2000000/

『武田良太総務相は19日の閣議後の記者会見で、総務省が対話アプリ「LINE」を通じて提供している行政サービスの運用を停止する考えを示した。国内利用者の個人情報が中国でアクセスできる状態になっていた問題を受けた措置だ。

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停止の対象となるのは意見募集や問い合わせの対応など。LINEのような外部サービスで業務上の情報を扱わないよう、職員に注意喚起した。

全国の自治体がLINEをどう活用しているか調査に乗り出したことも明らかにした。自治体では粗大ゴミの収集や保育所入所などの申請に活用しているケースがある。26日までに報告を求め、セキュリティー面での対応を検討する。

菅義偉首相は19日午前の参院予算委員会で、LINEに関して各省庁で職員の利用状況の調査を始めたと表明した。民間アプリを使って機密情報を扱わないルールがあると紹介し「改めて確認している。引き続きセキュリティー確保に努めたい」と強調した。

自民党の山田宏氏はフェイスブックなど民間メッセージアプリの多くが外国製だと指摘し、国産アプリの開発支援を政府に求めた。梶山弘志経済産業相は「経済安全保障のひとつだと認識している」と述べた。

加藤勝信官房長官は19日の閣議後の記者会見で「内閣官房で現在、利用状況について改めて確認している。個人情報などの管理上の懸念が払拭されるまでは利用停止などの対応を予定している」と述べた。

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谷脇総務審議官を更迭 NTT接待問題で武田総務相

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE080JB0Y1A300C2000000/

『武田良太総務相は8日朝、NTT幹部による総務省幹部らへの接待問題に関する中間報告を公表した。接待を受けた谷脇康彦総務審議官を更迭し、同日付で官房付に異動させた。谷脇氏は菅義偉首相の長男が勤める放送事業会社「東北新社」からの接待で懲戒処分を受けていた。

武田氏は8日朝、谷脇氏に関して「幹部職員である総務審議官が公務への信頼を著しく失墜させる行為をし、誠に遺憾だ」と述べた。

総務省は8日の参院予算委員会理事会に中間報告を伝えた。報告によると、谷脇氏は2018年9月以降、NTTの澤田純社長らから3回接待を受けていた。総額は10万6852円に上った。谷脇氏が支払ったのは20年7月の1回のみで一人あたりの飲食費は2万8941円だったが、支払額は5千円だけだった。

巻口英司国際戦略局長も20年6月に澤田氏らと会食していた。当時総務審議官だった山田真貴子前内閣広報官も同席していた。土産物も含めて5万1165円の費用を負担してもらい、巻口氏が支払ったのは1万円にとどまった。

接待問題で答弁する谷脇康彦総務審議官(4日、参院予算委)

国家公務員倫理規程は省庁が許認可を与える相手を利害関係者と定め、接待を禁止する。自己負担で出席する際も1万円を超える場合は事前に届け出る必要がある。NTTは取締役選任などで総務相の認可を受けるため利害関係者になる可能性がある。

総務省は谷脇、巻口両氏以外の職員についても調査する。NTT以外の事業者にも同様の問題がないかも調べる。

谷脇氏は放送事業会社「東北新社」からも計4回、総額11万円を超す接待を受けていた。2月24日に減給3カ月(10分の2)の懲戒処分を受けたばかりだった。

谷脇氏は2月の調査で東北新社以外に接待を受けた事実はないと説明してきた。週刊文春が3月3日に谷脇氏らがNTTから高額接待を受けていたと報じ、改めて調査した。

武田氏は8日、記者団に「前回の調査の際に、倫理法令に違反する行為が他にないか再三にわたり確認してきた。にもかかわらず新たな違反が疑われる行為が確認され、甚だ遺憾だ」と語った。

谷脇氏は1984年に旧郵政省に入省し、固定電話や携帯電話など通信政策に一貫して関わった。総務審議官就任前はNTTを担当する総合通信基盤局長だった。旧郵政省組のトップとして、次官就任が有力視されていた。首相が総務相だった2007年に担当課長として携帯料金と端末価格の分離プランの導入を打ち出した。

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東北新社、衛星放送業界で影響力 総務省幹部に接待攻勢

 ※ 菅正剛氏が、なにかと話題になっている…。

 ※ 彼の勤務する会社が、なんで電波行政を司る総務省の局長級の幹部と接触して、さかんに情報収集しようとしたのか…、その理由の一端が、語られている…。

『総務省幹部らが菅義偉首相の長男など東北新社関係者から接待を受けていた問題で、幹部らへの処分が24日、発表された。幹部らはこれまでの取材に対し、「誘いがあれば断るわけにはいかない重要な事業者だ」と釈明。武田良太総務相は記者会見で、同社に会食が集中した理由について「正直分からない」と歯切れが悪かった。放送行政における同社の一定の影響力がうかがえ、同省が検証する方針だ。

総務省幹部ら7人減給 接待受けた11人処分―武田氏は閣僚給与返納

 東北新社は1961年、首相と同じ秋田県出身の創業者が設立。番組やCM制作などを手掛ける老舗の映像制作会社だ。衛星放送事業には80年代に映画専門の「スター・チャンネル」で参入。2019年10月に死去した創業者が衛星放送協会会長を務めるなど、「業界で主導的な役割を果たしてきた」(関係者)とされる。

 ただ、近年は「ネットフリックス」などインターネット動画配信サービスに押され、放送各社の事業環境は厳しい。高精細な映像規格「4K」対応には投資がかさむため、及び腰な事業者が多い中、東北新社は4K放送でも業界をリード。チャンネル許認可権を持つ総務省と良好な関係を築いてきた。

 東北新社と同省幹部の会食は「情報交換」などが目的とされ、多額の費用を同社側が負担していた。衛星チャンネル運営元のある事業者は「日常的に接待を受けているとなると、許認可など行政に影響が及んでいると思われても仕方がないのではないか」と指摘する。

 接待問題を受け東北新社は同日、「重大な事態を招き、深くおわびする」との謝罪コメントを発表。今後、社内調査結果を公表するとともに関係者処分について「厳正に対処する」としている。』

給与デジタル払い、破綻時の早期保証など条件 厚労省案

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF2841U0Y1A120C2000000

 ※ 表面的には、連合(労組)vs.フィンテック協会の対立か…。

 ※ 対立している表面的な「価値」は、労働者の給与支払いの確実性(労働者の生活の保証)vs.支払い手段の利便性・効率性(銀行の牙城の取り崩し)か…。

 ※ そういう「対立」が、規制官庁・監督官庁の「規制方針」「規制内容」をめぐって激突し、自陣営に有利な方向へ持っていこうとして、取り合いになる…。

 ※ 特に菅内閣は、「デジタル化の促進」という「大看板」を掲げているんで、フィンテック勢にとっては、追い風だ…。

 ※ ここを突破すると、「銀行の牙城」を崩す道筋も見えてくるんで、「天王山」と見ているんだろう…。

 ※ 逆に、厚労省・政府としては、銀行口座の安全性vs.フィンテックの利便性・効率性を天秤にかけることになる…。

 ※ CBDCのところでも問題になるが、「銀行口座」というものは、単に「自分のお金の出し入れ」というだけではない…。「本人確認業務の肩代わり」「一国の金融政策の末端を担う(そういう意味では、金融行政の末端組織)」などの機能も、果たしている…。

 ※ それだから、どうしても「銀行口座」は、高コストとなる(その代わり、政策的にいろいろ優遇されている)…。

 ※ だから、厚労省の背後には、金融庁や財務省がいて、陰に陽に「いろいろ吹き込んでいる」ハズだ…。

 ※ そういう中での、「舵取り」「すり合わせ」となる…。

『厚生労働省は28日に労使を交えた審議会を開き、会社員への給与のデジタル払いを取り扱える事業者の条件として、破綻時に早期に保証する仕組みの整備などを求める案を示した。柔軟に換金できることや、厳格な本人確認の体制なども条件とする。連合は審議会で「資金移動業者が銀行と同等の安全性があるか懸念がある」と主張し、慎重な姿勢を鮮明にした。

政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略…

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政府は給与のデジタル払いについて、2020年7月に閣議決定した成長戦略の文書に「20年度できるだけ早期の制度化をはかる」と明記した。フィンテックなどの新しいテクノロジーの競争環境を公平にし、金融サービスの利便性を高める狙いがある。21年3月末までに詳細な制度設計を終える必要があり、制度を所管する厚労省の審議会の議論が焦点になる。

厚労省が示した給与の安全性を守るための案では資金移動業者に対して①資金保全②不正引き出しへの対応③換金性④厳格な本人確認の体制――を求めることを掲げた。基準を満たさない業者にはデジタルでの給与支払いを認めない。あくまで利用者が銀行口座かデジタル払いかを選ぶ形にし、希望する企業と労働者が利用するものだと厚労省は説明した。

ソフトバンク系の「PayPay(ペイペイ)」やLINEの「LINEペイ」などのサービスの資金移動業者から給与を受け取る場合、支払いが遅れる懸念があるのは破綻した場合だ。そのため、事業者が保証会社や保険会社と契約することで、仮に破綻しても数日以内で支払いができるようにする「保険」の仕組みの導入を条件とする方向だ。

連合の代表は28日の審議会で「資金移動業者は事業体の健全性に疑問がある。デジタル技術が悪用され、思いも寄らぬ事故がおこる」と話し、導入に慎重な姿勢を示した。一方、フィンテック協会は28日に記者会見を開き、感染症予防のために非接触で給与を受け取れる利点や、外国人労働者から要望が出ていることなどを挙げて「社会的な意義が高まっている」と強調した。

公正取引委員会がQRコード決済を利用している人を対象に実施した調査では、仮にデジタルマネーの給与支払いが可能になった場合、4割の人が利用を検討すると回答した。銀行口座とQRコード決済の間でお金のやり取りをする場合、特定の銀行でしか使えないものも多い。直接、給与がQRコードの決済アプリに振り込まれるようになれば利便性は増す。

QRコード決済を月1回は利用する人は20年9月時点で3000万人を超え、2年前の10倍程度に膨らんだ。デジタルマネーは、企業と雇用契約のないフリーランスらへの報酬の支払いではすでに広がっている。会社員の給与の支払いだけ、安全基準を過度に厳しくすると、利便性を下げてしまう可能性もある。

電力需要増やす脱ガソリン車、立ちはだかる電源の壁

電力需要増やす脱ガソリン車、立ちはだかる電源の壁
脱ガソリン車 戦略と課題
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『菅義偉首相は18日の施政方針演説で、すべての新車販売を電動車へと切り替える時期を「2035年まで」と明言した。目標達成には多くの課題があるが、温暖化ガスの排出が少ないクリーンな電源をどう確保するかもその一つだ。

「国家のエネルギー政策の大変化なしには、なかなか達成は難しい」。日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は昨年、50年に「温暖化ガス排出量実質ゼロ」にするとした政府目標に注文をつけ…

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・自工会は業界として実質ゼロに取り組む方針だが、安価でクリーンな電源を安定して確保できるかに神経をとがらせている。

【関連記事】
豊田自工会会長、脱炭素には「発電時のCO2削減が重要」
自動車業界も2050年までに脱炭素、自工会が方針

・「脱ガソリン車」を増やしていくと、どうしても電力需要は増える。充電の必要が増えるからだ。デロイトトーマツグループで環境・エネルギーが専門の加藤健太郎氏は、政府が目指す脱ガソリン車の動きが進めば「電力需要は5~10%増える見通しだ」とみる。「総電力需要のうち、今は数%にとどまる輸送部門の割合は10~15%になるだろう」と話す。

・「電気自動車(EV)のほうが製造時のCO2のインパクトが大きい」。昨年9月、経済産業省との検討会で、トヨタの開発部門のトップである寺師茂樹取締役はこう強調した。「走行時だけでなく車両の製造や燃料となる電気を生み出す過程の環境負荷も考えるべきだ」と主張。蓄電池の製造が主な要因で、EVは一般的なガソリン車に比べて2倍もの電力を消費するとされる。

・自工会も危機感を強めている。「サプライヤーを含む生産の脱炭素化が進まなければ欧米への輸出が阻害され、競争力を喪失する可能性がある」とみる。欧米では部品製造の段階から再生可能エネルギーを使っていると証明するよう迫られる可能性もある。「安価な再生エネを入手できなければ、国内生産の半分を占める輸出車が影響を受ける」(トヨタ幹部)と焦りがにじむ。

・ガソリン車から電動車への移行に伴って増える電力需要に対し、いかに温暖化ガスの排出を抑えた電源を確保するか。この点は各国共通の課題になっている。19年のEV販売台数で世界の半分を占める中国では、全発電量の約6割を石炭火力発電が占める。EVの普及で増加する電力需要を石炭火力など二酸化炭素(CO2)を排出する電源で賄えば「カーボンニュートラル」の目標達成は遠のく。

・政府はガソリンエンジンを搭載するハイブリッド車(HV)を販売禁止の対象にはしていないが、欧州では脱HVの動きも出ている。再生エネに加え、原子力発電やCO2の排出を抑えた火力発電なども含め、電源構成の見直しを急ぐ必要がある。

押印99%廃止 河野規制改革相「霞が関もやればできる」

押印99%廃止 河野規制改革相「霞が関もやればできる」
脱ハンコに挑む(2)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE142DP0U1A110C2000000

 ※ 紙・ハンコの長所と短所、電子データの長所と短所を挙げてみる…。

(紙・ハンコ)
長所:
 1、従来からのやり方で、ともかくも「従前通りの業務を回すこと」ができる。
 2、パソコン、タブ端末、スマホ等の「情報デバイス」の操作に不慣れでも、参加(アクセス)できる。
 3、大規模停電、広域ネットワーク障害に強い。

短所:
 1、ともかく、「コンピューターでの処理」に乗せることができない。
 2、ネットワークにつなげての「オンラインでの処理」に、乗せることができない。

(電子データ)
長所:
 1、「コンピューターでの処理」に乗せることができる。うまく活用すれば、「100人力」。
 2、オンライン化することができる。

短所: 
 1、改ざん、ハッキングの危険がつきまとう。バックアップも大問題。
 2、大規模停電、広域ネットワーク障害に弱い。ヘタすると、「大規模な業務不能」「国家機能のマヒ」の危険がある。

もの事何でも、長短両面がある…。そこを充分踏まえながら、じわじわと進んで行く必要がある…。

『「霞が関だってやればできるというところをみせていきたい」。規制改革相の河野太郎は1月、行政手続きで必要な押印を99%以上廃止できたのを例に、2021年も改革を進めるとの意気込みを周囲に伝えた。

【前回記事】
「世界企業にハンコは要らない」 日立で進む電子化

18日に召集した通常国会では押印廃止の関連法案50本ほどを一括して提出し改正をめざす。

河野が押印の原則全廃の号令をかけたのは就任直後の昨年9月24日。廃止できないなら理由を示すよう求め、1週間足らずで判断…

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・廃止できないなら理由を示すよう求め、1週間足らずで判断を迫った。

・押印が必要な手続きはおよそ1万5千あり、このうち1万2千程度は実印でなく認め印が許されていた。本人確認にならない認め印ならもともと要らないじゃないか――。認め印をなくす調整で、最後に残ったのは法務省が所管する海外での遺言作成に関する手続きだった。

・民法は海外在住の日本人は在外公館の領事を公証人として遺言を作成できると定める。この手続きで認め印が必要だった。

・法務省は国内での同様の手続きには実印を求めており、海外で認め印でも良いとするのは印鑑登録が難しいからだと主張し廃止しかねていた。しかし河野は認め印全廃にこだわった。

・11月10日。法務省幹部と夜まで協議を続けた法相の上川陽子は、領事にパスポートを示し本人が署名すれば認め印は不要とすることで折れた。3日後、河野は認め印全廃と、実印などが必要な83の手続きを除く押印撤廃を達成できたと発表した。

・霞が関でも押印の機会は激減した。出勤簿は昨年末、紙に各自がはんこを押すのではなく、全府省で表計算ソフトなどに打ち込むルールに改めた。

・防衛省は昨年、閣僚や副大臣、政務官が最終決裁者なら「紙決裁」としていた規定を廃止。文書管理システム上で書類を見て、決裁ボタンをクリックする電子決裁に代わった。同省公文書監理室によると「テレワーク中も省外で決裁でき、意思決定の速度は上がった」という。

・もっとも河野の狙いは押印自体ではない。「はんこを押す行為がなくなれば、その手続きは書面でなくオンラインでできる」。行政手続きのオンライン化こそ「本丸」だと見据える。

・日本は20年の国連の世界電子政府ランキングで14位。河野は15日の記者会見で「日本が最先端を走っていないのは間違いない」と語った。95%超の行政手続きを5年以内にオンライン化する目標を掲げ、改革を次のステップに進める。(敬称略)