水素供給網の整備加速 ENEOSは給油所で来春販売

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ02D4H0S1A200C2000000/

『脱炭素の切り札とされる燃料電池車のインフラ整備が規制緩和で進み始めた。石油元売り最大手のENEOSホールディングス(HD)はこれまで難しかった市街地の給油所で燃料電池車(FCV)向け水素充塡サービスを展開する。国内水素販売トップの岩谷産業は簡易型水素ステーションの建設を推進。欧州や中国が水素への取り組みを強化する中、日本は規制の見直しをテコに水素インフラ整備を急ぐ。

日本は2017年に世界で初めて…

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日本は2017年に世界で初めて国の政策として水素基本戦略を策定。規制改革案に水素ステーション関連の規制見直しが盛り込まれた。ガス保安や立地安全を巡る規定が厳しく、水素ステーション設置はコストや技術面で難易度が高かった。

ここにきて規制見直しが進み、民間企業の水素ステーション設置に広がりが出てきた。

ENEOSHDによると給油所内に水素充塡設備を設置するのは国内初。22年春から神奈川県と愛知県の給油所2カ所から始める。ENEOSブランドの給油所は全国1万3000カ所あり、水素充塡は新ビジネスとしても期待がかかる。

給油所での併売が可能になったのは、20年1月に経済産業省がガスなどの安全対策などを規制する高圧ガス保安法の法解釈を明確にしたことがある。水素充塡に必要な圧縮機などの関連機器は安全のため他の設備と距離を取り鉄筋コンクリートで仕切る必要があったが、簡便にできるようになった。その結果、市街地の給油所でも水素充塡機の設置が可能になった。

一連の規制緩和では高圧ガス保安規制の省令も改正し、水素ステーションの無人営業を可能にした。機器の材料、立地や運営面などこれまで見直された規制は数十項目に及ぶ。政府は21年度予算案には110億円を計上し、資金面でも民間の取り組みを支援する。

岩谷産業は全国で水素ステーション整備を進めている。経産省の見解で、水素を保管するトレーラーの温度を冷やす散水装置の設置を不要化した。コストを抑えられる簡易型の水素ステーションを現在、6カ所建設中だ。

「燃料電池実用化推進協議会」(FCCJ)によれば、水素スタンドの建設費は当初約5億円だったが、一段の規制改革などで2億円まで減らせると試算している。

【関連記事】水素、脱炭素の主軸に 大量導入がコスト削減のカギ
札幌市が水素先進都市へ始動、FCVなど需要調査


自治体レベルでも脱炭素の取り組みが広がり、東京都中心に全国で100台の燃料電池バス普及を見込む。ただ、各地で水素供給のインフラ不足が課題で、30年までに3000台のFCV導入を掲げる札幌市には、水素ステーションは移動式の1台しかない。

政府は30年にFCV80万台、水素ステーションも900カ所に増やす目標を掲げる。約3万店あるガソリンステーションの約3%で、水素供給の整備は緒に就いたばかりだ。

海外も水素への傾斜を強めている。調査会社マークラインズによると、20年のFCV(乗用車と小型商用車)販売台数は韓国が5350台と日本の約7倍。欧州連合(EU)が20年7月に水素戦略を発表し、トラックやバスなど商用車で水素利用を重点展開する。中国も燃料電池バスを先行して普及を進めている。水素燃料の活用で国家間の競争も始まっている。

FCV、コストなお課題 日本での普及EVに後れ
燃料電池車(FCV)は日本勢が世界をリードする技術だが、日本での普及は電気自動車(EV)に比べても遅れている。EVより航続距離が長いなどのメリットはあるが、コストの高さやインフラ整備が課題となっている。

FCVは水素と空気中の酸素を反応させて電気を発生させる。走行時に排出するのは水だけで「究極のエコカー」とされる。技術で先頭を走るのがトヨタ自動車で、2014年に世界で初めて量産型となる「ミライ」を投入。20年12月には6年ぶりの全面改良となる新型を発売した。
新型ミライの航続距離は約850キロメートルと、200~400キロメートルが多いEVを大きく上回る。EVのフル充電までの時間が1時間ほどかかるのに対して、FCVに必要な水素の充塡にかかる時間は大幅に短いのも特徴だ。
それでも19年度末までの日本での保有台数は約4000台と、EVの約12万4000台と差が開いている。大きな要因がコストだ。代表的なEVである日産自動車の「リーフ」は電池容量が大きいタイプの最低価格が441万円。ミライは710万円からと高い。
新型ミライは基幹部品のひとつである水素タンクの原価を従来車種と比べ約7割下げるなどコスト削減の技術開発も進めたが、本格的な普及へさらなる上積みが必要だ。
インフラ整備もなお課題だ。EVの充電ステーションが日本全国で約2万カ所に増えたのに比べ、水素ステーションは約140カ所にとどまる。
解決策として進めるのが水素活用の裾野を広げる取り組みだ。例えば新型ミライの燃料電池システムは乗用車だけでなく、商用車や産業車両、船舶、鉄道などさまざまな用途向けの外販を念頭に開発している。水素需要が増えれば充塡インフラ整備などに弾みがつく。
バスやトラックなど商用車で普及を促す動きもある。基本的に同じルートを走るため、水素ステーションが少なくても運行しやすいからだ。
海外勢も商用車を中心にFCVを強化する。欧州では商用車大手の独ダイムラーとボルボ(スウェーデン)が発電装置の開発を統合し効率化。25年以降に航続距離1千キロメートルを超えるFCVトラックを量産する計画だ。中国政府も商用車中心にFCV供給網を築く方針で、35年までに100万台前後の保有台数をめざす。
FCVとEVとの関係についてトヨタは「インフラ整備状況や充塡時間、航続距離など得意分野が異なっており、互いに共存していく」(幹部)とみる。豊田章男社長も20年11月の決算記者会見で「世界各地でエネルギー事情が異なるため、いろいろな電動化のメニューを持っていることが強みになる」と指摘。引き続きFCVやEVに加えてハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの開発と販売を続ける考えだ。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Business/Energy/Japan-s-hydrogen-fueling-network-expands-to-gas-stations?n_cid=DSBNNAR

多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

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中空麻奈
BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部 副会長
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今後の展望 「2050年カーボンニュートラル」が宣言されて以降、日本では2035年を目処に電動車100%を目指すことになっている。しかし、どういう自動車のポートフォリオを提供すれば、これからの勝ち組となるのか、よくわからない。そもそも漠とした疑問が山積みだ。水素ステーションなどインフラ設置が遅れてボトルネックにならないよう、併せて提供されなければならないが、今のスピード感で間に合うのか。水素の製造過程で出る二酸化炭素の排出をどう捉えるのか。ハイブリッド車の扱いの違いが将来的に日本自動車に悪影響とならないか。軽自動車の基準をどうするか。全体を踏まえた鳥瞰図と具体的なロードマップが必要である。
2021年2月17日 9:33いいね
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竹内純子
国際環境経済研究所 理事・主席研究員
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ひとこと解説 結局水素をどこでどうやって大量に作り持ってくるかなのです。究極的には再生可能エネルギーの電気で水を電気分解するのが望ましいわけですが、特に再エネが高い日本ではあまりに高コストなので、今は海外で天然ガス等から水素を作り日本に輸送+CO2はその国の地中に埋める方法がメインで考えられています。化石燃料資源国への依存はいまと変わるものではありませんが、脱炭素化のための投資。一昨日参加した石油天然ガス小委資料がよくまとまっていました。https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shigen_nenryo/sekiyu_gas/pdf/013_03_00.pdf
2021年2月17日 9:25 (2021年2月17日 9:26更新)
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山崎俊彦
東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授
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ひとこと解説 セルフガソリンスタンドであっても、給油開始は監視カメラで安全を確認した人の手によって許可が出されているのをご存知でしょうか。AIなどによる支援が人手不足の鍵になると考えています。

FCVやEVもステーションの数や充電にかかる時間など課題が山積です。次のイノベーションやブレイクスルーが何なのか、目が離せません。
2021年2月17日 8:10 (2021年2月17日 8:15更新)
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志田富雄
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説 今では当たり前になっているセルフ式のスタンドも、かつては規制に阻まれていました。危険物の特性を知らないドライバーが自身でガソリンなどを給油することは危険だとされていたからです。今でも無人の給油所は認められていません。水素となるとさらに規制は厳しくなります。安全性を確保しながら、さまざまな規制を緩和していかなければインフラ整備は進みません。
2021年2月17日 7:12いいね
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貯蔵・輸送・ハンドリング技術 |イワタニと水素技術

 ※ それで、にわかに(実は、本当はにわかにでもない…。前々から、持ちあがっていた話しだ…)、スポットライトが当たっているのが、「水素社会」というものだ…。

 ※ それで、注目されているのが、「イワタニ産業」という会社だ…。

 ※ 個人向けには、「カセット・ボンベ」が有名だ…。鍋とか、鉄板焼きとか家庭でやる時に、使うやつな…。まあ、アウトドアで使ってもいい…。

 ※ しかし、この会社は、むしろ、法人向け・企業向けの大規模な「水素運搬技術」で有名な会社なんだよ…。知らん人も、多いだろうけど…。

 ※ 会社のHPからキャプチャしたものが、参考になるんで、貼っておく…

燃料電池が自動車からオフィスまで、2020年代には普及価格へ
https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1408/07/news019.html

貯蔵・輸送・ハンドリング技術 |イワタニと水素技術 | Iwatani-水素とイワタニ
http://www.iwatani.co.jp/jpn/h2/tech/technique.html

トヨタ、米でもEV発売へ 22年めど2車種

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN110GH0R10C21A2000000/

『【ニューヨーク=中山修志】トヨタ自動車は10日、米国で電気自動車(EV)2車種を発売すると発表した。販売車種の詳細は明らかにしていないが、日本から輸入する多目的スポーツ車(SUV)になるとみられる。年内に販売車種を公表し、22年をめどに売り出す見通し。

EVの普及拡大を掲げるバイデン米政権の発足に合わせ、米国でEVの品ぞろえを追加する。米国はEVの販売比率が1%台と欧州や中国に比べ普及が遅れていたが、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターなど米大手がEVシフトを強めている。

トヨタは20年代前半に世界で10車種以上のEVを投入する計画で、20年9月には欧州で高級車「レクサス」のSUVを発売した。12月には日本製のSUV型のEVを欧州市場に追加する計画を表明しており、米国でも同モデルを発売する見通しだ。

トヨタは12年にテスラに生産委託したSUV「RAV4」のEVモデルを発売したが、既に生産を終了している。

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電力需要増やす脱ガソリン車、立ちはだかる電源の壁

電力需要増やす脱ガソリン車、立ちはだかる電源の壁
脱ガソリン車 戦略と課題
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF192W30Z11C20A2000000

『菅義偉首相は18日の施政方針演説で、すべての新車販売を電動車へと切り替える時期を「2035年まで」と明言した。目標達成には多くの課題があるが、温暖化ガスの排出が少ないクリーンな電源をどう確保するかもその一つだ。

「国家のエネルギー政策の大変化なしには、なかなか達成は難しい」。日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は昨年、50年に「温暖化ガス排出量実質ゼロ」にするとした政府目標に注文をつけ…

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・自工会は業界として実質ゼロに取り組む方針だが、安価でクリーンな電源を安定して確保できるかに神経をとがらせている。

【関連記事】
豊田自工会会長、脱炭素には「発電時のCO2削減が重要」
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・「脱ガソリン車」を増やしていくと、どうしても電力需要は増える。充電の必要が増えるからだ。デロイトトーマツグループで環境・エネルギーが専門の加藤健太郎氏は、政府が目指す脱ガソリン車の動きが進めば「電力需要は5~10%増える見通しだ」とみる。「総電力需要のうち、今は数%にとどまる輸送部門の割合は10~15%になるだろう」と話す。

・「電気自動車(EV)のほうが製造時のCO2のインパクトが大きい」。昨年9月、経済産業省との検討会で、トヨタの開発部門のトップである寺師茂樹取締役はこう強調した。「走行時だけでなく車両の製造や燃料となる電気を生み出す過程の環境負荷も考えるべきだ」と主張。蓄電池の製造が主な要因で、EVは一般的なガソリン車に比べて2倍もの電力を消費するとされる。

・自工会も危機感を強めている。「サプライヤーを含む生産の脱炭素化が進まなければ欧米への輸出が阻害され、競争力を喪失する可能性がある」とみる。欧米では部品製造の段階から再生可能エネルギーを使っていると証明するよう迫られる可能性もある。「安価な再生エネを入手できなければ、国内生産の半分を占める輸出車が影響を受ける」(トヨタ幹部)と焦りがにじむ。

・ガソリン車から電動車への移行に伴って増える電力需要に対し、いかに温暖化ガスの排出を抑えた電源を確保するか。この点は各国共通の課題になっている。19年のEV販売台数で世界の半分を占める中国では、全発電量の約6割を石炭火力発電が占める。EVの普及で増加する電力需要を石炭火力など二酸化炭素(CO2)を排出する電源で賄えば「カーボンニュートラル」の目標達成は遠のく。

・政府はガソリンエンジンを搭載するハイブリッド車(HV)を販売禁止の対象にはしていないが、欧州では脱HVの動きも出ている。再生エネに加え、原子力発電やCO2の排出を抑えた火力発電なども含め、電源構成の見直しを急ぐ必要がある。

レクサス初の市販BEV「UX300e」が登場

レクサス初の市販BEV「UX300e」が登場。EVオーナー目線でメカニズムをチェック
2019/11/26 06:45 carview!
https://carview.yahoo.co.jp/news/detail/db2236f3dd4567a3f8c42e454075761fe6c64a0a/

※ スゲーな…。シートの下は、ほぼ「電池ユニット」で占められている…。

※ 当たり前の話しだが、「動力伝達機構(プロペラシャフトなんか)」なんてものは、無い…。モーターで、フロント・タイヤをぶん回すだけだ…。

※ 「電池ユニット」には、カバーが施されている…。けっこう発熱するんだろう…。基本、「化学電池」なんで、「温度のコントロール」が重要らしい…。

※ サスペンションとか、ブレーキとかは、そのまま…という感じだな…。

※ 「電池ユニット」は、相当な「重量物」とみえる…。丹念に、「補強材」を入れている…。

※ こうなると、「モノコック」ボディ構造(特に、シャシーでではなく、フロアパンとか、縦に入れる「ピラー」なんかの「ボディ構成材」全体で、形成する手法)というよりも、かつての「ラダー・フレーム」構造の復活だな…。

※ 下から見たところ…。やはり、「補強材」がすごいな…。

※ これは、「サスペンションの構造」を示すもののようだ…。

※ 代表的なものとして、上記のようなものがあるらしい…。

※ 「モーター+変速機」の拡大図のようだ…。いかにもゴツイな…。

※ 最後に、「電池ユニット」とその「配線」の俯瞰図だ…。配線ケーブルとて、ちゃんと気を配らないと、「被覆が燃えて」火災事故につながったりする…。家庭用の電気製品とは、比べものにならないくらいの「巨大電流」が流れることもあるんだろうからな…。

『シーンに応じた駆動力コントロールとバッテリーの温度管理がポイント

東京モーターショーでは近未来のモビリティ社会へのアプローチを示していたトヨタ。いわゆる「クルマの電動化」についての具体的な提示としては燃料電池車「MIRAI」の次期型を見せたくらいという印象もあったが、11月に入って世界のモーターショーにて具体的な電動車両を相次いで発表している。ロサンゼルスオートショーではプラグインハイブリッド「RAV4 Prime」を、そして広州モーターショーではレクサス初の電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)として「UX300e」を世界初公開した。

それぞれコンベンショナルなエンジン車も用意されている車種をベースとしているが、それは新世代プラットフォームが様々な電動化に対応した設計となっていることを示す。電動車両であることで個性をアピールするのではなく、魅力的なモデルを作り、その中に選択肢としてプラグインハイブリッドやBEVといった選択肢を用意するという商品企画の考え方も、この2台は示しているように感じられる。

さて、ここで注目したいのはレクサス「UX300e」だ。レクサス初のBEVという謳い文句だが、トヨタとしても自社技術による量産BEVとしてはほぼ初めてといえる。過去に量産したといえるBEVはコンパクトカー「iQ」をベースに100台限定で作られた「eQ」とテスラと共同開発したものの2年ほどで生産を終了した「RAV4 EV」くらいしかないからだ。

UX300eは従来のBEVによる経験は活かしているかもしれないが、技術的な流れとしてはまったく新しいものと考えるのが妥当だ。では、そのポイントはどこにあるのだろうか? 実際に国産BEVをオーナーとして日常的に使っている経験から三点に注目したい。

まず、ひとつ目はレクサスらしい静粛性へのこだわりだ。メーカー発表では『床下バッテリーに遮音壁としての機能を持たせたほか、エンジンやトランスミッションの音がないゆえに聞こえる風切り音や小石・砂などの巻き上げ音にも配慮』と記されているが、たしかにBEVというのはパワートレイン由来のノイズがエンジン車に対して圧倒的に少ないぶん、ほかの走行ノイズが目立つ。とくにハッチバックボディではリアタイヤハウスから発生する音が気になるのは事実。そのあたりを対処しているのであればBEVらしい静粛性が強調されているだろうし、また床下バッテリーパックを遮音壁に利用するというアイデアも興味深い。

ふたつ目はトヨタ・ハイブリッド技術の応用による駆動力コントロールだ。こちらもメーカー発表では『ハイブリッドで培ったモーター制御技術を軸として、パワートレーン・ステアリング・サスペンション・ブレーキなどを統合的に制御。これにより走行シーンに応じた駆動力コントロールを行うことで理想的な車両姿勢を実現』とある。電動モーターのレスポンスが鋭いことは知られているだろうが、既存のBEVであっても1/1000秒という単位で駆動力を制御して走りのスムースさを生み出している。また、駆動力によるコーナリングアシストといった技術も実装されている。トヨタが同様か、それ以上の制御を入れているというのは不思議な話ではない。

みっつ目がバッテリーの温度管理だ。メーカー発表では『低温/高温下でも正常に動作するようバッテリーに温度調整機能を備える』と書かれているだけだが、バッテリーの温度管理というのは実際の航続距離にてきめんに効いてくる。それは空冷バッテリーのBEVに実際に乗っていると感じる部分だ。季節によって航続距離や充電時の入り方が如実に変わってしまう。冷えすぎても熱すぎても性能は変化する。具体的にいえば同じ充電量での航続距離が外気温の影響を受けるため、そのあたりを考慮する必要がある。バッテリーの温度管理はBEVの使いやすさには欠かせないメカニズムだといえる。

どのような仕組みでバッテリーの温度管理を行なうのか具体的なことは不明だが、公開されている画像では強制空冷システムらしきユニットが確認できる。夏場は冷房の、寒いときには暖房の空気を送り込むことでバッテリーの温度管理を行なうのだろう。バッテリーの温度管理に水冷式を使っているモデルもあるが、あえて強制空冷を使った意図は重量増を嫌ったのだろが、その効果はどれほどなのかは気になるところだ。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)』

トヨタ、2人乗り超小型EVを2020年発売予定…東京モーターショー2019で先行公開へ

2019年10月17日(木)13時30分
トヨタ、2人乗り超小型EVを2020年発売予定…東京モーターショー2019で先行公開へ
https://response.jp/article/2019/10/17/327699.html

『トヨタ自動車は10月17日、2020年冬頃に発売を予定している2人乗り『超小型EV(電気自動車)』を東京モーターショー2019のMEGA WEB会場で開催されるFUTURE EXPOで一般公開すると発表した。

超小型EVの開発責任者を務める谷中壮弘氏は「免許取りたての若い方やご高齢の方々など日常の移動を支える取り回しのしやすいクルマ。企業の視点ではお客様の所へ毎日巡回、訪問するような近距離移動の用途で環境に良い業務用車として使って頂くことを想定している」と話す。

スペックに関して谷中氏は「定員2名で、1充電に約100kmの走行ができる。パッケージは大人2人が並んで座れる最小の幅であること、そして全長は2490mm、最小回転半径は3.9m。標準的な軽自動車よりも取り回しが、より良いことが特徴」と解説。

さらに「高齢の方でも乗降がしやすうようヒップポイントの高さを高めに設定し、ドアの開口部も高さに余裕を持たせている。また掃き出しタイプのフロアも乗降性を高めている。リチウムイオン電池を床下に搭載し、駆動モーターはリアに配置、リアタイヤを駆動する。またタイヤサイズは軽自動車での普及サイズを採用することでスタッドレスタイヤの調達も容易にしている」とも。全幅は1290mm、タイヤサイズは13インチとなっている。

またインテリアは「室内幅は広くはないが部品配置やカラー配色などで使いやすく、狭さを感じにくい工夫を凝らしている。温度調節はクーラーとシートヒーターを設定、身体の近くを効率良く冷やしたり暖めたりすることで電力消費を抑えている」とのことだ。

一方、安全面については「(国土交通省の)車両安全対策検討会の資料として公開されている超小型モビリティの安全基準の案を満たす開発を進めている」ほか、「インテリジェントクリアランスソナー、衝突時被害軽減ブレーキも設定している」という。

トヨタでは超小型EVに加えて、立ち乗りタイプのEVも2020年冬に発売する計画。さらに座り乗りタイプおよび手動車いすに取り付けて動力源になる車いす連結タイプを2021年中に発売する計画も明らかにした。

なお歩行領域での使用を想定している立ち乗り、座り乗り、車いす連結の各タイプのEVは、東京モーターショー2019の開催期間中、有明と青海を結ぶOPEN ROADで試乗できるとしている。

《小松哲也》』

※ 去年の東モで、既に公開していたんだな…。何らかの、政治的な動きの情報を、いち早く掴んでいたのかもしれないな…。

※ 「最高速度」が、60㎞/hで、「1充電走行距離」が約100㎞ということだ…。

※ 「電池ユニット」は、シートの下で、「モーター+変速機ユニット」は、リア置きのようだ…。

トヨタが21年に2人乗りEV まず法人向け、160万円から

トヨタが21年に2人乗りEV まず法人向け、160万円から
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD232NV0T21C20A2000000

『トヨタ自動車は2021年に2人乗りの小型電気自動車(EV)を発売する。まずは法人や自治体向けに100台程度の販売を想定し、22年以降一般向けにも売り出す。政府は30年代半ばまでに軽自動車を含めた全新車の販売を電動車とする方針で、これに沿うかたちとなる。国内最大手のトヨタによるEV新型車の投入は他社の戦略にも影響を与えそうだ。』

・小型EVは軽自動車の分類のひとつに位置付けられる。価格は補助金なしで160万~170万円程度となる見通し。1回の充電で走行する距離は約100キロメートル程度のもようだ。

・パナソニックとトヨタの共同出資会社であるプライムプラネットエナジー&ソリューションズ(東京・中央)が開発し生産するリチウムイオン電池を搭載する。軽自動車を利用する高齢者や免許を取得したばかりの若者の需要を見込む。

・ハイブリッド車(HV)が強いトヨタはこれまでEVには慎重で、対応車の投入も海外が中心だった。20年に中国や欧州で高級車レクサスとして初めての市販EV「UX300e」を発売。航続距離は367キロメートルで、国内では10月から135台限定で抽選販売している。21年以降はSUV(多目的スポーツ車)型のEVを欧州で投入する。

脱炭素、軽自動車も例外にせず スズキ「挑戦する」

脱炭素、軽自動車も例外にせず スズキ「挑戦する」
脱ガソリン車 戦略と課題
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF233ME0T21C20A2000000

『政府は2030年代半ばに新車販売を電動車のみとする目標に、軽自動車も含める方針だ。国内二酸化炭素(CO2)排出の16%を占める自動車部門を脱炭素化するため、販売台数の約3割を占める軽自動車も例外としない。ガソリン車への国際的な包囲網が狭まる中、日本独特の軽自動車規格を巡る産業構造の変化につなげる狙いもある。

【関連記事】
軽自動車も全て電動に 政府、30年代半ば目標
軽自動車の電動化、小型蓄電池など技術開発カギに
2050年脱炭素へ政府計画原案 洋上風力・EVなど重点

「グリーン成長戦略」原案の骨子
軽自動車は排気量が660cc、長さ3・4メートル、幅1・48メートル、高さ2メートル以下の…』

 ※ 「軽自動車規格」は、日本独自のものだ…。

 ※ 「非関税障壁」として、「日米貿易摩擦」の最盛期に、やり玉にあげられたこともある…。

 ※ 日常の足として使う分には、これで十分なんだよ…。

 ※ 特に地方では、一家で複数台保有がザラだ…。お父さんが通勤にファースト・カーを使ったとして、お母さん、娘さんなんかも、病院行ったり、お買い物に出たり(要するに、日常の用足し)する必要は、あるからな…。

 ※ そういうセカンドカー・サードカーの需要を掬って、発展してきたわけだ…。

 ※ そういう「構造」も、「脱炭素化」という側面から、オジャンにされるわけだ…。

 ※ ダイハツは、トヨタの傘下だから、そっちから技術・資金の援助を受けることができるだろう…。

 ※ スズキは、どうするのかな…。大分、トヨタと連携を図っていたようだが…。

 ※ ホンダも、本音では困っているだろう…。

 ※ 日産、三菱連合(軽に特化した、合弁会社を作ってる)は、どうするのかな…。独自規格なんで、ルノーは技術・資金は、出せない…。

 ※ マツダ、スバルは、だいぶ前から自社で生産することは、止めた…。スズキ、ダイハツからのOEMで調達している…。

 ※ ディーラーの戦略としては、娘さんなんかの「導入車」として、「とっかかり」ができるから、OEMでも無いと困るんだよ…。

 ※ そういう話し全部に、波及していくような事がらだ…。

 ※ そう言えば、トヨタが2人乗りEVを発表したというニュースを、昨日見たな…。あれも、そういう話しの流れだろう…。

 ※ 現状、トヨタの技術力をもってしても、「軽規格」の「4人乗り」の「EV」は、「ムリ」…、という話しでもある…。

 ※ 現状、モーターの他に、モーターと同じくらいの「体積」の「蓄電池」を積む…、という話しなんで、そこが「解決」されない限り、「ムリ」なわけだ…。

 ※ ガソリン車の場合、「ガソリン・タンク」の形状は、わりと自由に設計できる…。確か、だいぶ「平たい」形状のものに、変化してきたハズだ…。それを、
トランクの下に配置している…。そういう策で、スペースを稼いでいるわけだ…。

 ※ しかし、「蓄電池」では、そうはいかんだろう…。電池製作会社から、「ユニット」として調達するわけだからな…。

 ※ まあまあ、前途は多難だな…。

・軽自動車は排気量が660cc、長さ3・4メートル、幅1・48メートル、高さ2メートル以下の車が該当する。普通乗用車に比べて小型で低価格なのが強みで、税制面の優遇もある。軽量化など日本の自動車産業が蓄積してきた技術があり、日常用の安価な移動手段として特に地方で重宝されている。

・販売台数は19年時点で約148万台あり、普通車も含めた全体の3割程度を占める。政府は「50年に温暖化ガス排出を実質ゼロにする」との目標を定めた。世界的な脱炭素の機運が今後も高まり続けるとみており、象徴的な自動車産業の構造変革は不可避と判断した。

・ガソリン車の販売禁止については各国で取り組みが加速している。ノルウェーは25年までに全新車を、EVなどCO2を排出しない「ゼロエミッション車(ZEV)」にする方針だ。オランダや英国などは30年の脱ガソリン車達成を目指す。

・中国は35年の新エネルギー車比率の目標を50%とし、残りの50%をハイブリッド車(HV)とした。中国のようにHVは認めるケースもあるが、純粋なガソリンエンジンのみで走る車は各国で規制対象となる見通しだ。

・軽自動車は約7割がガソリン車で、電動車は「マイルドハイブリッド」と呼ばれる簡易式のHVが主流となっている。普通車のようなEVや燃料電池車(FCV)はまだ存在しない。

・価格面や利便性で優れているとはいえ、日本独自の規格にこだわって国際的な潮流に逆らっていてはガラパゴス化する懸念もある。脱炭素を巡る議論は国際協調が前提で、自国内のみで軽自動車を例外としては批判にさらされかねない。

・スズキの鈴木修会長は23日、小さい車ほど電池を搭載するハードルが高いことから「配慮が必要」との認識を示した上で、「できるかどうかはやってみなければ分からないが挑戦する」と話した。

・軽自動車販売で2位のスズキは簡易式HVを導入しており、軽の電動車比率は7割弱を占める。スズキ幹部は「軽自動車も対象になるのは当然だ。まずはHVでしっかりと対応し、ゆくゆくはEVに対応していく」との方針を明かす。

・軽自動車の生き残り策として焦点となるのが、蓄電池の小型化だ。軽自動車は「軽くて安い」が売り。車載用の蓄電池は高くて重いため、軽自動車の強みを大きく損なう。経済産業省は軽自動車に搭載しやすい小型で高性能な蓄電池の研究開発や量産投資を後押しする考えだ。(随時掲載)

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2050年脱炭素へ政府計画原案 洋上風力・EVなど重点

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF234QD0T21C20A2000000

『2050年の脱炭素社会の実現に向けた政府計画の原案が分かった。洋上風力や水素など14の重点分野を設定し、電気自動車(EV)はコスト全体でガソリン車並みをめざす。原子力発電は小型新型炉の開発を進める。政府が明確に中長期の目標や支援策を示し、民間企業が投資を進めやすい環境を整えて高い目標の達成につなげる。

25日にも「グリーン成長戦略」として発表する。政府が掲げる50年の温暖化ガス排出量実質ゼロに向け…』

 ※ 「工程表」と位置づけ…、ということだ…。

 ※ 5Gの話し、メタンハイドレートの開発の話しなんかでも分かる通り、一旦、「工程表」ということになると、「官(官僚機構)」は、それに従って「動いていく(歯車を回していく)」ことになる…。

 ※ 関連の業界に身を置く人は、常にチェックしておく方がいい…。

 ※ 当然、ある程度進んだら、「進捗状況」に応じて、細かい修正や、あるいは、「方針転換」ということも生じる…。

 ※ そういうことも含めて、「要チェック」だ…。

・政府が掲げる50年の温暖化ガス排出量実質ゼロに向けた工程表と位置づけ、各分野の具体的な計画を盛り込んだ。

・自動車では30年代半ばまでに軽自動車も含めた新車販売をEVやハイブリッド車(HV)といった電動車にする。

・EVは一般的にガソリン車より100万円ほど価格が高い。計画ではコスト増の主な要因である蓄電池の価格を30年までに1キロワット時あたり1万円以下に下げることを目標にする。現在は1万円台半ばから2万円程度とされる。

・充電にかかるコストなども下げEV利用者の負担をガソリン車並みに抑える。大型のバスやトラックなど商用車はさらに電動化のコストがかさむ。今回は目標設定を見送り。

・エネルギーでは特に洋上風力に重点を置く。国内は欧州に比べて普及が遅れており、潜在的な拡大余地が大きい。40年までに最大4500万キロワットと原発45基分にあたる量をめざす。

・再生可能エネルギーは計画で「最大限の導入を図る」と明記した。電動化の拡大などで50年には電力需要が現状より3~5割増えると見込む。

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・水素とアンモニアは火力発電の燃料として活用する。水素の消費量は50年までに年2000万トン程度と、単純計算で国内全体の設備容量の2割程度にする。アンモニアは30年までに火力発電の20%で使う方針だ。

・原子力は東日本大震災後の再稼働が少数にとどまる。計画では現在の原子炉と比べ安全性が高いとされる小型原発の開発で国際連携を進めるとし、50年に向けて利用を継続する方針を示した。

・住宅や建築物は新築平均で30年度までに排出量ゼロを目指す。

・温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする目標は欧州や中国なども打ち出しており、日本も菅義偉首相が50年までに達成する目標を打ち出した。実現には官民で年10兆円超の投資が必要との試算もある。民間の活発な投資を引き出してコストを下げ、新技術の普及を通して企業の収益拡大や経済成長につなげられるかが焦点になる。